JP5763948B2 - バンパの衝撃吸収部材 - Google Patents

バンパの衝撃吸収部材 Download PDF

Info

Publication number
JP5763948B2
JP5763948B2 JP2011071550A JP2011071550A JP5763948B2 JP 5763948 B2 JP5763948 B2 JP 5763948B2 JP 2011071550 A JP2011071550 A JP 2011071550A JP 2011071550 A JP2011071550 A JP 2011071550A JP 5763948 B2 JP5763948 B2 JP 5763948B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
edge
along
absorbing member
bumper
horizontal plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011071550A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012206531A (ja
Inventor
寛幸 由元
寛幸 由元
勝海 長谷川
勝海 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP2011071550A priority Critical patent/JP5763948B2/ja
Publication of JP2012206531A publication Critical patent/JP2012206531A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5763948B2 publication Critical patent/JP5763948B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、バンパの衝撃吸収部材に関し、特に歩行者等に接触した際に歩行者等に及ぼす障害ダメージを低減し得るバンパの衝撃吸収部材に関する。
従来から、歩行者等に接触した際に歩行者等に及ぼす障害ダメージを少なくする自動車のバンパが種々提案されている。
この種のバンパの一例を図7に示す要部断面斜視図を参照して説明する。
このバンパ100は、左右のサイドフレームに衝撃緩和部材を介して支持されて車幅方向に延在する略矩形中空閉断面構造のバンパビーム101と、衝撃吸収部材102と、バンパフェイス109を有する。
衝撃吸収部材102は、比較的薄い金属板製でバンパビーム101と対向する板状の後面103を有し、後面103の上部103a及び下部103bに結合されると共に対向して車幅方向に延在する上側水平面104及び下側水平面105、上側水平面104の前縁に沿って斜め前方下方に延在する上側傾斜面106、下側水平面105の前縁に沿って斜め前方上方に延在する下側傾斜面107、後面103と対向し、かつ上縁が上側傾斜面104の前縁に連続しかつ下縁が下側斜面107の前縁に連続する前面108を有する閉断面形状に構成される。バンパフェイス109は合成樹脂製で衝撃吸収部材102を被覆する。
そして、バンパ100は車幅方向の中央部範囲100Aが車幅方向に沿う直線状で、中央部範囲100Aの両端からコーナ部100Cにおいて屈曲して緩やかに斜め後方車外側へ延びる傾斜部範囲100Bを有する。
低速走行で中央部範囲100Aが歩行者の脚部等に接触した軽衝突の際には、その衝撃荷重F1がバンパフェイス109を介して衝撃吸収部材102の前面108に伝えられ、衝撃吸収部材102とバンパビーム101との間に荷重が集中して後端縁が後面103で連結された上側水平面104及び下側水平面105が、その中央部範囲100Aの延在方向に沿って前後方向の中央部を第1凸折れ稜線104a及び105aとして突出するように潰れ変形して衝撃荷重F1を吸収することで歩行者に及ぼす障害ダメージを小さくする。一方、低速走行で傾斜部範囲100Bが歩行者等に接触した際には、その衝撃荷重F2がバンパフェイス109を介して衝撃吸収部材105の前面108に伝えられ、上側水平面104及び下側水平面105がその傾斜範囲100Bの延在方向に沿って中央部を第2凸折れ稜線104b及び105bとして突出するように潰れ変形して衝撃荷重を吸収することで歩行者への障害ダメージを小さくする。
また、特許文献1に開示されるバンパは、図9に示すように、左右のサイドメンバ111の先端に設けた金属板からなる中空閉断面の箱状に形成された衝撃緩和部材112を介して取り付けられたバンパリンフォースメント113が、アルミニウム押出成形によって成形された上面部114、底面部115、前面部116、後面部117を備えた矩形閉断面構造で、内部に閉断面内を上下に仕切る補強部118が設けられ、衝撃緩和部材112との結合部近傍に抜き穴119が上面部114、補強部118、底面部115を上下に貫通するように設けてある。これにより、車両の衝突時に、バンパリンフォースメント113の抜き穴119の形成部及び衝撃緩和部材112により衝撃荷重を吸収して衝撃を緩和すると共にサイドメンバ111の変形を抑制する。
特開2008−110679号公報
上記バンパ100の衝撃吸収部材102によると、低速走行で中央部範囲100Aが歩行者等に接触した際には、衝撃吸収部材102の上側水平面104及び下側水平面105がそれぞれ第1凸折れ稜線104a及び105aに沿って突出するように潰れ変形して衝撃荷重を吸収して歩行者への障害ダメージを小さくする。一方、傾斜部範囲100Bが歩行者等に接触した際には、衝撃吸収部材102の上側水平面104及び下側水平面105がそれぞれ第2凸折れ稜線104b及び105bに沿って突出するように潰れ変形して衝撃荷重を吸収することで歩行者に及ぼす障害ダメージを小さくする。
しかし、バンパ100はその中央部範囲100A側から傾斜部範囲100B側に移行するコーナ部100C付近が歩行者等に接触した際には、衝撃荷重F3によってバンパフェイス109を介して衝撃吸収部材102の前面108に伝えられ、衝撃吸収部材102とバンパビーム101との間に荷重が集中して上側水平面104及び下側水平面105が中央部範囲100Aにおける第1凸折れ稜線104a及び105aに沿って突出するように潰れ変形し、かつ傾斜部範囲100Bにおける第2凸折れ稜線104b及び105bに沿って突出するように潰れ変形する。
ここで、上側水平面104のコーナ部100Cの前端縁は衝撃荷重F3に対して略弓なりの形状をしているため、衝撃荷重F3の進入に対して該前端縁が後退しながら潰れ変形する際に該前端縁が衝撃荷重F3に対して踏ん張るよう作用し、衝撃荷重の入力部分を中心として前端縁に沿った圧縮変形が生じて上側水平面104の潰れ変形による抗力が増大する。同様に下側水平面105において第1凸折れ稜線105aに沿って突出する潰れ変形が発生すると共に第2凸折れ稜線105bに沿って突出する潰れ変形が発生し、のコーナ部100Cの前端縁は衝撃荷重F3に対して略弓なりの形状をしているため、衝撃荷重F3の進入に対して該前端縁が後退しながら潰れ変形する際に該前端縁が衝撃荷重F3に対して踏ん張るよう作用し、衝撃荷重の入力部分を中心として前端縁に沿った圧縮変形が生じて、下側水平面105の潰れ変形による抗力が増大する。
これによりコーナ部100Cにおける衝撃吸収部材102の円滑な変形が阻害されて上側水平面14及び下側水平面15の潰れ変形による抗力が急激に増大して良好な衝撃吸収が得られず、歩行者に対する衝撃緩和が十分に行われないことが懸念される。このコーナ部100Cにおける衝撃吸収部材102の変形ストロークSと抗力Fの相関を図8に示す。
特許文献1によると、バンパリンフォース113がアルミニウム押出成形にて形成された上面部114、底面部115、前面部116、後面部117を備えた矩形閉断面構造で、内部に閉断面内を上下に仕切る補強部118が設けられて強度剛性が高く形成されることから、低速走行で歩行者等に接触した比較的軽衝突時にはバンパリンフォース113の潰れ変形による衝撃吸収が得られないことが懸念される。
また、バンパリンフォース113は車幅中央部範囲の両端から屈曲して緩やかに斜め後方車外側へ延びる傾斜部範囲に形成され、抜き穴119が傾斜部範囲に形成されることから、衝突等によりコーナ部に衝撃荷重が入力された際には、上面部114、底面部115及び補強部118における中央部範囲側と傾斜部範囲側の潰れ変形方向の不一致が生じ、中央部範囲側の潰れ変形と傾斜部範囲側の潰れ変形が交差して重なり合い、互いに干渉して円滑な潰れ変形が拘束されて潰れ変形による抗力が増大することが懸念される。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、バンパのコーナ部において中央範囲及び傾斜部範囲と同様に歩行者等との軽接触においても確実に衝撃を吸収できて歩行者等への障害ダメージが軽減できるバンパの衝撃吸収部材を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載のバンパの衝撃吸収部材の発明は、金属板製で、左右のサイドフレームに支持されて車幅方向に延在するバンパビーム前面に沿って延在する上側水平面及び下側水平面、該上側水平面の前縁に沿って第1折曲線を介して斜め前方下方に延在する上側傾斜面、上記下側水平面の前縁に沿って第2折曲線を介して斜め前方上方に延在する下側傾斜面、上縁が第3折曲線を介して上記上側傾斜面の前縁に連続しかつ下縁が第4折曲線を介して上記下側傾斜面の前縁に連続する前面を有する閉断面形状で車幅方向に沿って延在する中央部範囲の両端からそれぞれコーナ部を介して屈曲して斜め後方車外側へ延在する傾斜部範囲を有し、上記中央部範囲への衝撃荷重により中央部範囲における上記上側水平面及び下側水平面が該中央部範囲の延在方向に沿って中央部を第1凸折れ稜線として潰れ変形して衝撃荷重を吸収し、傾斜部範囲への衝撃荷重により該傾斜部範囲における上記上側水平面及び下側水平面が該傾斜部範囲の延在方向に沿って中央部を第2凸折れ稜線として潰れ変形して衝撃を吸収するバンパの衝撃吸収部材において、上記コーナ部に、上端縁が第3折曲線に沿って上側傾斜面に延在し、下端縁が第4折曲線に沿って延在する平面状の前面部及び該前面部の各側縁に沿って延在する一対の側面部を有する前方側が開放された断面コ字状で上下方向に延在するビードを形成したことを特徴とする。
これによると、低速走行でバンパの中央部範囲が歩行者等に接触した軽衝突の際には、衝撃吸収部材の上側水平面及び下側水平面の前端が後方に押圧付与されてその中央部範囲の延在方向に沿って前後方向の中央部を第1凸折れ稜線として突出するように潰れ変形して衝撃荷重を吸収して歩行者に及ぼす障害ダメージを小さくする。また、低速走行で傾斜部範囲が歩行者等に接触した際には、上側水平面及び下側水平面が、その傾斜部範囲の延在方向に沿って前後方向の中央部を第2凸折れ稜線として突出するように潰れ変形して衝撃荷重を吸収して歩行者に及ぼす障害ダメージを小さくする。
一方、バンパのコーナ部が歩行者等に接触した際には、その衝撃荷重によって衝撃吸収部材のビードが形成され前面に伝えられ、ビードの形成によって前面と上側傾斜面との間の第3折曲線及び前面と下側傾斜面と間の第4折曲線が分断され、かつ前面部が平面状に形成されて剛性強度が抑制されることから、歩行者との接触初期において容易に潰れ変形が行われ、衝撃吸収材の変形による抗力が大幅に減少し、更にビードの前面部の変形に伴って上側傾斜面及び下側傾斜面を介してそれぞれ上側水平面及び下側水平面の折曲変形が誘発されて、円滑に上側水平面及び下側水平面が円滑に潰れ変形する適正な変形モードが得られ、歩行者に及ぼす障害ダメージが小さくまる。また、衝撃吸収部材の衝撃に対する変形モードの適正化に伴って、衝撃吸収部材のコンパクト化及び質量の低減が可能になり、バンパの小型化及び製造コストの低減が可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバンパの衝撃吸収部材において、上記前面部は、上記上端縁の各端から下方に移行するに従って次第に離反して前面の中央高さ位置に達する上側側縁及び各上側側縁の下端からそれぞれ下降するに従って互いに接近して下端縁の各端に達する下側側縁を有する菱形に形成され、各側面部は、上記前面部の上側側縁に沿って形成される上側側面及び該上側側面の下端に折曲部を介して連続して下側側縁に沿って形成される下側側面を有することを特徴とする。
これによると、ビードの最大幅となる側面部の折曲部が形成される前面の上下方向中央部の剛性強度が低減されることから、歩行者との接触初期において容易に前面が変形し、より効率的に上側水平面及び下側水平面の潰れ変形による衝撃吸収が行われ歩行者への障害ダメージを小さくすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のバンパの衝撃吸収部材において、上記前面部は、上記上端縁の各端から下方に移行するに従って次第に離反する上側側縁、該上側側縁の下端から互いに離反して水平方向に延在する上側水平縁、該上側水平縁の側端から下方に延在して互いに対向する側端縁、該各側端縁の下端に側端が連続して上記上側水平縁にそれぞれ対向して水平方向延在する下側水平縁、及び該下側水平縁の内方端から下方に延在すると共に下降するに従って互いに接近して上記下端縁の各端に達する下側側縁を有する中央部が水平方向に突出する略菱形に形成され、上記各側面部は、上記前面部の上側側縁及び上側水平縁に沿って形成される上側側面、下側水平縁及び下側側縁に沿って形成される下側側面、及び側端縁に沿って形成されて上側側面と下側側面とを連結する折曲部を有することを特徴とする。
これによると、ビードの最大幅となる側面部の折曲部が形成される衝撃吸収部材における前面の上下方向中央部の剛性強度が大きく低減されることから、歩行者との接触初期において容易に前面が変形し、より効率的に上側水平面及び下側水平面の潰れ変形による衝撃吸収が行われ歩行者への障害ダメージを小さくすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のバンパの衝撃吸収部材において、上記上側水平面及び下側水平面の後端縁が後面によって連結されたことを特徴とする。
これによると、上側水平面及び下側水平面の後端縁が後面によって連結することで、上側水平面及び下側水平面の効率的で円滑な潰れ変形による衝撃吸収が行われて歩行者への衝撃が緩和できる。
本発明によると、歩行者との接触初期において容易に潰れ変形が行われ、ビードの前面部の変形に伴って上側傾斜面及び下側傾斜面を介してそれぞれ上側水平面及び下側水平面の折曲変形が誘発されて、円滑に上側水平面及び下側水平面が潰れ変形する適正な変形モードが得られ、歩行者への障害ダメージを小さくする。また、衝撃吸収部材の衝撃に対する変形モードの適正化に伴って、衝撃吸収部材のコンパクト化及び質量の低減が可能になり、バンパの小型化及び製造コストの低減が可能になる。
一実施の形態におけるバンパの衝撃吸収部材を示す要部斜視図である。 図1のII部拡大図である。 図1のIII−III線断面図である。 衝撃吸収部材の変形状態を示す作用説明図である。 コーナ部における衝撃吸収部材の変形ストロークSと抗力Fの相関図である。 衝撃吸収部材のビード形状を示す図である。 従来のバンパの衝撃吸収部材を示す要部斜視図である。 コーナ部における衝撃吸収部材の変形ストロークSと抗力Fの相関図である。 従来のバンパ構造を示す斜視図である。
本発明によるバンパの衝撃吸収部材の一実施の形態を図1乃至図6を参照して説明する。
図1は本実施の形態の概要を示すバンパ1の要部断面斜視図、図2は図1のII部拡大図、図3は図1のIII−III線断面図、図4は衝撃吸収部材の変形状態を示す作用説明図である。図5はコーナ部における衝撃吸収部材の変形ストロークの変位Sと抗力Fの相関図である。
このバンパ1は、左右のサイドフレームに衝撃緩和部材を介して支持されて車幅方向に延在する前面11、後面12、上面13、下面14を有する略矩形中空閉断面構造のバンパビーム10と、衝撃吸収部材20と、バンパフェイス50を有する。
衝撃吸収部材20は、比較的薄い金属板製でバンパビーム10の前面11と対向して前面11に沿って車幅方向に延在する板状の後面21を有し、後面21の上部21a及び下部21bに後端縁22e、23eがそれぞれ結合されて対向して車幅方向に延在する上側水平面22及び下側水平面23、上側水平面22の前縁に沿って第1折曲線20aを介して斜め前方下方に延在する上側傾斜面24、下側水平面23の前縁に沿って第2折曲線20bを介して斜め前方上方に延在する下側傾斜面25、後面21と対向して上縁が第3折曲線20cを介して上側傾斜面24の前縁に連続しかつ下縁が第4折曲線20dを介して下側傾斜面25の前縁に連続する前面26を有する閉断面形状に構成される。また、上側水平面22及び下側水平面23の後端縁22e、23eがバンパビーム10に結合される。バンパフェイス50は合成樹脂製で衝撃吸収部材20の前面26を被覆する。
そして、バンパ1は車幅方向の中央部範囲1Aが車幅方向に沿う略直線状で、中央部範囲1Aの両端から屈曲して緩やかに斜め後方車外側へ延びる傾斜部範囲1Bを有し、中央部範囲1Aから傾斜部範囲1Bに変移する範囲がコーナ部1Cとなる。
コーナ部1Cにおいて衝撃吸収部材20に平面状の前面部31及び側面部32、33を有して前方側が開放された断面コ字形で上下方向に延在するビード30を形成する。ビード30の前面部31は上端縁31aが第3折曲線20cに沿って上側傾斜面24に延在し、下端縁31bが第4折曲線20dに沿って下側傾斜面25に延在し、上端縁31aの各端から下方に移行するに従って次第に離反して前面26の中央高さ位置に達する上側側縁31c、31e、各上側側縁31c、31eの下端からそれぞれ下降するに従って互いに接近して下端縁31bの各端に達する下側側縁31d、31fを有する略菱形に形成される。
側面部32は、前面部31の上側側縁31cに沿って形成される上側側面32A及びこの上側側面32Aの下端に折曲部32Cを介して連続して下側側縁31dに沿って形成される下側側面32Bを有する。側面部33は前面部31の上側側縁31eに沿って形成される上側側面33A及びこの上側側面33Aの下端に折曲部33Cを介して連続して下側側縁31fに沿って形成される下側側面33Bを有する。即ち側面部32と側面部33は対向すると共に、ビード30の上端から下降するに従って上側側面32Aと上側側面33Aが互いに離反し、最も離反した折曲部32C及び折曲部33Cから下端に移行するに従って下側側面32Bと下側側面33Bが次第に接近する略菱形に形成される。
このビード30の形成によってコーナ部1Cにおいて前面26の上縁及び下縁に沿って折曲する第3折曲線20c及び第4折曲線20dが分断されてコーナ部1Cにおける衝撃吸収部材20の剛性強度が抑制されると共にビード30の最大幅となる側面部32及び33の折曲部32C、33Cが形成される前面26の上下方向中央部の剛性強度が低減される。
次ぎに、このように構成されたバンパ1の衝撃吸収材20の作用を説明する。
低速走行でバンパ1の中央部範囲1Aが歩行者等に接触した軽衝突の際には、その衝撃荷重F1がバンパフェイス50を介して衝撃吸収部材20の前面26に伝えられ、衝撃吸収部材20とバンパビーム10の前面11との間に荷重が集中して前面26の後退に伴って傾斜する上側傾斜面24及び下側傾斜面25が互いに離反するように押し広げられると共に上側水平面22及び下側水平面23の前端が後方に押圧付与されて後端縁22e、23eが後面21によって連結された上側水平面22及び下側水平面23が、その中央部範囲1Aの延在方向に沿って前後方向の中央部を第1凸折れ稜線22a及び23aとして突出するように潰れ変形して衝撃荷重F1を吸収して歩行者への障害ダメージを小さくする。
また、低速走行で傾斜部範囲1Bが歩行者等に接触した際には、その衝撃荷重F2がバンパフェイス50を介して衝撃吸収部材20の前面26に伝えられ、衝撃吸収部材20とバンパビーム10の前面11との間に荷重が集中して前面26の後退に伴って上側傾斜面24及び下側傾斜面25を介して上側水平面22及び下側水平面23の前端が後方に押圧付与されて後端縁22e、23eが後面21によって連結された上側水平面22及び下側水平面23が、その傾斜部範囲1Bの延在方向に沿って前後方向の中央部を第2凸折れ稜線22b及び23bとして突出するように潰れ変形して衝撃荷重F2を吸収して歩行者に及ぼす障害ダメージを小さくする。
一方、低速走行でバンパ1の中央部範囲1A側から傾斜部範囲1B側に移行するコーナ部1Cが歩行者等に接触した際には、その衝撃荷重F3によってバンパフェイス50を介して衝撃吸収部材20のビード30が形成され前面26に伝えられ、衝撃吸収部材20とバンパビーム10の前面11との間に荷重が集中して、図4(a)に示す通常状態から歩行者との接触初期において衝撃荷重F3によって同図(b)に示すようにビード30によって剛性強度が抑制された前面26の上下方向中央を中心とする谷折状に湾曲変形に前面26が変形する。この前面26の湾曲変形に伴って前面26に連続形成され上側傾斜面24及び下側傾斜面25の前端に上側傾斜面24及び下側傾斜面25を互いに押し拡げる方向のモーメントM1が発生し、上側傾斜面24及び下側傾斜面25が互いに起立するように回動変移する。この上側傾斜面24及び下側傾斜面25の回動変移に伴って、上側傾斜面24及び下側傾斜面25に連続形成される上側水平面22及び下側水平面23の前部に、これら上側水平面22及び下側水平面23を互いに押し拡げる方向のモーメントM2が発生し、互いの上側水平面22及び下側水平面23が離反する方向に回動付与され、上側水平面22及び下側水平面23の中央部を凸折れ稜線として突出して図4(b)及び(c)に示すように円滑に潰れ変形する。
ここで、ビード30の形成によって前面26と上側傾斜面24との間の第3折曲線20c及び前面26と下側傾斜面25と間の第4折曲線20dが分断され、かつ前面部31が平面状に形成され剛性強度が抑制されることから、歩行者との接触初期において容易に潰れ変形が行われ、衝撃吸収材20の変形による抗力が大幅に減少し、更にビード30の前面部31の変形に伴って上側傾斜面24及び下側傾斜面25を介してそれぞれ上側水平面22及び下側水平面23の折曲変形が誘発されて、円滑に上側水平面22及び下側水平面23が円滑に潰れ変形する適正な変形モードが得られると共に、上側水平面22及び下側水平面23の潰れ変形による衝撃吸収が行われる。これにより衝撃吸収部材20により衝撃荷重F3の連続的に行われる適正な変形モードの潰れ変形により歩行者等に及ぼす障害ダメージの低減が得られる。コーナ部1Aにおけるにおける衝撃吸収部材20の変形ストロークSと抗力Fの相関関係を図5に示す。
また、衝撃吸収部材20の衝撃に対する変形モードの適正化に伴って、衝撃吸収部材20のコンパクト化及び質量の低減が可能になり、バンパ1の小型化及び製造コストの低減が可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば上記実施の形態ではビード30を略菱形に形成したが、図6にビード40を示すように、ビード30に前面26の高さ方向中央において水平方向に延在する横方向に連続するビードを付加した高さ方向中央部の幅を大きくした前面部41及び側面部42、43を有して前方側が開放された断面コ字形で上下方向に延在する形状に形成することができる。
具体的には、ビード40の前面部41は、上端縁41aが第3折曲線20cに沿って上側傾斜面24に延在する一方、下端縁41bが第4折曲線20dに沿って下側傾斜面25に延在し、側縁が上端縁41aの各端から下方に移行するに従って次第に離反する上側側縁41c、41h、この上側側縁41c、41hの下端から互いに離反して水平方向に延在する上側水平縁41d、41i、上側水平縁41d、41iの側端から下方に延在して互いに対向する側端縁41e、41j、側端縁41e、41jの下端に側端が連続して上側水平縁41d、41iにそれぞれ対向して水平方向延在する下側水平縁41f、41k、下側水平縁41f、41kの内方端から下方に延在すると共に下降するに従って互いに接近して下端縁41bの各端に達する下側側縁41g、41mを有する中央部が水平方向に突出する略菱形に形成される。

側面部42は、前面部41の上側側縁41c及び上側水平縁41dに沿って形成される上側側面42A、下側水平縁41f及び下側側縁41gに沿って形成される下側側面42B、及び側端縁41eに沿って形成されて上側側面42Aと下側側面42Bとを連結する折曲部42Cが連続形成される。側面部43は、前面部41の上側側縁41h及び上側水平縁41jに沿って形成される上側側面43A、下側水平縁41k及び下側側縁41mに沿って形成される下側側面43B、及び側端縁41jに沿って形成されて上側側面43Aと下側側面43Bとを連結する折曲部43Cが連続形成される。
このようにビード40を形成することで、前面26の上下方向中央部に衝撃吸収部材20の延在方向に沿って直線状に剛性強度が低減されて、歩行者との接触初期において潰れ変形が可能になる、衝撃吸収部材20の変形による抗力を更に減少させることができ、衝撃吸収部材20により適正な変形モードの潰れ変形による歩行者等への障害ダメージの低減が得られる。
1 バンパ
1A 中央部範囲
1B 傾斜部範囲
1C コーナ部
10 バンパビーム
20 衝撃吸収部材
21 後面
22 上側水平面
23 下側水平面
20a 第1折曲線
20b 第2折曲線
20c 第3折曲線
20d 第4折曲線
22a、23a 第1凸折れ稜線
22b、23b 第2凸折れ稜線
24 上側傾斜面
25 下側傾斜面
26 前面
30 ビード
31 前面部
31a 上端縁
31b 下端縁
32 側面部
32A 上側側面
32B 下側側面
32C 折曲部
33 側面部
32 側面部
33A 上側側面
33B 下側側面
33C 折曲部
40 ビード
41 前面部
41a 上端縁
41b 下端縁
42 側面部
42A 上側側面
42B、 下側側面
42C 折曲部
43 側面部
43A 上側側面
43B、 下側側面
43C 折曲部

Claims (4)

  1. 金属板製で、左右のサイドフレームに支持されて車幅方向に延在するバンパビーム前面に沿って延在する上側水平面及び下側水平面、該上側水平面の前縁に沿って第1折曲線を介して斜め前方下方に延在する上側傾斜面、上記下側水平面の前縁に沿って第2折曲線を介して斜め前方上方に延在する下側傾斜面、上縁が第3折曲線を介して上記上側傾斜面の前縁に連続しかつ下縁が第4折曲線を介して上記下側傾斜面の前縁に連続する前面を有する閉断面形状で車幅方向に沿って延在する中央部範囲の両端からそれぞれコーナ部を介して屈曲して斜め後方車外側へ延在する傾斜部範囲を有し、上記中央部範囲への衝撃荷重により中央部範囲における上記上側水平面及び下側水平面が該中央部範囲の延在方向に沿って中央部を第1凸折れ稜線として潰れ変形して衝撃荷重を吸収し、傾斜部範囲への衝撃荷重により該傾斜部範囲における上記上側水平面及び下側水平面が該傾斜部範囲の延在方向に沿って中央部を第2凸折れ稜線として潰れ変形して衝撃を吸収するバンパの衝撃吸収部材において、
    上記コーナ部に、上端縁が第3折曲線に沿って上側傾斜面に延在し、下端縁が第4折曲線に沿って延在する平面状の前面部及び該前面部の各側縁に沿って延在する一対の側面部を有する前方側が開放された断面コ字状で上下方向に延在するビードを形成したことを特徴とするバンパの衝撃吸収部材。
  2. 上記前面部は、上記上端縁の各端から下方に移行するに従って次第に離反して前面の中央高さ位置に達する上側側縁及び各上側側縁の下端からそれぞれ下降するに従って互いに接近して下端縁の各端に達する下側側縁を有する菱形に形成され、
    各側面部は、上記前面部の上側側縁に沿って形成される上側側面及び該上側側面の下端に折曲部を介して連続して下側側縁に沿って形成される下側側面を有することを特徴とする請求項1に記載のバンパの衝撃吸収部材。
  3. 上記前面部は、上記上端縁の各端から下方に移行するに従って次第に離反する上側側縁、該上側側縁の下端から互いに離反して水平方向に延在する上側水平縁、該上側水平縁の側端から下方に延在して互いに対向する側端縁、該各側端縁の下端に側端が連続して上記上側水平縁にそれぞれ対向して水平方向延在する下側水平縁、及び該下側水平縁の内方端から下方に延在すると共に下降するに従って互いに接近して上記下端縁の各端に達する下側側縁を有する中央部が水平方向に突出する略菱形に形成され、
    上記各側面部は、上記前面部の上側側縁及び上側水平縁に沿って形成される上側側面、下側水平縁及び下側側縁に沿って形成される下側側面、及び側端縁に沿って形成されて上側側面と下側側面とを連結する折曲部を有することを特徴とする請求項1に記載のバンパの衝撃吸収部材。
  4. 上記上側水平面及び下側水平面の後端縁が後面によって連結されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のバンパの衝撃吸収部材。
JP2011071550A 2011-03-29 2011-03-29 バンパの衝撃吸収部材 Active JP5763948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011071550A JP5763948B2 (ja) 2011-03-29 2011-03-29 バンパの衝撃吸収部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011071550A JP5763948B2 (ja) 2011-03-29 2011-03-29 バンパの衝撃吸収部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012206531A JP2012206531A (ja) 2012-10-25
JP5763948B2 true JP5763948B2 (ja) 2015-08-12

Family

ID=47186690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011071550A Active JP5763948B2 (ja) 2011-03-29 2011-03-29 バンパの衝撃吸収部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5763948B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6178697B2 (ja) * 2013-11-05 2017-08-09 株式会社Subaru 衝撃吸収部材
JP2021115978A (ja) * 2020-01-27 2021-08-10 トヨタ自動車株式会社 バンパアブソーバ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3623916B2 (ja) * 1999-11-11 2005-02-23 アイシン軽金属株式会社 バンパリィンホースメント
US6672635B2 (en) * 2002-06-06 2004-01-06 Netshape Corporation Bumper with integrated foam and non-foam components
JP4377154B2 (ja) * 2003-05-15 2009-12-02 アイシン精機株式会社 自動車用バンパ装置
JP2006232042A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車両の前部構造
EP1736369B1 (de) * 2005-06-24 2013-01-16 Benteler Automobiltechnik GmbH Stossfänger für ein Kraftfahrzeug

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012206531A (ja) 2012-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5783261B2 (ja) 骨格部材
JP6061787B2 (ja) バンパーリインフォースメント
JP5527828B2 (ja) 車両前部構造
JP4059187B2 (ja) 車両用フード構造
JP5472223B2 (ja) フェンダパネル取付構造
US8104804B2 (en) Automobile safety bumper assembly
JP7056180B2 (ja) 車両前部の骨格構造
JP2015080998A (ja) クラッシュボックス
JP2006232042A (ja) 車両の前部構造
CN102849020A (zh) 车辆用发动机罩
JP2017178140A (ja) 車両用フード
CN105658506B (zh) 车辆的后部车身结构
WO2015145835A1 (ja) 車両用バンパーリインフォースメント
JP2006273081A (ja) バンパレインフォースの補強構造
JP5763948B2 (ja) バンパの衝撃吸収部材
JP4293152B2 (ja) 車両用フードの構造
JP5207228B2 (ja) 車両用インナパネル
JP7084326B2 (ja) クラッシュボックス
JP4905898B2 (ja) 車輌用インナパネル
JP6237171B2 (ja) 車両用フード構造
JP2008062879A (ja) 車両用衝突検知装置
JP5735322B2 (ja) バンパの衝撃吸収部材
CN206012292U (zh) 车辆用门防撞梁
JP2007030778A (ja) クラッシュボックス
JP6492842B2 (ja) 車両用衝撃吸収体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150519

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150612

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5763948

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250