JP2007113880A - ガス化炉の制御方法及び制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流動状態悪化による廃棄物の滞留を解決して安定したガス化を実現する。
【解決手段】温度計測装置2で計測した温度に基づいて算出した温度差の絶対値Dが閾値H以上であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気量を一定量増加させるようにダンパ105を調整するとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物投入量を一定量減少させるように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整し、その後に温度計測装置2で計測した温度に基づいて算出した温度差の絶対値Dが閾値L以下であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気量を一定量減少させて元に戻すようにダンパ105を調整するとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物投入量を一定量増加させて元に戻すように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整する制御演算器3を備えるガス化炉の制御装置1とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、流動床を有するガス化炉における操作量を制御するための制御方法及び制御装置に関するものである。
近年、都市ごみの発熱量は増加の一途をたどり、最終処分地容量の逼迫や地下水汚染等の二次公害の問題、法規制の強化等の関係から、廃棄物の溶融による減容化、固定化が進められている。更に、ダイオキシンなどの微粒汚染物質の抑制など、廃棄物処理に要求される課題は多い。
このような状況において、廃棄物を還元雰囲気で熱分解ガス化し、発生した可燃ガスを高温で燃焼し、焼却残渣を溶融するガス化溶融プロセスが注目されている。このプロセスには以下のような特徴がある。
1.廃棄物の持つエネルギーを利用して灰の溶融を可能にし、焼却残渣の減容化、再資源化ができる。
2.低温熱分解により有価金属を回収することができる。
3.低空気比が可能なことから、装置をコンパクトにすることが可能になる。
4.溶融炉の高温焼却により、ダイオキシン類等の微粒有害物質の抑制が可能である。
このガス化溶融処理プロセスにおけるガス化処理において、主な制御量としてはガス化炉の流動床温度が上げられ、主な操作量としては廃棄物投入量(又は廃棄物供給機の速度)や流動化空気量が挙げられる。そして、従来技術においては、オペレータの手動操作又は単独の制御ループの組合せによる操作量の操作により、制御量を制御するようになっている。
例えば、特許文献1には、流動床温度を流動化空気量にて制御し、溶融炉温度または蒸気流量を給塵量にて制御する制御系において、給塵量の操作による流動床温度への干渉を非干渉器で保障する制御技術が開示されている。また、特許文献2には、プラントの挙動を予測する予測モデルを用いて、1つ以上の制御量の未来挙動を予測し、その予測系列が望ましい系列(目標軌道)に近づくように、プラントの制約条件を考慮しながら操作入力を最適化することによって、流動床温度をはじめとする複数の制御量を、流動化空気量をはじめとする複数の操作量で安定化する技術が開示されている。
特開2001−182925号公報 特開2004−20049号公報
ここで、流動床における流動化空気の役割は、砂等の流動媒体を流動化し、流動層を形成して炉内に投入される廃棄物を攪拌することと、炉内に投入される廃棄物に対して、燃焼・ガス化に必要な空気を供給することの2つである。さて、ガス化炉においては、炉内に投入された廃棄物を燃焼させず、還元雰囲気でガス化することが重要である。従って、安定してガス化を促進するためには、流動化空気量を絞り、酸素を不足させる(空気比を低下させる)ことが必要である。特に、流動化空気量を絞るほど、ガス化効率が良くなるとともに、流動床温度も低めに保たれるため、緩慢なガス化が実現でき、廃棄物投入外乱の影響が出にくくなる。
しかしながら、流動化空気量を絞ると、流動状態は緩慢となるため、廃棄物の攪拌が不十分となる傾向にある。廃棄物の攪拌が不十分なまま廃棄物の投入を続けると、流動床に廃棄物が滞留し続け、ますます流動状態が悪化してしまう。
特許文献1または2に示すような従来技術では、流動床温度を目標値に制御することはできるが、流動化空気量を絞ったときに発生しうる廃棄物の滞留による問題を解決することができない。また、流動床温度を制御するために流動化空気量を操作するあまり、流動状態を悪化させて流動床に廃棄物を滞留させてしまう問題もあった。
本発明の目的は、流動状態悪化による廃棄物の滞留を解決して安定したガス化を実現するガス化炉の制御方法及び制御装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明に係るガス化炉の制御方法は、流動床の複数箇所における温度を計測する温度計測ステップと、計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、流動化空気量を補正して操作する補正操作ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明に係るガス化炉の制御装置は、流動床の複数箇所における温度を計測する温度計測手段と、計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、流動化空気量を補正して操作する補正操作手段と、を備えることを特徴とする。
これによると、流動状態が良好であれば、流動媒体及び炉内に投入された廃棄物は攪拌される。従って、流動床内の一部に温度差が生じたとしても、攪拌によって速やかに温度が均一化される。例えば、投入された廃棄物の水分蒸発による吸熱反応で廃棄物周辺の温度が一時的に低下したとしても、流動状態が良好であれば温度差は顕在化しない。ところが、流動状態が悪化している場合には、投入された廃棄物が攪拌されることなく一部分に蓄積され、滞留してしまう。その結果、廃棄物が滞留している部分とそうでない部分とで温度差が生じることになる。そこで、一定周期ごとに流動床の複数箇所における温度を計測し、それらの温度差を計算することで、流動状態の良否を判断し、流動状態が悪化している場合(即ち、温度差が大きい場合)には、温度差に応じて流動化空気量を補正して操作することにより、廃棄物を攪拌して流動状態を改善して、安定したガス化を実現することができる。
ここで、前記補正操作ステップが、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、前記流動化空気量を増加させて操作して良い。
同様に、前記操作手段が、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、前記流動化空気量を増加させて操作して良い。
これによると、温度差の絶対値が第一の閾値以上であるかどうかで流動状態の良否を判断している。そして、温度差の絶対値が第一の閾値以上であれば、流動状態が悪化しているものと判断して、流動化空気量を増加させて操作する。従って、流動化空気量を増加させて操作することにより、流動状態が改善され、ガス化を促進することができる。
更に、前記操作ステップが、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させて操作して良い。
同様に、前記操作手段が、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させて操作して良い。
これによると、温度差の絶対値が第一の閾値以上であるかどうか及び第二の閾値以下であるかどうかで流動状態の良否を判断している。そして、温度差の絶対値が第一の閾値以上であれば、流動状態が悪化しているものと判断して、流動化空気量を増加させて操作することにより、流動状態が改善され、ガス化を促進することができる。次に、温度差の絶対値が第二の閾値以下であれば、流動化空気量を増加して操作したことによって、流動状態が正常になったと判断できるため、流動化空気量を減少させて元に戻して操作する。従って、流動状態が悪化したときのみ流動化空気量を増やして操作し、必要なときのみ流動化を促進して流動化とガス化のバランスをとることができる。
また、本発明に係るガス化炉の制御方法は、前記操作ステップが、計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、更に、廃棄物投入量を補正して操作して良い。
同様に、本発明に係るガス化炉の制御装置は、前記操作手段が、計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、更に、廃棄物投入量を補正して操作して良い。
これによると、流動状態が悪化している場合(即ち、温度差が大きい場合)には、温度差に応じた流動化空気量及び廃棄物投入量を補正して操作している。従って、温度差に応じて流動化空気量を補正して操作することにより廃棄物を攪拌して流動床に滞留していた廃棄物のガス化が促進されるため、その分、廃棄物の投入量を減らして操作すれば単位時間当たりのガス化量を一定に保つことができ、より安定したガス化を実現することができる。
ここで、前記操作ステップが、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作して良い。
同様に、前記操作手段が、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作して良い。
これによると、温度差の絶対値が第一の閾値以上であるかどうかで流動状態の良否を判断している。そして、温度差の絶対値が第一の閾値以上であれば、流動状態が悪化しているものと判断して、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作する。従って、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作することにより、流動状態が改善され、ガス化を促進することができる。
更に、前記操作ステップが、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させるとともに廃棄物投入量を増加させて操作して良い。
同様に、前記操作手段が、前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させるとともに廃棄物投入量を増加させて操作して良い。
これによると、温度差の絶対値が第一の閾値以上であるかどうか及び第二の閾値以上であるかどうかで流動状態の良否を判断している。そして、温度差の絶対値が第一の閾値以上であれば、流動状態が悪化しているものと判断して、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作することにより、流動状態が改善され、ガス化を促進することができる。次に、温度差の絶対値が第二の閾値以下であれば、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作したことによって、流動状態が正常になったと判断できるため、流動化空気量を減少させるとともに廃棄物投入量を増加させて元に戻して操作する。従って、流動状態が悪化したときのみ流動化空気量を増やすとともに廃棄物投入量を減らして操作し、必要なときのみ流動化を促進して流動化とガス化のバランスをとることができる。
また、本発明に係るガス化炉の制御方法は、前記温度差の絶対値が次式に基づいて算出されて良い。
同様に、本発明に係るガス化炉の制御装置は、前記温度差の絶対値が次式に基づいて算出されて良い。
Figure 2007113880
これによると、n個の温度計測値のうち、2つの温度差の絶対値を全ての組合せで求めて、その中で一番大きな値を温度差の絶対値Dとして採用して、本発明を実現することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を適用するガス化溶融炉について図1に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を適用するガス化溶融炉の概略構成図である。
ガス化溶融炉100では、まず、都市ごみ等の廃棄物を廃棄物供給機101から流動床103を備えたガス化炉102に投入する。尚、廃棄物供給機101によって投入される廃棄物の量(廃棄物投入量)は、廃棄物供給機101に備えられるモータ101Aの回転数を調整することにより増減できるようになっている。また、流動床103は、流動粒子(例えば、砂)からなり、ガス化炉102の底部に設けられている。流動床103の下部からは、送風機104により流動化空気が吹き込まれ、流動床103の流動粒子及び廃棄物供給機101から投入された廃棄物が流動攪拌される。尚、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)は、ダンパ105により調整される。そして、ガス化炉102では、鉄やアルミニウム等の金属を未酸化状態で回収するため、アルミニウムの融点(600℃)以下で、流動床103の砂層温度がおよそ500℃〜600℃となるように運転される。廃棄物は、流動床103で空気比0.2〜0.3程度の還元雰囲気の中で熱分解され、可燃ガス及びチャー・灰分と、不燃物とに分離される。ここで、不燃物は流動床103から排出される。そして、可燃ガス及び可燃ガスに同伴されるチャーと灰分とを溶融炉110に送り込む。
溶融炉110では、燃焼用の空気(燃焼空気)によって、可燃ガス及びチャーを一気に燃焼させて1300℃以上に高温化させ、その熱で灰分を溶融する。ここで、溶融炉110で発生した燃焼性排ガスはボイラ130で熱交換した後、冷却・除塵工程を経て無害化された後、煙突から排出される。尚、ボイラ130からの蒸気流量は、蒸気弁131で調整される。また、溶融炉110の底部には、スラグ排出口111が設けられ、溶融されたスラグがスラグ排出口111から排出される。
次に、本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を備えるガス化炉について図2に基づいて説明する。図2は、本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を備えるガス化炉の概略構成図である。
図2に示すように、本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置1は、温度計測装置(温度計測手段)2と、制御演算器(補正操作手段)3とから構成される。
温度計測装置2は、流動床103の複数箇所に複数設置され(図示では2つの温度計測装置2A,2B)、一定周期毎に流動床103の設置箇所の砂層温度を計測する。尚、温度計測装置2で砂層温度を計測する周期は、ガス化炉溶融炉100に本実施形態に係るガス化炉の制御装置1以外に他の制御系が構築されている場合、その制御系の周期と同じでも良いし、異なっていても良い。ここで、温度計測装置2は、流動化空気を少なくしたときにごみが滞留しやすい場所に1つ設置するとともに、その場所から最も温度が伝わりにくい場所に1つ以上設置するのが好ましい。例えば、廃棄物が投入される位置(廃棄物投入口の下付近の砂層内)に1つ設置し、そこから距離の遠い位置にもう1つ設置する。これらの場所は、炉の形状、流動化空気の吹き込み場所、廃棄物の投入口、流動媒体の量などに応じて変化させると良い。
また、温度計測装置2は、熱電対を利用した温度計測装置を用いる。そして、複数の温度計測装置2から出力された複数の信号は、制御演算器3に入力され、複数の信号処理をした流動床103の温度の温度計測値として用いられる。
制御演算器3は、温度計測装置2から入力された複数の温度計測値から温度差を算出し、算出した温度差に応じて、流動床103に供給する流動化空気量及びガス化炉102に投入する廃棄物投入量を補正して操作する。これにより、廃棄物を攪拌して流動床103に滞留していた廃棄物のガス化が促進されるため、その分、廃棄物の投入量を減らして操作すれば単位時間当たりのガス化量を一定に保つことができ、より安定したガス化を実現することができる。尚、本実施形態に係る制御演算器3は、算出した温度差に応じて、流動化空気量及び廃棄物投入量を補正して操作しているが、流動化空気量のみを補正して操作しても良い。流動化空気量のみを補正して操作しても、廃棄物を攪拌して流動床103に滞留していた廃棄物の流動化を促進することができるからである。
ここで、温度差は、n(n=2,3,4、・・・)箇所に温度計測装置2を設置した場合に、それぞれの温度計測値をT1,T2,・・・,Tnとすると、以下の式で求める温度差の絶対値Dを用いる。つまり、n個の温度計測値のうち、2つの温度差の絶対値を全ての組合せで求め、その中で一番大きな値を、温度差の絶対値Dとして求める。尚、温度差は、温度差の絶対値の他に、温度差の2乗を用いても良い。
Figure 2007113880
尚、図2の例では、2つの温度計測装置2A、2Bからの温度計測値A、Bに基づいて、以下の式で温度差の絶対値Dを求める。
D=|温度計測値A−温度計測値B|・・・(式2)
そして、制御演算器3では、算出した温度差の絶対値Dが一定値(例えば、閾値H)以上であるかどうか判断し、温度差の絶対値Dが一定値以上であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)を一定量増加させるとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物の量(廃棄物投入量)を一定量減少させるように操作する。即ち、温度差の絶対値Dが一定値以上であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)を一定量増加させるようにダンパ105を調整するとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物の量(廃棄物投入量)を一定量減少させるように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整する。
ここで、一定値(例えば、閾値H)は、およその目安として、通常操業における最大温度差(許容温度差)の1.5倍程度の値を想定しているが限定されるものではない。また、一定値(例えば、閾値H)は、ゴミ質(ゴミの組成、水分量)によって変更させることが好ましい。例えば、水分量が多いゴミの場合は砂層内の滞留量が少なくても温度差が大きくなることが予想され、水分量が少ないゴミの場合は砂層内の滞留量が多くても温度差が小さくなることが予想されるからである。
尚、制御演算器3では、算出した温度差の絶対値Dが一定値以上であるかどうかにかかわらず、算出した温度差の絶対値Dに比例して流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させるように操作しても良い。また、制御演算器3では、温度差の絶対値Dと流動化空気量の補正量(増加させる量)及び廃棄物投入量の補正量(減少させる量)との関係を示すテーブルを予め用意しておき、温度差の絶対値Dに対する流動化空気量と廃棄物投入量の補正量を、当該テーブルを参照して決定するようにしても良い。
更に、制御演算器3では、算出した温度差の絶対値Dが一定値(例えば、閾値H)以上であると判断し、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)を一定量増加させるようにダンパ105を調整するとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物の量(廃棄物投入量)を一定量減少させるように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整した場合、その後に、算出した温度差の絶対値Dが一定値(例えば、閾値L)以下であるかどうか判断し、温度差の絶対値Dが一定値以下であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)を一定量減少させて流動化空気量を元に戻すとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物の量(廃棄物投入量)を一定量増加させて廃棄物投入量を元に戻すようにして操作しても良い。即ち、温度差の絶対値Dが一定値以下であれば、送風機104から吹き込まれる流動化空気の流量(流動化空気量)を一定量減少させて流動化空気量を元に戻すようにダンパ105を調整するとともに、廃棄物投入機101から投入する廃棄物の量(廃棄物投入量)を一定量増加させて廃棄物投入量を元に戻すように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整しても良い。
ここで、一定値(例えば、閾値L)は、およその目安として、通常操業における最大温度差(許容温度差)の0.5倍程度の値を想定しているが限定されるものではない。また、一定値(例えば、閾値L)は、ゴミ質(ゴミの組成、水分量)によって変更させることが好ましい。例えば、水分量が多いゴミの場合は砂層内の滞留量が少なくても温度差が大きくなることが予想され、水分量が少ないゴミの場合は砂層内の滞留量が多くても温度差が小さくなることが予想されるからである。
尚、かかる場合、制御演算器3は、下記の図3に示す手順に従って処理を行う。図3は、本実施形態に係るガス化炉の制御装置における制御演算器の処理の手順を示すフローチャートである。
まず、制御開始の時点で初期化を行い、フラグを0(flag=0)にしておく(ステップS1)。
そして、一定周期毎に温度計測装置2から入力される温度に基づいて、上述の式2により温度差の絶対値Dを求める(ステップS2:温度計測ステップ)。
次に、フラグが0であり、且つ、温度差の絶対値Dが閾値H以上であるか判断する(ステップS3)。
もし、フラグが0であり、且つ、温度差の絶対値Dが閾値H以上であれば(ステップS3:Yes)、流動化空気量を一定量増やす(流動化空気量=流動化空気量+ΔA)とともに、廃棄物投入量を一定量減らして(廃棄物投入量=廃棄物投入量−ΔW)、フラグを1(flag=1)にして、制御対象を操作する(ステップS4,S7:補正操作ステップ)。制御対象の操作では、具体的には、流動床103に吹き込む流動化空気量が新たに設定した流動化空気量となるようにダンパ105を調整するとともに、ガス化炉102に投入する廃棄物投入量が新たに設定した廃棄物投入量となるように廃棄物投入機101のモータ101Aの速度を調整する。制御対象を操作すると(ステップS7)、ステップS2に戻る。
一方、フラグが0でなく、又は/且つ、温度差の絶対値Dが閾値H以上でなければ(ステップS3:No)、フラグが1であり、且つ、温度差の絶対値Dが閾値L以下であるか判断する(ステップS5)。
もし、フラグが1であり、且つ、温度差の絶対値Dが閾値L以下であれば(ステップS5:Yes)、流動化空気量を一定量減らす(流動化空気量=流動化空気量−ΔA)とともに、廃棄物投入量を一定量増やして(廃棄物投入量=廃棄物投入量+ΔW)、フラグを0(flag=0)にして制御対象を操作し(ステップS6,S7:補正操作ステップ)、ステップS2に戻る。
一方、フラグが1でなく、又は/且つ、温度差の絶対値Dが閾値L以下でなければ(ステップS5:No)、ステップS2に戻る。
以上に説明したように、本実施形態に係る溶融炉の制御方法及び制御装置によると、流動床に設置した複数の温度計測装置の温度差により、流動床の流動状態の悪化を検出し、流動化空気量、又は、流動化空気量及び廃棄物投入量を補正することによって、流動状態を改善させ、ガス化を安定して促進することができ、ひいてはガス化溶融炉の安定操業を実現することができる。
以上、本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされる。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。また、具体例は、本発明の構成を例示したものであり、本発明を限定するものではない。
本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を適用するガス化溶融炉の概略構成図である。 本実施形態に係るガス化炉の制御方法を実施するガス化炉の制御装置を備えるガス化炉の概略構成図である。 本実施形態に係るガス化炉の制御装置における制御演算器の処理の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ガス化炉の制御装置
2 温度計測装置(温度計測手段)
2A 温度計測装置(温度計測手段)
2B 温度計測装置(温度計測手段)
3 制御演算器(補正操作手段)
100 ガス化溶融炉
101 廃棄物投入機
102 ガス化炉
103 流動床
S2 温度計測ステップ
S4 補正操作ステップ
S6 補正操作ステップ
S7 補正操作ステップ

Claims (14)

  1. 流動床の複数箇所における温度を計測する温度計測ステップと、
    計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、流動化空気量を補正して操作する補正操作ステップと、
    を備えることを特徴とする流動床を有するガス化炉の制御方法。
  2. 前記補正操作ステップは、
    計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、更に、廃棄物投入量を補正して操作することを特徴とする請求項1に記載のガス化炉の制御方法。
  3. 前記補正操作ステップは、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、前記流動化空気量を増加させて操作することを特徴とする請求項1に記載のガス化炉の制御方法。
  4. 前記補正操作ステップは、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作することを特徴とする請求項2に記載のガス化炉の制御方法。
  5. 前記補正操作ステップは、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させて操作することを特徴とする請求項3に記載のガス化炉の制御方法。
  6. 前記補正操作ステップは、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させるとともに廃棄物投入量を増加させて操作することを特徴とする請求項4に記載のガス化炉の制御方法。
  7. 前記温度差は次式に基づいて算出されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス化炉の制御方法。
    Figure 2007113880
  8. 流動床の複数箇所における温度を計測する温度計測手段と、
    計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、流動化空気量を補正して操作する補正操作手段と、
    を備えることを特徴とする流動床を有するガス化炉の制御装置。
  9. 前記補正操作手段は、
    計測した温度に基づいて算出される温度差に応じて、更に、廃棄物投入量を補正して操作することを特徴とする請求項8に記載のガス化炉の制御装置。
  10. 前記補正操作手段は、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、前記流動化空気量を増加させて操作することを特徴とする請求項8に記載のガス化炉の制御方法。
  11. 前記補正操作手段は、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上の場合に、流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作することを特徴とする請求項9に記載のガス化炉の制御装置。
  12. 前記補正操作手段は、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させて操作することを特徴とする請求項10に記載のガス化炉の制御装置。
  13. 前記補正操作手段は、
    前記温度差の絶対値が第一の閾値以上となり流動化空気量を増加させるとともに廃棄物投入量を減少させて操作した場合に、その後前記温度差の絶対値が第二の閾値以下になった場合に、流動化空気量を減少させるとともに廃棄物投入量を増加させて操作することを特徴とする請求項11に記載のガス化炉の制御装置。
  14. 前記温度差の絶対値は次式に基づいて算出されることを特徴とする請求項8〜13のいずれか一項に記載のガス化炉の制御装置。
    Figure 2007113880
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