JP5758374B2 - 負圧ブースタ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のブレーキマスタシリンダの倍力作動のために用いられる負圧ブースタに関し、特に、ブースタシェルに、その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し、このブースタピストンに、入力杆と、この入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを内部に配設する弁筒を連接し、前記制御弁を、前記入力杆の前端部に連結されて前記弁筒に摺動自在に嵌装される弁ピストンと、この弁ピストンの後端部に形成されて前記弁筒内の大気室に臨む環状の大気導入弁座と、この大気導入弁座を囲繞するように前記弁筒に形成される環状の負圧導入弁座と、これら大気導入弁座及び負圧導入弁座に前面を着座可能に対向させる環状の弁部、この弁部の後方で前記弁筒に弁体ホルダを介して支持される取り付けビード部、及び前記弁部の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部に連結して前記弁部の前後動を許容する撓み部よりなる弁体と、前記弁部及び前記入力杆間に縮設されて前記弁部を前方に付勢する弁ばねとで構成し、前記負圧導入弁座の外周部を前記負圧室に連通する第1ポート、並びに前記負圧導入弁座及び大気導入弁座間を前記作動室に連通する第2ポートを前記弁筒に設けて、少なくとも前記入力杆の解放時には、前記撓み部の前面が前記第1ポートと連通するようになっており、前記弁筒及び前記入力杆間に、該入力杆を後退方向へ付勢する入力戻しばねを縮設した負圧ブースタの改良に関する。
かゝる負圧ブースタは、特許文献1に開示されるように既に知られている。
特許第2913237号公報
かゝる負圧ブースタでは、弁体の取り付けビード部が弁筒の内周面に密着するように、弁体ホルダにより保持されている。
ところで、入力杆の後退時には、弁体の弁部と取り付けビード部とを連結する撓み部の前面には負圧室の負圧が、その後面には大気室の大気圧がそれぞれ作用するので、その差圧による押圧力が弁部を前方へ付勢することになり、前記入力戻しばねは、その前方押圧力に抗して入力杆を後退させるに足るセット荷重を有する必要がある。
しかしながら、上記のような弁体の保持構造では、弁体の弁部と取り付けビード部とが半径方向に大きく離れることになるため、弁部及び取り付けビード部間を連結する撓み部は、前記負圧及び大気圧をそれぞれ受ける前面及び後面の受圧面積が比較的広くなって、撓み部に働く前記差圧による前方押圧力が大きくなり、したがって入力戻しばねのセット荷重を比較的大きく設定することを余儀なくされているが、そうすると、必然的に入力杆を前進させるときの操作力が大きくなり、操作フィーリング上、好ましくない。
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、弁部及び取り付けビード部間を連結する撓み部に作用する前記差圧による押圧力を極力小さくさせて、入力戻しばねのセット荷重を下げることを可能にし、入力杆の前進操作フィーリングを良好にする前記負圧ブースタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ブースタシェルに、その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し、このブースタピストンに、入力杆と、この入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを内部に配設する弁筒を連接し、前記制御弁を、前記入力杆の前端部に連結されて前記弁筒に摺動自在に嵌装される弁ピストンと、この弁ピストンの後端部に形成されて前記弁筒内の大気室に臨む環状の大気導入弁座と、この大気導入弁座を囲繞するように前記弁筒に形成される環状の負圧導入弁座と、これら大気導入弁座及び負圧導入弁座に前面を着座可能に対向させる環状の弁部、この弁部の後方で前記弁筒に弁体ホルダを介して支持される取り付けビード部、及び前記弁部の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部に連結して前記弁体の前後動を許容する撓み部よりなる弁体と、前記弁部及び前記入力杆間に縮設されて前記弁部を前方に付勢する弁ばねとで構成し、前記負圧導入弁座の外周部を前記負圧室に連通する第1ポート、並びに前記負圧導入弁座及び大気導入弁座間を前記作動室に連通する第2ポートを前記弁筒に設けて、少なくとも前記入力杆の解放時には、前記撓み部の前面が前記第1ポートと連通するようになっており、前記弁筒及び前記入力杆間に、該入力杆を後退方向へ付勢する入力戻しばねを縮設した負圧ブースタにおいて、前記弁体ホルダを、前記弁筒内周面にシール部材を介して嵌装されるリム部と、このリム部の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部と、このアーム部の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部を後方から抱持する抱持部とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し、前記シール部材を断面山形に形成して前記リム部の外周面に加硫接着し、前記断面山形のシール部材の前側の斜面の角度を、同後側の斜面の角度よりも小さく設定したことを第1の特徴とする。
また本発明は、ブースタシェルに、その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し、このブースタピストンに、入力杆と、この入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを内部に配設する弁筒を連接し、前記制御弁を、前記入力杆の前端部に連結されて前記弁筒に摺動自在に嵌装される弁ピストンと、この弁ピストンの後端部に形成されて前記弁筒内の大気室に臨む環状の大気導入弁座と、この大気導入弁座を囲繞するように前記弁筒に形成される環状の負圧導入弁座と、これら大気導入弁座及び負圧導入弁座に前面を着座可能に対向させる環状の弁部、この弁部の後方で前記弁筒に弁体ホルダを介して支持される取り付けビード部、及び前記弁部の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部に連結して前記弁部の前後動を許容する撓み部よりなる弁体と、前記弁部及び前記入力杆間に縮設されて前記弁部を前方へ付勢する弁ばねとで構成し、前記負圧導入弁座の外周部を前記負圧室に連通する第1ポート、並びに前記負圧導入弁座及び大気導入弁座間を前記作動室に連通する第2ポートを前記弁筒に設けて、少なくとも前記入力杆の解放時には、前記撓み部の前面が前記第1ポートと連通するようになっており、前記弁筒及び前記入力杆間に、該入力杆を後退方向へ付勢する入力戻しばねを縮設した負圧ブースタにおいて、前記弁体ホルダを、前記弁筒内周面にシール部材を介して嵌装されるリム部と、このリム部の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部と、このアーム部の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部を後方から抱持する抱持部とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し、前記取り付けビード部が、その内周側に環状凸部を有しており、前記抱持部の内周壁が、その前端に開口する多数のスリットを有すると共に、前記環状凸部の前面に密着するように屈曲したことを第の特徴とする。
さらにまた本発明は、ブースタシェルに、その内部を負圧源に連なる前側の負圧室と後側の作動室とに区画するブースタピストンを収容し、このブースタピストンに、入力杆と、この入力杆の前後動に応じて作動室を負圧室と大気とに連通切換えする制御弁とを内部に配設する弁筒を連接し、前記制御弁を、前記入力杆の前端部に連結されて前記弁筒に摺動自在に嵌装される弁ピストンと、この弁ピストンの後端部に形成されて前記弁筒内の大気室に臨む環状の大気導入弁座と、この大気導入弁座を囲繞するように前記弁筒に形成される環状の負圧導入弁座と、これら大気導入弁座及び負圧導入弁座に前面を着座可能に対向させる環状の弁部、この弁部の後方で前記弁筒に弁体ホルダを介して支持される取り付けビード部、及び前記弁部の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部に連結して前記弁部の前後動を許容する撓み部よりなる弁体と、前記弁部及び前記入力杆間に縮設されて前記弁部を前方へ付勢する弁ばねとで構成し、前記負圧導入弁座の外周部を前記負圧室に連通する第1ポート、並びに前記負圧導入弁座及び大気導入弁座間を前記作動室に連通する第2ポートを前記弁筒に設けて、少なくとも前記入力杆の解放時には、前記撓み部の前面が前記第1ポートと連通するようになっており、前記弁筒及び前記入力杆間に、該入力杆を後退方向へ付勢する入力戻しばねを縮設した負圧ブースタにおいて、前記弁体ホルダを、前記弁筒内周面にシール部材を介して嵌装されるリム部と、このリム部の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部と、このアーム部の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部を後方から抱持する抱持部とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し、前記リム部を、中間部に前向きの環状段部を有する段付き状に形成する一方、前記環状段部を支承する環状肩部を前記弁筒に形成し、前記アーム部と前記入力杆との間に前記入力戻しばねを縮設したことを第の特徴とする。
また本発明は、第2又は第3の特徴に加えて、前記シール部材を断面山形に形成して前記リム部の外周面に加硫接着したことを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第4の特徴に加えて、前記断面山形のシール部材の前側の斜面の角度を、同後側の斜面の角度よりも小さく設定したことを第5の特徴とする。
さらにまた本発明は、第1〜第5の特徴の何れかに加えて、前記シール部材を、互いに谷部で連続した複列の山部で構成したことを第6の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、入力杆の解放状態では、弁体の撓み部の前面には、負圧室の負圧が作用する一方、その撓み部の背面には、大気室に導入される大気圧が作用するので、その撓み部には、上記負圧と大気圧との差圧による前向きの押圧力が加わるところ、弁体の撓み部の後端に連なる取り付けビード部は、弁体ホルダの、弁筒の内周に嵌装されるリム部から半径方向内方に延びるアーム部の内端に連なる抱持部により抱持されるので、取り付けビード部が弁筒の内周面から半径方向内方へ偏倚した分、撓み部の負圧及び大気圧に対する受圧面積が減少することになり、撓み部が受ける前記前向きの押圧力も減少することになり、これに伴ない入力戻しばねのセット荷重の低減が可能となり、入力杆の前進操作力の低減、延いてはその前進操作フィーリングの向上を図ることができる。
しかも、リム部、アーム部及び抱持部よりなる弁体ホルダは、鋼板製の単一部材で構成されるので、部品点数の増加を抑え、コストの低減にも寄与し得る。
また、シール部材を断面山形に形成してリム部の外周面に加硫接着したことで、リム部及びシール部材が一体化し、部品点数の増加を抑えると共に、組立工数の削減を図ることができ、コストの一層の低減に寄与し得るとともに、断面山形のシール部材の前側の斜面の角度を、同後側の斜面の角度よりも小さく設定したことで、リム部の弁筒内周への挿入をスムーズに行うことができ、組立性が良好となるのみならず、挿入抵抗によるシール部材のリム部からの剥離を防ぐことができる。
本発明の第の特徴によれば、入力戻しばねのセット荷重の低減が可能となり、入力杆の前進操作力の低減、延いてはその前進操作フィーリングの向上を図ることができ、また部品点数の増加を抑え、コストの低減にも寄与し得るのみならず、取り付けビード部が、その内周側に環状凸部を有しており、抱持部の内周壁が、その前端に開口する多数のスリットを有すると共に、環状凸部の前面に密着するように屈曲したことで、抱持部の内周壁の屈曲加工が容易となり、抱持部による取り付けビード部の抱持を容易、確実に行うことができる。
本発明の第3の特徴によれば、入力戻しばねのセット荷重の低減が可能となり、入力杆の前進操作力の低減、延いてはその前進操作フィーリングの向上を図ることができ、また部品点数の増加を抑え、コストの低減にも寄与し得るのみならず、リム部を、中間部に前向きの環状段部を有する段付き状に形成する一方、環状段部を支承する環状肩部を弁筒に形成し、アーム部と入力杆との間に入力戻しばねを縮設したことで、入力戻しばねは、入力杆を後退方向へ付勢するだけではなく、弁体ホルダを、その環状段部が環状肩部に支承される定位置に保持する役割をも果たすことができ、また弁体ホルダのアーム部は、入力戻しばねの前端を支持するばね座部材を兼ねるので、専用のばね座部材を設ける必要もなく、構造の簡素化に寄与することができる。
本発明の第4の特徴によれば、シール部材を断面山形に形成してリム部の外周面に加硫接着したことで、リム部及びシール部材が一体化し、部品点数の増加を抑えると共に、組立工数の削減を図ることができ、コストの一層の低減に寄与し得る。
本発明の第5の特徴によれば、断面山形のシール部材の前側の斜面の角度を、同後側の斜面の角度よりも小さく設定したことで、リム部の弁筒内周への挿入をスムーズに行うことができ、組立性が良好となるのみならず、挿入抵抗によるシール部材のリム部からの剥離を防ぐことができる。
本発明の第6の特徴によれば、シール部材を、互いに谷部で連続した複列の山部で構成したことで、弁筒の内周面に対するシール部材のシール部が複数となり、シール効果を高めると共に、シール部材のリム部との加硫接着面の増加を得て、その接着強度を効果的に増強することができる。
本発明の実施形態に係る負圧ブースタの縦断面図。 図1の2部拡大図。 図2中の弁体ホルダの縦断面図で、上半部は弁体の取り付けビード部を抱持する前の状態を示し、下半部は同取り付けビード部を抱持した状態を示す。
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
先ず、図1及び図2において、負圧ブースタBのブースタシェル1は、それぞれ椀状に形成されて対向端を相互に結合される前部シェル半体1a及び後部シェル半体1bより構成される。これら前部シェル半体1a及び後部シェル半体1bは鋼板製であり、これらは、鋼材製の一対のタイロッド6(図1には、そのうちの一本のみを示す。)を介して結合される。一対のタイロッド6は、ブースタシェル1の中心軸線を挟んで並ぶように配置され、これらタイロッド6を利用して、前部シェル半体1aの前端面にマスタシリンダMのシリンダボディMaの取り付けフランジMa1が締結され、またこれらタイロッド6を利用して、後部シェル半体1bが車体Fの前面に締結される。
ブースタシェル1の内部は、それに前後往復動可能に収容されるブースタピストン4と、その後面に重ねてられると共に両シェル半体1a,1b間に挟止されるダイヤフラム5とにより、前側の負圧室2と後側の作動室3とに区画される。ダイヤフラム5には、ブースタピストン4の中間部を気密に貫通して前記タイロッド6上を摺動し得る筒状のスライドシール5aが一体に形成されている。負圧室2は、負圧導入管14及び逆止弁19を介して負圧源V(例えば内燃機関の吸気マニホールド内部)と接続される。
ブースタピストン4及びダイヤフラム5の中心部には、樹脂製の弁筒10が一体的に結合される。この弁筒10は、後部シェル半体1bの中心部に後方へ突設された軸受筒12に軸受ブッシュ9を介して摺動自在に支承される。
弁筒10内には、入力杆20と、この入力杆20の前後動に応じて作動室3を負圧室2と大気とに連通切換えする制御弁38とが配設される。入力杆20の後端には、これを操作するブレーキペダルPが連結される。
制御弁38は、弁筒10に設けられたガイド孔11に摺動自在に嵌合される弁ピストン18を備える。この弁ピストン18の前端には頸部18bを介して反力ピストン17が、また後端にはフランジ状の大気導入弁座31がそれぞれ形成される。その大気導入弁座31を囲繞するように同心配置される環状の負圧導入弁座30が弁筒10に形成される。
弁ピストン18には、大気導入弁座31の後端面に開口する連結孔18aが設けられ、この連結孔18aに入力杆20の前端に形成されるボールジョイント20aが嵌合されると共に、その抜け止めのために弁ピストン18の一部がかしめられる。こうして入力杆20は弁ピストン18に首振り可能に連結される。
また弁筒10には、前記負圧導入弁座30及び大気導入弁座31と協働する環状の弁部34aを前端に有する伸縮可能な筒状の弁体34が弁体ホルダ33により取り付けられる。即ち、弁体34は全体がゴム等の弾性材で成形されたもので、大気導入弁座31及び負圧導入弁座30に前面を着座可能に対向させる環状の弁部34a、この弁部34aの後方で弁筒10に弁体ホルダ33を介して支持される取り付けビード部34b、及び弁部34aの背面から後方へ延びそして半径方向外方に延びて取り付けビード部34bに連結して弁部34aの前後動を許容する撓み部34cよりなっており、取り付けビード部34bは、その内周側に環状凸部34b1 を有している。
弁体ホルダ33は、弁筒10内周面にシール部材35を介して嵌装されるリム部33aと、このリム部33aの前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部33bと、このアーム部33bの内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて取り付けビード部34bを後方から抱持する抱持部33cとよりなる、鋼板製の単一部材で構成される。
上記抱持部33cの内周壁33c1 は、その前端に開口する多数のスリット46、46…を有する。取り付けビード部34bの抱持に当たっては、図3の上半部に示すように、取り付けビード部34bを、開口部を絞る前の袋状の抱持部33c内に収める。次いで、図3の下半部に示すように、抱持部33cの、多数のスリット46,46…を有する内周壁33c1 を取り付けビード部34b側へ屈曲させて、それを環状凸部34b1 の傾斜した前面に密着させる。その際、スリット46,46…はその隙間を狭めることで、内周壁33c1 の半径方向内方への曲がりをスムーズにさせる。こうして、抱持部33cの前方開口部は絞られる。
さらに図3において、上記リム部33aは、前部円筒部33a1 と、この前部円筒部33a1 の後端に前向きの環状段部33a3 を介して連なる、前部円筒部33a1 より大径の後部円筒部33a2 とで構成され、後部円筒部33a2 の外周面にシール部材35が加硫接着される。このシール部材35は、互いに谷部で連続する二連の山部35a,35bよりなっており、前側の山部35aにおいて、その前側の斜面の角度αは、後側の斜面の角度βよりも小さく設定される。
図2に示すように、上記シール部材35付きのリム部33aは、弁筒10の内周面に後方より圧入されるもので、シール部材35の山部35a,35bが弁筒10の内周面に密接するように圧縮変形される。
弁筒10の内周面には、上記リム部33aの環状段部33a3 を支承する後向きの環状肩部10bが形成される。そして、前記アーム部33bと入力杆20との間には、入力杆20を後退方向へ付勢すると同時に、アーム部33bを、環状段部33a3 の環状肩部10bとの当接方向へ付勢する入力戻しばね41が縮設される。
前記弁部34aには鋼板製で環状の補強板44が埋設される。その補強板44は、その内周端部の後面が弁部34aより露出しており、その補強板44の露出後面と入力杆20との間に、弁部34aを前方、即ち大気導入弁座31及び負圧導入弁座30との着座方向へ付勢する弁ばね36が縮設される。
而して、上記弁ピストン18、負圧導入弁座30、大気導入弁座31、弁体34及び弁ばね36によって制御弁38が構成される。
前記弁部34aの外周には、後方へ屈曲した環状のシールリップ37が一体に形成されており、このシールリップ37は、弁筒10内周の環状隆起部10aの内周面に摺動可能に密接し、このシールリップ37により、環状隆起部10aの内周側に、負圧導入弁座30の外周面及び弁部34aの前面が臨む前部環状室45Aと、弁部34aの背面及び撓み部の前面が臨む後部環状室45Bとが区画形成される。前部環状室45Aは、弁部34aが負圧導入弁座30に着座することで閉じられるようになっている。
弁筒10には第1及び第2ポート28,29が設けられる。第1ポート28は、一端が負圧室2に、他端が前部環状室45Aにそれぞれ開口するように形成され、第2ポート29は、一端が作動室3に連通し、他端が負圧導入弁座30及び大気導入弁座31間に開口するように形成される。また弁筒10には、作動室3を後部環状室45Bとも連通させる連通孔47が設けられる。
前記軸受筒12の後端部と入力杆20とに、弁筒10を被覆する伸縮可能のブーツ40の両端が取り付けられ、このブーツ40の後端部に、前記弁体34の内側に連通する大気導入口39が設けられる。この大気導入口39に流入する空気を濾過するフィルタ42が入力杆20の外周面と弁筒10の内周面との間に介裝される。このフィルタ42は、入力杆20及び弁筒10の相対移動を阻害しないよう、柔軟性を有する。而して、フィルタ42と大気導入弁座31との間の弁筒10内は、大気室43となる。
弁筒10には、前記軸受筒12の前端部に当接して弁筒10及び入力杆20の後退限を規定するキー部材32が取り付けられる。
また弁筒10には、前方に突出する作動ピストン15と、この作動ピストン15の中心部を貫通する小径シリンダ孔16とが設けられ、この小径シリンダ孔16に前記反力ピストン17が摺動自在に嵌合される。作動ピストン15の外周にはカップ体21が摺動自在に嵌合され、このカップ体21には作動ピストン15及び反力ピストン17に対向する偏平な弾性ピストン22が充填される。その際、反力ピストン17及び弾性ピストン22間には、負圧ブースタBの非作動時に一定の間隙ができるようになっている。
カップ体21の前面には出力杆25が連設される。したがって、出力杆25は、カップ体21を介して弁筒10に摺動可能に支持されることになる。この出力杆25は、前記ブレーキマスタシリンダMの、前部シェル半体1aの中心部を貫通するマスタピストンMbの後端部に連接される。
以上において、作動ピストン15、反力ピストン17、弾性ピストン22及びカップ体21は、出力杆25の出力の一部を入力杆20にフィードバックする反力機構24を構成する。
再び図1において、ブースタシェル1の前壁と弁筒10の前端面との間には、弁筒10を後退方向へ付勢するコイル状のブースタ戻しばね27が縮設される。このブースタ戻しばね27を構成する線材の後端部は、半径方向内向きに屈曲して前記カップ体21の前端面に当接する抜け止め片27aに形成され、これにより前記カップ体21の弁筒10から抜け出しが阻止される。
次に、この実施形態の作用について説明する。
負圧ブースタBの休止状態、即ち入力杆20の解放状態では、弁筒10に取り付けられたキー部材32が軸受筒12の前端に当接し、このキー部材32に反力ピストン17の後端面が当接し、入力杆20は入力戻しばね41のセット荷重により後退限に保持される。このとき、大気導入弁座31は弁体34の弁部34aに密着しながら、この弁部34aを押圧して負圧導入弁座30から僅かに離座させている。これによって大気導入口39及び第2ポート29間の連通が遮断される一方、第1及び第2ポート28、29間が連通される。したがって負圧室2の負圧が両ポート28,29を通して作動室3に伝達し、両室2,3は同圧となるため、ブースタピストン4及び弁筒10はブースタ戻しばね27の付勢力により後退位置に保持される。
ところで、このような入力杆20の解放状態では、弁体34の撓み部34cの前面には、負圧室2から第1、第2ポート28,29及び連通孔47を介して後部環状室45Bに伝達される負圧が作用する一方、その撓み部34cの背面には、大気室43に導入される大気圧が作用するので、その撓み部34cには、上記負圧と大気圧との差圧による前向きの押圧力が加わることになり、その前向き押圧力は、弁部34aを介して大気導入弁座31へ、更に弁ピストン18を介して入力杆20に伝達するので、入力杆20を後退方向へ付勢する入力戻しばね41のセット荷重は、上記前向き押圧力以上の強さが必要となる。
しかしながら、本発明では、撓み部34cの後端に連なる取り付けビード部34bは、弁体ホルダ33の、弁筒10の内周に嵌装されるリム部33aから半径方向内方に延びるアーム部33bの内端に連なる抱持部33cにより抱持されるので、取り付けビード部34bが弁筒10の内周面から半径方向内方へ偏倚した分、撓み部34cの前記負圧及び大気圧に対する受圧面積が減少することになり、撓み部34cが受ける前記前向きの押圧力も減少することになり、これに伴ない入力戻しばね41のセット荷重の低減が可能となる。このことは、後で述べる入力杆20の前進時の操作力の低減を意味し、その前進操作フィーリングの向上に寄与し得る。
しかも、リム部33a、アーム部33b及び抱持部33cよりなる弁体ホルダ33は、鋼板製の単一部材で構成されるので、部品点数の増加を抑え、コストの低減にも寄与し得る。
またリム部33aの外周面には、弁筒10の内周面に密接する、断面山形のシール部材35が加硫接着されるので、リム部33a及びシール部材35の一体化により部品点数の増加を抑えると共に、組立工数の削減を図ることができ、コストの一層の低減に寄与し得る。
さらに断面山形のシール部材35の前側の斜面の角度αを、同後側の斜面の角度βよりも小さく設定したことで、シール部材35付きのリム部33aの弁筒10内周面への圧入をスムーズに行うことができ、組立性が良好となるのみならず、挿入抵抗によるシール部材35のリム部33aからの剥離を防ぐことができる。
さらにまたシール部材35は、互いに谷部で連続した複列の山部35a,35bで構成されるので、弁筒10の内周面に対するシール部材35のシール部が複数となり、シール効果を高めると共に、シール部材35のリム部33aとの加硫接着面の増加を得て、その接着強度を効果的に増強することができる。
また弁体34の取り付けビード部34bは、その内周側に環状凸部34b1 を有しており、弁体ホルダ33の抱持部33cの内周壁33c1 は、その前端に開口する多数のスリット46,46…を有すると共に、上記環状凸部34b1 の傾斜した前面に密着するように屈曲するので、抱持部33cの内周壁33c1 の屈曲加工が容易となり、抱持部33cによる取り付けビード部34bの抱持を容易、確実に行うことができる。
さらに弁体ホルダ33のリム部33aは、中間部に前向きの環状段部33a3 を有する段付き状に形成され、その環状段部33a3 を支承する環状肩部10bが弁筒10の前記環状隆起部10aの後端に形成され、弁体ホルダ33のアーム部33bと入力杆20との間に、入力杆20を後退方向へ付勢する入力戻しばね41が縮設されるので、入力戻しばね41は、入力杆20を後退方向へ付勢するだけではなく、弁体ホルダ33を、その環状段部33a3 が環状肩部10bに支承される定位置に保持する役割をも果たすことができ、また弁体ホルダ33のアーム部33bは、入力戻しばね41の前端を支持するばね座部材を兼ねるので、専用のばね座部材を設ける必要もなく、構造の簡素化を図ることができる。
いま、車両を制動すべくブレーキペダルPを踏み込むことにより、入力戻しばね41のセット荷重に抗して入力杆20を弁ピストン18と共に前進させると、弁ばね36の付勢力が弁部34aを負圧導入弁座30に着座させると同時に、大気導入弁座31が弁体34から離れ、これにより第1及び第2ポート28、29間の連通が遮断されると共に、第2ポート29が弁体34の内側部、即ち大気室43と連通される。
その結果、大気導入口39から大気室43に流入した大気が大気導入弁座31を通過し、第2ポート29を経て作動室3に導入され、作動室3を負圧室2より高圧にするので、それらの気圧差に基づく前方推力を得てブースタピストン4は、弁筒10、作動ピストン15、弾性ピストン22、カップ体21及び出力杆25を伴いながらブースタ戻しばね27の力に抗して前進し、出力杆25がマスタピストンMbを前進駆動するようになる。この駆動に伴い生ずる反力により弾性ピストン22が圧縮されて、その一部を小径シリンダ孔16に膨出させるが、その膨出部が反力ピストン17の前面に当接するまでは、上記反力は入力杆20に伝わらないので、出力杆25の出力は、急速に立ち上がるジャンピング特性を示す。
このような入力杆20の前進操作時には、弁筒10の前部環状室45Aに臨む弁部34aの前面には、第1ポート28から前部環状室45Aに伝達する負圧が作用するのに対して、弁筒10の後部環状室45Bに臨む弁部34aの背面には、第2ポート29から連通孔47を介して後部環状室45Bに伝達する大気圧が作用するので、弁部34aは、弁ばね36のセット荷重による他、前部及び後部環状室45A,45B間の気圧差によっても負圧導入弁座30との着座方向へ付勢されることになる。したがって、上記気圧差による付勢力分、弁ばね36のセット荷重を低減することが可能となり、それに伴い入力杆20を後退方向へ付勢する入力戻しばね41のセット荷重の低減も可能となり、その結果、比較的小さい初期操作入力によりジャンピング特性が得られので、ブレーキマスタシリンダM及び各車輪ブレーキの無効ストロークを素早く排除して、各車輪ブレーキの応答性を高めることができる。
またこの状態において、弁部34a外周のシールリップ37は、後方に屈曲して、弁筒10の内周面に密接しているので、前部及び後部環状室45A,45B間の気圧差により、上記内周面への密接力が高められ、両環状室45A,45B間の気密を確保することができる。
弾性ピストン22が反力ピストン17に当接してからは、出力杆25の作動反力の一部が弾性ピストン22を介して入力杆20にフィードバックされることになるので、操縦者は出力杆25の出力の大きさを感受することができる。そして出力杆25の出力は、弾性ピストン22に当接する作動ピストン15及び反力ピストン17の受圧面積の比によって定まる倍力比をもって増加する。
負圧室2及び作動室3間の気圧差が最大となる倍力限界点に達してからは、出力杆25の出力は、ブースタピストン4の上記気圧差による最大推力と、入力杆20への操作入力との和となる。
車両の制動状態を解除すべく、ブレーキペダルPから踏力を解放すると、先ず入力杆20及び弁ピストン18が入力戻しばね41の力をもって後退する。これに伴い、弁ピストン18は、大気導入弁座31を弁体34に着座させながら、その弁体34を負圧導入弁座30から大きく離間させるので、作動室3が第2ポート29及び第1ポート28を介して負圧室2と連通する。その結果、作動室3への大気の導入が阻止される一方、作動室3の空気が負圧室2を経て負圧限Vに吸入され、それらの気圧差が無くなるため、ブースタピストン4も、ブースタ戻しばね27の弾発力をもって後退し、マスタシリンダMの作動を解除していく。そして、弁筒10に取り付けられたキー部材32の両端部が、前述のように、軸受筒12の前端に当接することにより、ブースタピストン4及び入力杆20は、再び休止状態に戻ることになる。
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、弁部34a外周のシールリップ37を廃止して、前部及び後部環状室45A、45Bを相互に直接連通することもできる。この場合、連通孔47を設けずとも、後部環状室45Bは第1ポート28を介して負圧室2に常時連通することになり、弁体34の撓み部34cの前面には負圧室2の負圧が常時作用することになる。
B・・・・負圧ブースタ
V・・・・負圧源
1・・・・ブースタシェル
2・・・・負圧室
3・・・・作動室
4・・・・ブースタピストン
10・・・弁筒
18・・・弁ピストン
20・・・入力杆
28・・・第1ポート
29・・・第2ポート
30・・・大気導入弁座
31・・・大気導入弁座
33・・・弁体ホルダ
33a・・リム部
33a3 ・・・環状段部
33b・・アーム部
33c・・抱持部
33c1 ・・・内周壁
34・・・弁体
34a・・弁部
34b・・取り付けビード部
34b1 ・・・環状凸部
34c・・撓み部
36・・・弁ばね
38・・・制御弁
41・・・入力戻しばね
43・・・大気室
46・・・スリット

Claims (6)

  1. ブースタシェル(1)に、その内部を負圧源(V)に連なる前側の負圧室(2)と後側の作動室(3)とに区画するブースタピストン(4)を収容し、このブースタピストン(4)に、入力杆(20)と、この入力杆(20)の前後動に応じて作動室(3)を負圧室(2)と大気とに連通切換えする制御弁(38)とを内部に配設する弁筒(10)を連接し、
    前記制御弁(38)を、前記入力杆(20)の前端部に連結されて前記弁筒(10)に摺動自在に嵌装される弁ピストン(18)と、この弁ピストン(18)の後端部に形成されて前記弁筒(10)内の大気室(43)に臨む環状の大気導入弁座(31)と、この大気導入弁座(31)を囲繞するように前記弁筒(10)に形成される環状の負圧導入弁座(30)と、これら大気導入弁座(31)及び負圧導入弁座(30)に前面を着座可能に対向させる環状の弁部(34a)、この弁部(34a)の後方で前記弁筒(10)に弁体ホルダ(33)を介して支持される取り付けビード部(34b)、及び前記弁部(34a)の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部(34b)に連結して前記弁部(34a)の前後動を許容する撓み部(34c)よりなる弁体(34)と、前記弁部(34a)及び前記入力杆(20)間に縮設されて前記弁部(34a)を前方へ付勢する弁ばね(36)とで構成し、
    前記負圧導入弁座(30)の外周部を前記負圧室(2)に連通する第1ポート(28)、並びに前記負圧導入弁座(30)及び大気導入弁座(31)間を前記作動室(3)に連通する第2ポート(29)を前記弁筒(10)に設けて、少なくとも前記入力杆(20)の解放時には、前記撓み部(34c)の前面が前記第1ポート(28)と連通するようになっており、
    前記弁筒(10)及び前記入力杆(20)間に、該入力杆(20)を後退方向へ付勢する入力戻しばね(41)を縮設した負圧ブースタにおいて、
    前記弁体ホルダ(33)を、前記弁筒(10)内周面にシール部材(35)を介して嵌装されるリム部(33a)と、このリム部(33a)の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部(33b)と、このアーム部(33b)の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部(34b)を後方から抱持する抱持部(33c)とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し
    前記シール部材(35)を断面山形に形成して前記リム部(33a)の外周面に加硫接着し、
    前記断面山形のシール部材(35)の前側の斜面の角度(α)を、同後側の斜面の角度(β)よりも小さく設定したことを特徴とする負圧ブースタ。
  2. ブースタシェル(1)に、その内部を負圧源(V)に連なる前側の負圧室(2)と後側の作動室(3)とに区画するブースタピストン(4)を収容し、このブースタピストン(4)に、入力杆(20)と、この入力杆(20)の前後動に応じて作動室(3)を負圧室(2)と大気とに連通切換えする制御弁(38)とを内部に配設する弁筒(10)を連接し、
    前記制御弁(38)を、前記入力杆(20)の前端部に連結されて前記弁筒(10)に摺動自在に嵌装される弁ピストン(18)と、この弁ピストン(18)の後端部に形成されて前記弁筒(10)内の大気室(43)に臨む環状の大気導入弁座(31)と、この大気導入弁座(31)を囲繞するように前記弁筒(10)に形成される環状の負圧導入弁座(30)と、これら大気導入弁座(31)及び負圧導入弁座(30)に前面を着座可能に対向させる環状の弁部(34a)、この弁部(34a)の後方で前記弁筒(10)に弁体ホルダ(33)を介して支持される取り付けビード部(34b)、及び前記弁部(34a)の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部(34b)に連結して前記弁部(34a)の前後動を許容する撓み部(34c)よりなる弁体(34)と、前記弁部(34a)及び前記入力杆(20)間に縮設されて前記弁部(34a)を前方へ付勢する弁ばね(36)とで構成し、
    前記負圧導入弁座(30)の外周部を前記負圧室(2)に連通する第1ポート(28)、並びに前記負圧導入弁座(30)及び大気導入弁座(31)間を前記作動室(3)に連通する第2ポート(29)を前記弁筒(10)に設けて、少なくとも前記入力杆(20)の解放時には、前記撓み部(34c)の前面が前記第1ポート(28)と連通するようになっており、
    前記弁筒(10)及び前記入力杆(20)間に、該入力杆(20)を後退方向へ付勢する入力戻しばね(41)を縮設した負圧ブースタにおいて、
    前記弁体ホルダ(33)を、前記弁筒(10)内周面にシール部材(35)を介して嵌装されるリム部(33a)と、このリム部(33a)の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部(33b)と、このアーム部(33b)の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部(34b)を後方から抱持する抱持部(33c)とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し、
    前記取り付けビード部(34b)が、その内周側に環状凸部(34b1 )を有しており、前記抱持部(33c)の内周壁(33c1 )が、その前端に開口する多数のスリット(46)を有すると共に、前記環状凸部(34b1 )の前面に密着するように屈曲したことを特徴とする負圧ブースタ。
  3. ブースタシェル(1)に、その内部を負圧源(V)に連なる前側の負圧室(2)と後側の作動室(3)とに区画するブースタピストン(4)を収容し、このブースタピストン(4)に、入力杆(20)と、この入力杆(20)の前後動に応じて作動室(3)を負圧室(2)と大気とに連通切換えする制御弁(38)とを内部に配設する弁筒(10)を連接し、
    前記制御弁(38)を、前記入力杆(20)の前端部に連結されて前記弁筒(10)に摺動自在に嵌装される弁ピストン(18)と、この弁ピストン(18)の後端部に形成されて前記弁筒(10)内の大気室(43)に臨む環状の大気導入弁座(31)と、この大気導入弁座(31)を囲繞するように前記弁筒(10)に形成される環状の負圧導入弁座(30)と、これら大気導入弁座(31)及び負圧導入弁座(30)に前面を着座可能に対向させる環状の弁部(34a)、この弁部(34a)の後方で前記弁筒(10)に弁体ホルダ(33)を介して支持される取り付けビード部(34b)、及び前記弁部(34a)の背面から半径方向外方に延びて前記取り付けビード部(34b)に連結して前記弁部(34a)の前後動を許容する撓み部(34c)よりなる弁体(34)と、前記弁部(34a)及び前記入力杆(20)間に縮設されて前記弁部(34a)を前方へ付勢する弁ばね(36)とで構成し、
    前記負圧導入弁座(30)の外周部を前記負圧室(2)に連通する第1ポート(28)、並びに前記負圧導入弁座(30)及び大気導入弁座(31)間を前記作動室(3)に連通する第2ポート(29)を前記弁筒(10)に設けて、少なくとも前記入力杆(20)の解放時には、前記撓み部(34c)の前面が前記第1ポート(28)と連通するようになっており、
    前記弁筒(10)及び前記入力杆(20)間に、該入力杆(20)を後退方向へ付勢する入力戻しばね(41)を縮設した負圧ブースタにおいて、
    前記弁体ホルダ(33)を、前記弁筒(10)内周面にシール部材(35)を介して嵌装されるリム部(33a)と、このリム部(33a)の前端より半径方向内方に延びる環状のアーム部(33b)と、このアーム部(33b)の内周端から、前面の開口部を絞るように袋状に延びて前記取り付けビード部(34b)を後方から抱持する抱持部(33c)とよりなる、鋼板製の単一部材で構成し、
    前記リム部(33a)を、中間部に前向きの環状段部(33a3 )を有する段付き状に形成する一方、前記環状段部(33a3 )を支承する環状肩部(10b)を前記弁筒(10)に形成し、前記アーム部(33b)と前記入力杆(20)との間に前記入力戻しばね(41)を縮設したことを特徴とする負圧ブースタ。
  4. 請求項2又は3記載の負圧ブースタにおいて、
    前記シール部材(35)を断面山形に形成して前記リム部(33a)の外周面に加硫接着したことを特徴とする負圧ブースタ。
  5. 請求項4記載の負圧ブースタにおいて、
    前記断面山形のシール部材(35)の前側の斜面の角度(α)を、同後側の斜面の角度(β)よりも小さく設定したことを特徴とする負圧ブースタ。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の負圧ブースタにおいて、
    前記シール部材(35)を、互いに谷部で連続した複列の山部(35a,35b)で構成したことを特徴とする負圧ブースタ。
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