JP3811869B2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のブレーキ系統に用いられる気圧式倍力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気圧式倍力装置は、従来一般には、シェル本体内をダイアフラムを備えたパワーピストンにより定圧室と変圧室とに区画し、前記パワーピストンに設けたバルブボデーの軸孔内に、入力軸と連結されたプランジャと該プランジャの後端に設けた弁座を要素とする弁機構とを配設し、前記プランジャの摺動に応じて前記弁機構を作動させることにより、前記定圧室と前記変圧室とに差圧を発生させ、この差圧により前記パワーピストンに生じた推力をリアクションディスクを介して出力軸に伝達すると共に、出力反力の一部を前記リアクションディスクを介して前記プランジャに伝達する構造となっていた。
【0003】
この種の気圧式倍力装置において、その倍力比αは、リアクションディスクに対する出力軸の接触面積S1 とプランジャの接触面積S2 との比(α=S1 /S2 )で決まり、この倍力比が大きいほど、軽くブレーキを踏んでも大きな出力が得られ、踏力の弱い人でも緊急制動に遅滞なく対処できるようになる。しかし、倍力比をあまり大きく設定すると、通常のブレーキ操作時にもかなり大きな出力が得られるため、不用意に急制動する虞があり、この倍力比をどの値に設定するかは、車両設計上の重要事項となっている。
【0004】
そこで、例えば、実公平3−57568号公報に記載の気圧式倍力装置では、同公報から援用した図5に示すように、ピストン本体(バルブボデー)を構成する段付筒体1の段付孔(軸孔)2内にプランジャ3の小径軸部4を配置すると共に、この小径軸部4にスリーブ5を摺動可能に嵌装し、スリーブ5は、小径軸部4の先端に設けたフランジ部4aにより前進端を規制されると共に、段付筒体1の軸孔2に設けた段差部2aにより後退端を規制され、さらにプランジャ3に一端を着座させた圧縮ばね6の付勢力によりスリーブ5は所定のセット荷重で前進端に位置決めされるようになっている。なお、同図において、7は入力軸、8は出力軸、9は段付筒体1のカップ底に配置したリアクションディスクである。
【0005】
このような気圧式倍力装置によれば、出力反力として出力軸8からリアクションディスク9を介してスリーブ5に伝えられる力が圧縮ばね6のセット荷重より小さい場合は、圧縮ばね6は撓むことなく、プランジャ3の小径軸部4とスリーブ5とが一体となってリアクションディスク9から出力反力の一部を受けるので、比較的小さな倍力比が得られ、一方、出力反力として出力軸8からリアクションディスク9を介してスリーブ5に伝えられる力が圧縮ばね6のセット荷重より大きくなると、スリーブ5が圧縮ばね6を縮めて後退し、軸孔2の段差部2aに着座してバルブボデーと一体化し、プランジャ3の小径軸部4のみが出力反力の一部を受けるので、受圧面積が縮小する分、大きな倍力比が得られるようになる。すなわち、入力に応じて倍力比が二段階(2レシオ)に切り替えられ、ブレーキフィーリング性が改善されるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の2レシオ型の気圧式倍力装置によれば、図5にも示されるように、プランジャ3の小径軸部4が、入力軸7に連結されたプランジャ3の本体部3aに対してそのねじ部4bをねじ込んで一体化される構造となっており、しかも、プランジャ3の本体部3aの外径が軸孔2の口径よりも大きくなっており、またスリーブ5の外径も軸孔2の口径よりも大きくなっているため、バルブボデー(段付筒体)1内で、軸孔2の両側からその一体化作業を行わなければならず、スリーブ5および圧縮ばね6を同時組付けしなければならないこともあって、組付性がきわてめ悪いという問題があった。
【0007】
また、本体部3aに対する小径軸部4のねじ込みは、小径軸部4の端面に予め設けたスリワリ等の溝に工具を係合させての作業となるが、この際、相手側の本体部3aの回り止めをしなければならず、特に上記段付筒体1を有しない一体物のバルブボデーを用いるものでは、ストップキーK(図5)の組付孔を通してプランジャの本体部3aを回り止めしなければならず、その一体化作業はより一層面倒なものとなっていた。
【0008】
さらに、圧縮ばね6のセット荷重を大きくして、倍力比の屈曲点を高入力側へ移行させようとする場合、スリーブ5が段差部2aに当接するまでの圧縮ばね6のストロークによる荷重(バネ応力)アップを抑えると共に、ストローク時の荷重バラツキを抑えるために、圧縮ばね6のバネ常数を小さくする必要があるが、上記公報に記載のものでは、この圧縮ばね6が段付孔2の小径部分に収納される構造となっているため、その有効径を大きくすることができず、バネ常数を小さくするには、その巻き数を増やさざるを得ず、その分、バルブボデー1ひいては倍力装置の軸方向寸法が長くなるという問題もあった。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点を解決することを課題としてなされたもので、その目的とするところは、バルブボデー内での組付作業を廃して組付性の改善を図ると共に、軸方向寸法を延ばすことなく2レシオを達成する圧縮ばねのセット荷重の変更に容易に対応し得る気圧式倍力装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための発明の構成は、バルブボデーの軸孔に配置したプランジャを、入力軸に連結される本体部とリアクションディスクに臨む反力受部とに分割し、前記反力受部は、前記バルブボデーの軸心上に配置され先端に大径部を有する軸部材と、該軸部材の外周に摺動可能に嵌装され、該軸部材の大径部により前進が規制されると共に、前記バルブボデーの軸孔に設けた段差部により後退が規制されたスリーブと、前記軸部材の基端部に固定され前記本体部に当接するばね受と、前記軸部材の外周で前記ばね受と前記スリーブとの間に設けられ、常時は所定のセット荷重で前記スリーブを前記軸部材の大径部に当接させて位置決めする圧縮ばねとを備える構成としたことを特徴とする。
このような気圧式倍力装置においては、反力受部がプランジャの本体部から分離独立しているので、これをユニット化してバルブボデーに簡単に組付けることができる。また、圧縮ばねの巻き数を増やすことなくそのバネ常数を下げることができ、圧縮ばねのセット荷重を簡単に変更することができる。
【0011】
本発明は、上記反力受部を構成する前記圧縮ばねを、前記リアクションディスクに対する前記スリーブの接触端の外径よりも大きな有効径を有するものとし、バルブボデーの軸孔のリアクションディスク側開口端部にスリーブを摺動可能に案内すると共に前記リアクションディスクからの出力反力の一部を前記バルブボデーに伝達するスペーサを取付けた構成とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0013】
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態としての気圧式倍力装置を示したものである。本気圧式倍力装置は、タンデム型として構成したもので、フロントシェル11とリヤシェル12とからなるシェル本体10内はセンターシェル13により前・後2室に区画され、この前・後2室はさらに、ダイアフラム14,15を備えたパワーピストン16,17により定圧室18,19と変圧室20,21とに区画されている。各パワーピストン16,17は、その中央に、大径のカップ部22aと小径の筒状部22bとを連続に有するバルブボデー22を設けており、バルブボデー22は、センターシェル13およびリヤシェル12をシール部材23、24を介して気密的にかつ摺動自在に挿通して、その筒状部22bをリヤシェル12の後方へ延ばしている。
【0014】
バルブボデー22には、2つの定圧室18と19とを連通しかつ各定圧室18,19をバルブボデー22の筒状部22b内に連通する定圧通路(負圧通路)25が設けられる他、2つの変圧室20と21とを連通しかつ各変圧室20,21をバルブボデー22の筒状部22b内に連通する空気通路(大気通路)26が設けられている。フロント側の定圧室18には、フロントシェル11の前部に接続した導入管27を通じて、例えばエンジン負圧が導入されるようになっており、一方、バルブボデー22の筒状部22bの開口側にはサイレンサ28とフィルタ29とが配設されている。
【0015】
バルブボデー22のカップ部22aの底部には段付の軸孔30が設けられ、この軸孔30内にはプランジャ31が摺動可能に配設されている。このプランジャ31は、リヤ側の本体部32と後に詳述するフロント側の反力受部33とからなっており、その本体部32の後端にはブレーキペダル(図示略)と連動する入力軸34が連結されている。また、バルブボデー22の筒状部22b内には、前・後の変圧室20,21に対して前記負圧通路25と大気通路26とを選択的に開く弁機構35が配設されている。
【0016】
弁機構35は、バルブボデー22の筒状部22bの内面に押え部材36を用いて基端部が固定された弾性変形可能な弁体37と、この弁体37の前端の外縁部と負圧通路25の開口を含むようにバルブボデー22の内周に形成された弁座部とで構成される負圧弁38と、弁体37の前端の内縁部とプランジャ31の本体部32の後端に形成された弁座部4で構成される大気弁39と、入力軸34に一端を係合させて、常時は負圧弁38および大気弁39を閉じる方向へ弁体37を付勢する弁ばね40とを備えている。なお、入力軸34は、前記押え部材36に一端を係合させた戻しばね41により常時はブレーキペダル側へ付勢されている。また、プランジャ31の本体部32は、バルブボデー22に設けた半径方向孔42に挿入したストップキー43によりバルブボデー22との相対移動範囲が規制されている。
【0017】
一方、バルブボデー22のカップ部22aの底部には、ゴム製のリアクションディスク45を介して出力軸46の基端大径部46aが作動連結されている。出力軸46の基端大径部46aはカップ形状をなしており、前記リアクションディスク45はこの基端大径部46aのカップ部内に納められて、その中央部分を前記バルブボデー22の軸孔30に臨ませている。フロント側定圧室18には、パワーピストン16,17を作動位置から非作動位置(図1に示す位置)に復帰させる戻しばね47が配設されており、前記出力軸46の基端大径部46aはこの戻しばね45の一端を受けるばね受け48によりバルブボデー22に対して押えられている。なお、出力軸46の先端部はフロントシェル11を気密的に挿通してその前方へ延ばされ、これにはマスタシリンダ(図示略)が作動連結されるようになっている。
【0018】
上記プランジャ31を構成する反力受部33は、図2に良く示されるように、バルブボデー22の軸心上に配置された軸部材50と、この軸部材50に摺動可能に嵌装されたスリーブ51と、軸部材50の後端部に固定されたばね受52に一端を着座させ、前記スリーブ51を所定のセット荷重で前方へ付勢する圧縮ばね53とから概略構成されている。
【0019】
上記スリーブ51は、頭部51aの基端に内方フランジ51bと外方フランジ51cとを設けており、その内方フランジ51bを軸部材50の先端の大径部50aの背面に当接させることにより、軸部材50に対する前方への移動が規制され、かつその外方フランジ51cをバルブボデー22の軸孔30内に設けた段差部30aに当接させることにより、バルブボデー22に対する後方への移動が規制されている。そして、スリーブ51は、前記圧縮ばね53により常時は前方へ付勢されて、その内方フランジ51bを軸部材50の大径部50aの背面に当接させる前進端に位置決めされ、この状態で、スリーブ51の前端が軸部材50の前端と同一面上に位置決めされるようになっている。なお、ばね受52は、その筒状部52aの内周に設けた雌ねじ部を軸部材50に設けた雄ねじ部に螺合させることにより軸部材50に強固に締付け固定されている。このため、軸部材50の後端には、工具を係合するための半径方向溝50bが設けられている。
【0020】
一方、バルブボデー22の軸孔30の開口端部には、前記スリーブ51を摺動案内する環状のスペーサ54が取付けられている。このスペーサ54の存在により、リアクションディスク45に対向する反力受部33の最大接触径D1 を拡大することなく、軸孔30の奥側部分すなわち圧縮ばね53を納めた部分の径D2 を拡大することができ、その分、有効径の大きな圧縮ばね53の使用が可能になっている。
【0021】
こゝで、上記反力受部33は、軸部材50に対してスリーブ51、ばね受52、圧縮ばね53を組付けたサブアセンブリ体として供され、その全長は、倍力装置の非作動状態で確保されるところの、本体部32とリアクションディスク45の間の距離よりも小さく設定されている。したがって、非作動状態では、軸部材50およびスリーブ51の先端とリアクションディスク45との間に所定の隙δ1 が確保されるようになっている。また、この非作動状態では、スリーブ51の後端とその後退端を決めるバルブボデー22の段差部30aとの間には所定の隙δ2 が確保され、スリーブ51は、この隙δ2 の範囲で軸部材50に対して後方へ移動できるようになっている。
【0022】
上記した気圧式倍力装置は、そのリヤシェル12の後面に植立した複数のスタッドボルト55を用いて車体に取付けられ、この取付状態で入力軸34に図示を略すブレーキペダルが連結される。そして、この取付状態でブレーキペダルを踏込むと、入力軸34とプランジャ31の本体部32とが、図1および図2の左方向へ一体的に前進し、大気弁39が開いてサイレンサ28およびフィルタ29を通じてバルブボデー22内に大気が流入し、この大気は大気通路26を通って2つの変圧室21,20に導入される。この結果、負圧が導入されている定圧室18,19と変圧室20,21との間に差圧が発生し、前・後のパワーピストン16,17が前進して、その推力(出力)がバルブボデー22およびリアクションディスク45を介して出力軸46に伝達され、倍力作用が行われる。
【0023】
上記倍力作用の開始に際しては、スリーブ51に圧縮ばね53の所定のセット荷重がかかっているので、プランジャ31の本体部32の前進に応じて反力受部33の軸部材50とスリーブ51とが一体的に前進し、出力軸46から加えられる出力反力によってリアクションディスク45が軸孔30内に膨出変形し、先ず前記隙δ1 が解消されて、この間、図3に示すようにジャンプイン出力Aが発生する。続いて、出力反力の一部が、リアクションディスク38から軸部材50およびスリーブ51を介してプランジャ31の本体部32に伝達され、同じく図3に示すように入力に応じて出力が直線的に増大し、所定の倍力比α1 が得られる。この時、軸部材50とスリーブ51とが一体となって出力反力を受けるので、リアクションディスク45に対する反力受部33の接触径は前記した最大接触径D1 となり、したがって、リアクションディスク38の直径をD0 (図1)とすると、この時の倍力比α1 は、α1 =(D0 /D12 となる。
【0024】
しかし、入力軸34を介してプランジャ31の本体部32に伝わる入力(踏力)が増え、出力が増加すると、出力軸46からリアクションディスク38を介してスリーブ51に伝えられる出力反力の一部も増加し、この力が圧縮ばね53のセット荷重を越えると、スリーブ51が圧縮ばね53の付勢力に抗して後退し、バルブボデー22の段差部30aに着座して、バルブボデー22に保持される状態となる。この結果、リアクションディスク38から加えられる出力反力の一部は、軸部材50のみを介してプランジャ31本体部32に伝えられ、反力受部33の受圧面積は実質的に小さくなる。この時の倍力比α2 は、軸部材50の大径部50aの直径をd(図2)とすると、α2 =(D0 /d)2 となり、図3に示すように上記倍力比α1 よりも一段大きな倍力比α2 が得られる。そして、この倍力比α2 は全負荷点Bまで継続して得られ、これにより、大きな出力を必要とする領域において入力(踏力)の大幅な軽減が可能になる。本実施の形態では特に、圧縮ばね53を配置する軸孔30を大きな径D2 を有する構成としているので、有効径の大きいすなわち線径を太くしてもバネ常数の低い圧縮ばね53を用いて、そのセット荷重(図3の屈曲点Cに対応)を任意に高めることができる。換言すれば、圧縮ばね53の巻き数を増やすことなくセット荷重を高めることができ、寸法(長さ)的に有利な倍力装置を実現できる。
【0025】
ここで、ブレーキペダルから踏力がなくなると、戻しばね41によって入力軸34がプランジャ31の本体部32と一体に後退し、負圧弁38が開いて定圧室18、19内の負圧が前・後の変圧室20,21に導入され、上記した差圧が解消される。その後、ブレーキペダルが完全解放されると、フロント側の定圧室18内の戻しばね36のばね力により各パワーピストン16、17が、図示の非作動状態に復帰する。しかして、本実施の形態においては、反力受部33がプランジャ31の本体部32から分離独立しているので、前記した負圧弁38の開量(リフト量)と無関係に、スリーブ51のストローク量δ2 (図2)を必要最小限に設定でき、その分、圧縮ばね53の応力振幅が小さくなる。因みに、前出図5に示したようにプランジャ3の本体部3aに対して小径軸部4を螺合連結する態様では、スリーブ5のストローク量δ2 を負圧弁38のリフト量δ3 (ストップキー42の許容移動量と同じ…図2)よりも大きく設定しなければならず、その分、圧縮ばね6(図5)の応力振幅が大きくなるので、その巻き数を増やさざるを得ず、寸法(長さ)的に不利となる。
【0026】
図4は、本発明の第2の実施の形態を示したものである。なお、本第2の実施の形態としての気圧式倍力装置の基本構造は、上記第1の実施の形態と変わるところがないので、ここでは同一部分に同一符号を付し、その説明を省略することとする。本第2の実施の形態の特徴とするところは、プランジャ31の反力受部33を構成するばね受52として、長尺の円筒部52aを備えたものを用いた点にある。このばね受け52の円筒部52aの長さは、装置の非作動状態においてスリーブ51との間に所定の隙δ4 を確保する大きさとなっている。しかして、この隙δ4 の大きさは、ここでは前記したスリーブ51のストローク量δ2 と前記負圧弁38のリフト量δ3 とに対して、[δ4 −δ2 <δ3 ]の関係を満足するように設定されている。
【0027】
このように構成した第2の実施の形態においては、全負荷点B(図3)以降、さらにブレーキペダルが踏込まれた際、プランジャ31の本体部32が、ストップキー43を介してバルブボデー22に位置固定される前に、ばね受52の円筒部52aの先端がスリーブ51に当接し、軸部材50とスリーブ51との相対移動量が最小限に抑えられる。したがって、圧縮ばね6の必要以上の圧縮が抑えられ、その耐久性が向上するようになる。
【0028】
なお、上記2つの実施の形態では、タンデム型として構成した例を示したが、本発明は、定圧室および変圧室をそれぞれ一つずつ設けたシングル型として構成したものも含むことは、もちろんである。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、反力受部がプランジャの本体部から独立しているので、これをユニット化してバルブボデーに簡単に組付けることができ、組付性が著しく向上して生産性の向上並びに製造コストの低減に大きく寄与するものとなる。
また、本発明によれば、上記した組付性の改善に加えて、軸方向寸法を延ばすことなく圧縮ばねのセット荷重を簡単に変更することができ、車両に対する組付スペースの面で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態としてのタンデム型気圧式倍力装置の全体的構造を示す断面図である。
【図2】図1に示した気圧式倍力装置の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】図1に示した気圧式倍力装置の入出力特性を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態としてのタンデム型気圧式倍力装置の要部構造を示す断面図である。
【図5】従来の気圧式倍力装置の要部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シェル本体
14,15 ダイアフラム
16,17 パワーピストン
18,19 定圧室
20,21 変圧室
22 バルブボデー
30 軸孔
31 プランジャ
32 プランジャの本体部
33 プランジャの反力受部
34 入力軸
35 弁機構
45 リアクションディスク
46 出力軸
50 軸部材
51 スリーブ
52 ばね受
53 圧縮ばね
54 スペーサ

Claims (2)

  1. シェル本体内をダイアフラムが備えられたパワーピストンにより定圧室と変圧室とに区画し、前記パワーピストンに設けたバルブボデーの軸孔内に、入力軸と連結されたプランジャと該プランジャの後端に設けた弁座を要素とする弁機構とを配設し、前記プランジャの摺動に応じて前記弁機構を作動させることにより、前記定圧室と前記変圧室とに差圧を発生させ、この差圧により前記パワーピストンに生じた推力をリアクションディスクを介して出力軸に伝達すると共に、前記リアクションディスクを介して出力反力の一部を前記プランジャに伝達するようにした気圧式倍力装置において、前記プランジャを、前記入力軸に連結される本体部と前記リアクションディスクに臨む反力受部とに分割し、前記反力受部は、前記バルブボデーの軸心上に配置され先端に大径部を有する軸部材と、該軸部材の外周に摺動可能に嵌装され、該軸部材の大径部により前進が規制されると共に、前記バルブボデーの軸孔に設けた段差部により後退が規制されたスリーブと、前記軸部材の基端部に固定され前記本体部に当接するばね受と、前記軸部材の外周で前記ばね受と前記スリーブとの間に設けられ、常時は所定のセット荷重で前記スリーブを前記軸部材の大径部に当接させて位置決めする圧縮ばねとを備える構成としたことを特徴とする気圧式倍力装置。
  2. 前記反力受部を構成する前記圧縮ばねを、前記リアクションディスクに対する前記スリーブの接触端の外径よりも大きな有効径を有するものとし、バルブボデーの軸孔のリアクションディスク側開口端部にスリーブを摺動可能に案内すると共に前記リアクションディスクからの出力反力の一部を前記バルブボデーに伝達するスペーサを取付けて、バルブボデーの軸孔の前記開口端部を拡大したことを特徴とする請求項1に記載の気圧式倍力装置。
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