JPH109511A - 流動層ガス化及び熔融燃焼方法 - Google Patents

流動層ガス化及び熔融燃焼方法

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JPH109511A
JPH109511A JP18147896A JP18147896A JPH109511A JP H109511 A JPH109511 A JP H109511A JP 18147896 A JP18147896 A JP 18147896A JP 18147896 A JP18147896 A JP 18147896A JP H109511 A JPH109511 A JP H109511A
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JP
Japan
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furnace
fluidized bed
gas
fluidized
bed
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JP18147896A
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English (en)
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Katamichi Nakashiba
方通 中柴
Shiyuuichi Nagatou
秀一 永東
Tetsuhisa Hirose
哲久 広勢
Takahiro Oshita
孝裕 大下
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流動層炉が少量の空気で燃焼を維持できるの
で、流動層炉を低空気比低温度(450〜650℃)と
し、発熱を最小限に抑えて、ゆるやかに燃焼させること
により、可燃分を多量に含む均質な生成ガスを得ること
ができる流動層ガス化及び熔融燃焼方法を提供する。 【解決手段】 可燃物が流動層炉2において、可燃ガス
にガス化される方法において、流動層炉2は、流動層の
温度が450〜650℃に維持されるように温度制御さ
れ、流動層炉2で生成された可燃ガス及び微粒子は流動
層上部のフリーボード102から熔融燃焼炉41へ80
0℃以下の状態で送られ、熔融燃焼炉41で1300℃
以上で燃焼され、灰分が熔融される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流動層炉において
可燃物をガス化する方法、並びに生成された可燃ガス及
び微粒子を熔融燃焼炉において高温燃焼させ灰分を熔融
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多量に発生する都市ごみ、廃プラ
スチック等の廃棄物を焼却し減量化すること、及びその
焼却熱を有効利用することが望まれている。廃棄物の焼
却灰は、通常、有害な重金属を含むので、焼却灰を埋め
立てにより処理するためには、重金属成分を固化処理す
る等の対策が必要である。これらの課題に対応するため
の従来技術として、以下のようなものがある。
【0003】すなわち、この従来技術によるガス化方法
においては、流動層炉の水平断面がほぼ円形にされ、流
動層炉へ供給される流動化ガスが、炉底中央部付近から
炉内へ供給される中央流動化ガス及び炉底周辺部から炉
内へ供給される周辺流動化ガスからなり、中央流動化ガ
スの質量速度が、周辺流動化ガスの質量速度より小にさ
れ、炉内周辺部上方における流動化ガスの上向き流が炉
の中央部へ向かうように傾斜壁により転向され、それに
よって、炉の中央部に流動媒体(一般的には、硅砂を使
用)が沈降拡散する移動層が形成されると共に炉内周辺
部に流動媒体が活発に流動化している流動層が形成さ
れ、炉内へ供給される可燃物が、移動層の下部から流動
層へ及び流動層頂部から移動層へ、流動媒体と共に循環
する間に可燃ガスにガス化され、中央流動化ガスの酸素
含有量が、周辺流動化ガスの酸素含有量以下であり、流
動層の温度が450〜650℃に維持される。
【0004】流動層炉へ供給される流動化ガスは、可燃
物の燃焼に必要な理論燃焼空気量の30%以下の空気量
を含んでいる。流動層炉の炉底周辺部付近から不燃物が
取り出され、分級され、得られた砂が流動層炉内へ戻さ
れる。流動層炉で生成された可燃ガス及び微粒子は熔融
燃焼炉で1300℃以上で高温燃焼され、灰分が熔融さ
れる。熔融燃焼炉からの排ガスによりガスタービンが駆
動される。
【0005】流動層炉へ供給される中央流動化ガスの質
量速度が、周辺流動化ガスの質量速度より小にされ、炉
内周辺部上方における流動化ガスの上向き流が炉の中央
部へ向かうように転向され、それによって、流動媒体の
沈降拡散する移動層が炉の中央部に形成されると共に、
炉内周辺部に流動媒体が活発に流動化している流動層が
形成される。炉内へ供給された可燃物は、移動層の下部
から流動層へ及び流動層頂部から移動層へ、流動媒体と
共に循環する間に可燃ガスにガス化される。可燃物は、
最初に、炉中央の下降する移動層の中で、主として揮発
分が流動媒体(一般的には、硅砂を使用)の熱によりガ
ス化される。そして、移動層を形成する中央流動化ガス
の酸素含有量が、小さいため、移動層内で生じた可燃ガ
スは、ほとんど燃焼されずに中央流動化ガスと共に上昇
され、発熱量の高い良質の生成ガスとなる。
【0006】移動層において揮発分が失われ加熱された
可燃物、即ち、固定炭素(チャー)やタール分等は、次
に流動層内へ循環され、流動層内の比較的酸素含有量の
多い周辺流動化ガスと接触し燃焼され、燃焼ガス及び灰
分に変わると共に炉内を450〜650℃に維持する燃
焼熱を発生する。この燃焼熱により流動媒体が加熱さ
れ、加熱された流動媒体が炉周辺部上方で炉中央部へ転
向され移動層内を下降することにより移動層内の温度を
揮発分のガス化に必要な温度に維持する。可燃物が投入
される炉中央部ほど低酸素状態であるので、高い可燃分
を有する生成ガスを発生することができる。また、可燃
物中の金属が不燃物取出口から未酸化の有価物として回
収することができる。
【0007】流動層炉において生成されたガス及び灰分
その他の微粒子を熔融燃焼炉において燃焼させる場合、
生成ガスが高可燃分を含むので、加熱用燃料を必要とす
ることなく、熔融炉内を1300℃以上の高温にするこ
とができ、熔融炉内で灰分を充分熔融させることができ
る。熔融した灰は、熔融炉から取り出し水冷等の周知の
方法により容易に固化させ得る。それ故、灰分の体積
は、著しく減少され、また灰分中の有害金属は、固化さ
れるので、灰分は、埋め立て処理可能な形態となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
旋回流を用いることにより、炉の底部で中央部から周辺
部への強力な流れを形成するため、サイズの大きい不燃
物を炉底に堆積させることなく炉周辺部の排出口より外
部へ排出できる。また旋回流により、可燃物を破砕し、
炉内を流動媒体とともに可燃物が循環する間に、可燃物
が可能な限り酸化またはガス化される。また原料を無破
砕状態でガス化炉へ投入しても旋回流により破砕、ガス
化可能であるが、一方、流動層炉の水平断面がほぼ円形
で、移動層が炉の中央部に形成される構成になっている
ため、比較的粒径の大きなチャー(カーボン質)は、炉
の底部に下降し、不燃物と共に排出される割合が増えて
くるため、熔融炉へ飛散する可燃物が少なくなり、シス
テム全体の熱効率が低下するおれそがある。また不燃物
と共に系外へ排出されたチャーを系内に戻す必要があ
る。
【0009】また、流動層でガス化してそのガスが流動
層上方のフリーボードへ上昇し、ダクトを介して熔融燃
焼炉へ送られ、燃焼熔融される構成では、ダクト内で該
ガスが800℃以上になると、ガス内の灰が熔融しダク
ト内面に付着(クリンカ)することがおこり、望ましく
なかった。
【0010】本発明は、上述の事情に鑑みて為されたも
ので、流動層炉が少量の空気で燃焼を維持できるので、
流動層炉を低空気比低温度(450〜650℃)とし、
発熱を最小限に抑えて、ゆるやかに燃焼させることによ
り、可燃分を多量に含む均質な生成ガスを得ることがで
きる流動層ガス化及び熔融燃焼方法を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、流動層炉内の空気量制御や、熱回収等に
より、ダクト内のガスが800℃以下になるようにし、
ダクト内にクリンカが生じないようにしている。
【0012】また、本発明では、流動層炉の水平断面を
円形でなくし、流動層炉を互いに並設される2つの領域
に分け、第1領域に移動層を形成し、第2領域に流動層
を形成することにより、移動層における可燃物が炉の底
部へ沈みすぎるのを防止し、かつ、流動層温度を450
〜650℃に維持することにより、上述と同様にダクト
内にクリンカが生じないようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明では、可燃物が流動層炉に
おいて可燃ガスにガス化される方法において、流動層炉
は、流動層の温度が450〜650℃に維持されるよう
に温度制御され、流動層炉で生成された可燃ガス及び微
粒子(灰)は流動層上部のフリーボードから熔融燃焼炉
へ800℃以下の状態で送られ、熔融燃焼炉で1300
℃以上で燃焼され、灰分が熔融される。
【0014】また、本発明では、可燃物が並設される2
つの領域に分けられる流動層炉において可燃ガスにガス
化される方法において、流動層炉へ供給される流動化ガ
スは炉底第1領域付近から炉内へ上向き流として供給さ
れる第1流動化ガスと、炉底第2領域から炉内へ上向き
流として供給される第2流動化ガスとからなり、第1流
動化ガスの質量速度は第2流動化ガスの質量速度より小
にされ、それによって、炉の第1領域に流動媒体が沈降
拡散する移動層が形成されると共に、炉内第2領域に流
動媒体が活発に流動化している流動層が形成され、炉内
へ供給される可燃物が、移動層の下部から流動層へ及び
流動層頂部から移動層へ、流動媒体と共に循環する間に
可燃ガスにガス化され、第1流動化ガスの酸素含有量
が、第2流動化ガスの酸素含有量以下であり、かつ、流
動層の温度が450〜650℃に維持される。
【0015】好ましくは、流動層炉へ供給される流動化
ガスは、可燃物の燃焼に必要な理論燃焼空気量の30%
以下の空気量を含んでいる。好ましくは、流動層炉の炉
底第2領域付近から不燃物が取り出され、分級され、得
られた砂が流動層炉内へ戻される。また、好ましくは、
流動層炉で生成された可燃ガス及び微粒子は熔融燃焼炉
で1300℃以上で高温燃焼され灰分が熔融される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
するが、本発明は、これらに限定されるものではなく、
特許請求の範囲によって定義されるものである。また、
図1から図5において、同一の符号が付された部材は、
同一部材又は対応する部材であり、各図面の説明におい
て、重複した説明は、省略される。
【0017】図1は、本発明のガス化方法を実施する第
1実施例のガス化装置の主要部の図解的な縦断面図であ
る。図1に示されるガス化装置1において、流動層炉2
の炉底には流動化ガス分散機構106が配置されてい
る。流動化ガス分散機構106を介して流動層炉2内へ
供給される流動化ガスは、炉底左側(第1領域)付近か
ら炉内へ上向き流として供給される第1流動化ガス7
と、炉底右側(第2領域)から炉内へ上向き流として供
給される周辺流動化ガス8と、炉底第1領域と炉底第2
領域の間の炉底中間部(第3領域)4′から炉内へ供給
される第3流動化ガス7′を含んでいる。第3流動化ガ
ス7′の質量速度は、第1流動化ガス7の質量速度と第
2流動化ガス8の質量速度の間に選定される。第3流動
化ガス7′は、水蒸気、水蒸気と空気の混合気体、又は
空気の3種の気体の内のいずれか1つである。
【0018】第1流動化ガス7は、水蒸気、水蒸気と空
気の混合気体、及び空気の3種の気体の内の1つであ
り、第2流動化ガス8は、酸素、酸素と空気の混合気
体、及び空気の3種の気体の内の1つである。第1流動
化ガスの酸素含有量は、第2流動化ガスの酸素含有量以
下とされる。第3流動化ガスの酸素含有量は、第1流動
化ガスの酸素含有量と第2流動化ガスの酸素含有量の間
に選定される。それ故、流動化ガスの好適な組み合わせ
は、流動層炉の第1領域から第2領域へ拡がっていくに
つれて、酸素供給量が増加することが重要である。流動
化ガス全体の空気量は、可燃物11の燃焼に必要な理論
燃焼空気量の30%以下とされ、炉内は、還元雰囲気と
される。
【0019】第1流動化ガス7の質量速度は、第2流動
化ガス8の質量速度より小にされ、炉内第2領域上方に
おける流動化ガスの上向き流が第1領域へ向かうように
転向される。それによって、炉の第1領域に流動媒体
(一般的には硅砂を使用)が沈降拡散する移動層9が形
成されると共に炉内第2領域に流動媒体が活発に流動化
している流動層10が形成される。流動媒体は、矢印1
18で示すように、炉第2領域の流動層10を上昇し、
移動層9の上方へ流入し、移動層9中を下降し、次に矢
印112で示すように、流動化ガス分散機構106に沿
って移動し、流動層10の下方へ流入することにより、
流動層10と移動層9の中を矢印118及び112で示
すように循環する。移動層9と流動層10の間において
は、流動媒体が、主として横方向に拡散する中間層9′
が形成される。
【0020】可燃物供給口104から移動層9の上部へ
供給された可燃物11は、流動媒体と共に移動層9中を
下降する間に、流動媒体の持つ熱により加熱され、主と
して揮発分がガス化される。移動層9には、酸素がない
か少ないため、ガス化された揮発分からなる生成ガスは
燃焼されないで、移動層9中を矢印116のように抜け
る。それ故、移動層9と中間層9′は、ガス化ゾーンG
を形成する。フリーボード102へ移動した生成ガス
は、矢印120で示すように上昇し、ガス出口108か
ら生成ガス29として排出される。
【0021】移動層9中でガス化されなかったチャー及
びタール並びに一部の揮発分は、流動媒体と一緒に中間
層9′及び流動層10へ移動し、部分的にガス化し部分
的に燃焼される。中間層9′でガス化されない主として
チャー及びタールは、流動媒体と共に、炉周辺部の流動
層10内へ移動し、比較的酸素含有量の多い周辺流動化
ガス8中で燃焼される。流動媒体は、流動層10中で加
熱され、移動層9へ循環し、移動層9中の可燃物を加熱
する。中間層の酸素濃度については、可燃物の種類(揮
発分が多いか、チャー、タール分が多いか)等により、
酸素濃度を低くしてガス化を主体にするか、酸素濃度を
高くして酸化燃焼を主体にするかが選定される。
【0022】流動層10は、可燃物の酸化ゾーンSを形
成する。流動層10内において、流動媒体は、流動層内
の燃焼熱により加熱され高温となる。高温になった流動
媒体は、矢印118で示すように反転され、移動層9へ
移り、再びガス化の熱源となる。流動層9の温度は、4
50〜650℃に維持され、抑制された燃焼反応が継続
するようにされる。
【0023】図1に示すガス化炉1によれば、流動層炉
2にガス化ゾーンGと酸化ゾーンSが形成され、流動媒
体が両ゾーンにおいて熱伝達媒体となることにより、ガ
ス化ゾーンGにおいて、発熱用の高い良質の可燃ガスが
生成され、酸化ゾーンSにおいては、ガス化困難なチャ
ーやタール114を効率良く燃焼させることができる。
それ故、可燃物のガス化効率を向上させることができ、
良質の可燃ガスを生成することができる。
【0024】以上をまとめると、炉の第1領域におい
て、気体成分であるガスと、タールは上昇し、未反応の
チャーは、第2領域へ移動し、そこで供給される酸素
は、効率よくチャーを部分酸化する。一方、第1領域で
は少量の酸素が供給されるのみであるため、生成される
ガス成分(H2 ,CO,CH4 等)の酸化は過度に進ま
ない。
【0025】旋回流により第2領域にチャーが均一に分
散されるため、チャーを効率的に酸化できる。それによ
り、未反応の酸素が上昇して上方の生成ガスを酸化する
ということが起こらない。したがって、ガスの酸化を防
止し、ガス化効率が高く、また、チャーを効率的に酸化
するため、エネルギー回収率が高い。
【0026】また、旋回流により、炉の底部では横方向
の流れがあるため、無破砕の大きい不燃物が存在しても
炉底に堆積せず、排出することが可能で原料の無破砕投
入が可能となる。また、該旋回により炉内の熱の拡散を
促し、砂の塊状化現象(アグロメレーション)を防止
し、炉床負荷を大きくとれ、炉をコンパクトにできる。
流動層10の外側には、不燃物排出口5が配置されてお
り、不燃物はここから炉外へ排出される。
【0027】図2は、本発明のガス化方法を実施する第
2実施例の主要部の図解的な縦断面図である。図2に示
す実施例においては、流動化ガス8の上方にデフレクタ
6を設け、流動化ガス8がより効果的に炉の左方(第1
領域)へ向かうよう転向される構成になっている。その
他の構成は図1に示す実施例と同様である。
【0028】図1および図2に示す実施例において、ガ
ス出口108からダクトを介して図5に示す熔融燃焼炉
41へ生成ガス29を送るが、送られる生成ガス29は
750℃以下の温度に保たれる。これにより、ダクト内
に灰が熔融することによるクリンカが生じない。そのた
めには、流動層炉2内で空気量の調整をしたり、熱回収
をしたり、または、フリーボード部で空気量の調整をす
る等の構成を設けて、フリーボードからダクトへ至る部
分で送られるガスが800℃以下(例えば700〜75
0℃)になるように調整する。または、流動層9の温度
が450〜650℃になるように調整する。
【0029】図3は、本発明のガス化装置により製造さ
れる生成ガスの精製工程の一例を示すフロー図である。
図3の精製工程において、ガス化原料11及び流動化ガ
ス7,8,7′がガス化装置1へ供給される。ガス化装
置1において生成された可燃生成ガス29は、廃熱ボイ
ラ31で熱が回収され冷却されて、サイクロン分離器3
2へ送られ、固形分37,38が分離される。その後、
生成ガスは、水洗浄塔33において水により洗浄され冷
却され、アルカリ洗浄塔34において硫化水素が除去さ
れ、その後、ガスホルダー35に貯留される。サイクロ
ン分離器32で分離された固形分の内の未反応チャー3
7は、ガス化装置1へ戻され、残りの固形分38は、系
外へ排出される。ガス化装置1から排出された不燃物の
内、大きな不燃物27は、系外へ排出され、砂は、ガス
化装置1へ戻される。洗浄塔33,34から出る廃水
は、廃水処理器36へ導入され、無害化処理される。
【0030】図4は、ガス化装置1において発生した可
燃生成ガス及び微粒子(灰及びチャーやタールからな
る)が、熔融燃焼炉41に導入されて高温燃焼され、灰
が熔融される工程の一例を示すフロー図である。図4の
工程において、ガス化装置1で製造された可燃分の多い
生成ガス29が、熔融燃焼炉41へ導入される。熔融燃
焼炉41には、酸素、酸素と空気の混合気体、又は空気
が吹き込まれ、生成ガス及び微粒子が1300℃以上で
燃焼され、灰が熔融され、またダイオキシン、PCB等
の有害物質が分解される。熔融燃焼炉41で熔融された
灰44は、急冷されスラグとされ減量化される。熔融燃
焼炉41で発生した燃焼排気ガスは、スクラバー42で
急冷され、ダイオキシンの再合成が防止される。スクラ
バー41で急冷された排気ガスは、フィルタ43におい
て更に塵埃38が除去され、排気塔55から大気へ排出
される。
【0031】図5は、本発明の熔融燃焼装置の垂直断面
斜視図である。図5において図1および図2に示すガス
化装置1のガス出口108は、熔融燃焼炉41の可燃ガ
ス入口142に連通されている。熔融燃焼炉41は、ほ
ぼ垂直方向の軸線を有する円筒形一次燃焼室140、及
び水平方向に傾斜する二次燃焼室150を含んでいる。
流動層炉2で発生された可燃ガス120及び微粒子は、
可燃ガス入口142を介し一次燃焼室140へその軸線
のまわりに旋回するように供給される。
【0032】一次燃焼室140は、上端に始動バーナを
備えると共に、燃焼用空気を軸線のまわりに旋回するよ
うに供給する複数の空気ノズル134を備える。二次燃
焼室150は、一次燃焼室140とその下端で連通され
ると共に、二次燃焼室の下方部分に配置され熔融灰分を
排出可能な排出口152、排出口152の上方に配置さ
れる排気口154、一次燃焼室と連通する部分の付近に
配置される助燃バーナ136、及び燃焼用空気を供給す
る空気ノズル134を備える。排気口154は、輻射板
162を備え、輻射により排気口154から失われる熱
量を減少させている。
【0033】なお、流動層ガス化炉、熔融燃焼装置に、
廃熱ボイラ及びタービンを組み合わせてもよい。すなわ
ち、熔融燃焼炉から排出される燃焼ガスが廃熱ボイラを
通過し、ボイラにより水が蒸気にされ、蒸気タービンを
駆動するように構成してもよい。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、以下に列挙する効果が
得られる。 (1) 流動層炉の循環流により熱が拡散されるので、
高負荷とすることができ、炉を小型にすることができ
る。 (2) 流動層炉が少量の空気で燃焼を維持できるの
で、流動層炉を低空気比低温度(450〜650℃)と
し、発熱を最小限に抑えて、ゆるやかに燃焼させること
により、可燃分を多量に含む均質な生成ガスを得ること
ができ、ガス、タール、チャーの可燃分の大部分を次段
の熔融燃焼炉において利用できる。また、流動層炉内を
低温度とするため炉の材料の耐熱性を厳重に選定しなく
てよく、コストを安くできる。 (3) 流動層炉の循環流により大きな不燃物も容易に
排出できる。また、不燃物中の鉄、アルミが、未酸化の
有価物として利用できる。 (4) ごみ処理を無害化し、高エネルギー利用率を有
する方法又は設備が提供される。 (5) 流動層炉を互いに並設される2つの領域に分
け、第1領域に移動層を形成し、第2領域に流動層を形
成することにより、移動層における可燃物が炉の底部へ
沈みすぎるのを防止し、可燃物を含む生成ガスが流動層
炉内を上昇するのを促し、ガス化炉(流動層炉)の生成
ガスの高可燃分を多くできる。また流動層上方の炉内
(フリーボード)から、熔融燃焼炉へガスを800℃以
下の温度に保ちつつ送るため、このガスを送るダクト等
にクリンカが生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の流動層ガス化方法を実施す
るガス化装置の主要部の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の流動層ガス化方法を実施
するガス化装置の主要部の断面図である。
【図3】本発明の一実施例の生成ガスの精製工程を示す
フロー図である。
【図4】本発明の一実施例の灰が熔融される工程を示す
フロー図である。
【図5】本発明の一実施例の熔融燃焼方法を実施する熔
融燃焼装置の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 ガス化装置 2 流動層炉 3 炉底第2領域 4 炉底第1領域 4′ 炉底第3領域 7 第1流動化ガス 7′ 第3流動化ガス 8 第2流動化ガス 9 移動層 10 流動層 11 ガス化原料 29 生成ガス 41 熔融燃焼炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大下 孝裕 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可燃物が流動層炉において、可燃ガスに
    ガス化される方法において、 流動層炉は、流動層の温度が450〜650℃に維持さ
    れるように温度制御され、 流動層炉で生成された可燃ガス及び微粒子は流動層上部
    のフリーボードから熔融燃焼炉へ800℃以下の状態で
    送られ、熔融燃焼炉で1300℃以上で燃焼され、灰分
    が熔融されることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 可燃物が並設される2つの領域に分けら
    れる流動層炉において可燃ガスにガス化される方法にお
    いて、 流動層炉へ供給される流動化ガスは、炉底第1領域付近
    から炉内へ上向き流として供給される第1流動化ガス
    と、炉底第2領域から炉内へ上向き流として供給される
    第2流動化ガスとからなり、第1流動化ガスの質量速度
    は第2流動化ガスの質量速度より小にされ、 それによって、炉内の第1領域に流動媒体が沈降拡散す
    る移動層が形成されると共に、炉内の第2領域に流動媒
    体が活発に流動化している流動層が形成され、炉内へ供
    給される可燃物が、移動層の下部から流動層へ及び流動
    層頂部から移動層へ、流動媒体と共に循環する間に可燃
    ガスにガス化され、第1流動化ガスの酸素含有量が、第
    2流動化ガスの酸素含有量以下であり、かつ流動層の温
    度が450〜650℃に維持されることを特徴とする方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法において、
    流動層炉へ供給される流動化ガスは、可燃物の燃焼に必
    要な理論燃焼空気量の30%以下の空気量を含むことを
    特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の方法において、流動層
    炉の炉底第2領域付近から不燃物が取り出され、分級さ
    れ、得られた砂が流動層炉内へ戻されることを特徴とす
    る方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の
    方法において、流動層炉で生成された可燃ガス及び微粒
    子は熔融燃焼炉で1300℃以上で高温燃焼され、灰分
    が熔融されることを特徴とする方法。
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