JP5757877B2 - 絶縁劣化検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両ボディから電気的に絶縁された直流電源(以下、説明の便宜上、高圧直流電源ということがあるが、何ボルト以上という制限はない。)を備えた電気自動車等における車両ボディと高圧直流電源との間の絶縁劣化を検出する絶縁劣化検出装置に関する。
一般に、リチウムイオン電池セル、スーパーキャパシタセル等による高圧直流電源を駆動エネルギー源として用いる電気自動車(または、いわゆるハイブリッド車)では、感電防止のため、高圧直流電源を、接地電位にある車両ボディから電気的に絶縁した構成としている。しかし、電池パックの材質の変質または付着物などによって絶縁特性が劣化した場合、高圧直流電源から車両ボディに流れる漏洩電流がこれに触れた人間に伝わり、感電の危険が生じる。このため、電気自動車には、絶縁劣化検出装置が設けられる必要がある。
本願の発明者は、特許文献1に示すような、短時間で、絶縁劣化を検出、あるいは絶縁抵抗値を測定することができる絶縁劣化検出装置を提案した。この絶縁劣化検出装置を使用することにより、運転者がスタートキースイッチを回した時点から、短時間で、絶縁劣化がないことを確認でき、運転者に不安感を与えることなく、速やかに電気自動車を起動できる。
特願2009−102850号
しかし、特許文献1で提案された絶縁劣化検出装置では、絶縁コンデンサに一定周期で定電流の注入、引抜きを交互に行っているため、注入と引抜きの電流バランスが完全に一致していない場合、誤差が積算されて電圧ドリフトが生じる。その対策として、ブリーダ抵抗を使用している。
また、メインスイッチをオフからオンにするなどして、絶縁コンデンサの高圧直流電源側からステップ状の大きな外乱電圧が加えられた場合、オーバーレンジになり、このオーバーレンジ中は、絶縁抵抗値を測定することができなくなる。特許文献1で提案された絶縁劣化検出装置では、このような大きな外乱電圧印加後も、絶縁コンデンサに一定周期で定電流の注入、引抜きを交互に行うため、その回路時定数によって決まる所定時間を経過した後、元の測定可能状態に復帰することになる。
また、電気自動車の起動後に絶縁劣化が起きることもあり、その場合に電気自動車等の利用者に危険が及ぶ可能性がある。そこで、電気自動車起動後にも、即座に、絶縁劣化を検出し、警報できる必要がある。
また、高圧直流電源に絶縁劣化が生じていないが、電気自動車のモーター駆動装置のうちインバータまたはモーターに絶縁劣化が生じている場合にも、その絶縁劣化を検出できれることが望ましい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、注入と引抜きの電流バランスが完全に一致していない場合にも、誤差積算による電圧ドリフトの問題が生じず、また、外乱電圧印加時にも測定可能状態への速やかな復帰が可能な絶縁劣化検出装置を提供することを目的とする。
本発明は、さらに、電気自動車等の起動後にも、短時間で絶縁劣化の有無の検出、あるいは絶縁抵抗値の測定が可能な絶縁劣化検出装置を提供することを目的とする。
本発明による絶縁劣化検出装置の構成は、以下のとおりである。
(1)接地部に対して電気的に絶縁された直流電源の漏電を検出するために、直流電源に接続される絶縁コンデンサと測定回路とからなるものであって、測定回路は、定電流交番回路と演算制御回路からなり、定電流交番回路は、その出力電圧のピーク値が一定電圧となるように、絶縁コンデンサに定電流の注入、引抜きを交互に行い、演算制御回路は、その注入、引抜きの周期に基づき、絶縁劣化の有無を判定することを特徴とする。
このような構成とすることにより、注入と引抜きの電流のアンバランスがあっても、一定電圧までの電流注入、電流引抜きが行われるので、電圧ドリフトの問題が生じることがなく、その対策としてのブリーダ抵抗を必要としない。また、絶縁コンデンサの直流電源側から大きな外乱電圧が加えられた場合にも、一定電圧への電流引抜き(または電流注入)が、その直後の周期において行われ、元の測定可能状態に速やかに復帰することができる。
(2)本発明の絶縁劣化検出装置における定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値の双方が一定電圧となるように、絶縁コンデンサに定電流の注入、引抜きを交互に行うことを特徴とする。
このような構成とすることにより、一定電圧までの電流注入および一定電圧までの電流引抜きの双方が行われるので、注入時間および引抜時間の双方が、絶縁抵抗値を反映したものとなる。
(3)本発明の絶縁劣化検出装置における定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値のいずれか一方が一定電圧となるように、絶縁コンデンサに定電流の注入および引抜きのいずれか一方を行い、注入および引抜きのいずれか一方に要した時間と同じ時間、注入および引抜きのうちの他方を行うことを特徴とする。
このような構成とすることにより、一定電圧までの電流注入および一定電圧までの電流引抜きのいずれか一方のみが行われることになるので、電圧検出を簡便にすることができる。
(4)本発明の絶縁劣化検出装置における定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値の双方が正電圧または負電圧となるように、絶縁コンデンサに定電流の注入、引抜きを交互に行うことを特徴とする。
このような構成とすることにより、定電流交番回路を片電源で構成することができる。最大ピーク値を正電圧とし、最小ピーク値を0Vとしても良く、最大ピーク値を0Vとし、最小ピーク値を負電圧としても良い。
(5)本発明の絶縁劣化検出装置は、出力電圧を定電流交番回路の最大駆動電圧以下に制限するツェナーダイオードをさらに設けたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、大きな外乱電圧が加えられた場合にも、定電流交番回路を動作させて、元の測定可能状態に速やかに復帰させることができる。
(6)本発明の絶縁劣化検出装置は、測定回路による絶縁劣化判定に要する注入、引抜き回数が、測定対象の機器起動時には、機器動作時よりも少なく設定されていることを特徴とする。
このような構成とすることにより、測定対象の機器起動時に、速やかに絶縁劣化判定を行うことができ、機器動作時には、起こりうる外乱を考慮に入れた絶縁劣化判定を行うことができる。
(7)接地部に対して電気的に絶縁された直流電源と、この直流電源からの電力により駆動されるモーターと、直流電源からの電力をこのモーターの駆動に適した電力に変換する電力変換器とを有するモーター駆動装置における絶縁劣化を検出するための装置であって、直流電源に接続されてモーター駆動装置における絶縁抵抗値を測定する測定回路を備え、この測定回路は、電力変換器の動作による高周波成分の測定回路への流入を制限する高周波成分分別回路を有することを特徴とする。
このような構成とすることにより、電力変換器の動作時においても、その高周波成分の影響をうけることなく、直流電源側に設けられた測定回路により、絶縁抵抗値を正確に測定し、モーター駆動装置における絶縁劣化を検出することができる。
(8)本発明の絶縁劣化検出装置は、具体的には、高周波成分分別回路がローパスフィルタであり、電力変換器が発生する高周波成分について、電力変換器およびモーターと閉ループを形成し、そのカットオフ周波数は、測定回路の定電流の注入、引抜き動作の周波数よりも高く、電力変換器が発生する高周波成分の周波数よりも低く設定されることを特徴とする。
このような構成とすることにより、電力変換器の動作時においても、その高周波成分の測定回路への流入は、ローパスフィルタにより遮断される。測定回路の定電流の注入、引抜き動作の周波数成分は、測定回路による絶縁抵抗値の測定に使用され、モーター駆動装置の絶縁劣化を検出することができる。
(9)また、本発明の絶縁劣化検出装置は、たとえば、モーターが交流モーターであり、電力変換器がインバータであって、高周波成分分別回路は、インバータの動作により発生する高周波成分の測定回路への流入を制限することを特徴とする。
このような構成とすることにより、インバータの動作時においても、インバータが発生する高周波成分の測定回路への流入は、高周波成分分別回路(たとえば、ローパスフィルタ)により制限される。したがって、その高周波成分の影響を受けることなく、直流電源側に設けられた測定回路により、絶縁抵抗値を正確に測定し、モーター駆動装置における絶縁劣化を検出することができる。
なお、モーターが直流モーターであり、電力変換器がチョッパ回路である場合にも、本発明は同様に適用でき、チョッパ回路が発生する高周波成分の直流電源側への流入が高周波成分分別回路(たとえば、ローパスフィルタ)により制限される。
(10)ここで、本発明者は、電力変換器がインバータであり、インバータをPWM制御する場合、その高周波成分は、インバータのPWM制御で発生するノッチ波であると考えた。そこで、高周波成分分別回路(たとえば、ローパスフィルタ)は、ノッチ波の周波数成分の直流電源側への流入を制限するノッチ波分別回路として構成される。
このような構成とすることにより、インバータの動作時においても、その高周波成分の影響をうけることなく、直流電源側に設けられた測定回路により、絶縁抵抗値を正確に測定し、モーター駆動装置における絶縁劣化を検出することができる。
本発明によれば、定電流の注入、引抜きのアンバランスがあったとしても、これによる電圧ドリフト対策を必要とせず、また、外乱による測定不能状態の時間を短縮することが可能な絶縁劣化検出装置を提供することができる。
また、本発明によれば、電気自動車等の起動後にも、絶縁劣化の有無の検出、あるいは絶縁抵抗値の測定が可能な絶縁劣化検出装置を提供することができる。
本発明による絶縁劣化検出装置および絶縁抵抗測定対象とするモーター駆動装置の全体構成を示す図である。 本発明が適用される定電流交番方式による絶縁劣化検出装置を示す等価回路である。 図2に示した絶縁劣化検出装置における電流注入、引抜き動作を示す出力電圧波形図である。 本発明者により提案された先願に係る絶縁劣化検出装置の構成を示す図である。 先願に係る絶縁劣化検出装置において、外乱電圧が加わった場合の定電流注入、引抜き動作の電圧波形を示す図である。 本発明の第1の実施形態による絶縁劣化検出装置の構成を示す図である。 絶縁抵抗値が500kΩの場合の、定電流注入、引抜き動作の電圧波形を示す図である。 絶縁抵抗値が100kΩの場合の、定電流注入、引抜き動作の電圧波形を示す図である。 図7の模式図である。 図8の模式図である。 本発明による第1の実施形態による絶縁劣化検出装置において、外乱電圧が加わった場合の定電流注入、引抜き動作の電圧波形を示す図である。 絶縁抵抗値が大きい場合について、図6に示した定電流交番回路により、上限電圧のみを一定電圧とする注入、引抜き動作を行った場合の電圧波形を示す図である。 絶縁抵抗値が大きい場合について、図6に示した定電流交番回路により、下限電圧のみを一定電圧とする注入、引抜き動作を行った場合の電圧波形を示す図である。 最大ピーク電圧が正電圧、最小ピーク電圧が0Vとなるように注入、引抜き動作を行う場合の絶縁劣化検出装置に使用するツェナーダイオードの接続を示す図である。 図2に示した絶縁劣化検出装置におけるインバータ起動前後の出力電圧波形図である。 図15に示した出力電圧波形図のインバータ起動時の部分拡大図である。 モーター駆動装置の一例を示す構成図である。 インバータのPWM制御を示す説明図である。 インバータのPWM制御により発生するノッチ波を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態による絶縁劣化検出装置を示す構成図である。 図20に示したノッチ波分別回路の一例を示す回路図である。 図20に示した絶縁劣化検出装置におけるインバータ起動前後の出力電圧波形図である。
以下、添付の図面を参照して本発明による絶縁劣化検出装置の実施の形態を説明する。まず、本発明の一実施形態による絶縁劣化検出装置の構成を説明するに先立って、電気自動車における絶縁劣化検出装置10と高電圧回路15とからなる全体構成を図1により説明する。
図1に示す高電圧回路15は、リチウムイオン電池セル、スーパーキャパシタセルを積み重ねて高電圧をつくりだすための高圧直流電源16、メインスイッチ17、インバータ18および交流モーター19からなる。
測定回路12は、電気自動車を含む一般の自動車で使用されている12V電源に接続され、絶縁劣化を検出した場合、または絶縁抵抗値が所定値以下となると警報信号を出力するようになっている。絶縁劣化が生じたというほどの絶縁不良に至っていない前段階であっても、絶縁抵抗値が所定値以下となったことを検出して警報を発するようにすれば、より信頼性の高い絶縁劣化検出となる。また、絶縁抵抗値を常時監視し、設定抵抗値よりも低下したときに予告信号あるいは警報信号を出力するように構成できる。高圧直流電源16は、感電防止のため、接地電位にある車両ボディ、すなわちシャーシとは絶縁されており、その絶縁抵抗(絶縁抵抗)をRx、浮遊容量をCxで示している。
図2は、定電流交番方式の絶縁劣化検出装置の原理を示す。まず、定電流の注入過程において、図示しない演算制御回路からの電流切替信号により、定電流交番回路20はサンプリング周期Ts毎に定電流Ioの向きを反転させ、絶縁コンデンサ11(Ci)、絶縁抵抗Rx、浮遊容量Cxに定電流Ioを注入し、引き抜く動作を繰り返す。ここで、サンプリング周期Tsを回路の時定数(τx=CxRx)の数倍大きく設定する(Ts>>τx)。
図3は、定電流の注入サイクル(+Ioサイクル)、引抜きサイクル(−Ioサイクル)における定電流交番回路20の出力電圧Voutを示す。Vciは絶縁コンデンサ端子間電圧、Vcxは浮遊容量電圧である。電流の反転時の+Ioサイクルでの出力電圧Voutは下記の数1の式で表わされ、−Ioサイクルでの出力電圧Voutは下記の数2の式で表わされる。ただし、Ciの残留電圧をVciとする。また、Vout(nTs)⇒Vout(n)と簡略表現する。
ここから、Ciの残留電圧Vciを相殺するために正のピーク電圧と負のピーク電圧との差の絶対値VoutPPをとり、算出抵抗値RCxを数3の式により計算する。これから算出抵抗値RCxは、数4の式で表すことができる。
算出抵抗値RCxはVoutPPから算出抵抗値の式を用いて計算したものであり、実抵抗値Rxに指数関数の多項式を乗じたものでもある。ここで、Ts≫τxであれば、指数関数の多項式は1に近づくので算出抵抗値RCxでも充分に高精度で実絶縁抵抗Rxを算出できる。例えば、Ts=3τxで90%、Ts=4τxで97.3%、Ts=5τxで99.0%、Ts=6τxでは99.6%、Ts=7τxで99.9%の精度で算出できる。これから、サンプリング周期Tsを長くすれば、精度が高くなるが、実用的には、Ts=3τxで得られる精度で十分であることがわかり、短時間での検出のため、サンプリング周期(Ts)を被測定回路の時定数(τx)の少なくとも3倍以上とすることが望ましい。
すなわち、算出抵抗値RCxは、ピーク間電圧VoutPPが正確に測定できることが、その正確な算出の前提となっている。図4は、図2に示した定電流交番方式の絶縁劣化検出装置を、より実用的にした構成を示す。図4において、ブリーダ抵抗41およびツェナーダイオード42が追加された構成になっている。絶縁が健全である場合、すなわち絶縁抵抗Rxが大きい場合、出力電圧VoutPPが高くなり、定電流交番回路20の駆動電源から定電流を流すことができなくなる。そこで、出力電圧VoutPPが高くなると、ブリーダ抵抗41に流れる電流が増え、絶縁抵抗Rxに流れる電流が減少して、出力電圧VoutPPを一定電圧IoRm以下に抑えることができる。
また、高圧直流電圧源の変動は極めて大きな場合がある。モーター始動時、モーターの軽負荷から全負荷へ切替時、モーター停止時、高圧直流電圧源の急速充電モードへの切替時などの場合、高圧直流電圧源に大電流が短い時間に流出/流入/停止する。これにより高圧直流電圧源の電圧変動も大きくなる。これは、絶縁抵抗の測定精度の低下要因になる。さらに高圧直流電圧源の電圧が高いと定電流回路の最大駆動電圧(±VDD)を越える場合があり、発振現象を引き起こし、最悪の場合は定電流回路の耐電圧を超え破壊を引き起こす。
その対策として、ツェナーダイオードを入れて出力電圧Voutの上下限を制限する。挿入するツェナーダイオードのツェナー電圧VZはVDD>VZ>IoRmの条件を満たすものを選択する。
この構成において、絶縁コンデンサに一定周期で定電流の注入、引抜きを交互に行っているため、注入と引抜きの電流バランスが完全に一致していないと、誤差が積算されて電圧ドリフトが生じる。その対策として、ブリーダ抵抗41を使用している。
図5は、絶縁コンデンサの高圧直流電源側からステップ状の大きな外乱電圧が加えられた場合の図4中の測定回路12の動作を示す電圧波形である。図5において、0秒時点から5秒経過時点まで、定電流交番回路20は、最大ピーク電圧4Vと最小ピーク電圧−4Vとの間で、0.2秒ずつ注入、引抜きの動作が行われている。5秒経過時点において、たとえば50Vの外乱電圧が加えられた場合、これはツェナーダイオード42の働きにより低減されるものの、定電流交番回路20の出力電圧はたとえば12Vになる。0.2秒ずつ注入、引抜きの動作が行われ、徐々にそのピーク電圧が低下し、図5の例では約20秒かけて外乱電圧印加前の状態に復帰する。
図6を参照して、本発明の第1の実施形態による絶縁劣化検出装置70の構成を説明する。図6において、絶縁劣化検出装置70は、マイクロコンピュータからなる演算制御回路71、定電流交番回路72、および回路保護用のツェナーダイオード73とからなる。定電流交番回路72は、演算制御回路71からの電流切替信号により、定電流(Io)の方向を切り替えるようになっている。ここで、絶縁コンデンサ11の値Ciは、浮遊容量値Cxの10倍以上大きくしている。
測定回路と高圧直流電圧源との絶縁は、絶縁コンデンサ11で確保している。絶縁コンデンサ11の耐圧により、測定できる高圧直流電圧の範囲が決まり、最も高信頼性が要求される部品である。絶縁コンデンサ11としては、耐高温特性、耐湿特性を有し、かつ故障モードがオープンになるものが好ましい。
絶縁劣化検出装置70は、ハードウエアとして、絶縁コンデンサ11を除き、一般の自動車仕様品(耐圧60V以下)で構成でき、高価な特別仕様品を使用する必要はない。デジタル部には、16ビット構成でデータフラッシュメモリ内蔵、10ビット高速AD変換器を備えた自動車仕様の1チップマイクロコンピュータを使用することができる。電源部では、デジタル部、アナログ部に供給する供給電圧DC8〜16Vの安定化電源を別々に生成することで、逆接対策を施すことができる。
消費電流は150mA以下とし、低消費電力とすることができる。実際の装置では、取り付け位置としてバッテリーパック内とすることが可能であり、最高動作保証温度を85℃とすることができる。また、評価用として、CAN、RS232Cのシリアル通信、動作チェック端子を内蔵するが、コネクターピンには接続されない構成とすることができる。量産時には、これらの機能を取り除き、小型化を図ることができる。
次に、図7〜図10を参照して絶縁劣化検出装置70の動作を説明する。ここで、図7は、絶縁抵抗値が500kΩで、上限電圧Vを5V、下限電圧Vを0Vとした場合における絶縁劣化検出装置70の注入、引抜き動作の電圧波形を示す。また、図8は絶縁抵抗値が100kΩで、上限電圧Vを5V、下限電圧を0Vとした場合における絶縁劣化検出装置70の注入、引抜き動作の電圧波形を示す。そして、図9は図7の模式図であり、図10は図8の模式図である。
まず、図9に示すように、定電流の注入過程において、演算制御回路71からの電流切替信号により、定電流交番回路72は、時刻Tにおいて、定電流Ioの向きを反転させ、絶縁コンデンサ11(静電容量値Ci)、絶縁抵抗Rx、浮遊容量Cxに定電流Ioを注入する。出力電圧Voutが正の一定電圧(上限電圧V)に到達したことを演算制御回路71が検出した時刻Tにおいて、定電流Ioの向きを反転させる電流切替信号を定電流交番回路72に与え、電流を引き抜く。出力電圧Voutが負の一定電圧(下限電圧V)に到達したことを演算制御回路71が検出した時刻Tにおいて、定電流Ioの向きを反転させる電流切替信号を定電流交番回路72に与え、電流を注入する。
すなわち、定電流交番回路72による定電流Ioの注入、引抜きの切り替え制御を以下のように行う。
・電流引抜きにより出力電圧Voutが低下して下限電圧Vに達したら、電流注入に切り換える(時刻T、T、T)。
・電流注入により出力電圧Voutが上昇して上限電圧Vに達したら、電流引抜きに切り換える(時刻T、T、T)。
演算制御回路71は、以下の注入時間および引抜時間を測定する。
・注入時間=T〜T間の時間、T〜T間の時間、T〜T間の時間…
・引抜時間=T〜T間の時間、T〜T間の時間、T〜T間の時間…
この注入引抜周期(注入時間+引抜時間)に基づき、絶縁抵抗値の大小を判定する。
図10から解るように、絶縁抵抗値が小さい場合、注入時間(T〜T間の時間)および引抜時間(T〜T間の時間)が長くなり、したがって注入引抜周期が長くなる。
したがって、注入引抜周期を測定することにより、絶縁抵抗値を間接的に測定することができ、絶縁劣化の判定をおこなうことができる。たとえば、所定の絶縁抵抗値に対応する注入引抜周期をしきい値として設定し、測定された注入引抜周期がこのしきい値に達したことで、絶縁劣化を判定するようにすればよい。
この絶縁劣化検出装置70によれば、たとえ注入と引抜きの電流バランスに大きな誤差がある場合でも、出力電圧が一定の上限電圧Vおよび下限電圧Vになるまで、電流の注入、引抜きが行われるので、電圧ドリフトの問題は生じず、図4中に示すようなブリーダ抵抗を設ける必要はない。電流バランスの誤差は、これに相当する注入、引抜時間の誤差となって現れ、絶縁抵抗値の測定誤差となるだけである。絶縁劣化の有無判定には、高精度の絶縁抵抗値測定を必要としないので、実用上問題とならない。
図11は、絶縁劣化検出装置70に外乱電圧が加えられた場合の定電流注入、引抜き動作の電圧波形を示す。図11において、0秒時点から5秒経過時点まで、定電流交番回路70は、上限電圧(最大ピーク電圧)5Vと下限電圧(最小ピーク電圧)0Vとの間で、注入、引抜きの動作を行っている。5秒経過時点において、たとえば50Vの外乱電圧が加えられた場合、ツェナーダイオードの働きにより低減されるものの、定電流交番回路72の出力電圧は。たとえば12Vになる。これは、上限電圧V以上であるので、定電流交番回路72は引抜き動作を行い、下限電圧Vに達したことにより、定電流交番回路72は注入動作を行う。このように、大きな外乱電圧が加えられた場合にも、定電流交番回路72による下限電圧Vへの引抜き動作により、一気に通常動作に復帰することができる。
図11の場合、外乱電圧印加前の状態に復帰するまでの時間は約5秒であり、図5に示した場合にくらべ大幅に短縮される。
図12は、絶縁劣化検出装置70による定電流の注入、引抜き動作の第2の例を示す。この場合、定電流交番回路72の切り替え制御を以下のように行う。
・電流注入により出力電圧Voutが上昇して上限電圧Vに達したら、電流引抜きに切り換える(時刻T、T、T)。
・切換後、直前の電流注入時間と等時間が経過したら、電流注入に切り換える(時刻T、T、T)。
演算制御回路71は、以下の注入時間を測定する。
・注入時間=T〜T間の時間、T〜T間の時間、T〜T間の時間…
・引抜時間=直前の注入時間
この注入引抜周期(注入時間+引抜時間)=(2×注入時間)に基づき、絶縁抵抗値の大小を判定する。
この場合、各周期における出力電圧Voutの最大ピーク値は、上限電圧Vと一致するが、最小ピーク値は、注入、引抜きの電流のアンバランスによって、同じ電圧になるとは限らない。この例のように、電流の注入時間のみに基づいて絶縁抵抗値の大小を判定することもできる。
図13は、絶縁劣化検出装置70による定電流の注入、引抜き動作の第3の例を示す。この場合、定電流交番回路72の切り替え制御を以下のように行う。
・電流引抜きにより出力電圧Voutが低下して下限電圧Vに達したら、電流注入に切り換える(時刻T、T、T)。
・切換後、直前の電流引抜時間と等時間が経過したら、電流引抜に切り換える(時刻T、T、T)。
演算制御回路71は、以下の引抜時間を測定する。
・引抜時間=T〜T間の時間、T〜T間の時間、T〜T間の時間…
・注入時間=直前の引抜時間
この注入引抜周期(注入時間+引抜時間)=(2×引抜時間)に基づき、絶縁抵抗値の大小を判定する。
この場合、各周期における出力電圧Voutの最小ピーク値は、下限電圧Vと一致するが、最大ピーク値は、注入、引抜きの電流のアンバランスによって、同じ電圧になるとは限らない。この例のように、電流の引抜時間のみに基づいて絶縁抵抗値の大小を判定することもできる。
図7ないし図8および図12、図13に示す定電流の注入引抜き動作において、上限電圧Vを正の電圧および下限電圧Vを負の電圧としているが、図9ないし図11に示す場合のように、片電源、たとえば上限電圧Vを正の電圧、下限電圧Vを0Vとすることができる。また、下限電圧Vを0Vではなく、正の所定電圧とすることもできる。この場合には、図6中に示すような逆向きに直列接続した2つの保護用のツェナーダイオード73を、図14に示す1つの保護用のツェナーダイオード83に代えることができる。なお、上限電圧Vを0V、下限電圧Vを負の電圧とすることができ、上限電圧Vを0Vではなく、負の所定電圧とすることもできる。
本願において、「注入、引抜きの周期」は、注入時間と引抜時間の和、注入時間のみ、引抜時間のみ、これらの倍数、あるいはその組み合わせを含む。
また、上記の説明では、「正の電圧」と0V、「負の電圧」と0Vを区別して説明したが、本願において、「正の電圧」が0Vを含む意味に使用される場合があり、「負の電圧」が0V0を含む意味に使用される場合もある。
絶縁劣化の判定は、測定対象の機器(インバータなどを含む機器)の起動前と動作時で、判定の基礎とする注入引抜周期の回数を変えることができる。これは、機器の起動前と動作時では外乱電圧の大きさが異なることに注目したものであり、たとえば、以下のような判定を行うことができる。
機器起動前(外乱電圧小):1回、もしくは2〜3回の注入引抜動作について測定された注入引抜周期の平均値、あるいは積算値で絶縁劣化の判定を行う。
機器動作時(外乱電圧大):複数回の注入引抜動作について測定された注入引抜周期の平均値、あるいは積算値で絶縁劣化の判定を行う。
このようにすることにより、機器起動前に、絶縁劣化の有無を高速で判定することができ、機器動作時には、外乱電圧の影響を低減しつつ絶縁劣化の有無を判定することができる。
先願に示されているように、図1ないし図4に示された絶縁劣化検出装置によれば、電気自動車のインバータ起動前、すなわちメインスイッチ17をオンするところまで、その直流回路部分の絶縁劣化の有無を検出できることがわかった。そこで、メインスイッチ17をオン状態とし、インバータ18および交流モーター19を駆動した後における絶縁劣化検出に対する影響を調べた。
図15は、インバータ18駆動前後の出力電圧Voutの時間変化を示し、図16は、その部分拡大図である。図15および図16に示すように、インバータ18の駆動前において、出力電圧は、定電流の注入、引抜きに応じて、低い周波数かつ比較的小さな振幅で変化する。一方、インバータ18の駆動後において、図示のように、高い周波数の大きな振幅の電圧が観察された。
本発明者は、インバータ18の駆動後においてこのような高周波でかつ大振幅の電圧が生じる原因について考察した。図17は、電気自動車の高電圧回路系を示す。図17において、高電圧回路15は、たとえば、電気自動車のモーター駆動装置であり、高電圧回路15は、高圧直流電源16、メインスイッチ17、インバータ18および交流モーター19からなる。この高電圧回路系の直流部には、高圧直流電源16、メインスイッチ17があり、交流部には、交流モーター19がある。インバータ18は、稼働時には、直流部(高圧直流電源16)からの直流電力を交流電力に変換し、交流部(交流モーター19)に供給し、回生時には、交流部の交流電力を直流電力に変換し、直流部に供給する。
ところで、交流モーター19は、三角波比較法によるPWM制御で駆動しており、その各部の波形は、図18に示すとおりである。(a)は、三角搬送波、U相変調波、V相変調波、W相変調波を示し、(b)は、U相電圧、V相電圧、W相電圧を示し、(c)は、U−V線間電圧、V−W線間電圧、W−U線間電圧を示す。
したがって、図17中の高圧直流電源16の最低電位部における電圧Vpcは、図19に示すようなノッチ波とよばれる波形となる。比較の結果、図15および図16に示した観測波形は、このノッチ波に起因しているのではないかと考えた。また、このインバータで発生したノッチ波は、接地(シャーシ)を介して直流部に伝わり、出力電圧に影響を与えているのではないかと考えた。
本発明の第2の実施形態による絶縁劣化検出装置は、このノッチ波による影響を除去するノッチ波分別回路を備える。図20は、この実施形態による絶縁劣化検出装置の構成を示す。図20において、図4に示した構成と同一の部分(定電流交番回路20、絶縁コンデンサ11、ブリーダ抵抗41、ツェナーダイオード42)の説明は省略する。図20において、ノッチ波分別回路50が、絶縁コンデンサ11と定電流交番回路20との間に設けられている。ノッチ波分別回路50は、交流部から伝わってきた高周波成分が絶縁劣化検出装置の出力電圧Voutに影響を与えないように働く。
図21は、ノッチ波分別回路50の具体的回路の一例を示す。図21において、ノッチ波分別回路50は、ローパスフィルタ60であり、抵抗61およびコンデンサ62からなる。ローパスフィルタ60は、絶縁コンデンサ11と定電流交番回路20との間に設けられ、低周波成分の通過を許容する一方、高周波成分を遮断するように働く。抵抗61およびコンデンサ62の抵抗値、静電容量値は、ローパスフィルタ60のカットオフ周波数がノッチ波の周波数よりも低く、定電流交番回路20の定電流注入、引抜きの周波数(上記では、サイクルで説明している)よりも高く設定される。定電流交番回路20の定電流注入、引抜きの周波数は、たとえば、数Hzであり、ノッチ波の周波数は、たとえば数KHzである。
したがって、ノッチ波分別回路50は、高周波成分についてみると、インバータ18および交流モーター19と閉ループを構成し、ノッチ波による高周波成分が出力電圧Voutに影響を与えない。このため、インバータの起動後も、絶縁抵抗値の正確な測定、すなわち正確な絶縁劣化検出を行うことができる。また、この場合には、高電圧回路15のうち高圧直流電源16の絶縁劣化のみならず、インバータ18および交流モーター19の絶縁劣化も検出することができる。
なお、このノッチ波分別回路50は、図2ないし図4を参照して説明した絶縁劣化装置のみならず図6ないし図14を参照して説明した絶縁劣化装置にも同様に適用できる。
本発明は、電気自動車またはハイブリッド車のモーター駆動装置のための絶縁劣化装置に限られず、風力発電、太陽光発電、燃料電池など、たとえばキャパシタに電力貯蔵を行うシステムに広く適用することができる。このような高圧直流電源が系統連系インバータ等を介して電力系統につながった装置の場合にも、高圧直流電源と筺体との間の絶縁劣化の判定が可能である。
筺体が大地アースに接続されている場合には、高圧直流電源を電力系統から切り離した装置停止中に判定可能であり、筺体が大地アースに接続されていない場合には、装置運転中にも判定可能である。
本発明は、高圧直流電源を使用するシステム、たとえば、電気自動車またはハイブリッド車の電源および駆動装置、風力発電、太陽光発電、燃料電池などの電力システムにおける絶縁劣化を検出することができる。また、本発明は、高圧直流電源、インバータ、モーターなどからなる高圧回路を含む電気自動車またはハイブリッド車のモーター駆動装置において、インバータの起動後であっても絶縁劣化の有無を検出することができる。
10…絶縁劣化検出装置
11…絶縁コンデンサ
12…測定回路
13…センシング端子
15…高電圧回路
16…高圧直流電源
17…メインスイッチ
18…インバータ
19…交流モーター
20…定電流交番回路
41…ブリーダ抵抗
42…ツェナーダイオード
50…ノッチ波分別回路
60…ローパスフィルタ
61…抵抗
62…コンデンサ
70…絶縁劣化検出装置
71…演算制御回路
72…定電流交番回路
73…ツェナーダイオード
83…ツェナーダイオード

Claims (10)

  1. 接地部に対して電気的に絶縁された直流電源の漏電を検出するために、前記直流電源に接続される絶縁コンデンサと測定回路とからなる絶縁劣化検出装置において、
    前記測定回路は、定電流交番回路と演算制御回路からなり、
    前記定電流交番回路は、その出力電圧のピーク値が一定電圧となるように、前記絶縁コンデンサにそれぞれ符号を交互に入れ替えた定電流の注入、引抜きを交互に行い、
    前記演算制御回路は、その注入、引抜きの周期に基づき、当該周期が長くなることを以って絶縁劣化と判定することを特徴とする絶縁劣化検出装置。
  2. 前記定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値の双方が一定電圧となるように、前記絶縁コンデンサに定電流の注入、引抜きを交互に行うことを特徴とする請求項1に記載の絶縁劣化検出装置。
  3. 前記定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値のいずれか一方が一定電圧となるように、前記絶縁コンデンサに定電流の注入および引抜きのいずれか一方を行い、前記注入および引抜きのいずれか一方に要した時間と同じ時間、注入および引抜きのうちの他方を行うことを特徴とする請求項1に記載の絶縁劣化検出装置。
  4. 前記定電流交番回路は、その出力電圧の最大ピーク値および最小ピーク値の双方が正電圧または負電圧となるように、前記絶縁コンデンサに定電流の注入、引抜きを交互に行うことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1の請求項に記載の絶縁劣化検出装置。
  5. 出力電圧を前記定電流交番回路の最大駆動電圧以下に制限するツェナーダイオードをさらに設けたことを特徴とする請求項1ないし4の何れか1の請求項に記載の絶縁劣化検出装置。
  6. 前記測定回路による絶縁劣化判定に要する注入、引抜き回数が、測定対象の機器起動時には、機器動作時よりも少なく設定されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1の請求項に記載の絶縁劣化検出装置。
  7. 前記直流電源には、その電力により駆動されるモーターと、前記直流電源からの電力を前記モーターの駆動に適した電力に変換する電力変換器とが接続されており、
    前記測定回路は、前記電力変換器の動作による高周波成分の前記測定回路への流入を制限する高周波成分分別回路を有することを特徴とする請求項1ないし6の何れか1の請求項に記載の絶縁劣化検出装置。
  8. 前記高周波成分分別回路は、ローパスフィルタであり、前記電力変換器が発生する高周波成分について、前記電力変換器および前記モーターと閉ループを形成し、そのカットオフ周波数は、前記測定回路の定電流の注入、引抜き動作の周波数よりも高く、前記電力変換器が発生する高周波成分の周波数よりも低く設定されることを特徴とする請求項7に記載の絶縁劣化検出装置。
  9. 前記モーターが交流モーターであり、前記電力変換器がインバータであって、
    前記高周波成分分別回路は、前記インバータの動作により発生する高周波成分の前記測定回路への流入を制限することを特徴とする請求項7または8に記載の絶縁劣化検出装置。
  10. 前記高周波成分は、前記インバータのPWM制御で発生するノッチ波であることを特徴とする請求項7ないし9の何れか1の請求項に記載の絶縁劣化検出装置。
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