JP5755175B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
トナー容器内から現像ローラの表面へ付着したトナーは、現像ローラの回転に伴い、規制ブレードとの当接位置を通過する際、余剰分のトナーが除去されトナー容器内に戻される。この時、現像ローラ上に残ったトナーは、規制ブレードとの摩擦により、摩擦電荷(トリボともいう)を付与されることにより、感光体の表面へ移動する。
従来より、このような規制ブレードとしては、ゴム状弾性体のブレード部材を金属製の支持部材に接着剤によって接着した構成のものが知られている。このような構成によると、現像ローラの全長に亘って均一な圧接力で圧接させることが容易にでき、耐久性も良い。
また、ブレード部材の現像ローラに当接、圧接される面は、トナーの摩擦電荷を制御する機能を有していることから、電荷制御面とも呼ばれている。電荷制御面の材質としては、ウレタンゴム、ポリアミド樹脂、ポリアミドエラストマ、シリコーンゴム、シリコーン樹脂などが用いられている。
近年、高速化が図られる高画質及びフルカラー化に対応した現像装置においては、微細な粒子のトナーが使用されるため、現像ローラへより均一な圧接が可能な規制ブレードが要求されている。
このため、例えば、特許文献1には、実質的に互いに同一形状のブレード部材、接着剤、及び支持部材を全面が重なり合った層を形成するように積層した構成の規制ブレードが開示されている。また、特許文献2には、ブレード部材が支持部材を少なくとも現像ローラとの当接面から先端面に亘って被覆する構成の規制ブレードが開示されている。このような規制ブレードを採用することで、現像ローラへの均一な圧接が可能となり、高画質及びフルカラー化に対応することができる。
特に、ブレード部材の長手端部付近や、トナー漏れ防止用の端部シールと現像ローラに挟まれた部分などにおいては、現像ローラに対する圧が高くなっており、規制ブレードの中央付近である画像形成領域に比較して摩耗が進みやすい。それに加えて、規制ブレードの長手端部は、形状の変曲位置である場合や支持部材との接着面が露出している場合もあり、削れる際に、長手端部を起点として捲れるように一挙に広範囲が剥離し、支持部材が露出してしまうことがあった。
このような摩耗や剥離を原因とした支持部材の露出が画像形成領域まで及んでしまうと、露出した部分において、当接圧の均一性が保たれなくなり、スジや濃度ムラ等の画像不良が発生することがあった。
画像形成装置に用いられる現像装置において、
現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する規制部材と、
を備え、
前記規制部材は、その長手方向において所定の長さとなるように、被覆部材に覆われた支持部材を前記支持部材の面と交差する切断方向に切断して製造されるものであって、
前記長手方向と直交する方向における前記規制部材の端部は自由端であって、
前記被覆部材は、前記規制部材の前記自由端の側において、前記支持部材の表面のうち前記現像剤担持体に面する対向面と、前記対向面とは反対側の面である非対向面と、前記長手方向と直交する方向における前記支持部材の端部に設けられた端面とを被覆し、
前記切断方向における前記支持部材の上流側の面が前記対向面とされて、前記対向面を被覆する前記被覆部材が前記現像剤担持体に当接し、
切断されて形成される前記支持部材の長手方向の端部における切断面のうち前記切断方向の上流側は、前記対向面を覆う前記被覆部材が前記切断方向の上流側から下流側に向けて延びることによって前記被覆部材に覆われ、
前記切断方向における前記切断面の下流側は前記被覆部材から露出し、
前記支持部材の前記非対向面において前記支持部材を覆う前記被覆部材は、前記規制部材の長手方向の端部において前記切断方向の下流側に向けて突出していることを特徴とする。
まず、図1を用いて、本実施例に係る現像装置を備える画像形成装置の構成について説明する。本実施例においては、画像形成装置の一例としてレーザビームプリンタを用いて説明するが、本発明に係る現像装置は、電子写真複写機、ファクシミリ等に適用することもできる。図1は、本実施例に係る画像形成装置の構成を示す概略断面図である。本実施例に係る画像形成装置は、駆動源(不図示)により図1中矢印A方向に回転駆動される像担持体としての感光体ドラム20を備えている。本実施例において、感光体ドラム20としては、アルミニウム製のシリンダの外周面に機能性膜である下引き層、キャリア発生層、キャリア移送層を順にコーティングした有機感光体を用いた。そして、図1に示すように、感光体ドラム20の周囲には、現像装置1、帯電ローラ21、転写ローラ22、露光
装置23、クリーニング装置24が配置されている。なお、本実施例において、感光体ドラム20及びこれに作用するプロセス手段である現像装置1、帯電ローラ21、クリーニング装置24は一体となってプロセスカートリッジを形成する。プロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている。
次に、図1及び図2を用いて、本実施例に係る現像装置の構成について説明する。図2は、本実施例に係る現像装置の構成を示す概略断面図である。本実施例においては、トナーとして非磁性一成分トナーを用いて、現像方式として一成分接触現像方式を採用する。現像装置1は、現像剤担持体としての現像ローラ2、トナー供給ローラ3、トナー量規制ブレード(規制部材、以下、単に規制ブレードという)10を有している。現像ローラ2は、感光体ドラム20に接触して、図中矢印D方向に回転可能に設けられている。図1に示すように、現像ローラ2と感光体ドラム20とは、当接部(対向部)において互いに表面が同方向に移動するようにそれぞれ回転している。トナー供給ローラ3は、図中矢印E方向に回転可能に設けられており、現像装置1の内部に収容されているトナー4を現像ローラ2に供給する。規制ブレード10は、現像ローラ2に当接することで、現像ローラ2上(現像剤担持体上)のトナー量(現像剤量)を規制し、電荷付与を行う。
と現像ローラとの当接部に搬送され、摩擦帯電されることで電荷を付与されると同時にその層厚が規制される。層厚が規制された現像ローラ2上のトナーは、現像ローラ2の回転により、感光体ドラム20との当接部に搬送され、感光体ドラム20上に形成される静電潜像を可視化する。その結果、感光体ドラム20上に現像剤像としてのトナー像が形成されることとなる。
さらに、図3を用いて、本実施例に係る規制ブレードについて説明する。図3は、本実施例に係る規制ブレードを示す拡大断面図である。ここで、図3に示すように、支持部材11の表面のうち、現像ローラ2に当接する側の面を当接支持面11a(対向面)、先端の面(長手方向と直交する方向における端部の端面)を先端面11b、当接支持面の裏側の面を裏面11c(非対向面)と定義する。支持部材11は、その表面にブレード部材12を形成可能なものであれば特に材料に制限はない。支持部材11の形状としては、平面状又はそれを湾曲した曲面板状であることが好ましい。ブレード部材12は、樹脂又はエラストマを主材とする被膜からなる。被膜からなるブレード部材12は、支持部材11の当接支持面11aから先端面11b、裏面11c上を一体として覆っていることが好ましい。そのような構成をとることで、現像ローラ2との摺擦による摩擦により、ブレード部材12が支持部材11から剥離してしまうことを抑制することができる。
次に、図4乃至図6を用いて、本実施例に係る規制ブレードの製造方法について説明する。図4は、本実施例に係る規制ブレードの製造方法を示す概略斜視図である。図5は、本実施例に係る規制ブレードの製造装置を示す概略断面図である。図6は、本実施例に係る規制ブレードの全体図である。まず、支持部材11の材料としての板状部材である厚さ0.1mmのリン青銅薄板(株式会社原田伸銅所製)を図4の矢印F方向に搬送し、特殊金型51を使用した押出成形機(株式会社プラ技研製)に挿入する。特殊金型51は、図5に示すように、押出口形状が5mm×0.3mmの長方形の成形口である成形領域52を有する金型である。
本発明の効果を実証するために実験を行った。具体的には、上記説明した現像装置を画像形成装置に搭載し、常温常湿条件(温度23℃、湿度50%)の環境下において、2枚ずつ間隔を開けて印字を行う2枚間欠印字耐久試験を行った。また、この試験においては、画像比率1%の横線の記録画像を印字した。そして、印字枚数が5000枚、10000枚、15000枚、20000枚、25000枚の時点での画像不良評価と、規制ブレード10の剥離評価を行った。画像不良評価用の画像にはベタ黒画像とハーフトーンを使用した。また、剥離評価については、現像装置1を解体し、規制ブレード10と現像ローラ2との当接面が見える状態にした上で、目視によって規制ブレード10を観察することにより行った。
A:ブレード部材12の摩耗や剥離に起因する支持部材11の露出が無い。
B:規制ブレード10の端部において、ブレード部材12の摩耗や剥離に起因する支持部材11の露出が見られる。
C:規制ブレード10のうち、画像形成領域に当たる部分において支持部材11の露出が見られ、スジやムラ等の画像不良が発生している。
例の構成においては、25000枚を印字した時点においても、支持部材11の露出は見られず、安定して画像形成を行うことができた。
Claims (4)
- 画像形成装置に用いられる現像装置において、
現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する規制部材と、
を備え、
前記規制部材は、その長手方向において所定の長さとなるように、被覆部材に覆われた支持部材を前記支持部材の面と交差する切断方向に切断して製造されるものであって、
前記長手方向と直交する方向における前記規制部材の端部は自由端であって、
前記被覆部材は、前記規制部材の前記自由端の側において、前記支持部材の表面のうち前記現像剤担持体に面する対向面と、前記対向面とは反対側の面である非対向面と、前記長手方向と直交する方向における前記支持部材の端部に設けられた端面とを被覆し、
前記切断方向における前記支持部材の上流側の面が前記対向面とされて、前記対向面を被覆する前記被覆部材が前記現像剤担持体に当接し、
切断されて形成される前記支持部材の長手方向の端部における切断面のうち前記切断方向の上流側は、前記対向面を覆う前記被覆部材が前記切断方向の上流側から下流側に向けて延びることによって前記被覆部材に覆われ、
前記切断方向における前記切断面の下流側は前記被覆部材から露出し、
前記支持部材の前記非対向面において前記支持部材を覆う前記被覆部材は、前記規制部材の長手方向の端部において前記切断方向の下流側に向けて突出していることを特徴とする現像装置。 - 前記対向面を覆い前記現像剤担持体と当接する前記被覆部材の厚さが10μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記被覆部材は樹脂又はエラストマであることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。
- 画像形成装置の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
潜像が形成される像担持体と、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の現像装置と、
を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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