JP5769800B2 - 2−置換テトラヒドロピラノールの調製及び単離方法 - Google Patents

2−置換テトラヒドロピラノールの調製及び単離方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5769800B2
JP5769800B2 JP2013513639A JP2013513639A JP5769800B2 JP 5769800 B2 JP5769800 B2 JP 5769800B2 JP 2013513639 A JP2013513639 A JP 2013513639A JP 2013513639 A JP2013513639 A JP 2013513639A JP 5769800 B2 JP5769800 B2 JP 5769800B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tower
formula
column
reaction
isoprenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013513639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013530167A (ja
Inventor
グラーラ,ガブリエーレ
ベック,カール
クロス,マルガレーテ
グリースバッハ,ウルリヒ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2013530167A publication Critical patent/JP2013530167A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5769800B2 publication Critical patent/JP5769800B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D309/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom, not condensed with other rings
    • C07D309/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom, not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D309/08Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom, not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D309/10Oxygen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

本発明は、強酸性陽イオン交換体の存在下で、3-メチルブタ-3-エン-1-オール(イソプレノール)をアルデヒドと反応させ、次いで仕切り壁塔(dividing wall column)中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で単離又は蒸留分離することによって、対応する2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製及び単離する方法に関する。本発明は、特に、イソプレノールをイソバレルアルデヒドと反応させ、次いで仕切り壁塔中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で蒸留分離することによって、2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製及び単離する、対応する方法に関する。
Tetrahedron Letters No.51、4507〜4508ページ、1970には、3-アルケン-1-オールとアルデヒドとの反応、及び香料のローズオキシド及びジヒドロローズオキシドを生成するためのその使用について記載されている。この文献には、酸性条件下での3-メチルブタナールとイソプレノールとの反応も述べられている。
Chemistry of Heterocyclic Compounds、1107〜1109ページ、1990には、無溶媒条件下で、シリカゲル又はAl2O3の存在下にて、イソプレノールと種々のアルデヒド及びケトンとを縮合させて、対応するジ-及びテトラヒドロピランを取得することが記載されている。ここでAl2O3を使用する場合、ピラノールはわずかしか得られない。
SU 825 528は、酸性の触媒の存在下で2-メチルブテン-1-オール-4(イソプレノール)をアルデヒド又はケトンと反応させることによって、ジ-及びテトラヒドロピラン並びにテトラヒドロピラノールを調製する方法を開示しており、この場合、酸性の触媒が、イソプレノールの量に基づき0.0001〜0.01重量%の量で使用され、反応は有機溶媒中で0〜25℃の温度で行われる。特定の触媒は、イオン交換樹脂KU-2(スルホン化ポリスチレン樹脂)、パラ-トルエンスルホン酸、硫酸又は過塩素酸である。例として特に、KU-2の存在下での、イソプレノールとイソブチルアルデヒドとの反応が記載されている。
EP 1 493 737 A1は、アルデヒドをイソプレノールと反応させることによって、対応するエチレン系不飽和の4-メチル-及び4-メチレンピランと対応するヒドロキシピランとの混合物を調製する方法を開示しており、この場合、反応は、アルデヒド対イソプレノールのモル比が1を超える、即ちアルデヒドが過剰に使用される反応系中で開始される。さらにこの文献は、続いて前記混合物を脱水素化して所望のエチレン系不飽和のピランを得ることを開示している。第一の反応ステップ用の好適な特定の触媒は、塩酸又は硫酸などの鉱酸であるが、メタンスルホン酸又はパラ-トルエンスルホン酸も好ましい。
EP 1 516 879 A1は、脱水素条件下で、アルデヒドをイソプレノールと反応させることによって、対応するエチレン系不飽和の4-メチル-及び4-メチレンピランを調製する方法を開示しており、この場合、反応器中の水の量は0.25重量%以下とし、一方、不足で使用された出発化合物の転化率は50%未満である。これに好適として特定された触媒は、同様に、塩酸又は硫酸などの鉱酸であるが、メタンスルホン酸又はパラ-トルエンスルホン酸も好ましい。
特開2007-154069号公報は、70〜95重量%のcis-ジアステレオマーを含有する2-置換4-ヒドロキシテトラヒドロピランに関する。さらにこの文献は、酸性の触媒水溶液の存在下で、イソプレノールを対応するアルデヒドと反応させることによって、この化合物を調製する方法を開示している。ここでは、反応が行われる触媒水溶液の濃度は、温度0〜100℃で1〜10重量%の範囲、又は温度0〜30℃で10重量%以上の領域でなければならない。記載されている酸性の触媒の候補は一般に、やはりイオン交換樹脂である。
多成分系を蒸留によって単離するために、例えば、仕切り壁塔、即ち頂部と底部との間に位置する側面供給口並びに塔の長手方向に伸びて蒸気及び/又は凝縮液の交差混合を防止する、供給部内の分割具を備えた蒸留塔を使用することが知られている。しかし、仕切り壁塔が、通常は沸点差の小さい式(I)の立体異性アルコールを分離するために使用されることは従来なかった。本発明の目的は、概して、沸点差がきわめて小さい生成物を、粗混合物から可能な限り最も純粋な形態で、資本及びエネルギーを別段必要とせずに単離することができる、2-置換テトラヒドロピラノールを調製及び単離する方法を示すことである。
仕切り壁を備える蒸留塔は、それ自体が既知であり、例えばUS-A 2,271,134、US-A 4,230,533、EP-A 122 367、EP-A 126 288、EPA 133 510、Chem. Eng. Technol. 10 (1987) 92〜98; Chem.-Ing.-Techn. 61 (1989) No. 1、16〜25; Gas Separation and Purification 4 (1990) 109 114; Process Engineering 2 (1993) 33〜34; Trans IChemE (1994) Part A 639 644及びChemical Engineering 7 (1997) 72〜76に記載されている。仕切り壁は、固定形態で、例えば溶接で塔の中に組み込むことができ、又は、脱着可能に、例えば挿入されて塔の中に取り付けられる。
脱着可能に固定すると利点が生じる。例えば、融通性が高く、塔に内部構造物を充填することがより簡単になり、資本コストが抑えられる。
SU 825 528 EP 1 493 737 A1 EP 1 516 879 A1 特開2007-154069号公報
Tetrahedron Letters No.51、4507〜4508ページ、1970 Chemistry of Heterocyclic Compounds、1107〜1109ページ、1990
この従来技術を根幹として、本発明の目的は、2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピラン、特に、2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製及び単離する方法であって、
・容易に入手可能で安価な出発物質から出発し、
・容易に入手可能で安価な試薬を使用し、
・操作上有利に、
・工業規模で、
・高収率で、
・高ジアステレオマー過剰率で、
・処分しなければならない不所望な副生物の形成を可能な限り低い量に抑え、
・きわめて高純度で、
・可能な限り有利な香り特性を備えた、
所望の化合物を可能な限り入手し易くする方法を提供することであった。
驚くべきことに、この目的は、式(I)
Figure 0005769800
(式中、基R1は、炭素原子数1〜12の直鎖若しくは分枝のアルキル若しくはアルケニル基、任意選択でアルキル置換されている、総炭素原子数が3〜12のシクロアルキル基、又は任意選択でアルキル置換及び/若しくはアルコキシ置換されている、総炭素原子数が6〜12のアリール基である)
の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製方法であって、前記方法が式(II)
Figure 0005769800
の3-メチルブタ-3-エン-1-オールと式(III)
Figure 0005769800
[式中、基R1は式(I)の場合と同じ意味を有する]
のアルデヒドとの反応を含み、この反応が、水の存在下及び強酸性陽イオン交換体の存在下で実施され、次いで蒸留分離が、一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での少なくとも二つの蒸留塔の相互連結体中で、500ミリバール以下の絶対操作圧力で実施される方法の提供を通して、本発明によって達成された。
芳香又は合成化学物質の分野における特定の用途については、蒸留によって、可能な限り純粋な又は濃縮した形態で分離されたジアステレオマーの使用が可能であることが望ましい場合がある。
本発明による方法を実施するのに好適な出発物質は、式(II)
Figure 0005769800
の3-メチルブタ-3-エン-1-オール(イソプレノール)である。これは、イソブテン及びホルムアルデヒドから任意の規模で既知の方法によって容易に得られ、商業的に容易に入手可能である。本発明に従って使用されるイソプレノールの純度、品質又は調製方法に特別な要件はない。イソプレノールは、標準的な商用品質及び純度で、本発明による方法の出発物質として使用して良好な成果を得ることができる。使用するイソプレノールは、純度90重量%以上のものが好ましく、純度95〜100重量%のものが特に好ましく、純度97〜99.9重量%のものがきわめて特に好ましく、98〜99.8重量%がさらにより好ましい。
本発明による方法を実施するための別の好適な出発物質は、式(III)
Figure 0005769800
(式中、基R1は、炭素原子数1〜12の直鎖若しくは分枝のアルキル若しくはアルケニル基、任意選択でアルキル置換されている、総炭素原子数が3〜12のシクロアルキル基、又は任意選択でアルキル置換及び/若しくはアルコキシ置換されている、総炭素原子数が6〜12のアリール基である)
のアルデヒドである。ここで、「アルケニル基」という用語は、単結合の他に、一つ又は複数の、好ましくは1〜3、特に好ましくは1〜2、きわめて特に好ましくは1つのエチレン二重結合も有する炭化水素基を意味するものと理解されるべきである。
アルキル置換基は、好ましくは、炭素原子数1〜6のアルキル基を意味するものと理解されるべきである。例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル又はn-ヘキシルなどであり、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、イソブチルである。
アルコキシ置換基は、好ましくは、炭素原子数1〜6のアルコキシ基を意味するものと理解されるべきである。特に好ましくは炭素原子数1〜3のもので、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、イソプロピルオキシなどである。
本発明による好ましい式(III)のアルデヒドは、基R1が、炭素原子数1〜12の直鎖若しくは分枝のアルキル若しくはアルケニル基、又は任意選択でアルキル置換及び/若しくはアルコキシ置換されている、総炭素原子数が6〜12のアリール基であるものである。本発明によれば、きわめて特に好ましい式(III)のアルデヒドは、基R1が炭素原子数1〜12、好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分枝のアルキル又はアルケニル基であるか、又は総炭素原子数が6のアリール基、即ちフェニルであるものである。特に好ましい式(III)のアルデヒドは、基R1が炭素原子数1〜12、きわめて特に好ましくは炭素原子数1〜6の直鎖若しくは分枝のアルキル又はアルケニル基であるものである。したがって、本発明によれば、基R1についての好ましい意味は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチルであり、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、きわめて特に好ましくはイソブチルである。したがって、本発明に従って好ましく使用される式(III)のアルデヒドとして、以下を挙げることができる。即ち、アセトアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、ベンズアルデヒド、シトラール、シトロネラールである。したがって、本発明に従ってきわめて特に好ましく使用される式(III)のアルデヒドは、イソバレルアルデヒド及びベンズアルデヒドであり、特にイソバレルアルデヒドである。
したがって、本発明は、一つの好ましい実施形態において、式(Ia)
Figure 0005769800
の2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製及び単離する方法であって、式(II)の3-メチルブタ-3-エン-1-オールと式(IIIa)
Figure 0005769800
のイソバレルアルデヒドとの反応を含む方法であり、この反応が、水の存在下及び強酸性陽イオン交換体の存在下で実施され、次いで単離が、一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で、3〜200ミリバールの絶対操作圧力で実施される方法に関する。
本発明は、さらなる、同様に好ましい実施形態において、式(Ib)
Figure 0005769800
の2-フェニル-4-ヒドロキシ-4メチルテトラヒドロピランを調製及び単離する方法であって、式(II)の3-メチルブタ-3-エン-1-オールとベンズアルデヒドとの反応を含む方法であり、この反応が、水の存在下及び強酸性陽イオン交換体の存在下で実施され、次いで蒸留分離が、一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で、3〜200ミリバールの絶対操作圧力で実施される方法に関する。
出発物質である、イソプレノール及び本発明による方法において使用するために各場合において選択される式(III)のアルデヒドは、様々な量比にて、一緒に反応させることができる。したがって、二つの出発物質のうちの一つを過剰に使用することが可能であり、この場合、選択される過剰の度合いは、操作上及び経済上有利な範囲内で変化させるべきであるが、そうでない場合には原則として自由に選んでもよい。イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの本発明による反応の化学量論に従って、イソプレノール及び式(III)のアルデヒド、好ましくはイソバレルアルデヒドは1:2〜2:1の範囲のモル比で使用される。これは、出発物質の一方の2倍モル過剰に相当する。本発明による方法は、一つの好ましい実施形態において、イソプレノール及び式(III)のアルデヒドが0.7:1〜2:1のモル比で使用されるように実施される。本発明による方法は、特に好ましくは、イソプレノール及び式(III)のアルデヒドが1:1〜2:1のモル比で使用されるように実施される。本発明による方法は、きわめて特に好ましくは、イソプレノール及び式(III)のアルデヒドが1:1〜1.5:1のモル比で使用されるように実施される。
式(I)の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製のために、好ましくは式(Ia)の2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製のために、本発明による方法において実施され得るイソプレノールと選択された式(III)のアルデヒド、好ましくはイソバレルアルデヒドとの反応は、水の存在下で実施される。このことは、イソプレノール、式(III)のアルデヒド及び選択された強酸性陽イオン交換体の他に、水も反応混合物に添加されることを意味する。さらに、反応混合物はまた、場合により不所望な二次反応として起こる、所望の式(I)のプロセス生成物(process product)の脱水によって放出され得る少量の水を含むことがある。
イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、通常、少なくとも約10モル%の水の存在下で実施され、水の量は、場合によって相対的に少ない量で(in deficit)使用される出発物質イソプレノールの量を、若しくは式(III)のアルデヒドの量を、又は二つの出発物質の等モル反応の場合には、二つのうち一つの定量的な量を基準とする。
上記の値に加えて、水の量は自由に選ぶことができ、制限があったとしても、処理又はコスト面のみで制限され、大過剰、例えば10〜100倍又はそれを超す過剰でも変わりなく使用することができる。イソプレノールと、選択された式(III)のアルデヒド、好ましくはイソバレルアルデヒドとの混合物は、添加した水がイソプレノールと選択されたアルデヒドとの混合物中に溶解したままであるように、即ち二相系が存在しないように選択された量の水で調製されることが好ましい。
通常、本発明による方法において、出発物質のイソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとは、少なくとも25モル%、好ましくは少なくとも50モル%、さらにより好ましくは少なくとも75モル%、さらにより好ましくは少なくとも90〜約1000モル%の水の存在下で反応させ、水の量は、場合によって相対的に少ない量で使用される出発物質イソプレノールの量を、若しくは式(III)のアルデヒドの量を、又は二つの出発物質の等モル反応の場合には、二つのうち一つの定量的な量を基準とする。
一つの好ましい実施形態において、本発明に従って実施される反応は、少なくとも等モル量の水の存在下で実施されるように実施する。水の量は、場合によって相対的に少ない量で使用される出発物質イソプレノールの量を、若しくは式(III)のアルデヒドの量を、又は二つの出発物質の等モル反応の場合には、二つのうち一つの定量的な量を基準とする。結果として、本発明によるイソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、好ましくは、100〜250モル%、特に好ましくは100〜230モル%、さらにより好ましくは100〜200モル%の水の存在下で、最も好ましくは100〜180モル%の水の存在下で実施され、水の量は、場合によって相対的に少ない量で使用される出発物質イソプレノールの量を、若しくは式(III)のアルデヒドの量を、又は二つの出発物質の等モル反応の場合には、二つのうち一つの定量的な量を基準とする。
特定の出発物質、即ちイソプレノール及び各場合において選択されたアルデヒド、並びに上記の量で使用される水は、互いに接触させるか、又は任意の所望の順番で混合することができる。通常、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの混合物は、選択された量の水を用いて調製され、この混合物が、本発明に従って実施される反応において使用される。
所望の式(I)の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製するために、本発明による方法の中で実施される、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、強酸性陽イオン交換体の存在下で実施される。本発明において、「強酸性陽イオン交換体」という用語は、強酸性基、通常はスルホン酸基を有し、マトリックスがゲル状でもマクロ多孔質でもよいH+形態の陽イオン交換体を意味すると理解されるべきである。
したがって、本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、スルホン酸基を含む又は有する強酸性陽イオン交換体が使用される実施形態である。
強酸性陽イオン交換体は、具体的には、H+形態のイオン交換樹脂である。このため、例えば以下のものが挙げられる:
・H+形態のスルホン酸基を有する担体マトリックスとしてのスチレンとジビニルベンゼンとのコポリマーを含む、ポリスチレン系の強酸性イオン交換体(例えば、Amberlyst、Amberlite、Dowex、Lewatit、Purolite、Serdolitなど)
・スルホン酸基(-SO3H)で官能化されたイオン交換体。
イオン交換体はポリマー骨格の構造が様々であり、ゲル状樹脂とマクロ多孔質樹脂とは区別される。強酸性イオン交換樹脂は、一般的に、塩酸及び/又は硫酸を使用して再生される。
Nafion(登録商標)は、フルオロカーボン主鎖及びスルホン酸基を含むペルフルオロ化側鎖からなる、ペルフルオロ化イオン交換材料である。この樹脂は、ペルフルオロ化され、末端が不飽和で、フッ化スルホニル官能化されたエトキシラートと、ペルフルオロエテンとの共重合によって調製される。Nafion(登録商標)は、ゲル状イオン交換樹脂に属する。このようなペルフルオロ化されたポリマーイオン交換樹脂で挙げることのできる一例は、Nafion(登録商標)NR50である。
本発明による方法の特に好ましい一つの実施形態は、H+形態の少なくとも1種の強酸性陽イオン交換体が使用され、このイオン交換体がスルホン酸基を有するポリマー骨格を含み、ゲル状であるか、又はマクロ多孔質樹脂を含むものである実施形態である。
本発明による方法のきわめて特に好ましい一つの実施形態は、イオン交換体が、スルホン酸基を有するポリスチレン骨格又はスルホン酸基を有するペルフルオロ化イオン交換樹脂をベースとするものである実施形態である。
市販の強酸性陽イオン交換体は、Lewatit(登録商標)(Lanxess)、Purolite(登録商標)(The Purolite Company)、Dowex(登録商標)(Dow Chemical Company)、Amberlite(登録商標)(Rohm and Haas Company)、Amberlyst(商標)(Rohm and Haas Company)の商品名で知られている。
本発明に従って好ましい強酸性陽イオン交換体として、例えば以下を挙げることができる。Lewatit(登録商標)K 1221、Lewatit(登録商標)K 1461、Lewatit(登録商標)K 2431、Lewatit(登録商標)K 2620、Lewatit(登録商標)K 2621、Lewatit(登録商標)K 2629、Lewatit(登録商標)K 2649、Amberlite(登録商標)IR 120、Amberlyst(商標)131、Amberlyst(商標)15、Amberlyst(商標)31、Amberlyst(商標)35、Amberlyst(商標)36、Amberlyst(商標)39、Amberlyst(商標)46、Amberlyst(商標)70、Purolite(登録商標)SGC650、Purolite(登録商標)C100H、Purolite(登録商標)C150H、Dowex(登録商標)50X8、Serdolit(登録商標)red及びNafion(登録商標)NR-50。
好ましい実施形態の範囲内で、本発明に従って実施される、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、Lewatit(登録商標)K 1221、Lewatit(登録商標)K 2629、Amberlyst(商標)131、Purolite(登録商標)SGC650、Purolite(登録商標)C100H、Purolite(登録商標)C150H、Amberlite(登録商標)IR 120及びDowex(登録商標)50X8を含む陽イオン交換体の群から選択される少なくとも1種の強酸性陽イオン交換体の存在下で実施される。
本発明による特に好ましい強酸性陽イオン交換体は、陽イオン交換体Amberlyst(商標)131及び/又はLewatit(登録商標)K 1221である。
本発明によるきわめて特に好ましい強酸性陽イオン交換体は、Amberlyst(商標)131であり、他の特定の陽イオン交換体と同様に市販されている。
本発明によるイソプレノールと式(III)のアルデヒドとの反応を実施するために、特定の出発物質及び選択された量の水を、好ましくは混合物の形態で、選択された強酸性陽イオン交換体と接触させる。使用される陽イオン交換体の量は決定的なものではなく、コスト及び処理の側面を考慮して、広範囲内で自由に選ぶことができる。したがって、反応は、触媒量の又は大過剰の選択された強酸性陽イオン交換体の存在下で実施することができる。通常、選択された陽イオン交換体は、各場合において、使用するイソプレノール及び式(III)のアルデヒドの合計に基づいて、約5〜約40重量%の量で、好ましくは約20〜約40重量%の量で、特に好ましくは約20〜約30重量%の量で使用される。ここで、これらの値はすぐ使用できる陽イオン交換体を基準とする。この陽イオン交換体は、通常は水で前処理されており、したがって、約70重量%まで、好ましくは約30〜約65重量%、特に好ましくは約40〜約65重量%の量の水を含む場合がある。したがって、不連続な方法の場合には特に、本発明による方法を実施する際にこの量を超える水の添加は不要となり得る。
特定の強酸性陽イオン交換体は、本発明による方法において、単独で又は互いの混合物の形態で使用することができる。
本発明に従って実施される反応は、所望の場合、反応条件下では不活性である溶媒、例えば、tert-ブチルメチルエーテル、シクロヘキサン、トルエン、ヘキサン又はキシレンなどの存在下でも実施することができる。特定の溶媒を、単独で、又は互いの混合物の形態で使用することができる。本発明による方法の一つの好ましい実施形態において、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、有機溶媒を添加せずに実施される。
本発明に従って、水の存在下及び強酸性陽イオン交換体の存在下で実施される、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、通常、0〜60℃の範囲の温度で、好ましくは20〜60℃の範囲の温度で、特に好ましくは20〜50℃の範囲の温度で実施される。この温度は反応混合物の温度を指す。
本発明に従って実施される反応は、所望の場合、不連続又は連続で実施することができる。ここで例えば不連続の場合、イソプレノール、選択された式(III)のアルデヒド及び水の混合物を最初に初期装入材料として好適な反応容器中に導入し、強酸性陽イオン交換体を添加するようなやり方で、反応を開始することができる。反応完了後、次いで、陽イオン交換体を、好適な分離方法、好ましくは濾過又は遠心分離によって、得られた反応混合物から分離して取り出すことができる。個々の反応成分を接触させる順番は決定的なものでなく、個々の処理の実施形態によって変化させることができる。
好ましい一つの実施形態において、本発明に従って実施される、イソプレノールと選択された式(III)のアルデヒドとの反応は、連続的に実施される。この場合、例えば、反応させる出発物質イソプレノール及び式(III)のアルデヒドの混合物を水を用いて調製することができ、この混合物を強酸性陽イオン交換体に連続的に接触させることができる。このために、選択された陽イオン交換体を、例えば、好適な流通反応器、例えば入口及び出口を備えた撹拌反応器又は管型反応器の中に導入することができ、出発物質及び水をこの中に連続的に排出することができ、反応混合物を連続的に排出することができる。これに関連して、出発物質及び水は、所望の場合、流通反応器中に、単独の成分として、そうでなければ上記のような混合物の形態で導入することができる。
したがって、本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、
a.選択された強酸性陽イオン交換体を含む流通反応器を準備するステップと、
b.イソプレノール、式(III)のアルデヒド及び水を流通反応器中に連続的に導入するステップと、
c.イソプレノール、式(III)のアルデヒド及び水を、流通反応器中で強酸性陽イオン交換体と連続的に接触させて、所望の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを含む反応混合物を得るステップと、
d.反応混合物を流通反応器から連続的に排出するステップと、
e.一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で、500ミリバール以下、好ましくは3〜200ミリバールの絶対操作圧力で、単離及び/又は蒸留分離するステップとを含む、式(I)の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを調製し、単離するための連続法に関する。
本発明による方法は、式(I)の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製及び単離、特に、式(I)の2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製及び単離を可能にする。これらは通常、反応混合物の形態で生成される。この反応混合物は所望の目的化合物の他に、使用した出発物質の残分、使用した水、及びさらに場合によっては、わずかではあるが、式(IVa)、(IVb)及び/又は(IVc)
Figure 0005769800
の脱水副生物も含み得る。
本発明による方法は、所望の式(I)のヒドロキシピラン又は好ましくは式(Ia)の2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを高収率及び高純度で調製することを可能にし、不所望な式(IVa)〜(IVc)の脱水生成物は、あるとしてもわずかしか生成されない。
別の可能性がある副生物として、式(V)
Figure 0005769800
のアセタール及び式(VI)
Figure 0005769800
の1,3-ジオキサンが挙げられ、本発明により好ましいイソプレノールとイソバレルアルデヒドとの反応の場合には、基R1は、それぞれイソブチルを意味する(式(Va)または(VIa)の化合物に対応する)。未反応の出発化合物または過剰量で使用された出発化合物のように、これらの副生物は、有利には再び反応に戻すことができる。
本発明に従って得られた反応混合物は典型的には、約50〜約90重量%、多くの場合、約60〜約80重量%の所望の式(I)の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランと、わずか約20重量%以下、好ましくはわずか約15重量%以下、特に好ましくはわずか10重量%以下の式(IVa)〜(IVc)の脱水生成物とからなる。重量%はそれぞれ、得られた粗生成物及びさらに未反応の出発物質並びに/又は過剰に使用した出発物質、並びに他の特定の副生物の総重量に基づく。
本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、式(Ic)
Figure 0005769800
のcis-ジアステレオマーと式(Id)
Figure 0005769800
のtrans-ジアステレオマーとの混合物の形態の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製及び単離方法であって、式(Ic)のcis-ジアステレオマー対式(Id)のtrans-ジアステレオマーのジアステレオマー比が65:35〜95:5、好ましくは70:30〜85:15であり、R1が前記の意味、特に、好ましい意味を有する方法に関する。
特に、本発明に従って好ましい、イソプレノールとイソバレルアルデヒドとの反応の場合、本発明による方法において、2-イソブチル-4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランは、式(Ie)
Figure 0005769800
のcis-ジアステレオマーと式 (If)
Figure 0005769800
のtrans-ジアステレオマーとの混合物であって、式(Ie)のcis-ジアステレオマー対式(If)のtrans-ジアステレオマーのジアステレオマー比が65:35〜95:5、好ましくは70:30〜85:15である混合物の形態で得られる。この混合物には特定の香り特性があるため、このタイプの混合物は、香料として、例えば香気組成物を生成するためのスズラン(lily of the valley)の香りを有する成分として使用するのに相当の程度まで好適である。
本発明の目的は、資本及びエネルギーを別段必要とせずに、式(I)の立体異性アルコールを粗混合物から単離することができる方法を示すことでもある。
本発明によれば、この目的は、式(I)の二つの立体異性アルコールを粗混合物から精留によって単離する方法によって達成される。この方法では、粗混合物が供給塔の側部に導入され、供給塔に結合された少なくとも一つの取出塔(take-off column)が配設され、第一の式(I)のアルコール及び第二の式(I)のアルコールが取出塔(複数可)から抜き出され、供給塔と取出塔とは、少なくともアルコールの取出領域では、供給塔と取出塔(複数可)との間の蒸気及び凝縮液の交差混合が発生しないように結合される。
供給塔と取出塔(排出塔)(discharge column)(複数可)は、両者の間で物質移動が可能であるように、「結合」、即ち一緒に接合される。アルコールの取出領域において、供給塔と取出塔(複数可)との間の蒸気又は凝縮液の交差混合を避けるために、塔は、供給口から取出口まで「直線」ルートがなく、むしろ供給口から取出口までの各ルートが「上昇」部及び「下降」部(任意の所望の順序で)を含み、即ちこの両口の間で凝縮液及び/又は蒸気の移動が実質的に蒸発/凝縮又は凝縮/蒸発によってのみ発生し得るように、結合される。
好ましくは、アルコールのうち少なくとも一つが、特に、第一及び第二のアルコールの両方ともが、取出塔の側部取出口で除去される。
手順は、好ましくは、
a)粗混合物が、供給口の上方に位置する精留部及び供給口の下方に位置するストリッピング部を備えた供給塔中に導入され、
b)精留部上端に連通し、塔頂部に凝縮器を備える上部併合塔(combining column)、及びストリッピング部下端に連通し、底部に加熱器を有する下部併合塔が配設され、
c)上部併合塔及び下部併合塔に連通し、二つの側部取出口が取出塔の長手伸長方向に互いに距離を置いて配置された該取出塔が配設され、
d)第一のアルコールが上側の側部取出口で抜き出され、第二のアルコールが下側の側部取出口で抜き出され、
e)低沸点の成分が上部併合塔の頂部又は上部領域で抜き出され、高沸点の成分が下部併合塔の底部で抜き出される、
手順である。
供給塔、取出塔、上部併合塔及び下部併合塔は、別個の構造要素とすることができ、又は数種の機能を組み合わせた蒸留塔の部分又はチャンバーとして構成することができる。「連通する塔」という表現は、両塔の間で、上昇蒸気及び排出(下降)凝縮液の両方の移動があることを意味する。
一つの好ましい実施形態では、いわゆる仕切り壁塔が蒸留のために使用される。即ち、供給塔及び取出塔は、両側でそれぞれ一つの結合空間に開き、蒸留塔の長手伸長部を覆って広がる部分チャンバーとして設計され、仕切り壁によって互いから分離される。仕切り壁は、固定形態で、例えば溶接で塔の中に組み込むことができ、又は、脱着可能に、例えば挿入されて塔の中に取り付けられる。脱着可能に固定すると利点が生じる。例えば、融通性が高く、塔に内部構造物を充填することがより簡単になり、資本コストが抑えられる。
別の実施形態では、熱結合した塔、例えば、熱結合した前置塔を備えた蒸留塔又は熱結合した後置塔を備えた蒸留塔が、蒸留のために使用される。連結した補助塔を備えた蒸留塔は、それ自体が既知であり、当業者に周知である。
本発明による方法における立体異性アルコールは、式(I)のアルコール、特に、式(Ic)及び(Id)のもの、きわめて特に好ましくは式(Ie)及び(If)のものである。特に好ましい実施形態では、第一のアルコールが式(Ie)の化合物であり、第二のアルコールが式(If)の化合物である。対応する粗混合物は、例えば上記の、強酸性イオン交換体の存在下で成分(II)と(III)とを反応させることによって2位で置換された式(I)のテトラヒドロピラノールを合成する場合に、調製することができる。
粗混合物は、典型的には、15〜20重量%の式(If)のtrans-ピラノール、45〜65重量%の式(Ie)のcis-ピラノール、10〜20重量%の第一のアルコールより低沸点の化合物、1〜3重量%の第二のアルコールより高沸点の化合物を含み、粗混合物は、好ましくは、沸点が第一のアルコールと第二のアルコールの間にある化合物を実質的に含まない。
本発明による方法を、二つの側部液体取出口を備えた仕切り壁塔を使用する好ましい実施形態を参照しながら、以下に、より詳細に説明する。したがって、記述する全ては、熱結合した塔など、代替の塔装置に適用するものである。
頂部で第一のアルコールより低沸点の化合物が抜き出される塔、特に上部併合塔の頂部での圧力は、好ましくは400ミリバール以下、好ましくは3〜200ミリバール、特に好ましくは3〜100ミリバール、きわめて特に好ましくは4〜60ミリバールである。
本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、供給塔及び取出塔が、両側でそれぞれ一つの結合空間に開き、蒸留塔の長手伸長部を覆って広がる部分チャンバーとして設計され、仕切り壁によって互いから分離される、実施形態である。
上部併合塔、供給塔、取出塔及び下部併合塔の合計理論段数は、好ましくは30〜110段、特に、40〜90段である。
好ましくは、上部併合塔、供給塔、取出塔及び下部併合塔の合計理論段数のうち、上部併合塔に配分されるのは5〜50%、特に15〜30%、供給塔の精留部に配分されるのは5〜50%、特に15〜30%、供給塔のストリッピング部に配分されるのは5〜50%、特に15〜40%、取出塔の上側の側部取出口の上方に位置する部分に配分されるのは5〜50%、特に15〜30%、取出塔の2つの側部取出口間に位置する部分に配分されるのは5〜50%、特に15〜30%、取出塔の下側の側部取出口の下方に位置する部分に配分されるのは5〜50%、特に15〜40%、下部併合塔に配分されるのは5〜50%、特に15〜30%である。
好ましくは、供給塔の合計理論段数対取出塔の合計理論段数の比は、0.8対1.1、特に0.9対1.0である。
供給塔、上部併合塔、下部併合塔及び取出塔は、好ましくは、トレイ、構造充填物、例えばSulzer Meltallapak、Sulzer BX、Montz B1若しくはMontz A3又はKuhni Rhombopakなどのシートメタル製又は布製充填物、又はランダム床の充填物、例えばディクソン(Dixon)リング、ラシヒリング、高流量リング又はラシヒスーパーリングなどの分離効果のある内部構造物を備える。少なくとも供給塔及び/又は取出塔は、全体に又は各部に構造充填物を備えることが好ましい。100〜750m2/m3、特に250〜500m2/m3の特定の表面積を有する構造充填物、好ましくはシートメタル製又は布製充填物が、特に有用であることが立証されている。これらにより、分離効率が高くなるとともに圧力損失を低く抑えられる。
本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、供給塔及び/又は取出塔が、全体に又は各部に構造充填物又はランダム充填物を備える実施形態である。
仕切り壁塔を使用する際に、仕切り壁が少なくとも一部で断熱されるように、例えば仕切り壁がジャケット付き形態で、間がガス空間で満たされているように設計されていれば有利であることが立証されている。仕切り壁の断熱についての様々な選択肢の記載は、EP-A 640 367に見出すことができる。
粗混合物は、供給塔の中に速度制御方式で、例えば、制御可能なポンプを用いて粗混合物を移送することによって、又は制御可能な弁を介して、例えば少なくとも1メートルの適切な静的供給高さの上方で粗混合物を導入することによって、導入されることが好ましい。便宜上、下回ってはならない最小供給量、例えばプラントを設計するための正常値より30%低い値が設定される。
粗混合物を予め蒸発させ、部分的に又は完全に蒸気の形態で、供給塔の中に導入することが有利である場合が時折ある。部分的に予備蒸発させた粗混合物は、次いで、二相流として、又は一つの液体流及び一つの蒸気流の形態で供給塔の中に導入される。予備蒸発は、粗混合物が比較的多量の低沸点成分を含む場合に好適である。予備蒸発によって、供給塔のストリッピング部の負荷を軽減することができる。
側部取出物は液体形態で除去することが好ましい。第一のアルコールの取出量は、取出塔内の、取出塔上端と上側の側部取出口との間に位置する点での温度の測定値によって調節されることが好ましく、その点とは、好ましくは、取出塔上端の下方3〜8理論段、特に4〜6理論段の位置である。取出量は、温度の上昇とともに増加し、逆もまた同様である。便宜上、取出量は、取出塔の側部取出口間に位置する部へと流れる凝縮液の量が、下回ってはならない最小値より低くならないように制限され、その最小値とは、例えばプラントを設計するための正常値より30%低い値である。
本発明による方法の一つの好ましい実施形態は、第一のアルコール及び第二のアルコールが、仕切り壁塔の側部取出口で、液体形態で抜き出される実施形態である。
第二のアルコールの取出量は、加熱器中の液体レベルの測定値によって調節されることが好ましい。取出量は、液体レベルの上昇とともに増加し、逆もまた同様である。
凝縮器の還流比は、上部併合塔領域内の、好ましくは、上端の下方3〜8理論段、特に4〜6理論段に配置される点での温度の測定値によって調節されることが好ましい。当然ながら、還流比ではなく、除去する蒸留物の量、即ち低沸点の成分の取出量を調節することも可能で、その結果として還流比が間接的に調節される。
底部からの高沸点の成分の除去量は、下部併合塔領域内の、好ましくは、下端の上方3〜8理論段、特に4〜6理論段に位置する点での温度の測定値によって調節されることが好ましい。
加熱器の熱出力は、上部併合塔上端点と下部併合塔下端点との間の圧力差によって好適に調節される。
下部併合塔からの蒸気流は、供給塔と取出塔との間で、好ましくは0.8:1.2、特に0.9:1.1の比率に分割される。分割比は、例えば、分離効果のある内部構造物の選択及び/若しくはサイズ調整、並びに/又はダイヤフラムなどの圧力損失を発生させる器具の組み入れを通して、供給塔と取出塔の相対的な断面積を変えることによって確立される。
上部併合塔からの凝縮液流は、供給塔と取出塔との間で、好ましくは0.1:1.0、特に0.3:0.6の比率に分割される。
塔内のある点で、凝縮液を除去又は分割するために、例えば上部併合塔からの凝縮液を供給塔と取出塔との間で分割するため、又は液体の側部取出物を除去するために、凝縮液は、塔の内部又は外部に配設した回収容器に好適に供給される。回収容器は、ポンプ受け器としての役割を果たすか、又は十分に高い静的液体レベルをもたらして、制御要素、例えば弁によって調節される液体の除去又は分割を可能にする。充填塔を使用する場合、便宜的に回収トレイが設けられ、凝縮液は回収トレイから回収容器へと移送される。
粗混合物からの式(Ie)及び(If)のアルコールの単離による蒸留精製の間、得られた留分が、所望の化合物の他に、より高沸点又はより低沸点の不純物の留分を含む可能性はきわめて低いはずである。目的とする用途によって、より高沸点又はより低沸点の化合物の最大許容含有量に関する規格値は異なる。概して、分離に関する問題に重大な影響を及ぼす個々の成分は特定されており、ほとんどの場合、所望の化合物に関して沸点差の小さいもの又はその存在が低濃度の場合でさえ特に厄介であるもの(いわゆるキー化合物)若しくは二つ以上のキー化合物の全体である。
第一のアルコールの純粋留分中の、第一のアルコールより高沸点の化合物(第二のアルコールを含む)の濃度の規格値に対する適合度は、本発明による方法において、好ましくは上部併合塔からの凝縮液流の分割比を介して調節される。仕切り壁塔を使用する際、これは、仕切り壁上端での液体の分割比となる。この場合、上部併合塔領域において、好ましくはその下端で、第一のアルコールより高沸点の少なくとも一つの化合物の濃度の測定値が得られ、これらの測定値を使用して、上部併合塔から供給塔及び取出塔に入る凝縮液流の分割比の制御介入を行う。高沸点の化合物の濃度が高くなるにつれて、供給塔に移送される凝縮液の留分量がますます増加する。上部併合塔下端での第一のアルコールより高沸点の化合物の濃度は、第一のアルコールの純粋留分中のこれらの化合物の濃度の最大許容値の10〜80%、好ましくは30〜50%となるべきである。
第二のアルコールの純粋留分中の、第二のアルコールより低沸点の化合物(第一のアルコールを含む)の濃度の規格値に対する適合度は、本発明による方法において、好ましくは加熱器の熱出力を介して調節される。この場合、下部併合塔領域において、好ましくはその上端で、第二のアルコールより低沸点の少なくとも一つの化合物の濃度の測定値が得られ、これらの測定値を使用して、加熱器の熱出力の制御介入を行う。低沸点の化合物の濃度が高くなるにつれて、熱出力が増加し、逆もまた同様である。下部併合塔上端での第二のアルコールより低沸点の化合物の濃度は、第二のアルコールの純粋留分中のこれらの化合物の濃度の最大許容値の10〜80%、好ましくは30〜50%となるべきである。
上記のキー化合物の濃度の測定値を得るために、ガス又は液体試料をそれぞれの点で連続的に又は周期的に除去し、その組成に関して、好ましくはガスクロマトグラフィーによって調査することができる。試料の除去については、好適な試料除去位置を蒸留塔中に設けることが好ましく、そこを介してランス(lances)を塔内に導入することができる。多くの場合、蒸留塔のある点での蒸気及び/又は凝縮液の組成については、温度プロファイルと混合物の組成との相関が既知であるか、又は事前に決定されている場合には、簡単な温度測定を参照することによっても適切に指摘することができる。
成分がその揮発性の順番で上方に抜き出される、連続する塔中での香料の蒸留の間、塔底部中の滞留時間が長いために、熱ストレスが、生成物の損傷及び/又は不所望な臭気担体の形成を引き起こすことがある。これによって、得られた純粋生成物が、求められる規格を外れている、且つ/又は嗅覚検査に合格しないということが起こり得る。本発明による方法は、分離対象の混合物の熱ストレスを最小限に抑え、それに関連する不利点を回避する。
熱結合した蒸留塔及び仕切り壁塔の様々な実施形態は、文献中、例えばDE-A-102 23 971において既知である。
以下の実施例は、なんら限定することなく本発明を例証するのに役立つものである。
ガスクロマトグラフィーの分析を、次の方法に従って実施した。30m DB-WAX、ID.: 0.32mm、FD.: 0.25μm; 50℃、3℃/分 - 170℃、20℃/分〜230℃ - 17分; Inj. 200℃、Det. 280℃、tR =分; tR (イソバレルアルデヒド): 4.1; tR (式(IVa)〜(IVc)のジヒドロピラン異性体): 10.0; 11.8; 12.3; tR (イソプレノール): 10.6; tR (1,3-ジオキサン(Va)): 12.1; tR (アセタール(VIa)): 24.1; tR (式(If)のtrans-ピラノール): 28.2; tR (式(Ie)のcis-ピラノール): 29.8。得られた粗生成物の濃度(重量%)をGC分析によって、内部標準を使用して決定した。
得られた粗生成物の含水量をカール-フィッシャー滴定によって決定した。
内径2cm及び長さ36cmのジャケット付きガラス管型反応器からなる器具に、50gの強酸性陽イオン交換体Amberlyst(商標)131を充填した。この陽イオン交換体を、使用する前にまず水で数回、次にメタノールで一回洗浄し、最後に水を使用してメタノールを洗い落とした。
ジャケット付きガラス反応器に、イソバレルアルデヒド(112.5g、1.31モル)、イソプレノール(125g、1.45モル)及び水12.5gの混合物を室温で充填した。反応溶液を、温度35℃、循環量490mL/時で4時間循環させた。次いで、反応溶液を温度40℃、循環量490mL/時でさらに10時間循環させた。ジャケット付きガラス反応器を温度35〜40℃で運転した。これによって、247.2gの量(cis/trans-ピラノール(Ie及びIf)に関しての収率74%)で、以下の組成の粗生成物が得られた。
イソバレルアルデヒド: 0.53 GC重量%
イソプレノール: 1.23 GC重量%
ジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc): 8.96 GC重量%
1,3-ジオキサン(Va): 8.84 GC重量%
アセタール(VIa): 0.49 GC重量%
trans-ピラノール(If): 18.34 GC重量%
cis-ピラノール(Ie): 49.27 GC重量%
水: 6.0%
ジャケット付きガラス反応器に、イソバレルアルデヒド(77.4g、0.9モル)、イソプレノール(86.1g、1.0モル)及び水8.6gの混合物を室温で充填した。反応溶液を、温度25℃、循環量1.5L/時で10時間循環させた。ジャケット付きガラス反応器を25℃まで加熱した。これによって、169.4gの量(cis/trans-ピラノール(Ie及びIf)に関しての収率79%)で、以下の組成の粗生成物が得られた。
イソバレルアルデヒド: 0.44 GC面積%
イソプレノール: 3.57 GC面積%
ジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc): 9.76 GC面積%
1,3-ジオキサン(Va): 3.16 GC面積%
アセタール(VIa): 0.99 GC面積%
trans-ピラノール(If): 18.91 GC重量%
cis-ピラノール(Ie): 54.13 GC重量%
水: 6.9%
二つの実験塔による蒸留
第一の塔を、内径43mmの、ジャケット付きで内部が鏡面で真空の二つのガラス部(長さは頂部800mm、底部640mm)で構成した。内部構造物をMontz A3-750メタルシート充填物とした。塔の分離効率は理論段数約15段に相当する。
塔を、実験用油加熱式薄膜型ロータリーエバポレーターを使用して加熱した。塔頂部で、冷却水で冷却したガラス製凝縮器を使用して蒸気を凝縮した。頂部凝縮液の二相を分離するために、ガラス製相分離器を組み込んだ。下部水相をレベル制御方式で排除した。上部有機相を、還流分割器(reflux divider)を活用して一定比率で分割した。一部を頂部生成物として取り出した。残りを頂部で布製充填物の上に載せた。
塔内の様々な高さでの温度並びに頂部圧力及び塔全体に亘る圧力損失を測定記録システムによって測定した。塔は入口及び出口の流量計、及び還流流量計を備え、その測定値はオイルサーモスタットの入口温度に対する制御パラメーターとしての役割を果たした。この制御システムは一定の還流速度を確保し、一定の圧力差も確立した。塔への供給は二つの塔部の間で行った。供給流を室温で流した。流速は995g/時とした。混合物は以下の組成を有するものであった。
7.3%の水(カール-フィッシャー法)
0.79 GC重量%のイソバレルアルデヒド
3.2 GC重量%のイソプレノール
7.4 GC重量%のジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc)
6.0 GC重量%の1,3-ジオキサン(Va)
0.36 GC重量%のアセタール(VIa)
18.0 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
52.3 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
塔を頂部圧力50ミリバール及び還流速度270g/時で運転した。ここで、圧力損失約2.5ミリバールを確立した。塔頂部では温度62℃を計測し、底部では温度130℃を計測した。バランス制御システムによって、底部取出量を785g/時に固定した。頂部取出量を130g/時とした。
ガスクロマトグラフィーの分析を、次の方法に従って実施した。30m DB-WAX、ID.: 0.32mm、FD.: 0.25μm; 50℃、3℃/分 - 170℃、20℃/分〜230℃ - 17分; inj. 200℃、det. 280℃、tR =分; tR (イソバレルアルデヒド): 4.1; tR (式(IVa)〜(IVc)のジヒドロピラン異性体): 10.0; 11.8; 12.3; tR (イソプレノール): 10.6; tR (1,3-ジオキサン(Va)): 12.1; tR (アセタール(VIa)): 24.1; tR (式(If)のtrans-ピラノール): 28.2; tR (式(Ie)のcis-ピラノール): 29.8。得られた粗生成物の濃度(重量%)をGC分析によって、内部標準を用いて決定した。
塔頂部で相分離器から抜き出した頂部流は、以下を含んでいた。
2.5%の水(カール-フィッシャー法)
4.6 GC面積%のイソバレルアルデヒド
40.5 GC面積%のジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc)
23.9 GC面積%のイソプレノール
28.1 GC面積%の1,3-ジオキサン(Va)
底部取出物中に、以下が測定された。
0.03%の水(カール-フィッシャー法)、及びGC分析によって
3.1 GC重量%のジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc)
2.6 GC重量%の1,3-ジオキサン(Va)
22.4 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
65.6 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
cis-及びtrans-ピラノール(Ie及びIf)に関して蒸留収率は100%であった。
第二の実験塔は、仕切り壁塔として構成した。この塔を、内径43mmの、ジャケット付きで内部が鏡面で真空の三つのガラス部で構成した。全長105cmの中央塔部に厚さ約1mmのガラス製仕切り壁をしっかりと溶接して設けた。塔は、仕切り壁領域で、供給側に1mのMontz A3 1000充填物を、取出側に0.9mのMontz A3 1000充填物を備えている。仕切り壁の上方及び下方に、長さ50cmのガラス部を使用し、その各々に33cmのSulzer DX充填物を備えた。仕切り壁領域の分離効率は、理論段数約32段とした。仕切り壁領域を含む全理論段数は約50段とした。
塔を、実験用油加熱式薄膜型ロータリーエバポレーターを使用して加熱した。塔頂部で、冷却水で冷却したガラス製凝縮器を使用して蒸気を凝縮した。
塔内の様々なレベルでの温度並びに頂部圧力及び塔全体に亘る圧力損失を、測定記録システムによって測定した。塔は入口及び出口の流量計、及び還流流量計を備え、その測定値はオイルサーモスタットの入口温度に対する制御パラメーターとしての役割を果たした。この制御システムは一定の還流速度を確保し、一定の圧力差も確立した。仕切り壁上方の液体量の、仕切り壁の供給部と取出部との間での分割を、旋回漏斗(swivel funnel)によって周期的に実現した。
供給物を仕切り壁部の中央の高さで加えた。使用した供給流は、第一の塔の底部排出物からの混合物とした。供給速度は300g/時とした。
塔を頂部圧力10ミリバール及び還流速度400g/時で運転した。ここで、圧力損失約1.5ミリバールを確立した。塔頂部では温度78℃を計測し、底部では温度127℃(± 0.5 K)を計測した。バランス制御システムによって、底部取出量を14g/時(±1g/時)に、蒸留物取出量を26g/時(±1g/時)に固定した。したがって、還流比は約15:1であった。
液体を仕切り壁上方で1:2(供給部:取出部)の比率に分割した。仕切り壁の供給側とは反対側にて、供給流と同じ高さで、液体の側部取出物を除去した。流速を260g/時に固定した。
側部取出口で得た純粋な生成物は、以下を含んでいた:
23.3 GC面積%のtrans-ピラノール(If)
76.5 GC面積%のcis-ピラノール(Ie)
塔頂部で抜き出した頂部流は、以下を含んでいた:
0.25 GC重量%のイソバレルアルデヒド
34.9 GC重量%のジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc)
0.54 GC重量%のイソプレノール
28.5 GC重量%の1,3-ジオキサン(Va)
24.6 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
2.1 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
塔底部で抜き出した流は以下を含んでいた:
0.45 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
6.8 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
cis-及びtrans-ピラノール(Ie及びIf)に関して蒸留収率は約90%であった。
第一の塔は実施例3で使用したものと同一の構造を有し、同一の方法で運転した。
第二の実験塔は、仕切り壁塔として構成した。この塔を、内径43mmの、ジャケット付きで内部が鏡面で真空の六つのガラス部で構成した。全長232cmの塔部2及び3(底部から数えて)に厚さ約1mmのガラス製仕切り壁をしっかりと溶接して設けた。塔は、仕切り壁領域で、供給側及び取出側に、0.6mのSulzer DX充填物を備えている。仕切り壁の上方に、長さ60cmの二つのガラス部及び長さ30cmの一つのガラス部を使用し、これらに全長147cmのSulzer CY充填物を備えた。仕切り壁の下方に、長さ100cmのガラス部を使用し、これに64cmのSulzer CY充填物を備えた。仕切り壁領域の分離効率は、理論段数約11段とした。仕切り壁領域を含む全理論段数は約45段とした。
塔を、実験用油加熱式薄膜型ロータリーエバポレーターを使用して加熱した。塔頂部で、サーモスタットで冷却したガラス製凝縮器を使用して蒸気を凝縮した。
塔内の様々なレベルでの温度並びに頂部圧力及び塔全体に亘る圧力損失を、測定記録システムによって測定した。塔は入口及び出口の流量計、及び還流流量計を備え、その測定値はオイルサーモスタットの入口温度に対する制御パラメーターとしての役割を果たした。この制御システムは一定の還流速度を確保し、一定の圧力差も確立した。仕切り壁上方の液体量の、仕切り壁の供給部と取出部との間での分割を、旋回漏斗によって周期的に実現した。
供給物を、油加熱式ガラス熱交換器によって80℃まで加熱し、仕切り壁部の中央の高さで加えた。使用した供給流は、第一の塔の底部排出物からの混合物とした。供給流速は398g/時とした。
塔を頂部圧力10ミリバール及び還流速度874g/時で運転した。ここで、圧力損失約4.5ミリバールを確立した。塔頂部では温度96℃を計測し、底部では温度120℃(±0.5K)を計測した。バランス制御システムによって、底部取出量を32g/時(±1g/時)に、蒸留物取出量を46g/時(±1g/時)に固定した。したがって、還流比は約19:1であった。
液体を仕切り壁上方で1:2(供給部:取出部)の比率に分割した。仕切り壁の供給側とは反対側にて、供給流と同じ高さで、液体の側部取出物を除去した。流速を319g/時に固定した。
側部取出口で得られた純粋な生成物は、以下を含んでいた:
22.1 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
77.0 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
塔頂部で抜き出した頂部流は、以下を含んでいた:
24.3 GC重量%のジヒドロピラン異性体(IVa〜IVc)
0.40 GC重量%のイソプレノール
18.3 GC重量%の1,3-ジオキサン(Va)
45.6 GC重量%のtrans-ピラノール(If)
4.2 GC重量%のcis-ピラノール(Ie)
塔底部で抜き出した流は以下を含んでいた:
2.0 GC面積%のtrans-ピラノール(If)
34.0 GC面積%のcis-ピラノール(Ie)
cis-及びtrans-ピラノール(Ie及びIf)に関して蒸留収率は約90%であった。

Claims (22)

  1. 式(I)
    Figure 0005769800
    (式中、基R1は、炭素原子数1〜12の直鎖若しくは分枝のアルキル若しくはアルケニル基、任意選択でアルキル置換されている、総炭素原子数が3〜12のシクロアルキル基、又は任意選択でアルキル置換及び/若しくはアルコキシ置換されている、総炭素原子数が6〜12のアリール基である)
    の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製方法であって、前記方法が式(II)
    Figure 0005769800
    の3-メチルブタ-3-エン-1-オールと式(III)
    Figure 0005769800
    [式中、基R1は式(I)の場合と同じ意味を有する]
    のアルデヒドとの反応を含み、前記反応を水の存在下及び強酸性陽イオン交換体の存在下で実施し、次いで蒸留分離を、一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での少なくとも二つの蒸留塔の相互連結体中で、500ミリバール以下の絶対操作圧力で実施する、前記方法。
  2. 基R1が、炭素原子数1〜12の直鎖若しくは分枝のアルキル若しくはアルケニル基、又は、任意選択でアルキル置換及び/若しくはアルコキシ置換されている、総炭素原子数が6〜12のアリール基である、請求項1に記載の方法。
  3. 基R1がイソブチルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 基R1がフェニルである、請求項1又は2に記載の方法。
  5. イソプレノール及び式(III)のアルデヒドを、0.7:1〜2:1のモル比で使用する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. イソプレノール及び式(III)のアルデヒドを、1:1〜1.5:1のモル比で使用する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記反応を、少なくとも等モル量の水の存在下で実施し、水の量が、任意選択に相対的に少ない量で使用される出発物質イソプレノールの量、若しくは式(III)のアルデヒドの量、又は前記二つの出発物質の等モル反応の場合には、二つのうち一つの定量的な量を基準とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. スルホン酸基を含む強酸性陽イオン交換体を使用する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 少なくとも1種の強酸性陽イオン交換体をH+形態で使用し、イオン交換体が、スルホン酸基を有するポリマー骨格を含み、ゲル状であるか又はマクロ多孔質樹脂を含むものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. イオン交換体が、スルホン酸基を有するポリスチレン骨格又はスルホン酸基を有するペルフルオロ化イオン交換樹脂をベースとするものである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 反応を有機溶媒を添加せずに実施する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 反応を20〜60℃の範囲の温度で実施する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 反応を連続的に実施する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. a.選択された強酸性陽イオン交換体を含む流通反応器を準備するステップと、
    b.イソプレノール、式(III)のアルデヒド及び水を流通反応器中に連続的に導入するステップと、
    c.イソプレノール、式(III)のアルデヒド及び水を、流通反応器中で強酸性陽イオン交換体と連続的に接触させて、所望の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランを含む反応混合物を得るステップと、
    d.反応混合物を流通反応器から連続的に排出するステップと、
    e.一つ又は複数の側部取出口を備えた、仕切り壁塔中又は熱結合形態での二つの蒸留塔の相互連結体中で、500ミリバール以下、好ましくは3〜200ミリバールの絶対操作圧力で、単離及び/又は蒸留分離するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 式(Ic)
    Figure 0005769800
    のcis-ジアステレオマーと式(Id)
    Figure 0005769800
    のtrans-ジアステレオマーとの混合物の形態の2-置換4-ヒドロキシ-4-メチルテトラヒドロピランの調製方法であって、式(Ic)のcis-ジアステレオマー対式(Id)のtrans-ジアステレオマーのジアステレオマー比が65:35〜95:5であり、R1が請求項1、2、3及び4のいずれか一項に記載の意味を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 粗混合物から精留によって式(I)の二つの立体異性アルコールを連続的に単離する方法であって、粗混合物を供給塔の側部に導入し、供給塔に結合された少なくとも一つの取出塔を配設し、第一の式(I)のアルコール及び第二の式(I)のアルコールを取出塔から抜き出し、供給塔と取出塔とを、少なくともアルコールの取出領域では、供給塔と取出塔との間の蒸気及び凝縮液の交差混合が発生しないように結合する、請求項1に記載の方法。
  17. a)粗混合物を、供給口の上方に位置する精留部及び供給口の下方に位置するストリッピング部を備えた供給塔中に導入し、
    b)精留部上端に連通し、塔頂部に凝縮器を備える上部併合塔、及びストリッピング部下端に連通し、底部に加熱器を有する下部併合塔を配設し、
    c)上部併合塔及び下部併合塔に連通し、二つの側部取出口を取出塔の長手方向に互いに距離を置いて配置した該取出塔を配設し、
    d)第一のアルコールを上側の側部取出口で抜き出し、第二のアルコールを下側の側部取出口で抜き出し、
    e)低沸点成分を上部併合塔の頂部又は上部領域で抜き出し、高沸点成分を下部併合塔の底部で抜き出す、請求項16に記載の方法。
  18. 供給塔及び取出塔が、両側でそれぞれ一つの結合空間に開き、蒸留塔の長手伸長部を覆って広がる部分チャンバーとして設計され、仕切り壁によって互いから分離される、請求項17に記載の方法。
  19. 第一のアルコール及び第二のアルコールを、仕切り壁塔の側部取出口で、液体形態で抜き出す、請求項18に記載の方法。
  20. 供給塔及び/又は取出塔が、全体に又は各部に構造充填物又はランダム充填物を備える、請求項17〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 仕切り壁が少なくとも一部で断熱されるように設計されている、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 粗混合物を、部分的に又は完全に蒸気の形態で供給塔の中に導入する、請求項17〜21のいずれか一項に記載の方法。
JP2013513639A 2010-06-10 2011-06-06 2−置換テトラヒドロピラノールの調製及び単離方法 Active JP5769800B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP10165455.6 2010-06-10
EP10165455 2010-06-10
PCT/EP2011/059237 WO2011154330A1 (de) 2010-06-10 2011-06-06 Verfahren zur herstellung und isolierung von 2-substituierten tetrahydropyranolen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013530167A JP2013530167A (ja) 2013-07-25
JP5769800B2 true JP5769800B2 (ja) 2015-08-26

Family

ID=44479381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013513639A Active JP5769800B2 (ja) 2010-06-10 2011-06-06 2−置換テトラヒドロピラノールの調製及び単離方法

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP2580202B1 (ja)
JP (1) JP5769800B2 (ja)
CN (2) CN103003258B (ja)
ES (1) ES2511143T3 (ja)
MX (1) MX2012014204A (ja)
WO (1) WO2011154330A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2576533B1 (de) * 2010-05-27 2017-12-13 Basf Se Verfahren zur herstellung von in 2-stellung substituierten tetrahydropyranolen
MX363614B (es) 2012-10-15 2019-03-28 Basf Se Proceso para la preparacion integrada de 4-hidroxi-4-metiltetrahid ropiranos 2-sustituidos y de 4-metiltetrahidropiranos 2-sustituidos.
US9139549B2 (en) 2012-10-15 2015-09-22 Basf Se Process for the integrated preparation of 2-substituted 4-hydroxy-4-methyltetrahydropyrans and of 2-substituted 4-Methyltetrahydropyrans
JP6388916B2 (ja) * 2013-04-29 2018-09-12 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 反応器カスケード中で2−置換4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピランを製造する方法
WO2014177484A1 (de) 2013-04-29 2014-11-06 Basf Se Verfahren zur herstellung von 2-substituierten 4-hydroxy-4-methyl-tetrahydropyranen mit rückführung
EP2865676A1 (de) 2014-04-14 2015-04-29 Basf Se Herstellung von 2-substituierten 4-Methyl-tetrahydropyranen aus 2-Alkyl-4,4-dimethyl-1,3-dioxan-haltigen Ausgangsstoffen
JP6549611B2 (ja) * 2014-04-14 2019-07-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 匂いの品質が安定した2−置換4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピランの製造
ES2925686T3 (es) * 2014-04-14 2022-10-19 Basf Se Preparación de 4-hidroxi-4-metil-tetrahidropiranos sustituidos en la posición 2 a partir de materiales de partida que contienen 2-alquil-4,4-dimetil-1,3-dioxano
WO2016008904A1 (en) 2014-07-16 2016-01-21 Basf Se METHOD FOR PURIFYING RAW γ-BUTYROLACTONE
EP3197987B1 (de) 2014-09-26 2019-01-23 Basf Se Verwendung von isomerenreinem oder hoch isomerenangereichertem cis- oder trans-(2-isobutyl-4-methyl-tetrahydropyran-4-yl)acetat
MX2017005027A (es) * 2014-10-18 2018-02-23 S H Kelkar And Company Ltd Sintesis de tetrahidropiran-4-ol 2,4-disustituido quiralmente enriquecido y sus derivados.
CN107438600B (zh) 2015-03-05 2021-04-13 巴斯夫欧洲公司 制备四氢吡喃基酯的方法
BR112018074538B1 (pt) 2016-05-31 2022-09-13 Basf Se Composto, método para preparar compostos, uso de compostos, composição de substância aromatizante e/ou fragrância, produto perfumado ou aromatizado, e, método para perfumar um produto
EP3589608B1 (en) 2017-02-28 2021-06-02 Basf Se Process for preparing an unsaturated alcohol
CN110997606B (zh) 2017-08-11 2023-03-10 巴斯夫欧洲公司 回收3-甲基丁-3-烯-1-醇的方法
CN108727320B (zh) * 2018-07-23 2021-06-01 陕西师范大学 以二氯二茂钛作为路易斯酸和氯离子源催化合成4-氯代四氢吡喃类化合物的方法
CN109608426B (zh) * 2018-12-04 2020-11-24 万华化学集团股份有限公司 一种以生产柠檬醛的废液为原料合成铃兰吡喃的方法
CN111039907B (zh) * 2019-11-27 2021-10-22 万华化学集团股份有限公司 一种制备2-(2-甲基丙基)-4-羟基-4-甲基四氢吡喃的方法
WO2024051922A1 (en) * 2022-09-06 2024-03-14 Symrise Ag A fragrance mixture (iii)

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2271134A (en) 1937-04-19 1942-01-27 Tropic Aire Inc Automobile heater and defroster
US4230533A (en) 1978-06-19 1980-10-28 Phillips Petroleum Company Fractionation method and apparatus
SU825528A1 (ru) * 1978-12-08 1981-04-30 Inst Orch Khim An Armyanskoj S Способ получения производных ди—-тетрагидропиранов и тетрагидропиранолов ^
DE3302525A1 (de) 1983-01-26 1984-07-26 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Destillationskolonne zur destillativen zerlegung eines aus mehreren fraktionen bestehenden zulaufproduktes
DE3314395A1 (de) 1983-04-21 1984-10-25 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur durchfuehrung von chemischen reaktionen und gleichzeitiger destillativer zerlegung eines produktgemisches in mehrere fraktionen mittels einer destillationskolonne
DE3327952A1 (de) 1983-08-03 1985-02-14 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur destillativen zerlegung eines azeotropen stoffgemisches - analog einer extraktivdestillation - mittels einer destillationskolonne
DE4233430A1 (de) * 1992-10-05 1994-04-07 Basf Ag Verfahren zur Herstellung von 4-Hydroxymethyltetrahydropyran
DE4328424A1 (de) 1993-08-24 1995-03-02 Basf Ag Destillationskolonne zur Trennung eines Flüssigkeitsgemisches in mehrere reine Fraktionen
DE19914966A1 (de) * 1999-04-01 2000-10-05 Basf Ag Verfahren zur kontinuierlich betriebenen destillativen Abtrennung eines höherschmelzenden Stoffes
DE10100552A1 (de) * 2001-01-09 2002-07-11 Basf Ag Verfahren und Vorrichtung zur destillativen Aufarbeitung von 1,6-Hexandiol, 1,5-Pentandiol ung Caprolacton
JP2003080002A (ja) * 2001-09-11 2003-03-18 Sumitomo Heavy Ind Ltd 蒸留装置及び蒸留方法
DE10163335A1 (de) * 2001-12-21 2003-07-10 Basf Ag Trennwandkolonne mit ganz oder teilweise dampfförmigen Zulauf und/oder ganz oder teilweise dampfförmiger Seitenentnahme
DE10223971A1 (de) 2002-05-29 2003-12-11 Basf Ag Isolierung eines alpha,beta-ungesättigten Aldehyds aus einem Rohgemisch
DE10236674A1 (de) * 2002-08-09 2004-02-19 Basf Ag Destillative Verfahren zur Herstellung von IPDA mit einem hohen cis/trans-Isomerenverhältnis
US20050004210A1 (en) * 2003-07-04 2005-01-06 Kao Corporation Process for producing a pyran compound
JP4515083B2 (ja) * 2003-07-04 2010-07-28 花王株式会社 ピラン及びヒドロキシピラン混合物の製造法
US7064221B2 (en) 2003-09-17 2006-06-20 Kao Corporation Process for producing pyran
JP4801431B2 (ja) * 2005-12-06 2011-10-26 長谷川香料株式会社 香料成分およびその製造方法
JP5168830B2 (ja) * 2006-06-30 2013-03-27 宇部興産株式会社 テトラヒドロピラン−4−オン化合物の製法
EP2112144A1 (en) * 2008-04-22 2009-10-28 V. Mane Fils Novel pyran derivatives, their preparation and use thereof in perfumery
US8618315B2 (en) * 2009-05-19 2013-12-31 Basf Se Method for producing 2-substituted tetrahydropyranols

Also Published As

Publication number Publication date
CN103003258B (zh) 2014-12-10
EP2580202A1 (de) 2013-04-17
CN104529969A (zh) 2015-04-22
MX2012014204A (es) 2013-02-07
ES2511143T3 (es) 2014-10-22
JP2013530167A (ja) 2013-07-25
EP2580202B1 (de) 2014-07-30
CN103003258A (zh) 2013-03-27
WO2011154330A1 (de) 2011-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5769800B2 (ja) 2−置換テトラヒドロピラノールの調製及び単離方法
US8791276B2 (en) Process for the preparation and isolation of 2-substituted tetrahydropyranols
JP5669826B2 (ja) 2−置換テトラヒドロピラノールの製造法
US10023550B2 (en) Production of 2-substituted 4-hydroxy-4-methyltetrahydropyrans having stable odoriferous quality
US9315485B2 (en) Production of cyclic acetals by reactive distillation
US9695142B2 (en) Method for producing 2-substituted 4-hydroxy-4-methyl-tetrahydropyrans, said method using recycling
US10173947B2 (en) Process for the production of 1,3-butadiene from 1,3-butanediol
EP0867434B1 (en) A method for continuously producing a cyclic formal
US4511751A (en) Process for producing isoprene
US6175044B1 (en) Preparation of citral
US6518464B2 (en) Continuous process for the preparation of acetals
JP5416130B2 (ja) グリセロールからのアクロレインの合成方法
JP2006515576A (ja) 脂肪族ジアルデヒドモノアセタールの製造方法
US20060264678A1 (en) Method for processing compositions containing 1,1,2,2-tetramethoxyethane and glyoxal dimethyl acetal
EP0106323A1 (en) Process for producing isoprene
US4593145A (en) Process for producing isoprene
JPH05271217A (ja) 1,3ジオキソランの製造方法
JP3336004B2 (ja) 不均一触媒反応を行うための不連続方法およびこの不連続方法を実施するプラント
RU2128635C1 (ru) Способ получения изопрена
JPS626539B2 (ja)
SU810694A1 (ru) Способ получени 4-фенил-1,3-ди-OKCAHA или 4-МЕТил-4-фЕНил-1,3-ди-OKCAHA
RO110490B1 (ro) Procedeu de obținere a alchilglicidileterilor
HU193228B (hu) Eljárás 2-(diklór-metfl-)-2-metil-l3-dioxolán homobén katalitikus előállítására
JPS61155342A (ja) sec−ブタノ−ルの製法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150609

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150623

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5769800

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250