JP5752457B2 - チップソー - Google Patents
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Description
特許文献1に係るチップソーは、切削部分の異なる複数種類のチップを備えて所謂分割切削を行い、チップにかかる負荷を分割させて、チップソーの耐久性を向上させるなどの効果を得ようとするものである。
また、左右いずれか一側に寄った位置に溝が形成されたチップと同他側寄り位置に溝が形成されたチップとが順次交互されているため、切断動作の際に台金が振れるおそれがあり、チップソーが被切断部に対し真っ直ぐに進行する直進性が低下するという問題がある。
更に、上記のように直進性が低下する結果、被切断物の切断面が荒くなってしまうおそれもある。
符号3は略円板状の台金を示し、この台金3の外周には24個の凸部2が設けられ、この凸部2の刃台4に第1チップ5と第2チップ7が取り付けられている。
すなわち、第1チップ5と第2チップ7の二種類で合計24個がろう付等によって刃台4に植設されている。第1チップ5と第2チップ7は交互に等間隔をあけて配置されている。
図6においては第1チップ5の一部を破線で示し、第2チップ7を実線で示し、更に第1チップ5と第2チップ7とが重なる部分を太線で示している。
第1チップ5の上面には、中央部用刃部9、切断面用刃部11が設けられている。また、中央部用刃部9と切断面用刃部11との間には切削に関与しない切削非関与部10が設けられている。この切削非関与部10は後述する両側部用刃部15より低くなっている。
この中央部用刃部9は後述するように建材等の被切断物の切削部分の中央部を切削する。
切断面用刃部11の上面は台金3の厚み方向の中心(仮想線Lで示す)を基準とする線対称で、且つ中心に向かって上り勾配となる一対の傾斜面11a、11bとなっている。
両側部用刃部15は第1チップ5の切削非関与部10に対応する部分に備えられている。
両側部用刃部15の上面は台金3の厚み方向の中心(仮想線Lで示す)を基準とする線対称で、且つ中心に向かって上り勾配となる一対の傾斜面15a、15bとなっている。
切断面用刃部17の上面は台金3の厚み方向の中心(仮想線Lで示す)を基準とする線対称で、且つ中心に向かって上り勾配となる一対の傾斜面17a、17bとなっている。
更に切削非関与部19は第1チップ5の中央部用刃部9に対応する部分に設けられており、中央部用刃部9より低くなっている。
チップソー1は切断装置に装着されて、高速で回転させられて建材Wに押し当てられる。
建材Wの被切削部Waには、まず第1チップ5の中央部用刃部9の頂部13が接触し、中央部用刃部9によって建材Wの被切削部Waの中央部Wbが切削される。
また、切断面用刃部11によって被切削部Waの両端部Wdが切削され、これと共に建材Wの切断面Weとなる部分が切削される。
上記のように被切削部Waの中央部Wbに対しては第1チップ5の中央部用刃部9のみが切削を行い、両側部Wcに対しては第2チップ7の両側部用刃部15のみが切削を行う。これにより、被切削部Waに対する分割切削が行われる。従って、チップにかかる負荷を分割することが可能で、チップソー1の耐久性を向上させることができる。
更に、切断面用刃部11と切断面用刃部17によって被切削部Waの両端部Wdが切削され、これと共に建材Wの切断面Weとなる部分が切削される。すなわち、切断面Weは切断面用刃部11と切断面用刃部17によって複数回切削されることになり、切削面Weがきれいなものとなり、切断面がきれいな建材Wを得ることができる。
上記したように、チップソー1では第1チップ5、第2チップ7から成る全てのチップが分割切削、切断面の切削を行い、更に直進性を発揮することに寄与することになる。
例えば、上記実施の形態ではチップの数を24個としたが、本発明はこれに限定されず、24個より少ない数のチップを備えても、多い数のチップを備えるようにしてもよい。
また、本発明のチップソーは木工用だけでなく、金属、プラスチック等あらゆるものを切断するに用いることができる。
上記実施の形態では、第1チップ5の中央部用刃部9と第2チップ7の両側部用刃部15の2つの刃部によって分割切削を行うようにしたが、第1チップ5、第2チップ7の一方または両方の刃部を増やして、3以上の刃部によって分割切削を行うことが可能な構成としてもよい。
上記実施の形態では、第1チップ5に一対の傾斜面9a、9bと一対の傾斜面11a、11bを備え、また第2チップ7には一対の傾斜面15a、15bと一対の傾斜面17a、17bを備えるようにしたが、本発明はこれに限定されず、第1チップ5、第2チップ7それぞれに少なくも一対の傾斜面を備えればよく、第1チップ5、第2チップ7それぞれに一対の傾斜面を1つ、或いは3つ以上設ける構成としてもよい。
4…刃台 5…第1チップ 7…第2チップ
9…中央部用刃部 10…切削非関与部
11…切断面用刃部 13…頂部 15…両側部用刃部
17…切断面用刃部 19…切削非関与部
9a、9b、11a、11b…第1チップの傾斜面
15a、15b、17a、17b…第2チップの傾斜面
W…建材 Wa…被切削部 Wb…中央部
Wc…両側部 Wd…両端部 We…切断面
Claims (3)
- 略円板状の台金の外周にチップが所定間隔をあけて取り付けられたチップソーにおいて、前記チップには第1チップと第2チップを備え、
第1チップは厚み方向中央に位置し、被切断物の被切削部の中央部を切削する中央部用刃部と、厚み方向両端部に位置し、被切断物の切断面となる部分を切断する切断面用刃部と、前記中央用刃部と前記切断用刃部との間に位置し、切削に関与しない切削非関与部とを有し、前記台金の厚み方向の中心を基準とする線対称で、且つ前記中心に向かって上り勾配となる少なくとも一対の傾斜面とを有し、
第2チップは前記第1チップの中央部用刃部に対応する部分に設けられ、切削に関与しない切削非関与部と、前記第1チップの切削非関与部に対応する部分に設けられ、被切断物の前記第1チップの中央部用刃部によって切削される中央部の両側部を切削する両側部用刃部と、前記第1チップの切断面用刃部に対応する部分に前記第1チップの切断面用刃部と同じ面状に設けられ、前記第1チップの切断面用刃部と共に、被切断物の切断面となる部分を切断する切断面用刃部とを有し、前記台金の厚み方向の中心を基準とする線対称で、且つ前記中心に向かって上り勾配となる少なくとも一対の傾斜面とを有し、
前記第1チップ、第2チップから成る全てのチップが直進性を維持しながら分割切削すると共に、前記第1チップの切断面用刃部と前記第2チップの切断面用刃部による切断面の切削を行うことを特徴とするチップソー。 - 請求項1に記載したチップソーにおいて、中央部用刃部の中心には一対の傾斜面の交点となる部位にチップソーの回転方向へ延びる頂部が設けられ、中央部用刃部は山形に形成されていることを特徴とするチップソー。
- 請求項1また2に記載したチップソーにおいて、前記第1チップと第2チップは交互に植設されていることを特徴とするチップソー。
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