JP5755580B2 - 速度検出装置及びこの速度検出装置を備えたエレベータ装置及びエレベータ装置の検査方法 - Google Patents

速度検出装置及びこの速度検出装置を備えたエレベータ装置及びエレベータ装置の検査方法 Download PDF

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本発明はエレベータ装置及びエレベータ装置の検査方法に係り、特に乗りかごに備えられた速度検出装置、及びこの速度検出装置を利用して乗りかごの異常対策装置の検査が容易に行えるエレベータ装置及びこのエレベータ装置の検査方法に関するものである。
一般にエレベータ装置には乗りかごが異常な速度で上昇或いは下降した時の異常対策装置、例えば非常止め装置、巻上機のブレーキ機構等が備えられている。以下では非常止め装置で説明するが、この非常止め装置を作動させるためには乗りかごの下降速度を計測する速度検出装置が必要であり、この速度検出装置は乗りかごの外側天井に設けられている。
具体的な速度検出装置として、特開2011−140361号公報(特許文献1)には、乗かごにガイドレールと接触してガイドレール敷設方向に回転するローラのローラ軸の回転を利用して乗かごの昇降速度を検出するかご速度検出手段が示されている。
また、国際公開WO2007/063574号公報(特許文献2)には乗りかご上に設けたローラを用いた速度検出装置から乗りかごの移動速度を検出し、エレベータ装置の乗りかごの制御できない異常走行を検出してブレーキや非常止め装置等の制動装置を作動させる手段が示されている。
特開2011−140361号公報 国際公開WO2007/063574号公報
エレベータ装置ではエレベータ装置の新規設置時や保守点検時にエレベータ装置に備えられている非常止め装置等の異常対策装置が既定の速度で正確に作動するかを検査する必要がある。
しかしながら、実際に据え付けられているエレベータ装置で異常速度或いは危険速度(以下、危険速度という)まで乗りかごを加速して速度検出装置の作動を検査する方法は確立されていない。
一つの方法として、欧州等では実際に乗りかごを高速で移動させて確認することが提案されている。しかしながら、例えばエレベータ装置の異常対策装置の一つである非常止め装置の作動を点検する場合、危険速度の限界値は定格速度より大きく設定され、最大で定格速度の1.4倍の速度を再現する必要が生じる。このような高速度で乗りかごを移動させて異常状態を再現することは実際に据え付けられたエレベータ装置では困難である。
また、もう一つの方法として、検査時に乗りかごの速度を計測する速度検出器である調速機を乗りかごから取り外し、乗りかご以外の場所で調速機のみを疑似的に危険速度にして異常状態を再現することで点検する方法が提案されている。しかしながら、この方法では調速機の脱着に時間がかかり、また検査するのも更に時間がかかって現実的ではなかった。
本発明の目的は、実際に据え付けたエレベータ装置で乗りかごの異常対策装置の検査が容易に行え、かつより短い時間で検査ができるエレベータ装置、及びエレベータ装置の検査方法を提供することにある。
本発明の特徴は、速度検出装置として、ガイドレールに接触して回転する回転体と、回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、回転体と回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択できる回転伝達軸と、回転体と回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択でき、しかも回転体の回転速度を増速して回転速度検出手段に伝達する増速機構とを備えるようにし、
乗りかごを通常運転する場合は増速機構を非伝達状態にすると共に、回転伝達軸を介して回転体の回転を回転速度検出手段に伝達し、乗りかごを検査運転する場合は回転伝達軸を非伝達状態とすると共に、増速機構を介して回転体の回転を増速して回転速度検出手段に伝達する、ところにある。
本発明によれば、速度検出装置に増速機構を設け検査運転時に乗りかごの移動速度を増速して検出するようにしたので、実際に据え付けられたエレベータ装置で容易に危険速度を擬似的に再現できるようになり、エレベータ装置に設けられている異常対策装置の作動状態の検査を容易かつ短時間で行うことができるようになる。
本発明の一実施例になるエレベータ装置に使用される速度検出装置の概略を示す斜視図である。 本発明の一実施例になるエレベータ装置に備えられている速度検出装置である調速機の運転時の側面図である。 本発明の一実施例になるエレベータ装置に備えられている速度検出装置である調速機の検査時の側面図である。 本発明の一実施例になるエレベータ装置に備えられている速度検出装置である調速機を検査員が検査している時の状態を示す説明図である。 速度検出装置である調速機を検査員が検査している時の検査成功時の検査用端末の画面を示す概略図である。 速度検出装置である調速機を検査員が検査している時の検査失敗時の検査用端末の画面を示す概略図である。
以下、本発明の一実施例になる速度検出装置を添付図面に基づき詳細に説明する。図1乃至図3に本発明の一実施例になる速度検出装置である調速機の概略を示している。以下では調速機として説明する。
乗りかご2の天井面上に設置されている調速機1は以下のような構成となっている。すなわち、エレベータ装置を構成する乗りかご2を昇降方向に案内するガイドレール3と当接して回転する回転体の例としてのローラ4と、ローラ4の回転方向や回転数を測定する回転速度検出手段の例としてのエンコーダ5が備えられている。
ローラ4は主軸6Aに固定され、主軸6Aは基台7に回転自在に軸支されている。基台7は乗りかご2の天井部分に取り付け固定されている。したがって、基台7はその位置は不変である。主軸6Aには第1伝達歯車11Aが固定され、主軸6Aと一体的に回転する。尚、主軸6Aはスライド台8を貫通するようになっている。
一方、主軸6Bはスライド台8に回転自在に軸支され、かつスライド台8と共に移動されるようになっており、エンコーダ5はこのスライド台8に固定的に取り付けられている。したがって、主軸6Bの先端にとりつけたMR素子等の回転検出部はエンコーダ5内で回転してその回転信号を制御装置17に送るものである。主軸6Bには第2伝達歯車11Bが固定され、主軸6Bと一体的に回転する。上述した第1伝達歯車11Aに対して第2伝達歯車11Bの歯数は少なく決定されている。
主軸6Aと主軸6Bとは回転伝達軸を構成し、クラッチ機構15によって回転が伝達されたり、遮断(非伝達)されたりする構成となっている。
スライド台8は後述するように基台7に対して移動可能であり、この移動によって通常運転時のローラ4の回転を検出したり、検査時のローラ4の回転を検出したりする選択的な切り替えを行なうことができる。このスライド台8に搭載されている構成要素が本発明の特徴の一部である増速機構を構成するものである。つまり、ローラ4の回転を増速してあたかも乗りかご2が高速で移動しているように擬似的に再現するものである。
また、基台7にはスライド台8を貫通する中間軸9が軸支されており、その一部に中間歯車16が回転自在に設けられている。中間歯車16を搭載する目的は、検査運転時に主軸6Aと主軸6Bの回転方向を合わすためである。ここで中間歯車16の位置は不変である。
基台7とスライド台8の間にはコイルばね10が介装されており、これはスライド台8を正規の位置に押し戻す機能を有している。正規の機能とは通常の運転状態で乗りかご2の速度を検出するものである。したがって、作業者がスライド台8スライドさせて検査する場合を除き、スライド台8によって増速機構が作動できないような安全機構となっている。
更に、スライド台8には増速軸12が軸支されており、この増速軸12に第1増速歯車13Aと第2増速歯車13Bが取り付けられている。第1増速歯車13Aの歯数は第2増速歯車13Bの歯数より多く決められている。
したがって、通常運転時にはこの増速機構は動作しないように選択され、検査運転時にはこの増速機構が動作するように選択される。具体的にはローラ4の回転は第1伝達歯車11Aから第1増速歯車13A、第2増速歯車13B、中間歯車16及び第2伝達歯車11Bヘと増速されて伝えられる。ここで、第1伝達歯車11Aの回転方向が第1増速歯車13A、第2増速歯車13Bでは反対方向になるため、中間歯車16を用いて回転方向を更に反転させて第1伝達歯車11Aと第2伝達歯車11Bの回転方向を一致させている。
尚、スライド台8は基台7に対して、各軸の軸方向にのみ移動できるように構成されているが、主軸6と直交するにスライドするようにしても良く、また主軸6の軸方向に対して回転するようにしてもよい。また、基台7には検査位置検出スイッチ14が設けられており、これはスライド台8が検査状態の位置に移動したことを検知して制御装置17に送り、検査の開始を行なう信号として使用される。
エンコーダ5によって測定された回転方向及び回転数などの情報は制御装置17に送られ、制御装置17にて乗りかご2の移動方向および速度に変換される。制御装置17にはあらかじめ規定された危険速度が設定されており、制御装置17は乗りかご2の速度がこの危険速度を超えた場合、エレベータ装置の運転を停止させるとともに、乗りかご2の下降速度を落とすために制動装置18を作動させる。
制動装置18は例えば巻上機のブレーキ機構や非常止め装置等の乗りかご2の移動に対して制動を与える装置を表しているが、危険速度は乗りかご2の移動方向および制動装置18の種類に応じて規定される。例えば制動装置18が非常止め装置の場合は、定格速度の1.4倍以下となる。制動装置18及び危険速度はエレベータ装置の種類や規模に応じて複数備えられても良いものである。
次に調速機1の検査を行なう時の動作を以下に説明するが、通常運転時の調速機1の状態を図2に示している。
運転時は復帰用のコイルばね10の働きによりスライド台8がローラ4側に押されるため、クラッチ15が接続された状態となる。したがって、乗りかご2が上昇方向或いは下降方向に移動すると、ガイドレール3に当接したローラ4の回転が主軸6A、クラッチ15、及び主軸6Bに伝わり、そのままエンコーダ5によりローラ4の回転速度(乗りかご2の移動速度を間接的に表すものである)が計測される。これにより乗りかご2の移動方向及び移動速度が制御装置17に送られる。
この時は中間歯車16、第1増速歯車13A、及び第2増速歯車13Bは第1伝達歯車11A及び第2伝達歯車11Bとはいずれも噛み合わないように夫々の配置位置が決められるように構成されている。
次に、調速機1の検査を行なう時の調速機1の状態を図3に基づき説明するが、検査時は作業員によって調速機1のスライド台8を図3のようにコイルばね10を圧縮して紙面で右側にスライドさせ、第1増速歯車13Aと第1伝達歯車11Aを噛み合わせ、第2増速歯車13Bと中間歯車16及び第2伝達歯車11Bとを噛み合わせる。
この時、主軸6Aと主軸6Bとはクラッチ15による締結状態が遮断されて主軸6Aの回転は主軸6Bに直接伝達されず、第1増速歯車13A、第1伝達歯車11A、第2増速歯車13B、中間歯車16、及び第2伝達歯車11Bを介して増速されて伝達される。
ここで、中間歯車16、増速歯車13A,13B、及び伝達歯車11A、11Bのそれぞれの歯数は予め任意の歯数比になるよう構成されている。例えば、検査する制動装置18が非常止め装置の場合では、歯数比が乗りかご2の検査運転時の速度である検査速度を歯数比分だけ増幅するようにすると定格速度の1.4倍以上の速度が得られるようになる。
また、各歯車の取付位置は検査をするためにスライド台8を動かした時に相互に噛み合うような位置に取り付けられている。
したがって、中間歯車16と増速歯車13A,13B、及び伝達歯車11A、11Bが噛み合った状態で乗りかご2が上昇方向、或いは下降方向に移動すると、ガイドレール3に当接したローラ4の回転が夫々の歯数比分だけ増幅されて主軸6Bに与えられ、結果としてエンコーダ5により増速された乗りかご2の移動速度が測定される。
これによって、乗りかご2を所定の検査速度で移動させるだけで乗りかご2が定格速度の1.4倍以上の危険速度で動いた状態を模擬することができる。
尚、スライド台8を紙面で右側に移動させると復帰用のコイルばね15が圧縮されるため、スライド台8を元の位置、すなわちクラッチ15が結合される位置に戻そうとする力が生じるので、図示しないが検査の時にこの位置を保持するようにスライド台8を固定する固定部が設けられていても良い。また、検査位置検出スイッチ14はスライド台8がクラッチ15を遮断する位置にあることを検出する。
クラッチ15は図に示すような噛み合い方式による他に、摩擦力により回転を伝達するものでもよく、運転時に誤って回転を遮断することの無いようにクラッチ7をピンなどで固定できる構造としてもよい。
また、中間歯車16と増速歯車13A,13B、及び伝達歯車11A、11B等よりなる増速機構については歯車列の代わりとして、プーリとベルト、或いは歯車とチェーンなどの回転速度を増幅して伝達することが可能な増速機構を使用することは何ら差し支えない。
復帰用のコイルばね10はスライド台8を通常運転時の位置に戻そうとする機能があれば良く、本実施例のようなコイルばね10以外のばね要素を用いても良く、また設置場所も制限されるものでは無い。逆に、復帰用のコイルばね10はスライド台8を検査時の位置に戻そうとする機能を備えても良く、この場合は運転時にスライド台8がスライドしないように固定する固定部を併せて備えることが必要である。
ローラ4とエンコーダ5が図1に示すように同軸上にない場合についても、ローラ4の回転をエンコーダ5に伝えるようにクラッチ15を設ければ同様の作用を得ることができる。
更に、検査位置検出スイッチ14には、機械的な接点を持ったスイッチや光学的なスイッチが用いられ、複数備えることで多重系とし冗長性を高めることもできる。尚、検査位置検出スイッチ14をクラッチ15に取付けることでクラッチ15が分断されているかを検出するものとしても良い。いずれにしても、本発明は上述したように種々の変形例を採用することができるものである。
次にエレベータ装置の検査時の状況を図4に基づき説明する。作業員は検査を行う際、乗りかご2の外側天井に搭乗して制御装置17に検査用端末19を接続する。
検査用端末19には調速機1のエンコーダ5から取得した(1)乗りかご2の移動方向及び移動速度、(2)巻上機等のその他の速度検出装置から得た乗りかご2の移動方向及び速度、(3)及びその比が表示できる。この他に必要に応じて種々のエレベータ装置の動作状況を表すパラメータを表示しても良い。
また、乗りかご2の位置や、制御装置17から制動装置18へ制動開始の指示が出ているかいないかの状況、検査位置検出スイッチ14の検出状況、制動装置18の作動状況、エレベータ装置が運転できる状況にあるかどうかも表示できるようにしている。更に、検査用端末19を用いて乗りかご2を通常の運転速度より低速な検査速度で運転することもできる。
検査方法は概ね次のように行なわれる。まず、制御装置17に検査用端末19を接続し検査用の運転モードへ切り替える。尚、制御装置17に検査用端末19を接続することで自動的に検査用の運転モードに切り替えるような構成にしても良い。
検査用端末19の表示を確認し、制動装置18の作動状況およびエレベータ装置が運転できる状態にあることを確認する。この際、検査用端末19に表示される調速機1で測定した乗りかご2の運転方向や速度が、その他の速度検出装置で測定した乗りかご2の運転方向や速度との差異が規定の範囲内であることを確認する。
次に、作業員は調速機1のスライド台8を検査位置にスライドさせる。この時、クラッチ15がきちんと遮断されていること、中間歯車16、各増速歯車13A,13B、及び各伝達歯車11A,11Bがきちんと噛み合っていることを目視で確認する。同時に検査位置検出スイッチ14によりスライド台8が検査位置にあることを検出できていることを検査用端末19にて確認する。
作業員はスライド台8が検査位置にある状態を維持したまま(例えば、スライド台8を作業員の手で紙面上で右側に移動させたまま)検査用端末19を操作し、乗りかご2を検査速度で上昇または下降させる。尚、スライド台8を検査位置に固定する機能を調速機1に備えてもよい。これにより、前述の通り乗りかご2を検査速度で動かすことで乗りかご2が定格速度の1.4倍以上の速度で動いた状態を模擬される。
エンコーダ5により計測された乗りかご5の運転方向および速度が、制御装置17により危険速度を超えたと判定されたときに制御装置17は制動装置18を作動させる信号を出力する。検査用端末19は制御装置17より各制動装置18を作動させる信号が出た際に、その時の乗りかご2の速度を記録し表示する。
この際、作業員の安全上問題ない場合に限り制御装置17が検査対象の制動装置18を作動させる信号を出力しても良いし、或いは検査対象の制動装置18を作動させないようにすることもできる。なお、制動装置18を複数備えている場合には検査対象外の制動装置18についても同様である。
次に検査用端末19の表示例を説明するが、図5に検査成功時の検査用端末19の表示画面を示し、図6に検査失敗時の検査用端末19の表示画面を示している。尚、ここでは制動装置18が非常止め装置の場合を示している。
図において、危険速度および制動装置18が複数ある場合には同様の結果を複数表示するか、複数を重ねて表示するが、本実施例では1個の場合を示している。調速機1が測定した乗りかご2の速度を調速機速度線20として表示する。なお、制御装置17より出される制動装置18を作動させる信号を示す作動信号線21は、Lowになった時に制動装置18を作動させる信号を出力すると見做している。
さて、図5に示すように作動信号線21がLowになり制動装置18が作動すると、その時の調速機1が測定した乗りかご2の速度が作動速度計22に表示される。この場合は増速機構によって増速されているので、増速比を基に実際の乗りかご2の移動速度を割り出して表示している。
したがって、乗りかご2の実際の速度は57.4m/minであるが、増速機構によってこの速度は危険速度である84±2m/min以上に増速されてエンコーダ5に与えられているので、制御装置17は乗りかご2が危険速度で移動していると判断して制動装置18に制動信号を送るようになる。このようにして乗りかご2の移動による危険速度を擬似できるようになる。
作業員はこの値を記録するとともに、その隣に表示されている危険速度計23の値と比較し、許容値内に収まっているかを確認したのち危険速度計23の値を記録する。また、乗りかご2の速度が増速して危険速度を超えると制動装置18が作動したことを示す制動表示灯24が表示されていることも確認し記録する。制動装置18が作動して乗りかご2が停止するか、作業員が検査用端末19にて作動信号線21がLowになったことを制動表示灯24にて確認したのち、作業員は乗りかご2を検査速度で運転させるのをやめる。このような記録は検査履歴として残しておくようにしている。
図6に検査失敗時の検査用端末19の表示画面を示しており、図5と同じく制動装置18が非常止め装置の場合を示している。図6に示すように、調速機速度線20が定格速度の1.4倍を超えたにも関わらず作動信号線21がLowにならなかった場合、作業員は乗りかご2を検査速度で運転させるのをやめ、エンコーダ5と制御装置17、制御装置17と検査用端末19との接続を確かめたり、故障していると思われる個所について個別に確認および修理したりした後に再度検査を行なうことで、乗りかごの異常対策装置の保守、点検を行なう。
以上説明したように、本発明による調速機1によって、乗りかご2の速度が正常に計測できるか、計測された乗りかご2の速度があらかじめ規定された危険速度を超えた場合に制御装置17により各制動装置18へ制動を開始する指示が出されているか、制御装置17により各制動装置18へ制動を開始する指示が出された場合に乗りかご2が制動により停止するかといったエレベータ装置の異常対策装置の作動状態の検査が容易に短時間に行える効果が期待できる。
尚、検査位置検出スイッチ14によってスライド台8が検査位置にあることを検出している場合に、制御装置17がエレベータ装置の運転速度を検査速度に制限するようにしてもよい。これにより、作業員が検査している際に作業員以外の操作でエレベータ装置が通常の運転速度になることや、作業員が検査終了後にスライド台8を検査位置から復帰するのを怠ったために運転時に制御装置17が制動装置18を乗りかご2が危険速度に達していないのに作動させてしまうことを防ぐことができる。
更に、中間軸9、増速軸12、中間歯車16、増速歯車13、伝達歯車11、スライド台8、復帰用ばね10、検査位置検出スイッチ14については、取り外し可能なように構成することで検査用端末19と同様に、検査時に作業員が取付ける検査用装置とすることもできる。
以上のように、本発明によれば実際に据え付けられたエレベータ装置の異常対策装置の作動状態の検査が容易で、かつより短い時間できるエレベータ装置、及びエレベータ装置の検査方法を提供することができる。
1…調速機、2…乗りかご、3…ガイドレール、4…ローラ、5…エンコーダ、6A,6B…主軸、7…基台、8…スライド台、9…中間軸、10…コイルばね、11A…第1伝達歯車、11B…第2伝達歯車、12…増速軸、13A…第1増速歯車、13B…第2増速歯車、14…検査位置検出スイッチ、15…クラッチ機構、16…中間歯車、17…制御装置、18…制動装置、19…検査用端末、20…調速機速度線 、21…作動信号線、22…作動速度計、23…危険速度計、24…制動表示灯。

Claims (11)

  1. 昇降路に設けられ乗りかごを昇降方向に案内するガイドレールに接触して回転する回転体と、
    前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記乗りかごを通常運転する場合は前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態にすると共に、前記乗りかごを検査運転する場合は前記回転体と前記回転速度検出手段を非伝達状態とする回転伝達軸と、
    前記乗りかごを通常運転する場合は前記回転体と前記回転速度検出手段を非伝達状態にし、前記乗りかごを検査運転する場合は前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態にすると共に、前記回転体の回転速度を増速して前記回転速度検出手段に伝達する増速機構と
    を備えたことを特徴とする速度検出装置。
  2. 乗りかごと、前記乗りかごを昇降方向に案内するガイドレールと、前記乗りかごに搭載されて前記乗りかごの少なくとも移動速度を測定する速度検出装置を備えたエレベータ装置において、
    前記速度検出装置は、前記ガイドレールに接触して回転する回転体と、前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択できる回転伝達軸と、前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択でき、しかも前記回転体の回転速度を増速して前記回転速度検出手段に伝達する増速機構とを備え、
    前記乗りかごを通常運転する場合は前記増速機構を非伝達状態にすると共に、前記回転伝達軸を介して前記回転体の回転を前記回転速度検出手段に伝達し、乗りかごを検査運転する場合は前記回転伝達軸を非伝達状態とすると共に、前記増速機構を介して前記回転体の回転を増速して前記回転速度検出手段に伝達することを特徴とするエレベータ装置。
  3. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記回転体がガイドレールに接触するように前記速度検出装置は前記乗りかごの天井部分に載置されていることを特徴とするエレベータ装置。
  4. 請求項3に記載のエレベータ装置において、
    前記回転速度検出手段からの検出信号は前記乗りかごの天井部分に載置された制御装置に送られて乗りかごの移動速度を求めるようにしていることを特徴とするエレベータ装置。
  5. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記回転体は前記ガイドレールに接触して回転するローラであり、前記回転速度検出手段は回転検出用のエンコーダであることを特徴とするエレベータ装置。
  6. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記回転伝達軸は2分割されて一方の第1の回転伝達軸には前記回転体が設けられると共に、他方の第2の回転伝達軸には前記回転速度検出手段が設けられ、前記第1回転伝達軸と第2回転伝達軸はクラッチ機構によって夫々回転が伝達される状態と非伝達の状態が選択されることを特徴とするエレベータ装置。
  7. 請求項6に記載のエレベータ装置において、
    前記クラッチ機構は、噛み合いクラッチ機構及び摩擦クラッチ機構のいずれか一つであることを特徴とするエレベータ装置。
  8. 請求項2に記載のエレベータ装置において、
    前記増速機構は、歯車列を用いて増速する機構、プーリとベルトを用いて増速する機構、及び歯車とチェーンを用いて増速する機構のいずれか一つであることを特徴とするエレベータ装置。
  9. 請求項4に記載のエレベータ装置において、
    前記速度検出装置には、前記乗りかごの検査運転であることを検出するために前記増速機構に設けた検査位置検出スイッチが備えられ、前記検査位置検出スイッチの信号は前記制御装置に送られて検査運転状態を判断することを特徴とするエレベータ装置。
  10. 請求項9に記載のエレベータ装置において、
    前記検出位置検出スイッチは、機械式接点スイッチ及び光学式接点スイッチのいずれか一つであることを特徴とするエレベータ装置。
  11. 乗りかごと、
    前記乗りかごを昇降方向に案内するガイドレールと、
    前記ガイドレールに接触して回転する回転体と、前記回転体の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択できる回転伝達軸と、前記回転体と前記回転速度検出手段を伝達状態と非伝達状態に選択でき、しかも前記回転体の回転速度を増速して前記回転速度検出手段に伝達する増速機構とを備え前記乗りかごの天井部分に載置された速度検出装置と、
    前記乗りかごの運転を制御するための前記乗りかごの天井部分に載置された制御装置と
    を備えたエレベータ装置の検査方法であって、
    前記乗りかごの検査運転時は、
    前記回転伝達軸を非伝達状態とすると共に、前記増速機構を介して前記回転体の回転を増速して前記回転速度検出手段に伝達するようにし、
    この時の回転速度検出手段の回転速度信号を前記制御装置に入力させて前記乗りかごの移動速度を判定し、
    この判定結果を前記制御装置に接続した検査端末で表示するようにして前記エレベータ装置の作動を検査するエレベータ装置の検査方法。
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