JP5766541B2 - タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、周方向溝に隣接するとともに、周方向溝よりもトレッド幅方向外側に設けられたブロック状陸部を備えるタイヤに関し、特に、転がり抵抗を低減した場合などでもウェット性能と操縦安定性との両立を図り得るタイヤに関する。
近年、環境への配慮が高まるに連れて、自動車の省燃費に寄与すべく、タイヤの転がり抵抗を低減する様々な方法が提案されている。
例えば、トレッドに転がり抵抗の低いゴムを用いる方法が知られている(特許文献1参照)。また、トレッド接地幅(TW)とタイヤの最大幅(SW)との比(TW/SW)を一定範囲(例えば、0.6〜0.75)に設定することによって、一定の操縦安定性を確保しつつ、転がり抵抗を低減する方法も知られている(特許文献2参照)。
特開2006−274049号公報(第3頁、第1−2図) 特開2008−201379号公報(第4頁、第1図)
しかしながら、上述した低転がり抵抗のタイヤには、一般的に次のような欠点がある。すなわち、転がり抵抗の低いゴムを用いると、湿潤路面での制動力やトラクションなど、ウェット性能が低下する傾向がある。また、TW/SWが一定範囲(0.6〜0.75)に設定されたタイヤと、TW/SWが一般的な値(0.8以上)に設定されたタイヤとを比較すると、SWが同様であれば、TW/SWが一定範囲に設定されたタイヤは、TW/SWが一般的な値に設定されたタイヤよりも操縦安定性が劣る傾向がある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、転がり抵抗の低減に配慮した場合などでも、より高い次元でウェット性能と操縦安定性との両立を図ったタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向に延びる周方向溝(周方向溝22)が形成され、前記周方向溝よりもトレッド幅方向外側において、タイヤ周方向に沿って複数のブロック状陸部(ブロック状陸部100)が設けられたタイヤ(空気入りタイヤ10)であって、トレッド幅方向内側に向かうに連れて、溝深さが深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅が狭くなる第1傾斜面(傾斜面120)と、トレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅が狭くなる第2傾斜面(傾斜面170)とが形成され、前記ブロック状陸部は、第1陸部(陸部110)と、前記第1陸部に隣接し、前記第1陸部よりもトレッド幅方向内側に位置する第2陸部(陸部160)とを有し、前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部(端部122)は、前記第1陸部に連なるとともに、前記第1傾斜面のトレッド幅方向内側の端部(端部121)は、前記第2陸部のタイヤ周方向における端部(端部161)に沿って前記周方向溝に向けて延在し、前記第2傾斜面のトレッド幅方向内側の端部(端部173)は、前記第2陸部に連なるとともに、前記第2傾斜面は、前記第1陸部のトレッド幅方向内側の端部(端部111)に沿って延在することを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記第1傾斜面のトレッド幅方向内側の端部は、前記周方向溝に連通することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第1または第2の特徴に係り、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における溝幅(溝幅W2)は、前記第1傾斜面のタイヤ周方向における溝幅(溝幅W1)よりも広いことを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第3の特徴に係り、互いに隣接する前記ブロック状陸部の間には、トレッド幅方向に延びるブロック間細溝(ブロック間細溝180)が形成され、前記ブロック間細溝は、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における一端部(端部171)に連通することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、前記ブロック間細溝は、前記第1傾斜面と隣接することを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第4または第5の特徴に係り、前記タイヤのトレッド面視において、前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部(端部122)は、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における他端部(端部172)と接し、前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部と、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における他端部とが接する接点部分(接点部分P)のタイヤ径方向における高さは、前記ブロック状陸部の踏面(踏面T)と略同一であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第4乃至第6の特徴に係り、前記周方向溝に隣接するとともに、前記周方向溝を介して前記ブロック状陸部と略平行にタイヤ周方向に延びるリブ状陸部(リブ状陸部200)が設けられ、前記リブ状陸部には、前記リブ状陸部の一方の側端(側端210a)から他方の側端(側端210b)まで延びるリブ細溝(リブ細溝260)が形成され、前記タイヤのトレッド面視において、前記ブロック間細溝の延在方向は、前記リブ細溝の延在方向と略同一であることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、転がり抵抗の低減に配慮した場合などでも、より高い次元でウェット性能と操縦安定性との両立を図ったタイヤを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ10の斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ10のトレッド展開図である。 図3は、本発明の実施形態に係るブロック状陸部100及びリブ状陸部200の斜視図である。 図4は、図2に示したF4−F4線に沿った空気入りタイヤ10の断面図である。 図5(a)は、図2に示したF5A−F5A線に沿った空気入りタイヤ10の断面図であり、図5(b)は、図2に示したF5B方向からの矢視図である。 図6は、図2に示したF6方向からの矢視図である。 図7は、図2に示したF7−F7線に沿った空気入りタイヤ10の断面図である。 図8は、比較例に係る空気入りタイヤ10Xのトレッド展開図である。 図9は、本発明の変更例に係る空気入りタイヤ10Aのトレッド展開図である。
次に、本発明に係るタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)タイヤの概略構成
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ10の斜視図である。空気入りタイヤ10は、トレッドに転がり抵抗の低いゴムが用いられ、空気入りタイヤ10が装着される自動車の省燃費に配慮されたタイヤである。なお、空気入りタイヤ10には、窒素ガスなどの不活性ガスを充填してもよい。
図1に示すように、空気入りタイヤ10には、タイヤ周方向に延びる複数の陸部が設けられる。具体的には、空気入りタイヤ10には、ショルダー陸部30、ショルダー陸部40、ブロック状陸部100及びリブ状陸部200が設けられる。
ショルダー陸部30及びショルダー陸部40は、空気入りタイヤ10のトレッドショルダー部にそれぞれ設けられる。
ブロック状陸部100及びリブ状陸部200は、ショルダー陸部30とショルダー陸部40との間に設けられる。ショルダー陸部30とリブ状陸部200との間には、タイヤ周方向に延びる周方向溝21が形成される。また、ブロック状陸部100とリブ状陸部200との間には、周方向溝22が形成され、ショルダー陸部40とブロック状陸部100との間には、周方向溝23が形成される。
ブロック状陸部100は、一点鎖線で囲んだ部分であり、タイヤ周方向に沿って複数設けられている。なお、「ブロック状陸部」とは、ラグ溝などによって個々の陸部が明確に分断されているものに限らず、本実施形態に係るブロック状陸部100のように、サイプや細溝によって個々の陸部が区画されているものも含む。
また、リブ状陸部200は、タイヤ周方向に沿って連続的に延び、ブロック状陸部100よりも細長い陸部である。なお、リブ状陸部200は、必ずしもタイヤ周方向に沿って連続していなくてもよく、図1に示すように、トレッド幅方向に延びる細溝などによって分断されていてもよい。
(2)ブロック状陸部100及びリブ状陸部200の形状
図2は、空気入りタイヤ10のトレッド展開図である。図3は、ブロック状陸部100及びリブ状陸部200の斜視図である。
(2.1)ブロック状陸部100
ブロック状陸部100は、陸部110及び陸部160を含む。陸部110は、周方向溝23に隣接し、周方向溝23よりもトレッド幅方向内側に位置する。陸部160は、陸部110及びタイヤ赤道線CL近傍に形成された周方向溝22に隣接する。陸部160は、タイヤ赤道線CLを基準として、陸部110よりもトレッド幅方向内側に位置する。本実施形態において、陸部110は第1陸部を構成し、陸部160は第2陸部を構成する。 また、ブロック状陸部100には、傾斜面120及び傾斜面170が形成される。傾斜面120は、くさび状である。具体的には、傾斜面120は、トレッド幅方向内側に向かうに連れて、溝深さ(タイヤ径方向内側に向かう深さ)が深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅(タイヤ周方向の面幅)が狭くなる。傾斜面120では、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、陸部110に隣接した状態でトレッド幅方向内側に向かって、そのタイヤ周方向における幅の中心を通る線L1が、トレッド幅方向に対して斜めに延在する。なお、傾斜面120が形成されることによって、ブロック状陸部100には、傾斜溝400が形成される。
一方、傾斜面170は、トレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さ(タイヤ径方向内側に向かう深さ)が深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅(タイヤ周方向の面幅)が狭くなる。傾斜面170では、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、トレッド幅方向外側に向かって、そのタイヤ周方向における幅の中心を通る線L2が、トレッド幅方向に対して斜めに延在する。なお、傾斜面170が形成されることによって、ブロック状陸部100には、傾斜溝410が形成される。
本実施形態において、傾斜面120は第1傾斜面を構成し、傾斜面170は第2傾斜面を構成する。傾斜面120の側端120aと、傾斜面170の側端170aとは、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、ともに円弧状であり、側端120aと側端170aとは、滑らか連なるように形成される。
本実施形態に係る空気入りタイヤ10によれば、傾斜面120及び傾斜面170が、トレッド幅方向に対して傾斜しているため、排水を促す傾斜面として機能することによって、陸部110、160の踏面からの水を排水しつつも、陸部110、160が、タイヤ周方向に連続的に設置されているため、ブロックの剛性を確保し、転がり抵抗についても高い性能を得ることができる。
このように、傾斜面120、170と、陸部110、160とが、それぞれ機能分離することで高い性能のバランスを得ることができる。
傾斜面120のトレッド幅方向内側の端部121は、陸部160のタイヤ周方向における端部161に沿って周方向溝22に向けて延在する。本実施形態では、端部121は、周方向溝22に連通している。言い換えると、傾斜面120の端部121は、周方向溝22の溝底に連なるとも言える。また、傾斜面120のトレッド幅方向外側の端部122は、陸部110に連なる。
本実施形態では、互いに隣接するブロック状陸部100の間には、ブロック間細溝180が形成される。ブロック間細溝180は、トレッド幅方向に延びる。具体的には、ブロック間細溝180は、傾斜面170のタイヤ周方向における端部171(一端部)に連通する。言い換えると、ブロック間細溝180の溝底は、傾斜面170のタイヤ周方向における端部171に連なるとも言える。また、ブロック間細溝180は、隣接するブロック状陸部100の傾斜面120と隣接する。ブロック間細溝180は、周方向溝22に連通する。
本実施形態に係る空気入りタイヤ10によれば、ブロック間細溝180が、排水する傾斜面120、170によって陸部110、160の踏面から排水される水を受け入れつつ、当該水を周方向溝22に導くことができるため、高い排水効果が得られる。
さらに、本実施形態では、ブロック間細溝180の延在方向に沿ってサイプ190が形成される。サイプ190は、ブロック間細溝180と同様に、互いに隣接するブロック状陸部100の間に形成される。ブロック間細溝180とサイプ190とは、タイヤ周方向に対して斜めに延びる直線上に形成される。また、サイプ190の溝幅は、ブロック間細溝180よりも細い。
ここで、タイヤ周方向に形成される陸部にトレッド幅方向の細溝を形成する場合、タイヤ赤道線CLに近い細溝の溝幅を太くすることによって、センター付近のタイヤ周方向剛性を低くした方が、転がり抵抗に有利な構成となる。
本実施形態に係る空気入りタイヤ10では、ブロック状陸部100間において、ブロック間細溝180は、サイプ190よりもタイヤ赤道線CL側に形成されるとともに、ブロック間細溝180の溝幅は、サイプ190の溝幅よりも細くなるように形成されている。このような空気入りタイヤ10によれば、ブロック状陸部100列におけるトレッド幅方向外側のタイヤ周方向剛性を高くし、タイヤ赤道線CL付近のタイヤ周方向剛性を低くすることが可能になるため、転がり抵抗を抑制することができる。
また、空気入りタイヤ10では、サイプ190を有しているので、サイプ190によって踏面に形成される角部の引っ掻き効果(エッジ効果)によって、湿潤路面での制動力を高めて、ウェット性能を向上させることが可能になる。
(2.2)リブ状陸部200
リブ状陸部200は、陸部210及びリブ細溝260を含む。互いに隣接する陸部210の間には、リブ細溝260が形成される。リブ状陸部200は、周方向溝22に隣接するとともに、周方向溝22を介してブロック状陸部100と略平行にタイヤ周方向に延びる。
リブ細溝260は、リブ状陸部200の一方の側端210aから他方の側端210bまで延びる。この結果、リブ状陸部200は、複数の陸部210に分断される。リブ細溝260の延在方向は、ブロック間細溝180と同様である。すなわち、ブロック間細溝180の延在方向は、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、リブ細溝260の延在方向と略同一である。
(3)傾斜面の形状
図4は、図2に示したF4−F4線に沿った空気入りタイヤ10の断面図である。同様に、図5(a)は、図2に示したF5A−F5A線に沿った空気入りタイヤ10の断面図であり、図5(b)は、図2に示したF5B方向からの矢視図である。
(3.1)傾斜面170
図4に示すように、傾斜面170は、陸部110と陸部160との間に形成される。具体的には、傾斜面170のトレッド幅方向内側の端部173は、陸部160に連なる。より詳細には、端部173は、陸部160の踏面に連なる。また、傾斜面170は、陸部110のトレッド幅方向内側の端部111に沿って延在する。
傾斜面170は、陸部160から陸部110に向かって徐々に深くなるように傾斜しており、傾斜溝410の溝底411に接する端部における深さが最も深い。
(3.2)傾斜面120
図5(a)及び(b)に示すように、傾斜面120は、タイヤ周方向において隣接する陸部160の間に形成される。具体的には、隣接する陸部160の間には、傾斜面120とブロック間細溝180が形成される。傾斜面120は、周方向溝22に向かって徐々に深さが深くなるように傾斜している。ブロック間細溝180の溝深さは、傾斜面120の最深部よりも深い。
(3.3)傾斜面120と傾斜面170との関係
図2に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、傾斜面170のタイヤ周方向における溝幅W2(タイヤ周方向における面幅)は、傾斜面120のタイヤ周方向における溝幅W1(タイヤ周方向における面幅)よりも広い。また、図2及び図3に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド面視において、傾斜面120のトレッド幅方向外側の端部122は、傾斜面170のタイヤ周方向における端部172(他端部)と接している。さらに、図5(b)に示すように、傾斜面120と傾斜面170との接点部分Pのタイヤ径方向における高さHは、ブロック状陸部100の踏面Tと略同一である。つまり、傾斜面120の端部122と、傾斜面170の端部172と、ブロック状陸部100の踏面Tとは、タイヤ径方向において、同一高さHである。
(4)陸部210の形状
図6は、図2に示したF6方向からの矢視図である。図7は、図2に示したF7−F7線に沿った空気入りタイヤ10の断面図である。図6に示すように、陸部210のタイヤ周方向における一端に位置する突端部分211は、陸部210の側面視において、周方向溝21の溝底に向かって円弧状に面取りされている。
また、図6及び図7に示すように、陸部210のタイヤ周方向における他端には、傾斜面212が形成される。傾斜面212は、周方向溝21の溝底に向かって傾斜している。
(5)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(5.1)各空気入りタイヤの構成、(5.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(5.1)各空気入りタイヤの構成
まず、各空気入りタイヤの構成について、図面を参照しながら簡単に説明する。図8は、比較例に係る空気入りタイヤ10Xのトレッド展開図である。
図8に示すように、比較例に係る空気入りタイヤ10Xのブロック状陸部100Xには、 傾斜面120及び傾斜面170が形成されていない。また、陸部210Xには、突端部分211及び傾斜面212も形成されていない。
一方、実施例に係る空気入りタイヤ10は、実施形態で説明したタイヤである(図1参照)。すなわち、ブロック状陸部100には、傾斜面120及び傾斜面170が形成される。また、陸部210には、突端部分211及び傾斜面212が形成される。
(5.2)評価結果
次に、各空気入りタイヤを用いて行った評価結果について、表1を参照しながら説明する。具体的には、(5.2.1)ハイドロプレーニング評価、(5.2.2)操縦安定性評価について説明する。
Figure 0005766541
(5.2.1)ハイドロプレーニング評価
各空気入りタイヤを装着した車両を速度80km/hで走行させ、当該車両に装着された右輪のみを水深10mmの雨路に進入させて加速し、比較例に係る空気入りタイヤ10Xが装着された車両に装着された左右両輪の速度差(スリップ)が発生した速度(ハイドロプレーニング発生速度)を100とし、実施例に係る空気入りタイヤ10のハイドロプレーニング発生速度を指数化した。なお、指数が大きいほど、排水性に優れている。
この結果、表1に示すように、実施例に係る空気入りタイヤ10が装着された車両は、比較例に係る空気入りタイヤ10Xが装着された車両と同等のハイドロプレーニング発生速度であるため、排水性(すなわち、ウェット性能)を確保できることが判った。
(5.2.2)操縦安定性評価
ドライ路面及びウエット路面のそれぞれのテストコースにおいて、比較例に係る空気入りタイヤ10Xが装着された車両の操縦安定性(直進時やコーナリング時等)を‘100’とし、実施例に係る空気入りタイヤ10が装着された車両の操縦安定性をプロドライバーによりフィーリング評価した。なお、指数が大きいほど、操縦安定性に優れている。
この結果、実施例に係る空気入りタイヤ10が装着された車両は、比較例に係る空気入りタイヤ10Xが装着された車両と比べ、ドライ路面及びウエット路面のそれぞれにおいて操縦安定性に優れていることが判った。
(6)作用・効果
空気入りタイヤ10によれば、空気入りタイヤ10が車両に装着された場合に周方向溝22よりもトレッド幅方向外側に位置するブロック状陸部100に、傾斜面120と傾斜面170とが形成される。傾斜面120と傾斜面170とは、トレッド幅方向において異なる位置に設けられる。さらに、傾斜面120の延在方向と傾斜面170の延在方向、すなわち、傾斜面120の傾斜方向と傾斜面170の傾斜方向とは異なる。
このため、ブロック状陸部100における排水性を確保しつつ、ブロック状陸部100の剛性を向上できる。つまり、空気入りタイヤ10によれば、より高い次元でウェット性能と操縦安定性とを両立し得る。また、ブロック状陸部100は、車両装着時において周方向溝22よりもトレッド幅方向外側に位置するため、コーナリング時の操縦安定性に対する影響が大きいトレッド幅方向外側寄りにブロック状陸部100を位置させることができる。すなわち、空気入りタイヤ10によれば、特に、コーナリング時の操縦安定性を向上し得る。
本実施形態では、傾斜面120のトレッド幅方向内側の端部121は、周方向溝22に連通する。また、傾斜面170の幅W2は、傾斜面120の幅W1よりも広い。このため、傾斜面120から周方向溝22に排水させつつ、さらに、傾斜面170を用いてタイヤ周方向における排水性を向上し得る。
本実施形態では、傾斜面120と傾斜面170との接点部分Pの高さHは、踏面Tと略同一である。このため、傾斜面120と傾斜面170とを別々にブロック状陸部100に形成する場合と比較して、ブロック状陸部100の剛性が向上する。また、ブロック間細溝180は、傾斜面170の端部171に連通するとともに、傾斜面120に隣接する。このため、ブロック状陸部100における排水性をさらに向上し得る。さらに、本実施形態では、ブロック間細溝180の延在方向は、リブ細溝260の延在方向と略同一である。このため、ブロック間細溝180及びリブ細溝260を介したスムーズな排水に寄与し得る。すなわち、空気入りタイヤ10によれば、ウェット性能を確保しつつ、さらに操縦安定性を向上し得る。
本実施形態では、陸部210の突端部分211は、陸部210の側面視において、円弧状に面取りされている。さらに、陸部210には。周方向溝21の溝底に向かって傾斜した傾斜面212が形成されている。このため、陸部210のタイヤ周方向の端部が偏摩耗の核となることを抑制し得る。
(7)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。図9は、本発明の変更例に係る空気入りタイヤ10Aのトレッド展開図である。図9に示すように、空気入りタイヤ10Aには、周方向溝21A〜23A及び周方向溝24が形成される。ブロック状陸部100Aは、周方向溝22Aと周方向溝23Aとの間に形成される。また、リブ状陸部200Aは、周方向溝21Aと周方向溝22Aとの間に形成される。ブロック状陸部100A及びリブ状陸部200Aは、上述したブロック状陸部100及びリブ状陸部200と同様の形状である。
空気入りタイヤ10Aは、空気入りタイヤ10と比較すると、さらにリブ陸部300Aが設けられる。リブ陸部300Aは、リブ細溝などが全く形成されていない簡素な形状の陸部である。空気入りタイヤ10Aでも空気入りタイヤ10と同様の効果を奏し得る。
また、上述した実施形態では、空気入りタイヤ10は転がり抵抗の低いゴムが用いられた省燃費に配慮されたタイヤであったが、本発明の適用範囲は、低転がり抵抗のタイヤに限定されない。さらに、本発明の適用範囲は空気入りタイヤに限定されず、ソリッドタイヤに上述したようなトレッドパターンを採用してもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
10,10A…空気入りタイヤ、21〜24,21A〜23A…周方向溝、30,40…ショルダー陸部、100,100A…ブロック状陸部、110…陸部、111…端部、120…傾斜面、120a…側端121,122…端部、160…陸部、161…端部、170…傾斜面、170a…側端、171,172,173…端部、400…傾斜溝、410…傾斜溝、411…溝底、180…ブロック間細溝、190…サイプ、200,200A…リブ状陸部、210…陸部、210a,210b…側端、211…突端部分、212…傾斜面、260…リブ細溝、300A…リブ陸部、CL…タイヤ赤道線、H…高さ、P…接点部分、T…踏面

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に延びる周方向溝が形成され、
    前記周方向溝よりもトレッド幅方向外側において、タイヤ周方向に沿って複数のブロック状陸部が設けられたタイヤであって、
    トレッド幅方向内側に向かうに連れて、溝深さが深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅が狭くなる第1傾斜面と、
    トレッド幅方向外側に向かうに連れて、溝深さが深くなるとともにタイヤ周方向における溝幅が狭くなる第2傾斜面と
    が形成され、
    前記ブロック状陸部は、
    第1陸部と、
    前記第1陸部に隣接し、前記第1陸部よりもトレッド幅方向内側に位置する第2陸部とを有し、
    前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部は、前記第1陸部に連なるとともに、前記第1傾斜面のトレッド幅方向内側の端部は、前記第2陸部のタイヤ周方向における端部に沿って前記周方向溝に向けて延在し、
    前記第2傾斜面のトレッド幅方向内側の端部は、前記第2陸部に連なるとともに、前記第2傾斜面は、前記第1陸部のトレッド幅方向内側の端部に沿って延在し、
    前記タイヤのトレッド面視において、前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部は、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における他端部と接し、
    前記第1傾斜面のトレッド幅方向外側の端部と、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における他端部とが接する接点部分のタイヤ径方向における高さは、前記ブロック状陸部の踏面と略同一であるタイヤ。
  2. 前記第1傾斜面のトレッド幅方向内側の端部は、前記周方向溝に連通する請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記第2傾斜面のタイヤ周方向における溝幅は、前記第1傾斜面のタイヤ周方向における溝幅よりも広い請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 互いに隣接する前記ブロック状陸部の間には、トレッド幅方向に延びるブロック間細溝が形成され、
    前記ブロック間細溝は、前記第2傾斜面のタイヤ周方向における一端部に連通する請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記ブロック間細溝は、前記第1傾斜面と隣接する請求項4に記載のタイヤ。
  6. 前記周方向溝に隣接するとともに、前記周方向溝を介して前記ブロック状陸部と略平行にタイヤ周方向に延びるリブ状陸部が設けられ、
    前記リブ状陸部には、前記リブ状陸部の一方の側端から他方の側端まで延びるリブ細溝が形成され、
    前記タイヤのトレッド面視において、前記ブロック間細溝の延在方向は、前記リブ細溝の延在方向と略同一である請求項4乃至の何れか一項に記載のタイヤ。
  7. トレッド面視において、前記第1傾斜面の前記第2陸部側の側端の形状と、前記第2傾斜面の前記第1陸部側の側端の形状は、円弧状である請求項1乃至6の何れか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記ブロック状陸部には、サイプが形成されており、
    前記ブロック間細溝と前記サイプとは、タイヤ周方向に対して斜めに延びる直線上に形成される請求項4乃至6の何れか一項に記載のタイヤ。
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