JP4480591B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,電子写真方式の画像形成装置に関し,特に,感光体表面の露光感度のムラや帯電のムラによって生じる露光後の電位の過不足を適正に調節する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置(複写機,プリンタ,ファクシミリ装置等)では,帯電装置(帯電手段)により感光体の表面を所定の初期電位まで一様に帯電させ,その帯電済みの感光体表面をレーザ光の走査やLEDアレイ等の露光手段で露光することによって静電潜像を書き込む。
ここで,画像形成が行われる際には,まず,所定の画像処理手段により画像形成対象となる画像データに基づいて画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調が決定され,予め帯電装置により帯電済みの感光体の表面を前記画像処理手段により決定された前記画素階調を所定の変換情報に基づいて露光量に変換され(通常は線形変換),これにより得られる露光量に従って露光手段により露光される。
ところで,感光体にはその表層部の膜厚や材料特性のばらつき等に起因する個体差があり,その表面を帯電装置により一定条件で一様に帯電させても,感光体ごとに固有の電位の分布が生じる。これがいわゆる帯電ムラである。また,初期電位が等しい領域各々を同一の露光量で露光しても,必ずしも同じ電位にまで下がるわけではなくばらつきが生じる。即ち,露光量の差異に対する電位低下量の差異の比(傾き)に分布(ムラ)がある状況であり,これがいわゆる感度ムラである。
このような各々固有の帯電ムラや感度ムラを有する感光体の表面の各領域について,前記画素階調から前記露光量への変換を同一の(共通の)変換情報に基づいて行うと,同じ露光量で露光しても領域ごとに露光後の電位が異なってしまい,トナーによって現像される濃度(現像濃度)が本来あるべき濃度に対して過不足が生じ,現像ムラ(濃度ムラ)となって表れる。
一般に,画像の濃淡を複数画素の前記画素階調の配列で表現する面積階調方式で階調表現を行う装置(いわゆるデジタル機)の場合,画像の濃淡を画素単位の濃淡のみで表現する装置(いわゆるアナログ機)に比べ,微小な感度ムラや帯電ムラが画像の濃度ムラとして表れにくいものの,空間周期が比較的大きな帯電ムラが存在する場合,面積階調方式で階調表現を行うデジタル機においても濃度ムラを防ぎきれない。
特に,CMYK(シアン,マゼンタ,イエロー,ブラック)の4色のトナー像を重ねるカラー画像形成装置では,CMYの3色のトナー像を重ねて混色グレーの画像を形成するが,露光後の感光体表面に帯電ムラがあると,CMYのバランスが崩れて均一な混色グレー像が形成されない(濃度ムラが生じる)。
例えば,特許文献1によれば,露光後の電位に5V以上の電位ムラがあると,濃度ムラが顕著に表れるとされている。このような現象は,特に,いわゆるタンデム式のカラー画像形成装置において顕著である。また,a−Si感光体(感光層がアモルファスシリコンからなる感光体)では,一般にOPC感光体よりも帯電ムラが大きいため,画像の濃度ムラがより顕著となる。かといって,a−Si感光体において,帯電ムラが5V以下であることを品質規格(合格レベル)とすると,歩留まりが著しく悪化して現実的でない。
これに対し,特許文献1には,静電潜像書き込み用の露光前に,初期電位の分布を補正するための補助露光手段を設ける技術が示されている。
また,特許文献2には,感光体の感度情報に基づいて露光量を補正する技術が,特許文献3には,感光体の回転位置ごとに感度ムラを補正する技術が,特許文献4には,感光体の露光位置ごとに感度ムラを補正する技術が,特許文献5には,感光体の感度分布データに従って感度ムラを補正する技術が各々示されている。
特開2003−154706号公報 特開平10−31332号公報 特開2000−162834号公報 特開2004−61860号公報 特開2004−233694号公報
しかしながら,特許文献1に示されるように,静電潜像書き込み用の露光手段とは別個に独立した露光手段を設けることは,装置の大型化や高コスト化につながるため,適用が困難な場合が多いという問題点があった。特に,タンデム式のカラー画像形成装置の場合,複数(通常は4つ)の感光体ごとに新たな露光手段を設ける必要が生じ,スペース上及びコスト上の問題がより顕著となる。
また,特許文献2〜5に示される技術は,いずれも感光体の感度ムラを補正するもの,即ち,基準となる感光体の露光特性(露光量と電位低下量との関係)と制御対象となる感光体の露光特性とにおける傾き(露光量の差異に対する電位低下量の差異の比)の相違分を補正するものであるため,帯電済み感光体の露光前の初期電位に分布がある(帯電ムラがある)場合には,その電位分布がそのままオフセットとして残り,画像の濃度ムラが解消されないという問題点があった。
図8は,帯電ムラと感度ムラとが併存するa−Si感光体における前記画素階調とその画素階調に対応する露光量で露光した後の感光体の電位との関係を表すもの(図中,破線で表す)であり,図8(a)は露光量補正を行わない場合(太い破線g01で表す),同(b)は露光量の感度ムラ補正を行った場合(太い実線g02で表す)の各特性を表す。なお,図中,太い実線(g0)で表す特性は,基準となる(標準的な)露光体の特性(以下,基準特性という)を表す。
ここで,図8(a)に示すグラフは前記画素階調を横軸としているが,前記画素階調から前記露光量への変換を,ある一の変換式(係数は固定)或いは変換テーブルに基づいて行う限り,横軸を露光量と見ても等価である。即ち,図8(a)においては,基準となる感光体の特性を表すグラフ線g0と,制御対象となる測定対象である感光体の特性を表すグラフ線g01とは,いずれも同じ変換式(即ち,補正なし)に従って前記画素階調から前記露光量への変換が行われた例であるので,横軸を露光量に置き換えて露光特性(露光量に対する露光後の電位に特性)であるとして見ても等価である。
図8(a)に示すように,一般に,感光体(特に,a−Si感光体)における露光量と露光後の電位との対応を表す露光特性においては,露光量が増大するにつれてほぼ線形的に露光後の電位が下がり,残留電位(最大露光量で露光後に残る電位)への収束領域(露光量の増加に対して電位が低下する傾きがごく緩やとなる範囲)を除く部分ではほぼ線形の露光特性を示す。例えば,図8(a)における測定対象の感光体の露光特性g01においては,前記画素階調をI2としたときの帯電量E2以下の範囲でほぼ線形の露光特性を示し,基準となる感光体の露光特性g0においては,前記画素階調をIs2としたときの帯電量Es2以下の範囲でほぼ線形の露光特性を示している。
また,測定対象の感光体に帯電ムラと感度ムラとが併存する場合,図8(a)に示すように,前記基準露光特性g0との間で,初期電位(露光前の帯電電位,即ち,y切片)の差異(帯電ムラ相当分)と,露光特性の傾きの差異(感度ムラ相当分)とが生じる。このような感光体に対し,露光量の感度ムラ補正(傾きを一致させる補正)を行うと,図8(b)に示すように,帯電ムラに対応する電位差(初期電位の差分)がオフセットとして残り,これが画像の濃度ムラの原因となる。
ところで,感光体上の各位置において,前記画素階調とその画素階調を変換して得られる露光量で露光した後の電位との対応特性(対応関係)を,前記画素階調が0階調である場合(露光がなされない場合)を除く他の全階調の範囲に渡って所定の基準特性に一致させるように前記画素階調から露光量への変換を行う(露光量の決定を行う)ことも考えられる。
図9のグラフg02’は,図8(a)のグラフg0に示した電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面の露光に際し,0階調を除く全ての画素階調各々を設定して露光した後の電位を所定の基準特性に一致させるように前記画素階調から露光量への変換を行った場合の前記画素階調と露光後の電位との関係を表すグラフである。
しかしながら,図9に示す結果となるような露光量変換を行うと,露光前の初期電位と前記画素階調を1(0を除く最小値)に設定して露光した後の電位とのギャップΔV0が特に大きくなる。このギャップΔV0が大きすぎると,画像を中間調で表現する場合の濃度の連続性が阻害されるため画質が悪化するという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,装置の大型化や高コスト化を回避しつつ,帯電ムラが存在する感光体やそれに加えて感度ムラも併存する感光体について画像の濃度ムラが発生すること及び画像濃度の連続性を阻害して画質が悪化することを防止できる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,所定の画像データ,例えば,複写機における原稿からの読み取り画像データやプリンタにおける印刷ジョブ等の画像データに基づいて,画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調を画像処理手段により決定し,予め帯電手段により帯電済みの感光体の表面を,前記画像処理手段により決定された前記画素階調を変換して得られる露光量に従って露光手段(静電潜像書き込み用の露光手段)により露光することにより,前記感光体に静電潜像を書き込む画像形成装置に適用されるものであり,前記感光体の表面を複数に分割した分割領域ごとに,その分割領域の初期電位(帯電後かつ露光前の電位)と全ての前記分割領域に共通の基準初期電位との差に応じた差分情報を記憶手段(個別差分情報記憶手段)に記憶しておき,前記画像処理手段により決定された前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量に対し,前記分割領域ごとに前記画素階調が0階調を含む所定範囲である場合において前記差分情報に応じた露光量だけ加算した露光量で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものである。ここで,前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光と前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光とは,1画素ごとに時間帯を分けて行い,さらに前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光は,1画素ごとに複数箇所に分けて行う。また,前記画素階調が1階調以上である画素については,少なくとも前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光位置を間に挟む複数箇所に分けて,前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光を行う。
このように,前記分割領域ごとに,その初期電位と前記基準初期電位との差分に応じた露光量の加算(かさ上げ)がなされた前記加算後露光量で露光を行うことにより,帯電ムラ(初期電位の分布)が存在する前記感光体(帯電済みの感光体)について,前記画素階調に対する露光後の電位の特性が,前記基準初期電位を初期電位とする基準特性に近づき又は一致する。その結果,前記感光体表面の位置ごとの露光後電位のばらつきが抑えられ,画像の濃度ムラの発生を極力防止することができる。特に,前記画像処理手段が面積階調方式で階調表現を行うものである場合に,空間周期が比較的大きい帯電ムラが存在しても,それが画像の濃度ムラとなって表れることを防止できる点で好適である。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,加算補正(前記略線形変換後の露光量に対する補正)される露光量での露光がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップ(図9のΔV0)が抑えられるので,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
しかも,新たな露光手段等を追加することなく,既存の静電潜像書き込み用の露光手段の露光量調節(前記画素階調から露光量への変換の調節)により実現できるので,装置の大型化や高コスト化を招くことがない。
ところで,前記差分情報に基づき加算(かさ上げ)される露光量相当分の1画素ごとの露光を1箇所に(1回で)集中して行った場合,後述するように1画素内で電位分布が生じ,これが画質悪化の要因となる場合がある。
これに対し,前記差分情報に基づき加算(かさ上げ)される露光量相当分の1画素ごとの露光を複数箇所(複数回)に分けて行うことにより,後述するように,1画素内での電位分布が平滑化され,画質悪化を防止できる。
例えば,少なくとも前記画素階調が0階調である画素については,前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光を前記露光手段の露光ビーム径の略3分の2以下の間隔で複数箇所に分けて行うことが好適である
また,前記分割領域としては,ドラム状の前記感光体の表面をその軸方向若しくは周方向に複数分割した領域(一次元の分割),或いはその両方向に複数分割した領域(2次元の分割)が考えられる。例えば,1画素の幅或いは高さの単位で分割することや,複数画素分の幅や高さの単位で分割することが考えられる。
ここで,前記露光手段による露光は,前記分割領域の各位置を認識して行う必要があることはいうまでもない。一般に,前記感光体表面の軸方向(即ち,主走査方向)の露光位置については,前記露光手段(或いはその制御手段)において少なくとも画素単位で書き込み位置は認識(検出)されている。一方,前記感光体表面の周方向(副走査方向)の絶対位置については,画像形成に直接的に必要な情報ではないため,前記感光体の回転位置を検出する手段を設ける必要がある。
また,前記感光体がa−Si感光体である場合に,特に帯電ムラが顕著に表れることが多いため,本発明の適用に好適である。
本発明によれば,感光体の表面を複数に分割した分割領域ごとに,その初期電位と基準初期電位との差分に応じて,前記画素階調が0階調である場合も含めて露光量の加算(かさ上げ)がなされるので,帯電ムラが存在する前記感光体について,その表面位置ごとの露光後電位のばらつきが抑えられ,画像の濃度ムラの発生を防止することができる。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,初期電位の差分に応じた露光量の加算補正(かさ上げ)がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップが抑えられ,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
しかも,新たな露光手段等を追加することなく,既存の静電潜像書き込み用の露光手段の露光量調節により実現できるので,装置の大型化や高コスト化を招くことがない。
また,前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光と前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光とを1画素ごとに時間帯を分けて行い,さらに前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光は,1画素ごとに複数箇所に分けて行えば,1画素内での電位分布が平滑化され,画質悪化を防止できる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る画像形成装置Xの概略断面図,図2は画像形成装置Xの主要部の概略構成を表すブロック図,図3は画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第1実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図4は画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第2実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図5は画像形成装置Xにおける画像形成用露光とかさ上げ用露光との露光タイミングの例を模式的に表すタイミングチャート,図6は露光量が一定の条件下における露光ピッチと露光後の電位との関係を表すグラフ,図7は露光中心近傍の電位分布を表す図,図8は帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面における従来の画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ,図9は帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面の露光に際し0を除く全ての画素階調各々を設定して露光した後の電位を基準特性に一致させるように露光量変換を行った場合の画素階調と露光後の電位との関係を表すグラフである。
まず,図1に示す断面図を用いて,本発明の実施形態に係る画像形成装置Xの全体構成について説明する。
画像形成装置Xは,ブラック(BK),マゼンダ(M),イエロー(Y),シアン(C),の4色のトナーを用いるタンデム方式の画像形成装置の一例であるプリンタである。
画像形成装置Xは,トナー像を形成し,記録紙に画像形成を行う画像形成部α1,その記録紙を前記画像形成部α1に供給する給紙部α2,及び画像形成の行われた記録紙の排出がなされる排紙部α3を有する。
パーソナルコンピュータ等の外部装置から不図示の通信部により受信された画像情報(印刷ジョブ)は,後述する画像処理部12によりブラック(BK),マゼンダ(M),イエロー(Y),シアン(C),の4色各々に対する画素ごとの濃淡値情報である画素階調に変換される。
前記画像形成部α1は,上記4色各々の像を担持する4つの感光体ドラム1(ブラック用1BK,マゼンダ用1M,イエロー用1Y,シアン用1C),その感光体ドラム1各々の表面を一様に帯電させる帯電装置3(3BK,3M,3Y,3C),その帯電装置3により予め帯電済みの前記感光体ドラム1各々の表面を後述する画像処理部12により決定される前記画素階調に対応する露光量の光を照射する(露光する)ことにより前記感光体ドラム1に静電潜像を書き込む露光源2(2BK,2M,2Y,2C,露光手段の一例),その静電潜像にトナーを供給することによりトナー像として現像する現像装置5(5BK,5M,5Y,5C),前記感光体ドラム1各々の表面に形成されたトナー像が順次転写され,そのトナー像を記録紙に転写する中間転写ベルト7,記録紙を搬送する搬送ローラ8,記録紙上に転写されたトナー像を加熱定着させる定着装置9,トナー像を記録紙に転写後の前記感光体ドラム1表面の除電を行う除電装置4(4BK,4M,4Y,4C)等を備えて概略構成される。
前記感光体ドラム1は,例えば,高硬度で性状が安定しているため耐久性に優れる一方,感度ムラに加えて帯電ムラが比較的顕著に表れやすいa−Si感光体等である。
前記帯電装置3は,前記感光体ドラム1の表面をその軸方向に沿って一様に帯電させるものであるが,前記感光体ドラム1に帯電ムラがある場合,前記帯電装置3による帯電後(露光前)の電位(初期電位)には分布が生じる。
図1に示す前記露光源2は,前記感光体ドラム1の軸方向(主走査方向)に1画素ごとに複数のLEDが配列されたLEDアレイにより構成されたものの例を示している。この他,前記露光源2は,レーザ光を前記感光体ドラム1の軸方向に走査するレーザスキャン装置等によって構成されたものであってもよい。
前記現像装置5は,前記感光体ドラム1にトナーを供給する現像ローラを備え,その現像ローラに印加された電位(現像バイアス電位)と前記感光体ドラム1表面の電位との電位ギャップに応じて,前記現像ローラ上のトナーが前記感光体ドラム1の面上に引き寄せられ,前記静電潜像がトナー像として顕像化される。
前記給紙部α2は,給紙カセット20,給紙ローラ6等を有して概略構成される。前記給紙カセット20に予め収容された記録紙は,前記給紙ローラ6が回転駆動することにより前記画像形成部α1に搬送される。
前記給紙部α2から送出された記録紙は,前記搬送ローラ8により搬送されつつ,前記中間転写ベルト7からトナー像が転写される。そして,トナー像が転写された記録紙は,前記定着装置9に搬送され,例えば加熱ローラ等により記録紙に加熱定着された後,前記排紙部α3に搬送されて排出される。
図2は,画像形成装置Xの主要部の概略構成を表すブロック図である。
画像形成装置Xは,前記帯電装置3,前記露光源2,前記現像装置5及び前記除電装置4に加え,MPU及びその周辺装置であるROM,RAM等から構成され,当該画像形成装置Xの各構成要素を制御する制御部10,利用者に対する情報の表示手段であるとともに,利用者の操作に従って情報を入力する手段でもある液晶タッチパネル等の表示操作部11,各種画像処理を行う画像処理部12,EEPROM等の読み書き自在の記憶手段であり各種データを記憶するデータ記憶部13及び前記感光体ドラム1各々の回転方向の位置を検出する回転位置検出部14等を備えている。
前記画像処理部12は,外部装置から不図示の通信制御部を介して入力される所定の画像データ(印刷ジョブ等)に基づいて,トナーの各色について画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調をデジタル方式により決定する処理を実行する。
ここで,前記画像処理部12は,前記画像データに基づいて,複数画素からなる画素群(以下,単位画素群という)の単位で,印字する画素(描画画素)の配列,及び印字する画素の前記画素階調を決定する誤差拡散方式やスクリーン方式等の面積階調方式によって画像の濃度階調表現を行う。
前記データ記憶部13には,予め,前記感光体ドラム1各々について,その表面を複数に分割した分割領域ごとに,前記画素階調に基づいて前記露光源2による露光量を制御するために用いる情報として,各分割領域の初期電位と全ての前記分割領域に共通の基準となる初期電位(以下,基準初期電位という)との差(V)を露光量(μJ/cm2)に換算した情報であるかさ上げ露光量(差分情報の一例)とが個別に記憶されている(個別差分情報記憶手段の一例)。その具体的内容については後述する。
ここで,前記分割領域は,例えば,各画素に対応した領域(1画素分の幅(軸方向)×1ライン分の高さ(周方向))の領域や,前記画像処理部12における面積階調方式での画像処理で採用される前記単位画素群に対応した領域とすること等が考えられる。
そして,前記制御部10は,前記画像処理部12により決定された前記画素階調を取得し,その画素階調と前記かさ上げ露光量とに基づいて前記感光体1ごと,及び前記分割領域ごとに個別に前記露光源2における露光量を制御する(露光量制御手段の一例)。以下,この露光量制御を個別露光量制御という。その結果,前記露光源2各々により,前記個別露光量制御に従った露光量での前記分割領域各々の露光が行われる。
また,前記制御部10は,前記分割領域の各位置(露光位置)を認識して前記露光源2による露光を制御する。
即ち,前記露光源2にLEDアレイを用いる場合,画素ごとにLEDが配列されているので,前記制御部10は,前記感光体ドラム1表面の軸方向(主走査方向)の露光位置については,点灯させるLEDの配列位置(配列番号等)により認識する。
これに対し,前記感光体ドラム1表面の周方向(副走査方向)の露光位置については,前記回転位置検出部14により前記感光体ドラム1表面のいずれの位置が前記露光源2の光照射位置に位置するかを検出し,前記制御部10は,その検出結果を取得することにより認識する。
一方,前記データ記憶部13に,前記分割領域各々の識別情報として,LEDの識別情報(LEDの配列番号等)と前記回転位置検出部14の検出値との組み合わせを記憶しておき,さらにその組み合わせ(前記分割領域各々の識別情報)各々に対応づけて前記かさ上げ露光量を記憶しておく。
さらに,前記制御部10は,これから点灯させようとするLEDの位置(配列番号等)と前記回転位置検出部14の検出結果とに基づいて,前記個別露光量制御に用いる前記かさ上げ露光量を前記データ記憶部13から抽出(検索)して読み出す。
また,前記回転位置検出部14の構成としては,例えば,前記感光体ドラム1の回転軸に回転式のポテンショメータを設けて回転位置を検出する構成や,前記感光体ドラム1の回転軸に突起部等の基準部を設け,その基準部の通過位置を接触型のスイッチやフォトカプラ等により検出し,その検出時点からの経過時間を計時する構成等が考えられる。
なお,前記露光源2としてレーザスキャン装置を用いる場合,前記感光体ドラム1表面の軸方向(主走査方向)の露光位置については,レーザ光の走査に用いられるポリゴンミラーの回転位置を検出することや,或いは,レーザ光が所定の基点位置に偏向されたことが受光素子により検出されてからの経過時間を計時すること等により検出すればよい。
さらに前記制御部10は,所定のクロック信号の分周やカウント等を行うパルス信号制御回路(不図示)を備え,これにより生成された各種の信号を前記露光源2に出力することにより,前記露光源2の露光時間を制御する。これについては後述する。
次に,前記かさ上げ露光量(差分情報の一例)について説明する。
本画像形成装置Xは,製造段階等において,それに組み込まれた前記感光体ドラム1個々の露光特性を得るための特性評価試験に供される。より具体的には,前記特性評価試験(予めの実測)は,前記帯電装置3により帯電された(帯電済みの)前記感光体ドラム1に対し,前記分割領域ごとに複数の露光量の条件下で前記露光源2による露光が行われるとともに,前記分割領域ごとの露光前の初期電位と露光後の電位とが実測され,前記分割領域各々の露光特性,即ち,露光量と露光後の電位との関係を表す特性(以下,実測露光特性という)が明らかにされる。図8(a)に示す太い破線グラフg0が,そのようにして明らかにされた露光特性の一例である。
ここで,前記分割領域各々の露光特性を測定する方法としては,例えば,前記分割領域各々について,密に露光量を切り替えて露光し,露光後の電位を測定すれば,正確な露光特性を測定できる。その他,図8(a)に示したように,露光特性の傾向(カーブの形)はある程度決まっており,係数のみ変更すれば共通の式で定式化できるのが一般的であるので,1又は複数の代表的な露光量で露光した後の電位を測定した結果に基づいて,露光特性を推定してもよい。
例えば,a−Si感光体ドラムであれば,残留電位は前記感光体ドラム1の表面の位置によらずほぼ一定であるので,初期電位と,前記略線形特性の範囲の1つの露光量で露光した後の電位とを測定すれば,十分な精度で露光特性を推定できる。
<個別露光量制御の第1実施例>
以下,前述した図8及び図3を用いて,a−Si感光体ドラム1の表面におけるある前記分割領域が,図8(a)に示した特性,即ち,帯電ムラと感度ムラとが併存する露光特性(g0)を有する場合を例として,前記個別露光量制御の第1実施例について説明する。
図3(b)は,図8(a)のグラフg01に示した露光特性を有する前記分割領域について,前記個別露光量制御特性(画素階調―露光量特性)の第1実施例を表すグラフであり,図3(a)は,図3(b)の特性に従った前記個別露光量制御を行った場合の前記画素階調と露光後の電位(露光後電位)との関係を表すグラフである。
ここで,図3(b)に一点破線で示す特性(E=k0・I,Eは露光量,Iは画素階調,k0は傾き)は,前記画素階調から露光量への基準となる(標準的な)線形変換特性(以下,基準露光量変換特性という)を表し,図8(a)のグラフg0,g01に示した特性は,前記基準露光量変換特性(傾き=k0,y切片=0)に従った露光量で露光が行われた場合の特性であるとする。
また,図3(b)に実線で示す変換特性(E=k0・I+Ea,但し,Eは露光量,Iは画素階調,k0は傾き,Eaは前記かさ上げ露光量)は,前記個別露光量制御の特性をし,この特性におけるy切片Eaが,前記分割領域ごとに前記かさ上げ露光量として前記データ記憶部13に予め記憶されている。
また,前記かさ上げ露光量Eaは,当該分割領域の露光特性(図8のg01)において,その電位を初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分(Vx0−V0)だけ降下させるのに必要な露光量Eaである。
図3(b)に示すように,前記制御部10は,所定の制御プログラムを実行することにより,前記画像処理部12により決定された前記画素階調Iを,前記基準露光量変換特性に従って露光量Eへ線形変換して得られる露光量(画素階調iのとき露光量Ei)に対し,前記分割領域ごとに0階調を含む前記画素階調の全階調範囲において,前記かさ上げ露光量Ea(即ち,当該分割領域の初期電位と前記基準初期電位との差に応じた露光量)だけ加算した露光量で露光がなされるよう前記露光源2を制御する(露光量制御手段の第1実施例)。
ここで,前記制御部10(露光量制御手段の一例)により,前記画素階調に応じて調節が必要となる露光量Ei及び前記分割領域ごとの前記かさ上げ露光量Eaの制御を,前記露光源2の制御にどのように反映させるかについては後述する。
このような前記個別露光量制御により前記露光源2を制御した場合,前記画素階調に対する露光後の電位の特性は,図3(a)のグラフgx1のようになる。
図3(b)に示す前記個別露光量制御,即ち,前記分割領域ごとに,その初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分に応じた露光量Eaの加算(かさ上げ)がなされた露光量で露光が行われ制御をすることにより,図3(a)のグラフgx1に示すように,帯電ムラが存在する前記感光体(帯電済みの感光体)について,前記画素階調に対する露光後の電位の特性が,全体的に前記基準初期電位V0を初期電位とする基準特性g0に近づく。その結果,前記感光体1表面の位置ごとの露光後電位のばらつきが抑えられ,画像の濃度ムラの発生を極力防止することができる。
さらに,従来は露光が行われない前記画素階調が0階調である画素についても,初期電位の差分に応じた前記かさ上げ露光量Eaでの露光がなされるので,前記画素階調が0階調のときと1階調のときとの露光後電位のギャップ(図9のΔV0)が抑えられ,中間調濃度の連続性を阻害して画質を悪化させることがない。
なお,図3に示す例では,前記画素階調が0階調を含む全範囲である場合について,前記かさ上げ露光量に基づく露光量制御を行っているが,前記画素階調が0階調を含む一部の範囲である場合にのみ,前記かさ上げ露光量に基づく露光量補正を行ってもよい。
例えば,図8(a)に示す特性g01のうち,前記画素階調が0階調から略線形特性を示す範囲内の階調である場合にのみ(即ち,露光後の電位が残留電位及びその近傍電位である場合を除く範囲),前記かさ上げ露光量に基づく露光量制御を行うようにしても,前記分割領域各々における露光特性は基準となる露光特性とほぼ一致する。このことは,次の個別露光量制御の第2実施例についても同様である。
<個別露光量制御の第2実施例>
以下,前述した図8及び図4を用いて,a−Si感光体ドラム1の表面におけるある前記分割領域が,図8(a)に示した特性g0を有する場合を例として,前記個別露光量制御の第2実施例について説明する。
図4(b)は,図3(b)と同様に図8(a)のグラフg01に示した露光特性を有する前記分割領域について,前記個別露光量制御の第2実施例の特性を表すグラフであり,図4(a)は,図3(b)の特性に従った前記個別露光量制御を行った場合の前記画素階調と露光後の電位(露光後電位)との関係を表すグラフである。
ここで,図4(b)に一点破線で示す特性は図3(b)の一点破線と同じものを表す。
また,図3(b)に実線で示す変換特性(E=k1・I+Ea,但し,Eは露光量,Iは画素階調,k1は傾き,Eaは前記かさ上げ露光量)は,前記個別露光量制御の特性をし,この特性におけるy切片Eaが,前記分割領域ごとに前記かさ上げ露光量として前記データ記憶部13に予め記憶されている。
また,k1は,前記分割領域各々について,前記画素階調を前記露光量へ線形変換する際の傾きを規定する傾き情報であり,前記データ記憶部13(個別傾き情報記憶手段の一例)に前記分割領域ごとに予め記憶される情報である。
また,前記かさ上げ露光量Eaは,前述したように当該分割領域においてその電位を初期電位Vx0と前記基準初期電位V0との差分(Vx0−V0)だけ降下させるのに必要な露光量Eaである。
ここで,前記制御部10(露光量制御手段の一例)により,前記画素階調に応じて調節が必要となる露光量Ei,前記分割領域ごとの前記かさ上げ露光量Ea及び前記分割領域ごとの前記傾き情報に応じて必要となる露光量Ekiの制御を,前記露光源2の制御にどのように反映させるかについては後述する。
図4(b)に示すように,前記制御部10は,所定の制御プログラムを実行することにより,前記分割領域ごとに,前記画像処理部12により決定された前記画素階調Iを,前記傾き情報k1に従って線形変換して得られる露光量に対し,前記かさ上げ露光量Ea(即ち,当該分割領域の初期電位と前記基準初期電位との差に応じた露光量)だけ加算した露光量で露光がなされるよう前記露光源2を制御する(露光量制御手段の第2実施例)。
このような前記個別露光量制御により前記露光源2を制御した場合,露光特性における傾きのばらつき,即ち,感度ムラに起因する露光特性のばらつき分が補正されるため,前記画素階調に対する露光後の電位の特性は,図4(a)のグラフgx2のように,基準となる特性g0とほぼ一致する。
その結果,帯電ムラと感度ムラとが併存する感光体ドラム1において,その表面の位置ごとの露光後電位のばらつきをほぼ無くすことができ,画像の濃度ムラ発生の防止効果をさらに高めることができる。
以上,図3及び図4に示したように,前記制御部10は,前記画素階調を露光量へ線形変換して得られる露光量Eiに対し,前記分割領域ごとに前記画素階調が0階調を含む全範囲である場合において前記かさ上げ露光量Ea(初期電位の差分に応じた露光量)だけ加算した露光量(Ei+Ea)で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものである。
また,さらに前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Ekiも加算された露光量(Ei+Ea+Eki)で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものである。
その際,前記制御部10は,前記画素階調を露光量へ線形変換(傾きk0)して得られる露光量Eki相当分の露光(以下,画像形成用露光という)と,前記かさ上げ露光量(差分情報の一例)に応じて加算する露光量Ea相当分の露光(以下,かさ上げ用露光という)とが,1画素ごとに時間帯を分けて行われるようにするとともに,前記かさ上げ露光量Ea相当分の露光が,1画素ごとに複数箇所に分けて行われるよう前記露光源2を制御する(露光量制御手段の一例)。
また,前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,前記分割領域ごとに,前記かさ上げ露光量Eaに加え前記傾き情報k1にも基づいて前記露光源2における露光強度の調節を行う。
<露光強度及び露光時間の制御>
次に,前記制御部10が所定の制御プログラムを実行することにより行う,前記露光源2における露光強度及び露光時間の制御(以下,強度・時間制御という)について説明する。
図5は,前記強度・時間制御における前記画像形成用露光と前記かさ上げ用露光との露光タイミングの例を表すタイムチャートである。ここで,図5(a)は,前記画素階調が0階調である画素についての露光タイミング,図5(b)は,前記画素階調が1階調以上である画素についての露光タイミングを表す。
また,図5(a),(b)のタイムチャートにおける横軸は,前記露光源2による照射光が前記感光体ドラム1表面を周方向(副走査方向)に走査するときの走査時間を表す。ここで,走査速度は一定速度であるので,図5のタイムチャートの横軸は,前記感光体ドラム1表面上の周方向(副走査方向)露光位置と等価である。
前記制御部10は,図5(a)に示すように,少なくとも前記画素階調が0階調である画素,即ち,前記画像形成用露光が行われない画素については,前記露光源2による照射光が前記感光体ドラム1表面の1画素分の領域を走査する時間tgの間に,前記かさ上げ用露光を,所定の時間ピッチtp0の間隔で複数回(図5(a)は4回の例を示す)に分けて行う(図中,tc0の時間帯)。これにより,前記かさ上げ用露光が,1画素ごとに前記感光体ドラム1の周方向における前記時間ピッチtp0に相当する空間ピッチ(露光ピッチ)の間隔で複数箇所に分けて行われる。この時間ピッチtp0に相当する露光ピッチは,例えば,前記露光源2の照射光のビーム径の約3分の2以下にすることが望ましい。その理由については後述する。
また,前記かさ上げ用露光における露光強度P0は一定であり,露光時間の合計(図5(a)の場合4・tc0)は,前記かさ上げ露光量Eaに比例して調節する。即ち,(tc0の合計)=Ea/P0とする。
一方,前記制御部10は,図5(b)に示すように,前記画素階調が1階調以上(1〜15階調)である画素については,少なくとも前記画像形成用露光(画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光)の時間帯taの前後に分けて前記かさ上げ用露光(図中,tc1の時間帯)(前記かさ上げ露光量(差分情報の一例)に応じて加算する露光量相当分の露光)を行う。これにより,前記画素階調が1階調以上である画素については,少なくとも前記画像形成用露光の露光位置を間に挟む複数箇所に分けて,前記かさ上げ用露光が行われる。また,前記画像形成用露光の前後各々における露光は,前記かさ上げ露光量Eaの大きさに応じて,さらに複数箇所に分けて露光が行われる。
また,前記かさ上げ用露光における露光強度P1は一定であり,露光時間の合計(図5(b)の場合4・tc1)は,前記かさ上げ露光量Eaに比例して調節する。即ち,(tc1の合計)=Ea/P1とする。
図5(b)は,前記画像形成用露光の前後各々において,さらに2箇所に分けて露光が行われている例を表す。その空間ピッチ(露光ピッチ)は,時間ピッチtp1に相当するピッチである。この時間ピッチtp1に相当する露光ピッチも,可能である限り,前記露光源2の照射光のビーム径の約3分の2以下にすることが望ましい。
ここで,前記かさ上げ用露光を複数箇所に分ける数が多いほど,全体としての露光時間が長くなる。これに対し,前記画素階調が0階調である場合は,前記画像形成用露光の時間taがゼロであるので,前記かさ上げ用露光を,1画素ごとに比較的多くの箇所に分けることが可能である(調節自由度が高い)。一方,前記画像形成用露光の時間taが長い(即ち,前記画素階調の値が大きい)場合,1画素当たりの残りの時間帯(即ち,残りの位置)において,前記かさ上げ用露光を複数箇所に分ける数には制限がある。従って,その制限範囲内で,可能な範囲で,時間ピッチtp1に相当する露光ピッチを前記露光源2の照射光のビーム径の約3分の2以下にする。
また,前記画像形成用露光の露光時間taは,前記画素階調の値に比例した時間である。
ここで,前記傾き情報k1に基づく露光量制御を行わない場合は,露光強度(図5の縦軸)は全画素において一定である。
一方,前記傾き情報k1に基づく制御も行う場合は,その傾き情報k1に基づく露光量の調節分Eki(図3(b)参照)は,前記画像形成用露光(前記画素階調に応じた露光,時間帯ta)を行う際の露光強度を,基準の傾きk0に対する前記傾き情報k1の比に比例して補正することにより露光量調節を行う。即ち,基準の露光強度(傾きk0のときの露光強度)をP1,補正後の露光強度をP2とすると,P2=P1・k1/k0である。
これにより,前記傾き情報k1に基づく露光量調節がなされることになる。
以上示したような前記露光源2の制御により,図3(b)或いは図4(b)に示した制御特性が得られる前記強度・時間制御が可能となる。
なお,前記露光源2として,レーザスキャン装置を用いる場合であっても,同様に露光量制御が可能である。
ここで,図6及び図7を用いて,露光量が一定の条件下における露光ピッチと露光後の電位との関係について説明する。
図7は,前記感光体ドラム1表面における,所定のビーム径の光源で露光した場合の露光中心近傍の電位分布を表す図である。なお,露光ビーム径は,露光強度によって若干変化するが,ここでは,一般的に用いられる最大露光強度に対する13.5%の露光強度に設定した場合におけるビーム径を基準としている。
図7に示すように,所定の初期電位V0に帯電された前記感光体ドラム1表面に露光を行うと,露光後の電位は,その露光中心において最も露光後の電位が下がり,その露光中心から離れるごとに所定のカーブに沿って電位が徐々に上昇する分布となる。このことから,露光量が一定の条件下における露光ピッチと露光後の電位との関係は,図6のようになる。
ここで,図6(a)は,露光ピッチWp0が前記露光源2の照射光のビーム径Lbと同じピッチの場合,同(b)は,露光ピッチWp0が同ビーム径Lbの3分の2の場合,同(c)は,露光ピッチWp0が同ビーム径Lbの2分の1の場合を表す。なお,(a)〜(c)は,1回の露光当たりの露光量は露光ピッチの逆数に比例しており,これにより,単位面積(単位長さ)当たりの露光量は同一の条件としている。
図6(a)〜(c)からわかるように,ある露光量での露光を,1箇所に(1回で)集中して行った場合,露光ピッチに同期した比較的大きな電位分布が生じ(図6(a)),露光ピッチを小さくするほど,その電位分布が平滑化されて均一となる(図6(b),(c))。
また,図6(b)に示すように,露光ピッチを露光ビームのビーム径の3分の2まで狭めれば,露光後電位が十分平滑になることがわかる。このことから,露光後電位を十分に平滑化する上で,露光ピッチを露光ビーム径の3分の2以下にすることが望ましい。
以上示した実施形態では,前記分割領域を,前記感光体ドラム1表面をそのその軸方向及び周方向の両方に複数分割した領域としたが,これに限るものではない。
例えば,主として前記感光体ドラム1の軸方向若しくは周方向のいずれかの帯電ムラや感度ムラが問題となる場合には,前記分割領域を前記感光体ドラム1の表面をその軸方向にのみ複数分割した領域(前記感光体ドラム1を輪切り状に分割した領域)若しくは周方向にのみ複数分割した領域とすることも考えられる。
また,前記実施形態及び実施例では,前記分割領域ごとの初期電位の前記基準初期電位に対する差分情報として前記かさ上げ露光量Eaを,前記傾き情報として前記画素階調を前記露光量に変換する際の傾きそのものを例に示したが,これに限らず,例えば,それら差分情報や傾きを特定できる情報であれば,他の情報であってもかまわない。例えば,前記基準初期電位に対する各分割領域の初期電位の差分や,それを予め前記補正階調に換算した値等の情報を前記差分情報として前記データ記憶部13に記憶しておくことが考えられる。
同様に,前記画素階調から前記露光量への変換テーブルや,前記画素階調の軸と前記露光量の軸とからなる座標系について傾きを特定する座標情報等を前記傾き情報として前記データ記憶部13に記憶しておくことが考えられる。
また,以上示した実施形態及び実施例では,前記かさ上げ露光量Eaや前記傾き情報が前記データ記憶部13に予め記憶された画像形成装置Xについて示したが,前記かさ上げ露光量Ea(差分情報の一例)や前記傾き情報を算出する手段を設けた画像形成装置も実施形態として考えられる。
例えば,当該画像形成装置Xに装着された前記感光体ドラム1の前記分割領域各々における露光特性に関する情報及び前記分割領域全てについて共通の基準となる露光特性に関する情報を予め前記データ記憶部13に記憶させておき,その記憶情報に基づいて前記かさ上げ露光量Eaや前記傾き情報k1を算出する手段を設け,その算出結果に基づいて前述したような露光量制御を行うよう構成した画像形成装置も考えられる。この場合,前記分割領域各々における露光特性に関する情報が,前記差分情報や前記傾き情報を含む基礎情報であるということができる。
これにより,画像形成装置の製造段階で,各装置個別に前記かさ上げ露光量や前記傾き情報を算出して記憶させる手間が省ける。
本発明は,画像形成装置への利用が可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置Xの概略断面図。 画像形成装置Xの主要部の概略構成を表すブロック図。 画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第1実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ。 画像形成装置Xにおける画素階調に対する露光量の制御特性の第2実施例及びそのときの画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ。 画像形成装置Xにおける画像形成用露光とかさ上げ用露光との露光タイミングの例を模式的に表すタイミングチャート。 露光量が一定の条件下における露光ピッチと露光後の電位との関係を表すグラフ。 露光中心近傍の電位分布を表す図。 帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面における従来の画素階調と露光後の電位との関係の一例を表すグラフ。 帯電ムラと感度ムラとが並存する感光体表面の露光に際し0を除く全ての画素階調各々を設定して露光した後の電位を基準特性に一致させるように個別露光量変換を行った場合の画素階調と露光後の電位との関係を表すグラフ。
符号の説明
X…本発明の実施形態に係る画像形成装置
1BK,1M,1Y,1C…感光体ドラム
2BK,2M,2Y,2C…露光源
3BK,3M,3Y,3C…帯電装置
4BK,4M,4Y,4C…除電装置
5BK,5M,5Y,5C…現像装置
6…給紙ローラ
7…中間転写ベルト
8…搬送ローラ
9…定着装置
10…制御部
11…表示操作部
12…画像処理部
13…データ記憶部
14…回転位置検出部

Claims (5)

  1. 所定の画像データに基づいて画素ごとの濃淡レベルを表す画素階調を決定する画像処理手段と,予め帯電手段により帯電済みの感光体の表面を前記画像処理手段により決定された前記画素階調に応じた露光量で画素ごとに露光することにより前記感光体に静電潜像を書き込む露光手段とを具備する画像形成装置であって,
    前記感光体の表面を複数に分割した分割領域ごとに,該分割領域の初期電位と全ての前記分割領域に共通の基準初期電位との差に応じた差分情報を記憶する個別差分情報記憶手段と,
    前記画像処理手段により決定された前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量に対し,前記分割領域ごとに前記画素階調が0階調を含む所定範囲である場合において前記差分情報に応じた露光量だけ加算した露光量で前記露光手段による露光がなされるよう制御するものであり,前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光と前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光とが1画素ごとに時間帯を分けて行われるとともに,前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光が1画素ごとに複数箇所に分けて行われるよう前記露光手段を制御する露光量制御手段と,
    を具備してなり,
    前記露光量制御手段が,前記画素階調が1階調以上である画素については,少なくとも前記画素階調を露光量へ略線形変換して得られる露光量相当分の露光位置を間に挟む複数箇所に分けて,前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記露光量制御手段が,少なくとも前記画素階調が0階調である画素については,前記差分情報に応じて加算する露光量相当分の露光を前記露光手段の露光ビーム径の略3分の2以下の間隔で複数箇所に分けて行うものである請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記分割領域が,ドラム状の前記感光体の表面をその軸方向と周方向との一方又は両方に複数に分割した領域である請求項1又は2のいずれかに記載の画像形成装置。
  4. 前記感光体がa−Si感光体である請求項1〜のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記画像処理手段が,前記画像データに基づいて複数画素の前記画素階調の配列を決定する面積階調方式で階調表現を行うものである請求項1〜のいずれかに記載の画像形成装置。
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