JPH04218981A - 圧電アクチュエータの変位拡大機構 - Google Patents

圧電アクチュエータの変位拡大機構

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JPH04218981A
JPH04218981A JP3089560A JP8956091A JPH04218981A JP H04218981 A JPH04218981 A JP H04218981A JP 3089560 A JP3089560 A JP 3089560A JP 8956091 A JP8956091 A JP 8956091A JP H04218981 A JPH04218981 A JP H04218981A
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movable piece
side movable
displacement
levers
input side
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Application number
JP3089560A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Wada
達也 和田
Mitsuharu Nonami
野並 光晴
Yukinori Kawamura
幸則 河村
Tatsunori Takahashi
龍典 高橋
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、積層型圧電素子を使
用したアクチュエータに取り付け、その変位を拡大して
取り出す機構に関する。
【0002】
【従来の技術】積層型圧電素子は圧電セラミックスなど
からなる圧電材料層と金属膜などからなる電極層とを交
互に積層して一体化したもので、外部電極から電極層間
に電圧を印加することにより、各々の圧電材料層に圧電
縦効果による伸び歪みを生じさせ、全体としてそれらを
総和した伸び変位を得ることができる(特開昭60−8
6880号、同60−154581号など公報参照)。 一方、メカトロニクス機器の急速な発展に伴い、この分
野で使用されるアクチュエータが注目されているが、上
記積層型圧電素子の伸び歪みを利用したリニアアクチュ
エータ(以下、圧電アクチュエータという)は応答速度
が速く、発生力が大きいなどの優れた特長があり、多く
の分野での利用が期待されている。本出願人も先に圧電
素子を使用したアクチュエータや同アクチュエータを使
用したプレス加工装置などについて提案した(特願平1
−227451号、同1−117494号など参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧電アクチ
ュエータの変位Δtは次の式で表される。 Δt=t×d33×E ここで、tは圧電素子の長さ、d33は圧電歪み定数、
Eは電界強さである。この式から、変位を増すためには
電界強さ、すなわち印加電圧を大きくするか、圧電素子
の長さを大きくすればよいが、圧電素子の絶縁強度から
印加電圧の高電圧化には限界があるため、ある程度大き
な変位を得るためには圧電素子を長くする必要がある。 しかし、圧電素子を長くするとこれを用いた装置が大形
化するため、実際にはその他の方式(空圧、液圧、電磁
力など)のアクチュエータが使用されている。
【0004】ところが、このような方式のアクチュエー
タで精密な変位制御を行おうとすると複雑な制御回路を
必要とし、価格が高くなるとともに信頼性にも問題が生
じる。したがって、制御が容易な圧電アクチュエータを
使用して大きな変位が得られる手段が要望されている。 そこで、この発明は、圧電アクチュエータに付加するこ
とにより、その変位を精密に拡大できる圧電アクチュエ
ータの変位拡大機構を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の圧電アクチュ
エータの変位拡大機構は、積層型圧電素子からなるアク
チュエータと当接する入力側可動片と、この入力側可動
片と同軸上に配置された出力側可動片と、両端がこれら
入力側可動片と出力側可動片とにそれぞれ可撓的に連結
され、前記入力側可動片との連結点の近くを支点に回動
することにより前記アクチュエータの変位をてこの作用
で拡大して前記出力側可動片に伝達するレバーとからな
るものとする。上記レバーと入力側可動片あるいは出力
側可動片とは可撓ヒンジで結合するか、円筒状の支点ピ
ンを介して組み合わせることにより可撓的に連結するこ
とができる。
【0006】
【作用】上記機構によれば、圧電アクチュエータから入
力側可動片に与えられた変位をてこの原理によりレバー
で拡大して出力側可動片に伝達することができる。構造
が簡単で全体を同一材料から薄形に一体形成することも
可能であり、場所を取らずに精密な変位の拡大が得られ
る。また、入力側可動片と出力側可動片は同軸上に配置
されるため使い勝手がよい。
【0007】
【実施例】以下、図に基づいてこの発明の実施例を説明
する。 実施例1 まず、図1は最も基本的なこの発明の第1の実施例を示
す縦断面図である。1は額縁状の取付フランジで中央に
方形の窓孔2が穿たれている。3は窓孔2にわずかの隙
間を介して上面が取付フランジ1と同一面になるように
納められた方形の入力側可動片で中心部に図示しない圧
電アクチュエータと当接する円柱状の当接部3aが一体
形成されている。4及び5は入力側可動片3の上方に適
宜の隙間を介して配置された左右一対の方形のレバー、
6はレバー4及び5の上方にこれらに跨がるようにして
、適宜の隙間を介して配置された円形の出力側可動片で
ある。
【0008】そして、レバー4と取付フランジ1及び入
力側可動片3はそれぞれ可撓ヒンジ7及び8で、同様に
レバー5と入力側可動片3及び取付フランジ1とは可撓
ヒンジ9及び10で、またレバー4及び5と出力可動片
6とはそれぞれ可撓ヒンジ11及び12で連結され、入
力側可動片3、レバー4,5及び出力側可動片6は互い
に並行に、かつ入力側可動片3と出力側可動片6とは同
軸に保たれている。各部材1,3〜6はいずれも鋼材か
ら切削及び研削加工により作られている。また、可撓ヒ
ンジ7〜12は同形、同寸の短冊形でばね性の大きい薄
鋼板から作られ、各部材1,3〜6とは図示の通り溝に
嵌め込まれた上で、接着又はろう付けにより固着されて
可撓性のあるヒンジ(可撓ヒンジ)を構成している。こ
の可撓ヒンジとは、連結する部材間の回動と若干の横ず
れを許す機能を有するものである。
【0009】このような構成の変位拡大機構は、入力側
可動片3の当接部3aを図示しない圧電アクチュエータ
の出力側可動部と密着させ、この圧電アクチュエータの
フランジ部に取付フランジ1を介して固定する。そこで
、圧電アクチュエータに電圧を印加し、入力側可動片3
を突き上げると、その変位はレバー4,5で拡大され、
出力側可動片6に伝達される。すなわち、入力側可動片
3が上昇すると、その動きは可撓ヒンジ8及び9を介し
てレバー4及び5に伝えられ、レバー4及び5はそれぞ
れ可撓ヒンジ7及び10を支点として、それぞれ反時計
方向及び時計方向に回動する。それに伴い、レバー4及
び5の先端が持ち上がり、この部分に可撓ヒンジ11及
び12を介して連結された出力側可動片6が上昇する。 その際、レバー4及び5は共に入力側及び出力側の可動
片3およ6に対して回動と横ずれを生じるが、これらの
動きは可撓ヒンジ8,9及び11,12で吸収され、入
出力側可動片3,6の上方への直線運動に支障は生じな
い。
【0010】ここで、可撓ヒンジ7,8間距離=可撓ヒ
ンジ9,10間距離=L1 、可撓ヒンジ7,11間距
離=可撓ヒンジ10,12間距離=L2 、L2 /L
1 =k、入力側可動片3の押上量=Y0 、出力側可
動片3の押上量=Y1 とすると、Y1 =Y0 ×k
×α  (但し、αは伝達効率)となる。したがって、
寸法を適宜に決定することにより、所望の変位拡大率k
×α(>1)を持った機構とすることができる。
【0011】実施例2 図2はこの発明の第2の実施例を示すものである。なお
、以下の実施例において、図1の実施例と対応する部分
には同一の符号を付けるものとする。図2の実施例は全
体を一つの材料ブロック(鋼材)から構成したもので、
実質的な構造は図1のものと同じである。このような一
体構造は、材料ブロックから切削や放電加工(ワイヤカ
ット)、研削などで不要な部分を除去することにより形
成可能である。
【0012】実施例3 図3はこの発明の第3の実施例を示すもので、この実施
例は図2の実施例の入力側の可撓ヒンジ8及び9に代え
て円筒状の支点ピン(ボールでもよい)13及び14を
用い、この支点ピン13,14を介してレバー4,5と
入力側可動片3とを組合せたものである。また、入力側
可動片3を支持するために、取付フランジ1との間に新
たに水平な可撓ヒンジ15及び16を設けてある。支点
ピン13及び14は入力側可動片3とレバー4及び5と
の間にそれぞれ圧入されているが、その部分の構造を図
4に拡大して示す。
【0013】ここで、図4の(A)は支点ピン13ある
いは14の圧入前、(B)は圧入後の状態である。すな
わち、入力側可動片3及びレバー4,5にはそれぞれ円
弧状の受け溝17及び18が設けられ、その間に支点ピ
ン13,14が挿入されているが、受け溝17及び18
の半径R2 は支点ピン13,14の半径R1 より大
きくなっており、変位拡大時の入力側可動片3とレバー
4,5との間の横ずれを可能にしている。また、支点ピ
ン13,14挿入前の受け溝17と18との間の隙間は
支点ピン13,14の直径(2R1 )より小さくなっ
ており、支点ピン13,14の挿入(圧入)後に遊びが
生じないようになっている。このように、入力側可動片
3とレバー4及び5とを連結する可撓ヒンジを支点ピン
13,14と受け溝17,18とで構成することにより
、この部分での入力側可動片3とレバー4,5との間の
横ずれ抵抗が減り、伝達効率αが向上してより大きな変
位拡大率を得ることができるようになる。
【0014】実施例4 図5はこの発明の第4の実施例を示すもので、この実施
例は図3の実施例と実質的に同一の変位拡大機構の入、
出力側にガイドを設け、かつ出力側に予圧ばねを設けた
ものである。すなわち、19は入力側ガイドで取付フラ
ンジ1にねじ止めされ、可動片3の当接部3aと摺接し
ている。また、20は出力側ガイドで同様に取付フラン
ジ1にねじ止めされ、円筒軸受21を介して出力側可動
片6と摺接している。このような構成とすることにより
、左右のレバー4及び5の加工誤差による入、出力側可
動片3,6の斜め移動を防止し、正確な変位拡大動作を
行わせることができる。更に、出力側ガイド20とレバ
ー4及び5との間にはそれぞれ予圧ばね22が挿入され
、支点ピン13,14部分や、図示しない圧電アクチュ
エータと当接部3aとの間の遊びを防止し、かつ圧電ア
クチュエータが縮む方向に変位した時の追随動作を補助
する。
【0015】実施例5 図6はこの発明の第5の実施例を示すもので、これはレ
バー4,5の後端部を延長して、その部分とフランジ1
との間に予圧ばね22を設けたものである。 実施例6 図7はこの発明の第6の実施例を示す。この実施例は変
位拡大率を大きくするために、圧電アクチュエータ上に
図5に示した変位拡大機構を2段重ねにして取り付けた
ものである。出力端側のみ示した圧電アクチュエータ2
3は、円筒状のケース24内の積層型圧電素子25の伸
び変位を可動片26を介して取り出す構成となっている
。27はケース24の上端を閉塞するエンドプレート2
8と可動片26との間に挿入された戻しばねで、可動片
26を積層型圧電素子25の端面に密着させるためのも
のである。
【0016】図の1段目の変位拡大機構は取付フランジ
1がケース24と一体の同形のフランジ29にねじ締め
されることにより圧電アクチュエータ23に固定され、
また1段目と2段目の変位拡大機構は、取付フランジ1
同志がねじ締めされることにより互いに連結されている
。29a及び20aはそれぞれフランジ29及びガイド
20に形成された位置決め用のリブで、図示の通り相手
側フランジ1にいんろう式に嵌合している。そして、圧
電アクチュエータ23の可動片26と1段目の変位拡大
機構の入力側可動片3とはねじ30で、また変位拡大機
構の1段目の出力側可動片6と2段目の入力側可動片3
とはねじ31でそれぞれ結合されている。図8に2段重
ねをした図7の変位拡大機構の外観を示す。
【0017】実施例7 図9はこの発明の第7の実施例を示す。この実施例は図
5の実施例における出力側の可撓ヒンジ11及び12を
支点ピン32及び33に置き換え、更に出力側可動片6
に一体形成したフランジ6aと軸受21との間に、支点
ピン32,33部分の遊びを除去する予圧ばね34を設
けたものである。支点ピン32,33は図4に示したと
同様の受け溝の間に圧入されている。このように、入力
側及び出力側のすべての可撓ヒンジを支点ピンと受け溝
とで構成することにより、変位拡大時にレバー4,5が
可撓ヒンジ7,10を支点にして回動した時の入,出力
側可動片3,6とレバー4,5との間の横ずれの吸収が
一層円滑になり変位拡大率がより向上する。
【0018】実施例8 図10はこの発明の第8の実施例を示す。この実施例は
図9の実施例における可撓ヒンジ7及び10を支点ピン
35及び36に置き換えたものである。この支点ピン3
5,36についてはフランジ1及びレバー4,5の受け
溝の曲率半径を支点ピン35,36の半径と等しくし、
回動支点の移動がないように製作してある。これにより
、レバー4,5の回動時に可撓ヒンジ7,10(図9)
を湾曲させることにより発生する荷重ロスがなくなり、
その分伝達効率αが向上する。図11及び図12はいず
れもこの実施例の変形例で、図12における固定部19
aはガイド19とつながっている。
【0019】実施例9 図13はこの発明の第9の実施例を示す。この実施例は
レバー4,5を支点ピン13,14及び32,33を介
してそれぞれ入力側可動片3及び出力側可動片6と組み
合わせ、可撓ヒンジ7,10を支点に回動させるように
したものであるが、支点ピン13,14を可撓ヒンジ7
,10に接触するまで近接させ、その間の距離(図1の
L1 )を小さくして変位拡大率を上げている。
【0020】実施例10 図14はこの発明の第10の実施例を示す。この実施例
は図13の実施例の入力側可動片3及び出力側可動片6
の手前に球面座37及び38を挿入したものである。す
でに述べたように、変位拡大時には入出力側可動片3,
6とレバー4,5との間には横ずれが生じるが、この横
ずれが支点ピン13,14,32,33とその受け溝と
の間で吸収しきれない場合には入出力側可動片3,6と
ガイド19,20との間の摺動抵抗が大きくなり、その
分、伝達効率αが低下する。そこで、この実施例では球
面座37,38を介挿することにより入出力側可動片3
,6に対する上記横ずれの影響を軽減し、伝達効率αの
低下を防止するようにしている。
【0021】実施例11 図15はこの発明の第11の実施例を示し、図16はそ
の可撓ヒンジ部分を拡大して示したものである。図14
の実施例において、変位拡大率を上げるために支点ピン
13,14を可撓ヒンジ7,10に近接させても、その
間の距離は支点ピン13,14が可撓ヒンジ7,10と
干渉して可撓ヒンジ7,10の厚みと支点ピン13,1
4の直径との和の半分以下にはならない。そこで、この
実施例ではレバー4,5の回動支点となる可撓ヒンジ7
,10を支点ピン13,14の反対側に設け、両者の干
渉を避けるようにしている。これにより、図16に示す
ように可撓ヒンジ7,10と支点ピン13,14の中心
間距離L1 は上記干渉に妨げられることなく小さくで
きる。
【0022】実施例12 図17はこの発明の第12の実施例を示す。図7の実施
例のように変位拡大機構を重ねて使用する場合、2段目
以降のレバー回動支点に可撓ヒンジ7,10を用いると
、レバー4,5の回動角度が大きいため可撓ヒンジ7,
10の応力が高くなり、その疲労破壊が早くなることが
考えられる。そのような場合には、この実施例のように
レバー4,5を支軸39,40で回動自在に支持するの
がよい。また、この構造はレバー4,5を回動させるた
めの力が小さくて済むので伝達効率αが高くなる。 しかし、この構造を1段目に採用すると支軸39,40
とレバー4,5との間の遊びがアクチュエータの変位量
よりも大きくなる危険があり、製作に多大の注意を必要
とする。
【0023】図17の実施例では、レバー4,5と出力
側可動片6との間の横ずれを吸収するためにその間に支
点レバー41,42が新たに設けられ、この支点レバー
41,42と出力側可動片6とは支点ピン43,44を
介して組み合わされている。レバー4,5と出力側可動
片6との間に横ずれが生じると、図18の(A)から(
C)に示す順序で支点レバー41,42が変位し、この
横ずれを吸収する。図19は片方の支点ピン32,33
を支点レバー41,42と一体構成した変形例を示し、
図20は両方の支点ピン32,33,43,44をすべ
て支点レバー41,42と一体構成した変形例を示す。
【0024】図21は図17の実施例において変位拡大
率を大きくするために支点ピン13,14を支軸39,
40の下方に配置した変形例を示し、(A)は待機状態
、(B)は変位状態である。ただし、この場合は入力側
可動片3とレバー4,5との間の横ずれが非常に大きい
ので、支点ピン13,14の直径を大きくして横ずれ時
の転動角をできるだけ小さくする必要がある。(B)の
状態が最大変位時とすると、その時の支点ピン13,1
4とその受け溝との接触位置が入力側可動片3の変位入
力方向に対し、支点ピン13,14とその受け溝との間
の摩擦角よりも小さくなるように支点ピン13,14の
直径を決める。これにより、支点ピン13,14のすべ
りのない滑らかな変位拡大を実現できる。
【0025】図22は図21の変形例における支点ピン
13,14の転動角を小さくした変形例を示し、(A)
は待機状態、(B)は変位状態である。すなわち、この
変形例では図23の(A)あるいは(B)に示すように
支点ピン13,14を段付ピンとし、小径側を入力側可
動片3に、また大径側をレバー4,5に接触させている
。これにり、レバー4,5の回動による横ずれが支点ピ
ン13,14の回動で吸収され、支点ピン13,14と
支軸39,40の中心間の位置ずれが小さくなる。
【0026】実施例13 図24はこの発明の第13の実施例を示す。この実施例
はレバー4,5の一端をガイド19と一体の固定部19
aにピン45で一緒に連結し、このレバー4,5の他端
に別のレバー46,47の一端をピン48,49で連結
し、更にレバー46,47の他端をピン50により球面
座38に一緒に連結したものである。入力側可動片3か
らの変位が支点ピン13,14に伝えられると、レバー
4,5はピン45を支点に回動し、レバー46,47を
介して球面座38を押し上げる。このとき、動作を滑ら
かにするためには、ピン45と支点ピン13,14とを
結ぶ線とピン45と50とを結ぶ軸線との角度θ1 は
10度以上、レバー4,5と上記軸線との角度θ2 は
25〜45度、レバー46,47と上記軸線と直角な線
との角度θ3 は10度以上とするのが好ましいことが
実験的に確認されている。
【0027】図25は上記実施例の変位拡大原理図で、
図から分かるようにこの機構は入力側可動片3の変位Y
0 をレバー4,5でまず拡大し、更にこれをレバー4
6,47で拡大するという2段階拡大を行っている。す
なわち、この機構には2段階の変位拡大を行うのに2つ
の変位拡大機構を重ねる必要がなく、一つの変位拡大機
構で同様の変位拡大が得られるという利点がある。図2
6は図24の実施例の支点ピンの代わりに可撓ヒンジを
用いた変形例である。レバー46,47一端は可撓ヒン
ジ51,52でレバー4,5に連結され、また他端は可
撓ヒンジ53,54で一対のスライダ55,56に連結
されている。スライダ55,56は上下2つのスライダ
ピン57,58で互いに連結され、また支点ピン32,
33を介して球面座38に組み合わされている。
【0028】実施例14 図27の(A)はこの発明の第14の実施例を示し、(
B)はその変位拡大原理図である。この実施例は、入力
側可動片3に変位を与える圧電アクチュエータ23を変
位拡大機構の内部に組み込み、外形寸法の縮小を図った
ものである。図において、圧電アクチュエータ23を保
持するホルダ59の側面をスライダ55がスライダピン
57,58を介して摺動するようになっている。図28
の図27の実施例の変位拡大率を更に大きくするために
レバー60をもう1段増やした変形例である。レバー6
0は可撓ヒンジ61でホルダ59に連結され、支点ピン
62を介してレバー4に組み合わされている。
【0029】以上、種々の実施例を示したが、これらの
構成によれば圧電アクチュエータから入力側可動片に与
えられた変位は、レバー4,5で拡大されて同軸上の出
力側可動片6に伝達されるため、積層型圧電素子の長さ
をむやみに大きくすることなく必要な変位量が得られる
。しかも、構造が簡単であるため精密で伝達効率の高い
変位拡大が可能であり、また全体を薄形に構成でき、更
に入出力軸が同軸上にあるため使い勝手もよい。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、応答性が速く制御も
簡単であるなど優れた特長がありながら、変位が微小の
ため用途が限定されていた圧電アクチュエータの変位を
簡単な機構で精度よく拡大してその利用分野を広げるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の縦断面図である。
【図2】この発明の第2の実施例の縦断面図である。
【図3】この発明の第3の実施例の縦断面図である。
【図4】(A)は図3における支点ピン部の支点ピン圧
入前の拡大図、(B)は同じく支点ピン圧入後の拡大図
である。
【図5】この発明の第4の実施例の縦断面図である。
【図6】この発明の第5の実施例の縦断面図である。
【図7】この発明の第6の実施例の縦断面図である。
【図8】図7における変位拡大機構部分の外観を示す縮
小斜視図である。
【図9】この発明の第7の実施例の縦断面図である。
【図10】この発明の第8の実施例の縦断面図である。
【図11】図10の実施例の変形例の縦断面図である。
【図12】図10の実施例の別の変形例の縦断面図であ
る。
【図13】この発明の第9の実施例の縦断面図である。
【図14】この発明の第10の実施例の縦断面図である
【図15】この発明の第11の実施例の縦断面図である
【図16】図15の実施例の可撓ヒンジ部の拡大図であ
る。
【図17】この発明の第12の実施例の縦断面図である
【図18】(A)、(B)及び(C)は図17における
支点レバーの変位の順序を示す拡大図である。
【図19】図17における支点レバーの変形例を示す拡
大図である。
【図20】図17における支点レバーの別の変形例を示
す拡大図である。
【図21】図17の実施例の変形例の要部拡大図で、(
A)は待機状態、(B)は変位状態を示す。
【図22】図17の実施例の別の変形例の要部拡大図で
、(A)は待機状態、(B)は変位状態を示す。
【図23】(A)及び(B)は共に図22の変形例にお
ける支点ピンの斜視図である。
【図24】この発明の第13の実施例の縦断面図である
【図25】図24の実施例の変位拡大原理図である。
【図26】図24の実施例の変形例の縦断面図である。
【図27】(A)はこの発明の第14の実施例の縦断面
図、(B)はその変位拡大原理図である。
【図28】図27の実施例の変形例の縦断面図である。
【符号の説明】
3    入力側可動片 4,5    レバー 6    出力側可動片 7〜12    可撓ヒンジ 13,14    支点ピン 32,33    支点ピン 35,36    支点ピン 43,44    支点ピン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】積層型圧電素子からなるアクチュエータと
    当接する入力側可動片と、この入力側可動片と同軸上に
    配置された出力側可動片と、両端がこれら入力側可動片
    と出力側可動片とにそれぞれ可撓的に連結され、前記入
    力側可動片との連結点の近くを支点に回動することによ
    り前記アクチュエータの変位をてこの作用で拡大して前
    記出力側可動片に伝達するレバーとからなることを特徴
    とする圧電アクチュエータの変位拡大機構。
  2. 【請求項2】レバーと入力側可動片あるいは出力側可動
    片とは可撓ヒンジで結合されていることを特徴とする請
    求項1記載の圧電アクチュエータの変位拡大機構。
  3. 【請求項3】レバーと入力側可動片あるいは出力側可動
    片とは円筒状の支点ピンを介して組み合わされているこ
    とを特徴とする請求項1記載の圧電アクチュエータの変
    位拡大機構。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998013928A1 (fr) * 1995-06-30 1998-04-02 Chichibu Onoda Cement Corporation Mecanisme d'augmentation de l'ampleur du deplacement du levier
KR20010000264A (ko) * 2000-08-31 2001-01-05 김지헌 마이크로 구동 액츄에이터
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JP2022502986A (ja) * 2019-08-05 2022-01-11 包頭稀土研究院Baotou Research Institute Of Rare Earths マイクロ変位拡大機構及びその拡大方法

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