JP5755561B2 - 電動モータ及び流体ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータと、それを備えた流体ポンプに関する。
回路基板が設けられたモータハウジングと、コアにコイルが巻回されてモータハウジング内に固定された固定子と、を含んで構成された電動モータを備えた流体ポンプは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−257074号公報
このような流体ポンプに適用される電動モータにおいて、防振性を確保するために、モータハウジングに対して固定子や回路基板等を精度良く位置決めする手段には、未だ改善の余地がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、モータハウジングに対して固定子及び回路基板を精度良く位置決めできる電動モータと、それを備えた流体ポンプを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の電動モータは、内周面に回転軸方向に沿った複数の第1係合部が形成されたモータハウジングと、コアのティースに巻線が巻回されて構成されるとともに、コアの外周面に前記複数の第1係合部が係合する複数の被係合部が形成された固定子と、前記複数の被係合部に係合する複数の第2係合部と、前記巻線の端末部に電気的に接続される回路基板と、を備えたガイド部材と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、モータハウジングの第1係合部に固定子の被係合部が係合し、固定子の被係合部に、回路基板を備えたガイド部材の第2係合部が係合する。したがって、モータハウジングに対して固定子及び回路基板の周方向の位置を精度良く位置決めすることができ、防振性を確保することができる。
また、請求項2に記載の電動モータは、請求項1に記載の電動モータであって、前記第1係合部は、前記回転軸方向に延在する凸部とされるとともに、前記被係合部は、前記回転軸方向に延在する凹部とされ、前記第2係合部は、前記回転軸方向に突出する突出部とされていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、簡易な構成で、モータハウジングに対して固定子及び回路基板の周方向の位置を精度良く位置決めすることができる。
また、請求項3に記載の電動モータは、請求項2に記載の電動モータであって、前記突出部は、前記凹部内において、前記凸部に前記回転軸方向で当接していることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、モータハウジングに対して回路基板の回転軸方向の位置を精度良く位置決めすることができる。
また、請求項4に記載の電動モータは、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動モータであって、前記モータハウジング内に収容された前記固定子の周辺がポッティング材によって固化されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、モータハウジングに対する固定子及び回路基板の位置決め状態を容易に維持することができる。
また、請求項5に記載の電動モータは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動モータであって、前記ガイド部材は、前記回路基板を前記回転軸方向が該回路基板の法線方向となるように支持する支持部を有することを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、ガイド部材によって回路基板を位置精度良く支持することができる。
また、請求項6に記載の電動モータは、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動モータであって、前記ガイド部材は、前記巻線の端末部を保持する保持部を有することを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、ガイド部材とは別に巻線の端末部を保持する保持部材を備える構成に比べて、部品点数を削減することができる。
また、本発明に係る請求項7に記載の流体ポンプは、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータと、流体の吸入口及び吐出口が備えられ、前記モータハウジングに固定されたポンプハウジングと、前記ポンプハウジング内に配置され、前記固定子の巻線に通電されることによって回転するロータの回転軸に装着されたインペラと、を有することを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、電動モータを備えた流体ポンプにおいて、防振性を確保することができる。
電動モータを備えた流体ポンプを一部断面にして示す側面図である。 電動モータを構成するモータハウジング、ステータ、ガイド部材、回路基板と、エンドハウジングとを示す分解斜視図である。 ステータに対して組み付けられたガイド部材を示す斜視図である。 モータハウジングに対して組み付けられたステータ及びガイド部材の一部を示す断面図である。 モータハウジングに対して組み付けられたステータ及びガイド部材の一部を示す変形例の断面図である。 ステータに対して組み付けられたガイド部材の変形例を示す斜視図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、各図において適宜示す矢印UPを上方向とし、回路一体型である電動モータ20の回転軸方向を上下方向と平行な方向とする。
図1で示すように、本実施形態に係る電動モータ20は、流体ポンプ10等に良好に適用される。流体ポンプ10は、図1における下から順にポンプハウジング12と、略円筒状のモータハウジング14と、エンドハウジング16と、を備えている。そして、ポンプハウジング12内にインペラ18が配置され、モータハウジング14内に、電動モータ20を構成する固定子としてのステータ22と、回路基板26を備えたガイド部材24と、が配置されている。
ポンプハウジング12は、モータハウジング14側に開口する凹状のポンプ室28を有している。このポンプ室28は、ポンプハウジング12に形成された吸入口30及び排出口32の各々と連通されており、ポンプ室28における吸入口30側には、傾斜部12Aが形成されている。この傾斜部12Aは、ポンプ室28の径方向内側へ行くに従って吸入口30側に向かうように、ポンプ室28の径方向に対して傾斜して形成されている。
インペラ18は、放射状に延びる複数の羽根を有しており、ポンプ室28に回転可能に収容されている。つまり、このインペラ18は、回転に伴って、吸入口30から流体を吸入してポンプ室28に搬送するとともに、ポンプ室28に搬送された流体を排出口32から排出する構成とされている。
モータハウジング14は、ポンプハウジング12と、電動モータ20の回転軸方向に並んで設けられており、ポンプハウジング12に固定されるようになっている。このモータハウジング14は、後述するターミナル72を収容してなるコネクタ34と、ステータ22及びガイド部材24等が収容されるモータ室36を構成する円筒部35と、を有している。
コネクタ34は、モータハウジング14(円筒部35)の外周面14Bから径方向外側へ突出する筒状に形成されており、モータ室36と連通されている。円筒部35は、回転軸方向(上下方向)に開口しており、その内部がモータ室36とされている。そして、このモータ室36は、ポンプ室28と連通されている。
また、図2で示すように、このモータハウジング14(円筒部35)の内周面14Aには、電動モータ20の回転軸方向に沿って延在する複数の第1係合部としての凸部40が周方向に等間隔に形成されている。この凸部40は、モータハウジング14(円筒部35)の内周面14Aにおける下端部から上下方向中途部まで、径方向内側へ突出するリブ状(略半円柱状)に一体に形成されており、後述する凹部(溝部)50に係合(嵌合)されるようになっている。
エンドハウジング16は、モータハウジング14を挟んでポンプハウジング12と反対側に配置されており、モータハウジング14に固定されるようになっている。図1で示すように、このエンドハウジング16は、モータハウジング14との間に収容空間38を形成するようになっており、この収容空間38には、回路基板26が収容(配置)されるようになっている。
ステータ22は、モータ室36内における径方向外側に設けられるようになっており、後述するポッティング材70によってモータハウジング14に保持されるようになっている。このステータ22は、図示しないロータとで、インナロータタイプのブラシレスモータを構成するようになっており、回路基板26に設けられた回路部62から電流が供給されることで、そのロータに対して回転磁界を形成するようになっている。
詳細には、図1〜図3で示すように、ステータ22は、積層された磁性鋼板をインシュレータ42で上下から挟持してなる積層コア44のティース44Bに巻線46が巻回されて構成されており、積層コア44の径方向内側である軸心部には、磁石からなるロータが配置されるようになっている。なお、インペラ18は、そのロータの回転軸(図示省略)に装着されている。
そして、その積層コア44の外周面44Aには、電動モータ20の回転軸方向に沿って延在する複数の被係合部としての凹部50が周方向に等間隔に形成されている。この凹部50は、インシュレータ42を含む積層コア44の外周面44Aにおける下端部から上端部まで径方向内側へ凹むように形成されており、モータハウジング14(円筒部35)の内周面14Aに形成された凸部40が係合(嵌合)されるようになっている。
すなわち、この凹部50の周方向における幅は、凸部40の周方向における幅と同一とされており、凹部50に凸部40が係合(嵌合)することにより、モータハウジング14に対してステータ22が周方向に位置決めされる(モータハウジング14に対するステータ22の相対回転が規制される)構成になっている。
また、このステータ22は、ティース44Bが等間隔に4個設けられた3組の積層コア44が、その回転軸方向に組み合わされて構成されている。すなわち、3組の積層コア44は、それぞれ4個のティース44Bに跨って1本の巻線46が巻回されて構成されており、各積層コア44には、その巻線46の2本の端末部46Aが上方に向かって突出されるように配置されている。
そして、このステータ22は、3組の積層コア44のそれぞれのティース44Bを交互に配置するように組み合わせることで環状に構成されている。したがって、図2で示すように、このステータ22には、上方に向かって突出する巻線46の端末部46Aが6本(2本×3組)並んで設けられている。
また 凹部50は、積層コア44のティース44Bの数量と同数形成されている。すなわち、ティース44Bが12個(4個×3組)形成されている場合には、凹部50は12個形成されるようになっている。また、凸部40は、積層コア44のティース44Bの数量の半分だけ形成されるようになっている。すなわち、ティース44Bが12個(4個×3組)形成されている場合には、凸部40は6個形成されるようになっている。
また、図1で示すように、ステータ22とロータとの間には、キャン48が設けられている。すなわち、このキャン48は、ポンプハウジング12及びロータが収容された空間と、ステータ22側とを仕切るための隔壁であり、その空間に例えば水が充満されても、ステータ22側では防水性が確保されるようになっている。なお、このキャン48は、モータハウジング14と樹脂材によって一体成形されている。
図1〜図3で示すように、ガイド部材24は、略円管状に樹脂材で形成されており、その内周面側には、巻線46の端末部46Aをそれぞれ収容・保持する円筒状の保持部52が複数本(本実施形態では6本)並んで一体に形成されている。なお、保持部52の下部は、巻線46の端末部46Aを下方側から導入させ易いように、上部よりも拡径されている。つまり、保持部52の下部は略円錐台形状に形成されている。
また、ガイド部材24の保持部52が形成されている部位を除いた内周面側には、周方向に所定の間隔を隔てて、3個の支持部54が一体に形成されている。各支持部54の上端面54Aは、平坦面とされており、その上端面54Aの中央部には、上方へ向かって突出された突起部56が一体に形成されている。
また、このガイド部材24の上縁部24Aの一部には、複数の保持部52とは180度反対側に位置する中央の支持部54に隣接して、径方向内側へ延在するフランジ部58が形成されている。このフランジ部58には、コネクタ34内に設けられる側面視略「L」字状のターミナル72の上端部72Aが挿通(圧入)される挿通孔58Aが形成されており、ターミナル72は、ガイド部材24に支持されるようになっている。
そして、このガイド部材24の下縁部24Bには、下方へ向かって突出する複数の第2係合部としての突出部60が、周方向に等間隔で一体に形成されている。この突出部60は、下方へ行くに従って先細り形状となるように形成されており、凸部40と同数形成されている。すなわち、本実施形態の場合は、6個の突出部60が形成されている。そして、この突出部60の(凹部50内に挿入される下端側の)周方向における幅は、凹部50の周方向における幅と同一とされている。
したがって、図3で示すように、この突出部60が、ステータ22の凹部50内に上方から挿入されて係合(嵌合)されることにより、ステータ22に対してガイド部材24が周方向に位置決め保持される(ステータ22に対するガイド部材24の相対回転が規制される)構成になっている。なお、このとき、巻線46の端末部46Aに対して保持部52も位置決めされるようになっており、その端末部46Aは保持部52内に挿入されるようになっている。
また、図4で示すように、この突出部60は、凸部40が挿入されている凹部50に挿入されるようになっている。すなわち、凹部50内において、凸部40の上端面40Aに、突出部60の下端面60Aが当接するようになっている。これにより、モータハウジング14(円筒部35)に対してガイド部材24(回路基板26)が回転軸方向に位置決めされる構成になっている。
なお、図5で示すように、凸部40が挿入されている凹部50には突出部60を挿入しないようにしてもよい。すなわち、各凹部50内には、周方向に凸部40と突出部60とが交互に配置されるようにしてもよい。この場合、ガイド部材24は、ステータ22に対して、その高さが図4で示したものよりも低位となる。また、凸部40と突出部60とは、1個ずつ交互に配置される構成に限定されるものではなく、例えば2個ずつ交互に配置される構成にしてもよい。
また、このような凸部40、凹部50、突出部60は、少なくとも1個形成されていれば、周方向の位置決めが可能となる。しかしながら、凸部40、凹部50、突出部60は、少なくとも180度対向する位置に、それぞれ2個ずつ形成される構成とするのが望ましい。これによれば、モータハウジング14に対するステータ22及び回路基板26(ガイド部材24)の周方向の位置決めが安定化される。
図2で示すように、回路基板26は、ガイド部材24の外径とほぼ同一の外径を有する略円形状(略円板状)に形成されている。そして、その回路基板26の上面26Aには、複数の回路部62が適宜位置に配設されている。
また、この回路基板26には、ガイド部材24の突起部56がそれぞれ挿通される貫通孔64と、ターミナル72の上端部72Aが挿通(圧入)される貫通孔66と、保持部52から上方へ突出される巻線46の端末部46Aがそれぞれ挿通(圧入)される貫通孔68と、が形成されており、貫通孔66に挿通された上端部72A及び貫通孔68に挿通された端末部46Aは、回路部62と電気的に接続されるようになっている。
そして、この回路基板26は、各貫通孔64に各突起部56を挿通させることにより、各支持部54の上端面54A上に載置され、各突起部56を溶融することによって(熱溶着することによって)、各支持部54の上端面54A上に(3点で)固定されるようになっている。
つまり、この回路基板26は、その法線方向が回転軸方向となるように、3個の支持部54の平坦な上端面54Aに一体的に固定されるようになっており、これによって、ガイド部材24に位置精度良く支持されるようになっている。すなわち、回路基板26は、(回路基板26とステータ22との間に設けられた)ガイド部材24を介して、ステータ22に対して周方向及び回転軸方向に精度良く位置決めされるようになっている。
また、図1で示すように、モータ室36内に位置決め配置されたステータ22の外周部(周辺)は、低硬度樹脂材であるポッティング材70によって固化されるようになっている。これにより、モータハウジング14(円筒部35)に対するステータ22及び回路基板26(ガイド部材24)の位置決め状態が容易に維持されるようになっている。
以上のような構成の電動モータ20及び流体ポンプ10において、次にその作用(製造方法)について説明する。
まず、ガイド部材24に形成されている3個の支持部54の上端面54Aに、回路基板26を載置する。すなわち、各支持部54の上端面54Aから突出されている突起部56を貫通孔64に挿入させつつ、回路基板26を3個の上端面54A上に配置する。そして、突起部56を溶融させ、その熱溶着により、回路基板26を各支持部54の上端面54A上に固定する。
更に、ターミナル72の上端部72Aをフランジ部58の挿通孔58Aに下方側から挿通(圧入)させ、更に回路基板26の貫通孔66に挿通(圧入)させる。これにより、ターミナル72がガイド部材24に支持され、ターミナル72の上端部72Aが、回路基板26上の回路部62と電気的に接続される。
一方、モータハウジング14の円筒部35内、即ちモータ室36内に上方からステータ22を挿入・配置する。このとき、モータハウジング14(円筒部35)の内周面14Aに形成されている凸部40に、ステータ22(積層コア44)の外周面44Aに形成されている凹部50を係合(嵌合)させつつ挿入する。これにより、モータハウジング14に対してステータ22の周方向が精度良く位置決めされる。
次いで、モータ室36内に上方からガイド部材24を挿入・配置する。すなわち、モータ室36側からコネクタ34内にターミナル72を配置するとともに、ガイド部材24の下縁部24Bに一体に形成されている突出部60を、ステータ22(積層コア44)の外周面44Aに形成されている凹部50内に上方から挿入しつつ配置する。これにより、その突出部60が凹部50に係合(嵌合)し、ステータ22に対してガイド部材24の周方向が精度良く位置決めされる。
また、この突出部60は、図1、図4で示したように、凸部40が挿入されている凹部50内に挿入される。すなわち、突出部60が凸部40によって下方側から支持されるように、突出部60の下端面60Aが凸部40の上端面40Aに当接させられている。よって、モータハウジング14に対してガイド部材24(回路基板26)の回転軸方向が精度良く位置決めされる。
つまり、以上の構成により、モータハウジング14に対してステータ22及び回路基板26(ガイド部材24)の周方向が精度良く位置決めされ、かつモータハウジング14に対して回路基板26(ガイド部材24)の回転軸方向が精度良く位置決めされる。したがって、この電動モータ20において、防振性を確保することができる。
なお、図5で示したように、凸部40及び突出部60が、それぞれ異なる凹部50に挿入された場合(各凹部50に対して凸部40と突出部60とが交互に配置された場合)には、ステータ22の下端面からガイド部材24の上縁部24Aまでの高さを低く構成することができる。よって、電動モータ20を薄型化することができる。
また、ステータ22の凹部50の位置に対して、巻線46の端末部46Aの位置は予め決められている。そして、ガイド部材24の突出部60の位置に対して、保持部52の位置も予め決められている。したがって、凹部50内に突出部60が挿入される動作に伴って、各巻線46の端末部46Aが各保持部52内に挿入される。
なお、このとき、保持部52の下部は、上部よりも拡径された略円錐台形状に形成されているため、巻線46の端末部46Aの位置が多少ばらついても、その端末部46Aは、保持部52内へスムーズに導入される。そして、その保持部52内に挿入されて上方へ突出された端末部46Aの先端は、回路基板26の貫通孔68に挿通(圧入)される。
すなわち、巻線46の端末部46Aは、保持部52によって保持されているため、その端末部46Aの先端は、貫通孔68へスムーズに挿通(圧入)される。これにより、巻線46の端末部46Aが、回路基板26上の回路部62と電気的に接続される。
つまり、これにより、巻線46の端末部46Aとターミナル72の上端部72Aとが、回路部62を介して、電気的に結合される。したがって、巻線46の端末部46Aをターミナル72の上端部72Aに直接結合する構成に比べて、組立工数を削減することができる。
また、保持部52により、巻線46の端末部46Aを回路基板26上の回路部62に直接結合することができるため、それらを結合するための中継部材(保持部材)等をガイド部材24とは別に設ける必要がなくなる。したがって、部品点数を削減することができ、製造コストを低減させることができる。
こうして、電動モータ20をモータ室36内に組み込んだら、そのステータ22の外周部にポッティング材70を充填して固化させる。これにより、モータハウジング14に対するステータ22及び回路基板26(ガイド部材24)の周方向(及び回転軸方向)における位置決め状態を容易に維持させることができる。
その後、エンドハウジング16とポンプハウジング12とをそれぞれモータハウジング14に固定する。これにより、電動モータ20を備えた流体ポンプ10が製造される。この流体ポンプ10では、ターミナル72(上端部72A)から回路基板26上の回路部62を経由して巻線46(端末部46A)に通電されると、ステータ22によって回転磁界が形成され、インペラ18が回転駆動される。
このインペラ18が回転駆動されることにより、流体(例えば、水等の液体)が吸入口30から吸入されてポンプ室28へ搬送され、更に、ポンプ室28に搬送された流体(例えば、水等の液体)が排出口32から排出される。このように、本実施形態に係る電動モータ20は、流体ポンプ10のモータとして良好に適用できる。
以上、本実施形態に係る電動モータ20及び流体ポンプ10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係る電動モータ20及び流体ポンプ10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、モータハウジング14に第1係合部としての凹部を形成するとともに、ステータ22に被係合部としての凸部を形成し、かつガイド部材24に第2係合部としての溝部を形成する構成にしてもよい。
また、保持部52は、円筒状に形成されるものに限定されるものではなく、例えば図6で示すように、平面視で略「C」字状となる略円筒状に形成されていてもよい。すなわち、保持部52の側壁に、巻線46の端末部46Aの外径と同じ幅か、それよりも若干小さい幅の回転軸方向に沿ったスリット状の切欠部52Aを形成するようにしてもよい。これによれば、巻線46の端末部46Aは、切欠部52Aから保持部52内に挿入され、スナップフィット方式によって、その保持部52に保持(係止)されるようになる。
10・・・流体ポンプ、12・・・ポンプハウジング、14・・・モータハウジング、16・・・エンドハウジング、18・・・インペラ、20・・・電動モータ、22・・・ステータ(固定子)、24・・・ガイド部材、26・・・回路基板、36・・・モータ室、40・・・凸部(第1係合部)、44・・・積層コア、46・・・巻線、50・・・凹部(被係合部)、52・・・保持部、54・・・支持部、56・・・突起部、60・・・突出部(第2係合部)、70・・・ポッティング材

Claims (7)

  1. 内周面に回転軸方向に沿った複数の第1係合部が形成されたモータハウジングと、
    コアのティースに巻線が巻回されて構成されるとともに、コアの外周面に前記複数の第1係合部が係合する複数の被係合部が形成された固定子と、
    前記複数の被係合部に係合する複数の第2係合部と、前記巻線の端末部に電気的に接続される回路基板と、を備えたガイド部材と、
    を有することを特徴とする電動モータ。
  2. 前記第1係合部は、前記回転軸方向に延在する凸部とされるとともに、前記被係合部は、前記回転軸方向に延在する凹部とされ、前記第2係合部は、前記回転軸方向に突出する突出部とされていることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
  3. 前記突出部は、前記凹部内において、前記凸部に前記回転軸方向で当接していることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ。
  4. 前記モータハウジング内に収容された前記固定子の周辺がポッティング材によって固化されていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の電動モータ。
  5. 前記ガイド部材は、前記回路基板を前記回転軸方向が該回路基板の法線方向となるように支持する支持部を有することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の電動モータ。
  6. 前記ガイド部材は、前記巻線の端末部を保持する保持部を有することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の電動モータ。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電動モータと、
    流体の吸入口及び吐出口が備えられ、前記モータハウジングに固定されたポンプハウジングと、
    前記ポンプハウジング内に配置され、前記固定子の巻線に通電されることによって回転するロータの回転軸に装着されたインペラと、
    を有することを特徴とする流体ポンプ。
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