JP4827417B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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ここで,画像形成が行われる際には,まず,所定の画像処理手段により画像形成対象となる画像データに基づいて画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調が決定され,予め帯電装置により帯電済みの感光体の表面を前記画像処理手段により決定された前記画素階調を所定の変換情報に基づいて露光量に変換され(通常は線形変換),これにより得られる露光量に従って露光手段により露光される。
ところで,感光体にはその表層部の膜厚や材料特性のばらつき等に起因する個体差があり,その表面を帯電装置により一定条件で一様に帯電させても,感光体ごとに固有の電位の分布が生じる。これがいわゆる帯電ムラである。また,初期電位が等しい領域各々を同一の露光量で露光しても,必ずしも同じ電位にまで下がるわけではなくばらつきが生じる。即ち,露光量の差異に対する電位低下量の差異の比(傾き)に分布(ムラ)がある状況であり,これがいわゆる感度ムラである。
このような各々固有の帯電ムラや感度ムラを有する感光体の表面の各領域について,前記画素階調から前記露光量への変換を同一の(共通の)変換情報に基づいて行うと,同じ露光量で露光しても領域ごとに露光後の電位が異なってしまい,トナーによって現像される濃度(現像濃度)が本来あるべき濃度に対して過不足が生じ,現像ムラ(濃度ムラ)となって表れる。
一般に,画像の濃淡を複数画素の前記画素階調の配列で表現する面積階調方式で階調表現を行う装置(いわゆるデジタル機)の場合,画像の濃淡を画素単位の濃淡のみで表現する装置(いわゆるアナログ機)に比べ,微小な感度ムラや帯電ムラが画像の濃度ムラとして表れにくいものの,空間周期が比較的大きな帯電ムラが存在する場合,面積階調方式で階調表現を行うデジタル機においても濃度ムラを防ぎきれない。
特に,CMYK(シアン,マゼンタ,イエロー,ブラック)の4色のトナー像を重ねるカラー画像形成装置では,CMYの3色のトナー像を重ねて混色グレーの画像を形成するが,露光後の感光体表面に帯電ムラがあると,CMYのバランスが崩れて均一な混色グレー像が形成されない(濃度ムラが生じる)。
これに対し,特許文献1には,静電潜像書き込み用の露光前に,初期電位の分布を補正するための補助露光手段を設ける技術が示されている。
また,特許文献2には,感光体の感度情報に基づいて露光量を補正する技術が,特許文献3には,感光体の回転位置ごとに感度ムラを補正する技術が,特許文献4には,感光体の露光位置ごとに感度ムラを補正する技術が,特許文献5には,感光体の感度分布データに従って感度ムラを補正する技術が各々示されている。
また,特許文献2〜5に示される技術は,いずれも感光体の感度ムラを補正するもの,即ち,基準となる感光体の露光特性(露光量と電位低下量との関係)と制御対象となる感光体の露光特性とにおける傾き(露光量の差異に対する電位低下量の差異の比)の相違分を補正するものであるため,帯電済み感光体の露光前の初期電位に分布がある(帯電ムラがある)場合には,その電位分布がそのままオフセットとして残り,画像の濃度ムラが解消されないという問題点があった。
ここで,図9(a)に示すグラフは前記画素階調を横軸としているが,前記画素階調から前記露光量への変換を,ある一の変換式(係数は固定)或いは変換テーブルに基づいて行う限り,横軸を露光量と見ても等価である。即ち,図9(a)においては,基準となる感光体の特性を表すグラフ線g0と,制御対象となる測定対象である感光体の特性を表すグラフ線g01とは,いずれも同じ変換式(即ち,補正なし)に従って前記画素階調から前記露光量への変換が行われた例であるので,横軸を露光量に置き換えて露光特性(露光量に対する露光後の電位に特性)であるとして見ても等価である。
図9(a)に示すように,一般に,感光体(特に,a−Si感光体)における露光量と露光後の電位との対応を表す露光特性においては,露光量が増大するにつれてほぼ線形的に露光後の電位が下がり,残留電位(最大露光量で露光後に残る電位)への収束領域(露光量の増加に対して電位が低下する傾きがごく緩やとなる範囲)を除く部分ではほぼ線形の露光特性を示す。例えば,図9(a)における測定対象の感光体の露光特性g01においては,前記画素階調をI2としたときの帯電量E2以下の範囲でほぼ線形の露光特性を示し,基準となる感光体の露光特性g0においては,前記画素階調をIs2としたときの帯電量Es2以下の範囲でほぼ線形の露光特性を示している。
また,測定対象の感光体に帯電ムラと感度ムラとが併存する場合,図9(a)に示すように,前記基準露光特性g0との間で,初期電位(露光前の帯電電位,即ち,y切片)の差異(帯電ムラ相当分)と,露光特性の傾きの差異(感度ムラ相当分)とが生じる。このような感光体に対し,露光量の感度ムラ補正(傾きを一致させる補正)を行うと,図9(b)に示すように,帯電ムラに対応する電位差(初期電位の差分)がオフセットとして残り,これが画像の濃度ムラの原因となる。
図10のグラフg02’は,図9(a)のグラフg0に示した電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面の露光に際し,0階調を除く全ての画素階調各々を設定して露光した後の電位を所定の基準特性に一致させるように前記画素階調から露光量への変換を行った場合の前記画素階調と露光後の電位との関係を表すグラフである。
しかしながら,図10に示す結果となるような露光量変換を行うと,露光前の初期電位と前記画素階調を1(0を除く最小値)に設定して露光した後の電位とのギャップΔV0が特に大きくなる。このギャップΔV0が大きすぎると,画像を中間調で表現する場合の濃度の連続性が阻害されるため画質が悪化するという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,装置の大型化や高コスト化を回避しつつ,帯電ムラが存在する感光体やそれに加えて感度ムラも併存する感光体について画像の濃度ムラが発生すること及び画像濃度の連続性を阻害して画質が悪化することを防止できる画像形成装置を提供することにある。
。
さらに,前記露光量制御手段は,前記露光手段の1画素分の露光時間内であって前記露光手段における前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量Eiを得るための前記露光手段の露光時間t1については,少なくとも前記画素階調に基づいて調節するとともに,前記露光手段における前記かさ上げ補正露光量Eaについては,前記個別差分情報記憶手段に記憶された前記差分情報に比例した露光強度P2を前記露光手段の1画素分の露光時間内における前記露光時間t1の前の一定の露光時間t2だけ維持することにより,また,前記露光手段における前記傾き補正露光量Ekiについては,前記1画素分の露光時間内における前記露光時間t2の後に連続する前記露光時間t1中に,前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量を得るための露光手段の露光強度P1を前記傾き情報に基づく露光強度P3で補正した露光強度(P1+P3)を用いて調節する。
このように,前記分割領域ごとに,その初期電位と前記基準初期電位との差分に応じた露光量の加算(かさ上げ)がなされた前記加算後露光量で露光を行うことにより,帯電ムラ(初期電位の分布)が存在する前記感光体(帯電済みの感光体)について,前記画素階調に対する露光後の電位の特性が,前記基準初期電位を初期電位とする基準特性に近づき又は一致する。その結果,前記感光体表面の位置ごとの露光後電位のばらつきが抑えられ,画像の濃度ムラの発生を極力防止することができる。特に,前記画像処理手段が面積階調方式で階調表現を行うものである場合に,空間周期が比較的大きい帯電ムラが存在しても,それが画像の濃度ムラとなって表れることを防止できる点で好適である。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,加算補正(前記略線形変換後の露光量に対する補正)される露光量での露光がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップ(図10のΔV0)が抑えられるので,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
しかも,新たな露光手段等を追加することなく,既存の静電潜像書き込み用の露光手段の露光量調節(前記画素階調から露光量への変換の調節)により実現できるので,装置の大型化や高コスト化を招くことがない。
また,前記露光手段における露光時間を前記画素階調及び前記差分情報に基づいて調節する。
この場合,前記差分情報に基づく露光量の制御について,前記露光手段の露光強度の調節を予め定められた許容範囲内で行い,該許容範囲内の露光強度の調節では不足する分の露光量を前記露光手段の露光時間により調節すれば,露光強度の調節幅が大きくなり過ぎて返って画像品質を悪化させてしまうことを防止できる。特に,1画素分の露光中は露光強度を一定にする場合,前記画素階調の値が小さいときに露光時間が短くなって,前記差分情報に応じた露光量を加算するために露光強度を著しく強めなければならないといった不都合を防止できる。
この場合,露光量制御において,前記露光手段における露光強度の調節を,前記分割領域ごとの前記傾き情報にも基づいて行えばよい。
これにより,後述するように,帯電ムラと感度ムラとが併存する感光体について,前記画素階調に対する露光後の電位の特性が,0階調を含む線形特性を示す階調範囲全体に渡って前記基準特性にほぼ一致することになる。その結果,帯電ムラと感度ムラとが併存する感光体において,その表面の位置ごとの露光後電位のばらつきをほぼ無くすことができ,画像の濃度ムラ発生の防止効果をさらに高めることができる。
ここで,前記露光手段による露光は,前記分割領域の各位置を認識して行う必要があることはいうまでもない。一般に,前記感光体表面の軸方向(即ち,主走査方向)の露光位置については,前記露光手段(或いはその制御手段)において少なくとも画素単位で書き込み位置は認識(検出)されている。一方,前記感光体表面の周方向(副走査方向)の絶対位置については,画像形成に直接的に必要な情報ではないため,前記感光体の回転位置を検出する手段を設ける必要がある。
また,前記感光体がa−Si感光体である場合に,特に帯電ムラが顕著に表れることが多いため,本発明の適用に好適である。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,初期電位の差分に応じた露光量の加算補正(かさ上げ)がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップが抑えられ,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
しかも,新たな露光手段等を追加することなく,既存の静電潜像書き込み用の露光手段の露光量調節により実現できるので,装置の大型化や高コスト化を招くことがない。
また,前記分割領域ごとの初期電位の分布に応じた露光量の加算制御を行うとともに,前記分割領域ごとに,前記画素階調を前記露光量へ略線形変換する際の傾きを規定する傾き情報に基づいて前記露光手段における露光強度を調節する制御も併せて行えば,帯電ムラと感度ムラとが併存する感光体において,前記感光体表面の位置ごとの露光後電位のばらつきをより小さく抑えることができ,画像の濃度ムラ発生の防止効果をさらに高めることができる。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置Xの概略断面図,図2は画像形成装置Xの主要部の概略構成を表すブロック図,図3は画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第1実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図4は画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第2実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図5は画像形成装置Xにおける露光強度及び露光時間の制御の第1実施例を説明するタイムチャート,図6は画像形成装置Xにおける露光強度及び露光時間の制御の第2実施例を説明するタイムチャート,図7は画像形成装置Xにおける露光強度及び露光時間の制御の第3実施例を説明するタイムチャート,図8は画像形成装置Xにおける露光源の機能を説明するタイムチャート,図9は帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面における従来の画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図10は帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面の露光に際し0を除く全ての画素階調各々を設定して露光した後の電位を基準特性に一致させるように露光量変換を行った場合の画素階調と露光後の電位との関係を表すグラフである。
画像形成装置Xは,ブラック(BK),マゼンダ(M),イエロー(Y),シアン(C),の4色のトナーを用いるタンデム方式の画像形成装置の一例であるプリンタである。
画像形成装置Xは,トナー像を形成し,記録紙に画像形成を行う画像形成部α1,その記録紙を前記画像形成部α1に供給する給紙部α2,及び画像形成の行われた記録紙の排出がなされる排紙部α3を有する。
パーソナルコンピュータ等の外部装置から不図示の通信部により受信された画像情報(印刷ジョブ)は,後述する画像処理部12によりブラック(BK),マゼンダ(M),イエロー(Y),シアン(C),の4色各々に対する画素ごとの濃淡値情報である画素階調に変換される。
前記帯電装置3は,前記感光体ドラム1の表面をその軸方向に沿って一様に帯電させるものであるが,前記感光体ドラム1に帯電ムラがある場合,前記帯電装置3による帯電後(露光前)の電位(初期電位)には分布が生じる。
図1に示す前記露光源2は,前記感光体ドラム1の軸方向(主走査方向)に1画素ごとに複数のLEDが配列されたLEDアレイにより構成されたものの例を示している。この他,前記露光源2は,レーザ光を前記感光体ドラム1の軸方向に走査するレーザスキャン装置等によって構成されたものであってもよい。
前記現像装置5は,前記感光体ドラム1にトナーを供給する現像ローラを備え,その現像ローラに印加された電位(現像バイアス電位)と前記感光体ドラム1表面の電位との電位ギャップに応じて,前記現像ローラ上のトナーが前記感光体ドラム1の面上に引き寄せられ,前記静電潜像がトナー像として顕像化される。
前記給紙部α2は,給紙カセット20,給紙ローラ6等を有して概略構成される。前記給紙カセット20に予め収容された記録紙は,前記給紙ローラ6が回転駆動することにより前記画像形成部α1に搬送される。
前記給紙部α2から送出された記録紙は,前記搬送ローラ8により搬送されつつ,前記中間転写ベルト7からトナー像が転写される。そして,トナー像が転写された記録紙は,前記定着装置9に搬送され,例えば加熱ローラ等により記録紙に加熱定着された後,前記排紙部α3に搬送されて排出される。
画像形成装置Xは,前記帯電装置3,前記露光源2,前記現像装置5及び前記除電装置4に加え,MPU及びその周辺装置であるROM,RAM等から構成され,当該画像形成装置Xの各構成要素を制御する制御部10,利用者に対する情報の表示手段であるとともに,利用者の操作に従って情報を入力する手段でもある液晶タッチパネル等の表示操作部11,各種画像処理を行う画像処理部12,EEPROM等の読み書き自在の記憶手段であり各種データを記憶するデータ記憶部13及び前記感光体ドラム1各々の回転方向の位置を検出する回転位置検出部14等を備えている。
前記画像処理部12は,外部装置から不図示の通信制御部を介して入力される所定の画像データ(印刷ジョブ等)に基づいて,トナーの各色について画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調をデジタル方式により決定する処理を実行する。
ここで,前記画像処理部12は,前記画像データに基づいて,複数画素からなる画素群(以下,単位画素群という)の単位で,印字する画素(描画画素)の配列,及び印字する画素の前記画素階調を決定する誤差拡散方式やスクリーン方式等の面積階調方式によって画像の濃度階調表現を行う。
前記データ記憶部13には,予め,前記感光体ドラム1各々について,その表面を複数に分割した分割領域ごとに,前記画素階調に基づいて前記露光源2による露光量を制御するために用いる情報として,各分割領域の初期電位と全ての前記分割領域に共通の基準となる初期電位(以下,基準初期電位という)との差(V)を露光量(μJ/cm2)に換算した情報であるかさ上げ露光量(差分情報の一例)とが個別に記憶されている(個別差分情報記憶手段の一例)。その具体的内容については後述する。
ここで,前記分割領域は,例えば,各画素に対応した領域(1画素分の幅(軸方向)×1ライン分の高さ(周方向))の領域や,前記画像処理部12における面積階調方式での画像処理で採用される前記単位画素群に対応した領域とすること等が考えられる。
また,前記制御部10は,前記分割領域の各位置(露光位置)を認識して前記露光源2による露光を制御する。
即ち,前記露光源2にLEDアレイを用いる場合,画素ごとにLEDが配列されているので,前記制御部10は,前記感光体ドラム1表面の軸方向(主走査方向)の露光位置については,点灯させるLEDの配列位置(配列番号等)により認識する。
これに対し,前記感光体ドラム1表面の周方向(副走査方向)の露光位置については,前記回転位置検出部14により前記感光体ドラム1表面のいずれの位置が前記露光源2の光照射位置に位置するかを検出し,前記制御部10は,その検出結果を取得することにより認識する。
一方,前記データ記憶部13に,前記分割領域各々の識別情報として,LEDの識別情報(LEDの配列番号等)と前記回転位置検出部14の検出値との組み合わせを記憶しておき,さらにその組み合わせ(前記分割領域各々の識別情報)各々に対応づけて前記かさ上げ露光量を記憶しておく。
さらに,前記制御部10は,これから点灯させようとするLEDの位置(配列番号等)と前記回転位置検出部14の検出結果とに基づいて,前記個別露光量制御に用いる前記かさ上げ露光量を前記データ記憶部13から抽出(検索)して読み出す。
また,前記回転位置検出部14の構成としては,例えば,前記感光体ドラム1の回転軸に回転式のポテンショメータを設けて回転位置を検出する構成や,前記感光体ドラム1の回転軸に突起部等の基準部を設け,その基準部の通過位置を接触型のスイッチやフォトカプラ等により検出し,その検出時点からの経過時間を計時する構成等が考えられる。
なお,前記露光源2としてレーザスキャン装置を用いる場合,前記感光体ドラム1表面の軸方向(主走査方向)の露光位置については,レーザ光の走査に用いられるポリゴンミラーの回転位置を検出することや,或いは,レーザ光が所定の基点位置に偏向されたことが受光素子により検出されてからの経過時間を計時すること等により検出すればよい。
さらに前記制御部10は,所定のクロック信号の分周やカウント等を行うパルス信号制御回路(不図示)を備え,これにより生成された各種の信号を前記露光源2に出力することにより,前記露光源2の露光時間を制御する。これについては後述する。
本画像形成装置Xは,製造段階等において,それに組み込まれた前記感光体ドラム1個々の露光特性を得るための特性評価試験に供される。より具体的には,前記特性評価試験(予めの実測)は,前記帯電装置3により帯電された(帯電済みの)前記感光体ドラム1に対し,前記分割領域ごとに複数の露光量の条件下で前記露光源2による露光が行われるとともに,前記分割領域ごとの露光前の初期電位と露光後の電位とが実測され,前記分割領域各々の露光特性,即ち,露光量と露光後の電位との関係を表す特性(以下,実測露光特性という)が明らかにされる。図9(a)に示す太い破線グラフg0が,そのようにして明らかにされた露光特性の一例である。
ここで,前記分割領域各々の露光特性を測定する方法としては,例えば,前記分割領域各々について,密に露光量を切り替えて露光し,露光後の電位を測定すれば,正確な露光特性を測定できる。その他,図9(a)に示したように,露光特性の傾向(カーブの形)はある程度決まっており,係数のみ変更すれば共通の式で定式化できるのが一般的であるので,1又は複数の代表的な露光量で露光した後の電位を測定した結果に基づいて,露光特性を推定してもよい。
例えば,a−Si感光体ドラムであれば,残留電位は前記感光体ドラム1の表面の位置によらずほぼ一定であるので,初期電位と,前記略線形特性の範囲の1つの露光量で露光した後の電位とを測定すれば,十分な精度で露光特性を推定できる。
以下,前述した図9及び図3を用いて,a−Si感光体ドラム1の表面におけるある前記分割領域が,図9(a)に示した特性,即ち,帯電ムラと感度ムラとが併存する露光特性(g0)を有する場合を例として,前記個別露光量制御の第1実施例について説明する。
図3(b)は,図9(a)のグラフg01に示した露光特性を有する前記分割領域について,前記個別露光量制御特性(画素階調―露光量特性)の第1実施例を表すグラフであり,図3(a)は,図3(b)の特性に従った前記個別露光量制御を行った場合の前記画素階調と露光後の電位(露光後電位)との関係を表すグラフである。
ここで,図3(b)に一点破線で示す特性(E=k0・I,Eは露光量,Iは画素階調,k0は傾き)は,前記画素階調から露光量への基準となる(標準的な)線形変換特性(以下,基準露光量変換特性という)を表し,図9(a)のグラフg0,g01に示した特性は,前記基準露光量変換特性(傾き=k0,y切片=0)に従った露光量で露光が行われた場合の特性であるとする。
また,図3(b)に実線で示す変換特性(E=k0・I+Ea,但し,Eは露光量,Iは画素階調,k0は傾き,Eaは前記かさ上げ露光量)は,前記個別露光量制御の特性をし,この特性におけるy切片Eaが,前記分割領域ごとに前記かさ上げ露光量として前記データ記憶部13に予め記憶されている。
また,前記かさ上げ露光量Eaは,当該分割領域の露光特性(図9のg01)において,その電位を初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分(Vx0−V0)だけ降下させるのに必要な露光量Eaである。
ここで,前記制御部10(露光量制御手段の一例)により,前記画素階調に応じて調節が必要となる露光量Ei及び前記分割領域ごとの前記かさ上げ露光量Eaの制御を,前記露光源2の制御にどのように反映させるかについては後述する。
このような前記個別露光量制御により前記露光源2を制御した場合,前記画素階調に対する露光後の電位の特性は,図3(a)のグラフgx1のようになる。
図3(b)に示す前記個別露光量制御,即ち,前記分割領域ごとに,その初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分に応じた露光量Eaの加算(かさ上げ)がなされた露光量で露光が行われ制御をすることにより,図3(a)のグラフgx1に示すように,帯電ムラが存在する前記感光体(帯電済みの感光体)について,前記画素階調に対する露光後の電位の特性が,全体的に前記基準初期電位V0を初期電位とする基準特性g0に近づく。その結果,前記感光体1表面の位置ごとの露光後電位のばらつきが抑えられ,画像の濃度ムラの発生を極力防止することができる。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,初期電位の差分に応じた前記かさ上げ露光量Eaでの露光がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップ(図10のΔV0)が抑えられ,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
なお,図3に示す例では,前記画素階調が0階調を含む全範囲である場合について,前記かさ上げ露光量に基づく露光量制御を行っているが,前記画素階調が0階調を含む一部の範囲である場合にのみ,前記かさ上げ露光量に基づく露光量補正を行ってもよい。
例えば,図9(a)に示す特性g01のうち,前記画素階調が0階調から略線形特性を示す範囲内の階調である場合にのみ(即ち,露光後の電位が残留電位及びその近傍電位である場合を除く範囲),前記かさ上げ露光量に基づく露光量制御を行うようにしても,前記分割領域各々における露光特性は基準となる露光特性とほぼ一致する。このことは,次の個別露光量制御の第2実施例についても同様である。
以下,前述した図9及び図4を用いて,a−Si感光体ドラム1の表面におけるある前記分割領域が,図9(a)に示した特性g0を有する場合を例として,前記個別露光量制御の第2実施例について説明する。
図4(b)は,図3(b)と同様に図9(a)のグラフg01に示した露光特性を有する前記分割領域について,前記個別露光量制御の第2実施例の特性を表すグラフであり,図4(a)は,図3(b)の特性に従った前記個別露光量制御を行った場合の前記画素階調と露光後の電位(露光後電位)との関係を表すグラフである。
ここで,図4(b)に一点破線で示す特性は図3(b)の一点破線と同じものを表す。
また,図3(b)に実線で示す変換特性(E=k1・I+Ea,但し,Eは露光量,Iは画素階調,k1は傾き,Eaは前記かさ上げ露光量)は,前記個別露光量制御の特性をし,この特性におけるy切片Eaが,前記分割領域ごとに前記かさ上げ露光量として前記データ記憶部13に予め記憶されている。
また,k1は,前記分割領域各々について,前記画素階調を前記露光量へ線形変換する際の傾きを規定する傾き情報であり,前記データ記憶部13(個別傾き情報記憶手段の一例)に前記分割領域ごとに予め記憶される情報である。
また,前記かさ上げ露光量Eaは,前述したように当該分割領域においてその電位を初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分(Vx0−V0)だけ降下させるのに必要な露光量Eaである。
ここで,前記制御部10(露光量制御手段の一例)により,前記画素階調に応じて調節が必要となる露光量Ei,前記分割領域ごとの前記かさ上げ露光量Ea及び前記分割領域ごとの前記傾き情報に応じて必要となる露光量Ekiの制御を,前記露光源2の制御にどのように反映させるかについては後述する。
このような前記個別露光量制御により前記露光源2を制御した場合,露光特性における傾きのばらつき,即ち,感度ムラに起因する露光特性のばらつき分が補正されるため,前記画素階調に対する露光後の電位の特性は,図4(a)のグラフgx2のように,基準となる特性g0とほぼ一致する。
その結果,帯電ムラと感度ムラとが併存する感光体ドラム1において,その表面の位置ごとの露光後電位のばらつきをほぼ無くすことができ,画像の濃度ムラ発生の防止効果をさらに高めることができる。
以上,図3及び図4に示したように,前記制御部10は,前記画素階調を露光量へ線形変換して得られる露光量Eiに対し,前記分割領域ごとに前記画素階調が0階調を含む全範囲である場合において前記かさ上げ露光量Ea(初期電位の差分に応じた露光量)だけ加算した露光量(Ei+Ea)で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものである。
また,さらに前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Ekiも加算された露光量(Ei+Ea+Eki)で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものである。
その際,前記制御部10は,前記露光源2(露光手段)における露光時間を前記画素階調,又は前記画素階調と前記かさ上げ露光量Ea(差分情報の一例)との両方に基づいて調節し,露光強度を前記かさ上げ露光量Eaに基づいて調節する(露光量制御手段の一例)。
また,前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,前記分割領域ごとに,前記かさ上げ露光量Eaに加え前記傾き情報k1にも基づいて前記露光源2における露光強度の調節を行う。
以下,露光強度及び露光時間の制御の実施例について説明する。
まず,前記制御部10が所定の制御プログラムを実行することにより行う,前記露光源2における露光強度及び露光時間の制御(以下,強度・時間制御という)の第1実施例について説明する。
図5は,前記強度・時間制御の第1実施例を説明するタイムチャートである。ここで,図5(a)は,前記傾き情報k1に基づく制御を行わない場合(図3(b)に相当),図5(b)は,前記傾き情報k1に基づく制御を行う場合(図4(b)に相当)の例である。
図5(a)に示すように,本実施例では,前記制御部10は,前記かさ上げ露光量Eaの分の露光を,一定の露光時間t2の間に露光強度P2を調節することによって行い,さらに,前記画素階調に基づく露光量Eiの分の露光を,一定の露光強度P1に維持しつつ,前記画素階調iに比例した露光時間t1を調節することによって行う(即ち,Ea=P2・t2,Ei=P1・t1)。ここで,露光強度P1は,全画素共通の基準となる露光強度であり,露光強度P2は,前記分割領域ごとに予め設定された前記かさ上げ露光量Eaに比例した露光強度である。
これにより,前記露光源2(露光手段)における露光時間が前記画素階調に基づいて調節され,一部の時間帯の露光強度が前記かさ上げ露光量Eaに基づいて調節される。その結果,図3(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
また,さらに前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Eki(図3(b)参照)は,前記画素階調に応じた露光を行う際の露光強度P1を,P3だけ補正した露光強度(P1+P3)で露光することにより露光量調節を行う(即ち,P1+P3=P1・k1/k0)。
これにより,前記露光源2における露光強度が,1画素分の露光における一部の時間帯において,前記分割領域ごとに,前記かさ上げ露光量Eaに加え,前記傾き情報k1にも基づいて調節される。その結果,図4(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
また,前記かさ上げ露光量Eaに基づく露光については,その露光時間t2を,例えば前記かさ上げ露光量Eaの大きさによって連続的,或いは段階的に変更し,Ea=P2・t2が維持されるよう露光強度P2を設定するようにしてもよい。これが,前記露光源2(露光手段)における露光時間を,前記画素階調と前記かさ上げ露光量Ea(差分情報の一例)との両方に基づいて調節する例である。
以上ように,前記画素階調及び前記傾き情報に基づく露光と,前記かさ上げ露光量に基づく露光とを,時間を分けて個別に行うことにより,わかりやすい制御となる。
次に,前記制御部10による,前記強度・時間制御の第2実施例について説明する。
図6は,前記強度・時間制御の第2実施例を説明するタイムチャートである。
図6に示すように,本実施例では,前記制御部10は,1画素分の露光ごとに,前記画素階調が0階調である場合を除き,前記画素階調iに比例した露光時間t1の間に,予め定められた基準の露光強度P1に,前記かさ上げ露光量Ea及びt1(即ち,前記画素階調)に応じて調節した補正露光強度P2’を加算した露光量で露光する。ここで,Ei=P1・t1,Ea=P2’・t1である。
一方,前記画素階調が0階調の場合は,図5に示したように,前記かさ上げ露光量Eaが確保されるように露光強度P2と露光時間t2が設定される(Ea=P2・t2)。ここで,露光時間t2は予め定めた一定時間とすることや,前記かさ上げ露光量Eaの大きさ等に応じて可変とすることが考えられる。
これにより,1画素分の露光中は露光強度が一定(=P1+P2’)となり,また,図3(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
このような制御は,1画素分の露光中において,露光強度を途中で切り替えることが難しい場合に好適である。
但し,この場合,前記かさ上げ露光量Eaが同じであっても,前記画素階調が異なれば露光時間t1が異なるので,前記画素階調ごとに露光強度P2’を設定することになる(Ea=P2’・t1)。
また,さらに前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Eki(図3(b)参照)は,図5(b)に示したのと同様に,前記画素階調が0階調以外の場合において,露光強度(P1+P2’)を,P3(不図示)だけ補正した露光強度(P1+P2’+P3)で露光することにより露光量調節を行う(即ち,P1+P3=P1・k1/k0)。
これにより,前記露光源2における露光強度が,1画素分の露光において,前記分割領域ごとに,前記かさ上げ露光量Eaに加え,前記傾き情報k1にも基づいて調節される。その結果,図4(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
次に,前記制御部10による,前記強度・時間制御の第3実施例について説明する。
図7は,前記強度・時間制御の第3実施例を説明するタイムチャートである。
図7に示すように,本実施例においても,前記制御部10は,1画素分の露光中は露光強度を一定(=P1+P2”)に制御する。
ここで,前記制御部10は,前記画素階調が0階調である場合を除き,前記かさ上げ露光量Ea(差分情報に基づく露光量の一例)の制御について,1画素分の露光ごとに,露光強度P2”の調節を予め定められた許容能囲内(0〜P2”max)で行い,その許容範囲内の露光強度P2”の調節では不足する分の露光量を露光時間t3により調節する。即ち,Eki=P1・t2,Ea=P2”・t2+(P1+P2”)・t3(但し,0≦P2”≦P2”max,かつ,Ea≦P2”max・t2の範囲内ではt3=0)である。
一方,前記画素階調が0階調の場合は,図7には示していないが,図5に示したように,前記かさ上げ露光量Eaが確保されるように露光強度P2と露光時間t2が設定される(Ea=P2・t2)。この場合,露光時間t2を前記かさ上げ露光量Eaの大きさ等に応じて可変とし,前記露光強度P2が許容上限(P1+P2”max)を超えないように制御する。
これにより,図3(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
このような制御は,1画素分の露光中において,露光強度を途中で切り替えることが難しい場合に好適である。
また,露光強度が上限(P1+P2”max)以内の範囲で調節されるので,露光強度の調節幅が大きくなり過ぎて返って画像品質を悪化させてしまう,或いは前記露光源2の露光強度の調節可能範囲を超えてしまうことを防止できる。
また,さらに前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Eki(図3(b)参照)は,図5(b)に示したのと同様に,露光強度(P1+P2”)を,P3’(不図示)だけ補正した露光強度(P1+P2”+P3’)で露光することにより露光量調節を行う。即ち,前記画素階調が0階調以外の場合において,P1+P3’=P1・t1・(k1/k0)/(t1+t3)とする。
これにより,前記露光源2における露光強度が,1画素分の露光において,前記分割領域ごとに,前記かさ上げ露光量Eaに加え,前記傾き情報k1にも基づいて調節される。その結果,図4(b)に示した特性の露光量制御が可能となる。
当該画像形成装置Xが備える前記露光源2は,主走査方向の1画素ごとに1つのLEDランプ(発光部)が配列されたLEDアレイタイプの露光手段である。
図8に示すように,前記露光源2には,前記制御部10から,LEDランプごとに(即ち,画素ごとに),所定の露光許可信号Sg1と,パルス信号が1回若しくは連続して発生するカウント信号Sg2と,そのカウント信号Sg2のONからOFFへの変化のカウント回数を指定する設定カウント回数Csとが入力される。
さらに,前記露光源2は,前記制御部10から,LEDランプごと(画素ごと)に,その発光強度(露光強度)を指定する設定露光強度も入力され,当該露光源2が備えるLEDランプへの供給電力調節部の作用により,前記設定露光強度に応じた露光強度(発光強度)での露光を行う。この設定露光強度により,前述の露光強度P1,P2,(P1+P3),(P1+P2’),(P1+P2”)を調節する。
そして,前記露光源2は,前記露光許可信号Sg1が許可状態に変化(ONからOFFへ変化)してから,前記カウント信号Sg2のONからOFFへの変化が前記設定カウント回数Csだけ発生するまでの間(図中,ta+tbの間)にLEDランプを点灯させて露光を行う。
その際,前記制御部10は,前記露光源2に出力する前記露光許可信号Sg1をONからOFFへ変化させ(露光開始指令の発生),そこから前述の露光時間t2或いはt3に相当する時間tcに,所定の遅延時間t0を加算した時間だけ経過した時点を基準時点Pt0として検知する。この基準時点Pt0の検知は,例えば,一定周期で変化する不図示のタイミング信号をカウントすること等によって行う。
一方,前記設定カウント数Csを調節することにより,前述の露光時間t1(図5〜図7)を調節する。
ここで,前記遅延時間t0は,前記露光源2におけるLEDランプの立ち上げロス(発光開始時の動作遅れにより本来あるべき露光量に対して不足する露光量)分の露光量を補うための時間であり,このタイムチャートにおいては,前記遅延時間t0分の露光量は0(ゼロ)とみなされる。従って,露光時間は,実質的には(tc+tb)である。
このような前記露光源2の制御により,前記強度・時間制御が可能となる。
なお,前記露光源2として,レーザスキャン装置を用いる場合であっても,同様に露光量制御が可能である。
例えば,主として前記感光体ドラム1の軸方向若しくは周方向のいずれかの帯電ムラや感度ムラが問題となる場合には,前記分割領域を前記感光体ドラム1の表面をその軸方向にのみ複数分割した領域(前記感光体ドラム1を輪切り状に分割した領域)若しくは周方向にのみ複数分割した領域とすることも考えられる。
また,前記実施形態及び実施例では,前記分割領域ごとの初期電位の前記基準初期電位に対する差分情報として前記かさ上げ露光量Eaを,前記傾き情報として前記画素階調を前記露光量に変換する際の傾きそのものを例に示したが,これに限らず,例えば,それら差分情報や傾きを特定できる情報であれば,他の情報であってもかまわない。例えば,前記基準初期電位に対する各分割領域の初期電位の差分や,それを予め前記補正階調に換算した値等の情報を前記差分情報として前記データ記憶部13に記憶しておくことが考えられる。
同様に,前記画素階調から前記露光量への変換テーブルや,前記画素階調の軸と前記露光量の軸とからなる座標系について傾きを特定する座標情報等を前記傾き情報として前記データ記憶部13に記憶しておくことが考えられる。
例えば,当該画像形成装置Xに装着された前記感光体ドラム1の前記分割領域各々における露光特性に関する情報及び前記分割領域全てについて共通の基準となる露光特性に関する情報を予め前記データ記憶部13に記憶させておき,その記憶情報に基づいて前記かさ上げ露光量Eaや前記傾き情報k1を算出する手段を設け,その算出結果に基づいて前述したような露光量制御を行うよう構成した画像形成装置も考えられる。この場合,前記分割領域各々における露光特性に関する情報が,前記差分情報や前記傾き情報を含む基礎情報であるということができる。
これにより,画像形成装置の製造段階で,各装置個別に前記かさ上げ露光量や前記傾き情報を算出して記憶させる手間が省ける。
1BK,1M,1Y,1C…感光体ドラム
2BK,2M,2Y,2C…露光源
3BK,3M,3Y,3C…帯電装置
4BK,4M,4Y,4C…除電装置
5BK,5M,5Y,5C…現像装置
6…給紙ローラ
7…中間転写ベルト
8…搬送ローラ
9…定着装置
10…制御部
11…表示操作部
12…画像処理部
13…データ記憶部
14…回転位置検出部
Claims (6)
- 所定の画像データに基づいて画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調を決定する画像処理手段と,予め帯電手段により帯電済みの感光体の表面を前記画像処理手段により決定された前記画素階調に応じた露光量で画素ごとに露光することにより前記感光体に静電潜像を書き込む露光手段とを具備する画像形成装置であって,
前記感光体の表面を複数に分割した分割領域ごとに,該分割領域を露光する前の電位である初期電位と全ての前記分割領域に共通の基準初期電位との差に応じた差分情報と,前記画像処理手段によって決定された画素階調に対応する露光量で前記分割領域を前記露光手段によって露光したときの分割領域ごとの画素階調に対する電位の傾きを示す傾き情報と,を記憶する個別差分情報記憶手段と,
前記画像処理手段により決定された前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量に対し,前記分割領域ごとに前記画素階調が0階調を含む所定範囲である場合において前記差分情報に応じたかさ上げ補正露光量Eaと,前記傾き情報に応じた傾き補正露光量Ekiとを加算した露光量で前記露光手段による露光がなされるよう制御する露光量制御手段とを備え,
前記露光量制御手段は,前記露光手段の1画素分の露光時間内であって前記露光手段における前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量Eiを得るための前記露光手段の露光時間t1については,少なくとも前記画素階調に基づいて調節するとともに,前記露光手段における前記かさ上げ補正露光量Eaについては,前記個別差分情報記憶手段に記憶された前記差分情報に比例した露光強度P2を前記露光手段の1画素分の露光時間内における前記露光時間t1の前の一定の露光時間t2だけ維持することにより,また,前記露光手段における前記傾き補正露光量Ekiについては,前記1画素分の露光時間内における前記露光時間t2の後に連続する前記露光時間t1中に,前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量を得るための露光手段の露光強度P1を前記傾き情報に基づく露光強度P3で補正した露光強度(P1+P3)を用いて調節するものであることを特徴とする画像形成装置。 - 前記露光量制御手段が,前記露光手段における露光強度を1画素分の露光中は一定に制御してなる請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記露光量制御手段が,前記差分情報に基づく露光量の制御について,前記露光手段の露光強度の調節を予め定められた許容範囲内で行い,該許容範囲内の露光強度の調節では不足する分の露光量を前記露光手段の露光時間により調節してなる請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記分割領域が,ドラム状の前記感光体の表面をその軸方向と周方向との一方又は両方に複数に分割した領域である請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記感光体がa−Si感光体である請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記画像処理手段が,前記画像データに基づいて複数画素の前記画素階調の配列を決定する面積階調方式で階調表現を行うものである請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
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