JP5763957B2 - 真空遮断器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、接点間に接触荷重を加えるワイプバネを備えた真空遮断器に関する。
真空バルブを用いた真空遮断器には、閉路時の接触抵抗を低減させるため、接点間に接触荷重を加えるワイプバネが用いられている。ワイプバネは、主回路を開閉する開閉部と、開閉部を開閉操作する操作機構部に分かれて構成されている真空遮断器の操作機構部に設けられている。また、操作機構部には、開閉部を開路させる開路バネ、閉路させる投入バネが設けられている。開閉部と操作機構部は、操作力の方向が一方端と他方端で逆方向となる操作レバーで連結されている(例えば、特許文献1参照。)。
このように構成された真空遮断器においては、操作機構部に開路バネ、投入バネ、ワイプバネなどのバネが設けられており、筐体の機械的強度を向上させたり、これらのバネ力を操作レバーに伝達させるための連結リンクを数多く用いたりしなくてはならなかった。このため、補強部材や連結リンクなどの部品点数が多くなっていた。部品点数が多くなると、故障率などが上がってくる。
特開2009−21124号公報
本発明が解決しようとする課題は、ワイプバネを開閉部に設け、機械的強度を操作機構部とで分散させ、操作機構部の補強部材や連結リンクなどの部品点数を削減し信頼性を向上し得る真空遮断器を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の真空遮断器は、主回路を開閉する一対の接点を有する真空バルブと、前記真空バルブの可動軸の軸方向に連結された絶縁操作ロッドと、前記絶縁操作ロッドの軸方向に連結されるとともに、前記接点間に接触荷重を加えるワイプバネと、前記ワイプバネにT字状の頭部の一方端が連結されるとともに、頭部の中間部が隔壁に回動自在に固定された操作レバーと、前記操作レバーのT字状の頭部の他方端に連結された操作機構と、前記操作レバーのT字状の柄部に連結されるとともに、筐体ベース内に収納された開路バネと、を備えたことを特徴とする。
本発明の実施例1に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図。 本発明の実施例2に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図。 本発明の実施例3に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
先ず、本発明の実施例1に係る真空遮断器を図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図である。
図1に示すように、真空遮断器は、図示中央部の隔壁1を境として、主回路を開閉する開閉部2aと、開閉部を開閉操作する操作機構部2bに分かれて構成されている。
開閉部2aには、接離自在の一対の接点3を有する真空バルブ4が設けられている。真空バルブ4の固定軸5には、上部導体6がボルト7で固定されている。可動軸8は、下部導体9の軸方向を移動自在に貫通し摺動接触している。可動軸8の軸方向には、主回路を絶縁する絶縁操作ロッド10が連結されている。絶縁操作ロッド10には、軸方向に可動操作軸11が連結され、その外周に接点3間に接触加重を加えるワイプバネ12が設けられている。ワイプバネ12には、板状の操作レバー13の一方端が可動ピン14で連結されている。なお、相間には、絶縁バリア15が設けられている。
操作機構部2bには、図示しない開路バネや投入バネなどを収納した操作機構16が設けられている。操作機構16には、操作レバー13の他方端が可動ピン17で連結されている。操作レバー13の中間部には、隔壁1に固定された回転自在の固定ピン18が設けられ、回動自在となっている。固定ピン18を支点として操作レバー12が回動すると、操作機構部2bの操作方向に対し、開閉部2aは逆方向となる。
これにより、開閉部2aにワイプバネ12が配置され、操作機構部2bに開路バネと投入バネが配置されるので、バネ力、所謂、開閉操作する操作力を分散させることができる。このため、操作機構部2bの補強部材や可動ピン17までの連結リンクなどの部品点数を削減することができる。そして、組立作業も容易となり、信頼性を向上させることができる。
また、ワイプバネ12が伸縮する方向を真空バルブ4の可動軸8の軸方向と平行させると、伝達ロスを抑制でき、バネ力を低減することができる。平行とは、寸法誤差、組立誤差などを含むものとする。従来では、ワイプバネのバネ力も操作レバー13を回動させ伝達していたので、ロスが生じていた。
上記実施例1の真空遮断器によれば、ワイプバネ12を開閉部2aに設け、開路バネと投入バネを操作機構部2bに設けているので、真空バルブ4を開閉操作する操作力を開閉部2aと操作機構部2bに分散させることができ、操作機構部2bの補強部材や連結リンクなどの部品点数を削減することができる。
次に、本発明の実施例2に係る真空遮断器を図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施例2に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図である。なお、この実施例2が実施例1と異なる点は、ワイプバネの取付位置である。図2において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図2に示すように、絶縁操作ロッド10の接地側の埋め金19には、接点3間に接触加重が加わるように可動操作軸11を連結し、これらの外周にワイプバネ12を設けている。即ち、ワイプバネ12のバネ力が直接、埋め金19に伝達できるようにしている。
上記実施例2の真空遮断器によれば、実施例1による効果にほかに、ワイプバネ12部分の部品点数を更に削減することができる。
次に、本発明の実施例3に係る真空遮断器を図3を参照して説明する。図3は、本発明の実施例3に係る真空遮断器の構成を一部断面して示す側面図である。なお、この実施例3が実施例2と異なる点は、開路バネの取付位置である。図3において、実施例2と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、操作レバー20をT字状とし、図示下部の端部に可動ピン21を設け、接点3を開路させる開路バネ22を連結している。開路バネ22は、開閉部2aの図示下部の筐体ベース23内に収納される。なお、操作機構16内には、図示しない投入バネだけが設けられることになる。
上記実施例3の真空遮断器によれば、実施例2による効果にほかに、操作機構16内の部品点数を更に削減することができる。
上記実施例3では、開路バネ22を開閉部2a側の筐体ベース23内に設けたが、操作機構部2b側の筐体ベース23内に設けてもよい。筐体ベース23は、真空遮断器の基部であり、比較的に機械的強度が高く、補強部材を必要としない。
以上述べたような実施形態によれば、真空バルブの可動軸の軸方向にワイプバネを設けているので、操作機構部の部品点数を削減することができ、信頼性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 隔壁
2a 開閉部
2b 操作機構部
3 接点
4 真空バルブ
5 固定軸
6 上部導体
7 ボルト
8 可動軸
9 下部導体
10 絶縁操作ロッド
11 可動操作軸
12 ワイプバネ
13、20 操作レバー
14、17、21 可動ピン
15 絶縁バリア
16 操作機構
18 固定ピン
19 埋め金
22 開路バネ
23 筐体ベース

Claims (1)

  1. 主回路を開閉する一対の接点を有する真空バルブと、
    前記真空バルブの可動軸の軸方向に連結された絶縁操作ロッドと、
    前記絶縁操作ロッドの軸方向に連結されるとともに、前記接点間に接触荷重を加えるワイプバネと、
    前記ワイプバネにT字状の頭部の一方端が連結されるとともに、頭部の中間部が隔壁に回動自在に固定された操作レバーと、
    前記操作レバーのT字状の頭部の他方端に連結された操作機構と、
    前記操作レバーのT字状の柄部に連結されるとともに、筐体ベース内に収納された開路バネと、
    を備えたことを特徴とする真空遮断器。
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