JP2002214859A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JP2002214859A
JP2002214859A JP2001012944A JP2001012944A JP2002214859A JP 2002214859 A JP2002214859 A JP 2002214859A JP 2001012944 A JP2001012944 A JP 2001012944A JP 2001012944 A JP2001012944 A JP 2001012944A JP 2002214859 A JP2002214859 A JP 2002214859A
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image
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JP2001012944A
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Eiji Shimura
英次 志村
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Seiko Epson Corp
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  • Exposure Or Original Feeding In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度を
容易に、しかも確実に安定化することができる画像形成
装置および画像形成方法を提供する。 【解決手段】 種々のパッチ作成条件(Va,E,Vb)
でベタパッチ画像を形成した後、各ベタパッチ画像の光
学濃度をパッチセンサで測定し、高濃度側目標濃度(O
D=1.2)と一致するパッチ作成条件を「高濃度側相
関データ」として抽出する。また、種々のパッチ作成条
件(Va,E,Vb)でラインパッチ画像を形成し、各ラ
インパッチ画像の光学濃度をパッチセンサで測定し、低
濃度側目標濃度(OD=0.2)と一致するパッチ作成
条件を「低濃度側相関データ」として抽出する。そし
て、高濃度側相関データおよび低濃度側相関データの積
集合に属する一の相関データ(Va(2),E2,Vb(2))
に基づき最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび
最適現像バイアスを設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光体の表面に
光ビームを露光走査して静電潜像を形成した後、この静
電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成する画
像形成装置および画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置では、装置の個体
差、感光体およびトナーの疲労・経時変化や、装置周辺
における温湿度の変化などに起因して、トナー像の画像
濃度が異なることがある。そこで、従来より帯電バイア
スおよび現像バイアスの最適値、つまり最適帯電バイア
スおよび最適現像バイアスを求め、帯電バイアスおよび
現像バイアスをそれぞれ最適帯電バイアスおよび最適現
像バイアスに設定して画像濃度の安定化を図る技術が提
案されている。例えば、特開平10−239924号公
報に記載の発明では、帯電バイアスおよび現像バイアス
を変えながら、所定のトナー像をパッチ画像として感光
体上に形成し、各基準パッチの画像濃度を測定してい
る。そして、これらの測定値に基づき2つの階調で目標
濃度、つまり低濃度側目標濃度および高濃度側目標濃度
を得るために最適な帯電バイアスおよび現像バイアスを
決定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、帯電バ
イアスを変化させながら複数のパッチ画像を形成する場
合、帯電バイアスの変化に連動して感光体の光減衰特性
が変動し、明部電位が大きく変化するため、例えば高濃
度側目標濃度を得るための最適現像バイアスについては
求めることができるものの、低濃度側目標濃度を得るた
めの最適現像バイアスについては求めることができない
ことがあった。また、逆の場合も発生していた。このよ
うに、トナー像の画像濃度を調整するための濃度調整因
子として帯電バイアスおよび現像バイアスに着目してい
た従来装置では、広濃度範囲にわたってトナー像の画像
濃度を安定化することが困難となっていた。
【0004】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度を容易
に、しかも確実に安定化することができる画像形成装置
および画像形成方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる画像形
成装置は、上記目的を達成するため、感光体の表面を帯
電させる帯電手段と、前記帯電手段によって帯電された
前記感光体の表面に光ビームを露光走査して静電潜像を
形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより顕像
化してトナー像を形成する現像手段と、前記帯電手段に
与える帯電バイアスと、前記光ビームの露光エネルギー
と、前記現像手段に与える現像バイアスとを最適化して
前記現像手段によって形成されるトナー像の画像濃度を
制御する制御手段とを備え、前記制御手段が、低濃度側
目標濃度でトナー像を形成するための帯電バイアス、露
光エネルギーおよび現像バイアスの低濃度側相関データ
と、前記低濃度側目標濃度よりも高濃度の高濃度側目標
濃度でトナー像を形成するための帯電バイアス、露光エ
ネルギーおよび現像バイアスの高濃度側相関データとの
積集合に属する一の相関データを最適帯電バイアス、最
適露光エネルギーおよび最適現像バイアスとして設定
し、帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアス
を最適化するように構成している。
【0006】また、この発明にかかる画像形成方法は、
帯電手段に対して最適帯電バイアスを与えて感光体の表
面を帯電させた後、最適露光エネルギーで光ビームを前
記感光体の表面に露光走査して静電潜像を形成するとと
もに、現像手段に対して最適現像バイアスを与えながら
前記静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成
する画像形成方法であって、上記目的を達成するため、
低濃度側目標濃度でトナー像を形成するために必要とな
る帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの
相関データを低濃度側相関データとして求める第1工程
と、前記低濃度側目標濃度よりも高濃度の高濃度側目標
濃度でトナー像を形成するために必要となる帯電バイア
ス、露光エネルギーおよび現像バイアスの相関データを
高濃度側相関データとして求める第2工程と、前記低濃
度側相関データと前記高濃度側相関データとの積集合を
求める第3工程と、前記積集合に属する一の相関データ
を構成する帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バ
イアスをそれぞれ前記最適帯電バイアス、前記最適露光
エネルギーおよび前記最適現像バイアスとして設定する
第4工程とを備えている。
【0007】このように構成された発明(画像形成装置
および画像形成方法)では、低濃度側目標濃度でトナー
像を形成するために必要となる低濃度側相関データと、
高濃度側目標濃度でトナー像を形成するために必要とな
る高濃度側相関データとが求められ、これら低濃度側相
関データおよび高濃度側相関データの積集合が求められ
た後、その積集合に属する一の相関データを構成する帯
電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスがそれ
ぞれ最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適
現像バイアスとして設定される。したがって、高濃度と
低濃度の2点でトナー像の画像濃度が目標濃度に制御さ
れるため、広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度が
確実に保証されて画像の安定性が向上されている。
【0008】また、この発明では、トナー像の画像濃度
を調整するための濃度調整因子として帯電バイアスを採
用しており、上述したように帯電バイアスの設定値に応
じて感光体の光減衰特性が変化する。しかしながら、さ
らに別の濃度調整因子として露光エネルギーおよび現像
バイアスを採用しているため、低濃度側目標濃度でトナ
ー像を形成するために必要となる最適解、つまり低濃度
側相関データを広範囲に求めることができるとともに、
高濃度側についても目標濃度でトナー像を形成するため
に必要となる最適解、つまり高濃度側相関データを広範
囲に求めることができる。このように本発明では、帯電
バイアスに応じて感光体の光減衰特性が変動することを
考慮し、帯電バイアスに対応して露光エネルギーおよび
現像バイアスを最適化することで各目標濃度のトナー像
の形成を可能としている。しかも、高濃度と低濃度の2
点でトナー像の画像濃度を目標濃度に制御するために
は、上記したように単に低濃度側相関データおよび高濃
度側相関データの積集合を求めることで帯電バイアス、
露光エネルギーおよび現像バイアスの最適化を行うこと
ができる。
【0009】ここで、各相関データについては、(1)各
帯電バイアスにおける感光体の光減衰特性と、現像手段
の現像γ特性とに基づき求めたり、(2)いわゆるパッチ
センシングによって求めてもよい。特に、前者(1)の場
合、予め求めておいた各相関データに基づき最適帯電バ
イアス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを
実際の画像形成処理前、例えば装置組立完了時や工場出
荷前などに求め、メモリなどの記憶手段に記憶しておい
てもよい。
【0010】また、画像形成処理が繰り返されていく
と、装置の稼動状況に応じて例えば感光体の膜厚が減少
して感光体の光減衰特性が変動することがあるため、感
光体膜厚ごとの最適帯電バイアス、最適露光エネルギー
および最適現像バイアスを予め求め、これら最適帯電バ
イアス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを
感光体膜厚と関連つけて記憶手段に記憶しておくのが望
ましい。つまり、適当なタイミングで感光体の膜厚を求
め、その感光体膜厚に対応する帯電バイアス、露光エネ
ルギーおよび現像バイアスを記憶手段から読み出し、そ
れらを最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最
適現像バイアスとしてそれぞれ設定することによって、
画像形成装置の稼動状況(例えば運転時間や印字枚数な
ど)にかかわらずトナー像の画像濃度を常に目標濃度に
維持することができ、より高い安定性を得ることができ
る。
【0011】また、感光体の光減衰特性については、予
め既知である場合には、その既知データを用いてもよい
が、感光体の表面電位を測定する表面電位測定手段を用
いて光減衰特性を実測するようにしてもよい。すなわ
ち、帯電バイアスを固定した状態で光ビームの露光エネ
ルギーを多段階に変更設定しながら、各露光エネルギー
で静電潜像を形成するとともに表面電位測定手段によっ
て該静電潜像での表面電位を求め、感光体の光減衰特性
を得るようにしてもよい。
【0012】また、現像手段の現像γ特性についても、
予め既知である場合には、その既知データを用いてもよ
いが、いわゆるパッチセンシングにより現像γ特性を実
測するようにしてもよい。すなわち、トナー像の画像濃
度を測定する濃度測定手段を設け、現像バイアスを多段
階に変更設定しながら、各現像バイアスでトナー像をパ
ッチ画像として形成するとともに濃度測定手段によって
該パッチ画像の画像濃度を求め、現像γ特性を得るよう
にしてもよい。
【0013】一方、低濃度側相関データおよび高濃度側
相関データをパッチセンシングにより求める場合には、
感光体上あるいは像担持体上に形成されるトナー像の画
像濃度を測定する濃度測定手段をさらに設け、制御手段
によって次のようにして相関データの導出が行われる。
帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの組
み合わせを多段階に変更設定しながら、各組み合わせで
第1トナー像を高濃度用パッチ画像として形成するとと
もに濃度測定手段によって該高濃度用パッチ画像の画像
濃度を求め、該画像濃度が高濃度側目標濃度とほぼ一致
する時の組み合わせを高濃度側相関データとする一方、
帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの組
み合わせを多段階に変更設定しながら、各組み合わせで
第1トナー像よりも低濃度の第2トナー像を低濃度用パ
ッチ画像として形成するとともに濃度測定手段によって
該低濃度用パッチ画像の画像濃度を求め、該画像濃度が
低濃度側目標濃度とほぼ一致する時の組み合わせを低濃
度側相関データとする。
【0014】ここで、高濃度用パッチ画像としては、該
パッチ画像全体に対するドットの面積率が約80%以上
である画像を用いることができる。一方、低濃度用パッ
チ画像としてはハーフトーン画像を用いることができ
る。また、ハーフトーン画像については、互いに離隔配
置された複数本の1ドットラインで構成されており、し
かも、複数本の1ドットラインは、相互にほぼ平行であ
り、しかも、隣接する1ドットライン同士はnライン間
隔(n≧5の整数)だけ離隔しているものを採用するの
が好ましい。
【0015】ところで、帯電バイアスを設定変更するに
あたって、もちろん帯電バイアスを任意に変更設定して
もよいのであるが、ある帯電バイアスに対応する最適露
光エネルギーが露光エネルギーの可変範囲から外れてい
る、または最適現像バイアスが現像バイアスの可変範囲
から外れていることがある。このような場合、可変範囲
の上限値を超えて外れているのか、該可変範囲の下限値
を超えて外れているのかを判別し、その判別結果に応じ
て帯電バイアスを変更設定することで、より確実に、し
かも短時間で各帯電バイアスに対応して最適露光エネル
ギーおよび最適現像バイアスを可変範囲に収めることが
できる。
【0016】なお、現像バイアスとして直流成分と交流
成分とを重畳したバイアスを現像手段に与えてもよく、
この場合、直流成分、交流成分のピーク間電圧、交流成
分の一周期における高電位期間と低電位期間との比、お
よび交流成分の周波数のうち少なくとも一つを制御して
最適現像バイアスを調整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】A.第1実施形態 図1は、この発明にかかる画像形成装置の第1実施形態
を示す図である。また、図2は図1の画像形成装置の電
気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置
は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、
ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラ
ー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用
いてモノクロ画像を形成する装置である。この画像形成
装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像
信号が制御ユニット1のメインコントローラ11に与え
られると、このメインコントローラ11からの指令に応
じてエンジンコントローラ12がエンジン部EGの各部
を制御してシートSに画像信号に対応する画像を形成す
る。
【0018】このエンジン部EGでは、感光体2が同図
の矢印方向D1に回転自在に設けられている。また、こ
の感光体2の周りにその回転方向D1に沿って、帯電手
段としての帯電ユニット3、現像手段としてのロータリ
ー現像ユニット4およびクリーニング部5がそれぞれ配
置されている。帯電ユニット3は帯電バイアス発生部1
21から帯電バイアスが印加されており、感光体2の外
周面を均一に帯電させる。
【0019】そして、この帯電ユニット3によって帯電
された感光体2の外周面に向けて露光ユニット6から光
ビームLが照射される。この露光ユニット6は、図2に
示すように、画像信号切換部122と電気的に接続され
ており、この画像信号切換部122を介して与えられる
画像信号に応じて露光パワー制御部123が露光ユニッ
ト6を制御し、光ビームLを感光体2上に走査露光して
感光体2上に画像信号に対応する静電潜像を形成する。
例えば、エンジンコントローラ12のCPU124から
の指令に基づき、画像信号切換部122がパッチ作成モ
ジュール125と導通している際には、パッチ作成モジ
ュール125から出力されるパッチ画像信号が露光パワ
ー制御部123に与えられてパッチ潜像が形成される。
一方、画像信号切換部122がメインコントローラ11
のCPU111と導通している際には、ホストコンピュ
ータなどの外部装置よりインターフェース112を介し
て与えられた画像信号に応じて光ビームLが感光体2上
に走査露光されて画像信号に対応する静電潜像が感光体
2上に形成される。
【0020】こうして形成された静電潜像は現像ユニッ
ト4によってトナー現像される。すなわち、この実施形
態では現像ユニット4として、ブラック用の現像器4
K、シアン用の現像器4C、マゼンタ用の現像器4M、
およびイエロー用の現像器4Yが軸中心に回転自在に設
けられている。そして、これらの現像器4K,4C,4
M,4Yは回転位置決めされるとともに、感光体2に対
して選択的に当接もしくは離間位置で位置決めされ、現
像バイアス発生部126によって直流成分もしくは直流
成分に交流成分を重畳した現像バイアスが印加されて選
択された色のトナーを感光体2の表面に付与する。これ
によって、感光体2上の静電潜像が選択トナー色で顕像
化される。
【0021】上記のようにして現像ユニット4で現像さ
れたトナー像は、一次転写領域TR1で転写ユニット7
の中間転写ベルト71上に一次転写される。また、この
一次転写領域TR1の近傍位置では、中間転写ベルト7
1の表面に対向してパッチセンサPSが本発明の「濃度
測定手段」として配置されており、後述するようにして
中間転写ベルト71の外周面に形成されるパッチ画像の
光学濃度を測定する。さらに、この一次転写領域TR1
から周方向(図1の回転方向D1)に進んだ位置には、
クリーニング部5が配置されており、一次転写後に感光
体2の外周面に残留付着しているトナーを掻き落とす。
また、必要に応じて不図示の除電部にて、感光体2の表
面電位がリセットされる。
【0022】転写ユニット7は、複数のローラに掛け渡
された中間転写ベルト71と、中間転写ベルト71を回
転駆動する駆動部(図示省略)とを備えている。そし
て、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体
2上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト71
上に重ね合わせてカラー画像を形成するとともに、所定
の二次転写領域TR2において、カセット8から取り出
されたシートS上にカラー画像を二次転写する。また、
こうしてカラー画像が形成されたシートSは定着ユニッ
ト9を経由して装置本体の上面部に設けられた排出トレ
イ部に搬送される。
【0023】なお二次転写後、中間転写ベルト7は不図
示のクリーニング部にて中間転写ベルト7に残留付着し
ているトナーが除去される。
【0024】なお、図2において、符号113はホスト
コンピュータなどの外部装置よりインターフェース11
2を介して与えられた画像を記憶するためにメインコン
トローラ11に設けられた画像メモリであり、符号12
7はCPU124で行う演算プログラム、CPU124
における演算結果、ならびにエンジン部EGを制御する
ための制御データなどを記憶するためのメモリ(記憶手
段)である。
【0025】次に、上記のように構成された画像形成装
置において実行される濃度調整因子の最適化処理につい
て説明する。この画像形成装置では、適当なタイミン
グ、例えば装置の組立完了段階、工場出荷前あるいは装
置メンテナンス時に図3に示す最適化処理を実行するこ
とによって、濃度調整因子として帯電バイアス、光ビー
ムLの露光エネルギーおよび現像バイアスを最適化して
各色のトナー像の画像濃度を調整している。
【0026】図3は、図1の画像形成装置における濃度
調整因子の最適化処理を示すフローチャートである。ま
ず、帯電バイアスVaを、帯電バイアス発生部121に
よって設定可能な可変範囲の最小値、つまり最小帯電バ
イアスVaminに設定する(注記、Vamin=|Vamin|と
している)(ステップS11)。そして、オペレータな
どが、その帯電バイアスでの感光体2の光減衰特性、例
えば図4や図5の実線で示すような光減衰特性をキーボ
ードなどの操作部(図示省略)を介して画像形成装置に
入力する。これによって、制御ユニット1は光減衰特性
を取得し、メモリ127に一時的に記憶する(ステップ
S12)。また、オペレータは、特定のトナー色につい
て例えば図6に示すような現像γ特性を操作部によって
画像形成装置に入力する。これによって、制御ユニット
1は現像γ特性を取得し、メモリ127に一時的に記憶
する(ステップS13)。
【0027】次に、制御ユニット1のCPU124はメ
モリ127から光減衰特性および現像γ特性を読み出
し、帯電バイアスVaにおいて高濃度側目標濃度でトナ
ー像を形成するための露光エネルギーEと現像バイアス
Vbとの相関データを高濃度側相関データとして求める
(ステップS14)。この実施形態では、高濃度側目標
濃度として「光学濃度(OD)=1.2」を設定してお
り、帯電バイアスVaに固定した状態で各露光エネルギ
ーでベタ画像を形成したとき、このベタ画像の光学濃度
(OD)が1.2となるために必要な現像バイアスVb
を演算によって求めている。すなわち、図4からわかる
ように、帯電ユニット3によって帯電処理された感光体
2は表面電位Vs0を有しており、この感光体2に向けて
露光エネルギーEで光ビームLを照射してベタ画像に対
応する潜像が形成された場合、その潜像部分の表面電位
は明部電位Vonとなる。
【0028】一方、高濃度側目標濃度のトナー像を得る
ためには、感光体2の表面に所定のトナー付着量M(1.
2)を付着させる必要(目標濃度とトナー付着量との関係
は既知)があり、そのトナー付着量M(1.2)に対応する
コントラスト電位(=│(現像バイアス)−(感光体2
の明部電位)│)は図6に示すように電位Vconとな
る。
【0029】したがって、図4の1点鎖線に示すよう
に、明部電位Vonと現像バイアスVbとの差がコントラ
スト電位Vconとなるように、露光エネルギーEと現像
バイアスVbを設定することによって帯電バイアスVaに
おいて高濃度側目標濃度でトナー像を形成することがで
き、この実施形態ではCPU124が同図の1点鎖線で
示す相関データを演算している。
【0030】次のステップS15では、帯電バイアスV
aにおいて低濃度側目標濃度でトナー像を形成するため
の露光エネルギーEと現像バイアスVbとの相関データ
(低濃度側相関データ)を求める。この実施形態では、
低濃度側目標濃度として「光学濃度(OD)=0.2」
を設定しており、帯電バイアスVaに固定した状態で各
露光エネルギーで図7に示すような1on5offのラ
イン画像LIを形成したとき、このライン画像の光学濃
度(OD)が0.2となるために必要な現像バイアスV
bを演算によって求めている。具体的には、図8に示す
ステップS151〜S155を実行して求めている。
【0031】まず露光エネルギーEを最小露光エネルギ
ーEminに設定する(ステップS151)。そして、そ
の露光エネルギーEで図7のライン画像LIに相当する
潜像を感光体2に形成した時の潜像プロファイルを求め
た(ステップS152)後、そのライン潜像を現像して
低濃度側目標濃度のライン画像LIを形成するための現
像バイアスを求める(ステップS153)。
【0032】こうして露光エネルギーEに対応する現像
バイアスVbが求まると、ステップS154で露光エネ
ルギーEが最大露光エネルギーEmaxを超えているか否
かを判断し、「NO」、つまり露光エネルギーEが最大
露光エネルギーEmax以下である間、ステップS155
で露光エネルギーEを微小量ΔEだけインクリメントし
た後、ステップS152に戻って上記ステップS15
2,S153を実行して各露光エネルギーEに対応する
現像バイアスVbを求める。
【0033】このような一連の処理(ステップS151
〜155)によって、図5の2点鎖線で示す相関データ
が得られ、これが本発明の「低濃度側相関データ」に相
当している。
【0034】図3に戻って最適化処理の説明を続ける。
次のステップ16では、ステップS14で求められた高
濃度側相関データと、ステップS15で求められた低濃
度側相関データとの積集合を求める。具体的には、図9
に示すように、高濃度側相関データを表す1点鎖線と、
低濃度側相関データを表す2点鎖線との交点CP(Va)を
求め、この帯電バイアスVaを最適帯電バイアスとして
設定するとともに、この帯電バイアスVaに対応つけな
がら交点CP(Va)に対応する露光エネルギーEおよび現
像バイアスVbをそれぞれ最適露光エネルギーおよび最
適現像バイアスとして設定し、メモリ127に記憶す
る。
【0035】このようにして、ステップS13で取得し
た特定トナー色について帯電バイアスVaでの最適露光
エネルギーおよび最適現像バイアスが求められると、ス
テップS17で全てのトナー色について帯電バイアスV
aでの最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスが求
められたか否かを判断し、このステップS17で「N
O」と判断する間、残りのトナー色について上記ステッ
プS13〜S17の処理を繰り返して各トナー色につい
て帯電バイアスVaでの最適露光エネルギーおよび最適
現像バイアスを求め、メモリ127に記憶していく。
【0036】一方、ステップS17で全てのトナー色に
ついて帯電バイアスVaでの最適露光エネルギーおよび
最適現像バイアスが求められたと判断すると、次のステ
ップS18で帯電バイアスVaが最大帯電バイアスVama
x(注記、Vamax=|Vamax|としている)を超えてい
るか否かを判断し、最大帯電バイアスVamax以下である
間、ステップS19で帯電バイアスVaを微小量ΔVaだ
けインクリメントした後、ステップS12に戻って上記
ステップS12〜S17を実行して各帯電バイアスVa
での最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを求め
る。
【0037】ここで、例えば帯電バイアスVaが値Vami
nから値(Vamin+ΔVa)に変更設定された場合につい
て考えてみる。このように帯電バイアスが変更設定され
ると、図10や図11に示すように、感光体2の光減衰
特性は破線曲線から実線曲線に変化し、絶対値増大側に
シフトする。ただし、そのシフト量は露光エネルギーに
応じて変化しており、低エネルギー側(図面の左手側)
で比較的大きく、露光エネルギーの増大に伴って減少し
ていき、高エネルギー側(図面の右手側)ではほぼゼロ
となっている。
【0038】また、帯電バイアスの絶対値増大による光
減衰特性の変動に伴って、高濃度側相関データも変動す
るとともに、低濃度側相関データも2点鎖線曲線に変動
する。そのため、例えば図12に示すように、高濃度側
相関データと低濃度側相関データとの積集合は帯電バイ
アス絶対値増大前の積集合CP(Vamin)から帯電バイア
ス絶対値増大時の積集合CP(Vamin+ΔVa)にシフト
移動する。もちろん、帯電バイアス絶対値を減少させた
場合には、低濃度側相関データ、高濃度側相関データお
よび積集合はともに帯電バイアス絶対値増大時とは逆の
方向にシフト移動する。このように、帯電バイアスの変
更設定に対応して各帯電バイアスでの最適露光エネルギ
ーおよび最適現像バイアスも変化する。
【0039】そして、ステップS18で帯電バイアスV
aが最大帯電バイアスVamaxを超えていると判断された
時点では、例えば図13に示すように、複数の帯電バイ
アスVa1〜Va5について最適解CP(Va1)〜CP(Va5)
が求められている。つまり、各帯電バイアスVaでの最
適露光エネルギーおよび最適現像バイアスが求められて
いる。帯電バイアスVaについては、上記したように帯
電バイアス発生部121によって設定可能な可変範囲に
収まっているものの、最適露光エネルギーまたは最適現
像バイアスが可変範囲を超えてしまう場合がある。
【0040】そこで、この実施形態では、次のステップ
S20で、上記のようにして求められた最適解CP(Va
1)〜CP(Va5)のうち、露光エネルギーの可変範囲およ
び現像バイアスの可変範囲のいずれにも該当するものを
最適値として選定し、その最適値(例えば図13では最
適解CP(Va3),CP(Va4)の一方)で示される、最適帯
電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイア
スを求め、メモリ127に記憶していく。こうすること
で、最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適
現像バイアスの全てを可変範囲に収めることができる。
【0041】以上のように、この実施形態によれば、各
トナー色についてトナー像の画像濃度を低濃度側目標濃
度(OD=0.2)および高濃度側目標濃度(OD=1.2)に調整
し、広い濃度範囲において画像を安定して形成すること
ができる。
【0042】また、この実施形態では、トナー像の画像
濃度を調整するための濃度調整因子として帯電バイアス
を採用しており、上述したように帯電バイアスの設定値
に応じて感光体2の光減衰特性が変化してしまうが、さ
らに別の濃度調整因子として露光エネルギーおよび現像
バイアスを採用しているため、低濃度側目標濃度でトナ
ー像を形成するために必要となる最適解、つまり低濃度
側相関データを広範囲に求めることができるとともに、
高濃度側についても目標濃度でトナー像を形成するため
に必要となる最適解、つまり高濃度側相関データを広範
囲に求めることができる。このように、帯電バイアスに
応じて感光体2の光減衰特性が変動することを考慮し、
帯電バイアスに対応して露光エネルギーおよび現像バイ
アスを最適化することで各目標濃度のトナー像の形成を
可能としている。しかも、高濃度と低濃度の2点でトナ
ー像の画像濃度を目標濃度に制御するためには、上記し
たように単に低濃度側相関データおよび高濃度側相関デ
ータの積集合を求めることで帯電バイアス、露光エネル
ギーおよび現像バイアスの最適化を行うことができる。
したがって、この実施形態によれば、広濃度範囲にわた
ってトナー像の画像濃度を容易に、しかも確実に安定化
することができる。
【0043】B.第2実施形態 ところで、この種の画像形成装置では、同一の帯電バイ
アスであっても、装置の稼動状況に応じて感光体の光減
衰特性が変動することがある。例えば、感光体2は、従
来より周知のように、ドラム状のアルミニウムなどの導
電性基材上に下引層、電荷発生層および電荷輸送層がこ
の順序で積層形成されている。そして、光ビームLが感
光体2に照射されると、照射部分に対応して表面電荷が
消失されて静電潜像が形成される。負帯電型OPCを例
に取れば、光ビームの照射により電荷発生層で発生した
ホールとエレクトロンとは電界に応じて移動する。つま
りホールは感光体表面の負電荷に引き寄せられる様に感
光体表面に向けて電荷輸送層を移動し、表面電荷を打ち
消す。これによって静電潜像が形成される。したがっ
て、感光体2の光減衰特性は感光体2の膜厚、特に電荷
輸送層の厚みと密接に関連している。図1に示す如く、
感光体2にはクリーニング部5を始めとして多くの当接
部材が当接しているため、画像形成装置の稼動時間や印
刷枚数などの増大に応じて電荷輸送層の膜厚が減少して
いくと、電荷輸送層にかかる電界が変化し、そのためキ
ャリアの易動度が変化し、感光体2の光減衰特性が変動
してしまう。また、感光体2の光減衰特性は感光体2の
膜厚以外の要因、例えば装置環境によっても変動するこ
とがある。また、現像γ特性についても、装置環境、特
に湿度の影響や、感光体の膜厚によって大きく異なるこ
とがある。
【0044】このように、画像形成装置の使用状態によ
って感光体2の光減衰特性や現像γ特性が大きく変動し
てしまうと、最適帯電バイアス、最適露光エネルギーお
よび最適現像バイアスが使用状態によって上記のように
求めた最適値からずれてしまうことがある。そこで、以
下に説明するように、予め幾つかの使用状態を想定して
各使用状態での最適帯電バイアス、最適露光エネルギー
および最適現像バイアスをメモリ127に記憶するとと
もに、実使用では使用状態に対応する最適帯電バイア
ス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを読み
出して帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイア
スを最適化するのが望ましい。
【0045】なお、この第2実施形態にかかる画像形成
装置の機械的および電気的構成は第1実施形態のそれと
同一であり、また具体的な動作についても、制御ユニッ
ト1による最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよ
び最適現像バイアスの設定処理の一部が相違しているの
みで、その他の動作については第1実施形態のそれと同
じである。したがって、ここでは、図14および図15
を参照しつつ、第1実施形態との相違点を中心に説明す
る。
【0046】図14は、第2実施形態における濃度制御
因子の最適化処理を示すフローチャートである。また、
図15は、この第2実施形態の動作を模式的に示す図で
ある。この第2実施形態では、使用状態として「温湿度
環境」および「感光体の膜厚」を設定し、各使用状態で
の最適条件(最適帯電バイアス、最適露光エネルギーお
よび最適現像バイアス)を図14に示す処理手順で求
め、使用状態と対応させながら、メモリ127に記憶す
る。なお、図15の「温湿度環境」の欄中、各記号H
H,NN,LLはそれぞれ「高温高湿環境」、「常温常
湿環境」および「低温低湿環境」を示している。
【0047】この第2実施形態では、まず最初の使用状
態、例えば「HH」環境で、かつ感光体2の膜厚t1に
おいて、図14に示す処理手順によって最適帯電バイア
スVa(H1)、最適露光エネルギーE(H1)および最適現像
バイアスVb(H1)を求め、その使用状態に対応させなが
らメモリ127に記憶する。
【0048】まず、帯電バイアスVaを、帯電バイアス
発生部121によって設定可能な可変範囲の最小値、つ
まり最小帯電バイアスVaminに設定する(ステップS1
1)。そして、オペレータなどが使用状態に対応する感
光体2の光減衰特性をキーボードなどの操作部(図示省
略)を介して画像形成装置に入力する。これによって、
制御ユニット1は光減衰特性を取得し、メモリ127に
一時的に記憶する(ステップS21)。また、オペレー
タは、特定のトナー色について使用状態に対応する現像
γ特性を操作部によって画像形成装置に入力する。これ
によって、制御ユニット1は現像γ特性を取得し、メモ
リ127に一時的に記憶する(ステップS22)。
【0049】次に、制御ユニット1のCPU124はメ
モリ127から光減衰特性および現像γ特性を読み出
し、第1実施形態(図3)と同様にして、高濃度側目標
濃度でトナー像を形成するための露光エネルギーEと現
像バイアスVbとの相関データを高濃度側相関データと
して求め(ステップS14)、低濃度側目標濃度でトナ
ー像を形成するための露光エネルギーEと現像バイアス
Vbとの低濃度側相関データを求めた(ステップS1
5)後、高濃度側相関データと低濃度側相関データとの
積集合を求める(ステップS16)。
【0050】このようにして、ステップS22で取得し
た特定トナー色について帯電バイアスVaでの最適露光
エネルギーおよび最適現像バイアスが求められると、ス
テップS17で全てのトナー色について帯電バイアスV
aでの最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスが求
められたか否かを判断し、このステップS17で「N
O」と判断する間、残りのトナー色について上記ステッ
プS13〜S17の処理を繰り返して各トナー色につい
て帯電バイアスVaでの最適露光エネルギーおよび最適
現像バイアスを求め、メモリ127に記憶していく。
【0051】一方、ステップS17で全てのトナー色に
ついて帯電バイアスVaでの最適露光エネルギーおよび
最適現像バイアスが求められたと判断すると、次のステ
ップS18で帯電バイアスVaが最大帯電バイアスVama
xを超えているか否かを判断し、最大帯電バイアスVama
x以下である間、ステップS19で帯電バイアスVaを微
小量ΔVaだけインクリメントした後、ステップS12
に戻って上記ステップS21,S22,S14〜S17
を実行して各帯電バイアスVaでの最適露光エネルギー
および最適現像バイアスを求める。
【0052】さらに、このようにして求められた最適解
のうち、露光エネルギーの可変範囲および現像バイアス
の可変範囲のいずれにも該当するものを最適値として選
定し、その最適値で示される、最適帯電バイアスVa(H
1)、最適露光エネルギーE(H1)および最適現像バイアス
Vb(H1)を求め、メモリ127に記憶していく。こうす
ることで、最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよ
び最適現像バイアスの全てを可変範囲に収めることがで
きる。
【0053】次に感光体の膜厚t2の状態についても、
上記一連の処理(図14)を実行して各使用状態に対応
する帯電バイアスVa(H2)、最適露光エネルギーE(H2)
および最適現像バイアスVb (H2)を求め、メモリ127
に記憶する。これらの動作を他の使用状態についても行
い、メモリ127中にデータテーブルを作成する(図1
5参照)。
【0054】なお、これら一連の動作は、例えば、装置
の組立完了段階に行われる。そして、工場から出荷され
ユーザの手元に着いた装置は、適当なタイミング(例え
ば装置起動時や印刷待機中など)で、CPU124は装
置内に配設された温湿度センサの出力によって検出され
る温湿度情報、および総稼動時間や総印刷枚数などのデ
ータから推測される感光体膜厚に基づき、装置の使用状
態を検出し、その検出結果に対応する最適条件をメモリ
127中のデータテーブル(図15)から読み出して最
適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適現像バ
イアスを設定する。このように第2実施形態では、CP
U124が本発明の「膜厚導出手段」および「最適化手
段」として機能することによって、常に使用状態に対応
する最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適
現像バイアスで画像形成を行うことができ、トナー像の
さらなる安定性を図ることができる。
【0055】なお、上記第2実施形態では、図15に示
すように予め幾つかの使用状態を想定して各使用状態で
の最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適現
像バイアスをメモリ127に記憶しているが、最適帯電
バイアス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアス
の代わりに各使用状態での光減衰特性および現像γ特性
をメモリ127に記憶させておき、適当なタイミングで
装置の使用状態に対応する光減衰特性および現像γ特性
を読み出し、図14と同様の処理フローで最適帯電バイ
アス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを求
めるようにしてもよい。
【0056】C.第3実施形態 図3に示す第1実施形態および図14に示す第2実施形
態では、各帯電バイアスVaでの感光体2の光減衰特性
が予め既知であり、その光減衰特性をキーボードなどの
操作部(図示省略)を介してオペレータが画像形成装置
に入力している(ステップS11,S21)が、図3の
ステップS11や図14のステップS21の代わりに図
16に示す「光減衰特性の測定処理」を実行することに
よって、各帯電バイアスVaでの感光体2の光減衰特性
を実測するようにしてもよい。なお、この第3実施形態
にかかる画像形成装置の機械的および電気的構成は第1
実施形態のそれと同一であり、また制御ユニット1によ
り装置各部を制御して感光体2の光減衰特性を実測して
いる点を除き、装置全体の動作についても第1実施形態
のそれと同じである。したがって、ここでは、図16を
参照しつつ、第1実施形態との相違点である「光減衰特
性の測定処理」を中心に説明する。
【0057】図16は、この発明にかかる画像形成装置
の第3実施形態において実行される光減衰特性の測定処
理を示すフローチャートである。この測定処理では、帯
電バイアスVaを固定した状態で以下のステップS12
1〜125を実行することによって帯電バイアスVaで
の感光体2の光減衰特性を実測する。
【0058】まず露光エネルギーEを最小露光エネルギ
ーEminに設定する(ステップS121)。そして、そ
の露光エネルギーEでベタパッチ画像に相当するベタパ
ッチ潜像を感光体2に形成(ステップS122)後、表
面電位を測定する表面電位測定装置によってそのベタパ
ッチ潜像の表面電位を測定し(ステップS123)、露
光エネルギーEと表面電位とを対応させながらメモリ1
27に記憶する。
【0059】こうして露光エネルギーEで感光体2の表
面に光ビームLを照射した時の感光体2の表面電位が求
まると、ステップS124で露光エネルギーEが最大露
光エネルギーEmaxを超えているか否かを判断し、「N
O」、つまり露光エネルギーEが最大露光エネルギーE
max以下である間、ステップS125で露光エネルギー
Eを微小量ΔEだけインクリメントした後、ステップS
122に戻って上記ステップS122,S123を実行
して各露光エネルギーEで感光体2の表面に光ビームL
を照射した時の感光体2の表面電位を求め、メモリ12
7に記憶する。
【0060】このような一連の処理(ステップS121
〜125)によって、図4や図5の実線で示す感光体2
の光減衰特性が得られる。なお、こうして光減衰特性が
得られた後においては、上記第1実施形態や第2実施形
態と同様にして、最適帯電バイアス、最適露光エネルギ
ーおよび最適現像バイアスを求めている。
【0061】以上のように、この第3実施形態によれ
ば、感光体2の光減衰特性を正確に求めることができ
る。特に、第1および第2実施形態と対比した場合、次
のような作用効果が得られる。すなわち、第1および第
2実施形態では、感光体2の光減衰特性が予め既知であ
るという前提に立っているが、同一規格で感光体を複数
個製造したとしても、それぞれ個体差があり、必ずしも
同一の光減衰特性を有するものではなく、むしろ各感光
体2ごとに光減衰特性が相違しているのが一般的であ
る。特に感光体の疲労・劣化度合いは、使用状態(例え
ば、連続印字枚数や装置休止時間)により変化する。こ
の度合いも想定して、感光体の光減衰特性をメモリに記
憶させておけば良いのであるが、メモリ量が増えるだけ
で現実的ではない。したがって、本実施形態の如く感光
体2の光減衰特性を実測することによって、感光体の個
体差による影響を受けず、しかも使用状態に対応しなが
ら、感光体2の光減衰特性を正確に求めることができ
る。そのため、その実測された光減衰特性に基づき求め
られる最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最
適現像バイアスは、第1および第2実施形態で求められ
るそれらに比べて、より精度の高いものとなり、その結
果、トナー像をより安定して形成することができる。
【0062】なお、この第3実施形態では、光減衰特性
を実測するためにベタパッチ潜像を感光体2に形成して
いるが、ベタパッチ潜像に限定されるものではなく、ベ
タパッチ画像に近い高濃度画像、例えばそのパッチ画像
全体に対するドットの面積率が約80%以上の画像の潜
像を感光体2に形成し、該潜像の表面電位を測定するよ
うにしてもよい。
【0063】また、上記第3実施形態では、表面電位測
定装置によって感光体2の表面電位を測定しているが、
予め画像形成装置に表面電位測定用のセンサを感光体2
の外周面に沿って配設しておいてもよい。この場合、セ
ンサを現像位置周辺に配置すると、現像時の感光体の表
面電位を測定できるのでより好ましい。
【0064】D.第4実施形態 図3に示す第1実施形態および図14に示す第2実施形
態では、各トナー色について現像γ特性が予め既知であ
り、その現像γ特性をキーボードなどの操作部(図示省
略)を介してオペレータが画像形成装置に入力している
(ステップS12,S22)が、図3のステップS12
や図14のステップS22の代わりに図17に示す「現
像γ特性の測定処理」を実行することによって、現像γ
特性を実測するようにしてもよい。なお、この第4実施
形態にかかる画像形成装置の機械的および電気的構成は
第1実施形態のそれと同一であり、また制御ユニット1
により装置各部を制御して現像γ特性を実測している点
を除き、装置全体の動作についても第1実施形態のそれ
と同じである。したがって、ここでは、図17を参照し
つつ、第1実施形態との相違点である「現像γ特性の測
定処理」を中心に説明する。
【0065】図17は、この発明にかかる画像形成装置
の第4実施形態において実行される現像γ特性の測定処
理を示すフローチャートである。この測定処理では、ま
ず現像バイアスVbを最小現像バイアスVbminに設定す
る(ステップS131)。そして、所定の露光エネルギ
ーEで感光体2の表面にベタパッチ潜像を形成した後、
その現像バイアスVbでベタパッチ潜像をトナー現像し
てベタパッチ画像を形成し、そのベタパッチ画像を中間
転写ベルト71上に一次転写する(ステップS13
2)。
【0066】次のステップS133で現像バイアスVb
が最大現像バイアスVbmaxを超えているか否かを判断
し、「NO」、つまり現像バイアスVbが最大現像バイ
アスVbmax以下である間、ステップS134で現像バイ
アスVbを微小量ΔVbだけインクリメントした後、ステ
ップS132に戻って上記ステップS132,S133
を実行して各現像バイアスVbでベタバッチ画像を形成
するとともに、該ベタパッチ画像を中間転写ベルト71
に一次転写する。
【0067】一方、ステップS133で「YES」と判
断すると、ステップS135に進んで、パッチセンサP
Sからの出力される信号に基づき中間転写ベルト71上
に並べて形成された複数個のベタパッチ画像の光学濃度
を求め、現像バイアスに対応させながら光学濃度をメモ
リ127に記憶する。
【0068】こうして、特定のトナー色について現像γ
特性が得られる。なお、こうして現像γ特性が得られた
後においては、上記第1実施形態や第2実施形態と同様
にして、感光体2の光減衰特性とに基づいて最適露光エ
ネルギーおよび最適現像バイアスを求めている。
【0069】以上のように、この第4実施形態によれ
ば、現像γ特性を正確に求めることができる。特に、第
1および第2実施形態と対比した場合、次のような作用
効果が得られる。すなわち、第1および第2実施形態で
は、現像γ特性が予め既知であるという前提に立ってい
るが、感光体と同様に同一規格で現像器を複数個製造し
たとしても、それぞれ個体差があり、必ずしも同一の現
像γ特性を有するものではなく、むしろ各現像器ごとに
現像γ特性が相違しているのが一般的である。特に現像
器の疲労度合い(残留トナーの状態や現像器構成部材、
特に現像ローラの表面状態)は使用状態に依存し、それ
によって現像γ特性が変化する。したがって、本実施形
態の如く感光体2の現像γ特性を実測することによっ
て、現像器の個体差による影響を受けず、しかも使用状
態に対応しながら、現像γ特性を正確に求めることがで
きる。そのため、その実測された現像γ特性に基づき求
められる最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび
最適現像バイアスは、第1および第2実施形態で求めら
れるそれらに比べて、より精度の高いものとなり、その
結果、トナー像をより安定して形成することができる。
【0070】なお、この第4実施形態では、現像γ特性
を実測するためにベタパッチ画像を形成しているが、ベ
タパッチ画像に限定されるものではなく、ベタパッチ画
像に近い高濃度画像、例えばそのパッチ画像全体に対す
るドットの面積率が約80%以上の画像を形成し、各高
濃度画像の光学濃度を測定するようにしてもよい。
【0071】また、上記第4実施形態では、本発明の
「像担持体」として機能する中間転写ベルト71上に複
数個のパッチ画像を並べて形成し、パッチセンサPSに
よって各パッチ画像の光学濃度を一括して測定している
が、パッチ画像を中間転写ベルト71に一次転写するた
びにパッチ画像の光学濃度を測定したり、パッチ画像を
いくつかのブロックに分割し、各ブロックを一括して測
定したり、あるいは、パッチセンサPSとは異なる濃度
読取り用のセンサを本発明の「濃度測定手段」として感
光体2の外周面に沿って配置して該センサにより感光体
2上に形成されたパッチ画像の光学濃度を測定するよう
にしてもよい。
【0072】さらに、上記において詳述した「現像γ特
性の測定処理」については、第3実施形態にも適用可能
であり、実測された光減衰特性および現像γ特性に基づ
き高濃度側および低濃度側相関データを求めることによ
りトナー像をさらに安定して形成することができる。
【0073】E.第5実施形態 上記第1ないし第4実施形態では、感光体2の光減衰特
性と、現像器の現像γ特性とに基づき、低濃度側相関デ
ータおよび高濃度側相関データを求めているが、次に説
明する第5実施形態の如くいわゆるパッチセンシングに
よって低濃度側相関データおよび高濃度側相関データを
求めるようにしてもよい。なお、この第5実施形態にか
かる画像形成装置の機械的および電気的構成は第1実施
形態のそれと同一であるため、同一符号を付して、それ
ら構成に関する説明は省略する。
【0074】図18は、この発明にかかる画像形成装置
の第5実施形態における濃度制御因子の最適化処理を示
すフローチャートである。また、図19は、第5実施形
態における最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよ
び最適現像バイアスの導出手順を模式的に示す図であ
る。この第5実施形態では、まず、パッチセンシングに
よって高濃度側目標濃度(OD=1.2)でトナー像を
形成するための帯電バイアスVa、露光エネルギーEお
よび現像バイアスVbの相関データを高濃度側相関デー
タとして求める(ステップS31)。より具体的には、
図20に示すフローチャートで示す手順で制御ユニット
1が装置各部を制御し、高濃度側相関データを求めてい
る。
【0075】図20は第5実施形態における高濃度側相
関データの導出手順を示すフローチャートである。ま
ず、パッチ画像を作成する色を最初の色、例えばブラッ
クに設定する(ステップS311)。そして、帯電バイ
アスを予めメモリ127に記憶されている初期値に設定
する一方、複数のパッチ作成条件を設定する(ステップ
S312)。ここでは、帯電バイアスVaをVa(1),Va
(2),…,Va(k)に変化させ、また露光エネルギーEを
E1,E2,…,Emに変化させるとともに、現像バイア
スVbをVb(1),Vb(2),…,Vb(n)に変化させてい
る。
【0076】このようなパッチ作成条件でベタパッチ画
像(高濃度用パッチ画像)を感光体2上に順次形成しな
がら、各パッチ画像を中間転写ベルト71の外周面に一
次転写する(ステップS313)。なお、この実施形態
では、ベタパッチ画像を形成しているが、ベタパッチ画
像に限定されるものではなく、ベタパッチ画像に近い高
濃度画像、例えばそのパッチ画像全体に対するドットの
面積率が約80%以上の画像を形成してもよい。
【0077】次のステップS314では、すべてのパッ
チ作成色についてパッチ画像を作成したか否かを判断
し、「NO」と判断される間は、パッチ作成色を次の色
に設定し(ステップS315)、ステップS312,S
313を繰り返して他のトナー色、つまりシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のベタパッチ
画像を中間転写ベルト71の外周面上にさらに形成して
いく。
【0078】一方、ステップS314で「YES」と判
断すると、各ベタパッチ画像の光学濃度をパッチセンサ
PSで測定する(ステップS316)。なお、この実施
形態では、すべてのパッチ作成色についてベタパッチ画
像を形成した後で、一括してパッチ画像の光学濃度を測
定しているが、各パッチ作成色のベタパッチ画像を形成
する毎にベタパッチ画像の光学濃度を順次測定するよう
にしても、ベタパッチ画像をいくつかのブロックに分割
し、各ブロック毎光学濃度を測定するようにしてもよ
い。この点に関しては、後で説明する低濃度側相関デー
タの導出処理においても同様である。
【0079】これに続いて、ステップS317で高濃度
側目標濃度(OD=1.2)と一致するパッチ作成条件
を「高濃度側相関データ」として抽出する。例えば図1
9に示すように、各パッチ作成条件(Va,E,Vb)で
作成されたベタパッチ画像のうち、パッチ作成条件(V
a(1),E2,Vb(1))、(Va(2),E1,Vb(2))、…な
どで作成されたベタパッチ画像が高濃度側目標濃度と一
致する場合、これら(Va(1),E2,Vb(1))、(Va
(2),E1,Vb(2))、…が高濃度側相関データとなる。
【0080】このようにして高濃度側相関データを求め
た(ステップS31)後、パッチセンシングによって低
濃度側目標濃度(OD=0.2)でトナー像を形成する
ための帯電バイアスVa、露光エネルギーEおよび現像
バイアスVbの相関データを低濃度側相関データとして
求める(ステップS32)。より具体的には、図21に
示すフローチャートで示す手順で制御ユニット1が装置
各部を制御し、低濃度側相関データを求めている。
【0081】図21は第5実施形態における低濃度側相
関データの導出手順を示すフローチャートである。ま
ず、パッチ画像を作成する色を最初の色、例えばブラッ
ク(K)に設定する(ステップS321)。そして、帯
電バイアスを初期値に設定する一方、複数のパッチ作成
条件を設定する(ステップS322)。ここでは、高濃
度側相関データを導出する場合と同様に、帯電バイアス
VaをVa(1),Va(2),…,Va(k)に変化させ、また露
光エネルギーEをE1,E2,…,Emに変化させるとと
もに、現像バイアスVbをVb(1),Vb(2),…,Vb(n)
に変化させている。
【0082】このようなパッチ作成条件で図7に示すよ
うな1on5offのラインパッチ画像LIを本発明の
「低濃度用パッチ画像」として感光体2上に順次形成し
ながら、各パッチ画像を中間転写ベルト71の外周面に
一次転写する(ステップS323)。なお、この実施形
態では、低濃度側画像として1on5offのラインパ
ッチ画像LIを形成しているが、このラインパッチ画像
に限定されるものではなく、種々のハーフトーン画像を
パッチ画像として用いることができる。ただし、パッチ
画像LIを低濃度側のパッチ画像として用いた場合に
は、次のような作用効果が得られる。
【0083】従来、線画像の画像濃度を調整するため
に、例えば特開平9−50155号公報に記載の発明で
は、3ドットラインのペア群を3ドットおきに出力して
なるパッチ画像を用いており、このパッチ画像をセンサ
によって読み取ることでライン幅を検出している。そし
て、こうして検出されるライン幅に基づき、レーザーパ
ワーを制御することで所望のライン幅が得られるように
露光量を調整し、理想のライン線画像を得ている。しか
しながら、線画像の基本はレーザービーム1本で描画さ
れる1ドットラインであり、従来例の如く複数ドットラ
インのライン幅を制御しただけでは線画像を十分に調整
したとはいえない。これに対し、本実施形態では、図7
に示すように、互いに離隔配置された複数本の1ドット
ラインで構成されるトナー像がラインパッチ画像として
形成される。そして、後述するように、このラインパッ
チ画像の光学濃度を測定し、低濃度側目標濃度となるよ
うに調整しているので、1ドットラインからなる線画像
の画像濃度を安定化させることができる。
【0084】また、ラインパッチ画像が1on5off
となっている点でも有利な作用効果が得られる。光ビー
ムLは一般的にガウス型の光強度分布を有しており、通
常光強度の最大値に対して約50%レベルでのスポット
径が設計解像度に対応するように設計スポット径を調整
することが多いが、この場合、露光エネルギーとして有
効な1/eに対応する有効露光スポット径は設計スポ
ット径よりも大きくなることから、隣接する1ドットラ
イン同士のライン間隔が狭い場合には、隣接する有効露
光スポット同士が干渉し合い、その干渉によりライン間
の表面電位が変化するという問題である。これによっ
て、元来1ドットラインとして描画したラインの線幅が
太ってしまう。これに対し、本実施形態の如く隣接する
1ドットラインの間に5ライン分の間隔を設けることに
よって、かかる問題を解消することができる。つまり、
隣接するラインの影響を受けずに孤立1ドットライン群
を形成することができる。もちろん、6ライン以上離間
させるように構成してもよいのであるが、off本数が
増大すると、それに伴って低濃度側目標濃度を低下させ
る必要があり、パッチセンサPSの測定感度の面で問題
がある場合がある。したがって、本実施形態の如くライ
ンパッチ画像として1on5offを用いることはこれ
らの点を総合的に考慮すると、最も効果的なパッチ画像
といえる。
【0085】なお、パッチセンサの測定感度を上げると
いう観点で、低濃度側目標濃度を上げる場合は、例え
ば、横1on5off、縦1on5offのいわゆる格
子パターンが孤立1ドットライン群の形成という意味で
好ましい。
【0086】次のステップS324では、すべてのパッ
チ作成色についてパッチ画像を作成したか否かを判断
し、「NO」と判断される間は、パッチ作成色を次の色
に設定し(ステップS325)、ステップS322,S
323を繰り返して他のトナー色、つまりシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のラインパッ
チ画像を中間転写ベルト71の外周面上にさらに形成し
ていく。
【0087】一方、ステップS324で「YES」と判
断すると、各ラインパッチ画像の光学濃度をパッチセン
サPSで測定する(ステップS326)。
【0088】これに続いて、ステップS327で低濃度
側目標濃度(OD=0.2)と一致するパッチ作成条件
を「低濃度側相関データ」として抽出する。例えば図1
9(b)に示すように、各パッチ作成条件(Va,E,
Vb)で作成されたラインパッチ画像のうち、パッチ作
成条件(Va(1),E2,Vb(2))、(Va(2),E1,Vb
(1))、…などで作成されたラインパッチ画像が低濃度
側目標濃度と一致する場合、これら(Va(1),E2,Vb
(2))、(Va(2),E1,Vb(1))、…が低濃度側相関デ
ータとなる。
【0089】このようにして高濃度側相関データおよび
低濃度側相関データが求まると、両者の積集合を求める
(ステップS33)。例えば図19に示すように高濃度
側相関データおよび低濃度側相関データがそれぞれ求め
られた場合、高濃度側相関データおよび低濃度側相関デ
ータの積集合は相関データ(Va(2),E2,Vb(2))と
なる。そこで、帯電バイアスVa(2)、露光エネルギーE
2および現像バイアスVb(2)をそれぞれ最適帯電バイア
ス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスとして
設定し、メモリ127に記憶する。なお、ここでは、積
集合に属する相関データが相関データ(Va(2),E2,
Vb(2))のみとなっている場合を例示して説明したが、
複数の相関データが存在する場合には積集合に属する一
の相関データを選択し、その相関データを構成する帯電
バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスをそれぞ
れ最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適現
像バイアスとして設定すればよい。
【0090】なお、解が複数個でてきた場合は、任意の
解を選択することが可能であるが、感光体のいわゆる半
減露光エネルギーE1/2に対し、2〜5倍、さらに望
ましくは3〜4倍となる露光エネルギーの解を選択する
と、画像の解像度階調性が向上するので好ましい。
【0091】以上のように、この実施形態によれば、第
1実施形態と同様に、各トナー色についてトナー像の画
像濃度を低濃度側目標濃度(OD=0.2)および高濃度側目
標濃度(OD=1.2)に調整し、広い濃度範囲にて画像を安
定して形成することができる。また、この実施形態で
は、トナー像の画像濃度を調整するための濃度調整因子
として帯電バイアスを採用しており、上述したように帯
電バイアスの設定値に応じて感光体2の光減衰特性が変
化してしまうが、さらに別の濃度調整因子として露光エ
ネルギーおよび現像バイアスを採用しているため、低濃
度側目標濃度でトナー像を形成するために必要となる最
適解、つまり低濃度側相関データを広範囲に求めること
ができるとともに、高濃度側についても目標濃度でトナ
ー像を形成するために必要となる最適解、つまり高濃度
側相関データを広範囲に求めることができる。このよう
に、帯電バイアスに応じて感光体2の光減衰特性が変動
することを考慮し、帯電バイアスに対応して露光エネル
ギーおよび現像バイアスを最適化することで各目標濃度
のトナー像の形成を可能としている。しかも、高濃度と
低濃度の2点でトナー像の画像濃度を目標濃度に制御す
るためには、上記したように単に低濃度側相関データお
よび高濃度側相関データの積集合を求めることで帯電バ
イアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの最適化を
行うことができる。したがって、この実施形態によれ
ば、広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度を容易
に、しかも確実に安定化することができる。さらに、第
1ないし第4実施形態に比べ、次のような作用効果が得
られる。
【0092】まず、先の実施形態では、感光体2の光減
衰特性および現像器の現像γ特性を予め求めておく必要
があるのに対し、この実施形態ではこれらの特性を予め
求めておく必要がなく、より簡単にトナー像の最適化を
図ることができる。また、メモリに装置の使用状態に応
じたデータを格納しておかなくても良いというメリット
もある。また、上記したように光減衰特性や現像γ特性
は装置の稼動状況や温湿度環境などによって変動するた
め、定期的に行うのが望まれる。特に、この実施形態で
はいわゆるパッチセンシングによって帯電バイアス、露
光エネルギーおよび現像バイアスの最適化を図っている
ため、装置の稼動状況や温湿度環境などに柔軟に対応す
ることができる。ここで、帯電バイアス、露光エネルギ
ーおよび現像バイアスの最適化タイミングとしては、例
えば装置電源が投入された時点、印刷枚数の累積カウン
ト値が所定値になった時点などが挙げられる。
【0093】なお、上記実施形態では、高濃度側および
低濃度側において、目標濃度と一致したもののみを相関
データとしているが、目標濃度とほぼ同一、例えば目標
濃度から数%程度ずれたものも相関データとして許容す
るようにしてもよい。また、ステップS31で得られた
複数個の相関データ(Va(1),E2,Vb(1))、(Va
(2),E1,Vb(2))、…から高濃度側相関データの関数
を導き出すとともに、低濃度側についてもステップS3
2で得られた複数の相関データ(Va(1),E2,Vb
(2))、(Va(2),E1,Vb(1))、…から低濃度側相関
データの関数を導き出し、これら2つの関数に基づき積
集合を演算し、この演算結果から最適帯電バイアス、最
適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを設定するよ
うにしてもよい。
【0094】F.第6実施形態 ところで、上記第1ないし第5実施形態では、可変範囲
内で帯電バイアスを振りながら、各帯電バイアスでの露
光エネルギーおよび現像バイアスの最適解CPを求めて
いるが、露光パワー制御部123によって露光エネルギ
ーを変更設定できる範囲と、現像バイアス発生部126
によって現像バイアスを変更設定できる範囲とはそれぞ
れ有限である。したがって、上記のようにして求めた最
適露光エネルギーが露光エネルギーの可変範囲から外れ
ている、または上記のようにして求めた最適現像バイア
スが現像バイアスの可変範囲から外れていることがあ
る。そこで、この第6実施形態では、以下に説明するよ
うに帯電バイアスの設定方法を工夫することによって帯
電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの最適
化に要する処理ステップおよび処理時間の短縮を図って
いる。
【0095】すでに図10および図11を参照しながら
説明したように、帯電バイアスを例えば増大させると、
感光体2の光減衰特性は増大側にシフトする。ただし、
そのシフト量は露光エネルギーに応じて変化しており、
低エネルギー側(図面の左手側)で比較的大きく、露光
エネルギーの増大に伴って減少していき、高エネルギー
側(図面の右手側)ではほぼゼロとなっている。また、
帯電バイアスの増大による光減衰特性の変動に伴って、
高濃度側相関データおよび低濃度側相関データともに変
動し、例えば図13に示すように高濃度側相関データと
低濃度側相関データとの積集合は帯電バイアス増大前の
積集合から帯電バイアス増大時の積集合にシフト移動す
る。もちろん、帯電バイアスを減少させた場合には、低
濃度側相関データ、高濃度側相関データおよび積集合は
ともに帯電バイアス増大時とは逆の方向にシフト移動す
る。このように、帯電バイアスを変更設定させることに
よって最適解CP(最適露光エネルギーおよび最適現像
バイアス)を変化させることができる。
【0096】そこで、第6実施形態にかかる画像形成装
置では、帯電バイアスVaを固定しながら、その帯電バ
イアスVaでの最適露光エネルギーまたは最適現像バイ
アスが可変範囲内に収まっていない場合、そのズレ状態
を確認し、そのズレ状態に対応して帯電バイアスを増減
設定した後、その帯電バイアスでの最適解(露光エネル
ギーおよび現像バイアス)を求めている。こうすること
で、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを可変
範囲に短時間で、しかも確実に収めることができる。以
下、図22および図23を参照しつつ第6実施形態につ
いて詳述する。
【0097】図22は、この発明にかかる画像形成装置
の第6実施形態における濃度制御因子の最適化処理を示
すフローチャートである。また、図23は、積集合と可
変範囲との関係を示す模式図である。なお、ここでは、
発明内容の理解を容易とするため、露光エネルギーのみ
が所定の可変範囲(El〜Eh)で変更可能となってお
り、現像バイアスについては最適現像バイアスのズレ量
よりも広い範囲にわたって可変可能となっていると仮定
する。
【0098】この実施形態にかかる画像形成装置では、
上記第1ないし第5実施形態と同様にして積集合を求め
る。つまり、帯電バイアスVaを予めメモリ127に設
定記憶されている初期値に設定した(ステップS41)
後、その帯電バイアスVaでの高濃度側相関データおよ
び低濃度側相関データを求めるとともに、それらの相関
データの積集合を求め(ステップS42)、その積集合
に属する露光エネルギーEおよび現像バイアスVbを求
める。
【0099】そして、ステップS42で求められた露光
エネルギーEが露光パワー制御部123によって可変可
能なエネルギー範囲(El〜Eh)内に収まっているか否
かを判別し、収まっている場合には、第1ないし第5実
施形態と同様に、上記帯電バイアスVa、露光エネルギ
ーEおよび現像バイアスVbをそれぞれ最適帯電バイア
ス、最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスとして
設定する(ステップS44)。
【0100】一方、ステップS42で求められた露光エ
ネルギーEが露光パワー制御部123によって可変可能
なエネルギー範囲(El〜Eh)から外れていると判別し
た時には、ステップS45に進んでそのズレ方向を判別
する。つまり、露光エネルギーEが、例えば図23
(a)に示すように可変範囲の下限値Elを超えて低エ
ネルギー側に外れているのか、同図(b)に示すように
該可変範囲の上限値Ehを超えて高エネルギー側に外れ
ているのかを判別する。
【0101】具体的には、制御ユニット1のCPU12
4は、高濃度側相関データおよび低濃度側相関データの
それぞれについて下限値Elに対応する現像バイアスVb
(h)、Vb(l)を求める。そして、Vb(h)>Vb(l)のと
き、低エネルギー側に外れている(同図(a))、Vb
(h)<Vb(l)のとき、高エネルギー側に外れている(同
図(b))、と判別する。なお、具体的な判別手法につ
いては、この実施形態に限定されるものではなく、例え
ば高濃度側相関データおよび低濃度側相関データのそれ
ぞれについて上限値Ehに対応する現像バイアスを求
め、それらの大小対比に基づきズレ方向を判別するよう
にしてもよい。
【0102】ステップS45により低エネルギー側に外
れていると判別したときには、ステップS46に進んで
帯電バイアスを高く再設定した後、ステップS42に戻
って露光エネルギーおよび現像バイアスの最適化を再度
実行する。一方、ステップS45により高エネルギー側
に外れていると判別したときには、ステップS47に進
んで帯電バイアスを低く再設定した後、ステップS42
に戻って露光エネルギーおよび現像バイアスの最適化を
再度実行する。
【0103】以上のように、この第6実施形態によれ
ば、露光パワー制御部123によって可変可能なエネル
ギー範囲(El〜Eh)が比較的狭い場合であっても、必
要に応じて帯電バイアスを変更設定して最適露光エネル
ギーを上記可変範囲に収めることができ、帯電バイア
ス、露光エネルギーおよび現像バイアスを確実に最適化
することができる。しかも、ステップS42で求めた露
光エネルギーが可変範囲から外れたとしても、そのズレ
方向を判別し、そのズレ方向に対応して帯電バイアスを
増減設定しているため、より少ない処理ステップで最適
露光エネルギーを上記可変範囲に収めることができ、短
時間で効率良く帯電バイアス、露光エネルギーおよび現
像バイアスを最適化することができる。
【0104】なお、上記第6実施形態では、現像バイア
スについては可変範囲を超えるおそれがないという仮定
に基づき説明しているが、ステップS42で求めた現像
バイアスが現像バイアスの可変範囲を超える場合にも、
上記と同様に、そのズレ方向に応じて帯電バイアスを再
設定するようにすればよい。
【0105】G.その他 なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものでは
なく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの
以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上
記実施形態では、直流成分の現像バイアスを現像ユニッ
ト4に印加しているが、例えば図24に示すように直流
成分Vb(DC)に交流成分を重畳した現像バイアスを印加
するようにしてもよい。このような現像バイアスを用い
る場合、現像バイアスを最適現像バイアスに制御するた
めに、直流成分Vb(DC)を変更してもよいし、直流成分
Vb(DC)を固定したまま交流成分のピーク間電圧Vp-pを
変更したり、交流成分の一周期Tにおける高電位期間t
hと低電位期間tlとの比(デューティ)を変更してもよ
い。また、直流成分Vb(DC)を固定したまま、ピーク間
電圧Vp-pおよび比(デューティ)の両方を制御するよ
うにしてもよい。あるいはまた、交流成分の周波数を制
御するようにしても良い。
【0106】また、上記実施形態では、高濃度側目標濃
度として光学濃度OD=1.2を用いるとともに、低濃
度側目標濃度として光学濃度OD=0.2を用いている
が、各目標濃度の設定値はこれに限定されるものではな
い。
【0107】また、上記実施形態では、4色のトナーを
用いたカラー画像を形成することができる画像形成装置
であったが、本発明の適用対象はこれに限定されるもの
ではなく、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置に
も当然に適用することができる。また、上記実施形態に
かかる画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部
装置よりインターフェース112を介して与えられた画
像を複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートな
どのシートに形成するプリンタであるが、本発明は複写
機やファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成装
置全般に適用することができる。
【0108】さらに、上記実施形態では、感光体2上の
トナー像を中間転写ベルト71に転写し、このトナー像
をパッチ画像として、その光学濃度を検出するととも
に、その検出結果に基づき最適露光エネルギーおよび最
適現像バイアスを求めているが、中間転写ベルト以外の
像担持体(転写ドラム、転写ベルト、転写シート、中間
転写ドラム、中間転写シート、反射型記録シートあるい
は透過性記憶シートなど)にトナー像を転写してパッチ
画像を形成する画像形成装置にも本発明を適用すること
ができる。
【0109】さらにまた、上記実施形態では、高濃度パ
ッチ形成後低濃度パッチを形成しているが、これらを混
合したパッチを形成することも可能である。
【0110】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、低濃
度側目標濃度でトナー像を形成するために必要となる低
濃度側相関データと、高濃度側目標濃度でトナー像を形
成するために必要となる高濃度側相関データとを求め、
これら低濃度側相関データおよび高濃度側相関データの
積集合を求めた後、その積集合に属する一の相関データ
を構成する帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バ
イアスをそれぞれ最適帯電バイアス、最適露光エネルギ
ーおよび最適現像バイアスとして設定しているので、高
濃度と低濃度の2点でトナー像の画像濃度を目標濃度に
制御することができ、広濃度範囲にわたってトナー像の
画像濃度を確実に保証して画像の安定性を向上させるこ
とができる。
【0111】また、この発明では、トナー像の画像濃度
を調整するための濃度調整因子として帯電バイアスを採
用しており、上述したように帯電バイアスの設定値に応
じて感光体の光減衰特性が変化するが、帯電バイアスに
対応して露光エネルギーおよび現像バイアスを最適化す
ることで各目標濃度のトナー像の形成を可能としてい
る。しかも、高濃度と低濃度の2点でトナー像の画像濃
度を目標濃度に制御するためには、上記したように単に
低濃度側相関データおよび高濃度側相関データの積集合
を求めることで帯電バイアス、露光エネルギーおよび現
像バイアスの最適化を行うことができる。したがって、
広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度を容易に、し
かも確実に安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる画像形成装置の第1実施形態
を示す図である。
【図2】図1の画像形成装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】図1の画像形成装置における濃度調整因子の最
適化処理を示すフローチャートである。
【図4】帯電バイアスVaminでの感光体の光減衰特性
と、高濃度側相関データとの関係を示すグラフである。
【図5】帯電バイアスVaminでの感光体の光減衰特性
と、低濃度側相関データとの関係を示すグラフである。
【図6】現像γ特性の一例を示すグラフである。
【図7】ライン画像を模式的に示す図である。
【図8】第1実施形態における低濃度側相関データの導
出処理を示すフローチャートである。
【図9】帯電バイアスVaminでの高濃度側相関データ、
低濃度側相関データおよび積集合の関係を示すグラフで
ある。
【図10】帯電バイアス(Vamin+ΔVa)での感光体
の光減衰特性と、高濃度側相関データとの関係を示すグ
ラフである。
【図11】帯電バイアス(Vamin+ΔVa)での感光体
の光減衰特性と、低濃度側相関データとの関係を示すグ
ラフである。
【図12】帯電バイアス(Vamin+ΔVa)での高濃度
側相関データ、低濃度側相関データおよび積集合の関係
を示すグラフである。
【図13】最適解と、現像バイアスおよび露光エネルギ
ーの可変範囲との関係を示す図である。
【図14】第2実施形態における濃度制御因子の最適化
処理を示すフローチャートである。
【図15】この第2実施形態の動作を模式的に示す図で
ある。
【図16】第3実施形態において実行される光減衰特性
の測定処理を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態において実行される現像γ特性
の測定処理を示すフローチャートである。
【図18】第5実施形態における濃度制御因子の最適化
処理を示すフローチャートである。
【図19】第5実施形態における最適帯電バイアス、最
適露光エネルギーおよび最適現像バイアスの導出手順を
模式的に示す図である。
【図20】第5実施形態における高濃度側相関データの
導出手順を示すフローチャートである。
【図21】第5実施形態における低濃度側相関データの
導出手順を示すフローチャートである。
【図22】第6実施形態における濃度制御因子の最適化
処理を示すフローチャートである。
【図23】積集合と可変範囲との関係を示す模式図であ
る。
【図24】現像ユニットに与えられる現像バイアスの一
例を示す図である。
【符号の説明】
1…制御ユニット(制御手段) 2…感光体 3…帯電ユニット(帯電手段) 4…ロータリー現像ユニット(現像手段) 4K,4C,4M,4Y…現像器(現像手段) 6…露光ユニット(露光手段) 12…エンジンコントローラ(制御手段) 71…中間転写ベルト(像担持体) 121…帯電バイアス発生部 123…露光パワー制御部 124…CPU(制御手段) 126…現像バイアス発生部 127…メモリ(記憶手段) CP…積集合 E…露光エネルギー L…光ビーム LI…ラインパッチ画像(低濃度用パッチ画像) PS…パッチセンサ(濃度測定手段) Va…帯電バイアス Vb…現像バイアス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 AA02 BB11 DD03 DD05 DD08 DD14 2H027 DA02 DA10 DA15 DE02 DE05 DE07 EA01 EA02 EA05 EB01 EC03 EC06 EC20 EE08 EF09 2H073 AA02 BA04 BA06 BA23 BA27 BA28 2H076 DA06 DA07 DA09 EA01

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体の表面を帯電させる帯電手段と、 前記帯電手段によって帯電された前記感光体の表面に光
    ビームを露光走査して静電潜像を形成する露光手段と、 前記静電潜像をトナーにより顕像化してトナー像を形成
    する現像手段と、 前記帯電手段に与える帯電バイアスと、前記光ビームの
    露光エネルギーと、前記現像手段に与える現像バイアス
    とを最適化して前記現像手段によって形成されるトナー
    像の画像濃度を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、低濃度側目標濃度でトナー像を形成す
    るための帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイ
    アスの低濃度側相関データと、前記低濃度側目標濃度よ
    りも高濃度の高濃度側目標濃度でトナー像を形成するた
    めの帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアス
    の高濃度側相関データとの積集合に属する一の相関デー
    タを最適帯電バイアス、最適露光エネルギーおよび最適
    現像バイアスとして設定し、帯電バイアス、露光エネル
    ギーおよび現像バイアスを最適化することを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、種々の帯電バイアスに
    おける前記感光体の光減衰特性と、前記現像手段の現像
    γ特性とに基づき、前記低濃度側相関データおよび前記
    高濃度側相関データを求める請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 種々の感光体膜厚にそれぞれ対応しなが
    ら、各膜厚での最適帯電バイアス、最適露光エネルギー
    および最適現像バイアスを記憶する記憶手段をさらに備
    え、 前記制御手段は、前記感光体の膜厚を求める膜厚導出手
    段と、前記膜厚導出手段によって求められた感光体膜厚
    に対応する帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バ
    イアスを前記記憶手段から読み出し、前記最適帯電バイ
    アス、前記最適露光エネルギーおよび前記最適現像バイ
    アスとしてそれぞれ設定する最適化手段とを備える請求
    項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記感光体の表面電位を測定する表面電
    位測定手段をさらに備え、 前記制御手段は、帯電バイアスを固定した状態で前記光
    ビームの露光エネルギーを多段階に変更設定しながら、
    各露光エネルギーで静電潜像を形成するとともに前記表
    面電位測定手段によって該静電潜像での表面電位を求
    め、該帯電バイアスにおける前記感光体の光減衰特性を
    得ている請求項2または3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記感光体上に形成されたトナー像を担
    持する像担持体と、 前記感光体上あるいは前記像担持体上に形成されるトナ
    ー像の画像濃度を測定する濃度測定手段をさらに備え、 前記制御手段は、現像バイアスを多段階に変更設定しな
    がら、各現像バイアスでトナー像をパッチ画像として形
    成するとともに前記濃度測定手段によって該パッチ画像
    の画像濃度を求め、前記現像γ特性を得ている請求項2
    ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記感光体上に形成されたトナー像を担
    持する像担持体と、 前記感光体上あるいは前記像担持体上に形成されるトナ
    ー像の画像濃度を測定する濃度測定手段をさらに備え、 前記制御手段は、帯電バイアス、露光エネルギーおよび
    現像バイアスの組み合わせを多段階に変更設定しなが
    ら、各組み合わせで第1トナー像を高濃度用パッチ画像
    として形成するとともに前記濃度測定手段によって該高
    濃度用パッチ画像の画像濃度を求め、該画像濃度が前記
    高濃度側目標濃度とほぼ一致する時の組み合わせを前記
    高濃度側相関データとする一方、帯電バイアス、露光エ
    ネルギーおよび現像バイアスの組み合わせを多段階に変
    更設定しながら、各組み合わせで前記第1トナー像より
    も低濃度の第2トナー像を低濃度用パッチ画像として形
    成するとともに前記濃度測定手段によって該低濃度用パ
    ッチ画像の画像濃度を求め、該画像濃度が前記低濃度側
    目標濃度とほぼ一致する時の組み合わせを前記低濃度側
    相関データとする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記高濃度用パッチ画像では、該パッチ
    画像全体に対するドットの面積率が約80%以上である
    請求項6記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記低濃度用パッチ画像は、ハーフトー
    ン画像である請求項6または7記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記低濃度用パッチ画像は、互いに離隔
    配置された複数本の1ドットラインで構成されており、
    しかも、 前記複数本の1ドットラインは、相互にほぼ平行であ
    り、しかも、隣接する1ドットライン同士はnライン間
    隔(n≧5の整数)だけ離隔している請求項8記載の画
    像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、帯電バイアスを固定
    した状態で最適露光エネルギーおよび最適現像バイアス
    を求め、該最適露光エネルギーが前記露光エネルギーの
    可変範囲から外れている、または該最適現像バイアスが
    前記現像バイアスの可変範囲から外れている場合、可変
    範囲の上限値を超えて外れているのか、該可変範囲の下
    限値を超えて外れているのかを判別し、その判別結果に
    応じて帯電バイアスを変更設定し、その帯電バイアスで
    の最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを求める
    請求項2ないし9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、現像バイアスとして
    直流成分と交流成分とを重畳したバイアスを前記現像手
    段に与えており、前記直流成分、前記交流成分のピーク
    間電圧、前記交流成分の一周期における高電位期間と低
    電位期間との比、および前記交流成分の周波数のうち少
    なくとも一つを制御して前記最適現像バイアスを調整す
    る請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記積集合に複数の
    相関データが含まれるときには、露光エネルギーが前記
    感光体の半減露光エネルギーに対して2ないし5倍とな
    る相関データを前記一の相関データとして選択する請求
    項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記積集合に複数の
    相関データが含まれるときには、露光エネルギーが前記
    感光体の半減露光エネルギーに対して3ないし4倍とな
    る相関データを前記一の相関データとして選択する請求
    項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 帯電手段に対して最適帯電バイアスを
    与えて感光体の表面を帯電させた後、最適露光エネルギ
    ーで光ビームを前記感光体の表面に露光走査して静電潜
    像を形成するとともに、現像手段に対して最適現像バイ
    アスを与えながら前記静電潜像をトナーにより顕像化し
    てトナー像を形成する画像形成方法において、 低濃度側目標濃度でトナー像を形成するために必要とな
    る帯電バイアス、露光エネルギーおよび現像バイアスの
    相関データを低濃度側相関データとして求める第1工程
    と、 前記低濃度側目標濃度よりも高濃度の高濃度側目標濃度
    でトナー像を形成するために必要となる帯電バイアス、
    露光エネルギーおよび現像バイアスの相関データを高濃
    度側相関データとして求める第2工程と、 前記低濃度側相関データと前記高濃度側相関データとの
    積集合を求める第3工程と、 前記積集合に属する一の相関データを構成する帯電バイ
    アス、露光エネルギーおよび現像バイアスをそれぞれ前
    記最適帯電バイアス、前記最適露光エネルギーおよび前
    記最適現像バイアスとして設定する第4工程とを備えた
    ことを特徴とする画像形成方法。
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