JP5764422B2 - 二重容器 - Google Patents
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Description
前記外装体が、下端開口部が接地部とされると共に上端開口部が前記内容器をその底部側から挿入する挿入口とされた本体筒と、前記本体筒内に配設されると共に前記内容器の底部に突設された係合突片に形成された係合部と係合する係合部材と、を備え、前記係合部材が、前記本体筒から該本体筒内に向けて突設された基板部と、前記基板部の先端部に配設されると共に前記係合部と係合する鉤部と、を有し、前記鉤部が、前記内容器を前記本体筒内に前記本体筒の上端開口部から挿入したときに、前記係合突片に摺接して前記基板部の基端部側に向けて弾性変位され、該鉤部の先端が前記係合部に到達したときに、前記鉤部の復元変位により前記係合部と係合し、前記外装体が、弾性変形した前記基板部の先端部に当接し、前記基板部の先端部が基端部から離間する方向に変位するように復元変形することを規制する規制部材を有することを特徴とする。
すなわち、内容器を外装体に装着する際には、内容器を外装体の本体筒内にその底部側から挿入し、係合突片により係合部材の鉤部を下方に向けて押し込んで鉤部を基板部の基端部側に向けて弾性変位させる。そして、内容器をさらに押し込んで鉤部の先端を係合突片に摺接させながら、鉤部の先端を係合部に到達させると、鉤部が復元変位することにより、この鉤部が係合部に係合する。一方、内容器を外装体から抜き出す際には、指などで係合部材の基板部を基板部の基端部側に向けて押し込んで鉤部と係合部との係合を解除し、その後、内容器を外装体に対して上方に引き上げる。
さらに、係合突片が内容器の底部に突設されているので、例えば、内容器が積層剥離容器の場合に、鉤部と係合部とが係合していることに起因して、積層剥離容器を構成する内層のうち係合突片が配設されている部分が外層から離反しにくくなることを防止し、内容物の残量が増大することを回避できる。
また、基板部の先端部の位置が安定するため、鉤部と係合部との係合が安定し、内容器を外装体により確実に固定できると共に、装着及び抜き出しを繰り返しても内容器の装着容易性が低下することを防止できる。
この場合では、係合突片の押込時に基板部が下方に向けて変位することを防止するので、係合突片により係合部材の鉤部を下方に向けて安定して押し込むことができ、外装体に内容器をより容易に装着することができる。
この場合では、外装体に内容器を装着する際に、鉤部に係合突片を引っ掛けることなくスムーズに摺接させながら鉤部を弾性変位させることが可能になり、外装体に内容器をより容易に装着することができる。また、鉤部が係合部と係合した状態で、内容器が外装体に対して上方に向けて移動することをより確実に規制できる。
この場合では、外装体により内容器を正立姿勢にした状態で、内容器のうち係合突片が配設された部分に局所的な負荷が集中して内容器が大きく変形することを防止できる。例えば、内容器が積層剥離容器の場合に、内層が外層から離反しにくくなる部分が生じたり予期せぬ剥離が生じたりすることを回避できる。
内容器2は、いわゆる積層剥離容器とされ、内層11と外層12とが剥離可能に積層された有底楕円筒状の容器本体13と、容器本体13の口部13Aに装着されると共に吐出口2Aを有する吐出部材14と、を備える。
本実施形態では、容器本体13の胴部及び外装体3それぞれは、平面視で楕円形状となっている。以下、この楕円の長軸に沿う方向を長軸方向Lとし、短軸に沿う方向を短軸方向Sとする。なお、容器本体13及び外装体3それぞれは、平面視で楕円形状以外の他の形状をなすように構成されてもよい。
容器本体13の底部13Bは、下方に向けて膨出する曲面状をなしており、上方から下方に向かうにしたがって漸次長軸方向L及び短軸方向S双方の長さが短くなっている。また、底部13Bには、長軸方向Lに延在する長方形状の板体である係合突片15が下方に向けて突設されている。係合突片15は、容器本体13の底部13Bにおける中央部に一体に配設されており、係合突片15には、長軸方向Lに沿って延在する係合孔(係合部)15Aが形成されている。
流通筒部22内は、装着キャップ部21の内筒部21B内に連通している。
受板部23は、流通筒部22の上端開口縁から長軸方向Lの外方に向けて突出している。また、受板部23は、平面視で長軸方向Lに沿って延在する長方形状をなしていると共に、長軸方向Lに沿って一方側が他方側よりも流通筒部22から大きく突出しており、他方側から一方側に向かうにしたがって漸次上方に向けて延在している。受板部23は、短軸方向Sに沿って外方から内方に向かうにしたがって漸次下方に向けて膨出するように湾曲している。
本体筒31は、下端開口部31Aが接地部とされると共に上端開口部31Bが内容器2をその底部13B側から挿入する挿入口とされている。
基板部36は、ヒンジ35から短軸方向Sの内方に向かうにしたがって漸次上方に向かうと共に短軸方向Sの内方に向けて膨出するように湾曲した板状体である。上述のように湾曲することによって弾性変形した基板部36の先端部は、短軸方向Sの外方から規制壁34に当接しており、基板部36の復元変形が規制されている。また、基板部36の先端部には、規制壁34の後述する第2係止突出部(第2係止部)34Aと係合する第1係止突出部(第1係止部)36Aが短軸方向Sの内方に向けて突設されている。基板部36の先端部は、第1及び第2係止突出部34A、36Aが係合することにより、下方への変位が規制される。なお、基板部36は、短軸方向Sの内方に向けて膨出するように湾曲しているが、短軸方向Sの外方に向けて膨出するように湾曲してもよい。
ヒンジ35は、容器軸Oに直交する面に沿って延在している。本実施形態では、ヒンジ35は、長軸方向Lに沿って延在している。
係合部材32は、図3に示すように、本体筒31から短軸方向Sの外方に向けて突出して延在するように一体成形されており、これを図3の矢印Aに示すように、ヒンジ35回りに回転させ、基板部36を上述のように湾曲させながら基板部36の先端部を規制壁34に当接させることによって本体筒31内に配設される。
なお、支持筒33の上記下端開口部のうち長軸方向Lに沿う他方の端縁には、規制壁34との間で容器本体13の係合突片15の上下方向の移動を案内する案内壁38が下方に向けて突設されている。
まず、ツマミ片25Aを摘んで受板部23に対して引っ張ることで、弱化部23Aを破断し、ツマミ片25Aを受板部23から分離する。
そして、吐出口2Aが下方を向くように二重容器1を傾けると、容器本体13内の内容物は、吐出部材14の装着キャップ部21内及び流通筒部22内を通って流通筒部22の上端開口から受板部23上に開閉フィルム24を押し上げながら流出する。この際、流出した内容物の自重により開閉フィルム24が受板部23から離反する方向に反転変形する。これにより、吐出部材14における流通筒部22の上端開口と吐出口2Aとは、受板部23と開閉フィルム24との間を通って連通し、吐出口2Aが開口する。
例えば内容物を使い切った場合には、内容器2を外装体3から抜き出す。まず、図4に示すように、基板部36のうちの湾曲部分を上方かつ短軸方向Sの外方に向けて押圧し、係合部材32の鉤部37が短軸方向Sの外方に変位するように基板部36を弾性変形させる。これにより、鉤部37は、係合突片15の係合孔15Aから抜き出し、係合部材32と係合突片15との間の係合を解除する。次に、内容器2を引き上げて外装体3から抜き出す。
なお、鉤部37の形状や材質、内容器2の挿入速度などの挿入方法に応じて、鉤部37は、係合突片15の進入に伴って基板部36との接続部分を起点として下方に撓むことによって係合突片15の進入を可能としてもよく、係合突片15の進入に伴って短軸方向Sの外方に向けて弾性変位しつつ、基板部36との接続部分を起点として下方に撓むことによって係合突片15の進入を可能としてもよい。
ここで、規制壁34を設けて基板部36の先端部の位置を安定させることで、鉤部37と係合孔15Aとの係合が安定するので、内容器2を外装体3に対して確実に固定できると共に、内容器2の装着及び抜き出しを繰り返しても、内容器2の装着容易性が低下しない。
さらに、先端に向かうにしたがって下方に向けて延在する鉤部37の形状によっても、鉤部37に係合突片15を引っ掛けることなく鉤部37を弾性変位させることが可能になるので、外装体3に対する内容器2の装着がさらに容易になる。また、内容器2が外装体3に対して上方に向けて移動することをより確実に規制できる。
そして、支持筒33を設けることで、容器本体13の底部13Bに局所的な負荷が集中して内容器2が大きく変形することを防止できる。
例えば、内容器は、積層剥離容器に限らず、他の容器であってもよい。
内容器の吐出部材は、ポンプなど、他の構成であってもよい。
係合突片には、係合部材の鉤部と係合する係合孔が形成されているが、鉤部と係合できれば、係合凹部や係合突出部など他の構成を適用してもよい。
係合部材は、2以上設けてもよい。係合部材を2つ設ける場合には、容器軸を径方向で挟んで両側に係合部材を設けることが好ましい。これにより、内容器をより安定して固定することができる。
第1及び第2係止部の形状は、係止突出部に限らず、係止溝部など、他の形状であってもよい。また、第1及び第2係止部を設けなくてもよい。
鉤部は、案内壁に係合するように構成してもよく、例えば、案内壁に形成された係止孔に鉤部の先端を挿入するように係合してもよい。また、鉤部の形状は、先端に向かうにしたがって漸次下方に向けて延在する形状に限らず、他の形状であってもよい。さらに、基板部は、弾性変形可能でなくてもよい。
外装体には、支持部材を設けなくてもよい。また、本体筒は、本体筒の下方から係合部材を操作するための開口部が形成されていれば、有底筒状など、他の形状であってもよい。
Claims (4)
- 内容物の吐出口を有する有底筒状の内容器と、前記内容器が内装されると共に前記内容器を正立姿勢に保つ筒状の外装体と、を備える二重容器であって、
前記外装体が、下端開口部が接地部とされると共に上端開口部が前記内容器をその底部側から挿入する挿入口とされた本体筒と、前記本体筒内に配設されると共に前記内容器の底部に突設された係合突片に形成された係合部と係合する係合部材と、を備え、
前記係合部材が、前記本体筒から該本体筒内に向けて突設された基板部と、前記基板部の先端部に配設されると共に前記係合部と係合する鉤部と、を有し、
前記鉤部が、前記内容器を前記本体筒内に前記本体筒の上端開口部から挿入したときに、前記係合突片に摺接して前記基板部の基端部側に向けて弾性変位され、該鉤部の先端が前記係合部に到達したときに、前記鉤部の復元変位により前記係合部と係合し、
前記外装体が、弾性変形した前記基板部の先端部に当接し、前記基板部の先端部が基端部から離間する方向に変位するように復元変形することを規制する規制部材を有することを特徴とする二重容器。 - 前記基板部の先端部には、第1係止部が形成され、
前記規制部材には、前記第1係止部と係合して前記鉤部の下方への移動を規制する第2係止部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の二重容器。 - 前記鉤部が、その先端に向かうにしたがって漸次下方に向けて延在することを特徴とする請求項1または2に記載の二重容器。
- 前記外装体が、前記内容器をその底部側から支持する支持部材を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の二重容器。
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