JP5768262B2 - 換気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気機器収納用箱に取り付けられる換気装置の取付構造の改良に関する。
従来から、電気機器を収納する電気機器収納用箱がある。電気機器は発熱し、また、電気機器は熱に弱いため、電気機器収納用箱には箱内の熱気を換気するための換気装置が設けられているのが一般的である。このような換気装置は、特許文献1や特許文献2に示されるように、換気扇、換気扇を収納するケース、ケースの排気口側を保護するファンカバー、ケースの吸気側を保護するフィンガガードとから構成され、これらはネジ等で固定されている。
特開2009−212337号公報 特開2008−196714号公報
換気扇を交換する場合には、ファンカバーやフィンガガードを、キャビネットの外部又は内部から簡単に取り外すことができるので、回転する換気扇に指等が触れてしまう可能性があり、危険であるという問題があった。
例えば、特許文献1に記載の発明は、円筒形状のケースの両開口部にそれぞれファンカバー及びフィンガガードを螺着させた構造のものである。このため、換気扇が回転中であっても、容易にファンカバーやフィンガガードをケースから取り外すことができ、危険であるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決し、安全に換気扇を交換することができる換気装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、
回転する羽根部を有し、筐体の外側に電源コードを接続する接続部が形成された換気扇と、
通風部が構成され、前記羽根部を覆うように換気扇に固定されたファンカバーと、
通風部が構成され、前記換気扇の前記ファンカバーと対向する位置に形成されて前記換気扇を収納するケース状の換気扇保護部材からなる換気装置であって、
前記換気扇保護部材に電源コード挿通口を形成し、この電源コード挿通口を通じて換気扇の接続部に前記電源コードを接続することにより、換気扇に固定されたファンカバーと換気扇保護部材との分離を不能としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記換気扇保護部材には、前記通風部の外縁部からファンカバー方向に延出した抑止板が形成され、
この抑止板に電源コード挿通口を形成したことを特徴とする。
これにより、作業者がファンカバーと換気扇保護部材から換気扇から取り外そうとしても、電源コード挿通口に挿通している電源コードが電源コード挿通口に当接するため、換気扇を換気扇保護部材から取り外すことができない。このため、作業者がファンカバーと換気扇保護部材と分離して換気扇を取り出すには電源コードを接続部から外して電源コード挿通口から引き抜く必要があるので、確実に換気扇が停止した状態で取り外しを行うことができるので安全である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記ファンカバーには、抑止板が形成され、
前記換気扇保護部材には、前記通風部の外縁部からファンカバー方向に延出した抑止板が形成され、
それぞれの前記抑止板に、電源コード挿通口を形成したことを特徴とする。
これにより、作業者が電気機器収納用箱の内部にアクセスして、換気扇をファンカバーと換気扇保護部材から取り外そうとしても、電源コード挿通口に挿通している電源コードが電源コード挿通口に当接するため、換気扇をファンカバーから取り外すことができない。このため、作業者がファンカバーと換気扇保護部材を分離して換気扇を取り外すには、電源コードを接続部から外して電源コード挿通口から引き抜く必要があるので、確実に換気扇が停止した状態で取り外しを行うことができるので安全である。
本発明によれば、換気扇に駆動電流を供給する電源コードを接続部から抜かなければ、ファンカバーと換気扇保護部材を分離することができない。このため、確実に換気扇が停止した状態で取り外しを行うので安全に換気扇の交換作業を行うことが可能となる。
電気機器収納用箱の斜視図である。 第1の実施形態の換気装置の斜視図である。 図2の別角度からの斜視図である。 第1の実施形態の換気装置の分解斜視図である。 (A)図2のA−A断面図である。(B)係合部の断面図である。 図2のB−B断面図である。 ファンカバーと換気扇保護部材の取付状態を表した断面図である。 第1の実施形態の換気装置の換気用開口への取付状態斜視図である。 ファンカバーと換気扇の取付状態を表した分解斜視図である。 換気扇保護部材の別例の斜視図である。 第2の実施形態の分解斜視図である。 第3の実施形態の換気装置の下方からの斜視図である。 第3の実施形態の異なる角度からの斜視図である。 第3の実施形態のファンカバー及び換気扇保護部材の分解斜視図である。
(本発明の概要)
以下に図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施の形態(第1の実施形態)を示す。図1において、900は電気機器収納用箱であり、100は第1の実施形態の換気装置である。なお、電気機器収納用箱900には、開閉可能又は着脱可能に扉900cが取り付けられ、この扉900cを開けることにより、電気機器収納用箱900の内部にアクセスすることができるようになっている。
図8の(A)に示されるように、電気機器収納用箱900の正面、側面、後面、又は、天井面のいずれかの取付面900aには換気用開口900bが形成されている。換気装置100は、換気用開口900bから電気機器収納用箱900内に埋め込まれた状態で、換気用開口900bに取り付けられている。換気装置100は、電気機器収納用箱900の内部の空気を排気し、或いは、電気機器収納用箱900の内部に空気を吸気することにより、電気機器収納用箱900内を換気するものである。
換気装置100は、図4に示されるように、ファンカバー10、換気扇20、換気扇保護部材30とから構成されている。本実施形態では、ファンカバー10及び換気扇保護部材30は、合成樹脂で構成されている。図9に示されるように、換気扇20は、後述する係合脚部10q及び係合突起10rによりファンカバー10に固定され、ファンカバー10は換気扇保護部材30に保持される。ファンカバー10は、換気扇20の吸気口もしくは排気口の一方を保護し、換気扇保護部材30の開口部30dに被着される。
図9に示されるように、ケース状に形成された、ファンカバー10と対向する位置に形成された換気扇保護部材30の側板部30bの一つの面には、電源コード挿通口30cが形成されている。換気装置100を換気用開口900bに取り付けた後電源コード800のコネクタ800aが、電源コード挿通口30cに挿通し、換気扇20の接続部である接続端子20hに接続している。電源コード800により、換気扇20に駆動電流が供給される。コネクタ800aは、塩化ビニル樹脂等の樹脂で構成され、ブロック形状である。コネクタ800aが接続端子20hに接続された状態では、コネクタ800aは電源コード挿通口30cから外部に突出している。なお、本実施形態においてコネクタ800aは2線の電源コードをまとめたブロック状のものとしたが、2線それぞれに圧着スリーブ端子などを形成し、接続端子20hに取り付けを行うものであっても良い。その場合においても、圧着スリーブ端子が電源コード挿通口30cから外部に突出することが望ましい。
図9に示されるように、換気扇20はファンカバー10に取付けされている。以下に詳細を記載する。ファンカバー10の対向する一対の枠部10aから傾斜脚部10qが複数垂下形成されている。傾斜脚部10qの下端の内側には、係合突起10rが形成されている。係合突起10rは換気扇20の軸方向への移動を抑制するものであり、図示していないが、ファンカバー10にねじ止め用のねじ孔、もしくは後述する換気扇20の取付孔20fに係止される突起を形成し、水平方向への移動を抑制するように形成してある。本実施形態においては係合突起等を設けて保持しているものであるが、ねじ等で直接ファンカバー10に取り付けるものであっても良い。
図2、図3はファンカバー10、換気扇20、換気扇保護部材30からなる換気装置100に、電源コード800を換気扇保護部材30の抑止板となる側板部30bの電源コード挿通口30cに挿通した状態を示したものである。この電源コード800を挿通された状態では換気扇20がファンカバー10に取付けされているため、ファンカバー10と換気扇保護部材30を分離させようとした場合には電源コード800のコネクタ800aがコネクタ挿通口30cの周縁部30ca及び周縁部30cbが抑止部となり当接するために分離することが出来ないようになっている。そのため、ファンカバー10と換気扇保護部材30が分離可能となる場合には確実に換気扇20が停止された状態となっているために安全に作業できるものである。このようにファンカバー10と換気扇保護部材30の一方に換気扇の取付部、他方に換気扇の電源コード挿通口を形成するため分離ができず、例えば換気扇保護部材の一方のみに換気扇取付部及び電源コード挿通口を形成すると電源コードを挿通しした状態でもファンカバーは分離可能となってしまうものである。図2や図3、図9記載の構造については換気扇保護部材30の側板部30bが電源コード挿通口30cを設けた抑止板となるため簡単な構成でファンカバー10と換気扇保護部材30の分離が出来ないように形成することができるものである。このため、分離可能な状態となった場合には換気扇20は駆動されていない状態となっており安全に使用できるものである。
(ファンカバーの構造の説明)
図2や図4に示されるように、ファンカバー10は、略板状であり、枠状の枠部10aと、枠部10aの内側に形成された通風部10bが一体に構成されている。枠部10aは、換気用開口900bよりも大きく形成されている。図6に示されるように、枠部10aの対向する辺の裏側には、換気扇保護部材30の開口部30dと係止する係止凹部10hが形成されている。この係止凹部10hについては、後で詳細に説明する。通風部10bには、多数の連通孔が形成されていて、通風可能となっている。
図2や図4に示されるように、対向する一対の枠部10aには、係合部10cが形成されている。係合部10cは、図5の(B)に示されるように、断面形状が略U字形状であり、枠部10aと接続する固定片10dと、固定片10dと対向し固定片10dの下端に接続する可動片10eとから構成されている。可動片10eは、固定片10d側に弾性的に変形可能となっている。可動片10eの外側の上下方向中間部分には、係合突起10fが形成されている。可動片10eの上端である自由端には、操作部10gが形成されている。
換気装置100を換気用開口900bに挿入させると、図5の(B)に示されるように、係合突起10fが換気用開口900bの内側に乗り越えて進入し、係合突起10fが換気用開口900bに係合し、換気装置100が換気用開口900bに固着される。図5の(A)に示されるように、換気装置100が換気用開口900bに固着されている状態では、ファンカバー10は、換気用開口900bの外側の取付面上900aに配置されている。具体的には、ファンカバー10の通風部10bは、換気用開口900bを覆い、ファンカバー10の枠部10aは、換気用開口900bの周縁の取付面900a上に配設されている。
操作部10gが押圧されると、係合突起10fと換気用開口900bとの係合状態が解除され、換気装置100を換気用開口900bから取り外すことができる。図2や図4に示される実施形態では、枠部10aの一方の辺の中央に1つの係合部10cが形成されている。枠部10aの向かい合う他方の辺の前記係合部10cと対向しない位置に2つの係合部10cが形成されている。対向する辺に係合部10cを一つずつ形成するものであっても良い。
(換気扇の説明)
図4〜図6に示されるように、本実施形態では、換気扇20は、扁平な円筒体20dの両端にフランジ状の取付部20eが形成された筐体20aと、この筐体20aの内部に回転可能に軸着された羽根部20bと、羽根部20bに回転力を付与するモータ20cとから構成されている。なお、取付部20eの外縁は、四角形状であり、四隅に取付孔20fが形成されている。係合突起10rが換気扇20の取付部20eに係合し、換気扇20が吊り下げられた状態で、ファンカバー10の裏面側に取り付けられ、換気扇保護部材30により換気扇20が覆われるように形成し、電気機器収納用箱900の内部に配設される。この状態では、換気扇20は、筐体20aの上側開口が通風部10bと対向しているので、回転する羽根部20bへの指等への接触が防止される。
円筒体20dの外側の取付孔20fの近傍には、モータ20cと電気的に接続している接続端子20hが設けられている。接続端子20hは、換気扇20の外側に向かって突出している。このため、接続端子20hに接続されるブロック状のコネクタ800aが換気扇20の外側に向かって突出する。
(換気扇保護部材の説明)
換気扇保護部材30は、換気扇20の吸気口または排気口に形成されたファンカバー10と取付可能に形成されるものである。つまり、換気扇保護部材30はファンカバー10と対向する位置に取り付けるものである。換気扇保護部材30は、図4に示されるように、板状の通風部30aと、通風部30aの少なくとも対向する一対の外縁辺から通風部30aの形成方向と略直交する方向に(ファンカバー10方向に)延出する側板部30bとから構成されたケース形状である。本実施形態では側板部30bは、通風部30aの全ての外縁辺から上方に延出形成されている。通風部30aには、孔状又はスリット状の通気孔が多数連通形成され、指など侵入できないように形成している。図5に示されるように、換気扇20は換気扇保護部材30の内部に収納され、換気扇20の筐体20aの下側開口部に対向する位置に、通風部30aが位置しているので、回転する羽根部20bへの指等の接触が防止される。
側板部30bには、少なくとも何れか一つの面には、電源コード挿通口30cが形成されている。本実施形態では、電源コード挿通口30cは、同一の側板部30bに2つ並列して形成されている。これにより、電源コード挿通口30cの一方はコネクタ800aを、他方の電源コード挿通口30cやアース線などを入線させる開口にすることもでき、更に、換気扇20の表裏を変更しても、電源コード800を電源コード挿入孔30cに挿入して接続端子20hに接続することができる。このため、換気装置100を排気用と吸気用に切り替えて使用することができる。
(ファンカバーと換気扇保護部材との取付構造の説明)
図6及び図7を用いて、ファンカバー10と換気扇保護部材30との取付構造について説明する。図6や図7に示されるように、対向する一対の枠部10aの外縁からは、係止片10iが垂下形成されている。係止片10iは、外側に弾性的に変形可能となっている。図7に示されるように、係止片10iの下端には、内側に突出した係止突起10jが形成されている。係止突起10jの上部には、内側に向かって徐々に低くなるように傾斜した傾斜面10kが形成されている。枠部10a及び係止片10iにより囲まれる空間により、係止凹部10hが形成されている。
図6に示されるように、対向する一対の側板部30bの上端部、つまり、換気扇保護部材30の開口部30dの対向する辺には、ファンカバー10の係止凹部10hと係止する、被係止部30eが形成されている。被係止部30eは、図7に示されるように、当接片30f、傾斜片30g、被係止片30hとから構成されている。当接片30fは、側板部30bの上端付近外側から、外側に水平方向に(側板部30bの形成方向と略直交する方向に)延出形成されている。傾斜片30gは、当接片30fの先端から、外側斜め上方に延出形成されている。傾斜片30gの外面は、傾斜面10kと同一傾斜角度である。被係止片30hは、傾斜片30gの先端から、上方に延出形成されている。本実施形態では図6に示すように通風部30aの外縁辺全てより側板部30bを形成している。
図7の(A)に示されるように、被係止片30hが係止凹部10h内に進入して、被係止部30eが係止凹部10hに係止している。この状態では、傾斜片30gの外面と傾斜面10kとは密着している。係止突起10jの傾斜面10kは傾斜片30gの外面に密接しているので、ファンカバー10の上方への移動が規制され、ファンカバー10が、換気扇保護部材30から脱落しないようになっている。なお、係止突起10jの下端面と、当接片30fの下面とは、同一平面上にある。換気装置100が換気用開口900bに取り付けられている状態では、図7の(A)に示されるように、当接片30fが換気用開口900bの周縁の取付面900aに当接し、すなわち、ファンカバー10と換気扇保護部材30の取付部となる係止凹部10h及び被係止部30eがファンカバー10と取付面900aの間に形成され、係止凹部10h及び被係止部30eの係止を外す後述の操作部が取付面900aに隠されているためにファンカバー10と換気扇保護部材30を取り外すことができず、更に係合部10cにより電気機器収納用箱900に係合されており、換気装置100の電気機器収納用箱900内部への脱落が防止される。
次に、ファンカバー10を換気扇保護部材30から取り外す手順について説明する。電源コード800を接続端子20hから取り外した後に、換気装置100を換気用開口900bから取り外し、係止突起10jの押圧部10tを上方(ファンカバー10が換気扇保護部材30から離れる方向)に押圧する。すると、図7の(B)に示されるように、傾斜面10kと傾斜片30gの外面が滑動して、係止片10iが外側に変形しながらファンカバー10が換気扇保護部材30から離れ、係止突起10jが、傾斜片30gを乗り越えると(図7の(C)の状態)、係止凹部10hと被係止部30eの係止状態が解除され、ファンカバー10が換気扇保護部材30から取り外される。本実施形態においては、係止突起10jの取付面900aと水平で上方に押圧する押圧部10tがファンカバー10と換気扇保護部材30の取り外しを行う操作部となるものである。また、係止辺10iの外側面に取付面900aに沿うように形成された突起部を形成して操作部を形成するものであって良い。
まず、図8に示すように電気機器収納用箱900の換気用開口900bに換気装置100を取り付ける場合においては、電源コード800のコネクタ800aは、換気用開口900bの縁部を横切るように形成させているため、コネクタ800aを接続端子20hから取り外さなければ、コネクタ800aが換気扇の分離を抑制する抑止板となる取付面900aに当接し、換気用開口900bを通過することができず、換気装置100を換気用開口900bから取り外すことができない。また、図7に示すように、換気装置100が換気用開口900bに取り付けられている状態では、係止凹部10hと被係止部30eは、枠部10aの裏面と換気用開口900b周縁の取付面900aとの間に位置していて、係止凹部10hと被係止部30eを分離させる操作部となる押圧部10tにアクセスすることができない。つまり、換気用開口900bの周縁の取付面900aが操作部の操作を抑制する操作抑制部となる。このため、換気装置100を換気用開口900bから取り外さなければ、係止凹部10hと被係止部30eの係止状態を解除することができず、ファンカバー10を換気扇保護部材30から取り外すことができない。また、換気装置100を換気用開口900bから取り外すには、電源コード800を接続端子20hから引き抜く必要があり、換気装置100を電気機器収納用箱900から取り外した状態では羽根部20bが回転していないので、ファンカバー10を換気扇保護部材30から取り外しても安全である。このように、ファンカバー10を取り外した状態では、換気扇20に電源コード800が接続されておらず、換気扇20に駆動電流が供給されず、羽根部20bが回転しないので、安全に換気扇20の交換作業を行うことが可能となる。
なお、ファンカバー10及び換気扇保護部材30には、それぞれ、係止凹部10h及び被係止部30eが形成されていなくても差し支え無い。この実施形態の場合もまた、接続端子20hにコネクタ800aが接続されている状態で、ファンカバー10を換気用開口900bから取り外そうとすると、ファンカバー10の移動に伴い換気扇20も移動するので、コネクタ800aが電源コード挿通口30cの外縁と当接し、ファンカバー10を排気用開口900bから取り外すことができない。ファンカバー10を排気用開口900bから取り外すには、コネクタ800aを電源コード挿通口30cから引き抜く必要がある。
なお、電源コード挿通口30cの幅を、コネクタ800aの幅よりも僅かに大きい寸法に形成すると、コネクタ800aが接続端子20hに接続している状態で、ファンカバー10を換気用開口900bから取り外そうとすると、コネクタ800aが電源コード挿通口30cの外縁に当接し、コネクタ800aが接続端子20hから外れる。
(換気扇保護部材の別例)
以下に、図10を用いて、換気扇保護部材30の別例について説明する。図10の(A)に示されるように、換気扇保護部材30は、通風部30aの対向する一対の外縁辺のみから側板部30bが形成された構造であっても差し支え無い。この構造であっても、換気扇20の筐体20aの下方側開口部は、通風部30aで保護されているので、回転する羽根部20bへの指等の接触が防止される。また、換気扇20はファンカバー10に保持されており、従来の構造と同様に電源コード800を電源コード挿通口30cから挿通しするため、電源コード挿通口30cの周縁部30ca及び周縁部30cbが抑止部となり、ファンカバー10と換気扇保護部材30の分離を妨げる構造となっている。
或いは、図10の(B)に示されるように、側板部30bに当接辺30fを形成すること無く、電源コード挿通口30cに挿通されたコネクタ800aで、換気扇保護部材30を掛止させる構造であっても差し支え無い。また、図10の(B)に示されるような換気扇保護部材30を、換気扇20にネジ止め等で取り付けても差し支え無い。
この図10の(B)に示される構造であっても、作業者が電気機器収納用箱900の内部にアクセスして、換気扇保護部材30を取り外そうとしても、電源コード挿通口30cに挿通しているコネクタ800aが邪魔をして、換気扇保護部材30を換気扇20から取り外すことができない。このため、作業者が電気機器収納用箱900の内部にアクセスして、換気扇保護部材30を換気扇20から取り外すには、コネクタ800aを電源コード挿通口30cから引き抜く必要がある。
(第2の実施形態)
図11を用いて、第2の実施形態の換気装置200について、第1の実施形態の換気装置100と異なる点について説明する。第2の実施形態の換気装置200は、換気扇保護部材30とファンカバー10の両方にそれぞれ、電源コード挿通口30c、電源コード挿通口10pが形成されている実施形態である。ファンカバー10の枠部10aから抑止板10nを垂下形成し、この抑止板10nに電源コードコネクタ挿通口10pを形成した構造で、同様に換気扇保護部材30に電源コード挿通口30cを有する抑止板となる側板部30bが形成してある。この換気装置200もまた、ファンカバー10に係合脚部10q及び係合突起10rにより換気扇20が保持されており、コネクタ800aを電源コード挿通口30c及び、電源コード挿通口10pから引き抜かなければ、抑止部となる電源コード挿通口30cの周縁部30ca,周縁部30cb及び電源コード挿通口30pの周縁部30pa、30pbにより換気装置200を換気用開口900bから取り外すことも、ファンカバー10を換気扇保護部材30から取り外すこともできない。このため、換気扇20交換時には、換気扇20に電流が供給されていないので、安全に換気扇20を交換することができる。なお、本実施形態において、換気扇20は換気扇保護部材30に取付られていても、ファンカバー10と換気扇保護部材30の分離を行うことができないものである。図11記載の構造については換気扇保護部材30の側板部30bが電源コード挿通口30cを設けた抑止板、更にファンカバー10より垂下形勢した電源コード挿通口10pを有する抑止板10nを形成した構造のため、第1の実施形態より強固に形成されているのでファンカバー10と換気扇保護部材30の分離が出来ないように形成することができるものである。このため、分離可能な状態となった場合には換気扇20は駆動されていない状態となっており安全に使用できるものである。
(第3の実施形態)
図12から図14に第3の実施形態の換気装置300について示す。ファンカバー10において、換気扇保護部材30側の面の対角線に換気扇固定部10s及び係合突起10rを形成している。本実施形態においては、係合突起10rにより換気扇20を保持し、換気扇固定部10sの突起によりファンカバー10に固定させる構造である。本実施形態において換気扇固定部10sは突起としているが、ねじ孔とし、ファンカバー10に換気扇20を固定させる構造であっても良いものである。
換気扇保護部材30には電源コード挿通口30cを形成しており、電源コード800のコネクタ800aを挿通した状態ではファンカバー10と換気扇保護部材30を分離させようとした場合には電源コード800のコネクタ800aが抑止部となる電源コード挿通口30cの周縁部30ca及び周縁部30cbに当接することにより分離できないように形成されている。本実施形態においては換気扇保護部材30に形成しているものであるが、換気扇保護部材30に抑止板、ファンカバー10及び換気扇保護部材30共に抑止板を取り付けた構造であっても問題ないものである。この場合、換気扇20はファンカバー10に固定されているため、電源コード800を差込された状態で分離させようとしても電源コード挿通口30cの周縁に電源コードが当接するために分離させることができないものである。また、ノックアウト部30pのような形態にしておけば使用したい電源コード挿通口30cのみを切り離して使用することが可能である。
図13及び図14において、枠部10aに、係合部10cが一つの辺のみに形成されている。第1の実施形態に比較して幅広に形成した係合部10cとなっている。係合部10cを幅広に形成することにより、電気機器収納用箱900に換気装置300を安定して保持できるため、係合部10cを設けた枠部10aと対向する位置に形成した対向する枠部10aに係合部10c設けることなく保持できるものである。また、換気扇保護部材30の通風部30aと抑止板となる側板部30bとを傾斜をもたせた連結部30nが形成されており、連結部30nには通風のための開口が形成されている。これにより、通風経路が側部にも設けられると共に換気扇20と通風部30aの距離を連結部30n分だけ離すことができるため、換気扇20と換気扇保護部材30の干渉がなくなり、干渉時に生じる騒音を低減させることができるものである。
また、換気扇保護部材30の当接片30fを形成した辺の電気機器収納用箱900側となる面には補強部30p,30qが形成してある。電気機器収納用箱900に取付する際に補強部30p、30qは傾斜を持たせて形成しているので換気用開口900bに案内させるものである。また、換気装置300は換気用開口900bには係合部10cを1つのみで保持されるため、取り付けた後に水平方向にずれる可能性があるが、換気装置300を取り付けた後、補強部30p、30qが電気機器収納用箱900の換気用開口900bの端面に当接するように形成しているため、水平方向への移動を抑制させることが可能となるものである。
また、図13から図14において、ファンカバー10と換気扇保護部材30の係止構造に示す。第1の実施形態の図7に示すようなファンカバー10の係止凹部10hに換気扇保護部材30の被係止片30eに係止される構造は同様であるが、枠部10aの係合部10cが形成された辺及び対向する枠部10aの一部のみに係止凹部10hを形成し、換気扇保護部材30には係止凹部10hに対応する位置に被係止部30eを設けたものである。本実施形態においては枠部10aの1辺に係止凹部10hを2箇所、係止凹部10hに対応する位置に被係止部30eを形成している。ファンカバー10及び換気扇保護部材30の係止箇所を全体に形成すると取付が強固になるものであるが、一部に形成することにより取外を容易にするものである。また、係止箇所の数は第3の実施形態の構造に限るものではない。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う換気装置もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
10 ファンカバー
10a 枠部
10b 通風部
10c 係合部
10d 固定片
10e 可動片
10f 係合突起
10g 操作部
10h 係止凹部
10i 係止片
10j 係止突起
10k 傾斜面
10n 抑止板
10p 電源コード挿通口
10pa 周縁部
10pb 周縁部
10q 係合脚部
10r 係合突起
10s 換気扇固定部
10t 押圧部
20 換気扇
20a 筐体
20b 羽根部
20c モータ
20d 円筒体
20e 取付部
20f 取付孔
20h 接続端子
30 換気扇保護部材
30a 通風部
30b 側板部
30c 電源コード挿通口
30ca 周縁部
30cb 周縁部
30d 開口部
30e 被係止部
30f 当接片
30g 傾斜片
30h 被係止片
30i 下孔
30j 係止部
30k 係止凹部
30m 係止凹部
30n 連結部
30p 補強部
30q 補強部
30r ノックアウト部
40 換気扇保護部材(第2の実施形態)
40a 取付孔
100 第1の実施形態の換気装置
200 第2の実施形態の換気装置
300 第3の実施形態の換気装置
800 電源コード
800a コネクタ
900 電気機器収納用箱
900a 取付面
900b 換気用開口
900c 扉

Claims (3)

  1. 回転する羽根部を有し、筐体の外側に電源コードを接続する接続部が形成された換気扇と、
    通風部が構成され、前記羽根部を覆うように換気扇に固定されたファンカバーと、
    通風部が構成され、前記換気扇の前記ファンカバーと対向する位置に形成されて前記換気扇を収納するケース状の換気扇保護部材からなる換気装置であって、
    前記換気扇保護部材に電源コード挿通口を形成し、この電源コード挿通口を通じて換気扇の接続部に前記電源コードを接続することにより、換気扇に固定されたファンカバーと換気扇保護部材との分離を不能としたことを特徴とする換気装置。
  2. 前記換気扇保護部材には、前記通風部の外縁部からファンカバー方向に延出した抑止板が形成され、
    この抑止板に電源コード挿通口を形成したことを特徴とする請求項1に記載の換気装置。
  3. 前記ファンカバーには、抑止板が形成され、
    前記換気扇保護部材には、前記通風部の外縁部からファンカバー方向に延出した抑止板が形成され、
    それぞれの前記抑止板に、電源コード挿通口を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の換気装置。
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