本発明の画像形成装置及びその制御方法の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像形成装置はカラー画像形成システムに適用される。
図1は実施の形態におけるカラー画像形成システムの内部構成を示す断面図である。カラー画像形成システムは、画像形成装置100および画像読取装置101から構成される。
まず、画像読取装置101について説明する。原稿台ガラス102に置かれ、光源104によって照射された原稿Gからの反射光は、光学系を介してCCDセンサ105に結像する。CCDセンサ105は、3列に配置されたレッド、グリーン、ブルーのCCDラインセンサ群からなり、CCDラインセンサ毎にレッド、グリーン、ブルーの成分信号を生成する。CCDセンサ105および光源104を含む読み取り光学系ユニットは、図中矢印aの方向に原稿Gを走査し、原稿画像をライン毎の電気信号のデータ列に変換する。
また、原稿台ガラス102には、原稿の一端が突き当てられ、原稿の斜め置かれを防ぐ突き当て部材107が配置されている。また、CCDセンサ105の白レベルを決定するとともに、CCDセンサ105のスラスト方向のシェーディング補正を行うための基準白色板106が原稿台ガラス102のガラス面に配置されている。CCDセンサ105により得られた画像信号は、画像処理部108に送られ、画像処理される。
つぎに、画像形成装置100について説明する。画像形成装置100は、交換可能なプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20Kを並べたタンデム式の画像形成装置である。プロセスカートリッジ20Y〜20Kは、それぞれ帯電部8Y〜8K、現像部3Y〜3K、感光ドラム4Y〜4K(像担持体)およびクリーニング部9Y〜9Kを収納する。
なお、帯電部8Y、8M、8C、8Kをプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20Kごとに区別する必要がない場合、総称として帯電部8と表記する。このことは、現像部3、クリーニング部9においても同様である。また、プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20Kを、特に色ごとに分ける必要がない場合、プロセスカートリッジ20と総称する。また、交換可能なプロセスカートリッジは、上記構成のものに限らず、感光ドラムおよび現像部の少なくとも一方を含むものであればよい。
帯電部8Y、8M、8C、8Kは、プロセスカートリッジ20Y〜20Kにそれぞれ含まれるローラ帯電器であり、バイアスを印加することで各感光ドラム4Y、4M、4C、4Kの表面を一様に負極性に帯電させる。
露光装置2Y、2M、2C、2Kは、入力された画像データに応じてON/OFFに制御されるレーザ光を、各感光ドラム4Y、4M、4C、4K上で走査させる。このように、画像データは、画像処理部108からレーザドライバおよびレーザ光源を介してレーザ光に変換される。この変換されたレーザ光は、ポリゴンミラー1Y、1M、1C、1K、レンズ、ミラーなどの光学系により反射され、一様に帯電された各感光ドラム4Y〜4Kに照射される。レーザ光の走査により静電潜像が形成された感光ドラム4Y〜4Kは、図中矢印Aの方向に回転する。
現像部3Y、3M、3C、3Kは、各プロセスカートリッジ20Y〜20K毎にイエロートナー現像器3Y、マゼンタトナー現像器3M、シアントナー現像器3C、ブラックトナー現像器3Kから構成されている。なお、本実施形態では、現像剤として、磁性キャリアおよび非磁性トナーを含む二成分現像剤が採用されている。
ここで、プロセスカートリッジ20Yを例に挙げて、画像形成過程を具体的に説明する。プロセスカートリッジ20Yでは、感光ドラム4Yの表面が帯電部8Yによって一様に帯電される。本実施形態では、−500Vに帯電される。
第1色目の画像データに応じてON/OFF制御された、露光装置2Yからのレーザ光によって露光・走査が行われると、第1色目の静電潜像(本実施形態にあっては約−150V)がプロセスカートリッジ20Yの感光ドラム4Yに形成される。
第1色目の静電潜像は、第1色目のイエロートナー(−極性)を内包したイエロートナー現像器3Yによって現像・可視像化される。この可視像化された第1のトナー像は、感光ドラム4Yに所定の押圧力を持って圧接される。そして、感光ドラム4Yの周速度と略等速の速度(本実施形態にあっては140mm/s)で図中矢印D方向へ回転駆動される中間転写体5と感光ドラム4Yとのニップ部において、第1のトナー像は中間転写体5に一次転写される。
一次転写工程の際に中間転写体5に転写されずに感光ドラム4Y上に残ったトナーは、感光ドラム4Yに圧接されたクリーニング部9Yであるクリーニングブレードにより掻き取られ、廃トナー容器(図示せず)に回収される。
他のプロセスカートリッジ20M、20C、20Kにおいても、上記と同様の工程が行われる。各プロセスカートリッジ毎に異なる色のトナーによるトナー像を中間転写体5に順次転写して積層した後、積層された異なる色のトナー像は、給紙ユニットから給紙された記録材6に一括で二次転写される。この後、記録材6は、定着器7による定着工程を経て機外に排出される。こうして、フルカラープリントが得られる。
また、本実施形態の画像形成装置100には、中間転写体5に形成されたトナーパッチパターンの反射光量を検出するためのフォトセンサ40が設けられている。フォトセンサ40は、約960nmに主波長をも持つLED10とフォトダイオード11からなる。
また、プロセスカートリッジ20Y〜20K内にそれぞれ設けられた被判別部12Y、12M、12C、12Kは、プロセスカートリッジ20Y〜20Kが交換されたことを検知するものである。本実施形態では、被判別部12Y、12M、12C、12Kとして、ヒューズが用いられる。新品のプロセスカートリッジ20Y〜20Kが挿入された場合、被判別部12Y、12M、12C、12Kが画像形成装置100の本体と接触することにより、ヒューズが切断される。画像形成装置100は、導通検査を行うことにより、挿入されたプロセスカートリッジが新品であるか否かを判別することが可能である。
なお、本実施形態では、被判別部としてヒューズを用いたが、プロセスカートリッジの交換に伴って、画像形成装置がその新旧が判断できる構成を有したものであればよく、抵抗回路や、挿抜によって変形したり切除されるような部品であっても構わない。
図2は画像処理部108の構成を示すブロック図である。CCDセンサ105により読み込まれた原稿画像の輝度信号は、A/D変換部202に入力され、デジタル信号に変換される。このデジタル信号(輝度信号)はシェーディング部203に送られる。シェーディング部203では、CCDセンサ個々の感度のバラツキにより生じる光量ムラがシェーディング補正される。シェーディング補正することにより、CCDセンサによる測定再現性は向上する。
シェーディング部203で補正された輝度信号は、LOG変換部304によりLOG変換される。そして、LOG変換された輝度信号は、γLUT補正部305に送られる。γLUT補正部305は、プリンタ部310が理想とする濃度特性と、γ特性に従って処理された出力画像濃度特性とが一致するように作成されたγLUT(変換特性)を有し、LOG変換された輝度信号(入力画像信号)を画像信号(出力画像信号)に変換する。
こうして変換された画像信号は、プリンタ部310に送信され、画像形成に供される。プリンタ部310には、画像形成ユニット(画像形成部)としてのプロセスカートリッジ20、その新旧を判断する判別部311、前述したフォトセンサ40などが内蔵されている。
上記構成を有する画像形成装置の制御方法について説明する。始めに、画像読取装置101と画像形成装置100の双方を含む系において、画像再現特性を安定化させる第1の制御について説明する。
図3は階調特性およびγLUTの特性を示すグラフである。図3(a)の横軸は原稿画像に対応する入力画像信号(入力画像データ)を示し、縦軸は出力画像濃度を示している。図3(b)の横軸は入力画像信号を示し、縦軸は入力画像信号の値に対応する出力画像信号の値を示している。
図3(a)の点線301aは、理想階調特性301aであり、入力画像信号に対して出力画像の濃度が理想的に出力される場合を示している。入力画像信号の最大値に対して出力画像の濃度が最大になっている。また、入力画像信号と出力画像濃度とがリニア(1次関数)な関係であるので、階調特性が急激に変化することにより原稿画像には無い輪郭(疑似輪郭)などが発生せず、出力画像の階調性は良好になる。
階調特性302aは、記録媒体に形成される濃度パッチ及び階調テストパターンから得られる入力画像信号と出力画像濃度との対応関係を示している。階調特性303aは、中間転写体5に形成される濃度パッチ及び階調テストパターンから得られる入力画像信号(画像データ)と出力画像の濃度との対応関係を示している。
電子写真方式の画像形成装置においては、入力画像信号を補正せずに出力し、画像を形成すると、図3(a)に示す階調特性302aのような階調で画像が形成される。即ち、入力画像信号に対して階調特性302aに沿った濃度で画像が出力される。例えば、入力画像信号Xによって画像を形成すると、出力画像の濃度は、理想の濃度Dxではなく濃度Dyとなる。
このような濃度のズレを抑制するために、画像形成装置では、γLUT補正部305において、入力画像信号Xを入力したときに理想の濃度Dxが出るように補正データ(変換テーブル)に基づいて入力画像信号を補正する処理が行われる。
図3(b)の点線301bは、入力画像信号を変換せずに出力した場合の入力画像信号と出力画像信号との対応関係を示している。図3(b)のγLUT302bは、画像形成装置から出力される画像が理想の濃度で出力されるように入力画像信号を変換する変換テーブルである。γLUT302bは、記録媒体に形成された濃度検出用トナー像の濃度を検知した結果である階調特性302aから作成される。
一方、γLUT303bは、画像形成装置から出力される画像が理想の濃度で出力されるように入力画像信号を変換する変換テーブルである。γLUT303bは、中間転写体5に形成された濃度検出用トナー像の濃度を検知した結果である階調特性303aから作成される。
γLUT302b、γLUT303bの作成方法の1つとして、それぞれ階調特性302a、階調特性303aを理想階調特性301aに対応する線分301bに関して逆変換する方法が挙げられる。
前述した通り、γLUT302bは、記録媒体に形成される濃度パッチおよび階調テストパターンの濃度検出結果である階調特性302aに基づいて作成される。階調特性302aには、転写装置、定着装置の状態や記録媒体が含有する水分量等の画像濃度への影響が含まれる。このため、γLUT302bは、γLUT303bよりも環境および装置に適した濃度で画像を出力するための画像信号の変換を行えるγLUTである。したがって、画像形成装置から出力される画像濃度および階調性を原稿画像の濃度および階調性に近いものにするためには、常にγLUT302bが設定されていることが望ましい。
しかし、出力画像濃度および階調性は、環境変動(温度、湿度の変動)およびその時点における装置の画像形成特性の影響を受けて変化する。このため、環境変動及びその時点における装置の画像形成特性に対応させるべく、γLUTの更新を行い、原稿画像に近い濃度および階調性で画像が出力されるように制御を行う必要がある。
図4はγLUTを作成するための第1の制御手順を示すフローチャートである。この制御プログラムは、画像処理部108内のメモリ309に格納されており、画像処理部108内のCPU308によって実行される。
まず、CPU308は、操作パネル307に設けられた階調補正のスタートスイッチ307aがユーザによってオンにされると、γLUT302bを作成するための第1の制御を起動させる。CPU308は、γLUT補正部305をオフにした状態でパターンジェネレータ(PG)306を駆動し、プリンタ部310によりシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックからなる4色分の階調テストパターンを記録材6に形成して出力する(ステップS1)。すなわち、CPU308は、γLUT302bを作成するための階調テストパターン(テストプリント、図5参照)を出力する。
そして、CPU308は、画像読取装置101により、ユーザによって読取可能な位置に載置されたテストプリントを読み取る(ステップS2)。具体的に、ユーザは、階調テストパターン(図5参照)が出力された記録材6を画像読取装置101の原稿台ガラス102に載せ、操作パネル307に表示された読込みボタン307bを押す。CPU308は、この読込みボタン307bが押されたことを検知すると、画像読取装置(リーダ部)101に階調テストパターンを読み取らせる。
この階調テストパターンを形成するための画像データは、記録媒体に階調テストパターンを形成するための画像データである。例えば、記録媒体に形成される階調テストパターンは、各色96階調のパッチから構成される。
図5は記録材6に出力された一般的な階調テストパターンの一例を示す図である。図5には、階調テストパターンとして、色ごとに64階調の濃度パッチが濃度レベル順に配置されたテストパターンが示されている。
CPU308は、画像読取装置101の読取結果に基づき、階調テストパターンの各パッチの濃度を検出する(ステップS3)。すなわち、画像読取装置101は、CCDセンサ105で読み取った階調テストパターンを光量信号に変換する。CPU308は、変換された光量信号をLOG変換部304でLOG変換し、読み取り濃度データとして取り込む。
CPU308は、各パッチの濃度検出結果に基づき、γLUT302bを作成する(ステップS4)。すなわち、CPU308は、画像形成装置の理想とするターゲット階調特性301aに一致するように、入力画像データ(入力画像信号)を変換するためのγLUT302bを作成する。
CPU308は、作成されたγLUT302bをメモリ309に保存する(ステップS5)。この後、CPU308は本処理を終了する。このように、CPU308は、その濃度検出結果に基づいてγLUT(変換テーブル)を作成するγLUT作成部としての機能を果たす。γLUT302bは、以降に入力される画像データの変換処理に用いられ、CPU308は、変換された画像データに基づいて露光装置の発光光量(露光量)を調整する。CPU308は、作成されたγLUTに基づいて画像データを変換し、感光ドラムを露光する露光量を調整することによって画像濃度を調整する濃度調整部としての機能を果たす。以降、説明を簡易にするためにこの制御を第1の制御とする。なお、本実施形態におけるγLUTは、画像信号と露光量とを対応付けた変換テーブルである。
このような階調補正制御を画像形成装置が持つ階調テストパターン毎に実施することにより、画像処理パターン毎にγLUT302bが作成される。こうして、画像読取装置101を用いた第1の制御によるγLUT302bの作成が完了する。
この階調補正制御では、入力した画像信号と、最終的に記録材(転写材)としての紙に記録される画像とを対応付けるように、レーザ出力を制御することが行われるので、極めて正確な制御となり、高い階調精度を有する出力画像を得ることができる。
しかし、この第1の制御は、ユーザが画像読取装置101を用いて転写材の読み取りを行なわなければならないことから、頻繁に実施されることは想定しにくい。そこで、つぎのような第2の制御を第1の制御の合間に複数回行うことで、画像再現特性の長期的安定化が図られている。
つぎに、第1の制御で得られた画像再現特性の長期的安定化のために、第1の制御が実行された後の所定の時期に行われる第2の制御について説明する。
図6はフォトセンサ40から出力される信号を処理する処理回路の構成を示すブロック図である。フォトセンサ40は、前述したようにLED10とフォトダイオード11からなり、中間転写体5に対向した位置に設けられる。フォトセンサ40に入射された中間転写体5からの近赤外光は、フォトセンサ40により電気信号に変換される。その電気信号は、0〜5Vの出力電圧を0〜255レベルのデジタル信号に変換するA/D変換回路41により、デジタル信号に変換される。このデジタル信号は、濃度演算回路42により濃度に変換される。なお、本実施形態で使用されるフォトセンサ40は、中間転写体5からの正反射光のみを検出するように構成されている。
図7はフォトセンサ40の出力特性を示すグラフである。図7には、中間転写体5上のトナー画像濃度を各色の面積階調により段階的に変えていった場合の、フォトセンサ40出力と画像濃度との関係が示されている。ここでは、中間転写体5にトナーが付着していない状態におけるフォトセンサ40の出力は5V、つまり255レベルに設定されている。
図7のグラフからわかるように、各トナーによる面積被覆率が大きくなり、画像濃度が大きくなるほど、中間転写体5単体に比べてフォトセンサ40の出力が小さくなる。このような特性から、濃度演算回路42は、各色専用に、センサ出力信号から濃度信号に変換する濃度変換テーブル42aを持つことにより、各色において精度良く濃度信号を読み取ることができる。
このトナー画像濃度の変化は、紙上の最終画像濃度に対応するものと考えられる。従って、第2の制御は、同じ画像信号を入力した場合のトナー画像濃度の変化から、画像形成装置の特性の変化を推測し、画像信号に対する出力画像濃度がリニアに対応するように補正を加えるものである。
つぎに、第1の制御の直後に実行される基準濃度値設定用の制御について説明する。図8は基準濃度値設定用の制御手順を示すフローチャートである。この制御プログラムは、画像処理部108内のメモリ309に格納されており、画像処理部108内のCPU308によって実行される。
CPU308は、前述した第1の制御(自動階調補正)を実行し、γLUT補正部305内のメモリにγLUT302bがセット(記憶)されたことを確認する(ステップS11)。そして、CPU308は、このγLUTを用いてY、M、C、Kの色毎のパッチパターンを中間転写体5に形成する(ステップS12)。
CPU308は、中間転写体5に形成された現像パッチ(パッチパターン)をフォトセンサ40で検知する(ステップS13)。CPU308は、この検知された現像パッチのデータから濃度データを得ると、この得られた濃度データを基準濃度値としてメモリ309に格納する(ステップS14)。この後、CPU308は本処理を終了する。
ここで、現像パッチを形成する際のレーザ出力には、各色とも、入力信号として96レベルの濃度信号(画像信号)が用いられる。その出力信号は、第1の制御で得られたγLUT302bに基づいて決められる。図9はγLUTの特性の一例を示すグラフである。このγLUTの場合、出力信号は120レベルとなる。γLUT302bは色毎に設定されているので、出力信号は色毎にそれぞれ設定される。
この出力信号は、再度、第1の制御でγLUTが更新されるまで設定される出力値であり、後述する補正制御で決定されるγLUTに基づく出力値ではない。
このように、色毎のγLUT302bに基づいて中間転写体5に形成された現像パッチを、フォトセンサ40で検知することにより読み取りデータが得られると、この読み取りデータから、図7の濃度変換テーブル42aを用いて濃度値が得られる。ここで得られた濃度値の変化量は、最終の画像濃度の変化量に対応すると考えられる。
そこで、第1の制御を行った直後の第2の制御で求めた濃度値、本実施形態では、96レベルの画像信号を入力した場合の感光ドラム上のトナー濃度を基準濃度値として、つぎのような制御が行われる。すなわち、所定のタイミングで第2の制御を行った場合、その基準濃度値から、感光ドラム上のトナー濃度値がどれほど変化しているかを調べる。そして、その変化量から補正テーブルを作成し、この補正テーブルと第1の制御で求めたγLUT302bとを組み合わせ、1つのテーブルとしてγLUT補正部305でγ補正を行う。
また、第1の制御によるγLUT302bでは、第1の制御直後の画像信号に対する出力濃度は保証されている。従って、第1の制御時のγLUT302bに基づいたレーザ出力でパッチを形成し、そのパッチの濃度値を保証された基準濃度値として記憶することで、フォトセンサ40のキャリブレーションが行われたことになる。そして、この基準濃度値から、パッチの濃度値がどのように変化したかを判断し、パッチ濃度が基準濃度値をとるように、γLUT302bが補正される。
このように、γLUT302bを参照した補正を行う第2の制御を、所定のタイミングで実行することにより、長期使用による画像濃度特性を変化させることなく精度を維持することが可能である。
すなわち、第1の制御が実行された直後に基準濃度取得用の制御を実行して基準濃度値を求める。そして、これ以降の所望のタイミングで実行される補正用の第2の制御で、検知された濃度値と基準濃度値との差に基づき、第1の制御で求められたγLUT302bの補正を行う。
本実施形態の画像形成装置では、設置時、画像形成装置のメインスイッチのON(電源オン)時、メインスイッチのON後の一定時間経過後、あるいは環境変動を検出する温度センサや湿度センサによるセンサ出力の変化に応じて、補正用の第2の制御が行われる。なお、補正用の第2の制御における出力信号は、基準濃度取得時と同じ条件のものである。
図10は第2の制御手順を示すフローチャートである。この制御プログラムは、画像処理部108内のメモリ309に格納されており、画像処理部108内のCPU308によって実行される。
第2の制御の起動タイミングになると、まず、CPU308は、第1の制御で求めたγLUT302bを用いて中間転写体5に現像パッチを形成する(ステップS31)。ここでは、前述したように、96レベルの画像信号に対応した、γLUT302bから求められるレーザ出力によって各色のパッチが形成される。
CPU308は、フォトセンサ40で中間転写体5に形成された現像パッチの濃度を読み取る(ステップS32)。CPU308は、測定された現像パッチの濃度値と基準濃度値とを比較し、その差分(変化量)を算出する(ステップS33)。CPU308は、算出された差分に基づき、γLUT302bの補正テーブルを作成する(ステップS34)。この後、CPU308は本処理を終了する。
図11は同じ画像信号が入力されてパッチが形成された場合にフォトセンサ40が検知する濃度の変化量を示すグラフである。基準濃度値が値Aであり、メインスイッチのON時に検知される補正用濃度値が値Bであった場合、グラフの縦軸に示す濃度値の差分が基準濃度値からの変化量である。
図12は補正テーブルの設定を説明する図である。本実施形態の画像形成装置の基本的な特性を踏まえた補正特性に基づき、補正特性テーブルを濃度値の変化量に応じて図中矢印eの方向に変化させる(図12(a)参照)。
本実施形態では、前述したように、96レベルの画像信号である場合の補正特性テーブルを用いて、入力信号である画像信号(横軸)に対する出力信号である補正値(0〜48)(縦軸)が求められる。
[補正値(0〜48)]×[−(濃度変化量)/補正特性ピーク値(48)] …… (1)
そして、上記数式(1)で計算した値を、画像信号(入力信号)の実際の補正量として、リニア(入力信号=出力信号)テーブル(図12(b)参照)に加算することで、補正テーブルが作成される(図12(c)参照)。
例えば、画像信号が値48で、濃度変化量が値10である場合、図12(a)の横軸が値48である場合の縦軸の値を読み取る。この読み取られた値が値40であるとすると、数式(1)に従って、40×−10/48の値は、48−8.3=39.7=約40となる。入力値48に対して出力値40となる補正テーブルと、γLUT302bとを組み合わせて、1つのテーブルを作成する。なお、補正テーブルは、画像形成装置の仕様により任意に設定することができる。
図13は実際の画像形成に用いられるγLUTを説明する図である。図13(a)はγLUT302bおよび補正テーブル906aを示す。図13(b)は後述する初期のγLUT402および初期補正テーブル906bを示す。
補正テーブル906aで第1の制御で作成されたγLUT302bを参照し、この参照によって得られるテーブルを第1の制御で作成したγLUT302bと置き換えて用いることで、実際の画像形成が行われる。
第1の制御で作成されたγLUT302bは、補正テーブル906aとは別の記憶領域に保存され、繰り返し行われる補正用の第2の制御が行われるごとに、常にこのγLUT302bを補正テーブル906aで参照することで、初期特性は維持される。
例えば、図13(a)において、入力値が値5である場合、補正テーブル906aにより出力値は値6となる。さらに、値6を入力画像信号とするγLUTの出力画像信号は値14となる。同様に、入力値が値8である場合、補正テーブル906aにより出力値は値12となる。さらに、値12を入力画像信号とするγLUTの出力画像信号は値20となる。
通常、画像形成装置の電源は、夜間切られ、朝入れられる場合が多く、第2の制御は、1日に1回起動されることになる場合が多い。一方、第1の制御は、人の作業が伴うので、頻繁に行われることは、想定しにくい。
そこで、画像形成装置の設置作業において、サービスマンが第1の制御を実行し、画像形成に問題がない場合、短期間、第2の制御を実行することで、特性を自動的に維持させる。一方、長期間で徐々に特性が変化した場合、第1の制御でキャリブレーションを行う。これにより、第1の制御と第2の制御の役割を分担させることができ、結果として、画像形成装置の寿命まで、階調特性を維持することができるようになる。
このように、画像形成装置は、第1の制御で自動階調補正を行ってγLUTを作成し、その直後に第1の制御で作成されたγLUTに基づき、基準濃度取得用の制御を行い、基準濃度値を取得する。すなわち、現像パッチを読み取ることで、基準濃度値が得られる。画像形成装置は、この基準濃度値と、それ以降に実行される補正用の第2の制御によって得られるパッチ濃度値との変化量に応じて、自動階調補正で作成されたγLUTを補正する。これにより、自動階調補正で得られた画像濃度特性を長期的に維持することができる。
しかしながら、本実施形態のように、交換可能なプロセスカートリッジを有する画像形成装置(図1参照)の場合、つぎのような問題が考えられた。すなわち、新旧のプロセスカートリッジの交換前後では、特に、初期と耐久の進んだ寿命末期とでは、現像剤の耐久劣化や感光ドラム削れによる感度変化などの要因により、濃度階調特性が異なることが知られている。
図14は初期のプロセスカートリッジの濃度階調特性と寿命末期のプロセスカートリッジの濃度階調特性を示すグラフである。寿命末期のプロセスカートリッジの濃度階調特性は、初期に比べて感光ドラムの摩耗による感度の変化や現像剤の劣化による現像性の低化などに伴って、中間調の再現性が変化してしまっていることがわかる。
このため、プロセスカートリッジを交換した後に第2の制御を実行した場合、交換前のプロセスカートリッジで実行された第1の制御により作成されたγLUT302bに基づいてレーザ出力でパッチを形成し、そのパッチ濃度と基準濃度値とが比較される。これにより、交換した新しいプロセスカートリッジの特性に合わせた最適な階調制御が行われないという課題が発生する。
これを回避するためには、プロセスカートリッジの交換後、必ず第1の制御を実行する必要がある。しかし、プロセスカートリッジの交換がユーザによって行われた場合、前述したように、必ずしも交換後に第1の制御が実行される保証はなく、またサービスマンによる交換においても同様のことが起こり得る。
そこで、本実施形態では、少なくとも1度、第1の制御が実行されている画像形成装置において、プロセスカートリッジが交換された際、第1の制御が実行されたか否かを判断し、第1の制御が実行されていない場合、つぎのような第3の制御が実行される。
図15は第3の制御を含む全体制御手順を示すフローチャートである。この制御プログラムは、画像処理部108内のメモリ309に格納されており、画像処理部108内のCPU308によって実行される。プロセスカートリッジ20が交換された場合、まず、CPU308は、判別部311によってプロセスカートリッジ20が交換されたことを確認する(ステップS51)。
CPU308は、プロセスカートリッジ20の交換後に第1の制御が実行されたか否かを検知する(ステップS52)。ここでは、第1の制御の実施履歴(実施履歴情報)はメモリ309に保持されている。プロセスカートリッジ交換後に第1の制御が実行済みであると検知された場合、CPU308は、通常通り、前述した所定のタイミングで補正用の第2の制御を実行する(ステップS60)。この後、CPU308は本処理を終了する。
一方、ステップS52でプロセスカートリッジ交換後に第1の制御が未実行と検知された場合、CPU308は、第3の制御を起動させる(ステップS53)。
CPU308は、交換前の最後に第1の制御で求めたγLUT302bを用いて、Y、M、C、Kの色ごとに少なくとも1つのパッチパターン(濃度が異なる複数のパッチからなる階調テストパターン)を中間転写体5に形成する(ステップS54)。本実施形態では、複数のパッチは、それぞれ0〜255(8ビット)の数値で表される濃度領域の濃度レベル16、32、64、92、128、160、192、255に対応する画像データに基づいて形成される。
CPU308は、フォトセンサ40に中間転写体5に形成された階調テストパターンを読み取らせ、フォトセンサ40で読み取られた結果から階調テストパターンの各現像パッチ濃度を測定する(ステップS55)。
CPU308は、測定された現像パッチ濃度と基準濃度値とを比較し、その差を求め、第1の制御で求めたγLUT302bからの補正テーブル906aを作成する(ステップS56)。
ステップS56では、これと同時に、CPU308は、第1の制御で求めたγLUT302bを用いて中間転写体5に形成した現像パッチのレベル(濃度)に対応する、初期のγLUT402を用いた場合の濃度を算出する。そして、CPU308は、その算出された濃度と測定された現像パッチ濃度とを比較し、その差を求めることにより、初期のγLUT402(初期変換特性)からの初期補正テーブル906b(初期補正特性)を作成する(初期制御)。
CPU308は、補正テーブル906aおよび初期補正テーブル906bのそれぞれについて、要素ごとに入力値と出力値の差を取り、さらにその差(Δ値)の合計値を算出する(ステップS57)。なお、ステップS57において、差の合計値を算出する際、要素ごとに入力値と出力値の差の絶対値を取り、それらを加算して合計値としてもよいし、絶対値を取ることなく要素ごとの入力値と出力値の差を加算して合計値とするようにしてもよく、どちらでもよい。
CPU308は、ステップS57で算出された、補正テーブル906aおよび初期補正テーブル906bの各差(Δ値)の合計値を比較する(ステップS58)。この比較において、初期補正テーブル906aの差の合計値が小さい場合、γLUT302b(変換特性)が適していると判断される。一方、初期補正テーブル906bの差の合計値が小さい場合、初期のγLUT402(初期変換特性)が適していると判断される。
CPU308は、ステップS58の比較によりΔ値の合計値の小さな方のテーブルと、その元となったγLUT(γLUT302bもしくは初期のγLUT402)とから、新たなγLUTを作成し、γLUT補正部305内のメモリに記憶する(ステップS59)。この後、CPU308は本処理を終了する。これ以降、このメモリに記憶された新たなγLUTを用いて、画像形成が行われる。
初期補正テーブル906bと初期のγLUT402とから新たなγLUTが作成される場合、例えば、図13(b)に示すように、入力値が値5である場合、初期補正テーブル906bにより出力値は値4となる。さらに、値4を入力画像信号とする初期のγLUT402の出力画像信号は値10となる。同様に、入力値が値8である場合、初期補正テーブル906bにより出力値は値6となる。さらに、値6を入力画像信号とする初期のγLUT402の出力画像信号は値20となる。新たなγLUTでは、このような変換が行われる。
図15に示される階調補正制御を画像形成装置100が持つ階調テストパターン毎に実行することにより、画像処理パターン毎に新たなγLUTが作成される。つまり、第3の制御では、第1の制御で画像読取装置101が記録材に形成された階調パターンを読み取ることで作成されるγLUT302bから、中間転写体5に形成された現像パッチをフォトセンサ40で検知することで自動的に新たなγLUTが作成される。
また、第3の制御は、プロセスカートリッジが交換され、かつ交換後に第1の制御およびそれに引き続いて行われる第2の制御による基準濃度値の記憶が行われず、交換前のプロセスカートリッジによる基準濃度値が残ってしまっている場合においても有効である。すなわち、第3の制御では、現状において最適なγLUTを自動的に作成するので、交換前後のプロセスカートリッジの濃度階調特性の変化を受けずに、安定した階調画像を提供することが可能である。
また、第3の制御は、第2の制御と同様に所望のタイミングで実行される。本実施形態の画像形成装置においては、画像形成装置のメインスイッチのON時、メインスイッチのON後における一定時間経過後、あるいは環境変動を検出する温度センサや湿度センサ(図示せず)によるセンサ出力に応じて、第3の制御が実行される。
ただし、第3の制御で階調を維持している際、ユーザもしくはサービスマンなどによって第1の制御が実行された場合、γLUTは、第1の制御で作成されたγLUT302bで上書きされる。そして、これ以降、第1の制御と第2の制御を組み合わせた、前述した制御によって濃度階調特性が維持される。
これは、つぎのような理由による。第1の制御では画像読取装置101を用いて多階調のパターンを読み取ることでγLUT302bが作成されるのに対し、第3の制御では中間転写体5に形成された限られた階調数の現像パッチをフォトセンサ40で読み取ることで新たなγLUTが作成される。従って、作成されるγLUTの精度は第1の制御の方が有利である。
本実施形態においては、プロセスカートリッジ交換後に第1の制御が実行されなかった場合に限り、第3の制御により濃度階調特性が維持される。そして、プロセスカートリッジの交換による濃度階調性の変動を極力抑え、次回第1の制御が実行されたタイミングでは、γLUTを作成する制御は、第3の制御から第1の制御に切り替えられる。
これ以降、第1の制御を実行し、その直後に第1の制御で作成されたγLUTに基づき、基準濃度取得用の第2の制御である現像パッチの読み取りを行ってフォトセンサの基準濃度値とする。これに基づき、それ以降に実行される補正用の第2の制御のパッチ濃度値との変化量に応じて、第1の制御で作成したγLUTが補正される。
これにより、プロセスカートリッジが交換された後に第1の制御が行われなかった場合であっても、プロセスカートリッジ交換による濃度階調特性の変化を受けずに安定した階調画像を提供することが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または本実施形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
例えば、上記実施形態では、画像形成装置は、プロセスカートリッジの交換情報や第1の制御の実施履歴情報などを記憶しておく必要があったが、プロセスカートリッジに読み書き消去可能な記憶媒体が設けられている場合、その必要は無くなる。つまり、画像形成装置は、プロセスカートリッジの交換情報および第1の制御の実施履歴情報をプロセスカートリッジ内の記憶媒体に記憶しておいてもよい。これにより、プロセスカートリッジの交換の際、画像形成装置はプロセスカートリッジ内の記憶媒体から、第1の制御の実施履歴情報を読み出すことができ、CPUの負荷を軽減することができるとともにこれらの情報の管理が容易となる。
図16はプロセスカートリッジから第1の制御の実施履歴情報を読み出す場合の全体制御手順を示すフローチャートである。図15と同一のステップ処理については同一のステップ番号を付すことによりその説明を省略する。CPU308は、ステップS51でプロセスカートリッジの交換が確認されると、交換されたプロセスカートリッジの記憶媒体から第1の制御の実施履歴情報を読み出す(ステップS51A)。そして、CPU308は、ステップS52において、第1の制御の実施履歴情報から第1の制御が実行済みであるか否かを判別する。この後の処理は図15と同様である。なお、ステップS61の処理は図15のステップS53〜S59の処理に相当する。これにより、画像形成装置は、交換されるプロセスカートリッジについて、第1の制御が実行済みか否かを即座に知ることができ、第1の制御の実施履歴の管理が容易となる。
また、上記実施形態では、第2の制御および第3の制御において、第1の制御で求めたγLUT302bを用いて中間転写体に現像パッチを形成していたが、中間転写体5に形成されるY、M、C、Kからなる複数のパッチパターンを常に同じものとしてもよい。この場合、第2の制御における図10のステップS31、および第3の制御における図15のステップS54の処理として、「CPU308は、第1の制御で求めたγLUT302bを用いて中間転写体5に現像パッチを形成する。」をつぎのように変更する。すなわち、「CPU308は、任意に決められた濃度のパッチを中間転写体5に形成する。」とする。
なお、この場合、上記実施形態に比べ、補正テーブルを作成する際の計算が若干煩雑になる。しかし、同じ計算方法で第2の制御および第3の制御を行えるので、総合的に判断すると、制御プログラムを縮小することができる。また、この場合の制御においても、プロセスカートリッジが交換された後に第1の制御が行われなかった場合、プロセスカートリッジの交換による濃度階調特性の変化を受けずに安定した階調画像を提供することが可能となる。
また、上記実施形態では、図15のステップS57において、補正テーブル906aおよび初期補正テーブル906bにおける各要素の入力値と出力値の差を取り、さらにその差の合計値を算出し、比較していたが、つぎのようにしてもよい。すなわち、補正テーブルの全要素からいくつかの代表となる要素を予め決定しておき、その代表となる要素における入力値と出力値の差を取り、その差の合計値を算出し、比較するようにしてもよい。この場合、比較して判断する処理部分のみ、上記実施形態と異なるだけで、その他の処理部分においては、上記実施形態と同じで済む。これにより、比較する要素を全体の10分の1から100分の1にすることができ、CPUへの負担を軽くすることが可能となる。
また、補正テーブルの入出力値の差がこれに対応する初期補正テーブルの入出力値の差より小さい要素数が、初期補正テーブルの入出力値の差がこれに対応する補正テーブルの入出力値の差より小さい要素数より多い場合、つぎのように判断してもよい。すなわち、補正テーブルの差分値が初期補正テーブルの差分値より小さいと判断する。
逆に、初期補正テーブルの入出力値の差がこれに対応する補正テーブルの入出力値の差より小さい要素数が、補正テーブルの入出力値の差がこれに対応する初期補正テーブルの入出力値の差より小さい要素数より多い場合、つぎのように判断してもよい。すなわち、初期補正テーブルの差分値が補正テーブルの差分値より小さいと判断する。これにより、差分値として差分の小さい要素数を用いて比較するので、比較・判断が容易となり、CPUへの負担をより軽くすることが可能である。
さらに、代表となる要素の入力値と出力値の差を取り、その差の合計値を算出し、比較して判断する際、代表となる要素のうち、差が小さい代表となる要素の数の多い方のγLUTを残すようにしてもよい。これにより、代表となる要素数を用いて比較することにより、比較する要素を全体の10分の1から100分の1にすることができ、CPUへの負担をより一層軽くすることが可能である。
また、上記実施形態では、γLUTなどの特性は、テーブルで表されていたが、関数で表されてもよい。
また、上記実施形態では、画像形成装置として、中間転写体を使用し、この中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、この中間転写体に担持されたトナー像を記録媒体に一括して転写する画像形成装置を例示している。しかし、この転写方式に限定されるものではなく、記録媒体担持体を使用し、この記録媒体担持体に担持された各色のトナー像を順次記録媒体に重ねて転写する画像形成装置であってもよい。
また、上記実施形態では、電子写真方式の画像形成装置として、カラー画像形成装置について説明したが、モノクロ画像形成装置に適用されてもよい。
また、画像形成装置の一態様として複写機を例示しているが、これに限定されるものではなく、例えばプリンタ、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、あるいはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であってもよい。
また、上記実施形態に記載されている構成部品の形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲は上記例示するもののみに限定されものではない。