JP5769854B1 - 白金族金属又は白金族基合金の製造方法 - Google Patents

白金族金属又は白金族基合金の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱溶融時の飛散現象を抑制することにより、材料歩留が高い白金族金属又は白金族基合金の溶解インゴット製造方法を提供すること。【解決手段】白金族金属又は白金族基合金の溶解インゴット製造方法において、原料の一部又は全部が粉末であって、配合工程と成形工程と焼結工程と溶解工程と塑性加工工程を含む、白金族金属又は白金族基合金の製造方法。【選択図】なし

Description

白金族金属又は白金族基合金の溶解インゴット製造に関する。
白金族金属又は白金族基合金は白金族金属の具備する耐熱性・耐酸化性・耐薬品性を利用して設計され、高温部材や耐食製品として広く用いられている。ここで白金族金属とは、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Osの総称である。
その製造工程は、一般的には合金原料の配合工程、溶解工程、塑性加工工程などからなり、溶解インゴットを製造する溶解方法はいくつかの類型に分けられる。主成分の白金族金属が非常に高融点(1500℃以上)であるため、2000℃以上の溶解能力をもつ誘導加熱溶解炉又はエネルギビーム溶解炉が用いられている。
エネルギビーム溶解には、非消耗電極型アーク溶解、真空プラズマ溶解、大気圧プラズマアーク溶解、電子ビーム溶解などがあり、水冷銅るつぼ内の原料にエネルギビームを照射して溶解する点が共通する。溶解原料は、鋳塊、スクラップを含む板・線、粉末などの形状であり、所定量を適宜配合して用いられる。
エネルギビーム溶解には、水冷銅るつぼの方式を大別して2種類ある。一方は、舟形水冷銅るつぼであり、円形、方形などの形状のキャビティ(くぼみ)をもつ水冷銅るつぼで、このキャビティに載せた原料全量を溶解して溶解インゴットを得る(特許文献1)。
他方は、下面に貫通するキャビティを備えた水冷銅るつぼで、原料棒を水平に保持しつつ原料棒の一端をエネルギビームに挿入・溶解し、連続的に溶湯を滴下させ、それを受けるキャビティに溶融池を形成させる。この溶融池底部を連続的に引下げて、棒状の溶解インゴットを得る(特許文献2)。この原料棒は、事前に原料を溶解して製造するのが一般的である。
溶解原料の一部又は全部が粉末の場合には、粉末状のまま溶解するとエネルギビームの流れによって舞い上がり、又は飛散する。粉末の舞い上がりを防止するために、プレス成形、CIP成形などの成形方法であらかじめ粉末を圧縮成形することがある(特許文献3)。
圧縮成形された粉末は、粒子同士が接触し、絡み合って見かけ上一体化しており、エネルギビームが照射されても吹き飛ばされて舞い上がるということは抑制される。通常の成形体は相対密度が30%ないし60%程度であって、相当程度の空隙を含んでおり、空隙には雰囲気ガス又は残留ガスが存在する。
また、成形体は見かけ上一体化しているだけなので、落下等の衝撃によって容易に破壊するばかりか、搬送中にも表面の粉末が剥落し、材料歩留を低下させる。ここで言う材料歩留りとは、溶解原料の質量に対する溶解インゴットの質量の割合を指す。
ところで、この成形体にエネルギビームが照射されると、伝導熱、放射熱及びジュール熱によって加熱され、照射部分を中心に成形体の温度が急激に上昇する。このとき空隙に存在するガスが急激に膨張するため、見かけ上一体化しているだけの粒子は、水冷銅るつぼの外へ弾き飛ばされる。同時に部分的に溶融した溶融金属も弾き出され、結果的に溶解インゴットの質量がその分だけ減少する。すなわち、材料歩留が低下し、非常に高価な白金族金属の製造においては、経済的損失が大きい。
さらに、原料が混合粉の場合には材料歩留が低下するばかりか組成変動の恐れもある。成形体が割れてその破片が落下するか、成形体表面の粉末が剥落するか、又は、溶解中に溶融金属が飛散すると、その部分に含まれる成分は溶解インゴットには含まれないため、正確な合金組成とすることができない。また、舟形水冷銅るつぼを用いるエネルギビーム溶解は、上面からエネルギビームを照射して溶解するが、通常は、上下反転させて、反対面からも溶解し、これを繰り返して均一組成の溶解インゴットとする。このとき、落下した破片及び剥落した粉末は、水冷銅ハースの舟形キャビティ隅角部に溶け残ることがある。このような場合も、正確な合金組成とする妨げとなる。
特開2002−105631 特開2009−93881 特開2004−137580
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みなされたもので、加熱溶融時の飛散現象を抑制することにより、材料歩留が高い白金族金属又は白金族基合金の溶解インゴット製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、白金族金属又は白金族基合金の溶解インゴット製造方法において、原料の一部又は全部が粉末であって、配合工程と成形工程と焼結工程と溶解工程と塑性加工工程を含む、白金族金属又は白金族基合金の製造方法である。
配合工程とは、所望の溶解インゴット量に合わせて原料を秤量する工程で、目的が合金製造の場合には、所定の合金組成となるように各原料を秤量する。原料の形状はどのようなものでもよいが、少なくとも一部又は全部が粉末である。
成形工程は、原料全量の一部又は全部の粉末原料を成形固化して成形体を得る工程で、一軸加圧成形、錠剤成形、CIP(冷間静水圧成形)、ラバープレスなど公知の乾式成形法が適する。形状は任意に選択でき、円板・円柱状、多角形を含む角板・角柱状、不定形なブリケットなどから選択できる。成形体の数量は、水冷銅るつぼの形状・寸法に応じ決定でき、1個又は複数個とする。
焼結工程は、成形体を焼結して実質的に一体となす工程で、ガス炉、電気炉など公知の焼成炉を利用でき、バッチ式、連続式いずれも適する。焼成温度は原料の種類により適宜選択できるが、融点が1500℃を超える白金族金属又は白金族基合金には1000℃以上かつ原料の融点を超えない範囲がより適する。焼成雰囲気は大気、不活性ガス又は真空が適用でき、原料の種類により適宜選択する。焼結体は、個々の粒子が一体化するので強度が高く、かつ、焼結収縮により高密度となる。相対密度は、特に限定する必要はないが、60%以上が好ましく、より好ましくは70%以上である。
このような焼結体とすると、粒子同士が一体化して強度が高くなり、成形体の破片の落下及び粉末の剥落が生じ得ない。さらには溶解時の飛散を抑制することができるので、合金組成の変動も抑制することができる。
前記の通り、成形体は強度が不足することにより、引下げ方式の溶解工程で原料棒として用いる場合には、溶解中に折損する危険性があり、わずかな力で崩壊するので原料棒送り機構に把持することも難しく、そのまま使用することは困難である。本発明によれば、焼結により粒子同士が一体化して高い強度が得られるので、折損・崩壊の恐れもなく原料棒として用いることができる。
さらに、焼結工程において、成形体を積み重ねて焼成すると、個々の成形体内部で粒子が焼結するだけでなく、積み重ねた成形体同士の界面で接触している粒子同士も焼結し、一体化する。このようにして棒状の焼結体(接合体)が得られるので、引下げ方式の溶解工程で原料棒として用いるのに好適である。
従来の原料棒は、引下げ溶解の前に、あらかじめエネルギビーム溶解炉により舟形水冷銅るつぼで溶解インゴットを製造して長尺の原料棒としていた。このように製造する溶解インゴットは、その形状が一定でない。すなわち、底部は舟形水冷銅るつぼの形状が転写され一定形状となるが、側面及び上面は溶湯が凝固したそのままの形状となる。白金族金属及び白金族基合金のように溶解の定容潜熱が高い場合には、溶湯がエネルギビーム(加熱源)から離れると即時に凝固しやすいため、側面のバリ発生及び上面の波打ちが顕著となって原料棒の断面積が不定となる。ここで定容潜熱(kJ/cm)とは、単位体積の物質が溶融するのに必要な潜熱で、融解熱(kJ/mol)とモル質量(g/mol)と密度(g/cm)から定義される。
このような原料棒を用いて引下げ溶解すると溶湯を一定速度で滴下することが困難で、小断面積の部分では滴下する溶湯が不足し溶解インゴットに空孔などの欠陥を生じやすく、大断面積の部分では滴下する溶湯が過多となり水冷銅るつぼのキャビティから溢れ出て凝固するトラブルが発生しやすい。
本発明によれば、一定寸法の成形体を焼結することができ、したがって一定寸法の原料棒とすることができるため、このような問題を生じない。また、原料棒の作製には専用の溶解設備(溶解炉、るつぼなど)を必要とするが、本発明によればそうした設備が一切不要で、一般的な電気炉等を用いて大変簡便に原料棒を製造できる。さらに、積み重ねる焼結体の寸法及び数量を適宜選択することにより、ごく少量の短尺の原料棒から長尺の原料棒まで、必要に応じて変更できる利点もある。この原料棒に用いる成形体は、任意の形状を取り得るが、一軸加圧成形で略直方体とすると、特に成形が容易で、焼結時に積み重ねるにも大変便利である。
ところで、エネルギビーム溶解の炉内圧力は、溶解方式や溶解原料によって異なる(高真空〜大気圧)。特に電子ビーム溶解炉は、0.1Pa以下の高真空域が必須となる。このように真空度が高い場合には、焼結体の空隙中に残留するガス成分との圧力差が大きいために、わずかに飛散することもある。よって、溶解中の炉内圧力は1Pa以上とするのがより好適である。
溶解工程は、焼結体を原料として溶解インゴットを製造する工程である。前記エネルギビーム溶解だけでなく、白金族貴金属及び白金族基合金の製造に広く用いられている従来の溶解炉又は溶解方法が適用できる。例えば、粉末原料の誘導加熱溶解は、粒子間の接触面積が小さいため十分な誘導電流が得られず不適とされるが、本発明によれば、焼結によって粒子同士が実質的に一体化しており、十分な誘導電流が得られるので誘導加熱溶解にも適用可能である。
エネルギビーム溶解の舟形水冷銅るつぼは通常、水冷回路の埋設された銅の上面に円形又は方形のキャビティ(くぼみ)が形成されている。溶解原料をキャビティ内に設置し、上面からエネルギビームを照射して加熱溶解する。焼結体の形状・寸法をキャビティに合わせて設計すると、より多くの溶解インゴットを得ることができる。すなわち、円形キャビティには円柱又は円盤状の、方形キャビティには立方体、直方体又は6角柱の成形体を焼結して配置すると、平面的に密に並べることができ、積上げることも容易である。
塑性加工工程は、溶解インゴットを板や線など所望の形状に加工する工程であり、公知の方法を適用できる。本発明によって製造する溶解インゴットは、従来の焼結工程を経ない工程で得られる溶解インゴットと同じように塑性加工ができる。
例えば、板に加工する場合には、鍛造加工、圧延加工を経る。線に加工する場合には、鍛造加工、溝圧延加工、伸線加工を経る。いずれの場合にも、加工硬化の度合いに応じ、加工途中で適宜熱処理して軟化させる。板又は線に加工した後は、使用目的よっては、切断、曲げ、溶接などの加工も行うことができる。また、各加工は、冷間加工又は材料を加熱して加工する熱間加工のいずれも適用できる。
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、従来の製造方法に比べ溶解時の原料飛散を効果的に抑制でき、高価な白金族金属又は白金族基合金の材料歩留を向上させることができる。
また、成形体に比較して焼結体は強度が高く容易に破壊することはなく、搬送中に粉末が剥落することも抑制できる。このことは、原料の一部が落下又は剥落して、組成変動が生じない利点、さらには原料棒として用いた場合に、装置内で無理なく支持、把持できる利点がある。
さらに成形体に比べ密度が高く、すなわち同一質量当たりの体積が小さくできるため、水冷銅るつぼにより多くの原料を載せることができ生産性向上に寄与する利点もある。
焼結体の例を示した図である。 焼結体の別な例を示した図である。
内燃機関用スパーグプラグの電極チップの製造方法を例に挙げ、より詳細に説明する。
スパークプラグの電極チップは、イリジウム基合金又は白金基合金が好んで用いられている。この例では、原料は全量が粉末で、Ir粉末とPt粉末を用いる。
(配合工程)
所定の組成となるように各々の粉末を所定量秤量し、V型混合機を用いて混合し、均一な混合粉末とする。
(成形工程)
自動プレス成形機(一軸加圧成形)のホッパに混合粉末を充填する。成形金型には、短辺20mm、長辺50mmの長方形のキャビティが設けてあり四隅はR2mmとなっている。成形体寸法は20×20×50mmで隅角部がR2mmの略直方体となる(図1)。成形圧力は200MPaとする。これは任意に設定可能だが、おおむね120MPa以上とするとよく、200MPa以上とすれば相対密度が約50%以上のより高密度な成形体が得られる。成形体密度は高いほど焼結に必要な熱エネルギを低減でき有利であるが、過剰であれば成形体が割れる原因となる。このほか、混合粉末をゴムホースに充填、密封しCIP成形すると、丸棒状の成形体を得ることもできる。この場合にも、成形圧力を120MPa以上とするとよく、300MPa程度が好適である。
この2例の成形体を従来のようにそのまま溶解すると、溶解炉内に加熱された粉末及び溶融金属の一部が飛散し、火花を散らす様子が視認できる。また、手で触れると手指に粉末が付着し、5cmほどの高さから落下させると隅角部が割れる程度の強度である。
(焼結工程)
成形体の20×20mm面を上下面として縦に5個積み重ね、これを1本と数える(図2)。4本分をカーボン製セッタ内に配置し、セッタごとカーボンヒータを備えた雰囲気炉内に挿入し、1300℃で3時間、アルゴン気流下にて焼成する。焼結体は焼結収縮し、相対密度70%以上、約16×16×220mmの原料棒が得られる(図2)。
(溶解工程)
この原料棒を大気圧プラズマアーク溶解炉の原料棒送り機構に水平に把持し、0.9〜1.2atm(大気圧)のアルゴン雰囲気で連続的に溶解・滴下させ、水冷銅るつぼ底部を引下げると、φ35mmの円柱状インゴットが得られる。溶解中に飛散する様子は見られず、焼結工程の効果が確認できる。また、このとき原料棒は片持ち梁の状態だが、工程中折れることもなく、粉末が剥落することもない。
(塑性加工工程)
溶解インゴットは、熱間鍛造によって角棒に成形し、次いで熱間溝圧延加工によって略四角形断面の線とする。さらに、ダイスによる熱間引抜き加工によって所定外径の丸線とする。
(切断工程)
丸線は、ワイヤソーに適した長さに切断する。複数の線を各々平行に並べ、樹脂固定し、ワイヤソーによって切断して、所定長さのスパークプラグ用電極チップとする。
実施例をもってさらに説明する。
表1は結果であり、つぎの基準で評価した。
質量減少は、配合時点の原料粉末と溶解インゴットとの質量減少を百分率で表し、3%超を×、3%以下のものを○とした。
粉末剥落について、溶解前の焼結体又は成形体を手指で持ち上げたとき、手指に粉末の付着が見られたものを×、まったく付着がないものを○とした。
溶解状態は、溶解中に目視観察し、火花様の飛散現象が継続的に観察されたものを×、まれに観察されたものを△、ほとんど観察されたかったものを○とした。
総合判定はこれらの結果を斟酌し、本発明の効果のないものは×、効果があるものは○、より効果が高いものは◎とした。
(実施例1)
実施例1は、前記説明(発明を実施するための最良の形態)の例である。
寸法と質量から計算した成形体密度は相対密度で52%、焼結体密度は74%であった。この焼結体を原料棒として、約φ35×L150mmの溶解インゴットを作製した。
溶解中(圧力1.1×10Pa)に目視観察したところ飛散する現象はまったく見られず、溶解インゴットの配合工程からの質量減少は0.6%以下であった。また、焼結後、溶解が完了するまでの間、原料棒が折れたり、剥落したりすることもなかった。
溶解後の炉内には、飛散した材料はほとんどなく、水冷銅るつぼへの付着も認められなかった。
(実施例2)
実施例2では、実施例1と同様に作製した成形体を積み重ねることなく個別に焼成し、約16×16×44mmの焼結体を作製した。この焼結体を舟形水冷銅るつぼに載せて、真空プラズマ溶解法で溶解し、約15×30×100mmの溶解インゴットを作製した。溶解時の圧力は5×10−1Pa(Ar)であった。
溶解中の目視観察では、ときおり飛散する様子が観察され、溶解後の炉内には、飛散した材料がわずかにあり、その一部が水冷銅るつぼに付着していた。
溶解インゴットの質量減少は2.5%であった。また、溶解インゴットの形状は、底部が舟形水冷銅るつぼの形状に沿っておよそ平滑であったが、側面にはバリ状の突起があり、上面は凝固したまま波打っていた。
(比較例1)
比較例1では、原料粉末をV型混合機にて混合後、CIP法にてφ30mmの円柱状成形体を作製した。成形圧力は300MPaで、寸法と質量から計算した成形体密度は相対密度で48%であった。この成形体を長さ約30mmに割り、舟形水冷銅るつぼに載せて、アーク溶解法で溶解し、約t15×w30×L100mmの溶解インゴットを作製した。溶解時の圧力は8×10Pa(Ar)であった。
成形体は、手で触れて壊れるほどの低強度ではなかったが、CIP型から取りだすとき、手指に粉末が付着し、また、CIP型内壁に付着した粉末が確認できた。
溶解中の目視観察では、成形体の全体が溶け落ちるまでの間、溶解部からの飛散が断続的に続くことが確認された。溶解後の炉内には、飛散した材料があり、水冷銅るつぼへの付着も顕著であった。また、舟形水冷銅るつぼの底部隅角部には、飛散した材料及び成形体から剥落した粉末が残留していた。このように、配合した原料粉末の一部は溶解されずに残り、溶解インゴットの配合工程からの質量減少は3.2%であった。
溶解インゴットの形状は、実施例2と同様にバリ状の突起や波うちがあった。
(比較例2)
比較例2では、比較例1と同様に作製した成形体を舟形水冷銅るつぼに載せて、真空プラズマ溶解法で約15×30×100mmの溶解インゴットを作製した。溶解時の圧力は5×10−1Pa(Ar)であった。
溶解中の目視観察では、成形体の全体が溶け落ちるまでの間、溶解部からの飛散が断続的に続くことが確認された。溶解後の炉内には、飛散した材料がより多くあり、水冷銅るつぼへの付着もより顕著であった。また、舟形水冷銅るつぼの底部隅角部には、飛散した材料及び成形体から剥落した粉末が残留していた。このように、配合した原料粉末の一部は溶解されずに残り、溶解インゴットの配合工程からの質量減少は4.5%であった。
以上の結果から、焼結工程を経ることなく成形体を直接溶解する方法では質量減少が多く材料歩留を悪化させ、本発明の方法による焼結体の溶解では大きく軽減されることが確認された。

Claims (5)

  1. 白金族金属又は白金族基合金の製造方法において、
    原料の一部又は全部が粉末であって、前記原料を秤量し、合金製造を目的とする場合には前記秤量された原料を混合して混合粉を得る、配合工程と、
    前記配合された原料を成形固化して成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、
    前記焼結体を溶解して溶解インゴットを製造する溶解工程と、
    前記溶解インゴットを加工する塑性加工工程と、
    を含み、
    前記焼結工程において複数の該成形体同士を積み重ねつつ焼成して接合体である焼結体とすることを特徴とする白金族金属又は白金族基合金の製造方法。
  2. 前記成形工程において成形体の形状を略直方体となすことを特徴とする請求項1に記載の白金族金属又は白金族基合金の製造方法。
  3. 前記溶解工程において、溶解時の圧力が1Pa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の白金族金属又は白金族基合金の製造方法。
  4. 前記溶解工程は、下面に貫通するキャビティを備えた水冷銅るつぼを備えたプラズマアーク溶解炉を用い、前記キャビティに形成された前記焼結体の溶湯による溶融池の底部を引下げて、溶解インゴットを得ることを特徴とする請求項3に記載の白金族金属又は白金族基合金の製造方法。
  5. 白金族金属又は白金族基合金の製造方法において、
    原料の一部又は全部が粉末であって、前記原料を秤量し、合金製造を目的する場合には前記秤量された原料を混合して混合粉を得る、配合工程と、
    前記配合された原料を成形固化して成形体を得る成形工程と、
    前記成形体を焼結して焼結体を得る焼結工程と、
    キャビティが形成されている舟形水冷銅るつぼを用いたエネルギビーム溶解法を用いて前記焼結体を溶解して溶解インゴットを製造する溶解工程と、
    前記溶解インゴットを加工する塑性加工工程と、
    を含み、
    前記焼結工程において、前記焼結体の形状・寸法を前記キャビティに合わせ、
    前記溶解工程において、前記キャビティに合わせた前記焼結体を前記舟形水冷銅るつぼの前記キャビティ内に密に並べて配置して、前記溶解インゴットを製造することを特徴とする白金族金属又は白金族基合金の製造方法。
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