JP5744904B2 - 流動床炉及び廃棄物の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は流動床炉及び廃棄物の処理方法に関し、特に燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる流動床炉及び廃棄物の処理方法に関する。
廃棄物を処理する装置に、未燃物の発生を抑制した処理を効率よく行うことができて装置構成も比較的小型にできる利点を有する装置として、流動床炉がある。
流動床炉は流動媒体(砂等)の大きな熱容量を利用して、高温に熱した流動媒体中に廃棄物を投入し、廃棄物の乾燥、熱分解および燃焼を短時間に行なわせるもので、流動床焼却炉や流動床ガス化溶融炉(流動床式ガス化炉と溶融燃焼炉とで構成される)に用いられている。
廃棄物処理に流動床炉を用いる場合には、流動媒体の流動状態を保ち、流動床の温度を均一に保ち、安定した反応を継続して行なわせるように使用されてきた。
流動床で廃棄物処理を行なう場合に、廃棄物中の不燃物が流動床中に堆積すると、流動不良を生じ、不燃物堆積部を流動化ガスが吹き抜けてしまい、流動媒体の流動化が保てなくなることがある。このような場合には流動床中で温度分布を生じ、複数個所の炉床温度測定値に温度差が生じることになる。
このため、流動床の複数箇所における温度を計測し、温度差が生じた場合に、温度が下がった箇所の流動化空気量を増加させて流動化を活発にして流動状態を改善し、流動床の温度を均一化する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、流動床炉として、砂等からなる流動媒体に、中央部よりも周辺部の方の質量速度が大きくなるように流動化ガスを供給することにより、炉の中央部に流動媒体の沈降拡散する移動層が形成され、炉内周辺部に流動媒体が活発に流動化している流動層が形成され、移動層では主に廃棄物のガス化を行い、流動層では主に未燃物の燃焼が行われるように構成されたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2に記載された流動床炉においても、「流動層炉の循環流により熱が拡散されるので、高負荷とすることができ、」(段落〔0058参照〕)と記載されているように、流動床炉温度を均一に保つことを前提としている。
流動床で廃棄物を処理する場合には、廃棄物は高温に熱せられた流動媒体から瞬時に熱を受け、短時間に乾燥、熱分解、燃焼等の反応が進行する。そのため、廃棄物中の可燃分が流動床中で短時間に熱分解し不燃物から分離され、未燃物の付着しないきれいな不燃物が炉外に排出される。しかしながら、乾燥、熱分解、燃焼等の反応が短時間に行われるため、炉に供給される廃棄物の量や質の変動は、燃焼における水分蒸発量の変動や可燃物量の変動に直結し、燃焼状態を安定に保つことが困難とされていた。
特開2007−113880号公報 特開2004−251618号公報
このような流動床炉を用いた廃棄物処理における変動を抑制するために、炉床温度の低温化や流動空気量を減じて流動化を抑制し流動媒体から廃棄物への熱伝達速度を低下させる等の工夫がなされている。しかしながら、これらの工夫は、流動床の常識である「炉床温度を均一に保つ」条件の下で行われてきた。
本発明者らは、特許文献2に記載されるような移動層と流動層とを有する流動床炉において、都市ごみ等の質や量が不均一な廃棄物を処理する際に、移動層と流動層からなる流動床の温度を均一に保つために移動層と流動層にそれぞれ供給する流動化空気量を種々変更して長期間にわたって連続運転を行う過程で以下のような知見を得たものである。すなわち、特許文献2に記載されるような移動層と流動層とを有する流動床炉において、流動床の温度の均一化のために移動層の温度を流動層の温度に近づけるべく移動層の流動化空気量を増加させて流動化を活発にした場合、温度が高くなった移動層に都市ごみ等の質や量が不均一な廃棄物が投入されると、投入された可燃物や水分の変動量に見合った燃焼量の変動や排ガス量の変動を引き起こし、炉内圧力の変動が大きくなって最適な燃焼条件を維持することが困難になる。他方、流動層の温度を移動層に近づけて流動層の流動化空気量を減じて流動層内の燃焼を抑制して流動層の温度が低くなりすぎると、移動層における廃棄物の熱分解に必要な熱量を流動媒体に与えることができず、流動床内の未燃物の量が増加して、不燃物を抜き出す際に不燃物中に未燃物が混入してしまうことがある。
本発明者らは、上記知見に基づいて、流動床で廃棄物を処理する場合に、従来の流動床の常識であった「炉床温度を均一に保つ」のではなく、流動床の温度が特定部位において所定の差を生じる状態が最も流動床の機能を最適化できることを着想し、本発明の創案に至ったものである。すなわち、本発明者らは、移動層と流動層とを有する流動床炉においては、移動層に供給する流動化ガスの流量と流動層に供給する流動化ガスの流量とに、所定の差を設けることにより、移動層の温度と流動層の温度に所定の差を生じさせることができる可能性があることに着目し、移動層に供給する流動化ガスの流量と流動層に供給する流動化ガスの流量とを種々変更して移動層の温度と流動層の温度を個別に制御しつつ都市ごみ等の質や量が不均一な廃棄物の処理を繰り返し行うことにより本発明を創案したものである。
すなわち、本発明は、移動層と流動層とを有する流動床炉において移動層の温度と流動層の温度とを個別に制御し、移動層と流動層をそれぞれ最適な温度に制御することにより、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる流動床炉及び廃棄物の処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る流動床炉は、例えば図1及び図2に示すように、投入された廃棄物Wを流動媒体20M中に取り込んで、廃棄物Wを流動媒体20Mと共に下方に移動させる移動層21と、流動媒体20Mを上方へ移動させる流動層22とを有し、流動媒体20Mが移動層21と流動層22との間を循環する流動床20と;移動層21の流動媒体20Mを流動させる移動層用気体A1を供給する移動層気体供給口11h(図2参照)が形成された移動層床板11と;流動層22の流動媒体20Mを流動させると共に酸素を含む流動層用気体A2を供給する流動層気体供給口12h(図2参照)が形成された流動層床板12と;移動層21に移動層用気体A1を送る移動層用気体供給手段50、70であって、移動層用気体A1の流量を調節可能な移動層用気体供給手段50、70と;流動層22に流動層用気体A2を送る流動層用気体供給手段60、70であって、流動層用気体A2の流量を調節可能な流動層用気体供給手段60、70と;移動層21の温度を検出する移動層温度検出器31と;流動層22の温度を検出する流動層温度検出器32と;流動層用気体供給手段60、70により流動層22に供給する流動層用気体A2の流量を調節して、流動層温度検出器32で検出される温度が500℃〜650℃となるように流動層22の温度を制御し、かつ、移動層用気体供給手段50、70により移動層21に供給する移動層用気体A1の流量を調節して、移動層温度検出器31で検出される温度が流動層温度検出器32で検出される温度よりも30℃〜100℃低くなるように移動層21の温度を制御する制御装置80とを備え;移動層温度検出器31は、幅方向の位置については移動層床板11の幅の中心から移動層床板11の幅の±5%の範囲に設置され、高さ方向の位置については流動床20の高さが最小となる位置における流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面位置を上限とし上面の位置の半分の高さを下限とする範囲に設けられ;流動層温度検出器32は、幅方向の位置については流動層床板12の幅の中心から流動層床板12の幅の30%移動層寄りの位置までの範囲に設置され、高さ方向の位置については流動床20の高さが最小となる位置における流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面位置を上限とし上面の位置の半分を下限とする範囲に設けられる。
このように構成すると、流動層温度検出器で検出される温度が所定の温度となるように流動層の温度を制御するので、移動層における廃棄物の熱分解を適切に行うことができる温度に流動媒体を流動層において加熱することとなり、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の適切な熱分解が行われることとなるため、生成された熱分解残渣が脆くなって、熱分解残渣と不燃物の分離が適切に行われ、未燃物が所定の濃度を超えて不燃物と共に流出してしまうことを抑制することができる。また、移動層温度検出器で検出される温度が流動層温度検出器で検出される温度よりも所定の温度低くなるように移動層の温度を制御するので、移動層での廃棄物の処理をできるだけ緩慢に行うことができるため、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる。
本発明は、好ましくは、流動層温度検出器32で検出される温度が廃棄物の性状に基づく所定の温度となるように流動層の温度を制御する。ここで、「廃棄物の性状に基づく所定の温度」は、典型的には、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の乾燥及び熱分解が適切に行われ、生成された熱分解残渣が脆くなって、流動層において未燃物が不燃物とは分離されて、不燃物と共に排出される未燃物の濃度が所定の濃度以下となるようにし、未燃物が流動層内を流動媒体と共に上昇して流動層内で燃焼することにより流動媒体を加熱し、移動層において廃棄物を適切に熱分解させるべく、移動層における当該熱分解に必要な熱量を与えることができる流動層の温度である。廃棄物の水分濃度および固定炭素含有率が高くなると「所定の温度」も高くなる。また、「所定の濃度」は、典型的には、系外に排出されることが許容される未燃物の濃度であり、0〜0.1重量%である。未燃物の濃度は、熱しゃく減量で測定される。熱しゃく減量の測定方法は環整95号に示され、試料を乾燥後、600℃±25℃で3時間強熱後の減量により算出する。なお、環整95号とは、「一般廃棄物処理事業に対する指導に伴う留意事項について」(日本国環境省昭和52年11月04日環整95号)である。
発明によれば、流動層を500℃〜650℃の温度に制御するので、移動層における廃棄物の熱分解を適切に行うことができる温度に流動媒体を流動層において加熱することとなり、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の適切な熱分解が行われることとなるため、生成された熱分解残渣が脆くなって、熱分解残渣と不燃物の分離が適切に行われ、未燃物が所定の濃度を超えて不燃物と共に流出してしまうことを抑制することができる。
発明によれば、移動層の温度が流動層の温度よりも30℃〜100℃低くなるように制御するので、移動層での廃棄物の処理をできるだけ緩慢に行うことができるため、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる。
また、本発明の好ましい態様に係る流動床炉は、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る流動床炉1において、垂直断面において流動層22が移動層21の両脇に設けられ;垂直断面において、移動層床板11が、高い中央部から両脇の流動層22に向かってそれぞれ下がるように山形に形成されると共に、隣接する移動層床板11と流動層床板12とが連続して配置されている。
このように構成すると、流動媒体を移動層と流動層との間で円滑に循環させることができる。
また、本発明の好ましい態様に係る流動床炉は、例えば図5に示すように、上記本発明の流動床炉において、垂直断面における移動層床板11の中央部が、移動層21に不燃物が堆積することを防ぐことができる勾配に形成されている。
このように構成すると、中央部に形成された反応が緩慢な移動層に廃棄物が堆積することを防ぐことができ、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の継続した適切な処理をより確実に行うことができる。
上記目的を達成するために、本発明の第2の態様に係る廃棄物の処理方法は、例えば図1及び図4を参照して示すと、流動媒体20Mが下降する移動層21と流動媒体20Mが上昇する流動層22との間を流動媒体20Mが循環する流動床20で廃棄物Wを処理する方法であって;移動層用気体A1を供給する移動層気体供給口11hが形成された移動層床板11から移動層21に移動層用気体A1を供給し、流動層用気体A2を供給する流動層気体供給口12hが形成された流動層床板12から流動層22に流動層用気体A2を供給する気体供給工程(ST1)と;廃棄物Wを移動層21に投入する廃棄物投入工程(ST4)と;移動層床板11の幅の中心から移動層床板11の幅の±5%の幅方向の位置で、流動床20の高さが最小となる位置における流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面位置を高さ方向の上限とし上面の位置の半分の高さを下限とする範囲に設けられている移動層温度検出器31で移動層21の温度を検出する工程と;流動層床板12の幅の中心から流動層床板12の幅の30%移動層21寄りの幅方向の位置までの範囲で、流動床20の高さが最小となる位置における流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面位置を高さ方向の上限とし上面の位置の半分を下限とする範囲に設けられている流動層温度検出器32で流動層22の温度を検出する工程と;流動層温度検出器32で検出される流動層22の温度が500℃〜650℃となるように流動層22に供給する流動層用気体A2の流量を調節する流動層用気体流量調節工程(ST5〜ST8)と;移動層温度検出器31で検出される移動層21の温度が流動層22の温度よりも30℃〜100℃低くなるように移動層21に供給する移動層用気体A1の流量を調節する移動層用気体流量調節工程(ST9〜ST12)とを備える。
このように構成すると、移動層での廃棄物の処理をできるだけ緩慢に行いつつ、移動層における廃棄物の熱分解を適切に行うことができる温度に流動媒体を流動層において加熱することとなり、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の適切な熱分解が行われることとなるため、生成された熱分解残渣が脆くなって、熱分解残渣と不燃物の分離が適切に行われ、未燃物が所定の濃度を超えて不燃物と共に流出してしまうことを抑制することができ、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる。
発明によれば、流動層を500℃〜650℃の温度に制御するので、移動層における廃棄物の熱分解を適切に行うことができる温度に流動媒体を流動層において加熱することとなり、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の適切な熱分解が行われることとなるため、生成された熱分解残渣が脆くなって、熱分解残渣と不燃物の分離が適切に行われ、未燃物が所定の濃度を超えて不燃物と共に流出してしまうことを抑制することができる。
発明によれば、移動層の温度が流動層の温度よりも30℃〜100℃低くなるように制御するので、移動層での廃棄物の処理をできるだけ緩慢に行うことができるため、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる。
また、本発明の好ましい態様に係る廃棄物の処理方法では、投入された前記廃棄物を、加熱された前記流動媒体により前記移動層で熱分解して熱分解残渣を生成し、前記熱分解残渣の少なくとも一部を前記流動層で燃焼させる熱反応工程を備えた。
本発明によれば、流動層の温度が所定の温度となるように流動層の温度を制御するので、移動層における廃棄物の熱分解を適切に行うことができる温度に流動媒体を流動層において加熱することとなり、移動層に流入した流動媒体によって廃棄物の適切な熱分解が行われることとなるため、未燃物が所定の濃度を超えて不燃物と共に流出してしまうことを抑制することができ、移動層の温度が流動層の温度よりも所定の温度低くなるように移動層用気体の流量を調節する(典型的には流動層用気体の流量よりも減少させる)ので、移動層での廃棄物の処理をできるだけ緩慢に行うことができるため、燃焼が不安定になりがちな廃棄物の適切な処理を継続して行うことができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る流動床炉の構成を示す縦断面図である。 図2Aは、本発明の第1の実施の形態に係る流動床炉の床板周辺の水平断面図である。 図2Bは、流動化空気供給口が形成された散気ノズルの縦断面図である。 図3は、流動床の高さ方向の位置と温度との関係を示すグラフである。 図4は、本発明の実施の形態に係る流動床炉の制御のフローチャートである。 図5Aは、本発明の第2の実施の形態に係る流動床炉の構成を示す縦断面図である。 図5Bは、図5AにおけるB部分の詳細図である。 図6Aは、本発明の第1の実施の形態における一酸化炭素及び酸素の濃度の経時的トレンドデータを示すグラフである。 図6Bは、従来技術における一酸化炭素及び酸素の濃度の経時的トレンドデータを示すグラフである。
以下、本発明に係る流動床炉及び廃棄物の処理方法の実施の形態について図1乃至図6を参照して説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1及び図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る流動床炉1を説明する。図1は、流動床炉1の概略構成を示す縦断面図である。図2Aおよび図2Bは、流動床炉1の床板の構成を説明する図であり、図2Aは移動層床板11及び流動層床板12を表した水平断面図であり、図2Bは流動化空気供給口の一態様である散気ノズルの縦断面図である。流動床炉1は、廃棄物Wを処理する炉本体10と、導入した廃棄物Wを熱反応させる流動床20と、流動床20を支える床板112を構成する移動層床板11及び流動層床板12と、流動床20の温度を検出する移動層温度検出器としての移動層温度計31及び流動層温度検出器としての流動層温度計32と、移動層用気体供給手段を構成する移動層空気供給手段50と、流動層用気体供給手段を構成する流動層空気供給手段60と、移動層用気体供給手段及び流動層用気体供給手段を構成する流動化空気供給手段70と、制御装置80とを備えている。流動化空気供給手段70は、移動層用気体供給手段の構成要素と流動層用気体供給手段の構成要素とを兼ねている。
流動床炉1で処理される廃棄物Wは、典型的には、都市ごみ、汚泥、木くず等の、質や量が不均一であって、燃焼が不安定になりがちなものを想定しており、本実施の形態では都市ごみであるとして説明する。廃棄物Wは、概ね、水分と可燃分と灰分(不燃物を含む)とからなり、熱反応によって、水分は蒸発し、可燃分は一部が可燃ガス(熱分解ガス)として揮発し、熱分残渣Wrとなる。廃棄物Wから水分が蒸発し可燃ガスが揮発したもの、すなわち未燃物(チャー)Wcおよび不燃物Wnが熱分解残渣Wrである。熱分解残渣Wr中の未燃物(チャー)Wcは、流動層22内で不燃物Wnと分離されたうえで流動層22内で一部が燃焼して燃焼ガスや微細な未燃物(チャー)Wcとして流動化空気と共にフリーボード25に送られるのが好ましいが、流動床20内で不燃物Wnから剥離しきらない場合がある。また、廃棄物Wは、投入される季節や時間帯、地理的要因等によって、含有される可燃分や水分等に変動があるため燃焼が不安定になりがちとなる。このような廃棄物Wは、可燃分の変動により必要酸素量が変動し、水分の変動により廃棄物Wの乾燥及び熱分解に必要な熱量が変動するため、これらが流動床20の温度が変動する要因となり、一般に安定した燃焼が難しいとされている。
流動床20は、典型的には珪砂等の砂である流動媒体20Mが集積して形成されたベッドである。流動床20は、後述するように供給される空気量の相違により、流動媒体20Mの運動状況が異なる移動層21と流動層22とを有している。移動層21は、流動媒体20Mが、比較的ゆっくりした速度で上方から下方に移動するように構成される層である。流動層22は、流動媒体20Mが下方から上方に移動するように構成される層である。流動床20全体においては、流動媒体20Mが、下部では移動層21から流動層22へ、上部では流動層22から移動層21へ移動することで、移動層21と流動層22との間を循環するように構成されている。本実施の形態では、図1に現れているような正面視におけるあらゆる縦断面において、流動床20の中央部に移動層21が形成され、移動層21の両脇に流動層22が形成されており、流動媒体20Mが、下方では中央の移動層21から両脇の流動層22へ分かれ、上方では両脇の流動層22から中央の移動層21に集まる動きをするように構成されている。なお、側面視においては、縦断面の位置に応じて移動層21又は流動層22が現れる。移動層21及び流動層22は、流動媒体20Mの動きおよびそれぞれの機能に着目して区別したものであって、物理的には共に同じ流動媒体20Mから構成されているが、各層において流動媒体20Mの温度は異なっている。
炉本体10は、概ね、水平断面(図2A参照)が矩形に形成された筒状であって、水平断面矩形の一対の側面11fsの一部が窪んだ外観を呈している(図1参照)。図2Aに示すように、水平断面において、一対の側面11fsは、前面11fa及び背面11fbで接続されている。本実施の形態では、水平断面における前面11faが延びる方向を幅方向と、側面11fsが延びる方向を奥行き方向ということとする。炉本体10の窪みは、側面11fsが下方から上方に向かって炉本体10の内部に傾斜した傾斜板10dと、傾斜板10dの上方に設けられて下方から上方に向かって外側に広がる拡張板10eとによって形成されている(図1参照)。傾斜板10dは、流動層22を構成する流動媒体20Mが上昇しながら炉本体10内部に向かうように動くことを助けるデフレクタとして機能する。炉本体10は、傾斜板10dと拡張板10eとの接続部(水平方向の幅が最小となる部分)の位置が、流動床20が炉本体10内に形成されたときの流動床20の上端付近になるように構成されている。なお、傾斜板10d(及び拡張板10e)は設けなくてもよいが、流動層22から移動層21への流動媒体20Mの移動を促進させる観点から、傾斜板10d(及び拡張板10e)を設けることが好ましい。
炉本体10には、廃棄物Wを導入する投入口15と、廃棄物Wを熱反応させた際に生じるガスを排出する排気口16と、廃棄物Wに含まれる不燃物を抜き出す不燃物流路18とが形成されている。炉本体10が焼却炉の場合にはフリーボード25に2次空気を供給して可燃ガスを燃焼させることにより燃焼ガスが排気口16から排出される。炉本体10がガス化炉の場合には可燃ガスが排気口16から排出される。投入口15は、拡張板10eの上端よりも上方の側面11fsに設けられており、導入された廃棄物Wが移動層21上に落下するように廃棄物Wを案内するシュートが形成されている。排気口16は、炉本体10の側面11fs上端に、水平方向にガスを排出するように形成されている。不燃物流路18は、両側面11fsに沿った流動層22の下部に、それぞれ下向きに延びるように形成されている。
移動層床板11及び流動層床板12は、両側に設けられた2つの不燃物流路18の間に配設されている。図1に示すように、移動層床板11は移動層21の下方に設けられ、流動層床板12は流動層22の下方に設けられており、換言すれば、移動層床板11の上方に移動層21が形成され、流動層床板12の上方に流動層22が形成されることとなる。移動層床板11は炉本体10の幅方向の中央部分に設けられ、流動層床板12は移動層床板11と不燃物流路18との間に設けられている。移動層床板11は、炉本体10の幅方向の中央が最も高く、側面11fsに向かうにつれて徐々に低くなるような勾配を有して設けられている。流動層床板12は、移動層床板11から連続して同じ勾配で設けられている。つまり、移動層床板11及び流動層床板12は、本実施の形態では、炉本体10の中央から外側にかけて傾斜した同一平面に配設されている。このように、移動層床板11側から流動層床板12側に向けて下り勾配が形成されていることで、流動媒体20Mの移動層21から流動層22への移動を円滑にすることができる。本実施の形態では、移動層床板11及び流動層床板12を、水平面に対して好ましくは10°〜20°程度(典型的には15°程度)傾けて取り付けた構成としている。また、本実施の形態では、移動層床板11と流動層床板12との面積比が略同程度に構成されており、同一平面における移動層床板11及び流動層床板12の幅方向の長さがそれぞれ約0.7m程度に構成されている。以下、移動層床板11及び流動層床板12を総称して「床板112」ということもある。
移動層床板11には、移動層用気体としての移動層空気A1を流動媒体20Mへ向けて供給するための移動層気体供給口としての移動層給気口11h(図2A参照)が形成されている。移動層給気口11hは、典型的には、円筒状の散気ノズル112n(図2B参照)を介して形成されている。散気ノズル112nは、円筒状の下端は開口しているが上端は閉塞されている中空部112hが形成されており、中空部112hの上部から円筒状の側壁に通ずる流路112rが放射状に複数(概ね4〜16本)形成されている。散気ノズル112nの側壁に現れる流路112rの開口が移動層給気口11hとなっている。図2Aに示すように、移動層給気口11h(散気ノズル112n)は、複数が適宜間隔をあけて設けられている。流動層床板12には、流動層用気体としての流動層空気A2を流動媒体20Mへ向けて供給するための流動層気体供給口としての流動層給気口12h(図2A参照)が形成されている。流動層給気口12hも、典型的には、移動層給気口11hと同様に散気ノズル112nを介して形成されており、複数が適宜間隔をあけて設けられている。単位面積当たり、流動層給気口12hは、移動層給気口11hよりも多く形成されており、典型的には移動層給気口11hの約2倍の数が形成されている。
床板112の下方には、床板112から間隔をあけて底板13が設けられ、床板112と底板13との間に空間が形成されている。床板112と底板13との間の空間には、移動層床板11と流動層床板12との境界から、下方に向かって底板13まで延びる仕切板14が設けられている。床板112と底板13との間の空間が仕切板14で分割されることにより、移動層床板11の下方に移動層空気箱41が形成され、流動層床板12の下方に流動層空気箱42が形成されることとなる。本実施の形態では、移動層21への移動層空気A1の供給量を調節するエリアを分割する観点から、移動層床板11の最も高い中央部から下方に向かって底板13まで延びる仕切板141が設けられて移動層空気箱41が2分割されているが、仕切板141を省略して1つの移動層空気箱41としてもよい。
2つの移動層空気箱41には、炉外から移動層空気箱41へ移動層空気A1を導く移動層空気管51A、51Bがそれぞれ接続されている。2本の移動層空気管51A、51Bは、移動層空気A1の流れ方向上流側で、1本の移動層空気管51が分岐したものである。以下、2本の移動層空気管51A、51Bを区別する必要がない場合は、「移動層空気管51」と総称する。各移動層空気管51A、51Bには、内部を流れる移動層空気A1の流量を調節する移動層空気調節弁52A、52Bがそれぞれ配設されている。以下、2つの移動層空気調節弁52A、52Bを区別する必要がない場合は、「移動層空気調節弁52」と総称する。移動層空気管51及び移動層空気調節弁52から、移動層空気供給手段50が構成されている。他方、2つの流動層空気箱42には、炉外から流動層空気箱42へ流動層空気A2を導く流動層空気管61A、61Bがそれぞれ接続されている。2本の流動層空気管61A、61Bは、流動層空気A2の流れ方向上流側で、1本の流動層空気管61が分岐したものである。以下、2本の流動層空気管61A、61Bを区別する必要がない場合は、「流動層空気管61」と総称する。各流動層空気管61A、61Bには、内部を流れる流動層空気A2の流量を調節する流動層空気調節弁62A、62Bがそれぞれ配設されている。以下、2つの流動層空気調節弁62A、62Bを区別する必要がない場合は、「流動層空気調節弁62」と総称する。流動層空気管61及び流動層空気調節弁62から、流動層空気供給手段60が構成されている。移動層空気管51及び流動層空気管61には、最上流部で流動化空気管71に接続されている。流動化空気管71には、流動化空気Aを圧送する流動化空気ブロワ72が配設されている。流動化空気Aが分流したものが移動層空気A1及び流動層空気A2である。流動化空気管71及び流動化空気ブロワ72から、流動化空気供給手段70が構成されている。
移動層温度計31は、幅方向の位置については移動層床板11の山(仕切板141の上端)の頂点から流動層床板12との境界まで(以下、「移動層床板11の幅」という。)の範囲に設けることができるが、移動層床板11の幅の中心から移動層床板11の幅の±5%の範囲に設けられていることが好ましい。移動層床板11と流動層床板12との境界は2つ存在するため移動層温度計31は2つ設けられているが、いずれかに1つ設ける構成とすることもできる。本実施の形態では、移動層床板11の幅が750mmのところ、移動層床板11の幅の中心から35mm(4.7%)中央寄りの位置に、移動層温度計31の温度を検出する部分が来るように構成されている。流動層温度計32は、幅方向の位置についてはそれぞれの流動層床板12の幅の範囲に設けることができるが、流動層床板12の幅の中心から流動層床板12の幅の概ね30%移動層21寄りまでの位置の流動層22の温度を検出するように合計2つ設けられていることが好ましい。本実施の形態では、流動層床板12の幅が750mmのところ、流動層床板21の幅の中心から225mm(30%)移動層21寄りの位置に、流動層温度計32の温度を検出する部分が来るように構成されている。移動層温度計31及び流動層温度計32は、典型的には熱電対が保護管に収容されて構成されており、温度を検出する部分が、前面11faから100mm〜1000mm、好ましくは300mm〜700mm挿入されて取り付けられている。本実施の形態では、前面11faから奥行き方向に520mmの位置に移動層温度計31及び流動層温度計32の温度を検出する部分が来るように構成されている。高さ方向の位置は、移動層温度計31及び流動層温度計32共に、流動床20の高さが最小となる幅方向の位置(本実施の形態では移動層床板11の山の位置)における、流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面の位置(Ho)を上限とし、流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面の位置の約半分((1/2)Ho)を下限とする範囲に温度を検出する部分が来るように設けられていることが望ましい。流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面に温度を検出する部分が配置されても、流動媒体20Mが流動すると、流動床20は内部に気泡を含むこととなって体積が増加するため上面が上昇するので、温度を検出する部分は流動床20内に潜ることとなる。本実施の形態では、静止している流動床20の最小高さが660mmの流動床20の上面から270mm下方の高さに、移動層温度計31及び流動層温度計32の温度を検出する部分が位置している。なお、背面11fb側には、流動床炉1の運転開始時に流動媒体20Mを加熱する助燃バーナー(不図示)が設けられている。
制御装置80は、流動床炉1の運転を制御する機器である。制御装置80は、移動層温度計31及び流動層温度計32とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、各温度計31、32で検出された温度を信号として受信することができるように構成されている。また、制御装置80は、各温度計31、32から受信した温度信号を基に、あらかじめ設定された関係(関数)の演算を行うことができる演算機能を有している。また、制御装置80は、移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62とそれぞれ信号ケーブルで接続されており、各移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62に信号を送信して各移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62の開度を調節することができるように構成されている。また、制御装置80には、各移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62について、弁の開度と吐出風量との関係があらかじめ記憶されている。
次に、図1及び図2を参照して、流動床炉1の作用を説明する。流動床炉1の運転を開始するに際し、助燃バーナー(不図示)を点火して流動媒体20Mを加熱する。このとき、制御装置80は、流動化空気ブロワ72を起動して移動層空気A1及び流動層空気A2を炉本体10内に供給し、助燃バーナー(不図示)における燃焼の用に供する。移動層温度計31で検出された温度が、廃棄物Wの熱分解が可能な温度(本実施の形態では400℃以上)になることで、廃棄物Wを流動床20に受け入れる準備が整ったこととなる。
廃棄物Wを流動床20に受け入れる準備が整ったら、廃棄物Wが投入口15から投入される。典型的には、廃棄物Wは、定量供給装置(不図示)により連続的に投入口15に投入されるが、処理されるべく流動床炉1内に投入される廃棄物Wは多種の雑多な物質によって構成されているのでその質や量が変動することとなる。投入口15から投入された廃棄物Wは、シュートを滑り落ちて移動層21の上部に落下する。このとき、制御装置80は、移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62の開度を調節して移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節している。典型的には、流動層空気A2は、流動層空気調節弁62により、流動層22の流動媒体20Mを上方へ運搬しつつ移動層21に到達するまで移動させることができ、かつ所定の基準で未燃物(チャー)Wcを燃焼させることができる空気(酸素)を流動層22に供給できる流量に調節される。「所定の基準で未燃物(チャー)Wcを燃焼させる」とは、典型的には、所定の濃度を超えた未燃物が不燃物Wnと共に流動床炉1外に流出しない程度に流動床20内の未燃物濃度を低下させると共に、流動層22から移動層21へ移った流動媒体20Mによって移動層21における廃棄物Wの熱分解を適切に行うことができる熱量を流動媒体20Mが保有するように流動層12において未燃物(チャー)Wcを燃焼させることである。
ここで「所定の濃度を超えた未燃物が不燃物Wnと共に流動床炉1外に流出しない」未燃物の「所定の濃度」は、典型的には、流動媒体20Mや不燃物Wnに未燃物(チャー)Wcが付着して同伴されると、ダイオキシン類は未燃物(チャー)Wcに含まれやすいため、不燃物Wnのダイオキシン類濃度が高くなることがないように、未燃物の濃度が0〜0.1重量%になるように管理される。
そして、所定の濃度を超えた未燃物が不燃物Wnと共に流動床炉1外へ排出しないようにするため、移動層21における廃棄物Wの熱分解は、流動層22に移動したときに未燃物(チャー)Wcの不燃物Wnからの剥離が適切に行われる程度の脆さの熱分解残渣Wrを生成することができるようにする(廃棄物Wの適切な熱分解)。他方、移動層空気A1は、移動層21の流動媒体20Mを流動層22との間で循環流動させることができる流量に調節される。制御装置80は、移動層空気A1の質量流量が流動層空気A2の質量流量よりも小さくなるように調節し、本実施の形態では移動層空気A1の質量流量を0.5〜1.5Gmf、流動層空気A2の質量流量を1.5〜5Gmf程度としている。なお、流動媒体20Mが流動化を開始する質量速度が1Gmfとなる。
移動層21の上部に投入された廃棄物Wは、移動層空気A1が供給されることに伴って流動する流動媒体20Mと共に下方に移動する。このとき、流動媒体20Mの熱によって廃棄物Wの乾燥及び熱分解が行われて、廃棄物W中の水分が蒸発し、廃棄物W中の可燃分から可燃ガスが発生して、脆い熱分解残渣Wrとなる。図3は、流動床20の高さ方向の位置と温度との関係を示すグラフであり、縦軸に流動床20の高さを、横軸に温度を取り、線T21は移動層21における関係を、線T22は流動層22における関係を示している。また、図3中のHoは、流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面の位置を示す。1/2Hoは、流動媒体20Mが静止しているときの流動床20の上面の位置の半分の位置を示す。廃棄物Wが投入された後に水分が蒸発する際の潜熱で流動媒体20Mが冷却されるので、移動層21においては、上部で急に温度が低下した後、下部に行くにつれて比較的緩やかに温度が低下して行く(図3中の線T21参照)。緩やかに温度が低下して行く過程で、可燃ガスが発生する。熱分解残渣Wrは、典型的には、不燃物Wn及び熱分解によって脆くなった未燃物(チャー)Wcを含んでいる。移動層11で生成される熱分解残渣Wrは、流動媒体20Mと共に、移動層床板11に至ると、傾斜した移動層床板11に沿って流動層22に向かう。流動層22に至った熱分解残渣Wrは、流動層空気A2により未燃物(チャー)Wcが不燃物Wnから剥離し、未燃物(チャー)Wcが剥離して残った不燃物Wnは一部の流動媒体20Mと共に不燃物流路18に向かう。このとき、炉本体10の水平断面が矩形に形成され流動層床板12の幅を一定に確保しているので、不燃物Wnから未燃物(チャー)Wcが剥離するための移動距離を確保することができ、熱分解残渣Wr中の不燃物Wnが確実に流動層22の一定距離を移動することとなって、未燃物(チャー)Wcと不燃物Wnとの分離を適切に行うことができる。不燃物Wnは、一部の流動媒体20Mと共に不燃物流路18へ流入して流動床炉1外へ排出され、不燃物分離装置(不図示)において未酸化かつ未燃物(チャー)の付着がない状態で回収される。不燃物分離装置(不図示)で不燃物Wnが回収された後の流動媒体20Mは、流動媒体循環装置(不図示)を介して炉本体10内に戻される。
流動床炉の処理能力に応じて流動床の水平断面の面積を変える場合には、幅を一定として流動層床板12の幅は一定に確保し、奥行き寸法を変えるのが良い。
他方、不燃物Wnから剥離した未燃物(チャー)Wcは、流動層空気A2が供給されることに伴って流動する流動媒体20Mと共に上方に移動する。このとき、未燃物(チャー)Wcは、供給された流動層空気A2によって燃焼が行われ、流動媒体20Mを加熱しつつ燃焼ガスを発生し、気体に搬送される程度の微細な未燃物(チャー)及び灰分の粒子となる。流動層22においては、未燃物(チャー)Wcの燃焼に伴って徐々に温度が上昇して行くので、下部から上部に行くにつれて温度が比例的に上昇して行く(図3中の線T22参照)。図3に示すように、線T21及び線T22は、上端及び下端で接続され、高さ方向中程は離れている。図3中の符号Hの高さは移動層温度計31及び流動層温度計32が設置された高さである。線T21及び線T22の高さ方向中程の離れる距離は、廃棄物Wの性状に応じて変化する。例えば、水分の少ない廃棄物Wが投入された場合は移動層21における温度低下が抑制されて線T21及び線T22の離れる距離が小さくなる。他方、流動層22の上部に至った流動媒体20Mは、移動層21に流入する。流動媒体20Mは、流動層22において、移動層21に流動したときに廃棄物Wの熱分解を適切に行うことができる温度に上昇させられる。移動層21に流入した流動媒体20Mは、再び投入された廃棄物Wを受け入れて、上述の移動層21及び流動層22における熱反応を繰り返す。
上記のように作用する流動床炉1では、未燃物(チャー)Wcが不燃物Wnから剥離しきらずに不燃物Wnと共に不燃物流路18に流出することを抑制するため、制御装置80が、流動層22の温度を「廃棄物の性状に基づく所定の温度」とするように流動層空気A2の流量を調節する。流動層空気A2の増減は、未燃物(チャー)Wcの燃焼に用いられる酸素の増減に関係するため、流動層22の温度は、流動層空気A2の流量を増加させると上昇し、流量を減少させると下降する。
他方、都市ごみ等の廃棄物Wは、その性質上、保有熱量にばらつきがあるため、燃焼が安定しにくいという事情がある。単位時間当たりに流動床炉1に導入される廃棄物Wの質や量が安定していないと、可燃ガスや燃焼ガスの発生量が変動するため、流動床炉1内の圧力が変動し、流動床炉1の安定した運転が困難となる。発生する可燃ガスの量の変動を抑制するために、移動層21における廃棄物Wの乾燥及び熱分解を緩やかに行わせることが好ましい。移動層21における廃棄物Wの乾燥及び熱分解が緩やかに行われると、流動層22に入る熱分解残渣Wrの量の変動も抑制されるため、燃焼ガスの発生量の変動も抑制されることとなる。移動層21における廃棄物Wの乾燥及び熱分解を緩やかにするには、移動層21の温度を、廃棄物Wの熱分解を適切に行うことができる範囲で極力低くするとよい。
上記のように、理想的に廃棄物Wの熱反応が行われるためには、移動層21と流動層22のそれぞれにおける要求機能が相違する。加えて、廃棄物Wの熱反応を継続させるためには、流動媒体20Mの移動層21と流動層22とにおける循環を継続させることが不可避であり、この観点からも流動床20に供給される移動層空気A1及び流動層空気A2の流量の制約を受ける。従来は、移動層と流動層とにある程度の温度差が生じることを流動媒体の流動化不良の発生のサインととらえ、流動床の温度の均一化を図っていた。このような状況で、移動層及び流動層の温度について相違する要求機能を満たすように最適化することが困難であった。このような不都合を解消するため、本実施の形態に係る流動床炉1では、以下のような制御を行うこととしている。
すなわち、流動床炉1では、熱分解残渣Wrを脆くして未燃物(チャー)Wcを不燃物Wnから適切に剥離させることにより未燃物の流動床炉1外への排出を抑制する観点から未燃物(チャー)Wcを燃焼させる「廃棄物の性状に基づく所定の温度」に流動層22の制御目標温度(典型的には流動層22の設定温度)を設定し、移動層21の制御目標温度(典型的には移動層21の設定温度)を流動層22のものよりも所定の温度低い温度(以下「所定の温度差」ということもある)とし、移動層21と流動層22とで制御目標温度を異ならせることとしている。移動層21の温度は、流動床炉1の内圧の変動を抑制するためにできるだけ緩慢に廃棄物Wの熱反応を行わせることができるようにする観点からは流動層22の温度より30℃以上低い温度(所定の温度差を30℃以上)とするのが好ましく、移動層21における廃棄物Wの適切な熱分解を維持する観点からは流動層22の温度より100℃以下低い温度(所定の温度差を100℃以下)とするのが好ましい。所定の温度差は、50℃以上80℃以下であってもよい。所定の温度差に幅を持たせているのは、典型的には流動床炉1の設置条件によって導入される廃棄物Wの性状(流動床炉1の設計条件)が異なるためである。すなわち、水分含有量が多い廃棄物Wの場合は水分の蒸発潜熱により移動層21の温度が低くなりがちであり、可燃ガスの発生量が多い廃棄物Wの場合は発生した可燃ガスの燃焼により移動層21の温度が高くなりがちであるというように、主に処理されることが想定される廃棄物Wの性状によって所定の温度差の最適な値が異なることによるものである。移動層21と流動層22とで制御目標温度が異なるが、流動媒体20Mの流動化不良の発生の有無の推定は、移動層21と流動層22の温度差があらかじめ定められた範囲内にあるか否かを検出すること及び流動層22の温度が所定の温度範囲内にあるか否かを検出することで判断することとしている。なお、「所定の温度差」の制御目標温度を30℃以下とした場合には、従来と同様に流動床炉1内の圧力が変動し、流動床炉の安定した運転の継続が困難となる。一方、「所定の温度差」の制御目標温度を100℃以上とした場合には、熱分解残渣Wrが脆くなりきらず、未燃分(チャー)Wcが不燃物Wnと共に流動床炉1外へ排出しやすくなってしまう。また、本実施の形態では、流動層22の制御目標温度は、500℃〜650℃の間で設定している。このように、流動層温度および「所定の温度差」の制御目標温度を設定することにより、未燃物の濃度を0〜0.1重量%に管理することができる。
次に、上述のように構成された流動床炉1の制御フローを説明する。
図4は、流動床炉1の制御を説明するフローチャートである。流動床炉1を立ち上げる際、制御装置80は、流動化空気ブロワ72を起動すると共に移動層空気調節弁52及び流動層空気調節弁62の開度を調節し、移動層21へ移動層空気A1を供給し、流動層22へ流動層空気A2を供給する(ST1)。本実施の形態では、流動媒体20Mを適切に流動させる観点から、1mあたり、移動層空気A1を300mN/h、流動層空気A2を600mN/h供給することとしている。移動層空気A1及び流動層空気A2(流動化空気A)の供給を開始したら、制御装置80は、助燃バーナー(不図示)を着火する(ST2)。助燃バーナー(不図示)が点火すると、流動床20を構成している流動媒体20Mが火炎によって加熱される。流動媒体20Mは流動化空気によって流動しているので、流動媒体20M全体が加熱される。
流動媒体20Mの加熱が開始されたら、制御装置80は、流動層温度計32から受信した温度信号に基づいて、流動層22の温度が流動層下限温度以上になったか否かを判断する(ST3)。ここで、流動層下限温度は、「廃棄物Wの性状に基づく所定の温度」であり、概ね500℃以上とすることが好ましい。流動層22の温度が流動層下限温度以上になったか否かを判断する工程(ST3)において、流動層下限温度以上になっていない場合は、再び流動層22の温度が流動層下限温度以上になったか否かを判断する工程(ST3)に戻る。他方、流動層下限温度以上になっている場合は、炉本体10内に廃棄物Wを投入する(ST4)。
廃棄物Wを投入すると、上述のように流動床20内で熱反応が行われる。すなわち、廃棄物Wは、移動層21において乾燥及び熱分解が行われて水蒸気及び可燃ガスが発生して熱分解残渣Wrとなる。熱分解残渣Wrは、移動層21の底部から流動層22の底部へと移動し、流動層22の底部を移動する際に熱分解残渣Wr中の不燃物Wnから未燃物(チャー)Wcが剥離する。剥離した未燃物(チャー)Wcは、流動媒体20Mと共に流動層22を上昇してその際に燃焼し、燃焼によって生じた燃え残りの未燃物及び灰分の微細粒子が燃焼ガスと共にフリーボード25へ飛散する。このような廃棄物Wの熱反応工程において、上述のように、移動層21と流動層22とで理想的な温度が異なるため、移動層21と流動層22とで異なる温度となるように制御する。移動層21及び流動層22の温度制御は並行して行われるが、説明の便宜上、まず流動層22の温度制御(廃棄物投入工程(ST4)の後に符号Aへ進む)について説明し、次いで移動層21の温度制御(廃棄物投入工程(ST4)の後に符号Bへ進む)について説明する。
流動層22の温度制御の際、制御装置80は、流動層温度計32が検出した温度が流動層22の制御目標温度に対する上限設定値以上か否かを判断する(ST5)。ここで、流動層22の制御目標温度に対する上限設定値は、流動層22で加熱された流動媒体20Mが移動層21へ移行後に移動層21で行われる廃棄物Wの乾燥及び熱分解において発生する水蒸気及び可燃ガスの量の変動を許容範囲に抑制できる流動層温度の上限値である。流動層温度の上限設定値は、概ね650℃以下とすることが好ましく、本実施の形態では640℃としている。流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)において、上限設定値以上になっている場合、制御装置80は、流動層空気調節弁62の開度を絞って、流動層22に供給される流動層空気A2の流量を減少させる(ST6)。流動層空気A2の流量を減少させたら、再び流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)に戻る。
他方、流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)において、上限設定値以上になっていない場合、制御装置80は、流動層温度計32が検出した温度が流動層22の制御目標温度に対する下限設定値以下か否かを判断する(ST7)。流動層22の制御目標温度に対する下限設定値は、前述の流動層下限温度(500℃)以上の値である。制御目標温度に対して上限設定値及び下限設定値を設けるのは、連続的又は断続的に流動床炉1に導入される廃棄物Wの性状の変化を吸収すると共に、流動層空気A2の頻繁な流量調整を抑制するためである。流動層温度計32が検出した温度が下限設定値以下か否かを判断する工程(ST7)において、下限設定値以下になっている場合、制御装置80は、流動層空気調節弁62を開いて、流動層22に供給される流動層空気A2の流量を増加させる(ST8)。流動層空気A2の流量を増加させたら、再び流動層温度計32が検出した温度が下限設定値以下か否かを判断する工程(ST7)に戻る。
流動層温度計32が検出した温度が下限設定値以下か否かを判断する工程(ST7)において、下限設定値以下になっていない場合は、流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)に戻る。このようにして、流動層22は、下限設定値と上限設定値との間に維持される。なお、本実施の形態では、廃棄物Wを投入する工程(ST4)の後に、流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)を行うこととしたが、廃棄物Wを投入する工程(ST4)の後、先に流動層温度計32が検出した温度が下限設定値以下か否かを判断する工程(ST7)に移行し、ここで下限設定値以下になっていない場合に、流動層温度計32が検出した温度が上限設定値以上か否かを判断する工程(ST5)に移ることとしてもよい。
次に、上述の流動層22の温度制御と並行して行われる移動層21の温度制御(廃棄物投入工程(ST4)の後に符号Bへ進む)を説明する。移動層21の温度制御の際、制御装置80は、流動層温度計32が検出した温度から移動層温度計31が検出した温度を差し引いた値(温度差)が、上限以上か(温度差がつきすぎているか)否かを判断する(ST9)。ここで、移動層21の制御目標温度となる所定の温度差は、前述のように、移動層21における廃棄物Wの熱分解を維持できる範囲内でできるだけ緩慢に廃棄物Wの熱反応を行わせることができるようにする観点から決定される温度である。所定の温度差は、流動床炉1の大きさや処理する廃棄物Wの種類等に応じて適切に決定され、概ね30℃〜100℃で設定される。また、前述のように、適宜投入される廃棄物Wは水分や可燃分等の含有量が変動するため、移動層21の制御目標温度に対して当該変動分を見越した上限及び下限を定めておき、移動層空気A1の頻繁な流量調整を抑制している。温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)において、上限以上になっている場合、制御装置80は、移動層空気調節弁52を開いて、移動層21に供給される移動層空気A1の流量を増加させる(ST10)。移動層空気A1の流量を増加させたら、再び温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)に戻る。
他方、温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)において、上限以上になっていない場合、制御装置80は、温度差が下限以下か否かを判断する(ST11)。温度差が下限以下か否かを判断する工程(ST11)において、下限以下になっている場合、制御装置80は、移動層空気調節弁52の開度を絞って、移動層21に供給される移動層空気A1の流量を減少させる(ST12)。移動層空気A1の流量を減少させたら、再び温度差が下限以下か否かを判断する工程(ST11)に戻る。
温度差が下限以下か否かを判断する工程(ST11)において、下限温度以下になっていない場合は、温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)に戻る。このようにして、移動層21は、流動層22よりも所定の温度低い温度に維持される。なお、本実施の形態では、廃棄物Wを投入する工程(ST4)の後に、温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)を行うこととしたが、廃棄物Wを投入する工程(ST4)の後、先に温度差が下限以下か否かを判断する工程(ST11)に移行し、ここで下限温度以下になっていない場合に、温度差が上限以上か否かを判断する工程(ST9)に移ることとしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る流動床炉1では、移動層21の温度と流動層22の温度とを個別に制御し、それぞれが理想的な温度に制御されるため、流動層22では所定の基準で未燃物(チャー)の燃焼を行うことができ、移動層21では廃棄物Wを緩慢に熱分解させることができて、不安定な燃焼になりがちな性質の廃棄物Wを適切に熱反応させることができる。
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る流動床炉2を説明する。図5は、流動床炉2の概略構成を示す図であり、図5Aは縦断面図、図5Bは図5AにおけるB部分の詳細図である。本実施の形態の流動床炉2では、流動床炉1(図1参照)の構成に加え、堆積防止ブロック91が設けられている。先に流動床炉1(図1参照)の説明で述べたように、廃棄物Wの熱分解に伴って発生するガスの量の変動を抑制するために、移動層21における廃棄物Wの乾燥及び熱分解を緩やかに行うと、移動層21での流動媒体20Mの動きも緩やかになるため、廃棄物W中の不燃物Wnが移動層21に堆積するおそれがある。特に、本実施の形態では、両脇を流動層22に挟まれた中央に移動層21が形成されているため、移動層空気A1の供給量をできるだけ少なくした場合、針金等のような絡まりやすい不燃物Wnが中央に堆積しやすくなる。
流動床炉2は、上述の事情を考慮して、堆積防止ブロック91が設けられている。堆積防止ブロック91は、移動層床板11の角度が変わる山(仕切板141の上端)の頂上に沿って堰のように連なって配設されており、その縦断面(図5に現れる断面)において側面91s、91tが、不燃物の堆積を防ぐことができる程度に傾斜して構成されている。本実施の形態では、下部の側面91sは、水平面(図5Bで二点鎖線で表されている面)に対する角度θが60°以上80°以下となるように形成されており、上部の側面91tは、水平面に対する角度が45°以上80°以下に形成されている。本実施の形態では、堆積防止ブロック91の高さを流動床20の高さと同程度にしつつ、勾配が急な側面91sが極力上部まで延びるようになっている。また、堆積防止ブロック91は、移動層床板11のすべてを塞ぐことなく、流動層床板12に近接する移動層給気口11h(図2参照)が、両側それぞれ少なくとも1列以上現れるように設けられている。比較的小さい質量流量の移動層空気A1を吐出する移動層給気口11h(図2参照)が少なくとも1列以上形成されていることで、移動層21と流動層22との間の流動媒体20Mの循環流の形成を維持することができる。
流動床炉2は、堆積防止ブロック91が設けられている点を除き、流動床炉1(図1参照)と同様に構成されている。このように構成された流動床炉2は、移動層空気A1及び流動層空気A2の供給、及びこれに伴う流動媒体20Mの循環、並びに制御フロー(温度制御)も、流動床炉1(図1参照)と同様である。流動床炉2では、移動層21に投入された廃棄物W中に針金等の堆積しやすい不燃物Wnが混入していても、堆積防止ブロック91の側面91t、91sに案内されて流動媒体20Mと共に流動層22へ円滑に導かれるので、移動層21における不燃物Wnの堆積が抑制される。
以上で説明した流動床炉2では、堆積防止ブロック91が、移動層床板11とは別体に構成されて移動層床板11上に設置されることとしたが、移動層床板11自体が不燃物Wnの堆積を防ぐことができる程度の勾配に形成されていてもよい。この場合、急勾配の面に移動層給気口11h(図2参照)が形成されていてもよい。急勾配の面に移動層給気口11h(図2参照)が形成される場合は移動層空気A1の流量の調整がしやすくなり、形成されない場合は移動層床板11の構造を簡便にできる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下に示す実施例は、図1及び図2に示す流動床炉1において、複数の廃棄物Wの種類及び処理条件で、廃棄物Wを焼却した際の排出ガス中の一酸化炭素濃度及び酸素濃度を測定したものである。本実施例で用いられた流動床炉1は、床板112の平面寸法が、幅方向は3000mm、奥行き方向は1500mmの大きさであり、その内訳は、共に同じ大きさの幅方向750mm×奥行き方向1500mmの移動層床板11及び流動層床板12が、幅方向に流動層床板12、移動層床板11、移動層床板11、流動層床板12の順に配設されて構成されたものである。移動層床板11及び流動層床板12は、水平面に対して15°傾けて取り付けられている。一酸化炭素濃度及び酸素濃度は、流動床炉1において廃棄物Wが焼却され、燃焼ガスが排気口16から排出され、冷却装置(不図示)で冷却された後に、その排ガス中の濃度を測定したものである。
表1および表2は、処理条件及び測定結果を示す。処理条件は、移動層21に供給される移動層空気A1の流量、流動層22に供給される流動層空気A2の流量、移動層温度計31で検出された移動層21の温度、流動層温度計32で検出された流動層22の温度、の各条件である。移動層空気A1及び流動層空気A2の流量は、床板112の単位面積(1m)当たりの標準状態における流量を示している。表1および表2に示す一酸化炭素濃度(CO濃度)は、実測した一酸化炭素濃度及び酸素濃度から、酸素濃度12%換算して得られた値である。実測した酸素濃度は、乾きガス基準の濃度である。表1に示す結果は、廃棄物Wとして、スクリーン粕(ラミネート古紙由来のプラスチック系不溶物)及び雑芥(紙や廃プラスチック)を主に含むものを処理した際のものである。表2に示す結果は、廃棄物Wとして、都市ごみを処理した際のものである。
Figure 0005744904
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実施例1では、流動層22の制御目標温度が640℃、移動層21の制御目標温度が流動層22の温度よりも30℃低くなるように移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節したところ(このときの移動層空気A1の流量は250mN/mh、流動層空気A2の流量は1050mN/mhであった)、検出された12%換算CO濃度は19ppmとなった。
実施例2では、流動層22の制御目標温度が620℃、移動層21の制御目標温度が流動層22の温度よりも75℃低くなるように移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節したところ(このときの移動層空気A1の流量は200mN/mh、流動層空気A2の流量は450mN/mhであった)、検出された12%換算CO濃度は15ppmとなった。
比較例1では、流動層22の制御目標温度及び移動層21の制御目標温度が共に635℃となるように移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節したところ(このときの移動層空気A1の流量は350mN/mh、流動層空気A2の流量は950mN/mhであった)、検出された12%換算CO濃度は76ppmとなった。
表1に示す例では、移動層21の制御目標温度が流動層22の制御目標温度よりも所定の温度低くなる流量の移動層空気A1を移動層21に供給している実施例1、2が、移動層21の制御目標温度が流動層22の制御目標温度と等しくなる流量の移動層空気A1を移動層21に供給している比較例1よりも、12%換算CO濃度が75〜80%程低下した。このことは、実施例1、2では、比較例1よりも、不完全燃焼が抑制され、燃焼が安定していることを示唆している。
実施例3では、流動層22の制御目標温度が551℃、移動層21の制御目標温度が流動層22の温度よりも32℃低くなるように移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節したところ(このときの移動層空気A1の流量は300mN/mh、流動層空気A2の流量は1600mN/mhであった)、検出された12%換算CO濃度は3ppmとなった。
比較例2では、流動層22の制御目標温度及び移動層21の制御目標温度が共に575℃となるように移動層空気A1及び流動層空気A2の流量を調節したところ(このときの移動層空気A1の流量は350mN/mh、流動層空気A2の流量は1500mN/mhであった)、検出された12%換算CO濃度は13ppmとなった。
表2に示す例では、移動層21の制御目標温度が流動層22の制御目標温度よりも所定の温度低くなる流量の移動層空気A1を移動層21に供給している実施例3が、移動層21の制御目標温度が流動層22の制御目標温度と等しくなる流量の移動層空気A1を移動層21に供給している比較例2よりも、12%換算CO濃度が77%程低下した。このことは、実施例3では、比較例2よりも、不完全燃焼が抑制され、燃焼が安定していることを示唆している。
図6Aおよび6Bに、一酸化炭素及び酸素の濃度の経時的トレンドデータを示す。図6Aは上記実施例2の一酸化炭素及び酸素の濃度の経時的トレンドデータを示し、図6Bは上記比較例1の一酸化炭素及び酸素の濃度の経時的トレンドデータを示す。図6A中、実線で表されている線L1Aは一酸化炭素濃度を示し、破線で表されている線L2Aは酸素濃度を示している。図6B中、実線で表されている線L1Bは一酸化炭素濃度を示し、破線で表されている線L2Bは酸素濃度を示している。図6Aと図6Bを比較すると明らかなように、比較例1の線L1Bは、大きなピークが散見され、実施例2の線L1Aよりも全体的に数値が大きくなっている。また、実施例2の線L2Aは、比較例1の線L2Bよりも振れ幅が小さく、このことは、実施例2の方が比較例1よりも燃焼が安定していることを示している。総合的に考察すると、実施例2の方が比較例1よりも燃焼が安定して一酸化炭素の発生が抑制されたことが明らかとなり、燃焼が不安定になりがちな廃棄物Wの燃焼をより安定的に行えることが明らかとなった。
本発明は、燃焼が不安定になりがちな都市ごみ等の質や量が不均一な廃棄物について適切な処理を継続して行うことができる流動床炉及び廃棄物の処理方法に適用できる。
1 流動床炉
11 移動層床板
11h 移動層給気口
12 流動層床板
12h 流動層給気口
20 流動床
20M 流動媒体
21 移動層
22 流動層
25 フリーボード
31 移動層温度計
32 流動層温度計
50 移動層空気供給手段
51 移動層空気管
52 移動層空気調節弁
60 流動層空気供給手段
61 流動層空気管
62 流動層空気調節弁
70 流動化空気供給手段
80 制御装置
A1 移動層空気
A2 流動層空気
W 廃棄物
Wc 未燃物(チャー)
Wn 不燃物
Wr 熱分解残渣

Claims (5)

  1. 投入された廃棄物を流動媒体中に取り込んで、前記廃棄物を前記流動媒体と共に下方に移動させる移動層と、前記流動媒体を上方へ移動させる流動層とを有し、前記流動媒体が前記移動層と前記流動層との間を循環する流動床と;
    前記移動層の前記流動媒体を流動させる移動層用気体を供給する移動層気体供給口が形成された移動層床板と;
    前記流動層の前記流動媒体を流動させると共に酸素を含む流動層用気体を供給する流動層気体供給口が形成された流動層床板と;
    前記移動層に前記移動層用気体を送る移動層用気体供給手段であって、前記移動層用気体の流量を調節可能な移動層用気体供給手段と;
    前記流動層に前記流動層用気体を送る流動層用気体供給手段であって、前記流動層用気体の流量を調節可能な流動層用気体供給手段と;
    前記移動層の温度を検出する移動層温度検出器と;
    前記流動層の温度を検出する流動層温度検出器と;
    前記流動層用気体供給手段により前記流動層に供給する前記流動層用気体の流量を調節して、前記流動層温度検出器で検出される温度が500℃〜650℃となるように前記流動層の温度を制御し、かつ、前記移動層用気体供給手段により前記移動層に供給する前記移動層用気体の流量を調節して、前記移動層温度検出器で検出される温度が前記流動層温度検出器で検出される温度よりも30℃〜100℃低くなるように前記移動層の温度を制御する制御装置とを備え
    前記移動層温度検出器は、幅方向の位置については前記移動層床板の幅の中心から移動層床板の幅の±5%の範囲に設置され、高さ方向の位置については流動床の高さが最小となる位置における流動媒体が静止しているときの流動床の上面位置を上限とし上面の位置の半分の高さを下限とする範囲に設けられ;
    前記流動層温度検出器は、幅方向の位置については前記流動層床板の幅の中心から流動層床板の幅の30%移動層寄りの位置までの範囲に設置され、高さ方向の位置については流動床の高さが最小となる位置における流動媒体が静止しているときの流動床の上面位置を上限とし上面の位置の半分を下限とする範囲に設けられる;
    流動床炉。
  2. 垂直断面において前記流動層が前記移動層の両脇に設けられ;
    前記垂直断面において、前記移動層床板が、高い中央部から両脇の前記流動層に向かってそれぞれ下がるように山形に形成されると共に、隣接する前記移動層床板と前記流動層床板とが連続して配置された;
    請求項1に記載の流動床炉。
  3. 前記垂直断面における前記移動層床板の中央部が、前記移動層に不燃物が堆積することを防ぐことができる勾配に形成された;
    請求項に記載の流動床炉。
  4. 流動媒体が下降する移動層と流動媒体が上昇する流動層との間を前記流動媒体が循環する流動床で廃棄物を処理する方法であって;
    移動層用気体を供給する移動層気体供給口が形成された移動層床板から前記移動層に移動層用気体を供給し、流動層用気体を供給する流動層気体供給口が形成された流動層床板から前記流動層に流動層用気体を供給する気体供給工程と;
    廃棄物を前記移動層に投入する廃棄物投入工程と;
    前記移動層床板の幅の中心から移動層床板の幅の±5%の幅方向の位置で、流動床の高さが最小となる位置における流動媒体が静止しているときの流動床の上面位置を高さ方向の上限とし上面の位置の半分の高さを下限とする範囲に設けられている移動層温度検出器で前記移動層の温度を検出する工程と;
    前記流動層床板の幅の中心から流動層床板の幅の30%移動層寄りの幅方向の位置までの範囲で、流動床の高さが最小となる位置における流動媒体が静止しているときの流動床の上面位置を高さ方向の上限とし上面の位置の半分を下限とする範囲に設けられている流動層温度検出器で前記流動層の温度を検出する工程と;
    前記流動層温度検出器で検出される前記流動層の温度が500℃〜650℃となるように、前記流動層に供給する前記流動層用気体の流量を調節する流動層用気体流量調節工程と;
    前記移動層温度検出器で検出される前記移動層の温度が前記流動層の温度よりも30℃〜100℃低くなるように、前記移動層に供給する前記移動層用気体の流量を調節する移動層用気体流量調節工程とを備える;
    廃棄物の処理方法。
  5. 投入された前記廃棄物を、加熱された前記流動媒体により前記移動層で熱分解して熱分解残渣を生成し、前記熱分解残渣の少なくとも一部を前記流動層で燃焼させる熱反応工程を備えた請求項に記載の廃棄物の処理方法。
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