以下、本発明に係る開閉器の操作装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、実施の形態において、同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1,図2は、実施の形態1に係る開閉器1の開閉器ケース2内における主要部品の配置を示す図で、図1は、同開閉器1を上面側から見た図、図2は、同開閉器1を正面側から見た図である。以下の説明では、図1に示すように、開閉器ケース2の正面を操作ハンドルHDが取り付ける側の側面とし、反対側の側面を開閉器ケース2の背面として説明する。
三相開閉器1(以下、単に「開閉器1」という。)は、U,V,Wの各相に対応して主回路接点を構成する3個の真空バルブ11U,11V,11Wと、3個の真空バルブ11U,11V,11Wの開閉動作を一括して行うための操作機構12と、操作機構12と3個の真空バルブ11U,11V,11Wを連結する連結部材13とを有している。3個の真空バルブ11U,11V,11W、操作機構12及び連結部材13は、開閉器ケース2内に収納される、三相の主回路接点を一括して切り替える主回路接点切替回路を構成している。実施の形態1に係る開閉器1は、開閉器ケース2内に主回路接点切替回路を1回路分だけ収納した開閉器である。
3個の真空バルブ11U,11V,11Wは、同一の構造を有しており、以下の説明で、真空バルブ11U,11V,11Wを代表して説明する場合は、「真空バルブ11」と称して説明する場合がある。
連結部材13は、棒状の駆動軸131とその駆動軸131に所定の間隔を設けて固着された3個の開閉レバー132U,132V,132Wとで構成される。3個の開閉レバー132U,132V,132Wの先端に、3個の真空バルブ11U,11V,11Wがそれぞれ連結されている。各開閉レバー132U,132V,132Wと各真空バルブ11U,11V,11Wの連結構造は共通であり、その連結構造については、後述する。
操作機構12は、3個の真空バルブ11U,11V,11Wにおける可動接点111(図3〜図5参照)と固定接点112(図3〜図5参照)間の接離動作を高速で行わせるためのスナップアクション機構を備える。スナップアクション機構は、例えば、操作ハンドルのタンブリング操作によって真空バルブの開路状態と閉路状態とを切り替える場合、コイルバネなどの付勢部材を用いて操作ハンドルの操作速度や操作力とは関係なく真空バルブの開路状態と閉路状態とを瞬時に切り替える動作をさせる機構である。開閉器1のスナップアクション機構には、例えば、トグルスイッチなどで使用されるスプリング反転方式のスナップアクション機構が用いられている。このスナップアクション機構については、後述する。
操作機構12は、駆動軸131の一方端部(図1では下側の端部)に固着された開閉レバー132Uと同じ位置に配設されている。より具体的には、開閉レバー132Uを操作機構12が有する後述のトグルレバーと一体化することにより、操作機構12と開閉レバー132Uを駆動軸131の同じ位置に配設している。また、図2に示すように、操作機構12は、駆動軸131の上側に配置されている。なお、実施の形態1では、操作機構12の操作軸121を開閉器ケース2の長手方向の一方端側の側面2A(図1では下側の側面)からケース外に突出させるため、操作機構12を開閉レバー132Uと同じ位置に配設しているが、操作機構12は、中央の開閉レバー132V又は右端側の開閉レバー132Wと同じ位置に配設してもよい。
図1,図2に示すように、操作機構12が駆動軸131の3個の開閉レバー132U,132V,132Wのいずれか1つと同じ位置に配置されているので、開閉器1の長手方向の寸法L'は、図13に示した従来の開閉器100の長手方向の寸法Lよりも短くなっている。
図3は、開閉器ケース2に収納される開閉器1の操作機構12及び連結部材13の具体的な構造の一例を示す斜視図である。図4は、図3のA方向から見た同操作機構12とU相の真空バルブ11Uの部分の構造を示す図である。図1,図2に示す部材と同一の部材には同一の符号を付している。また、図3,図4では、作図の便宜上、駆動レバー123と支持レバー124の回動を規制するストッパーと、開閉器1の状態を示す指針の指示機構は省略している。指針は、駆動レバー123に連結されており、駆動レバー123の回動に連動して回動する構成である。
開閉器ケース2に収納される操作機構12は、操作軸121、操作レバー122
駆動レバー123、支持レバー124、バネ受けピン125A,125B、支持部材126及びコイルバネ127の機械要素を含む。
操作軸121は、作業者が操作ハンドルHDを装着してタンブリング操作をすることにより回動される軸である。操作軸121は、例えば、一方端に操作ハンドルHDを着脱自在に装着するための角柱状のハンドル装着部121aが突設された丸棒部材で構成されている。操作ハンドルHDは、例えば、棒状レバーの一方端に取っ手が回動可能に取り付けられ、他方端に操作軸121のハンドル装着部121aに装着するための角穴が設けられたL字型の操作部材である。操作軸121は、開閉器ケース2の側面2Aに、ハンドル装着部121aを突出させて回動可能に取り付けられている。
以下の説明では、開閉器ケース2の側面2Aから突出された操作軸121に対し、図3のB方向から見て右回りを「時計回り」と称し、左回りを「反時計回り」と称して操作ハンドルHD、操作軸121その他の軸の回動動作を説明する。
操作レバー122は、操作軸121の回動量を増幅して後述するバネ受けピン125Aに伝達する。操作レバー122は、例えば、所定長の板状部材で構成される。操作レバー122は、一方端部(図3では上側の端部)に取付穴が設けられ、その取付穴に操作軸121の他方端に固着されている。また、操作レバー122の他方端(図3では下端)には凹溝122Aが設けられ、その凹溝122Aにバネ受けピン125Aが回動可能に連結されている。なお、凹溝122Aに代えて長穴にしてもよい。
操作レバー122は、操作軸121が回動すると、その回動に応じて操作軸121を中心に回動し、操作レバー122の他方端部に連結されたバネ受けピン125Aを移動させる。バネ受けピン125Aは、駆動軸131に回動可能に取り付けられた支持レバー124の先端部に取り付けられているので、バネ受けピン125Aは、操作レバー122の回動に応じて、駆動軸131を中心に回動する。
駆動レバー123は、スナップアクション機構におけるトグルレバーとU相の開閉レバー132Uとして機能する。駆動レバー123は、L字型の形状を有する一対のレバー板123A,123Bと、両レバー板123A,123Bを連結する連結板123Cとで構成される。連結板123Cは、所定長d1の板部材であり、2枚のレバー板123A,123Bを所定の間隔d1で平行に並べた状態に保持する機能を果たす。L字型のレバー板123A,123Bは、長片側の部分がトグルレバーとして機能し、短片側の部分がU相の開閉レバー132Uとして機能する部分である。
従って、駆動レバー123は、トグルレバーの基端とU相の開閉レバー132Uの基端を直交させるように一体化したものと等価な構造を有している。以下の説明では、レバー板123A,123Bの長片側の部分を「トグルレバー部TL」と称し、レバー板123A,123Bの短片側の部分を「開閉レバー部OL」と称して説明する。
本実施の形態1では、駆動レバー123の一対のレバー板123A,123Bを直角に屈曲させたL字型としているが、トグルレバー部TLと開閉レバー部OLの角度は直角に限定されるものではなく、直角よりも大きい角度であってもよく、小さい角度であってもよい。トグルレバー部TLと開閉レバー部OLの角度は設計事項であり、真空バルブ11Uの配設位置との関係で適切な角度が設定される。
駆動レバー123は、例えば、プレス加工により長方形状の金属板を、立体形状の駆動レバー123を平面に展開した形状に打ち抜いた後、レバー板123A、連結板123C及びレバー板123Bの部分をU字形に折り曲げて一体的に製造されている。なお、レバー板123A、レバー板123B及び連結板123Cをそれぞれ製作した後、レバー板123A及びレバー板123Bのトグルレバー部TLの先端を連結板123Cで溶接して駆動レバー123を組み立ててもよい。
レバー板123A,123Bには、直角に屈曲する角部に駆動軸131に取り付けるための孔1231が穿設され、トグルレバー部TLの先端部にバネ受けピン125Bを回動可能に支持するための孔1232が穿設され、開閉レバー部OLの先端部に後述するバネ受けピン133を回動可能に支持するための孔1233が穿設されている。また、レバー板123Aのトグルレバー部TLの基端部には、後述するバネ受けピン125Aの連結部1251Aの回動を可能にするために、例えば、略三角形状の窓1234が設けられている。
駆動レバー123は、レバー板123A,123Bの孔1231に駆動軸131を当該駆動軸131の所定の位置まで嵌入した後、レバー板123A,123Bと駆動軸131とを溶接して、駆動軸131の所定の位置に固着されている。駆動軸131は、駆動レバー123が駆動軸131を中心に回動すると、その駆動レバー123の回動によって回動する。
支持レバー124は、バネ受けピン125Aを駆動軸131の回りに回動可能に支持する。支持レバー124は、三角形状を有する一対のレバー板124A,124Bと、両レバー板124A,124Bを連結する円筒状の連結軸124Cとで構成される。連結軸124Cは、駆動軸131の外径よりも大きい内径を有する円筒部材である。連結軸124Cの長さd2(図4参照)は、駆動レバー123のレバー板123A,123Bの間隔d1(図4参照)よりも短い。連結軸124Cは、2枚のレバー板124A,124Bを所定の間隔d2で平行に並べた状態に支持するとともに、レバー板124A,124Bを駆動軸131に回動可能に取り付ける機能を果たす。
レバー板124A,124Bは、基端部に連結軸124Cの外径よりも大きい孔が穿設され、先端部にバネ受けピン125Aの両端部の外径よりも大きい孔が穿設されている。支持レバー124は、レバー板124Aの孔に連結軸124Cの一方端を嵌入し、レバー板124Bの孔に連結軸124Cの他方端を嵌入した後、連結軸124Cの両端をレバー板124Aとレバー板124Bとに溶接して組み立てられている。
支持レバー124は、駆動レバー123の内側にレバー板123A,123Bの孔1231と連結軸124Cの軸方向の穴とを合わせるように配置し、駆動軸131を孔1231及び連結軸124Cの穴に通すことにより駆動軸131のレバー板123Aとレバー板123Bとで挟まれた部分に回動可能に取り付けられている。
バネ受けピン125A,125Bと支持部材126は、コイルバネ127を駆動レバー123のトグルレバー部TLの先端部と支持レバー124の先端部との間に伸縮可能に支持する。バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bは、コイルバネ127の両端を受けるバネ受け座としても機能する。支持部材126は、例えば、棒部材からなり、コイルバネ127をバネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間に収縮した状態で固定する。
バネ受けピン125Bは、棒部材からなり、その棒部材の両端部に中央部よりも径の小さい円柱状の支持部1251(図4参照)を有し、その棒部材の中央部にコイルバネ127の上端を受けるバネ受け部1252(図4参照)を有している。支持部1251の径は、レバー板123A,123Bのトグルレバー部TLに設けられた孔1232の径よりも僅かに小さく設定されている。バネ受け部1252は、棒部材の円柱状の側面を側面視で凹形状に切り欠いて形成されている。バネ受け部1252の平坦な底面の中央に支持部材126を取り付けるための貫通孔(図3,図4では見えていない。)が穿設されている。
バネ受けピン125Aは、バネ受けピン125Bと同様の構造を有しているが、バネ受けピン125Bのレバー板123A側の支持部1251に、操作レバー122に連結するための連結部1251Aが延設されている点がバネ受けピン125Bと異なる。
コイルバネ127は、操作機構12のスナップアクションの駆動源となる機械要素である。コイルバネ127は、例えば、支持部材126をバネ受けピン125Bのバネ受け部1252の孔に通して支持部材126の頭部をバネ受けピン125Bに溶接した後、当該支持部材126の軸にコイルバネ127を嵌入し、当該支持部材126の先端部をバネ受けピン125Aのバネ受け部1252の孔に通すことにより、図4に示すように、バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間に取り付けられている。コイルバネ127は、バネ受けピン125A,125Bにそれぞれ外向きのバネ力が付与されるように、バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間に圧縮して取り付けられている。
支持部材126の先端部は、バネ受けピン125Aのバネ受け部1252の孔に遊嵌されており、操作機構12のスナップアクション動作に応じてバネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間の距離が変化可能になっている。従って、操作機構12のスナップアクション動作においては、バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間の距離の変化に応じてコイルバネ127が伸縮する。
バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bとの間に伸縮可能にコイルバネ127を取り付けたユニットは、駆動レバー123と支持レバー124との間に取り付けられている。ユニットのバネ受けピン125B側は、バネ受けピン125Bの両端の支持部1251をレバー板123A,123Bのトグルレバー部TLに設けられた2つの孔1232にそれぞれ遊嵌させて駆動レバー123に取り付けられている。
一方、ユニットのバネ受けピン125A側は、バネ受けピン125Aの一方の支持部1251をレバー板124Bに設けられた孔に遊嵌させ、他方の支持部1251は、連結部1251Aを駆動レバー123のレバー板123Aの窓1234から側板2A側に突出させた状態でレバー板124Aに設けられた孔に遊嵌させて支持レバー124に取り付けられている。そして、レバー板123Aの窓1234から駆動レバー123の外側に突出させたバネ受けピン125Aの連結部1251Aには操作レバー122の先端部が回動可能に連結されている。
次に、連結部材13の構造について、説明する。
連結部材13の駆動軸131は丸棒部材からなり、両端部が開閉器ケース2の長手方向の両端の側面2A,2Bに回動可能に取り付けられている。両側面2A,2Bの内側の駆動軸131が取り付けられる位置には軸受21が取り付けられており、駆動軸131の両端は、各軸受21に回動可能に支持されている。
連結部材13のU相の開閉レバー132Uは一対のレバー板で構成され、各レバー板は、上述したように駆動レバー123のレバー板123A,123Bに一体的に形成されている。連結部材13のV相,W相の開閉レバー132V,132Wは、同一の構成を有し、駆動レバー123のレバー板123A,123Bの間隔d1と略同一の間隔で平行に配置される帯状の一対のレバー板1321,1322で構成される。レバー板1321,1322の基端部には駆動軸131の径と略同一の孔132aが穿設され、先端部には、後述するバネ受けピン133の円柱状の支持部1331の径と略同一の孔132bが穿設されている。
U相,V相,W相の3個の開閉レバー132U,132V,132Wは、駆動軸131上に等間隔Dで固着されている。U相の開閉レバー132Uは、駆動レバー123のレバー板123A,123Bの開閉レバー部OLに設けられているので、U相の開閉レバー132Uの駆動軸131における固着位置は、駆動軸131上の駆動レバー123の固着位置と同じである。V相の開閉レバー132Vは、駆動軸131の駆動レバー123が固着された位置から側板2B側に所定の間隔Dだけ離れた位置に固着され、W相の開閉レバー132Wは、駆動軸131の開閉レバー132Vが固着された位置から更に側板2B側に所定の間隔Dだけ離れた位置に固着されている。
より正確には、駆動軸131における駆動レバー123の固着位置をレバー板123Aとレバー板123Bの間の中間位置で定義し、駆動軸131におけるV相,W相の開閉レバー132V,132Wの固着位置をレバー板1321とレバー板1322の間の中間位置で定義すると、V相の開閉レバー132Vのレバー板1321は、駆動軸131上の、駆動レバー123のレバー板123Aから側板2B側に間隔Dだけ離れた位置に固着され、開閉レバー132Vのレバー板1322は、そのレバー板1321から側板2B側に間隔d1だけ離れた位置に固着されている。また、W相の開閉レバー132Wのレバー板1321は、駆動軸131上の、駆動レバー123のレバー板123Aから側板2B側に間隔2Dだけ離れた位置に固着され、開閉レバー132Wのレバー板1322は、そのレバー板1321から側板2B側に間隔d1だけ離れた位置に固着されている。
V相,W相の開閉レバー132V,132Wは、各レバー板1321,1322の孔132aに駆動軸131を通して各レバー板1321,1322を上述の各固着位置に設定した後、例えば、溶接により駆動軸131に固着されている。
U相の開閉レバー132Uに相当する駆動レバー123の開閉レバー部OLの先端部には、レバー板123A,123Bの間にバネ受けピン133が回動可能に取り付けられている。U相,W相の開閉レバー132U,132Wの先端部にも、レバー板1321,1322の間にバネ受けピン133が回動可能に取り付けられている。3個の開閉レバー132U,132V,132Wの先端部に取り付けられているバネ受けピン133は、同一の形状及び寸法を有している。
バネ受けピン133は、棒部材からなり、その棒部材の両端部に中央部よりも径の小さい円柱状の支持部1331を有し、その棒部材の中央部にワイプバネ134の上端を受けるバネ受け部1332を有している(図4参照)。ワイプバネ134は、真空バルブ11の可動接点111を固定接点112に接触させるときに所定の接触荷重を与えるための付勢部材である。支持部1331の径は、レバー板1321,1322の先端部に設けられた孔132bの径よりも僅かに小さく設定されている。バネ受け部1332は、棒部材の円柱状の側面を側面視で凹形状に切り欠いて形成されている。バネ受け部1332の平坦な底面の中央に貫通孔(図3,図4では見えていない。)が穿設されている。
なお、バネ受けピン133にバネ受け部1332を形成せず、バネ受けピン133の下側にバネ受け座116と対になるバネ受け座を介装し、そのバネ受け座とバネ受け座116とでワイプバネ134を挟み込む構成にしてもよい。
駆動レバー123の開閉レバー部OL(U相の開閉レバー132U)、V相の開閉レバー132V及びW相の開閉レバー132Wの各先端に真空バルブ11U,11V,11Wが取り付けられている。3個の真空バルブ11U,11V,11Wの3個の開閉レバー132U,132V,132Wへの取付構造は同一であるので、以下では、U相の真空バルブ11Uの駆動レバー123の開閉レバー部OL(U相の開閉レバー132U)への取付構造について説明する。
真空バルブ11Uは、円筒状の真空容器110と、可動接点111と、固定接点112と、開閉ロッド113と、固定ロッド114とを有する。可動接点111、固定接点112、開閉ロッド113及び固定ロッド114は、導電性を有する。
開閉ロッド113は、真空容器110の上面に上下動可能に取り付けられ、開閉ロッド113の下端に可動接点111が取り付けられている。固定ロッド114は、真空容器110の下面に固定的に取り付けられ、固定ロッド114の上端に固定接点112が取り付けられている。開閉ロッド113と固定ロッド114は、真空容器110内の中央部で可動接点111と固定接点112とが向かい合うように、真空容器110に取り付けられている。
真空容器110の下面から引き出された固定ロッド114は、図示を省略しているが、電源変電所に繋がるU相の配電線が接続されている。真空容器110の上面から引き出された開閉ロッド113の上端は絶縁継手115を介して開閉レバー132のバネ受けピン133に取り付けられている。絶縁継手115は、上面にすり鉢状の凹部115Aが形成された円筒状の碍子などからなる絶縁部材であり、絶縁継手115の下部に開閉ロッド113の上端部が埋設されている。開閉ロッド113の真空容器110と絶縁継手115との間に配線接続部113Aが設けられ、その配線接続部113Aに、図示を省略しているが、負荷に繋がるU相の配電線が接続されている。
絶縁継手115の凹部115Aの底面には、ワイプバネ134を受けるためのバネ受け座116(図4参照)が固定されており、そのバネ受け座116の位置に丸棒等からなる連結軸117が埋設されている。絶縁継手115内では開閉ロッド113と連結軸117とは絶縁されている。連結軸117の上端部にはネジが切られたネジ部が設けられ、連結軸117は、その上端部をバネ受けピン133のバネ受け部1332に設けられた貫通孔に嵌入し、バネ受けピン133から突出したネジ部にナット118とロックナット119を螺合してバネ受けピン133に連結されている。
ワイプバネ134は、連結軸117をバネ受けピン133に連結する際、連結軸117に嵌め込み、絶縁継手115の凹部115A内のバネ受け座116とバネ受けピン133との間に圧縮した状態で取り付けられている。ワイプバネ134の圧縮量は、連結軸117におけるナット118の締結位置を調節することによって調節される。連結軸117におけるナット118の締結位置はロックナット119によりロックされ、ナット118が連結軸117から外れることはない。
駆動軸131の回動により駆動レバー123の開閉レバー部OLのバネ受けピン133を下降させると、その下降力がワイプバネ134を介して絶縁継手115に伝達され、当該絶縁継手115が下降する。絶縁継手115が下降することにより開閉ロッド113の下端に取り付けられた可動接点111が下降し、固定接点112に接触する。バネ受けピン133は可動接点111が固定接点112に接触した後も所定の位置(以下、「閉位置」という。)まで下降するので、これによりワイプバネ134が圧縮され、可動接点111がワイプバネ134のバネ力により所定の接触荷重が付与された状態で固定接点112と接触して、真空バルブ11Uは閉路状態に保持される。
一方、駆動軸131の回動により駆動レバー123の開閉レバー部OLのバネ受けピン133を上昇させると、その上昇力が連結軸117を介して絶縁継手115に伝達され、当該絶縁継手115が上昇する。絶縁継手115が上昇することにより開閉ロッド113の下端に取り付けられた可動接点111が上昇し、固定接点112との接触状態が解除される。バネ受けピン133は可動接点111が固定接点112から離れた後も所定の位置(以下、「開位置」という。)まで上昇するので、これにより可動接点111が固定接点112から離れた状態に保持される。すなわち、真空バルブ11Uは開路状態に保持される。
次に、開閉器1の開閉動作について、図5〜図7を用いて説明する。
図5,図6は、開閉器1の操作機構12、連結部材13及び真空バルブ11の構成をスケルトンで示した図である。図5は、開閉器1が閉路状態のときの操作機構12、連結部材13及び真空バルブ11の状態を示す図、図6は、開閉器1が開路状態のときの操作機構12、連結部材13及び真空バルブ11の状態を示す図である。なお、開閉レバー132U〜132Wは、一対のレバー板1321,1322で構成されるが、図5,図6に示すスケルトン図では、開閉レバー132U〜132Wを1本の線で示している。一方、駆動レバー123のトルクレバー部TLと支持レバー124の部分は、操作機構12のスナップアクション機構が分かるように、駆動レバー123の一対のレバー板123A,123Bと支持レバー124の一対のレバー板124A,124Bの骨格を示している。
図7は、開閉器1を閉路状態から開路状態に切り替えたときの操作機構12、連結部材13及び真空バルブ11の状態の変化を示す図で、図5,図6のB方向から見た図である。図7(a)は、開閉器1が閉路状態のときの駆動レバー123、支持レバー124、開閉レバー132及び真空バルブ11の状態を示す図、図7(b)は、支持レバー124が死点位置に移動したときの駆動レバー123、支持レバー124、開閉レバー132及び真空バルブ11の状態を示す図、図7(c)は、開閉器1が開路状態になったときの駆動レバー123、支持レバー124、開閉レバー132及び真空バルブ11の状態を示す図である。
図示省略の指針が「入」の位置に設定されている状態では開閉器1が閉路状態になっており、操作機構12、連結部材13及び真空バルブ11の構成は、図5に示す状態となっている。
開閉器1の閉路状態では、図7(a)に示すように、駆動軸131と駆動レバー123のバネ受けピン125Bを結ぶ直線M(駆動レバー123のトルクレバー部TLの軸方向に相当する線)に対して支持レバー124のバネ受けピン125Aが反時計回りに回動した位置(図7(a)では左側)にあるので、コイルバネ127のバネ力は、バネ受けピン125Aには反時計回りに回動する方向に作用し、バネ受けピン125Bには時計回りに回動する方向に作用する。このため、支持レバー124は、駆動軸131を中心に反時計回りに回動し、ストッパー129に当接した位置で停止し、駆動レバー123は、駆動軸131を中心に時計回りに回動し、ストッパー128に当接した位置で停止している。
駆動レバー123の時計回りの回動により駆動軸131が時計回りに回動するので、3個の開閉レバー132U,132V,132Wが駆動軸131を中心に時計回りに回動し、各開閉レバー132U,132V,132Wの先端部に取り付けられたバネ受けピン133は所定の「閉」位置に下降する。バネ受けピン133の下降によりワイプバネ117及び開閉ロッド113が下降して真空バルブ11内では可動接点111が下降するが、可動接点111は、バネ受けピン133が「閉」位置に到達する前に固定接点112に接触する。可動接点111が固定接点112に接触すると、絶縁継手115の下降は停止するので、その後はバネ受けピン133がワイプバネ134を圧縮しながら「閉」位置まで下降する。
従って、バネ受けピン133が「閉」位置に停止している状態(開閉器1の閉路状態)では、圧縮されたワイプバネ134のバネ力が可動接点111に付与されるので、可動接点111と固定接点112とは所定の荷重が付加された状態で接触している。
開閉器1の閉路状態から操作ハンドルHDを反時計回りに回動すると、その回動力が操作軸121及び操作レバー122に伝達され、操作軸121の軸回りの回動に応じて操作レバー122が操作軸121を中心に反時計回りに回動する。操作レバー122の反時計回りの回動により操作レバー122の先端に連結されたバネ受けピン125Aが操作軸121の回りを反時計回りに移動し、これにより支持レバー124は、駆動軸131を中心に時計回りに回動する。
図7(a)に示す閉路状態から支持レバー124が駆動軸131を中心に時計回りに回動すると、バネ受けピン125Aが直線Mに近付くように移動する。直線Mは、駆動レバー123のトルクレバー部TLの軸方向に相当する線であるが、トルクレバー部TLの先端部に取り付けられたバネ受けピン125Bにはコイルバネ127のバネ力が時計回りに作用し、駆動レバー123はストッパー128の当接位置で停止しているので、操作ハンドルHDの反時計回りの回動に応じてバネ受けピン125Aは直線Mに近接する。
図7(b)に示すように、バネ受けピン125Aが直線M上に位置する状態になると、開閉器1は、バネ受けピン125Aとバネ受けピン125Bに作用するコイルバネ127のバネ力はそれぞれ直線Mに沿う各ピンから外側の方向となり、バネ受けピン125A及びバネ受けピン125Bの駆動軸131の回りの移動力が発生しない状態(死点位置の状態)となる。
そして、更なる操作ハンドルHDの反時計回りの回動に応じてバネ受けピン125Aが死点位置を超え、直線Mに対して時計回りに回動した位置に移動すると、コイルバネ127の姿勢がバネ受けピン125A及びバネ受けピン125Bに作用するバネ力の方向が反転する姿勢に切り替わる。このコイルバネ127のバネ力の方向の切り替わりにより、駆動レバー123は、駆動軸131を中心にストッパー129に当接する位置まで瞬時に反時計回りに回動する。この駆動レバー123の回動により駆動軸131及び3個の開閉レバー132U,132V,132Wが反時計回りに回動して開閉レバー132U,132V,132Wの先端部に取り付けられたバネ受けピン133が所定の「開」位置に上昇し、開閉器1は、図7(c)に示すように、開路状態となる。
バネ受けピン133が「閉」位置から「開」位置に上昇するときは、最初、バネ受けピン133がナット118に当接するまで上昇し、その後にバネ受けピン133の上昇に応じて連結軸117、絶縁継手115及び開閉ロッド113が上昇して可動接点111と固定接点112との接触が解除される。そして、バネ受けピン133が「開」位置に上昇すると、真空バルブ11内では可動接点111と固定接点112とが所定の間隔で離隔した状態に保持される。
なお、指針は、駆動軸131の回動操作に応じて「入」の位置から「切」の位置の方向に回動するが、バネ受けピン125Aが死点位置を越えると、コイルバネ127のバネ力により駆動軸131が真空バルブ11を開路状態とする「開」位置まで瞬時に回動するので、その駆動軸131の瞬時の回動に応じて指針も瞬時に「切」の位置に回動する。
開閉器1を開路状態から閉路状態に切り替える場合は、上述した閉路状態から開路状態に切り替える場合の動作と逆の動作(図7(c)の状態から図7(b)の状態)を経由して図7(a)の状態に変化する動作)をすることによって、開閉器1は瞬時に開路状態から閉路状態に切り替えられる。この切替え動作は、閉路状態から閉路状態に切り替える場合の動作と基本的に同じであるから、その説明は省略する。
以上説明したように、本実施の形態に係る開閉器1によれば、駆動軸131の3個の開閉レバー132U,132V,132Wの取付位置と同じ位置に操作機構12を配置しているので、開閉器1の長手方向((相配列方向)の長さL'を従来の開閉器100の駆動軸1031の長手方向((相配列方向)の長さLよりも短くすることができる。
また、操作機構12の駆動レバー123とU相の開閉レバー132Uを一体化しているので、構成部品の点数とコストの削減を図ることができる。
上記の実施の形態1では、駆動軸131において、当該駆動軸131の軸方向に一列に配列される3個の真空バルブ11U,11V,11Wに対して一方端側のU相の真空バルブ11Uに連結される開閉レバー132Uと同一の位置に操作機構12を配置する構成としたが、操作機構12の配置は、他方端側のW相の真空バルブ11Wに連結される開閉レバー132Wと同一の位置であってもよい。
また、操作機構12の配置は、図8に示すように、中間のV相の真空バルブ11Vに連結される開閉レバー132Vと同一の位置であってもよい。U相又はW相の開閉レバー132U,132Wと同一の位置に操作機構12を配置する場合は、図3に示したように、操作機構12の操作軸121を開閉器ケース2の側板2A又は側板2Bから外部に引き出せばよい。
一方、V相の開閉レバー132Vと同一の位置に操作機構12を配置する場合は、例えば、図8(b)に示すように、開閉器1−Aの側板2Aの内側に軸受121Aを設け、操作軸121を側板2A側に延長し、軸受121Aによって回動可能に支持して側板2Aの外側に引き出すようにすればよい。もちろん、開閉器1−Aの形状を直方体形状ではなく、例えば、上面側を操作機構12の駆動軸131よりも上側に突出する部分だけを突出させるように段差のある形状にし、その段差の部分の側板から操作軸121を開閉器ケース2の外部に引き出すようにしてもよい。
なお、実施の形態1では、一列に配置される3個の真空バルブ11を、図1の左側からU相、V相、W相の真空バルブ11U,11V,11Wに対応付けた例で説明したが、3個の真空バルブ11とU相、V相、W相の対応関係は、3個の真空バルブ11と三相の配電線との接続関係により決まるから図1の例に限定されるものではない。例えば、図1の3個の真空バルブ11が左側からW相、V相、U相に対応付けられている場合は、操作機構12は、W相の真空バルブ11Wに連結される開閉レバー132Wと同一の位置に配置された構成となる。
(実施の形態2)
図9〜図12は、実施の形態2に係る開閉器1−B〜1−Eの開閉器ケース2内における主要部品の配置の示す図で、当該開閉器1−B〜1−Eを上側から見た図である。
実施の形態1に係る開閉器1,1−Aは、開閉器ケース2内に3個の真空バルブ11U,11V,11W、操作機構12及び連結部材13を含む主回路接点切替回路を1個だけ収納した開閉器であったが、実施の形態2に係る開閉器1−B〜1−Eは、開閉器ケース2内に主回路接点切替回路を2個収納した開閉器である。
図9に示す開閉器1−Bは、図1に示す3個の真空バルブ11U,11V,11W、操作機構12及び連結部材13からなる主回路接点切替回路(以下、「第1の主回路接点切替回路」という。)と同一構成の主回路接点切替回路(以下、「第2の主回路接点切替回路」という。)を、上面視で180度回転させ、第1の主回路接点切替回路の駆動軸131(図9の右側の駆動軸131)と第2の主回路接点切替回路の駆動軸131(図9の左側の駆動軸131)とが隣接するように、第1の主回路接点切替回路に並べて配置し、第1,第2の主回路接点切替回路を開閉器ケース2内に収納したものである。
開閉器1−Bでは、第1の主回路接点切替回路の駆動軸131と第2の主回路接点切替回路の駆動軸131が開閉器ケース2の中央寄りに配置され、第1の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11U,11V,11Wと第2の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11U,11V,11Wとが開閉器ケース2の側壁寄りに配置されている。そして、第1の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11と第2の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11は、開閉器ケース2の長手方向における相順が一致するように各開閉器バルブ11の相が設定されている。
すなわち、第1の主回路接点切替回路は、図9において、下側から上側に操作機構12A(U相の開閉器バルブ11U)、V相の開閉器バルブ11V、の順に操作機構12Aと3個の開閉器バルブ11が配置されるように、開閉器ケース2内に収納され、第2の主回路接点切替回路は、図9において、下側から上側にU相の開閉器バルブ11U、V相の開閉器バルブ11V、操作機構12B(W相の開閉器バルブ11W)の順に操作機構12Bと3個の開閉器バルブ11が配置されるように、開閉器ケース2内に収納されている。そして、第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の同じ相の真空バルブ11の開閉ロッド113は導体135で互いに電気的に接続されている。
一方、図10に示す開閉器1−Cは、開閉器1−Bに対して、開閉器ケース2内の幅方向(図10の左右方向)における第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の配置を左右入れ替え、第2の主回路接点切替回路の操作軸121の引き出し位置を開閉器ケース2の側板2A側に変更したものである。開閉器1−Cでは、図10で右側に配置された第2の主回路接点切替回路の操作軸121を側板2A側から開閉器ケース2の外部に引き出すようにしているので、側板2Aの内側に軸受121Aを設け、操作軸121を側板2A側に延長し、軸受121Aによって回動可能に支持して側板2Aの外側に引き出す構成となっている。なお、図9に示す開閉器1−Bでも、開閉器1−Cと同様の構成によって、図9で左側に配置された第2の主回路接点切替回路の操作軸121を側板2A側から開閉器ケース2の外部に引き出すようにしてもよい。
開閉器1−Cでは、図10で左側に配置された第1の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11U,11V,11Wと図10で右側に配置された第2の主回路接点切替回路の3個の開閉器バルブ11U,11V,11Wとが開閉器ケース2の中央寄りに配置され、第1の主回路接点切替回路の駆動軸131と第2の主回路接点切替回路の駆動軸131が開閉器ケース2の側壁寄りに配置されている。そして、開閉器1−Cでも第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の同じ相の真空バルブ11の開閉ロッド113は導体135で互いに電気的に接続されている。
図11に示す開閉器1−Dは、図1に示す3個の真空バルブ11U,11V,11W、操作機構12及び連結部材13からなる主回路接点切替回路を2個幅方向に並べて開閉器ケース2内に収納したものである。開閉器1−B,1−Cでは、第1の主回路接点切替回路の操作機構12Aと第2の主回路接点切替回路の操作機構12Bが互いに異なる相の開閉レバー132の位置に設けられているが、開閉器1−Dでは、第1の主回路接点切替回路(図11では左側に配置された主回路接点切替回路)の操作機構12Aと第2の主回路接点切替回路(図11では右側に配置された主回路接点切替回路)の操作機構12Bが互いに同じ相(図11ではU相)の開閉レバー132の位置に設けられている。
図11に示す例では、第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の上面視での形が同一となるように配置しているが、図9,図10に示されるように、第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の上面視での形状が互いに鏡像の関係となる形に配置してもよい。開閉器1−Dでも第1の主回路接点切替回路と第2の主回路接点切替回路の同じ相の真空バルブ11の開閉ロッド113は導体135で互いに電気的に接続されている。
図12に示す開閉器1−Eは、図11に示す開閉器1−Dにおいて、第2の主回路接点切替回路の操作機構12Bの位置をV相の開閉レバー132の位置に変更したものである。開閉器1−Eでは、側板2Aの内側に軸受121Aを設け、操作軸121を側板2A側に延長し、軸受121Aによって回動可能に支持して側板2Aの外側に引き出す構成にしている。その他の点は、開閉器1−Dと同じである。
実施の形態2に係る開閉器1−B〜1−Eの第1の主回路接点切替回路及び第2の主回路接点切替回路における主回路接点の切替動作は、図5〜図7を用いて説明した実施の形態1に係る開閉器1の主回路接点の切替動作と同じであるので、その説明は省略する。
図9,図10に示す例では、第1の主回路接点切替回路の操作機構12Aと第2の主回路接点切替回路の操作機構12Bとが開閉器ケース2の長手方向における両端部にそれぞれ配置されるようにし、図12に示す例では、操作機構12Aと操作機構12BをそれぞれU相の開閉レバー132UとV相の開閉レバー132Vの位置に配置しているが、操作機構12Aを配置する相と操作機構12Bを配置する相の組み合わせはこれらに限定されるものではない。すなわち、操作機構12Aと操作機構12Bを配置する相を(操作機構12Aを配置する相,操作機構12Bを配置する相)とすると、操作機構12Aを配置する相と操作機構12Bを配置する相の組み合わせは、(U相,V相),(U相,W相),(V相,U相),(V相,W相),(W相,U相),(W相,V相)の組合せのいずれであってもよい。
実施の形態2に係る開閉器1−B〜1−Eにおいても、第1,第2の主回路接点切替回路の操作機構12A,12Bを駆動軸131の3個の開閉レバー132U,132V,132Wのいずれかの取付位置と同じ位置に配置しているので、開閉器1−B〜1−Eの長手方向(相配列方向)の長さL'を従来の開閉器100の長手方向(相配列方向)の長さLよりも短くすることができる。また、第1,第2の主回路接点切替回路を構成する部品の点数とコストの削減を図ることができる。
更に、実施の形態2に係る開閉器1−B,1−C,1−Eにおいては、第1の主回路接点切替回路の駆動軸131における操作機構12Aの配置位置と第2の主回路接点切替回路の駆動軸131における操作機構12Bの配置位置とをずらして操作機構12Aと操作機構12Bとが干渉しないようにしているので、開閉器1−B,1−C,1−Eの短手方向(主回路接点切替回路の配列方向)の長さW'を従来の開閉器100の短手方向(主回路接点切替回路の配列方向)の長さWよりも短くすることができる。
なお、実施の形態2に係る開閉器1−B〜1−Eの特徴的な構成を3個以上の主回路接点切替回路を備える開閉器に適用できることは言うまでもない。従って、本発明に係る構成を3個以上の主回路接点切替回路を備える開閉器に適用すれば、開閉器1の小型化、部品点数及びコストの削減を図ることができる。
なお、上記の実施の形態1,2では、三相の開閉器の場合、駆動軸131上の操作機構12の配設位置をいずれかの相の開閉レバー132の位置に合わせるようにしているが、駆動軸131上に配列された3個の開閉レバー132に挟まれた区間の任意の位置に操作機構12を配設するようにしてもよい。例えば、操作機構12を駆動軸131の、U相の開閉レバー132UとV相の開閉レバー132Vの間やV相の開閉レバー132VとW相の開閉レバー132Wの間に配置するようにしてもよい。