JP5758270B2 - 逆止弁 - Google Patents

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Description

本発明は、出口側流路に常時通じる弁室が内部に形成されるとともに入口側流路を開口させた弁座が前記弁室に臨んで設けられる弁ハウジングと、前記弁座に着座可能な弁部ならびに前記入口側流路と反対側で前記弁部に同軸に連なる軸部を有する弁体と、該弁体を前記弁座に着座する側に付勢する付勢部材とを備え、前記入口側流路から前記弁室を経て前記出口側流路に流れる流体からの流動抵抗を前記弁体に付与する流動抵抗部が前記弁体に設けられる逆止弁に関する。
図10において、入口側流路61を中央部に開口させる弁座62が弁ハウジング63に設けられ、前記弁座62に着座可能な弁体64が弁座62に着座する側にばね65で付勢されて成る逆止弁では、弁体64が、その軸線を入口側流路61の軸線に対して傾けた姿勢で弁座62に着座することがあり、その場合、弁体64の周囲に不均等な圧力分布が生じることによって、図11で示すように、弁体64の重心Gを中心として入口側流路61の軸線に対して角度φで横方向に往復作動する横振動(振り子振動)と、入口側流路61の軸線に沿って移動量xで往復する縦振動とを含む振動が持続的に発生し、しかも横振動および縦振動は連成するものであり、それぞれ独立では発生し難いものである。
このような自励振動を抑えるために、特許文献1で開示されたものでは、弁ハウジングに固定されたガイド部材でガイドされるようにして弁体に一体に設けられる軸部に、ガイド部材に関して前記弁座とは反対側に位置する流動抵抗部材が、流体からの流動抵抗を前記弁体に付与するようにして取付けられている。
特開平6−185645号公報
ところが、上記特許文献1で開示されるように、ガイド部材に関して弁座とは反対側で弁体の軸部の端部に流動抵抗部材が取付けられる構成では、流動抵抗部材が弁体の重心から遠い位置に配置されることになり、弁体の慣性モーメントが大きくなるため、振動の減衰率が小さくなり、振動の減衰効果も弱まってしまう可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、弁体の慣性モーメントを小さくすることで弁体の振動を効果的に抑制し得るようにした逆止弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、出口側流路に常時通じる弁室が内部に形成されるとともに入口側流路を開口させた弁座が前記弁室に臨んで設けられる弁ハウジングと、前記弁座に着座可能な弁部ならびに前記入口側流路と反対側で前記弁部に同軸に連なる軸部を有する弁体と、該弁体を前記弁座に着座する側に付勢する付勢部材とを備え、前記入口側流路から前記弁室を経て前記出口側流路に流れる流体からの流動抵抗を前記弁体に付与する流動抵抗部が前記弁体に設けられる逆止弁において、前記弁体が前記弁部に重心が位置するように形成され、前記流動抵抗部が、それの軸方向両端面間を前記軸部の軸線方向と直交して前記重心を通る仮想平面が通るようにして、前記弁部から外側方に前記仮想平面と平行に延出することを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記弁室を前記弁座との間に形成するガイド部材が前記弁ハウジングに設けられ、前記軸部が前記ガイド部材で摺動自在に支持されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、ゴムから成る前記弁体に前記流動抵抗部が一体に形成されることを第3の特徴とする
発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記流動抵抗部が、その外周を前記弁ハウジングの内周に摺接させ得るように形成されることを第6の特徴とする。
本発明は、第〜第の特徴の構成のいずれかに加えて、前記弁部が、前記弁座に着座することを可能としつつ前記入口側流路側に向けて膨らんだ球冠状外面を有する球欠部分と、前記軸部側に向かうにつれて次第に小径となるテーパ状外面を有して前記球欠部分に連設される円錐台部分とを有するように形成されることを第の特徴とする。
さらに本発明は、第2の特徴の構成に加えて、前記付勢部材であるコイルばねが、前記ガイド部材と、前記流動抵抗部に形成されるばね受け部との間に設けられることを第の特徴とする
本発明の第1の特徴によれば、弁体は弁部に重心が位置するように形成されており、流動抵抗部が、それの軸方向両端面間を軸部の軸線方向と直交して前記重心を通る仮想平面が通るようにして、弁部から外側方に前記仮想平面と平行に延出するので、弁体の重心の近傍に流動抵抗部が配置されることになり、弁体の慣性モーメントを小さくすることができ、減衰率を増大させて弁体の振動を効果的に抑制することができる。しかも弁体に作用する加振力は弁座の周囲で発生しやすいのであるが、流動抵抗部は弁座の近傍に配置されることになるので流動抵抗部を効果的に配置することができる。また、流動抵抗部が、軸部の軸線方向と直交して重心を通る仮想平面と平行にして弁部から外側方に延出するので、弁体に効率よく流体抵抗を付与することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、弁体の軸部をガイド部材で摺動自在に支持するようにして弁体の振動をより効果的に抑制することができ、またガイド部材に関して弁座とは反対側で弁体の軸部に流動抵抗部材が設けられるものと比べると、流動抵抗部を含む弁体を弁ハウジング内にコンパクトに収納することができるようにして、逆止弁の小型化を図ることができる。
また本発明の第3の特徴によれば、流動抵抗部がゴムから成る弁体に一体に形成されるので、流動抵抗部を含む弁体を、部品点数を少なくして簡素化することができる。また弁体をゴムで形成した場合に、弁部は、軸部よりも撓み難く、剛性を確保し易い部位であり、その弁部に効果的に流動抵抗部を設けることができる。
本発明の第の特徴によれば、流動抵抗部の外周が弁ハウジングの内周に摺接し得るので、弁ハウジングおよび流動抵抗部にガイド機能を持たせて弁体の作動を円滑化することができる。
本発明の第の特徴によれば、弁部は、弁座に着座することを可能とした球欠部分と、軸部側に向かうにつれて次第に小径となるテーパ状外面を有して球欠部分に連設される円錐台部分とを有するので、ゴムから成る弁体の球欠部分の背面側で弁室の容積を確保して弁体の周囲での圧力変動を抑制して加振力を小さく抑えることができ、また球欠部分の剛性を確保することで、球欠部分が撓むことによって生じる弁座への張りつきを防止することができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、コイルばねが、ガイド部材と、流動抵抗部のばね受け部との間に設けられるので、コイルばねを弁体側で受けるためのばね受け部を簡単な構成で形成することができる
施の形態の逆止弁が設けられた燃料ポンプの一部切欠き側面図である。 図1の逆止弁の拡大図である。 図2の3−3線断面図である。 流動抵抗部の有無による横振動の比較を示すグラフである。 流動抵抗部の有無による縦振動の比較を示すグラフである。 参考形態の逆止弁の縦断面図である。 図6の7−7線断面図である。 参考形態の逆止弁の縦断面図である。 図8の9−9線断面図である。 自励振動が生じる状態を説明するための従来の逆止弁の縦断面図である。 従来の逆止弁で生じる横振動および縦振動を示すグラフである。
本発明の実施の形態および参考形態について添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態について図1〜図5を参照しながら説明すると、先ず図1において、この燃料ポンプPは、たとえば車両に搭載される燃料タンク内に収納されるものであり、この燃料ポンプPのハウジング11は、該ハウジング11の下部を嵌合せしめる有底円筒状のポンプホルダ12と、前記燃料タンクの天井壁に取付けられる取付けベース部材13とで協働して保持されるものであり、前記燃料ポンプPの下部には前記燃料タンク内の燃料を濾過するフィルタ14が接続される。
前記ハウジング11は、円筒状のハウジング主体15と、該ハウジング主体15の下部に固定される下部ブラケット(図示せず)と、前記ハウジング主体15の上部にかしめ結合される上部ブラケット17とで構成される。前記取付けベース部材13には、前記上部ブラケット17の一部を液密に嵌合せしめる連結筒18と、外側方に突出する燃料吐出管19とが一体に設けられており、連結筒18および燃料吐出管19内には出口側流路20が形成される。また前記取付けベース部材13には、前記出口側流路20から分岐した調圧通路21が形成されており、この調圧通路21は、前記出口側流路20を流通する流体としての燃料を圧力を所定圧力に調整するようにして前記取付けベース部材13に保持されるレギュレータ弁22に接続される。
前記上部ブラケット17には、前記燃料ポンプPから吐出される燃料の燃料ポンプP側への逆流を阻止する逆止弁24Aが設けられるものであり、この逆止弁24Aの弁ハウジング25は、前記上部ブラケット17の一部を構成して前記取付けベース部材13の連結筒18内に液密に嵌合される。
図2において、前記逆止弁24Aは、前記燃料ポンプPから吐出される燃料を導く入口側流路29ならびに該入口側流路29を中央部に開口させた弁座30が設けられる前記弁ハウジング25と、出口側流路20に常時通じる弁室31を前記弁座30との間に形成して前記弁ハウジング25に設けられガイド部材26と、前記弁座30に着座することを可能とするとともに前記ガイド部材26でガイドされる弁体27Aと、該弁体27Aを前記弁座30に着座する側に付勢する付勢部材としてのコイルばね28とを備える。
前記弁ハウジング25には、一端を前記燃料ポンプPのハウジング11内に通じさせる前記入口側流路29と、該入口側流路29の他端開口部を囲んで環状に形成される前記弁座30と、該弁座30側を小径端としたテーパ孔32と、該テーパ孔32の大径端に同軸に連なる挿入孔33と、該挿入孔33の他端に同軸に連なって該挿入孔33よりも大径に形成される嵌合孔34とが設けられており、前記挿入孔33および前記嵌合孔34間には環状の段部35が形成される。しかも前記弁ハウジング25の突出端には、前記嵌合孔34の一部を形成する薄肉円筒部25aが一体に設けられる。
前記ガイド部材26は、前記嵌合孔34に嵌合されるリング板部26aと、前記挿入孔33に挿入されるようにして前記リング板部26aの内周部に連なる円筒部26bと、該円筒部26bと同軸のガイド孔36を有して前記円筒部26bの前記弁座30側の端部に同軸に連なる支持筒部26cとを一体に有し、前記嵌合孔34に嵌合された前記リング板部26aを、前記弁ハウジング25における前記挿入孔33および前記嵌合孔34間の段部35と、前記リング板部26aの外周部に係合するようにかしめられる前記薄肉円筒部25aとの間に挟持することで、前記ガイド部材26が前記弁ハウジング25に取付けられる。
前記円筒部26bの周方向複数箇所には、前記弁室31を前記出口側流路20に通じさせる連通孔37,37…が設けられ、前記支持筒部26cの外面のうち前記円筒部26b寄りの部分は、前記連通孔37,37…に燃料を円滑に導くべく前記連通孔37,37…側に向かうにつれて大径となるテーパ面38として形成される。
前記弁体27Aは、前記弁座30に着座可能な弁部40Aと、前記ガイド部材26における支持筒部26cのガイド孔36に摺動自在に嵌合することで該ガイド部材26で摺動自在に支持されるようにして前記弁部40Aの前記入口側流路29とは反対側に同軸に連なる軸部41を一体に有してゴムから成る。
前記弁部40Aは、前記弁座30に着座することを可能としつつ前記入口側流路29側に向けて膨らんだ球冠状外面45を有する球欠部分42と、前記軸部41側に向かうにつれて次第に小径となるテーパ状外面46を有して前記球欠部分42に連設される円錐台部分43と、該円錐台部分43の前記球欠部分42とは反対側の端部に同軸に連なるとともに前記軸部41が前記円錐台部分43とは反対側の端部に同軸に連なる短円柱部分44とから成るものであり、前記短円柱部分44は前記軸部41よりも大径に形成される。しかもこの弁部40Aに弁体27Aの重心Gが位置するように弁体27Aが形成される。
前記弁体27Aには、入口側流路29から前記弁室31を経て前記出口側流路20に流れる燃料からの流動抵抗を前記弁体27Aに付与する流動抵抗部48が設けられるものであり、該流動抵抗部48は、前記弁部40Aおよび前記軸部41の連設部47よりも前記燃料の流通方向49に沿う上流側に配置されるようにして前記弁部40Aに一体に形成される。
図3を併せて参照して、前記流動抵抗部48は、前記軸部41の軸線方向と直交して前記重心Gを通る仮想平面PLに平行として前記弁部40Aから外側方に延出するようにして前記弁体27Aに一体に形成されるものであり、望ましくは、流動抵抗部48の軸方向両端面間を前記仮想平面PLが通るようにして流動抵抗部48が前記弁部40Aに設けられ、この実施の形態では、前記流動抵抗部48の前記軸部41側の端面が前記仮想平面PLと重なるようにして流動抵抗部48が前記弁部40Aに設けられる。
また前記流動抵抗部48は、その外周を前記弁ハウジング25における挿入孔33の内周に摺接させ得るようにして、前記弁部40Aの短円柱部分44から外側方に張り出すように形成される。
しかも前記流動抵抗部48の外周の複数箇所(この実施の形態では4箇所)には、前記弁室31内での燃料の流通をフランジ状の前記流動抵抗部48が阻害することのないように、円弧状の切欠き50,50…が設けられる。
前記コイルばね28は、前記軸部41を同軸に囲繞して前記ガイド部材26および前記流動抵抗部48間に設けられるものであり、このコイルばね28の一端を受ける環状の受け面51が前記ガイド部材26における支持筒部26cの外面に形成され、前記コイルばね28の他端は、前記流動抵抗部48の内周部に形成される環状のばね受け部52で受けられる。また前記コイルばね28の他端部には、位置決めのために前記弁部40Aの一部を構成する短円柱部分44の一部が挿入される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、弁部40Aに重心Gが位置するように形成される弁体27Aの弁部40Aに流動抵抗部48が設けられるので、弁体27Aの重心Gの近傍に流動抵抗部48が配置されることになり、弁体27Aの慣性モーメントを小さくすることができ、減衰率を増大させて弁体27Aの振動を効果的に抑制することができる。しかも弁体27Aに作用する加振力は弁座30の周囲で発生しやすいのであるが、流動抵抗部48は弁座30の近傍に配置されることになるので流動抵抗部48を効果的に配置することができる。
また弁体27Aの軸部41をガイド部材26で摺動自在に支持するので、弁体27Aの振動をより効果的に抑制することができ、またガイド部材26に関して弁座30とは反対側で弁体27Aの軸部41に流動抵抗部材が設けられるものと比べると、流動抵抗部48を含む弁体27Aを弁ハウジング25内にコンパクトに収納することができるようにして、逆止弁24Aの小型化を図ることができる。
またゴムから成る弁体27Aに流動抵抗部48が一体に形成されるので、流動抵抗部48を含む弁体27Aを、部品点数を少なくして簡素化することができる。また弁体27Aをゴムで形成した場合に、弁部40Aは、軸部41よりも撓み難く、剛性を確保し易い部位であり、その弁部40Aに効果的に流動抵抗部48を設けることができる。
また流動抵抗部48が、軸部41の軸線方向と直交して前記重心Gを通る仮想平面PLと平行にして弁部40Aから外側方に延出するように形成されるので、弁体27Aに効率よく流体抵抗を付与することができ、特に流動抵抗部48の軸方向両端面間を仮想平面PLが通るようにすることで、弁体27Aの慣性モーメントをより一層小さくすることができる。
また流動抵抗部48の外周が弁ハウジング25の内周に摺接し得るので、弁ハウジング25および流動抵抗部48にガイド機能を持たせて弁体27Aの作動を円滑化することができる。
また弁部40Aが、弁座30に着座することを可能としつつ入口側流路29側に向けて膨らんだ球冠状外面45を有する球欠部分42と、軸部41側に向かうにつれて次第に小径となるテーパ状外面46を有して球欠部分42に連設される円錐台部分43とを有するように形成されるので、ゴムから成る弁体27Aの球欠部分42の背面側で弁室31の容積を確保して弁体27Aの周囲での圧力変動を抑制して加振力を小さく抑えることができ、また球欠部分42の剛性を確保することで、球欠部分42が撓むことによって生じる弁座30への張りつきを防止することができる。
さらにコイルばね28が、ガイド部材26と、流動抵抗部48の内周部に形成される環状のばね受け部52との間に設けられるので、コイルばね28を弁体27A側で受けるためのばね受け部52を簡単な構成で形成することができる。
ここで流動抵抗部が設けられていない弁体と、流動抵抗部48が設けられている弁体27Aとで、横方向の振動を実験によって確認すると図4で示すようになり、縦方向の振動を実験によって確認すると図5で示すようになる。
図4において実線で示すのが流動抵抗部48が設けられている弁体27Aで生じる横方向の振動であり、二点鎖線で示すのが流動抵抗部48が設けられていない弁体で生じる横方向の振動であり、流動抵抗部48が設けられることで横方向の振動を抑制し得ることが確認できる。
また図5において実線で示すのが流動抵抗部48が設けられている弁体27Aで生じる縦方向の振動であり、二点鎖線で示すのが流動抵抗部48が設けられていない弁体で生じる縦方向の振動であり、流動抵抗部48が設けられることで縦方向の振動を抑制し得ることが確認できる。
本発明の第参考形態について図6および図7を参照しながら説明するが、上記実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみで詳細な説明は省略する。
逆止弁24Bは、入口側流路29ならびに該入口側流路29を中央部に開口させた弁座30が設けられる弁ハウジング25と、弁室31を前記弁座30との間に形成して前記弁ハウジング25に設けられるガイド部材26と、前記弁座30に着座することを可能とするとともに前記ガイド部材26でガイドされる弁体27Bと、該弁体27Bを前記弁座30に着座する側に付勢するコイルばね28とを備える。
前記弁体27Bは、前記弁座30に着座可能な弁部40Bと、前記ガイド部材26における支持筒部26cのガイド孔36に摺動自在に嵌合することで該ガイド部材26で摺動自在に支持されるようにして前記弁部40Bに一体に連なる軸部41を一体に有してゴムから成る。
前記弁部40Bは、前記弁座30に着座することを可能としつつ前記入口側流路29側に向けて膨らんだ球冠状外面45を有する球欠部分42と、前記球欠部分42に連設される大径短円柱部分52と、該大径短円柱部分52の前記球欠部分42とは反対側の端部に同軸に連なるとともに前記軸部41が前記大径短円柱部分52とは反対側の端部に同軸に連なる小径短円柱部分53とから成るものであり、この弁部40Bに弁体27Bの重心Gが位置するように弁体27Bが形成される。
前記弁体27Bには、入口側流路29から前記弁室31を経て前記出口側流路20に流れる燃料からの流動抵抗を前記弁体27Bに付与する流動抵抗部55が設けられるものであり、該流動抵抗部55は、前記弁体27Bの前記弁座30への着座状態では前記入口側流路29内に位置するようにして、前記軸部41とは反対側で前記弁部40Bに一体に連設される。
而して前記流動抵抗部55は、横断面形状が十字状となるとともに前記軸部41の軸線に沿う方向に長く形成されて、前記弁部40Bにおける球欠部分42の中心部に一体に連設される。
またコイルばね28は、前記軸部41を同軸に囲繞して前記ガイド部材26および前記弁部40B間に設けられるものであり、このコイルばね28の一端を受ける環状の受け面51が前記ガイド部材26における支持筒部26cの外面に形成され、前記弁部40Bにおける大径短円柱部分52および小径短円柱部分53間には、前記コイルばね28の他端を受ける環状の受け面56が形成される。
この第参考形態によれば、実施の形態と同様に、弁体27Bの重心Gの近傍に流動抵抗部55が配置されることになり、弁体27Bの慣性モーメントを小さくすることができ、減衰率を増大させて弁体27Bの振動を効果的に抑制することができ、流動抵抗部55が弁座30の近傍に配置されることになるので流動抵抗部55を効果的に配置することができる。また流動抵抗部55を含む弁体27Bを弁ハウジング25内にコンパクトに収納することができるようにして、逆止弁24Bの小型化を図ることができる。
しかも流動抵抗部55が、弁体27Bの弁座30への着座状態では入口側流路29内に位置するようにして、軸部41とは反対側で弁部40Bに一体に連設されるので、流動抵抗部55を配置するためのスペースを弁室31内に確保することを不要として逆止弁24Bの小型化を図ることができる。
本発明の第参考形態について図8および図9を参照しながら説明するが、上記実施の形態および第参考形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみで詳細な説明は省略する。
逆止弁24Cは、入口側流路29ならびに該入口側流路29を中央部に開口させた弁座30が設けられる弁ハウジング25と、弁室31を前記弁座30との間に形成して前記弁ハウジング25に設けられるガイド部材26と、前記弁座30に着座することを可能とするとともに前記ガイド部材26でガイドされる弁体27Cと、該弁体27Cを前記弁座30に着座する側に付勢するコイルばね28とを備える。
前記弁体27Cは、前記弁座30に着座可能な弁部40Bと、前記ガイド部材26における支持筒部26cのガイド孔36に摺動自在に嵌合することで該ガイド部材26で摺動自在に支持されるようにして前記弁部40Bに一体に連なる軸部41を一体に有してゴムから成り、弁部40Bに弁体27Cの重心Gが位置するように弁体27Cが形成される。
前記弁体27Cには、入口側流路29から前記弁室31を経て前記出口側流路20に流れる燃料からの流動抵抗を前記弁体27Cに付与する流動抵抗部57が設けられるものであり、該流動抵抗部57は、前記弁体27Cの前記弁座30への着座状態では前記入口側流路29内に位置するようにして、前記軸部41とは反対側で前記弁部40Bに一体に連設される。
而して前記流動抵抗部57は、前記弁部40Bにおける球欠部分42の中心部に一体に連設される円筒部58の周方向に等間隔をあけた4箇所に凹部59,59…が設けられて成るものである。
この第参考形態によれば、第参考形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施の形態および参考形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記各実施の形態では、弁体27Aの軸部41がガイド部材26で摺動自在に支承されるようにした逆止弁について説明したが、図10で示す従来例と同様に、ガイド部材でガイドされることのない軸部が弁部に同軸に連なってなる弁体を備える逆止弁にも本発明を適用可能である。
20・・・出口側流路
24A,24B,24C・・・逆止弁
25・・・弁ハウジング
26・・・ガイド部材
27A,27B,27C・・・弁体
28・・・付勢部材であるコイルばね
29・・・入口側流路
30・・・弁座
31・・・弁室
40A,40B・・・弁部
41・・・軸部
42・・・球欠部分
43・・・円錐台部分
45・・・球冠状外面
46・・・テーパ状外面
48,55,57・・・流動抵抗部
49・・・流通方向
52・・・ばね受け部
G・・・重心
PL・・・仮想平面

Claims (6)

  1. 出口側流路(20)に常時通じる弁室(31)が内部に形成されるとともに入口側流路(29)を開口させた弁座(30)が前記弁室(31)に臨んで設けられる弁ハウジング(25)と、前記弁座(30)に着座可能な弁部(40A)ならびに前記入口側流路(29)と反対側で前記弁部(40A)に同軸に連なる軸部(41)を有する弁体(27A)と、該弁体(27A)を前記弁座(30)に着座する側に付勢する付勢部材(28)とを備え、前記入口側流路(29)から前記弁室(31)を経て前記出口側流路(20)に流れる流体からの流動抵抗を前記弁体(27A)に付与する流動抵抗部(48)が前記弁体(27A)に設けられる逆止弁において、
    前記弁体(27A)が前記弁部(40A)に重心(G)が位置するように形成され、前記流動抵抗部(48)が、それの軸方向両端面間を前記軸部(41)の軸線方向と直交して前記重心(G)を通る仮想平面(PL)が通るようにして、前記弁部(40A)から外側方に前記仮想平面(PL)と平行に延出することを特徴とする逆止弁。
  2. 前記弁室(31)を前記弁座(30)との間に形成するガイド部材(26)が前記弁ハウジング(25)に設けられ、前記軸部(41)が前記ガイド部材(26)で摺動自在に支持されることを特徴とする請求項1記載の逆止弁。
  3. ゴムから成る前記弁体(27A)に前記流動抵抗部(48)が一体に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の逆止弁。
  4. 記流動抵抗部(48)が、その外周を前記弁ハウジング(25)の内周に摺接させ得るように形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の逆止弁。
  5. 記弁部(40A)が、前記弁座(30)に着座することを可能としつつ前記入口側流路(29)側に向けて膨らんだ球冠状外面(45)を有する球欠部分(42)と、前記軸部(41)側に向かうにつれて次第に小径となるテーパ状外面(46)を有して前記球欠部分(42)に連設される円錐台部分(43)とを有するように形成されることを特徴とする請求項のいずれかに記載の逆止弁。
  6. 記付勢部材であるコイルばね(28)が、前記ガイド部材(26)と、前記流動抵抗部(48)に形成されるばね受け部(52)との間に設けられることを特徴とする請求項2記載の逆止弁。
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