JP5748740B2 - 構造接着の適用のための水性非クロム酸化プライマー - Google Patents

構造接着の適用のための水性非クロム酸化プライマー Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、構造接着の適用に有用な、非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物に関する。より具体的には、放出性の有機および/または無機の腐食抑制剤を含む、非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物が提供される。
航空機およびその他の高性能産業においては、接着された金属部品の腐食が主要な関心事である。歴史的に、金属を腐食から防護するためにクロム酸化プライマーが使用されてきた。しかし、新規のREACHおよびOSHA規制により、クロム酸塩の使用が、とりわけ航空機産業において2010年までに規制されるであろう。
クロム酸塩に対する防食機序は文献に多数発表されている。特許文献1は、クロム酸塩が以下の4項の機能を実行して、様々な金属合金に対する優れた防食性を有することを報告している:
a)ポリマーマトリックスから腐食部位に容易に浸出する(releases)、
b)クロム酸イオンは地金上に容易に吸着する。これは、金属−プライマーの界面の空間電荷分布を変更し、それが、当然、活性金属上に形成する遮蔽金属酸化物層の等電点を低下させる。これは腐食性イオンを撥き、金属の腐食ポテンシャルをより貴金属状態(noble state)に移動させる。
c)陰極部位に接着性酸化クロム層を形成して、更なる腐食反応を阻害し、そして
d)金属−電解質の界面で増加する酸性を中和する補助をして、腐食を低下させる。酸性の増加は腐食を指数的に加速させる(特許文献1参照)。
リンケイ酸亜鉛、リン酸亜鉛モリブデン、ホウケイ酸カルシウム、バナジン酸ナトリウム、リン酸ストロンチウム、等のような幾つかの非クロム酸化腐食抑制剤が評価されてきた。大部分のこれらの抑制剤は受動的(クロム酸塩のように浸出できない)であり、犠牲的酸化法により防食をもたらす。
従来の有機腐食抑制剤は非特許文献1に考察されている(非特許文献1参照)。特許文献2は、有機物体がそれにより腐食を妨げる機序は、金属支持体、酸化物の膜または腐食生成物と反応して、更なる腐食を妨げるための粘着性膜を形成することによる、ことを報告している(特許文献2参照)。それはまた、著しく有効な腐食抑制剤は、化学的吸着により金属と相互反応することも報告している(特許文献2参照)。
これらの有機腐食抑制剤の主要な欠点は、金属支持体上に強力な粘着性結合物を形成するために使用される官能基の、プライマー配合物との相互反応に関する。この相互反応のために、プライマーの棚寿命および硬化動力学が影響を受け、それが腐食部位に対する皮膜内の腐食抑制剤の輸送を制約する。多数の有機腐食抑制剤のその他の欠点は、Al−2024のような高度に腐食性物質に対して腐食を防御する際にエポキシ基剤の腐食抑制プライマー配合物とともに使用される時の、それらの予測できない腐食効果である。
従って、航空機のような高性能産業における構造接着の適用に対してクロム酸塩のプライマーと同様な動態をもつ、非クロム酸化腐食抑制剤が更に改善される必要がある。腐食部位への皮膜内の腐食抑制剤の輸送を維持しながら、十分な棚寿命と適切な硬化動力学を有する、プライマー配合物中に使用のための有機腐食抑制剤の確認は、当該技術分野における役に立つ進歩であると考えられる。
米国特許第5,951,747号明細書 米国特許第6,933,046号明細書
Kuznetsov Y.L,et al.,"Organic Inhibitors of Corrosion of Metals,"Pleumb Pub Corp.,1996
ここで、特定の有機および/または無機化合物が、構造接着の適用における、水性の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物中への使用のために有効な腐食抑制剤として有用であることが発見された。
1つの態様において、本発明は、エポキシ樹脂、300°F(149℃)を超える硬化温度を有する硬化剤、加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン並びに、
a)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1およびOC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
b)NaVO、モリブデン酸塩、セリウムおよびそれらの組み合わせ物:から選択されるイオンを含んでなる無機化合物、
c)式
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、
はHおよびC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物、
d)式:
Figure 0005748740
[式中、Rはそれぞれ、独立に、S、NHおよびOから選択される]
を有するフェニルマレイミド基剤の化合物、並びに
e)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、そして
nは整数である]
を有するメルカプトベンゾイミダゾール基剤の化合物:
から選択される1種または複数の有効な腐食抑制剤を含んでなる腐食抑制物質、
を有する非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を提供し、そして
その腐食抑制剤が(a)、(c)、(d)または(e)から選択される時は、有機または無機反応性種上に共有結合的に固定され(covalently anchored)、そして腐食抑制剤が(b)から選択される時は、有機または無機反応性種上に、場合により共有結合的に固定される。
他の態様において、本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン並びに
a)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1およびOC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
b)NaVO、モリブデン酸塩、セリウムおよびそれらの組み合わせ物から選択されるイオンを含んでなる無機化合物、
c)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、
はHおよびC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物、
d)式:
Figure 0005748740
[式中、Rはそれぞれ、独立に、S、NHおよびOから選択される]
を有するフェニルマレイミド基剤の化合物、並びに
e)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、そして
nは整数である]
を有するメルカプトベンゾイミダゾール基剤の化合物:
から選択される、第1および第2の有効な腐食抑制剤を含んでなる腐食抑制物質、
を有する非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を提供し、そして
その腐食抑制剤が(a)、(c)、(d)または(e)から選択される時は、有機または無機反応性種上に共有結合的に固定され、そして腐食抑制剤が(b)から選択される時は、有機または無機反応性種上に場合により共有結合的に固定される。
他の態様において、本発明は、場合により処理された金属支持体に接着された本明細書に記載されるような非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を含む構造物を提供する。
本発明の前記のおよびその他の目的、特徴物および利点は、付記の実施例と関連して選択される、本発明の様々な態様の、以下の詳細な説明から明白になると思われる。
図1は2000時間の罫書き(scribe)腐食試験(ASTM B117による)に従う腐食効果を表す。(A)有効な腐食抑制剤を含む非クロム酸化(NC)プライマー、(B)水性クロム酸化プライマー。 図2は塩霧(salt fog)曝露後のFPL表面処理に対するクロム酸化プライマーと非クロム酸化プライマー(受動的腐食抑制剤)の比較を表す。(A)受動的腐食抑制剤を含むNCプライマー、(B)水性のクロム酸化−プライマー。 図3は放出性の(能動的)NC腐食抑制剤を含むBR(登録商標)6700−1とBR(登録商標)6800プライマーの腐食効果を表す。(A)有効な腐食抑制剤を含むBR(登録商標)6800、(B)有効な腐食抑制剤を含むBR(登録商標)6700−1。 図4aは1000時間の塩霧曝露後の、FM 365接着剤を含むBR(登録商標)6800(受動的腐食抑制剤を含むNCプライマー)の腐食効果を表す(100%腐食)。 図4bは1000時間の塩霧曝露後の、FM 365接着剤を含むBR(登録商標)6750(クロム酸化プライマー)の腐食効果を表す(0%腐食)。 図4cは1000時間の塩霧曝露後の、FM365接着剤を含むBR(登録商標)6700−1(放出性のNC腐食抑制剤で再配合)の腐食効果を表す(5%腐食)。 図4dは1000時間の塩霧曝露後の、FM 365接着剤を含むBR(登録商標)6800(放出性のNC腐食抑制剤で再配合)の腐食効果を表す(3%腐食)。
詳細な説明
前記に要約されたように、本発明は、少なくとも一部は、クロム酸塩の使用を制約する新OSHAおよびREACH規制による、主要航空機OEMの需要に対処する、構造接着の適用のための、水性の非クロム酸化プライマー配合物の一部として使用するための、有機および/または無機腐食抑制剤の使用に基づく。
本発明に従うプライマー配合物中に存在する非クロム酸塩の腐食抑制剤は、Al−2024のような高度に腐食性支持体に対しクロム酸塩に匹敵する腐食効果を有する。本明細書に記載されるような、1種または複数の腐食抑制剤の種類、腐食抑制剤の組み合わせ、プライマー配合物中の腐食抑制剤の量、プライマー配合物中に使用される硬化剤の種類およびプライマー配合物のpHが、クロム酸塩に匹敵する腐食効果を達成することができるように腐食効果に影響を与えることが見いだされた因子である。
第1の態様において、本発明は、エポキシ樹脂、300°F(149℃)を超える硬化温度を有する硬化剤、加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン並びに、
a)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1およびOC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
b)NaVO、モリブデン酸塩、セリウムおよびそれらの組み合わせ物:から選択されるイオンを含んでなる無機化合物、
c)式
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、
はHおよびC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物、
d)式:
Figure 0005748740
[式中、Rはそれぞれ、独立に、S、NHおよびOから選択される]
を有するフェニルマレイミド基剤の化合物、並びに
e)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、そして
nは整数である]
を有するメルカプトベンゾイミダゾール基剤の化合物:
から選択される、1種または複数の有効な腐食抑制剤を含んでなる腐食抑制物質、
を有する非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を提供し、そして
その腐食抑制剤が(a)、(c)、(d)または(e)から選択される時は、有機または無機反応性種上に共有結合的に固定され、そして腐食抑制剤が(b)から選択される時は、有機または無機反応性種上に場合により共有結合的に固定される。
他の態様において、本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤、加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン並びに
a)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1およびOC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
b)NaVO、モリブデン酸塩、セリウムおよびそれらの組み合わせ物から選択されるイオンを含んでなる無機化合物、
c)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、
はHおよびC2n+1から選択され、そして
nは整数である]
を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物、
d)式:
Figure 0005748740
[式中、Rはそれぞれ、独立に、S、NHおよびOから選択される]
を有するフェニルマレイミド基剤の化合物、並びに
e)式:
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHおよびOHから選択され、そして
nは整数である]
を有するメルカプトベンゾイミダゾール基剤の化合物、
から選択される第1および第2の有効な腐食抑制剤を含んでなる腐食抑制物質、
を有する非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を提供し、そして
その腐食抑制剤が(a)、(c)、(d)または(e)から選択される時は、有機または無機反応性種上に共有結合的に固定され、そして腐食抑制剤が(b)から選択される時は、有機または無機反応性種上に場合により共有結合的に固定される。
特定の実施形態において、nは1〜10の範囲の整数であり、1、2、3、4、5、6、7、8、9および10のいずれか1つから選択される。
他の態様において、本発明は、場合により処理された金属支持体上に接着された、本明細書に記載されたような非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を含む構造物を提供する。
幾つかの実施形態において、プライマー配合物は単一の腐食抑制剤を含む。特定の実施形態において、腐食抑制剤はアミノ−ベンゾチアゾール基剤の化合物である。他の実施形態において、腐食抑制剤はカルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物である。更にその他の実施形態において、腐食抑制剤はフェニルマレイミド基剤の化合物である。
本明細書に使用されるような用語「アミノベンゾチアゾール基剤の化合物」は、
Figure 0005748740
のような、アミノチアゾール環に縮合されたベンゼン環の核構造を有する化合物を表す。同様に、本明細書で使用されるような用語「ベンゾトリアゾール基剤の化合物」は、
Figure 0005748740
のような、トリアゾール環に縮合されたベンゼン環の核構造をもつ化合物を表す。従って、上記に基づくと、「カルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物」の例は、ベンゼン環上の置換基としてカルボキシ基をもつ前記のような化合物であると考えられる。
幾つかの実施形態において、アミノベンゾチアゾール基剤の化合物、例えば2−アミノ6−メチルベンゾチアゾールおよびフェニルマレイミド基剤の化合物、例えばチオール化4−カルボキシフェニルマレイミド、を含む官能化有機または無機反応性種に接着された、腐食抑制剤の組み合わせ物を含んでなるプライマー配合物は、腐食性支持体、例えばAl−2024上に使用される時にクロム酸塩含有の腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつであろう。このようなプライマー配合物の1例は、エポキシ樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;硬化剤、例えばビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン(BAPP)(BASFから市販);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.から市販のガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えば、アミノメチルベンゾチアゾールとチオール化4−カルボキシフェニルマレイミドを含む、官能化有機および/または無機反応性種を含むものを基剤にした放出性の腐食抑制剤、を含んでなることができる。
他の実施形態において、プライマー配合物中に存在する腐食抑制剤の組み合わせ物および/または腐食抑制剤の量は,プライマー配合物の腐食効果および/または適性に影響を与える。1つの実施形態において、官能化有機および/または無機反応性種にそれぞれ接着された、アミノベンゾチアゾール基剤の化合物(例えば2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール)とカルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物の組み合わせ物を含むプライマー配合物は、腐食性支持体、例えばAl−2024、上に使用されると、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつと考えられる。他の実施形態において、アミノメチルベンゾチアゾール基剤の化合物成分、例えば2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールは、その量がプライマー配合物を不都合にゲルにさせないように、プラ
イマー配合物の約10重量%以下、例えば約7.5〜5%の量で存在すると考えられる。本明細書で説明されるプライマー配合物は、エポキシ樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;硬化剤、例えばBAPP(BASFから市販)および/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.から市販のガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに、腐食抑制物質、例えばアミノメチルベンゾチアゾールとカルボキシベンゾトリアゾールを含む、官能化有機および/または無機反応性種を基剤とする、放出性の腐食抑制剤よりなるもの、を含むことができる。
その他の実施形態において、官能化有機および/または無機反応性種に接着された、例えばメタバナジン酸ナトリウムとカルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物を含んでなる、有機および/または無機腐食抑制剤の組み合わせ物を含むプライマー配合物は、腐食性支持体、例えばAl−2024上に使用されると、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつと考えられる。プライマー配合物は、エポキシ樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;硬化剤、例えばBAPPおよび/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.から市販のガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばバナジン酸ナトリウムアニオンとカルボキシベンゾトリアゾールを含む官能化有機および/または無機反応性種を基剤にした浸出性腐食抑制剤、を含んでなることができる。
更に、硬化温度は腐食性支持体、例えばAl−2024上に使用される時に、クロム酸塩含有プライマー配合物の同様な腐食効果を達成する、本発明のプライマー配合物の能力に影響を与えることができる。従って、幾つかの実施形態において、プライマー配合物は、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつことができる、フェニルマレイミド基剤の化合物、例えばチオール化4−カルボキシフェニルマレイミド、を含む官能化有機および/または無機反応性種に接着された腐食抑制剤と組み合わせて、300°F(149℃)を超える硬化温度を達成することができる硬化剤を含むことができる。プライマー配合物は、エポキシ樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance productsから市販)および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;300°F(149℃)以上で硬化する硬化剤、例えばBAPP(BASFから市販);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.からのガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばチオール化4−カルボキシフェニルマレイミドを含む、官能化有機および/または無機反応性種を基剤にした放出性腐食抑制剤、を含むことができる。
300°F(149℃)を超える硬化温度を達成することができる硬化剤を含むプライマー配合物の更なる実施形態は、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果を有する、カルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物を含んでなる、官能化有機
および/または無機反応性種に接着された腐食抑制剤を含むことができる。プライマー配合物は例えば、樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance
productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;300°F(149℃)以上で硬化する硬化剤、例えばBAPPおよび/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.からのガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばカルボキシベンゾトリアゾール、を含む、官能化有機および/または無機反応性種を基剤にした放出性腐食抑制剤、を含むことができる。
腐食抑制剤の種類および/または量が腐食効果に役割を果たす他の実施形態において、プライマー配合物は、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつことができる、少なくとも90%の凝集破壊(cohesive failure)を達成するのに十分な濃度のベンゾトリアゾール基剤の化合物、例えばカルボキシベンゾトリアゾール、を含む官能化有機および/または無機反応性種に接着された腐食抑制剤を含むことができる。プライマー配合物は、樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;硬化剤、例えばBAPPおよび/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.からのガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばカルボキシベンゾトリアゾール、を含む、官能化有機および/または無機反応性種を基剤にした放出性腐食抑制剤、を含んでなることができる。
他の実施形態において、プライマー配合物のpHは、腐食性支持体、例えばAl−2024、上に使用される時にクロム酸塩含有プライマー配合物の腐食効果を達成する、プライマー配合物の能力に影響を与える可能性がある。しかし、例えばバッファーを使用することにより、プライマー配合物を適切なpH、例えば中性のpHに単に維持することは、必ずしもクロム酸塩含有プライマー配合物の腐食効果を達成するとは限らないと考えられる。特定の実施形態において、約6〜8の適切な中性のpHを維持することができる硬化剤、例えばBAPPおよび/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素)の特定の組み合わせ物、を含む幾つかのプライマー配合物は、クロム酸塩含有プライマー配合物の腐食効果を達成する。その他の実施形態において、キャリアとして官能化有機および/または無機反応性種を含む幾つかのプライマー配合物は適切なpHを維持することができ、そしてクロム酸塩含有プライマー配合物の腐食効果を達成する。プライマー配合物は、エポキシ樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance
productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;硬化剤、例えばBAPPおよび/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.からのガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばカルボキシベンゾトリアゾールとメタバナジン酸ナトリウム、を含む、官
能化有機および/または無機反応性種を基剤にした放出性腐食抑制剤、を含むことができる。
他の実施形態において、腐食抑制剤の種類は、腐食性支持体、例えばAl−2024、上に使用される時に、クロム酸塩含有プライマー配合物の腐食効果を達成するプライマー配合物の能力に影響を与えることができる。1つの実施形態において、メルカプトベンゾイミダゾール基剤の化合物、例えばメルカプトベンゾイミダゾール、を含んでなる官能化有機および/または無機反応性種に接着された腐食抑制剤を含むプライマー配合物は、クロム酸塩含有腐食抑制プライマー配合物に匹敵する腐食効果をもつと考えられる。プライマー配合物は、樹脂、例えばECN 1400(Huntsmanから市販)あるいは、ノバラックエポキシ、例えばEpirez 5003(Huntsmanから市販)、ビスAエポキシ、例えばXU 3903(Resolution Performance
productsから市販)、および/または固体ビスAエポキシ、例えばDER 669(Dowから市販)、を含むエポキシ樹脂の組み合わせ物;300°F(149℃)以上で硬化する硬化剤、例えばBAPP(BASFから市販)および/またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素);加水分解可能な基をもつオルガノシラン、例えばZ−6040(Dow Corning,Midland,Mich.からのガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン);並びに腐食抑制物質、例えばカルボキシベンゾトリアゾール、を含む、官能化無機または有機反応性種を基剤にした放出性腐食抑制剤、を含んでなることができる。
本明細書に記載されたプライマー配合物の低揮発性有機化合物(低VOC)バージョンも想定される。全般的に、低VOCをもつプライマー配合物はプライマー配合物1リットルにつき250g以下のVOCを有する。特定の実施形態において、本発明に従うプライマー配合物は1リットルの配合物につき0グラムのVOCを含むと考えられる。
これらの実施形態は本明細書に更に詳細に説明され、実施例において具体的に示される。
本明細書で使用されるような用語「クロム酸塩」は当業者に知られている通りのその通常の意味をもち、そしてクロム酸塩の腐食抑制剤、例えばクロム酸ストロンチウム、クロム酸バリウム、クロム酸亜鉛またはクロム酸カルシウムを含む。クロム酸化腐食抑制剤はヒト発癌物質の6価クロム(Cr6+)を放出するので、回避しなければならない。
本明細書で使用されるような用語「プライマー」は当業者に知られている通りのその通常の意味をもち、そして金属支持体と構造接着剤間に十分な接着性を与える組成物を含む。それはまた、金属支持体上の金属酸化物層を安定化し、そして例えば、熱いそして/または湿ったそして塩霧環境により(ASTM B117に従う)誘発される腐食から金属を防腐する。
本明細書に記載された非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物と一緒の使用に適する金属支持体の例は、チタン合金、アルミニウム合金、例えばAl−2024、Al−6061、Al−7075またはアルミニウム−リチウム合金を含む。実施例の腐食抑制プライマー配合物は、最も腐食性の物質の1つであるAl−2024を使用して試験される。従って、ある腐食抑制プライマー配合物がAl−2024の腐食を防腐するのに有効である場合は、それはまた、腐食性のより弱い支持体に対しても有効であると考えられる。
本明細書で使用されるような用語「非クロム酸化プライマー」は当業者に知られている通りのその通常の意味をもち、そして水性の非クロム酸化プライマー、例えばBR(登録商標)6700−1またはBR(登録商標)6800(Cytec Engineere
d Materials,Tempe AZから市販)を含む。従来、BR(登録商標)6700−1およびBR(登録商標)6800は、支持体、例えば、様々な表面の前処理を有する金属支持体上でクロム酸塩に匹敵する腐食効果を獲得しない、受動的(非浸出性)腐食抑制剤を含む。非クロム酸化プライマーは全般的に、少なくとも1種の熱硬化樹脂、少なくとも1種の硬化剤、および少なくとも1種の定着剤を含んでなる。幾つかの実施形態において、従来の水性の非クロム酸化プライマー、BR(登録商標)6700−1およびBR(登録商標)6800は、受動的(非浸出性)腐食抑制剤を排除し、そして種々の支持体上で、クロム酸塩を含む水性および溶液形(solvent−based)プライマーに匹敵する動態を示すプライマーをもたらす、放出性非クロム酸化腐食抑制剤を含むように、再配合されている。これらの組成物は「再配合(reformulated)BR(登録商標)6700−1」または「再配合BR(登録商標)6800」と呼ぶことができる。
本明細書で使用されるような用語「エポキシ樹脂」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして引用することにより本明細書に取り込まれたこととされる、米国特許第6,475,621号および第5,576,061号明細書に開示されたエポキシ樹脂を含む熱硬化性樹脂である。
エポキシ樹脂の実施形態は、Epoxy Resins,Lee and Neville,McGraw−Hill,第1〜4章に記載されたように、少なくとも約1.8の官能基または少なくとも約2官能基をもち、そしてイオン基またはエステル基を実質的に含まない、通常の固体エポキシ樹脂を含む。幾つかの実施形態において、エポキシ樹脂は、フェノール、例えばレソルシノールおよびビスフェノール、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、等の固体のグリシジルエーテルであって場合により連鎖延長されている。更に、芳香族アミンとアミノフェノールの固体のグリシジル誘導体、例えばN,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタンも適切である。他の態様において、エポキシ樹脂は、固体のノボラクエポキシ樹脂および固体の、ビスフェノールAのグリシジルエーテル(DGEBA)樹脂である。特定の実施形態において、エポキシ樹脂は固体形態にあるか、または、他のエポキシ化合物と混合される時に固体の組成物を生成する。他の実施形態において、エポキシ樹脂は約145〜5000のエポキシ当量(EEW)を有し、ここで約300〜750の当量が好ましく、そして325当量が最も好ましい。例は、ノバラックエポキシ(例えばHuntsmanから市販のEpirez 5003)およびビスAエポキシ(例えばXU−3903)または固体ビスAエポキシ(例えばDER 669)(Dowから市販)を含む。
より具体的には、適切な市販のエポキシ樹脂の例は、Shell Chemical Co.から市販の、約8の平均官能価、82℃の融点(ジュランの方法)および215のエポキシ当量(EEW)をもつポリマーエポキシ樹脂のEpi−Rez(登録商標)SU−8(Shell Chemical Co.から市販);Dow Chemical Companyから市販の、135℃〜155℃のジュランの軟化点および3500〜5500のエポキシ当量をもつ高分子の固体エポキシ樹脂のDER 669(Dowから市販);Shell Chemical Co.から市販の、550〜650のエポキシ当量および75℃〜85℃のジュランの融点をもつ固体DGEBAエポキシ、Epi−Rez(登録商標)522−C;並びにCiba−Geigyから市販の、3.8〜5.4のエポキシ官能価、225〜235のエポキシ当量および73℃〜99℃の融点をもつECN 1273、1280および1299ノボラック固体エポキシ樹脂である。これらの樹脂は全般的に、固体形態で供給され、特定の粒度に粉砕されるか、または水性分散物として供給される。例えば、ECN−1299はECN−1400としてCiba−Geigyから水性分散物として市販され、そしてEpi−Rez(登録商標)522−Cは35301エポキシ分散物としてShell Chemical Co.から市販されている
。エポキシ樹脂は通常、腐食抑制プライマー配合物のプライマー配合物の総重量の約20〜60%の量で存在する。
適切なエポキシコモノマー樹脂は学術論文のHandbook of Epoxy Resin,McGraw−Hill,Inc.,1967に開示されている。このような樹脂の例はビスフェノールのビスグリシジルエーテル、特にビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールSである。更に、様々なフェノールおよびクレゾールのノボラック−タイプの樹脂、並びに様々なグリシドキシアミンおよびアミノフェノール、特にN,N,N’,N’−テトラキス(グリシジル)−4,4−ジアミノジフェニルメタンメタンおよびN,N,O−トリス(グリシジル)−4−アミノフェノールも適切である。種々のジヒドロキシ−ナフタレンおよびフェノール化ジシクロペンタジエンのグリシジルエーテルに基づくエポキシ樹脂もまた適切である。
フェノール樹脂は、p−メチレン結合に対するo−メチレンの比率が1.0未満であるノボラックタイプのフェノール樹脂(いわゆるランダムのノボラックタイプのフェノール樹脂)および/またはレソールタイプのフェノール樹脂(メチロールタイプまたはジメチレンエーテルタイプ)を含んでなることができる。通常のノボラックタイプのフェノール樹脂および/またはレソールタイプのフェノール樹脂の混合物もまた使用することができる。
熱可塑性フェノキシ樹脂はプライマー配合物中の改変剤および強化剤としての使用に適する。これらは水溶性タイプで、それらの開示が引用することにより本明細書に取り入れられたこととされる、米国特許第4,355,122号および第4,638,038号明細書に記載の一般的方法に従って調製することができる。
本明細書において改変剤としての使用に適する水溶性ポリエーテルポリマーはポリ(エチレンオキシド)またはポリ(ビニルメチルエーテル)ポリマーの少なくとも一方を含む。ポリ(エチレンオキシド)ポリマーは周知であり、市販されている。それらは当該技術分野で周知の方法により調製され、そして例えば、米国特許第3,417,064号明細書に認められる。
乳化エポキシ化合物は本発明中の共反応物または改変剤として使用することができる。これらのエマルションは1%〜10%レベルで本発明の組成物に添加することができる。適切な乳化エポキシ化合物はShell Chemical Co.、Ciba−GeigyおよびVianovaから市販されている。幾つかの例は、Shell Chemical Co.からのER 3510−W−60およびER 3515−W−60またはCiba−GeigyからのPY 323を含む。
幾つかの実施形態において、エポキシ樹脂の分散相は40〜約10重量パーセントのプライマーを含んでなり、そして水性連続相は60〜約90重量パーセントのプライマーを含んでなる。エポキシ樹脂の分散相は明白な粒子の混合物としての2種以上のエポキシ樹脂の分散物を含むか、または2種以上のエポキシ樹脂を含む唯一のタイプの粒子より成ることができる。従って、柔軟化エポキシ、例えばより高分子のビスフェノールAまたはビスフェノールFエポキシ化合物を、著しく温度抵抗性(highly temperature resistant)のエポキシ、例えばTGMDAと混合し、そして混合物を冷却し、粉砕し、あるいはまた、要求される粒度の固体粒子に分散させることができる。これらの同様なエポキシ樹脂は好都合には、混合せずに、別々に分散されることができる。
エポキシ樹脂の混合物も適切である。1つの実施形態において、混合物は約5.5以下
の官能価をもつ固体のエポキシ樹脂および約6以上の官能価をもつ固体のエポキシ樹脂を含んでなる。より高い官能価のエポキシ樹脂、すなわち5以上の官能価をもつエポキシ樹脂の少量、例えば、組成物中のすべてのエポキシ樹脂の総重量に基づき40重量パーセント未満、の使用が適切である。このような少量の、このような、より高い官能価のエポキシ樹脂の使用は、予期されずに、粘着性を実質的に低下させずに、硬化されたプライマーの耐溶剤性を増加することが見いだされた。好ましい高官能価のエポキシ樹脂は、8の平均官能価をもつポリマーの固体エポキシ樹脂、Epi−Rez(登録商標)SU−8である。具体的な実施形態は、
1)30〜70重量パーセントの、約1.8〜約4の官能価と約400〜約800のエポキシ当量をもつ固体エポキシ樹脂、
2)5〜20重量パーセントの、約1.8〜約4の官能価と約2000〜約8000のエポキシ当量をもつ固体エポキシ樹脂、並びに
3)10〜40重量パーセントの、約5以上の官能価と約100〜約400のエポキシ当量をもつ固体エポキシ樹脂(重量パーセントはエポキシ混合物の総重量に基づいて合計100パーセントになる):
の混合物を含む。
本明細書で使用されるような用語「加水分解可能な基をもつオルガノシラン」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして引用することにより本明細書に取り入れられたこととされる、米国特許第6,475,621号明細書に開示された加水分解可能な基をもつオルガノシランを含むことができる。
1つの実施形態において、非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物中に使用されるオルガノシラン化合物は、金属の表面に結合される物質と反応する、またはそれに結合することができるシラン官能基を有する。特定の実施形態において、オルガノシランは以下の式:
Figure 0005748740
[式中、nは0以上であり、XはそれぞれOH、OCHおよびOCHであり、RはCH=CH
Figure 0005748740
またはCH−CH−CH−Yであり、ここでYはNH、SH、OH、NCO、NH−CO−NH、NH−(CHNH、NH−アリール、
Figure 0005748740
であり、そしてRはそれぞれアルキル、アルコキシ、アリール、置換アリールまたはRである]
をもつ。
OSi Specialties Inc.,Danbury,,Conn.から市販の適切な市販オルガノシラン化合物の例は、それらに限定はされないが、A−186[ベータ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン]、A−187[ガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]、A−189[ガンマ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン]、A−1100[ガンマ−アミノプロピルトリエトキシシラン]、A−1106[アミノアルキルシリコーン溶液]、A−1170[ビス−(ガンマ−トリメトキシ−シリルプロピル)アミン]、Y−9669[N−フェニル−ガンマ−アミノプロピル−トリメトキシシラン]、Y−11777[アミノアルキルシリコーン/水溶液]およびY−11870[エポキシ官能性シラン溶液]を含む。その他の適切な市販のオルガノシランは、それらに限定はされないが、Dow Corning,Midland,Mich.からのZ−6040[ガンマ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン]並びにすべてHuls America Inc.,Somerset,N.J.により販売される、HS2759[水性エポキシ官能性シラン]、HS2775[水性アミノシラン溶液]、およびHS2781[アミノおよびビニル基をもつ水性オリゴマーシラン溶液]を含む。他の例は、商品名Z−6040として販売されている3−グリシドキシプロピルメトキシシランである。
全般的に、オルガノシランは、エポキシ樹脂100部当り約0.01〜75部の量、好ましくはエポキシ樹脂100部当り約0.01〜30部、より好ましくはエポキシ樹脂100部当り約0.01〜10部、そしてもっとも好ましくはエポキシ樹脂100部当り約1〜7部の範囲の量で本発明の腐食抑制プライマー配合物中に存在する。
幾つかの実施形態において、液体のオルガノシランは水性プライマー組成物に直接添加される。次にオルガノシランは通常の方法を使用して水中に分散される。例えば、オルガノシランを水中に分散させる1つの方法は、激しく撹拌しながら熱硬化性樹脂の水溶液中にオルガノシランを滴下する方法を含んでなる。オルガノシランはまた、最初から水と混和性の溶媒中に溶解または懸濁することができる。後者の場合には、オルガノシラン溶液は過剰な撹拌または混合を伴わずに単に水に添加される。次にオルガノシラン水溶液を水性熱硬化性組成物と混合する。
本明細書で使用されるような用語「エポキシ硬化剤」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして室温で固体である、実質的に非水溶性の硬化剤を含む。このような硬化剤の例は、芳香族アミンの硬化剤、例えば4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2
,2−ビス(4−[4−アミノフェノキシルフェニル)プロパンおよび3,3’−および4,4’−ジアミノジフェニルスルホンである。他の適切な硬化剤は、3,3’−および4,4’−ジアミノジフェニルオキシド、3,3−および4,4’−ジアミノジフェニルオキシド、3,3’−および4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド並びに3,3’−および4,4’−ジアミノジフェニルケトンである。幾つかの実施形態において、硬化剤は4,4’−[1,4−フェニレン(1−メチルエチリデン)]−ビス(ベンゼンアミン)である。更に、その反復フェニル基がエーテル、スルフィド、カルボニル、スルホン、カーボネート等の基により分離されている、アミノおよびヒドロキシ末端をもつポリアリーレンオリゴマーも適切である。このような硬化剤の例は、アミノおよびヒドロキシル末端のポリアリーレンスルホン、ポリアリーレンエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、等の変形体である。
更に、そこで反復フェニル基がエーテル、スルフィド、カルボニル、スルホン、カーボネート等の基により分離されている、アミノおよびヒドロキシル末端をもつポリアリーレンオリゴマーも適切である。このような硬化剤の例はアミノ−およびヒドロキシル末端のポリアリーレンスルホン、ポリアリーレンエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、等の変形体である。硬化剤は通常,前記熱硬化性樹脂100部当り約2〜約30部の量で存在する。
「エポキシ硬化剤」の他の実施形態は、置換アミノトリアジン、例えば商品名CUREZOL 2−Mz−Azine(登録商標)として販売されている2−β−(2’−メチルイミダゾリル−1,1−エチル−4,5−ジアミノ−s−トリアジン;商品名Ancamine 2014(登録商標)として販売されている改変ポリアミン;ジシアナジアミド(DICY)または非水溶性硬化剤、例えばビス−尿素基剤の硬化剤(例えばOmicure 24)またはトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素)(例えば,CVC chemicalsからのOmicure U−24);アミン−エポキシ付加物および/または芳香族アミン、例えばビス(3−アミノプロピル)−ピペラジン(BAPP)(BASFから市販)を含む。
本発明の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物と一緒に使用するためのその他の適切な固体のジアミン硬化剤は、2,4−トルエンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、o−トルイジンスルホンおよび4,4’−ジアミノベンズアニリドを含む。9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、2,2−ビス(4−[3−アミノフェノキシ]フェニル)スルホン、2,2−ビス(4−[4−アミノフェノキシ]フェニル)スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−[4−アミノフェノキシ]フェニル)エーテルおよび2,2−ビス(4−[4−アミノ−2−トリフルオロフェノキシ)]フェニル)ヘキサフルオロプロパンは特に好ましい。更に、Ciba−Geigyから市販されている硬化剤のXU 95101も含まれる。硬化剤の1つの実施形態は、4,4’−[1,4−フェニレン(1−メチルエチリデン)]−ビス(ベンゼンアミン)である。
幾つかの実施形態において、240℃未満、または175℃未満の融点をもつ固体のアミン硬化剤が使用される。他の実施形態においては、300°F(149℃)未満、または220°F(104℃)未満の融点をもつ固体のアミン硬化剤が使用される。300°F(149℃)未満の硬化剤が使用される時は、本明細書に記載のプライマー配合物中に少なくとも2種の腐食抑制剤が要求される。その他の実施形態において、硬化剤は300°F(149℃)以上、例えば300〜400°F(149〜204℃)、325〜375°F(163〜191℃)または例えば約350°F(177℃)の硬化温度、をもつ
硬化剤、例えばBAPP(BASFから市販)が使用される。300°F(149℃)以上の硬化温度をもつ硬化剤が使用される時は、2種以上の腐食抑制剤を使用することはできるが、本明細書に記載のプライマー配合物中には一の腐食抑制剤のみが必要である。
硬化剤はプライマー配合物の総重量の約1〜10%、例えば約2〜5%の量で使用することができる。
BR(登録商標)6700はEpirez 5003、XU−3903、DER 669(Dowから市販)、2MZアミン、Ancamine 2014、DICYおよび3−グリシドキシプロピルメトキシシランを含んでなる。実施例におけるような本明細書に使用されるBR(登録商標)6700は大抵の場合、その配合物中に認められる典型的な受動的腐食抑制剤が本明細書に記載の腐食抑制剤と置き換えられている、市販製品の再配合バージョンを意味する。
BR(登録商標)6700−1はEpirez 5003、XU−3903、DER 669(Dowから市販)、BAPP、トルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素)、Mergal K10N(保存剤)および3−グリシドキシプロピルメトキシシラン(Z−6040)(Dow Corning,Midland,Mich.から市販)を含んでなる。実施例におけるような本明細書に使用されるBR(登録商標)6700−1は大抵の場合、その配合物中に認められる典型的な受動的腐食抑制剤が本明細書に記載の腐食抑制剤と置き換えられている、市販製品の再配合バージョンを意味する。
BR(登録商標)6800はECN 1400(Huntsmanから市販)、BAPP、Mergal K10Nおよび3−グリシドキシプロピルメトキシシラン(Z−6040)を含んでなる。実施例におけるような本明細書に使用されるBR(登録商標)6800は大抵の場合、その配合物中に認められる典型的な受動的腐食抑制剤が本明細書に記載の腐食抑制剤と置き換えられている、市販製品の再配合バージョンを意味する。
本明細書で使用されるような用語「受動的腐食抑制剤」は当業者に知られているその通常の意味をもつ。受動的腐食抑制剤はクロム酸塩のように浸出せず、犠牲的方法による防護を提供する。幾つかの受動的腐食抑制剤は、リンケイ酸亜鉛、リンケイ酸亜鉛ストロンチウム、リンケイ酸ストロンチウム、リン酸亜鉛モリブデン、リン酸亜鉛、ホウケイ酸カルシウムおよびリン酸ストロンチウムを含む。幾つかの実施形態において、プライマー配合物は受動的腐食抑制剤を含まない。
本明細書に使用されるような用語「能動的腐食抑制剤」は当業者に知られているその通常の意味をもつ。能動的腐食抑制剤は腐食事象に応答して、例えばpHの変化とともに放出されるものである。能動的腐食抑制剤は一旦放出されると、腐食部位に浸出し、支持体の腐食を防止する。
本明細書で使用されるような用語「有機腐食抑制剤」は当業者に知られているその通常の意味をもつ。幾つかの実施形態において、有機腐食抑制剤は、金属支持体上に強力な接着結合を形成するために使用されるが、非クロム酸塩のプライマーとは相互反応しない官能基を含む。他の実施形態において、該腐食抑制剤は腐食の事象においてのみ、実質的に放出する。更に他の実施形態において、有機腐食抑制剤は金属表面から水を押しのけ、それにより粘着性の膜を形成する。幾つかの実施形態において、有機腐食抑制剤は広範なpHにわたり可溶性であり、腐食部位に浸出することができる。他の実施形態において、腐食抑制剤はカルボキシレート結合によりアルミニウムオキシヒドロキシド表面をもつ粒子の表面に化学的に結合される。
有機腐食抑制剤は全般的に、主として金属、そのオキシド、またはその腐食生成物のいずれかの表面と反応して薄膜を形成することにより腐食を防止する、低分子量から中程度の分子量の分子である(Kuznetsov,Y.I.J.G.N.Thomas and A.D.Mercer,“Organic Inhibitors of Corrosion of Metals”,Plenum Pub Corp.1996)。著しく有効な有機腐食抑制剤は全般的に、化学的吸着により金属と相互反応する。化学的吸着は金属の表面と有機腐食抑制剤間に配位結合的に固定の形成を伴う。金属の性状と有機化合物の構造が、結合の強度、従って、有機腐食抑制剤の効果に決定的な効果をもつ。有機腐食抑制剤は全般的に、金属に電子を供与し、それにより配位結合的に固定を形成することができるS、OおよびNのような供与体原子をもつ。すべてのその他の事項が等しい場合は、当該技術分野で知られるように、より高い電子密度とより大きい分極が、通常、より良い防食をもたらす。膜形成は化学的吸着過程であるため、抑制剤の温度と濃度もまた、有機腐食抑制剤の効力を決定する際の重要な因子である。腐食抑制剤は防護的有機皮膜に直接添加することができ、そして幾つかの異なる腐食抑制剤を使用することは相乗的効果をもたらすことができる。
本明細書に記載の組成物と方法に有用な有機腐食抑制剤の例は、それらに限定はされないが、アミノメチルベンゾチアゾール、チオール化4−カルボキシフェニルマレイミド、4−および/または5−カルボキシベンゾトリアゾール(CBT)およびメルカプトベンゾイミダゾール(MBI)を含む。
本明細書で使用されるような用語「無機腐食抑制剤」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そしてCohen,S.M.“Replacements for Chromium Pretreatments on Aluminum,”Corrosion,51(1),71−78,1995中に記載のようなクロム酸塩様の無機化合物(例えば、モリブデン酸塩、バナジン酸塩およびマンガン酸塩)を含む。無機腐食抑制剤はNaVO、VO、V、リン酸塩、ホスホン酸塩、モリブデン酸塩、セリウムおよびホウ酸塩よりなる群から選択される1個または複数のイオンを含むことができる。無機腐食抑制剤の例は、それらに限定はされないが、メタバナジン酸アニオン(例えばメタバナジン酸ナトリウム)、モリブデン酸塩とメタバナジン酸塩の組み合わせ物、またはモリブデン酸塩、メタバナジン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、セリウムもしくはホウ酸塩のあらゆる組み合わせ物を含む。
本明細書で使用されるような用語「有機金属腐食抑制剤」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして有機リン酸塩、例えばリン酸トリフェニルまたはリン酸トリアリール;有機チオール、例えばトリアゾールチオール;有機硝酸塩、例えば、硝酸メチル;硫黄複素環式化合物、例えば、4−メチル−2−イミダゾリジンチオン;スルフィド、例えばプロパルギルスルフィド;あるいは金属−有機リン錯体を含む。有機金属腐食抑制剤またはその他の腐食抑制剤は、本明細書に記載の腐食抑制剤に加えてプライマー配合物中に使用することができる。
本明細書で使用されるような「固定体(anchor)」は、官能化有機および/または無機種(specie)の表面に対する化学結合物である。本明細書で使用されるような用語「粒子」あるいは「官能化有機および/または無機反応性種」は、有機および/または無機腐食抑制剤がそれに結合され、そして腐食の事象、例えばpHの変化時に放出されることができる有機および/または無機粒子を含む。1つの実施形態において、固定する(anchoring)有機および/または無機反応性種はアルミニウムオキシヒドロキシド種をもつ粒子を含む。本明細書で使用されるような用語「アルミニウムオキシヒドロキシド」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして、引用することによりその全体を本明細書に取り入れたこととされる米国特許第6,933,046号明細書に
記載のアルミニウムオキシヒドロキシドを含む。例えば、アルミニウムオキシヒドロキシドは、ベーマイトの表面または層を形成するように処理された、または処理することができる表面をもつあらゆる物質を含み、具体的にはアルミニウム金属、硝酸アルミニウム、アルミニウム・オキシナイトリド(AlON)、αAl、γAl、一般式Alの遷移アルミナ、ベーマイト(γAlO(OH))、疑似ベーマイト(γAlO(OH).xHO[ここで0<x<1])、ダイアスポア(α−AlO(OH))および、バイヤライトとギブサイトのアルミニウムヒドロキシド(Al(OH))を含む。
1つの実施形態において、アルミニウムオキシヒドロキシドは一般式γAlO(OH).xHOのものを含むことができる。x=0の時はその物質はベーマイトと呼ばれ、x>0の時は、その物質はそれらの結晶構造中に水を取り込み、疑似ベーマイトとして知られる。ベーマイトと疑似ベーマイトはまた、Al.zHOと記載され、そこで、z=1の時は、その物質はベーマイトであり、そして1<z<2の時は、その物質は疑似ベーマイトである。前記物質はそれらの組成と結晶構造によりアルミニウム・ヒドロキシド(例えば、Al(OH)、バイヤライトとギブサイト)並びにダイアスポア(α−AlOOH)と区別される。ベーマイトは通常JCPDS−ICDD粉末回折ファイル21−1307において与えられるx−線回折像に従う構造を伴って良好に結晶化されるが、他方疑似ベーマイトはあまり良く結晶化せず、全般的に、より低い強度を伴う、広がったピークをもつXRD像を与える。特定の実施形態において、官能化有機および/または無機粒子は、ベーマイト、疑似ベーマイト、ラポナイト、モンモリロナイトおよびそれらの組み合わせ物から選択される粘土である。
「表面」は必ずしも物質の均一層が存在することを示すとは限らない。例えば、物質を含まない部分があるかも知れず、または表面が不均一に厚いかも知れない。腐食抑制剤が官能化有機および/または無機反応性種上に化学結合により「固定され(anchored)」、「グラフト結合され(grafted)」、「結合され(attached)」または「化学的に固定され」る時は、腐食抑制剤と化学結合間に1種または複数の中間基が存在するか、あるいは腐食抑制剤が固定された官能基に直接化学的にグラフト結合(すなわち1つの結合)されるかも知れない。中間の基は二官能性である、すなわち各末端に異なる反応基を含むか、または二官能性(difunctional)、すなわち各末端に同一の反応基を含むことができる。本明細書で使用されるような「腐食抑制剤」は腐食の少なくとも1種の効果を減少させる、その少なくとも1部分を含む構造をもつ化合物を表す。
1つの実施形態において、腐食抑制剤は、官能基により官能化有機および/または無機反応性種に直接化学的に固定されることができる。1つの実施形態において、腐食抑制剤は、官能化種/粒子の表面に腐食抑制剤を化学的に固定するために使用される少なくとも1個の酸基を含む。代表的酸基はアクリル酸基、フマル酸基、蓚酸基またはカルボン酸基を含む。幾つかの実施形態において、すべての酸基はカルボン酸基である。酸基、例えばカルボン酸基は腐食を停止させるために金属表面に化学的に吸着する腐食抑制剤の主要な官能基であるか、または固定された分子または酸基、例えばカルボン酸基、がまた、腐食を妨げる更なる官能基を含むこともできる。
他の実施形態において、腐食抑制剤は、官能化有機および/または無機反応性種の表面に前以て化学的に結合されているカルボキシレートに腐食抑制剤をグラフト結合させる反応により、官能化有機および/または無機反応性種に化学的にグラフト結合させることができる。更に他の実施形態において、腐食抑制剤は一連の反応により官能化有機および/または無機反応性種に化学的にグラフト結合させることができる。一連の反応は中間体の回収を伴う別々の連続反応、または最終生成物のみが回収される単一ポット内の一連の反応、を含んでなることができる。
説明された化学的表面の固定法(chemical surface anchoring method)の目的は、種々の有機および/または無機反応性種の表面に、異なる腐食抑制剤の固定を許す、あるいは種の表面に腐食抑制剤と、非腐食抑制剤、例えば相溶化剤との双方を固定させることである。本明細書に記載のプライマー配合物中には、異なる腐食抑制剤と反応性種を使用することができるが、典型的には、有機または無機反応性種につき1種類の腐食抑制剤が存在する。次に、生成された表面を改変された官能化有機および/または無機反応性種が、金属表面のような支持体に適用される遮蔽皮膜中に取り込まれる。固定された腐食抑制剤は、金属、例えばアルミニウムおよび鉄、の腐食の開始後に遭遇される強力な塩基性状態により、官能化有機および/または無機反応性種から放出される。
配合物中の官能化有機および/または無機種/粒子の有用な濃度は、有機および/または無機官能化種中の表面の反応性基の数当たり0.5〜0.05の腐食抑制剤である範囲を含む。化学的に固定された腐食抑制剤に有用な濃度範囲は2:1(官能基:腐食抑制剤)〜100:1(官能基:腐食抑制剤)である。
特定の実施形態において、有機および/または無機腐食抑制剤はナノ粒子またはナノ構造物上で運搬されることができる。本明細書で使用されるような用語「ナノ粒子」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして約100ナノメーター(nm)以下の粒径をもつ粒子を含む。本明細書で使用されるような用語[ナノ構造物」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして腐食抑制剤を受け入れるための孔をもつ、やぐら(scaffold)またはかご(cage)を含む。腐食抑制剤の放出は、かご構造物の孔径または疎水性を変更することにより制御することができる。1つの実施形態において、ナノ粒子は当該技術分野で知られるように様々な粒度分布をもつ。特定の実施形態において、ナノ粒子またはナノ構造物は、酸性の基、例えばアクリル酸、フマル酸、蓚酸またはリシンを使用して、官能化有機および/または無機反応性粒子のナノ粒子またはナノ構造物を、有機および/または無機腐食抑制剤と反応させることにより形成される。ナノ粒子またはナノ構造物からの腐食抑制剤の放出はpHを変更することにより制御することができる。幾つかの実施形態において、ナノ粒子は約7のpHを維持することができる。
幾つかの態様において、腐食抑制剤はベンゾトリアゾール基剤の化合物、例えば
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1、COOHまたはOHであり、
はHまたはC2n+1であり、そして
nは整数、例えば1〜10である]
である。
2n+1の例は、それらに限定はされないが、CH、CまたはC等を含む。
1つの実施形態において、ベンゾトリアゾール化合物は以下の式:
Figure 0005748740
をもつカルボキシベンゾトリアゾールである。
腐食抑制剤の他の例は、式
Figure 0005748740
[式中、RはH、C2n+1またはOC2n+1であり、
nは整数、例えば1〜10である]
のアミノベンゾチアゾール基剤の化合物である。
2n+1の例は、それらに限定はされないが、CH、CまたはC等を含む。OC2n+1の例は、それらに限定はされないが、OCH、OCまたはOC等を含む。
1つの実施形態において、アミノベンゾチアゾール基剤の化合物は以下の式:
Figure 0005748740
をもつ2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールである。
腐食抑制剤の他の例は、フェニルマレイミド基剤の化合物、例えば
Figure 0005748740
[式中、Rは独立にS、NHまたはOである]
である。1つの実施形態において、RはそれぞれSであり、従ってチオール化フェニルマレイミドと呼ぶことができる。
本明細書で使用されるような用語「腐食効果」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして、例えば撮像実行ソフトウエアを使用して、環境に曝露後に腐食された金属の度合いを測定する。ASTM B117は、塩霧曝露に対する規格、すなわち試験片が腐食効果を測定するために曝露されなければならない条件である。ASTM B117の塩霧下に曝露された試験片は、観察により、またはサンプルの画像に基づいて腐食を有する面積を定量すると思われる画像描写ソフトウエアを使用することにより、腐食を測定するために使用することができる。例えば、腐食効果は塩霧曝露の42日後の腐食パーセントとして測定することができる。クロム酸塩に匹敵する腐食効果は、少なくとも約90%、例えば少なくとも95%〜97%の試験片が曝露後に腐食されないことを意味する。従って、クロム酸塩に匹敵する腐食効果は約10%未満の腐食を意味し、そしてその他の実施形態において、5%、4%、3%、2%以下の、例えば1%〜2%の腐食を意味する。試験片は腐食効果試験を実施するためのサンプルを調製するための規格、ASTM D1002を使用して調製することができる。ASTM D1002は、腐食効果を測定し、具体的には重ね剪断継ぎ(lap shear joint)試験であり、接着継ぎ目の剪断強さを測定する。
他の実施形態において、有機腐食抑制剤は、構造接着の水性のプライマーにおける防食に対し、1個以上の以下の利点:
(a)有機種がプライマー配合物を妨害しない、
(b)腐食抑制剤が腐食事象時にのみ放出する、
(c)腐食抑制剤が金属表面から水を追い出し、接着性膜を形成する、および
(d)腐食抑制剤が広範なpHにわたり溶解性を維持し、従って腐食部位に浸出することができる、
点を有する。
引用により本明細書に取り入れられたこととされる米国特許第6,933,046号明細書は、放出性の非クロム酸化−腐食抑制剤に関する。しかし、再配合BR(登録商標)6700−1およびBR(登録商標)6800のような、すべての腐食抑制剤が水性の非クロム酸化(NC)プライマー配合物に適するわけではない。幾つかの実施形態において、水性のプライマーのためのNC腐食抑制剤は、航空機産業において構造接着の適用のために使用される。構造接着の適用の例は当業者に知られている。
幾つかの実施形態において、プライマー配合物は中性のpH、例えば6〜8または7〜8を有する。腐食抑制プライマー配合物がゾル−ゲル処理表面とともに使用されるその他の実施形態において、腐食抑制プライマー配合物を、中性のpH、例えば6〜8または7
〜8に維持することができる適切な硬化剤を使用することができる。説に制約はされないが、高いpHはオルガノシランを重合させ、そして更にオルガノシランを含むゾル−ゲル処理された表面を破壊すると考えられる。腐食抑制プライマー配合物がリン酸陽極化(PAA)およびリン酸−硫酸陽極化(PSA)処理された表面とともに使用されるような他の実施形態において、pHは中性、例えば6〜8または7〜8のpH、あるいはより高い、例えば8〜9のpHであることができる。幾つかの配合物は酸性のpHで作用することができるが、中性のpHは、より普遍的に適切なプライマー配合物を提供する。
本明細書で使用されるような用語「ゾル−ゲル表面処理」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして米国特許第5,869,141号明細書に記載の方法を含む。ゾル−ゲルは有機ジルコニウム化合物、例えばテトラ−n−プロポキシジルコニウムプロポキシ、オルガノシラン、例えば3−グリシドキシプロピルメトキシシランを含んでなり、そして更なる成分、例えば酢酸および水を含んでなることができる。ゾル−ゲル表面処理は金属−プライマーの界面を形成する。ゾル−ゲル処理を受ける表面はチタン合金、アルミニウム合金、例えばAl−2024、Al−6061、Al−7075、またはアルミニウム−リチウム合金を含む。ゾル−ゲルは化学結合する接着機序に基づく。
表面処理はまた、当該技術分野で知られており、機械的絡み合い接着機序に基づくクロム酸陽極化(CAA)、PAAまたはPSAを含むことができる。PAAまたはPSA処理を受ける表面は、アルミニウム合金、例えばAl−2024、Al−6061、Al−7075、またはアルミニウム−リチウム合金を含む。
幾つかの実施形態は、罫書き試験(scribe test)(10週間の曝露)および、クロム酸化プライマーに匹敵する、1000時間の塩霧曝露後の1回の重ね剪断試験の両方の腐食効果をもたらす。幾つかの態様において、ナノ粒子またはナノ構造物のキャリアを使用して形成される放出性NC腐食抑制剤は、プライマー中に中性のpH、例えば6〜8または7〜8のpHを維持する助けになり、それがプライマー配合物を前記の様々な表面処理に相容性にさせる。幾つかの態様において、プライマーの機械的動態と硬化動力学は、腐食抑制剤中に存在する有機種により影響を受けない。
本明細書に使用されるような用語「VOC」または「揮発性有機化合物」は当業者に知られているその通常の意味をもち、そして通常の状態で十分に高い蒸気圧をもって有意に蒸発して大気に侵入する有機化合物を含む。
本明細書に使用されるような用語「ほぼ(approximately)」、「約」および「実質的に」は、所望の機能をまだ実施する、または所望の結果を達成する記載量に近似の量を表す。例えば、用語「ほぼ」、「約」および「実質的に」は、記載量の10%未満内、5%未満内、1%未満内、0.1%未満内そして0.01%未満内の量を表すことができる。
本明細書に使用されるような用語「少なくとも一部」は、その全体を含むことができる全体の量を含んでなる、ある全体の量を表す。例えば、用語「その一部」は全体の0.01%を超える、0.1%を超える、1%を超える、10%を超える、20%を超える、30%を超える、40%を超える、50%を超える、60%を超える、70%を超える、80%を超える、90%を超える、95%を超える、99%を超える、そして100%の量を表すことができる。
以下の実施例は本発明の実施形態を更に理解するように当業者を補助するために提供される。これらの実施例は、説明的目的を意図され、本発明の実施形態またはそれに添付さ
れた請求項の範囲を限定するものと考えてはならない。
実施例1〜3は、a)本明細書に記載の腐食抑制剤、b)クロム酸塩含有腐食抑制剤、またはc)その他の非クロム酸塩含有腐食抑制剤、を含むプライマー配合物の比較を示す。
有効な腐食抑制剤の合成
機械的撹拌装置、コンデンサー、滴下漏斗およびNの入り口および出口の付いた、250ml用四首重合ケトル中に、メチレンジフェニルジイソシアネート(250gms)およびDMF溶媒を入れる。次にDMF中に溶解された2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(328gms)を10〜15分の期間にわたり、滴下漏斗を通してケトル中に滴下させる。反応混合物の総固形分は35重量%に固定される。30分毎に反応ケトルから採取したサンプルのFTIRスペクトルで、2270cm−1のNCOピークが消失するまで、室温で反応混合物の撹拌を継続する。最終生成物をテフロンの金型中に入れ、大部分の溶媒が除去されるまで60℃の真空オーブン中で加熱する。温度を更に120℃に上げ、3時間維持して、痕跡の溶媒を除去する。
55gmsのECN 1400(Huntsmanから)、25gmsのBAPP(BASFから)、20gmsの、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(前記で調製された)を含む官能化有機物体、0.1重量%Mergal K10N(Troy Chemicalsから)および1重量%のシランカップリング剤Z−6040(Dowから)を含む混合物をDI水中に室温で均一に混合する。
比較例1A
2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む20gmsの官能化有機物体(前記の)が20gmsのリン酸亜鉛基剤の非クロム酸化−腐食抑制剤のHalox Zplex
111(Haloxから)と置き換えられることを除いて、実施例1に示されたものと同様な混合物が使用される。
比較例1B
2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む20gmsの官能化有機物体が20gmsのクロム酸ストロンチウムと置き換えられることを除いて、実施例1に示されたものと同様な混合物が使用される。
実施例1および比較例1aと1bからのプライマー配合物をFPL食刻Al−2024合金上に噴霧する。プライマーを350F(177℃)で1時間硬化させ、FM 365接着剤で接着する。単一の重ね剪断試験(ASTM D1002)の試験片を塩霧室内に42日間曝露する(ASTM B117による)。
2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体の使用に伴って認められた、予期されなかった腐食効果の改善を示す試験の結果は表1に示される。
Figure 0005748740
表1でみられるように、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体を含む水性の非クロム酸化−プライマーはクロム酸塩に匹敵する腐食効果を示す。
有効な腐食抑制剤の合成
カルボキシベンゾトリアゾールのエステルを米国特許第6,495,712号明細書に記載の通りに調製する。フェノールの代わりに、他のアルコール、例えばビス−フェノールAが使用される。
20gmsの、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体が20gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルで置き換えられることを除いて、実施例1に示されたものと同様な混合物が使用される。
実施例1について前記と同様な腐食効果試験を実施する。
20gmsの、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体が10gmsの、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体と10gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルで置き換えられることを除いて、実施例1に示されたものと同様な混合物が使用される。
実施例1について前記と同様な腐食効果試験を実施する。実施例3はクロム酸塩に匹敵する腐食効果を示す。
実施例1〜3と比較例2a〜2bの結果のまとめは以下の表2に見られる。
Figure 0005748740
23gmsのEpirez 5003(Huntsmanから)、43gmsのXU 3903(Resolution Performance productsからのビスAエポキシ)、5gmsのDER 669(Dowからの固体ビスAエポキシ)、10gmsのBAPP(BASFから)、4gmsのトルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素)(CVC chemicalsから)、15gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルと5gmsの2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体、0.1重量%のMergal K10N(Troy Chemicalsから)およびシランカップリング剤のZ−6040(Dowから)、を含む混合物をDI水中に室温で均一に混合する。
比較例4A
15gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルと5gmsの2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体が20gmsのクロム酸ストロンチウムで置き換えられることを除いて、実施例4に示されたものと同様な混合物が使用される。
実施例4および比較例4aからのプライマー配合物をFPL食刻Al−2024合金上に噴霧する。プライマーを250°F(121℃)で1時間硬化させる。パネルを罫書き(scribed)、ASTM B117により塩霧室中に曝露する。
15gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルと5gmsの2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体の使用に伴って認められた、予期されなかった腐食効果の改善を示す試験結果は表3に示される。
表3に認められるように、15gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルと5gmsの2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体を伴う、水性の非クロム酸化−プライマーは、クロム酸塩に匹敵する腐食効果を示す。
有効な腐食抑制剤の合成
カルボキシベンゾトリアゾールを含む官能化粘土粒子を技術論文の“Bulky Diarylammonium Arenesulfonates as Selective Esterification Catalysts”,K.Ishihara et. al.,Journal of Americal chemical society,2005,127,pp 4168中に記載の通りに調製する。4−フェニル酪酸とシクロドデカノールの代わりにカルボキシベンゾトリアゾールとヒドロキシ官能性粘土粒子を使用する。
15gmsのカルボキシベンゾトリアゾールのエステルと5gmsの2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む官能化有機物体を、腐食抑制剤として、20gmsの、カルボキシベンゾトリアゾールを含む粘土粒子で置き換えることを除いて実施例4に記載のものと同様な混合物を使用する。
Figure 0005748740
250gm/リットルの有機溶媒ブレンドを添加して、プライマーの低VOCバージョンを生成することを除き、実施例4に記載のものと同様な混合物を使用する。プライマーを250°F(121℃)で1時間硬化させ、FM365接着剤で接着させる。単一の重ね剪断試験(ASTM D1002)の試験片を塩霧室(ASTM B117による)内に42日間曝露する。新規の非クロム酸化−プライマーの低VOCバージョンはクロム酸化−プライマーと匹敵する腐食効果を示す。
7gmsのEpirez 5003(Huntsmanから)、4gmsのXU 3903((Resolution Performance productsから)、1gmのDER 669(Dowから)、2gmsのBAPP(BASFから)、1gmの
トルエン−2,4−ビス(N,N’−ジメチル尿素)(CVC Chemicalsから)、15gmsの、チオール化4−カルボキシフェニルマレイミドと2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(TDA Research Inc.から)を含むアルミニウムオキシヒドロキシド基剤の放出性腐食抑制ナノ粒子、0.1重量%のMergal K10N(Troy Chemicalsから)およびシランカップリング剤のZ−6040(Dowから)、を含む混合物をDI水中で室温に均一に混合する。
比較例7A
7gmsのEpirez 5003(Huntsmanから)、4gmsのXU 3903((Resolution Performance productsから)、1gmのDER 669(Dowから)、0.5gmsのDicy(BASFから)、1gmのAncamine 2014(Air products and chemicalsから)、0.5gmsの2MZ Azine(Air products and chemicalsから)、15gmsの、チオール化4−カルボキシフェニルマレイミドと2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾール(TDA research Inc.から)を含むアルミニウムオキシヒドロキシド基剤の放出性腐食抑制ナノ粒子、0.1重量%のMergal K10N(Troy chemicalsから)およびシランカップリング剤のZ−6040(Dowから)、を含む混合物をDI水中に室温で均一に混合する。
実施例7と比較例7aからのプライマー配合物を、グリットブラスト+ゾル−ゲル表面前処理を伴ってAl−2024とチタン合金上に噴霧し、250°F(121℃)で1時間硬化する。FM73接着剤を使用してパネルを接着し、ウェッジ試験(ASTM D3762−98)の切り取り試片(coupons)を加工する。試験片を、140°F(60℃)、95%のRHに4週間曝露する。表4から認められるように、pH範囲7〜8をもつプライマー配合物はAl−2024−T3とチタン合金双方上で95%以上の凝集破壊を示す。凝集破壊を得ることは積極的な結果であり、金属−ゾル−ゲルの界面間の破壊に匹敵する接着剤内の破壊の表示である。この実施例は、7〜8のpH範囲をもつプライマー配合物はゾル−ゲル表面処理と相容性であることを表す。
Figure 0005748740
55gmsのECN 1400(Huntsmanから)、25gmsのBAPP(BASFから)、カルボキシベンゾトリアゾールを含む、10重量%のアルミニウムオキシヒドロキシド基剤の放出性腐食抑制剤および、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む10重量%のアルミニウムオキシヒドロキシド基剤の放出性腐食抑制剤、0.1重量%のMergal K10N(Troy chemicalsから)および1重量%のシランカップリング剤のZ−6040(Dowから)、を含む混合物をDI水中に室温で均一に混合する。プライマーは濃厚なゲルを形成し、金属の基剤上に噴霧することができない。
2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む、高濃度のアルミニウムオキシヒドロキシド基剤の放出性腐食抑制剤は、プライマー配合物と反応して濃厚なゲルを形成する。
実施例5は、2−アミノ−6−メチルベンゾチアゾールを含む約5%の腐食抑制剤を使用する方法がゲルを形成しない態様を表す。
本出願を通して、様々な特許および/または科学文献参考書を参照してきた。それらの全体のこれらの刊行物の開示は、引用により、あたかも本明細書に記載されたように本明細書に取り入れられている。前記の説明と実施例を考慮すると、当業者は、過度の実験を実施せずに、請求された開示を実行することができると考えられる。
当業者は本発明および実施例に対して変更を実施することができることを認識することが知られる。本文献に提供される説明された方法、組成物および実施例は、本発明をこれらの方法に限定せず、そしてすべての可能な変更に基本的な考え方が適用される。

Claims (14)

  1. エポキシ樹脂、
    300°F(149℃)を超える硬化温度をもつ硬化剤、
    加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン、並びに
    (a)式:
    Figure 0005748740
    [式中、R3はH、Cn2n+1およびOCn2n+1から選択され、そして
    nは整数である]
    を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
    (b)式
    Figure 0005748740
    [式中、R1はH、Cn2n+1、COOHおよびOHから選択され、
    2はHおよびCn2n+1から選択され、そして
    nは整数である]
    を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物:
    から選択され、そして官能化された無機粒子上に化学的に固定されるか、または、化学的にグラフトされる少なくとも1種の腐食抑制剤、を含んでなる腐食抑制物質、
    を含んでなり、
    ここで、官能化された無機粒子が、アルミニウムオキシヒドロキシドおよびヒドロキシ官能性クレー粒子を含む粒子から選択され、腐食抑制剤が腐食事象に応答して無機粒子から放出され得る、
    非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  2. エポキシ樹脂、
    硬化剤、
    加水分解可能な基を含んでなるオルガノシラン、並びに
    (a)式:
    Figure 0005748740
    [式中、R3はH、Cn2n+1およびOCn2n+1から選択され、そして
    nは整数である]
    を有するアミノベンゾチアゾール基剤の化合物、
    (b)式:
    Figure 0005748740
    [式中、R1はH、Cn2n+1、COOHおよびOHから選択され、
    2はHおよびCn2n+1から選択され、そして
    nは整数である]
    を有するベンゾトリアゾール基剤の化合物
    からなる群から選択され、官能化された無機粒子上に化学的に固定される、または化学的にグラフトされる第1の腐食抑制剤および第2の腐食抑制剤を含んでなる腐食抑制物質、
    ここで、官能化無機粒子が、アルミニウムオキシヒドロキシドおよびヒドロキシ官能性クレー粒子を含む粒子から選択され、腐食抑制剤が腐食事象に応答して無機粒子から放出され得る、
    を含んでなる非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  3. 硬化剤が225〜300°F(107〜149℃)の範囲の硬化温度を有する、請求項2記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  4. 第1の腐食抑制剤が(a)である、請求項2記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  5. 第1の腐食抑制剤が(a)であり、そして第2の腐食抑制剤が(b)である、請求項2記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  6. nがそれぞれ独立して1〜10から選択される、請求項1、2のいずれか1項に記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  7. 腐食抑制剤がアミノベンゾチアゾール基剤の化合物である時に、nが1である、請求項1記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  8. 腐食抑制剤がベンゾトリアゾール基剤の化合物である時に、R1がCOOHであり、そしてR2がHである、請求項1記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  9. カルボキシベンゾトリアゾール基剤の化合物が
    Figure 0005748740
    それらの組み合わせ物:から選択される、請求項8記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  10. アミノベンゾチアゾール基剤の化合物が
    Figure 0005748740
    である、請求項1または2に記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  11. 腐食抑制プライマー配合物が6〜8の範囲のpHを有する、請求項1、2のいずれか1項に記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物
  12. 硬化剤がジシアンジアミド(DICY)、芳香族ジアミン、アミン−エポキシ付加物、ビス尿素、イミダゾールおよびそれらの組み合わせ物から選択される、請求項1、2のいずれか1項に記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物。
  13. 腐食抑制剤がカルボキシレート基により無機粒子に化学的に固定されている、請求項1記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物
  14. 処理された金属支持体に接着された請求項1、2のいずれか1項に記載の非クロム酸化−腐食抑制プライマー配合物を含んでなる構造物
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