JP5758281B2 - 配電盤用転倒防止具 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された考案は、フレームの取付穴位置に対応可能に駒ネジの縦、横の位置を変換するスライド機構や車輪を浮かせる固定ストッパーを備えた構造となっている。
このような構造によれば、多種フレーム盤の多様な取付ピッチ穴に台車取付機構部を追従させることができるため、フレーム盤の取付作業が簡素化される。また、固定ストッパーにより、台車が勝手に移動しないように固定させることができる。
このような構造によれば、六角ボルトを締め付ける際に、六角ナットの回転が箱体によって規制されるため、作業性が良い。
特許文献3に開示された考案は、ナットが挿通される丸孔部と、ボルトの軸部を収容可能に,この丸孔部に連続形成される長孔部を有する列盤に対して適用されるものであって、長孔部に係合してナットの回転を規制するストッパがナットの座金の切欠面に固定されたことを特徴としている。このような構造によれば、いずれかの配電盤の内部に作業者の手が入らないなど、十分な作業スペースを確保できない場合であっても、一方の盤側で連結作業を行うことが可能である。
加えて、このような構造の配電盤用転倒防止具においては、金属板がベースを配電盤に対して固定するとともに、横方向への配電盤の転倒を防止するという作用を有する。また、ベースを配電盤の前後や横方向に突出するような形状とすることによれば、配電盤が前後や横方向に対して転倒し難くなるという作用を有する。さらに、運搬時に振動を受けた場合でも配電盤から外れ難いという作用を有する。そして、固定治具により配電盤の側面に対して容易に、かつ確実に固定されるという作用を有する。
加えて、位置決め用部材によって配電盤に対する水平方向の位置ずれが防止されるという作用を有する。
このような構造の配電盤用転倒防止具においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、クッション材により配電盤の側面が傷つかないように保護されるという作用を有する。
また、スペーサ6及びベース7はいずれも木製の角材からなり、金属板4a,4b及びスペーサ6は配電盤3の奥行Lと同程度の長さを有しており、ベース7は転倒防止具1を配電盤3に装着した場合に配電盤3の前後に突出するように、配電盤3の奥行Lよりも長く形成されている。
すなわち、ベース7は配電盤3の前後方向への転倒を防止するという作用を有する。また、金属板4a,4bはスペーサ6を介してベース7を配電盤3に対して固定するとともに、配電盤3の横方向への転倒を防止するという作用を有する。なお、ベース7を配電盤3の横方向へも突出するような形状とすれば、ベース7によっても配電盤3の横方向のへの転倒が防止される。
なお、本願明細書においては、金属板4a,4bのうちのいずれか一方のみが図面に示されている場合であっても、その図面を用いた説明が他方の金属板にもあてはまるときには、上述の「金属板4a(4b)」のように図示されていない方の金属板の符号を括弧書きで表記するものとする。
また、金属板4b(4a)及びクッション材8の取付部5(図1(b)及び図2(a)参照)の後端近傍には、位置決め用部材11が立設されている。そして、金属板4b(4a)及びクッション材8の立設部9は前端側が高く、後端側が低くなるように一部が切り欠かれている。
なお、本願明細書では、金属板4b(4a)及びクッション材8において配電盤3に取り付けた際に配電盤3の前面及び後面に近い側をそれぞれ前端及び後端というものとする。また、配電盤3の側板3a(図1(b)参照)にも固定治具2の取付個所にだるま孔10と同一形状の連結孔(図示せず)が設けられている。
さらに、図2(b)に示すように、固定治具2は、外れ防止板15に挿通されるとともに、軸部16aにばね座金17及び平座金18が装着された角根丸頭ボルト16がナット19に螺合された構造となっている。そして、図3(a)及び図3(b)に示すように、外れ防止板15は金属製の板材であり、角根丸頭ボルト16が挿通されるボルト孔20を有する平面視矩形状の平板部15aの一端に,側面視して略直角をなすように平面視矩形状の係止部15bが形成された構造となっている。なお、外れ防止板15は係止部15b及びボルト孔20も含めて幅方向(図3(a)のW方向)について対称に形成されている。
図4(a)は図1(a)において固定治具2を取り外した状態のだるま孔10とその周囲を部分的に拡大した図であり、図4(b)は図4(a)において固定治具2をだるま孔10に取り付けた状態を示す図である。図4(a)に示すように、金属板4a(4b)及びクッション材8の立設部9に設けられるだるま孔10は、角根丸頭ボルト16の頭部16b(図2(b)参照)を挿通可能に形成される丸孔部10aと、角根丸頭ボルト16の角根部16c(図2(b)参照)を係合可能に,丸孔部10aに連続して形成される長孔部10bとからなる。そして、このような形状のだるま孔10に対して固定治具2は、図4(b)に示すように外れ防止板15の係止部15bが丸孔部10aの内周面に当接するように取り付けられる。
図5(a)及び図5(b)に示すように、外れ防止板15において固定治具2をだるま孔10に取り付けた際に、丸孔10aの内周面に当接する係止部15bの角部をA、外れ防止板15の中心線PとAの距離をa、Aからボルト孔20の最下端Bまでの中心線Pに沿った長さをbとする。このとき、係止部15bの幅は2aとなる。一方、だるま孔10については、丸孔10aの半径をrとし、その中心Oから長孔10bの最下端Cまでの長さをs、長孔10bの長さをhとする。
まず、図6(a)に示すように、配電盤3の側板3aと転倒防止具1の金属板4a(4b)及びクッション材8に設けられただるま孔10の丸孔部10aに角根丸頭ボルト16を頭部16bの方から挿通した後、矢印Dの向きに降下させる。これにより、図6(b)に示すように、角根丸頭ボルト16の角根部16cがだるま孔10の長孔部10bに収容される。次に、図6(c)に示すように、外れ防止具15のボルト孔20に角根丸頭ボルト16の軸部16aを挿通させた状態で、外れ防止具15の係止部15bをだるま孔10の丸孔部10aの内周面に当接させる。
Claims (2)
- 丸孔部と,この丸孔部に連続して形成される長孔部からなるだるま孔を有する板材に取り付けられる固定治具において、
前記丸孔部に挿通可能な頭部と,前記長孔部に係合可能な角根部を有する丸頭角根ボルトと、
この丸頭角根ボルトの軸部が挿通されるボルト孔が設けられた平板部と,この平板部の一端に,側面視して直角をなすように形成される平面視矩形状の係止部とからなる外れ防止板と、
前記丸頭角根ボルトの前記軸部が螺合するナットと、を備え、
前記外れ防止板は、前記丸頭角根ボルトの軸部に挿通され,前記角根部が前記だるま孔の前記長孔部に係合した状態で、前記丸孔部の内周面に前記係止部が当接するように形成される固定治具を備えて、側板に前記だるま孔と同一形状の連結孔を有するとともに下面に位置決め孔を有する配電盤に取り付けられる配電盤用転倒防止具であって、
前記だるま孔が設けられるとともに、前記配電盤の前記側板に対して当接可能に形成される立設部と、この立設部に直交し前記配電盤の前記下面に対して当接可能に形成される取付部からなる側面視L字状の金属板と、
この金属板の前記取付部が上面に固設されるとともに前記配電盤の奥行きよりも長く形成されて前記配電盤の前後に突出するように設置されるベースと、
前記位置決め孔に対して挿設可能に、前記金属板の前記取付部に立設される位置決め部材と、を備えたことを特徴とする配電盤用転倒防止具。 - 前記金属板は、前記配電盤の前記側板に当接する側の前記立設部に貼設されるクッション材を備えたことを特徴とする請求項1記載の配電盤用転倒防止具。
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