本実施形態の画像形成装置は、第1の画像データを2値化し、2値化した情報に基づいて、第1の画像データに関する画像が印字された有効領域を判定する有効領域判定部と、印字対象とするシートの大きさに関する情報を取得するシート情報取得部と、有効領域判定部で判定した有効領域とシート情報取得部で取得した印字対象とするシートの大きさに関する情報とに基づいて、第1の画像データの倍率を変更して第2の画像データを生成する倍率変更部と、倍率変更部で生成した第2の画像データを印字対象とするシートに印字する画像形成部とを有する。
以下、実施形態の画像形成装置1を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の画像形成装置1を示す概略図である。
図1に示すように、画像形成装置1である複合機(MFP:Multi Function Peripheral)10は、画像形成装置本体11に、カラーの画像形成部12と、複数の給紙カセット131を有する給紙部13を有する。また、画像形成装置本体11には、給紙カセット131内のシートを画像形成部12に向けて搬送するシート搬送部14(搬送部)と、原稿21から複数枚のページ画像22(第1の画像データ)を読取る画像読取部15と、画像読取部15へ自動的に原稿21を搬送する自動原稿給紙部16と、操作パネル17とを有する。
画像形成部12は、印刷対象である原稿21に印字された画像データをシートに印字する。画像形成部12の具体的な構成としては、表面に感光層を設け、反時計回りに回転する感光体(不図示)を備え、この感光体の表面を均一に帯電する帯電器(不図示)、この帯電器で均一に帯電した感光層を露光して静電潜像を形成する露光部(不図示)を有する。また、画像形成部12は、露光部による露光により形成された静電潜像をトナーで現像し顕像化する現像部(不図示)、この現像部で顕像化されたトナー像をシートに転写する転写部(不図示)、この転写部によりシートに帯電したトナーを回収するクリーニング部(不図示)を有する。さらに、画像形成部12は、転写部によりシートに転写されたトナー像を加熱定着する熱定着器(不図示)も有する。なお、露光部は、後述の記憶部19に記憶された印刷対象のページ画像22に基づいて感光層を露光して静電潜像を形成する。
画像読取部15は、長方形をしたプラテンガラス151(透明部材)を備え、このプラテンガラス151に載置されたシートに印字された画像を読取る読取部152を有する。読取部152は、スキャナーなどであり、プラテンガラス151の短手方向(主走査方向)に延びるライン単位でシートに印字されたページ画像22を読取り、後述の記憶部19へ記憶する。
操作パネル17は、タッチパネル式の表示部171と、テンキー、ストップキー、スタートキー等の操作部172とを備える。表示部171は、ユーザに操作内容およびNin1印刷設定などの各種印刷処理設定を表示する。
次に、画像形成装置1のハードウェア構成について説明する。図2は、画像形成装置1のハードウェアを示すブロック図である。図3は、拡大縮小倍率表を示す図である。
画像形成装置1は、図2に示すように、記憶部19、制御部18、操作パネル17、シート搬送部14、画像形成部12、画像読取部15、自動原稿給紙部16、給紙部13およびネットワーク通信部20を有する。
記憶部19は、メモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等であり、画像読取部15によりライン単位で読取られたページ画像22を記憶する。また、記憶部19には、予め図3に示す拡大縮小倍率表が記憶されている。図3(a)は、1枚のページ画像22を1枚のシートに印字する際の原稿サイズ基準倍率(通常印刷設定時の原稿サイズ基準倍率)を定めた表である。図3(b)は、2枚のページ画像22を1枚のシートに印字する際の原稿サイズ基準倍率(2in1印刷設定時の原稿サイズ基準倍率)を定めた表である。図3(c)は、4枚のページ画像22を1枚のシートに印字する際の原稿サイズ基準倍率(4in1印刷設定時の原稿サイズ基準倍率)を定めた表である。なお、これらの表において、縦軸をページ画像22が印字された原稿21の大きさとし、横軸をページ画像22を印字するシートの大きさとする。
制御部18は、CPUであり、画像形成装置1の全体を制御する。制御部18は、機能部として、印刷設定受付部181と、有効領域判定部182と、シート情報取得部183と、倍率変更部184とを有する。
印刷設定受付部181は、使用者から、操作パネル17上で入力されたNin1印刷設定、およびNin1印刷設定時における1ページに印刷するN数などに関する情報を受付ける。
有効領域判定部182は、印刷設定受付部181においてNin1印刷設定の選択情報を受付けた場合に、読取部152で読取った複数枚(N枚)のページ画像22を白(白を示す値)と黒(黒を示す値)の2値化し、ランレングス符号化して圧縮し、記憶部19に記憶する。このページ画像22を2値化して、ランレングス符号化する圧縮形式としては、例えば、MH圧縮を用いる。有効領域判定部182は、記憶部19に記憶された情報に基づいて、ページ画像22中における画像が印字された領域(以下、有効領域221という)を判定する。有効領域判定部182は、この判定結果を倍率変更部184へ送信する。なお、有効領域判定部182による有効領域判定処理の詳細については後述する。
シート情報取得部183は、印刷対象とするシートの大きさに関する情報を取得する。特に、シート情報取得部183は、印刷設定受付部181でNin1印刷設定に関する印刷設定情報を受付けた場合には、印字対象とするシートの大きさに関する情報として、印字対象とするシートを1ページにまとめて印字するページ数に応じて除算したものとする。シート情報取得部183は、このようにして取得したシートの大きさに関する情報を倍率変更部184へ送信する。
倍率変更部184は、有効領域判定部182で判定した有効領域221に関する情報とシート情報取得部183で取得したシートの大きさに関する情報に基づいて、記憶部19内に記憶されたページ画像22中の画像に関する表示倍率(倍率)(以下、画像サイズ基準倍率という)を算出する。そして、倍率変更部184は、ページ画像22中の画像を抽出し、算出した画像サイズ基準倍率で抽出した画像を拡大または縮小して、シートに印刷するための画像データ(以下、印刷画像データ23(第2の画像データ)という)を生成する。なお、倍率変更部184による表示倍率算出処理の詳細については後述する。
ネットワーク通信部20は、有線ネットワークを介して通信を行い、サーバー(不図示)に接続されている。
次に、本実施形態の画像形成装置1におけるNin1印刷処理について説明する。図4は図1の画像形成装置1におけるNin1印刷処理を示す制御フローチャートである。図5は、読取部152で読取ったページ画像22を記憶部19内で圧縮処理する概略を示す図である。図5(a)はプラテンガラス151上に原稿21を載置した場合を示す図である。図5(b)は読取ったページ画像22を記憶部19へ記憶する場合を示す図である。図5(c)は図5(b)のページ画像22を2値化して圧縮した場合を示す図である。図6は、読取部152で読取ったページ画像22を示す図である。図7は、図6の読取ったページ画像22を2値化したページ画像22およびランレングス符号化したページ画像22を示す図である。図8は、2値化データをランレングス符号化する際に換算する各値の関係を示す図である。図8(a)は読取ったページ画像22を2値化した場合を示す図である。図8(b)は図8(a)のページ画像22をランレングス符号化した場合を示す図である。
図4および5を参照して、操作者は、自動原稿給紙部16上に原稿21を載置し、操作パネル17でNin1印刷設定およびN数(1枚のシートに印字する枚数)に関する入力を行う。印刷設定受付部181は、操作パネル17で入力されたNin1印刷設定およびN数に関する情報を取得する。制御部18は、操作者から操作パネル17上で印刷処理開始コマンドが入力されたと判定すると、自動原稿給紙部16および読取部152を動作させて、図5(a)に示すように自動原稿給紙部16からプラテンガラス151上に原稿21を搬送し、ページ画像22の読取りを開始する(ACT101)。この際、制御部18は、読取部152で読取ったページ画像22を記憶するための記憶領域を記憶部19内に用意する(ACT102)。
制御部18は、図5(b)に示すように読取部152で読取ったページ画像22を記憶部19へ転送する(ACT103)。有効領域判定部182は、図5(c)に示すように転送されたページ画像22を白と黒の2値化して圧縮する(ACT104)。より具体的には、有効領域判定部182は、図6のように読取部152で読取ったページ画像22を図7(a)のように2値化したページ画像22とする。そして、有効領域判定部182は、図7(a)のような2値化したページ画像22を図8の換算表を用いて、ランレングス符号化し、図7(b)のような2値化圧縮データを生成する。具体的には、図7(b)の(I)はページ画像22中の300ライン分の白データをランレングス符号化した2値化圧縮データである。図7(b)の(II)はページ画像22中の2500ライン分の画像(黒データ)をランレングス符号化した2値化圧縮データである。図7(b)の(III)はページ画像22中の2160ライン分の白データをランレングス符号化した2値化圧縮データである。なお、図7(b)において、Wは白データを示し、Bは黒データを示す。
有効領域判定部182は、このように2値化してランレングス符号化した情報に基づいて、ページ画像22中における有効領域221を判定し、倍率変更部184へ送信する(ACT105)。有効領域判定部182は、有効領域221の判定として、有効領域221に関する幅方向の有効幅長さおよび有効領域221に関する縦方向の有効縦長さを判定する。また、有効縦長さを有効領域221の長手方向の長さとし、有効幅長さを有効領域221の短手方向の長さとしても良い。なお、有効領域判定部182による判定処理の詳細については後述する。
シート情報取得部183は、この有効領域判定部182による判定処理と並行して、操作パネル17で使用者が設定した印刷対象であるシートに関する情報を取得する。すなわち、シート情報取得部183は、シートついての幅方向のシート幅長さに関する情報およびシートに関する縦方向のシート縦長さに関する情報を取得する。そして、シート情報取得部183は、これらの取得した情報を倍率変更部184へ送信する。
倍率変更部184は、有効領域判定部182で判定した有効領域221に関する情報およびシート情報取得部183で取得したシートに関する情報に基づいて、ページ画像22中の画像に関する表示倍率を算出する(ACT106)。倍率変更部184は、ページ画像22中から画像を抽出し、この抽出した画像を算出した表示倍率で拡大または縮小して、印刷画像データ23を生成する。そして、制御部18は、画像形成部12およびシート搬送部14を動作させて、給紙部13内のシートを画像形成部12へ搬送し、生成した印刷画像データ23をシートに印字する(制御部18は画像形成処理を実行する)(ACT107)。なお、倍率変更部184による表示倍率に関する変更処理の詳細については後述する。
このように、本実施形態の画像形成装置1は、Nin1印刷設定が入力された場合においても、ページ画像22中の有効領域221およびシートの大きさをそれぞれ判定して、画像データを極力大きい状態としてシートに印字することができる。この構成により、操作者は、本実施形態の画像形成装置1でシートに印字された画像の内容を容易に把握することができる。
次に、本実施形態の画像形成装置1による有効領域判定部182の判定処理について説明する。図9は、有効領域判定部182が有効領域221を判定する処理を示す制御フローチャートである。この制御において、有効領域判定部182は、ページ画像22中の有効領域221を判定するために、次のように、複数のカウントの実行、複数の値の記憶およびフラグの設定などを行う。具体的には、先頭ラインからの全白ライン(原稿21における主走査方向のラインが全て白データとするもの)が何ラインあるかをカウントする先頭白ラインカウント(図9中の符号Aとする)。黒ドットが含まれるラインの後端から全白ラインが何ラインあるかをカウントする後端白ラインカウント(図9中の符号Bとする)。ページ画像22中において左からの連続する白ドット数の最小値である左白最小値(図9中の符号Cとする)。ページ画像22中において黒ドットの右からの連続する白ドット数の最小値である右白最小値(図9中の符号Dとする)。現在チェック中のラインに関する左からの連続する白ドット数をカウントする現在左白カウント(図9中の符号Eとする)。現在チェック中のラインに関する黒ドットの右からの連続する白ドット数をカウントする現在右白カウント(図9中の符号Fとする)。先頭ラインからチェックし、黒ラインが出現したら出現フラグを設定する先頭黒出現フラグ(図9中の符号Gとする)。ページ画像22中における各ラインの左からチェックし、黒ラインが出現したら出現フラグを設定する左黒出現フラグ(図9中の符号Hとする)。有効領域判定部182の判定処理を途中で中断するための中断フラグ(図9中の符号Iとする)。
初期条件としては、先頭白ラインカウント(A)、後端白ラインカウント(B)、現在左白カウント(E)および現在右白カウント(F)をそれぞれ0に設定する。左白最小値(C)および右白最小値(D)の値の設定をなしとし、先頭黒出現フラグ(G)、左黒出現フラグ(H)および中断フラグ(I)は、それぞれ立てないものとする。
図9を参照して、有効領域判定部182は、中断処理フラグ(I)が立っているかを判定する(ACT201、202)。有効領域判定部182は、中断処理フラグ(I)が立っていないと判定すると、ページ画像22に関するデータをチェックして、データの種類を判定する(データの種類がデータ終了、ライン終端、白データ、黒データのいずれかを判定する)(ACT202NO、203、204)。有効領域判定部182は、このデータの種類の判定結果に応じて、次のようなライン判定を行う。なお、ラインチェックは、上端から主走査方向における各ラインをチェックするとともに、左端から各ラインを構成するドットをチェックする。
有効領域判定部182は、データ種類が黒データと判定すると、黒ドットの判定を行う。具体的には、有効領域判定部182は、現在判定しているデータに黒ドットがあるか否かを判定する(ACT211)。有効領域判定部182が判定するデータに黒ドットであると判定すると、現在右白カウント(F)を0に設定するとともに、先頭黒出現フラグ(G)および左黒出現フラグ(H)をそれぞれ立てる(ACT222)。
この黒ドットの判定結果を用いて、有効領域判定部182は、データ種類がライン終端と判定すると、ページ画像22中における左端のラインから左黒出現フラグ(H)が立っていないかを判定する(ACT206)。有効領域判定部182が、左黒出現フラグ(H)が立っていないと判定すると、ページ画像22中における先頭のラインから先頭黒出現フラグ(G)が立っていないかを判定する(ACT206YES、ACT208)。有効領域判定部182が、先頭黒出現フラグ(G)が立っていないと判定すると、先頭白ラインカウント(A)を1増やす(ACT208YES、ACT212)。有効領域判定部182が、先頭黒出現フラグ(G)が立っていると判定すると、黒ドットが含まれるラインの後端から白ラインをカウントする後端白ラインカウント(B)を1増やす(ACT208NO、ACT213)。そして、有効領域判定部182は、現在左白カウント(E)、現在右白カウント(F)をそれぞれ0に設定し、左からの黒ラインの出現を継続して実行するとともに、処理継続判断を行う(ACT218、219)。
この処理継続判断は、有効領域判定部182による判定途中で、白データがこれ以降の領域にないと判定した場合に、以降の領域については、有効領域判定部182による判定を行わずに、次の倍率変更部184による表示倍率に関する変更処理を行う。この際、有効領域判定部182は、中断処理フラグ(I)を立てて、有効領域判定部182による判定処理を中断する。
一方、有効領域判定部182は、ページ画像22中において左黒出現フラグ(H)が立っていると判定すると、現在左白カウント(E)と左白最小値(C)とを比較する(ACT206NO、209)。有効領域判定部182は、現在左白カウント(E)が左最小値よりも小さいと判定すると、現在左白カウント(E)のカウントした値を左白最小値(C)とする(ACT209YES、214)。有効領域判定部182は、検出した黒ドットの右から現在右白カウントを行い、次の黒ドットまで白ドットの数をカウントする。有効領域判定部182は、この現在右白カウント(F)と右白最小値(D)を比較し、現在右白カウント(F)が右白最小値(D)よりも小さいと判定すると、現在右白カウント(F)のカウントした値を右白最小値(D)とする(ACT215YES、216)。有効領域判定部182は、後端白ラインカウント(B)を0に設定する(ACT217)。そして、有効領域判定部182は、現在左白カウント(E)、現在右白カウント(F)をともに0に設定し、左黒出現フラグ(H)を0に設定して(立てずに)実行するとともに、処理継続判断を行う(ACT218、219)。
有効領域判定部182は、データ種類が白データと判定すると、上記ライン判定と並行して、白データ判定を行う。具体的には、有効領域判定部182がデータ種類を判定した後に、左黒出現フラグ(H)が立っているかの判定を行う(ACT210)。有効領域判定部182が左黒出現フラグ(H)が立っていると判定した場合には、現在右白カウント(F)として現在右白カウント(F)内の値に黒ドットの右から有効領域判定部182が判定した白ドット数を加算した値とする(ACT210YES、220)。有効領域判定部182が左黒出現フラグ(H)が立っていないと判定した場合には、現在左白カウント(E)として、現在左白カウント(E)内の値に有効領域判定部182が判定した白ドット数を加算した値とする(ACT210NO、221)。
有効領域判定部182は、上記ライン判定、白データ判定および黒データ判定を、中断フラグが立つまで継続して実行する。有効領域判定部182は、中断フラグが立ったことを判定すると、有効領域判定処理を終了する(ACT207)。
また、有効領域判定部182は、データをチェックした後(ACT203)、データ種類がデータ終了であると判定すると、ACT205へ進み、ACT202YESに進んで終了する(ACT207)。
このようにして、有効領域判定部182は、読取部152で読取ったページ画像22における、先端からの白ラインの領域(白を示す値に関する先頭領域)、左端部からの白ラインの領域(白を示す値に関する左端領域)、黒ドットの右からの白ラインの領域(白を示す値に関する右端領域)および黒ドットの後端からの白ラインの領域(白を示す値に関する後端領域)を算出する。そして、有効領域判定部182は、ページ画像22からこれらの白ラインに関する領域(白を示す値に関する先頭領域、左端領域、右端領域および後端領域)を減算して有効領域221(図7(a)に示すような黒の領域)を判定する。
次に倍率変更部184による表示倍率算出処理の詳細について説明する。図10は、倍率変更部184による表示倍率算出処理を示す制御フローチャートである。なお、初期条件として、図3の拡大縮小倍率表から原稿サイズに基づいて選択した倍率(以下、原稿サイズ基準倍率という)および有効領域221およびシートサイズから算出した倍率(以下、画像サイズ基準の倍率という)をそれぞれ0とする。
倍率変更部184による表示倍率算出処理は、有効領域判定部182で有効領域221を判定した後に実行される。図10を参照して、倍率変更部184は、操作者から印刷設定受付部181で受付けた原稿サイズに関する情報およびN数を取得する。倍率変更部184は、記憶部19内に記憶された図3の拡大縮小倍率表を参照して、これらの取得情報(原稿サイズに関する情報およびN数)に対応する原稿サイズ基準倍率を取得する(ACT301、302)。倍率変更部184は、シート情報取得部183で取得したシートに関する縦方向のシート縦長さを有効領域判定部182で判定した有効領域221に関する縦方向の有効縦長さで除算して第1の倍率を算出する(ACT303)。倍率変更部184は、シート情報取得部183で取得したシートに関する幅方向のシート幅長さを有効領域判定部182で判定した有効領域221に関する幅方向の有効幅長さで除算して第2の倍率を算出する(ACT304)。すなわち、倍率変更部184は、シート縦長さを有効幅長さで除算して、第1の倍率を算出する。また、倍率変更部184は、シート幅長さを有効縦長さで除算して、第2の倍率を算出する。なお、有効領域221に関する幅方向の有効幅長さは、有効領域221の長手方向の長さとし、有効領域221に関する縦方向の有効縦長さは、有効領域221の短手方向の長さとしても良い。
ここで、シート情報取得部183は、印刷設定受付部181でN数として2を取得した場合は、現在選択されたシートの幅方向の長さを2で除算したものをシート幅長さとし、縦方向の長さに関しては、現在選択されたシート縦長さを取得する。また、シート情報取得部183は、印刷設定受付部181でN数として4を取得した場合は、現在選択されたシートの幅方向の長さを2で除算したものをシート幅長さとするとともに、縦方向の長さを2で除算したものをシート縦長さとして取得する。
倍率変更部184は、第1の倍率よりも第2の倍率の方が小さいと判定すると、画像サイズ基準倍率として第2の倍率を設定する(ACT305YES、306)。倍率変更部184が、第1の倍率よりも第2の倍率の方が大きいと判定すると、画像サイズ基準倍率として第1の倍率を設定する(ACT305NO、307)。
次に、倍率変更部184は、このように設定した画像サイズ基準倍率と原稿サイズ基準倍率が等しいかを判定する。倍率変更部184が画像サイズ基準倍率が原稿サイズ基準倍率と等しいと判定した場合は、倍率変更部184による表示倍率算出処理を中断し、制御部18に中断処理した旨および原稿サイズ基準倍率で拡大縮小処理を実行する旨を送信する(ACT308YES、309)。そして、制御部18は、原稿サイズ基準倍率でページ画像22を拡大または縮小して印刷画像データ23を生成し、画像形成部12を動作させて、シートに印字する。
倍率変更部184が、画像サイズ基準倍率と原稿サイズ基準倍率が等しくないと判定した場合は、画像サイズ基準倍率で画像処理および印字処理を行う(ACT308NO、310)。すなわち、倍率変更部184は、ページ画像22中の画像を抽出し、抽出した画像を画像サイズ基準倍率で拡大または縮小して印刷画像データ23を生成し、画像形成部12を動作させて、シートに印字する。
このようにして、倍率変更部184は、ページ画像22中の画像領域(有効領域221)のみを抽出し、シートのサイズに合わせて拡大または縮小することで、操作者が最も内容を把握しやすい形式でシートに画像を印字することができる。すなわち、ページ画像22中における有効領域221の占める割合が少ない場合には、有効領域221をシートのサイズに合うように拡大または縮小することで、ページ画像22中の白データの領域を排除して最も画像の内容が把握しやすい形式でシートに出力することができる。
次に、従来例の画像形成装置における表示倍率算出処理と対比して、本実施形態の画像形成装置1における表示倍率算出処理の特徴について説明する。図11は、ページ画像22を処理する際の画像処理の概要を示す図である。図12は、従来の画像形成装置におけるページ画像22を処理する際の画像形成処理の概要を示す図である。
初期条件としては、図5(a)に示すようにA4−Rの原稿21をプラテンガラス151上に載置し、原稿21の長手方向を主走査方向とし、原稿21の短手方向を副走査方向とする。読取部152で原稿21を読取ったページ画像22は、図11(a)に示すように主走査方向に4960ドット、副走査方向に7015ラインとする。また、ページ画像22中に印字された画像(有効領域221)は、図11(b)に示すように主走査方向に4000ドット、副走査方向に6000ドットとする。
操作者は、印刷設定受付部181にNin1設定を入力し、N数として2を入力する。また、操作者は、印刷画像データ22を印字するシートのサイズとして、A4−Rを入力する。シート情報取得部183は、シートに関するシート縦長さ(主走査方向の長さ)として4960ドット、およびシートに関するシート幅長さ(副走査方向の長さ)として7015/2ラインを取得する。また、有効領域判定部182は、図11(b)に示すようなページ画像22中の有効領域221を判定する。すなわち、有効領域判定部182は、有効領域221に関する、有効縦長さ6000ドットおよび有効幅長さ4000ドットを取得する。ここで、有効縦長さは有効領域における長手方向の長さとし、有効幅長さは有効領域における短手方向の長さとする。
倍率変更部184は、主走査方向における第1の倍率として、シート縦長さ(4960ドット)を有効縦長さ(6000ドット)で除算して、83%を算出する。倍率変更部184は、副走査方向における第2の倍率として、シート幅長さ(7015/2ドット)を有効幅長さ(4000ドット)で除算して、88%を算出する。倍率変更部184は、第1の倍率(83%)と第2の倍率(88%)を比較して、画像サイズ基準倍率として、第1の倍率(83%)を設定する。
また、倍率変更部184は、印刷設定受付部181で入力された情報(N数を2とし、原稿サイズおよびシートサイズをA4Rとする情報)に基づいて、図3の拡大縮小倍率表から原稿サイズ基準倍率を選択する。具体的には、倍率変更部184は、図3(b)を参照して、縦軸および横軸A4とする情報に基づいて、原稿サイズ基準倍率を71%に設定する。
倍率変更部184は、原稿サイズ基準倍率(71%)と画像サイズ基準倍率(83%)を比較し、原稿サイズ基準倍率と異なる倍率である画像サイズ基準倍率(83%)でページ画像22中の画像を縮小して印刷画像データ23を生成する。このようにして、本実施形態の画像形成装置1は、図11(c)に示すような画像をシートに印字する。
これに対して、従来の画像形成装置では、図12(a)および(b)に示すような本実施形態の画像形成装置1と同じ条件である原稿21に関して、図12(c)に示すような画像をシートに印字する。すなわち、従来の画像形成装置は、図3の拡大縮小倍率表を参照して、印刷設定受付部181で入力された情報(N数を2とし、原稿サイズおよびシートサイズをA4Rとする情報)に対応する原稿サイズ基準倍率(71%)でページ画像22を縮小して、印刷画像データ23を生成する。このため、従来の画像形成装置では、原稿21の白の領域が考慮せずに縮小するため、図12(c)に示すように不必要に画像を小さくする。
このように、図11(c)および12(c)から明らかなように、本実施形態の画像形成装置1は、従来の画像形成装置に比べて、原稿21の白の領域を排除することで、ページ画像22中の画像を大きくして印刷することができる。これにより、本実施形態の画像形成装置1では、Nin1印刷設定時においてシートに印刷された画像を、従来の画像形成装置でシートに印刷された画像に比べて、操作者が内容をより容易に把握することができる。
上記実施形態において、ページ画像22中の有効領域221として、ページ画像22中における白を示す値に関する先頭領域、左端領域、右端領域および後端領域を判定し、これらの判定した領域をページ画像22から減算した領域のものとして説明したが、特にこれに限られるものではない。すなわち、ページ画像22中の有効領域221として、判定したページ画像22中における白を示す値に関する先頭領域、左端領域、右端領域および後端領域の少なくともいずれか1つをページ画像22から減算して算出しても良い。
上記実施形態において、Nin1印刷設定時の拡大縮小処理について説明したが、特にこれに限られるものではなく、読取部152で読み込んだ原稿21中の画像(有効領域221)を拡大して、シートに印字しても良い。すなわち、1枚のページ画像22中の画像を1枚のシートに印字する印刷設定においても上記実施形態の処理を適用しても良い。これにより、ページ画像22中に白の領域が多量に存在する場合には、これらの領域を排除して、ページ画像22中の画像を拡大して印刷することができる。このようにして、1in1印刷時(通常の拡大印刷時)においても、ページ画像22中の画像を操作者が容易に把握することができる。
上記実施形態において、有効領域判定部182が有効領域221を判定するために、読取部152で読取ったページ画像22をMH圧縮して、2値化し、ランレングス化するものとして説明したが、特にMH圧縮に限られるものではない。すなわち、有効領域221を容易に判定できる圧縮方式であれば良く、例えばMR圧縮やJPEG圧縮を読取部152で読取ったページ画像22に適用しても良い。
本実施形態では装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワーク通信部20から装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
以上に詳説したように、この明細書に記載の技術によれば、画像形成装置1における拡大縮小印刷をする際に画像を見やすい形式でシートに印刷することができる。