JP5766100B2 - 四輪駆動車両の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は四輪駆動車両の制御装置に関する。
四輪駆動車両の一種として、前輪と後輪の一方を主駆動輪、他方を副駆動輪とすると共に、それらの差回転に応じて前後輪の間で駆動力を配分しつつ伝達するビスカスカップリングなどの粘性継手を備えた四輪駆動車両は良く知られており、その一例として特許文献1記載の技術を挙げることができる。
そのような四輪駆動車両において、例えば車両の前側にエンジンや変速機を配置して前輪を主駆動輪、後輪を副駆動輪とした、いわゆるFF車にあっては運転者が摩擦係数μの低い路面上でアクセルペダルを踏み込むと、先ず主駆動輪に駆動力が伝達され、グリップ限界を超えて前輪が空転すると、粘性継手に差回転が入力され、副駆動輪に駆動力が伝達される。
この種の四輪駆動車両は簡易な構成で前後輪に駆動力を配分することができるが、異径タイヤを装着しての高速走行時あるいはスタック脱出時など、粘性継手の差回転が過大となるような使用状態が続くと、自己発熱を誘発して封入された粘性流体の熱膨張によってプレート同士が接触するハンプ(ロック)を招く。
ハンプ自体は駆動力を副駆動輪にそのまま伝達できるので、例えば特許文献2記載の技術のように粘性継手に専用のハンプ制御機構を設け、意図的にハンプさせることで副駆動輪への駆動力の伝達効率を上げることも提案されている。
特開2011−140294号公報 特許第3520978号公報
上記したようにハンプによって副駆動輪への駆動力の伝達効率を上げることができるが、ハンプがある時間継続すると、粘性継手の出力が過大となって粘性継手に接続される機構のギヤなどに過度の負荷が作用して劣化を招く。また、特許文献2記載の技術のように意図的にハンプさせるために専用のハンプ制御機構を設けると、コストの上昇や粘性継手の大型化を招く。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、所定の状態において限られた間だけハンプさせて副駆動輪への駆動力伝達効率を上げると共に、コストの上昇や粘性継手の大型化を招くことがないようにした四輪駆動車両の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、前輪と後輪の一方を主駆動輪、他方を副駆動輪とすると共に、それらの差回転に応じて前記前輪と後輪の間で搭載される駆動源の駆動力を配分しつつ伝達する粘性継手を備えた四輪駆動車両において、前記副駆動輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、前記粘性継手の前記主駆動輪に接続される入力側回転数と前記副駆動輪に接続される出力側回転数の差回転を算出する差回転算出手段と、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内圧を算出する内圧算出手段と、前記検出された車輪速が既定値以下であり、かつ前記算出された差回転が所定範囲にあるときに限り、前記算出された粘性継手の内圧が所定値あるいはその近傍の値となる圧力条件が成立したか否か判定する圧力条件成否判定手段と、前記圧力条件が成立したと判定されるとき、前記粘性継手の内圧を前記所定値あるいはその近傍の値に維持するように前記駆動源の駆動力を制御する駆動力制御を実行する駆動力制御実行手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、前記駆動力制御実行手段は、前記算出された差回転が前記所定範囲から外れたとき、前記駆動力を前記駆動力制御実行前の値に復帰させる如く構成した。
請求項3に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、前記内圧算出手段は、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内部温度を算出し、前記算出された内部温度に基づいて前記粘性継手の内圧を算出する如く構成した。
請求項1に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、副駆動輪の車輪速を検出し、粘性継手の主駆動輪に接続される入力側回転数と副駆動輪に接続される出力側回転数の差回転を算出し、少なくとも算出された差回転に基づいて粘性継手の内圧を算出し、検出された車輪速が既定値以下であり、かつ算出された差回転が所定範囲にあるときに限り、算出された粘性継手の内圧が所定値あるいはその近傍の値となる圧力条件が成立したか否か判定し、圧力条件が成立したと判定されるとき、粘性継手の内圧を所定値あるいはその近傍の値に維持するように駆動源の駆動力を制御する如く構成したので、所定の状態において、例えばスタック脱出時や雪上発進時などの限られた間だけ粘性継手をハンプさせて発進性能を確保する一方、通常走行時にはハンプの発生を抑制することで、粘性継手に接続される機構のギヤなどに過度の負荷が作用して劣化するのを防止することができる。
また、これによって粘性継手の特性を駆動力伝達特性が比較的小さくなるように設定することができ、粘性継手の構造などを簡易にすることができる。さらに、粘性継手に専用のハンプ制御機構を設ける必要がないので、コストの上昇や粘性継手の大型化を招くことがない。
請求項2に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、算出された差回転が所定範囲から外れたとき、駆動力を駆動力制御実行前の値に復帰させる如く構成したので、上記した効果に加え、粘性継手に接続される機構のギヤなどに過度の負荷が作用して劣化するのを一層確実に防止することができる。
請求項3に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、少なくとも算出された差回転に基づいて粘性継手の内部温度を算出し、算出された内部温度に基づいて粘性継手の内圧を算出する如く構成したので、上記した効果に加え、粘性継手の内圧を適正に算出することができる。
この発明の実施例に係る四輪駆動車両の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示す四輪駆動車両の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図1に示すVC(粘性継手)の差回転に対するハンプ許容時間の特性を示す説明グラフである。 図2フロー・チャートの差回転などからのVCの内圧への算出処理を示す説明ブロック図である。 図1に示すVCの負荷時間に対するハンプ発生(内圧特性)を示すタイム・チャートである。
以下、添付図面に即してこの発明に係る四輪駆動車両の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る四輪駆動車両の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において符号10は車両を示し、車両10には水冷式のガソリンを燃料とするエンジン(内燃機関(駆動源))12が搭載されると共に、四輪を備える。
エンジン12において吸気路に配置されたスロットルバルブ12aは車両10の運転席に配置されたアクセルペダル(図示せず)との機械的な連結を断たれ、アクチュエータ(電動モータなど。図示せず)を備えたDBW機構12bに接続され、DBW機構12bによって駆動(開閉)される。
図1に示すように、エンジン12には変速機、即ち、無段変速機(CVT(Continuous Variable Transmission)。以下「CVT」という)14が接続され、エンジン12の出力はCVT14に入力される。
CVT14は、メインシャフトMSに配置されたドライブプーリ14aと、カウンタシャフトCSに配置されたドリブンプーリ14bと、その間に掛け回される金属製のベルト14cと、それに作動油を供給する油圧機構(図示せず)とからなり、トルクコンバータ16とフォワードクラッチ20を介してメインシャフトMSから入力されたエンジン12の出力を無段階の変速比で変速する。
CVT14で変速されたエンジン12の出力はカウンタシャフトCSから減速ギヤ22を介してトランスファ24に入力される。トランスファ24はヘリカルギヤ24aとハイポイドギヤ24bを備え、エンジン12の出力はトランスファ24によって前輪側と後輪側に分配される。
前輪側の出力は、フロントディファレンシャル機構26を介して前輪30F、より具体的には30FL,30FRに伝達される。後輪側の出力はプロペラシャフト32とリアディファレンシャル機構34を介して後輪30R、より具体的には30RL,30RRに伝達される。
プロペラシャフト32上にはビスカスカップリング(粘性継手。以下「VC」という)36が介挿される。VC36は、容器の中に多数のクラッチプレートが収納されると共に、高粘度のシリコンオイル(粘性流体)が封入される構造を備え、プレート間に発生する回転差によって発生する剪断力によって駆動力(トルク)を伝達するように構成される。
このように、車両10は、前側にエンジン12とCVT14が配置され、車輪30、即ち、前輪30Fと後輪30Rの一方、具体的には前輪30Fを主駆動輪、後輪30Rを副駆動輪とし、主駆動輪と副駆動輪の差回転に応じて前輪30Fと後輪30Rの間で搭載されるエンジン12の駆動力を配分しつつ伝達する、VCからなる四輪駆動(4WD)車両として構成される。
CVT14においてドライブプーリ14aの付近にはNDRセンサ40が設けられてCVT14の入力回転数に応じた出力を生じると共に、ドリブンプーリ14bの付近にはNDNセンサ42が設けられてCVT14の出力回転数に応じた出力を生じる。
左右の前輪30F(30FL,30FR)と後輪30R(30RL,30RR)のドライブシャフト(図示せず)の付近には車輪速センサ44がそれぞれ設けられ、左右の前後輪30F,30Rの回転速度(車輪速度)に応じた出力を生じる。
車両10の運転席床面のアクセルペダル(図示せず)の付近にはアクセル開度センサ46が設けられてアクセル開度(運転者によるアクセルペダル踏み込み量)APに応じた出力を生じると共に、ブレーキペダル(図示せず)の付近にはブレーキ(BRK)スイッチ50が設けられ、運転者によってブレーキペダルが操作されるとき、オン信号を出力する。
上記したセンサの出力はECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)54に送られる。ECU54はCPU,ROM,EEPROM,RAMおよび入出力I/Oなどで構成されるマイクロコンピュータからなり、CVT14の動作を制御する。
ECU54は、CAN(Controller Area Network)56を介してエンジン12やDBW機構12bの動作を制御するECU(FI−ECU)60と、トラクション制御やアンチスキッド制御などを行うECU62などに接続される。ECU54には、LEDなどからなる警告灯(報知手段)64が接続される。
次いで、この実施例に係る四輪駆動車両の制御装置の動作を説明する。
図2はその動作を示すフロー・チャートであり、図示のプログラムはECU54によって所定時間ごとに実行される。
以下説明すると、S10において車輪速センサ44から検出された副駆動輪速、即ち、後輪30Rの車輪速が既定値以下か否か判断する。
これは具体的には、後輪車輪速の平均値(後輪30RLの車輪速と30RRの車輪速の間の平均値)を算出し、それが既定値以下か否か判定することで判断する。既定値は例えば2km/hなどの停止車速あるいはその付近の車速に相当する値に設定される。
既定値がこのような停止車速付近の値に設定されるのは、この発明が所定の状態において、具体的にはスタック脱出時や雪上発進時などの停止状態などの限られた間だけVC36をハンプさせて発進性能を確保する一方、通常走行時にはハンプの発生を抑制してVC36に接続される機構のギヤ、例えばトランスファ24のギヤ24a,24bなどに過度の負荷が作用して劣化するのを防止することを意図するからである。
S10で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS12に進み、VC差回転が第1規定値以下であると共に、第2規定値を超えるか否か、即ち、VC差回転が所定範囲にあるか否か判断する。
VC差回転はVC36の前輪(主駆動輪)30Fに接続される入力側回転数と後輪(副駆動輪)30Rに接続される出力側回転数の差を意味し、以下の如く算出される。
VC入力側回転数=前輪車輪回転平均値×トランスファ24のレシオ×車輪速回転数変換係数
VC出力側回転数=後輪車輪回転平均値×リアディファレンシャル機構34のレシオ×車輪速回転数変換係数
VC差回転=VC入力側回転数−VC出力側回転数
上記で、車輪速回転数変換係数は前輪30Fと後輪30Rについて車輪速センサ44から得られる車輪速値を前後輪30F,30Rの動半径で回転数に変換するための係数である。
図3はクラッチ差回転に対するVC36のハンプ所要時間の、実験を通じて求められた特性を示す説明グラフである。図示の如く、ハンプ所要時間はクラッチ差回転が増加するにつれて短縮するが、例えば第1規定値としてはハンプ所要時間が最大となる前後のクラッチ差回転を、第2規定値としてはそれが最小となる前後のクラッチ差回転を選択するなどして所定範囲を適宜設定する。
S12で否定されるときは以降の処理をスキップする一方、肯定されるときはS14に進み、算出されたVC差回転に基づいてVC36の内圧(内部圧力)を算出する。
図4はECU54のその算出を示すブロック図である。図示の処理はS14を実行する度に実行される。
先ずブロック54aにおいて、算出されたVC差回転とVC内部温度(より正確にはVC推定内部温度。即ち、VC36の内部温度。後述)で、実験を通じて予め求められた、図示の特性を有するN−Tマップが検索され、検索値は乗算器54bに送られる。
乗算器54bには、その他、算出されたVC差回転と、温度変換係数と、熱量変換係数とが入力される。温度変換係数と熱量変換係数はVC36の特性から求められる既知の値(固定値)である。乗算器54bではそれら入力値に基づいてVC36の発熱量が算出され、算出された発熱量は加減算器54cに送られる。
一方、ブロック54dにおいて、前記したVC推定内部温度の前回値(前回のS14の処理で算出された値)で(実験的に求められた図示の特性を有する)発熱量マップが検索されて熱引き量が算出される。算出値は加減算器54cに送られ、そこで乗算器54bで算出された発熱量から減算されて温度変化量が算出される。
算出された温度変化量は加算器54eに送られ、そこでVC推定内部温度の前回値に加算され、よって得られた和がVC推定内部温度の今回値(今回のS14の処理で算出された値)とされる。
算出されたVC推定内部温度はブロック54fに送られ、そこで温度―内圧変換処理が行われ、VC36の推定内部圧力(VC内圧)が算出される。これは具体的には、算出されたVC推定内部温度と充填に用いられるシリコンオイルの熱膨張係数(既知の値)により、VC36のシリコンオイルの充填率を算出し、ボイル・シャルルの以下の法則に基づいて算出することで行う。
pv/T=k(ここで、p:圧力、v:体積、T:温度、k:定数)
即ち、VC36の容器の体積は既知であることから、その体積と充填率から体積を算出すると共に、それと前記した内部温度からVC36の内圧を算出する。
図2フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS16に進み、算出されたVC内圧が所定値にほぼ等しいか、即ち、所定値あるいはその近傍の値か否か判断し、否定されるときはS10に戻り、上記の処理を繰り返す
他方、S16で肯定されるときはS18に進み、VC36の内圧が所定値あるいはその近傍の値に維持されるようにエンジン12の駆動力制御を実行する。尚、エンジン12の駆動力の制御それ自体については本出願人が先に提案した特開2011−140294号公報などに記載されているので、詳細な説明は省略する。
次いでS20に進み、VC差回転が前記した第1規定値以下であると共に、第2規定値を超えるか否か再び判断し、S20で肯定される限りS14に戻ってVC36の内圧が所定値あるいはその近傍の値に維持されるように駆動力制御を実行する。
一方、S20で否定される、換言すればクラッチ差回転が前記した所定範囲から外れたと判断されるときはS22に進み、駆動力制御を中止し、エンジン12の駆動力を駆動力制御前の値に徐々に復帰させる。
図5を参照して図2の処理を説明する。図5はVC36の負荷時間に対するハンプ発生(内圧特性)を示すタイム・チャートである。
最初に述べた如く、異径タイヤを装着しての高速走行時あるいはスタック脱出時など、VC36の差回転が過大となる使用状態が続くと、ハンプ(ロック)を招く。ハンプがある時間継続すると、VC36の出力が過大となってVC36に接続される機構のギヤ、例えばトランスファ24のギヤ24a,24bなどに過度の負荷が作用して劣化を招く。
従って、この実施例にあっては後輪(副駆動輪)30Rの車輪速が規定値以下、即ち、スタック脱出や雪上発進と推定される所定の状態において、換言すれば限られた間だけ意図的にハンプさせて後輪30Rへの駆動力伝達効率を上げるようにした。
以上述べた如く、この実施例に係る四輪駆動車両の制御装置にあっては、前輪30Fと後輪30Rの一方、より具体的には前輪30Fを主駆動輪、他方を副駆動輪とすると共に、それらの差回転に応じて前記前輪と後輪の間で搭載される駆動源(エンジン)12の駆動力を配分しつつ伝達する粘性継手(VC)36を備えた四輪駆動車両において、前記副駆動輪の車輪速を検出する車輪速検出手段(車輪速センサ44,ECU54,S10)と、前記粘性継手の前記主駆動輪に接続される入力側回転数と前記副駆動輪に接続される出力側回転数の差回転(クラッチ差回転)を算出する差回転算出手段(ECU54,S12)と、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内圧を算出する内圧算出手段(ECU54,S14)と、前記検出された車輪速が既定値以下であり、かつ前記算出された差回転が所定範囲にあるときに限り、前記算出された粘性継手の内圧が所定値あるいはその近傍の値となる圧力条件が成立したか否か判定する圧力条件成否判定手段(ECU54,S10からS16)と、前記圧力条件が成立したと判定されるとき、前記粘性継手の内圧を前記所定値あるいはその近傍の値に維持するように前記駆動源の駆動力を制御する駆動力制御を実行する駆動力制御実行手段(ECU54,S18からS20)とを備える如く構成したので、所定の状態において、例えばスタック脱出時や雪上発進時などの停止状態などの限られた間だけVC36をハンプさせて発進性能を確保する一方、通常走行時にはハンプの発生を抑制することで、VC36に接続される機構のギヤ、例えばトランスファ24のギヤ24a,24bなどに過度の負荷が作用して劣化するのを防止することができる。
また、これによってVC36の特性を駆動力伝達特性が比較的小さくなるように設定することができ、VC36の構造などを簡易にすることができる。さらに、VC36に専用のハンプ制御機構を設ける必要がないので、コストの上昇やVC36の大型化を招くことがない。
また、前記駆動力制御実行手段は、前記算出された差回転が前記所定範囲から外れたとき、前記駆動力を前記駆動力制御実行前の値に復帰させる(ECU54,S20からS22)如く構成したので、上記した効果に加え、VC36に接続される機構のギヤ、例えばトランスファ24のギヤ24a,24bなどになどに過度の負荷が作用して劣化するのを一層確実に防止することができる。
また、前記内圧算出手段は、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内部温度を算出し、前記算出された内部温度に基づいて前記粘性継手の内圧を算出する(ECU54,S14,ブロック54aから54f)如く構成したので、上記した効果に加え、粘性継手の内圧を適正に算出することができる。
尚、上記において粘性継手としてビスカスカップリング(VC)を備える例を示したが、この発明はそれに限らず、ハンプ(ロック)可能な粘性を備えるものであれば、どのようなものにも妥当する。
また、変速機として無段変速機を示したが、この発明は四輪駆動車両である限り、有段変速機を備えた車両にも妥当する。
さらに、駆動源としてエンジンを示したが、駆動源はエンジンと電動機のハイブリッドであっても良く、あるいは電動機のみであっても良い。
10 車両、12 エンジン(内燃機関(原動機))、14 変速機(無段変速機。CVT)、24 トランスファ、30 車輪、30F(30FR,30FL) 前輪、30R(30RL,30RR) 後輪、32 プロペラシャフト、36 ビスカスカップリング(VC。粘性継手)、44 車輪速センサ、54 ECU(電子制御ユニット)

Claims (3)

  1. 前輪と後輪の一方を主駆動輪、他方を副駆動輪とすると共に、それらの差回転に応じて前記前輪と後輪の間で搭載される駆動源の駆動力を配分しつつ伝達する粘性継手を備えた四輪駆動車両において、前記副駆動輪の車輪速を検出する車輪速検出手段と、前記粘性継手の前記主駆動輪に接続される入力側回転数と前記副駆動輪に接続される出力側回転数の差回転を算出する差回転算出手段と、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内圧を算出する内圧算出手段と、前記検出された車輪速が既定値以下であり、かつ前記算出された差回転が所定範囲にあるときに限り、前記算出された粘性継手の内圧が所定値あるいはその近傍の値となる圧力条件が成立したか否か判定する圧力条件成否判定手段と、前記圧力条件が成立したと判定されるとき、前記粘性継手の内圧を前記所定値あるいはその近傍の値に維持するように前記駆動源の駆動力を制御する駆動力制御を実行する駆動力制御実行手段とを備えたことを特徴とする四輪駆動車両の制御装置。
  2. 前記駆動力制御実行手段は、前記算出された差回転が前記所定範囲から外れたとき、前記駆動力を前記駆動力制御実行前の値に復帰させることを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車両の制御装置。
  3. 前記内圧算出手段は、少なくとも前記算出された差回転に基づいて前記粘性継手の内部温度を算出し、前記算出された内部温度に基づいて前記粘性継手の内圧を算出することを特徴とする請求項1記載の四輪駆動車両の制御装置。
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