JP5741415B2 - 組電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池セルを冷却する冷却流体が流通する組電池に関する。
特許文献1には、組電池を構成する複数個の単電池が電池収納容器に収容され、隣接する単電池の電極端子間は導電性のブスバーで接続されることが記載されている。ブスバーは、電極端子と接続される一対の接触部と、一対の接触部間を接続する部品本体と、を備えている。部品本体の中央部には、長手方向に複数回蛇腹折りされて形成される放熱部が配されている。
組電池の充放電時に各ブスバーに通電されると、セル端子部の発熱、ブスバーと電極端子との間で発熱した熱、ブスバー抵抗により発生する熱等が部品本体に熱伝導により伝えられ、電池収納容器内部の空気と放熱部と表面との間で熱交換が行われて、放熱部から放熱される。
特開2010−212155号公報
特許文献1の組電池では、放熱部で放熱された熱は通風孔から電池収納容器の外部へ排熱される。このため、単電池からの放熱のうち、放熱部からの放熱は直上して通風孔からスムーズに排出されるが、最も発熱しやすい部位である電極端子や、電極端子とブスバーの接合部からの発熱は、熱伝導により放熱部を経由してから空気に放熱されて、放熱部真上の通風孔から電池収納容器の外部に排出することになる。したがって、放熱部から直接、周囲の空気に放熱された熱量分は、自然対流により通風孔に回りこんでから外部に排出される。このような排熱経路は、効率的な電池冷却を得るためには、十分ではない。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池セル端子部及び電極端子とブスバー接合部の冷却性能を高め、効率的な電池冷却を確保できる組電池を提供することである。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。請求項1に記載の組電池に係る発明は、外装ケースから突出する電極端子(23a,23b)をそれぞれ有する複数個の電池セル(23)と、当該複数個の電池セルを直列に結線するように電極端子間を接続する複数個のバスバー(45)と、セル厚さ方向(T)に所定の隙間を形成して積層された複数個の電池セルを収容する箱体状の収容ケース(10)と、収容ケース内に流入して、電池セル間に形成されるセル間通路(7)を流れた後、収容ケース外へ流出する冷却流体を提供する流体供給装置(100)と、を備え、
収容ケースには、冷却流体が流入する複数の流体流入口(8)と、冷却流体が流出する複数の流体流出口(9,9A,9B,9C,9D,9E,9F)と、が形成され、
流体流入口及び流体流出口のいずれか一方は、収容ケースを構成する壁部であって、電極端子及びバスバーに面する第1の壁部(10a)及び第1の壁部の端部から延びる側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部において、セル厚さ方向に直交して電極端子を通る仮想平面と交わる部位に開口し、
流体流入口及び流体流出口の他方は、第1の壁部の対面位置にある第2の壁部(10d)においてセル間通路に直面する位置に開口し、
セル間通路に対し、流体流入口と流体流出口のいずれか一方は、セル厚さ方向にずれた位置関係で開口し、
バスバーは、電極端子が接続される一対の接続部(451)と、一対の接続部の間に介在して一対の接続部を連結する連結部(452A)と、を備えて構成され、
連結部は、一対の接続部のそれぞれからセル高さ方向に起立する起立壁部同士がさらに連結される形状に形成され、
起立壁部には、電池セルの積層方向に沿う仮想線であって接続される電極端子間を結ぶ仮想線の上方に貫通孔(453)が形成され、
貫通孔は、電池セルの積層方向に開口して起立壁部を貫通することを特徴とする。
この発明によれば、流体流入口及び流体流出口の一方は、電極端子及びバスバーに面する第1の壁部及び第1の壁部の端部から延びる側壁部の少なくとも一方の壁部において、セル厚さ方向に直交して電極端子を通る仮想平面と交わる部位に開口する。これにより、冷却流体は、電極端子の周囲を確実に通過する経路を流れる。このような経路を流れる冷却流体によれば、最も発熱しやすい部位である電極端子や電極端子とバスバーの接合部からの発熱を直接的に吸熱することができる。さらに収容ケース外部とセル間通路との間における冷却流体の流れがスムーズになるため、冷却流体は収容ケース内部の各電池セルに対して冷却性能を十分に発揮することができる。したがって、電池セル端子部の冷却性能を高め、効率的な電池冷却を確保できる組電池が得られる。
また、この発明によれば、冷却流体が貫通孔を通過する流れが形成されるので、冷却流体が電池セルの電極端子とバスバーとの接合部に接触するようになり、発熱量の大きい当該部分を効果的に冷却することができる。
請求項2によると、流体流入口(8)または流体流出口(9,9A)は、電極端子が直面する位置に設けられることを特徴とする。この発明によれば、冷却流体を電極端子部に集中して流すことができる。したがって、電極端子及び電極端子とバスバーの接合部等の発熱部位の冷却を促進することができる。
請求項3によると、流体流入口(8)または流体流出口(9,9A,9B)は、第1の壁部(10a)及び第1の壁部(10a)の端部から延びる側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部に、電極端子のそれぞれについて対応するように設けられることを特徴とする。
この発明によれば、流体流入口または流体流出口が電極端子毎に対応して設けられるため、各電極端子に対して確実に冷却流体を供給することができる。したがって、組電池に含まれる電極端子に対して、著しく不均一な冷却分布状態を回避でき、ばらつきが少なく、安定した冷却性能を確保することができる。
請求項4によると、複数の流体流出口(9,9A)の合計開口面積は、複数の流体流入口(8)の合計開口面積よりも大きく設定されていることを特徴とする。この発明によれば、冷却流体の出口側の開口面積を入口側よりも大きくすることにより、収容ケース内部における圧力損失の低減ができ、電池セルの冷却性能の向上が図れる。
請求項5によると、流体流入口(8)は、第2の壁部(10d)においてセル間通路(7)に直面する位置に開口し、流体流出口(9,9A,9B)は、第1の壁部(10a)及び側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部に開口することを特徴とする。この発明によれば、冷却流体はまず、電池セルの外装ケースの周囲を流れてから上部の電極端子等の周囲を流れるようになる。これにより、電極端子等に比べて耐熱温度の低い電池セルのケース表面を温度の低い流体で冷やすため、電池セル全体の冷却効率を向上できる流体経路を構築することができる。また、流体流入口からセル間通路にスムーズに冷却流体を導入することができるため、圧力損失の低減ができ、冷却効率を向上することができる。
請求項6によると、バスバー(45A)には、当該接続される電極端子間を結ぶ仮想線の上方に貫通孔(453)が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、冷却流体が貫通孔を通過する流れが形成されるので、冷却流体が電池セルの電極端子とバスバーとの接合部に接触するようになり、発熱量の大きい当該部分を効果的に冷却することができる。
請求項によると、各電池セルの電極端子間に位置する外装ケースの端面に設けられ、電池セル内部の圧力が異常な圧力になるときに破断する安全弁(23c)と、安全弁に対向する内壁面を有し、内部通路(4a)に安全弁が露出するようにセル厚さ方向に延設されるダクト部(4A,4B,4C)と、を備え、ダクト部には、収容ケースの外部に通じる開口部(4b)が形成されることを特徴とする。
この発明によれば、ダクト部における電極端子間に対応する部位にも収容ケースの外部と連通する開口部を備えることにより、電極端子近傍の他にも冷却流体が流れる通路を形成することができる。したがって、電池セルに関して冷却流体の流通経路の拡大が図れるので、冷却性能を向上することができる。
請求項によると、ダクト部の開口部(4b)は、セル厚さ方向に隣接する安全弁(23c)の間に配置されることを特徴とする。この発明によれば、ダクト部に形成された開口部を安全弁の間に配置することにより、電池セルの内圧異常等によって安全弁から噴出したガスは、一旦ダクト部の内面に衝突するので、直接的にダクト部の開口部から外部に噴き出されることを抑制できる。
請求項によると、ダクト部(4A,4B,4C)は、開口部(4b)の内周縁から電池セルの外装ケースに向かって延びるガイド壁(4b1,4b1B,4b1C)を備え、当該ガイド壁の表面は、セル厚さ方向に対して直交しない面を構成することを特徴とする。
この発明によれば、電池セルの内圧異常等によって安全弁から噴出したガスは、内部通路をセル厚さ方向に流れていくが、このときに内部通路の存在するガイド壁に衝突する。そこで、ガイド壁の正面がガス流れ方向に直交しない面を構成するため、ガイド壁の表面に沿ってガスが流れやすくなり、大きな流通抵抗とならないで内部通路を介してガスを排出させることができる。
なお、特許請求の範囲および上記手段の項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明を適用した第1実施形態に係る組電池を示す斜視図である。 第1実施形態の組電池を示す平面図である。 第1実施形態の組電池を示す下面図である。 第1実施形態の組電池についてカバーを取り外した状態を示す斜視図である。 第1実施形態の組電池についてカバーを取り外した状態を示す平面図である。 バスバー及びセル端子と空気流入口及び空気流出口との位置関係を説明するための部分平面図である。 バスバー及びセル端子と空気流入口及び空気流出口との位置関係を示す、図1のVII−VII断面における部分断面図である。 本発明を適用した第2実施形態に係る組電池を示す斜視図である。 第2実施形態の組電池を示す平面図である。 第2実施形態の組電池を示す下面図である。 バスバー及びセル端子と空気流入口及び空気流出口との位置関係を示す、図8のXI−XI断面における部分断面図である。 バスバー及びセル端子と空気流入口及び空気流出口との位置関係を示す、図8のXII−XII断面における部分断面図である。 本発明を適用した第3実施形態に係る組電池を示す斜視図である。 第3実施形態の組電池を示す平面図である。 バスバー及びセル端子と空気流出口との位置関係を示す、図14のXV−XV断面における部分断面図である。 第4実施形態に係る組電池において、バスバー及びセル端子と空気流出口との位置関係を示す部分断面図である。 第5実施形態に係る組電池において、バスバー及びセル端子と空気流出口との位置関係を示す部分断面図である。 第6実施形態に係る組電池において、バスバー及びセル端子と空気流出口との位置関係を示す部分断面図である。 本発明を適用した第7実施形態に係る組電池を示す斜視図である。 第7実施形態の組電池を示す平面図である。 バスバー及びセル端子と空気流出口との位置関係を示す、図20のXXI−XXI断面における部分断面図である。 本発明を適用した第8実施形態に係る組電池を示す平面図である。 第8実施形態の組電池についてカバーを取り外した状態を示す平面図である。 第8実施形態の組電池について安全弁と第2の空気流出口との位置関係を示す平面図である。 図24のXXV−XXV断面における部分断面図である。 図24のXXVI−XXVI断面における部分断面図である。 第2の空気流出口について第1の他の形態を示す平面図である。 第2の空気流出口について第2の他の形態を示す平面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明を適用した第1実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。各図において、Tは直方体状の電池セルのセル厚さ方向であり、Wはセル幅方向であり、Hはセル高さ方向である。セル厚さ方向Tは、複数個の電池セルの積層方向でもある。セル幅方向Wは、セル厚さ方向Tとセル高さ方向Hの両方に垂直な方向である。第1実施形態の組電池1では、セル高さ方向Hを鉛直方向に設定している。組電池1は、例えば内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。
組電池1は、少なくとも、ケース10と、ケース10内に収容された複数個の電池セル23と、を備える。組電池1は、セル厚さ方向Tに所定個数の電池セルを配置して、かつセル幅方向Wに2列の電池セルが並ぶ構成である。具体的には、セル厚さ方向Tに所定個数の電池セル23をそれぞれ積層してなる2個の積層電池モジュール2,3がセル幅方向Wに並ぶ構成である。第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3は、これらのモジュールを構成するすべての電池セルが直列に結線されることにより、通電可能に直列接続されている。各電池セルは、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン電池、有機ラジカル電池であり、筐体内に収納された状態で自動車の座席下、後部座席とトランクルームとの間の空間、運転席と助手席の間の空間などに配置される。
組電池1を構成する複数個の電池セル23は、単電池でもあり、例えばアルミ缶等の外殻を構成する外装ケースを有し、直方体状の外装ケースの一端面から上方に突出する正極端子23a及び負極端子23bからなる電極端子をそれぞれ有する。組電池1は、すべての電池セルを直列に結線するように電極端子間を接続する複数個のバスバー45を備える。
各電池セル23における外装ケースには、安全弁23cが設けられている。各安全弁23cは、正極端子23aと負極端子23bの間に位置し、電池セル23の内部圧力が異常な圧力になるときに破断するように設定されている。安全弁23cは、例えば、電池セル23の外装ケースの端面に開口した孔に薄い金属膜を貼り付けて塞いで構成されている。この場合には、電池セル23の内部圧力が異常な圧力になったときに、当該金属膜が破断して外装ケースの孔が開放されて、電池セル23の内部のガスが外装ケースの外部に放出されることにより、セル内圧が低下し、電池自身の破裂を防止することができる。
ケース10は、その内部に各電池セル23の全体を収容可能な深い箱状であり、電池セルの外装ケースを支持して、各電池セル23を保持する部材である。ケース10とケース10の蓋部10aaを覆う絶縁カバー10aとは、積層電池モジュール2,3を収容する収容ケースを構成する。ケース10は、例えばポリプロピレン、フィラーやタルクを含有するポリプロピレン等の合成樹脂で形成されている。
ケース10は、蓋部10aaと、蓋部10aaの4辺を囲む4つの側板10b,10cとを有して形成されている。ケース10の側板10b,10cには、所定の位置に、組電池1をボルトナット等の固定具によって車両側に固定する複数個の取付部14が設けられている。ケース10は、下端に、4つの側板10b,10cによって囲まれた開口部を有している。各電池セル23はその電極端子を先頭にして当該下端の開口部から挿入されて設置される。一対の側板10bは、電池セル23のセル幅方向Wの両側に位置している。一対の側板10cは、層状に配置された複数の電池セル23の積層方向、すなわち厚さ方向Tの両端に位置している。
ケース10は、それぞれ電池セル23を収容する収容室を複数個備える。ケース10には、セル幅方向Wに2列並ぶ収容室が設けられている。一方側でセル厚さ方向Tに並ぶ複数個の収容室のそれぞれに収容された電池セル23は、第1の積層電池モジュール2を構成し、他方側でセル幅方向Wにもう1列の複数個の収容室に収容された電池セル23は、第2の積層電池モジュール3を構成する。このように、各電池セル23が収容室に収容されてケース10に保持されることにより、第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3は、ケース10を介在して間接的に接触して組電池1として一体に形成される。また、第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3は、直接接触して組電池1として一体に形成されてもよい。
また、各収容室に電池セル23が保持される構成により、複数個の電池セル23は、セル厚さ方向Tに所定の隙間を形成してケース10に収容される。当該所定の隙間は、セル厚さ方向Tに隣接する電池セル間のセル間通路7を構成する。組電池1は、各電池セル23を冷却するための冷却流体を供給する流体供給装置の一例としての送風機100を含む。送風機100は、ケース10内に流入して、電池セル23間に形成されるセル間通路7を流れた後、ケース10の外部へ流出する冷却空気を提供する。ケース10には、冷却空気が外部から流入する複数の空気流入口8と、ケース10内から外部に向けて冷却空気が流出する複数の空気流出口9と、が形成されている。
ケース10の上端の蓋部10aaには、所定の位置にバスバー45を配置するための開口部が形成されている。この開口部には、各収容室に設置された電池セル23の電極端子が露出するように配置される。蓋部10aaは、バスバー45と電池セル23の外装ケースとを絶縁し、例えば安全弁23c及び電極端子を除く外装ケースの上面部分を覆うように設けられる。
蓋部10aaには、複数個の電池セル23の安全弁23cを露出するように内部通路4aを形成する排煙用のダクト部4が設けられている。ダクト部4は、耐熱性を有し、電池セル23の内部が異常な高圧状態になって、内部のガスが安全弁23cの破断によって噴き出しても、ダクト部分が溶けないで破損しない耐熱能力を有することである。また、蓋部10aaは、絶縁性を有し、例えばポリプロピレン、フィラーやタルクを含有するポリプロピレン等の合成樹脂で形成されている。
電極端子が突出する電池セル23の上面は、蓋部10aaに接触している。蓋部10aaのダクト部4と電池セル23の上面との間には、ゴムなどのシール部材を配置するようにしてもよい。また、ダクト部4において電池セル23の上面を押さえる部分には、エラストマー等の軟性の高い樹脂を二色食成形等により設けるようにしてもよい。電池セル23の上面は、蓋部10aaに接触して配置されることにより、ケース10に対する電極端子のセル高さ方向Hの位置が規定される。電池セル23は、部分的にケース10の板状部材と接触することによって、セル高さ方向H、セル幅方向W、及びセル厚さ方向Tに関して、ケース10に対して固定される。
絶縁カバー10aは、バスバー45等の通電部分との絶縁を図るために蓋部10aaを覆うようにケース10の天部に設置される部材である。絶縁カバー10aは、上方で電極端子及びバスバー45に面して、収容ケースの一部をなす第1の壁部である。絶縁カバー10aは、電極端子及びバスバー45の上方に位置する天板部分と、当該天板部分の端部の少なくとも一組の対辺から下方に延びる側壁部と、を備える。絶縁カバーの側壁部10a1は、一組の側板10bの上端部の外側を覆い、穴部と爪部の係合により一組の側板10bに固定される。このようにしてケース10と一体となった絶縁カバー10aは、ケース10とともに複数個の電池セル23を収容する収容ケースを構成する。
底板10dは、ケース10にすべての電池セル23を収容した後、ケース10の底部に取り付けられる部材である。底板10dは、絶縁カバー10a及び蓋部10aaの対辺に位置し、収容ケースの一部をなす第2の壁部である。底板10dには、冷却流体の流体流入口の一例である空気流入口8が複数個開口されている。
図3に示すように、空気流入口8は、セル間通路7に直面する位置に配置されている。すなわち、空気流入口8は、組電池1に設定されるすべてのセル間通路7に対応する個数設けられている。空気流入口8のセル幅方向Wの長さは、セル間通路7のセル幅方向Wの長さと同等、あるいはそれ以上に設定されることが好ましい。また、空気流入口8は、セル間通路7のセル厚さ方向Tの幅と同等の幅を有する細長い矩形状の開口部であることが好ましい。各空気流入口8は、セル間通路7に対応する位置で開口するため、各空気流入口8からケース10の内部に流入した空気は、スムーズにセル間通路7に流れる。
また、空気流入口8はセル間通路7に対し、セル厚さ方向Tにずれた位置、例えばセル缶底部に直面するケース壁部に開口する形態でもよい。
図2に示すように、絶縁カバー10aには、冷却流体の流体流出口の一例である空気流出口9が複数個開口されている。図2、図6及び図7に示すように、空気流出口9は、収容ケースを構成する絶縁カバー10aにおいて、セル厚さ方向Tに直交して各電極端子(正極端子23a、負極端子23b)を通る仮想平面と交わる部位に開口するように配置されている。この仮想平面は、セル厚さ方向Tに直交し、かつ電極端子縦断する仮想の平面である。この仮想平面と交わる絶縁カバー10aの部位には、空気流出口9が配されている。したがって、空気流出口9は、電極端子の直上の絶縁カバー10aの部位だけでなく、この直上部位からセル幅方向Wに移動した絶縁カバー10aの部位に配されていればよい。
本実施形態では、図6の二点鎖線で示すように、空気流出口9は、電極端子の直上部位を含み、セル幅方向Wにバスバー45よりも大きい所定長さを有する矩形状に開口している。また、図6の破線で示すように、空気流入口8は、セル間通路7の直下に配されているため、空気流入口8と空気流出口9は、セル厚さ方向Tにずれた位置関係で開口する。具体的には、空気流入口8及び空気流出口9それぞれのセル幅方向Wの中心線は、セル厚さの半分程度セル厚さ方向Tにずれている。
バスバー45は、隣接する電池セル23に関して異極電極である電極端子同士を電気的に接続する。バスバー45は、電極端子が接続される一対の接続部451と、一対の接続部451の間に介在して一対の接続部451を連結する断面U字状の連結部452とを備えて構成される。バスバーの接続部451と電極端子との電気的な接続は、ボルトナットによる締結、またはレーザー溶接、アーク溶接等の接続手段によって提供される。
1つの積層電池モジュールを構成する複数個の電池セル23は、対応する数量のバスバー45によって通電可能に直列接続されることになる。換言すれば、1つの積層電池モジュールを構成するすべての電池セル23は、平面視で、電流がモジュールの一方側から他方側に向けて流れるように各バスバー45を介して電気的に直列接続されている。
図2、図4及び図5に示すように、第1の積層電池モジュール2については、当該モジュールの一方端に位置する電池セル20の正極端子20aは、バスバー40に接続され、バスバー40の端部が組電池1全体の総端子部としての正極側端子に相当する。電池セル20の負極端子20bは、隣接する電池セル21の正極端子21aにバスバー41によって結線され、さらにセル厚さ方向Tに積層配置される各電池セルがバスバーにより順に直列結線される。第1の積層電池モジュール2の他方端に位置する電池セル22は、その正極端子22aがセル厚さ方向Tに隣接する電池セルの負極端子にバスバーにより接続される。さらに、電池セル22の負極端子22bは、セル幅方向Wに隣接する第2の積層電池モジュール3の電池セル30の正極端子30aにバスバー42によって接続される。このバスバー42は、セル幅方向Wに隣接する第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3とを直接に結線する。
第2の積層電池モジュール3については、当該モジュールの他方端に位置する電池セル30の負極端子30bは、電池セル31の正極端子31aにバスバー43によって結線され、さらにセル厚さ方向Tに積層配置される各電池セルがバスバーにより順に直列結線される。第2の積層電池モジュール3の他方端に位置する電池セル32の負極端子32bは、バスバー44に接続され、バスバー44の端部が組電池1全体の総端子部としての負極側端子に相当する。この直列結線の一端をなす正極端子20aと他端をなす負極端子32bは、両方の積層電池モジュール2,3について同じ側に配置されている。組電池1全体の総端子部として両端に配されたバスバー40,44は、電力の供給及び放出を行うために、例えば、リレー等を用いた電流の制御回路に接続されている。
組電池1は、所定の電池セル間または、各電圧セル間の電圧信号を送信するために配線される複数本の電圧検出線50a,51a,52a,53aを備える。各電圧検出線50a〜53aは、複数個の電池セルの所定位置に接続されている検出端子から配線されるケーブルである。この複数本の電圧検出線50a〜53aは、各検出端子から引き出された後、セル厚さ方向Tに延びるように配線されている。多数の電圧検出線は、バスバーの一部にかしめ、溶接、圧着、ばね力を利用した保持による結合等により固定される検出端子から延びる通信線である。
複数本の電圧検出線50aは、途中で束線としてセル厚さ方向Tに延びるケーブルハーネス50にまとめられて、総端子部としての正極側端子と同じ側に配置されるコネクタ5に至る。各電圧検出線50aは、各検出端子から束線のケーブルハーネス50としてまとめられるまでの間にセル厚さ方向Tに直交してセル幅方向Wに延びるように配線される部分を含んでいる。複数本の電圧検出線50aがまとめられたケーブルハーネス50は、平面視で、第2の積層電池モジュール3とは反対側に位置する第1の積層電池モジュール2の側面に沿うように配線される。
複数本の電圧検出線51aは、途中で束線としてセル厚さ方向Tに延びるケーブルハーネス51にまとめられて、総端子部としての正極側端子と同じ側に配置されるコネクタ5に至る。各電圧検出線51aは、各検出端子から束線のケーブルハーネス51としてまとめられるまでの間にセル厚さ方向Tに直交してセル幅方向Wに延びるように配線される部分を含んでいる。複数本の電圧検出線51aがまとめられたケーブルハーネス51は、平面視で、第2の積層電池モジュール3と対向する第1の積層電池モジュール2の側面に沿うように配線される。
複数本の電圧検出線52aは、途中で束線としてセル厚さ方向Tに延びるケーブルハーネス52にまとめられて、総端子部としての負極側端子と同じ側に配置されるコネクタ5に至る。各電圧検出線52aは、各検出端子から束線のケーブルハーネス52としてまとめられるまでの間にセル厚さ方向Tに直交してセル幅方向Wに延びるように配線される部分を含んでいる。複数本の電圧検出線52aがまとめられたケーブルハーネス52は、平面視で、第1の積層電池モジュール2と対向する第2の積層電池モジュール3の側面に沿うように配線される。
複数本の電圧検出線53aは、途中で束線としてセル厚さ方向Tに延びるケーブルハーネス53にまとめられて、総端子部としての負極側端子と同じ側に配置されるコネクタ5に至る。各電圧検出線53aは、各検出端子から束線のケーブルハーネス53としてまとめられるまでの間にセル厚さ方向Tに直交してセル幅方向Wに延びるように配線される部分を含んでいる。複数本の電圧検出線53aがまとめられたケーブルハーネス53は、平面視で、第1の積層電池モジュール2とは反対側に位置する第2の積層電池モジュール3の側面に沿うように配線される。コネクタ5は電池監視装置の制御回路に接続される。つまり電圧検出線50a〜53aは、組電池1の外郭を出た所で1本のケーブルハーネスにまとめられてコネクタ5に接続されている。
組電池1は、複数個の電池セルの所定位置に接続される検出端子から検出した温度信号を送信するために配線される複数本の温度検出線60,61を備える。複数本の温度検出線60は、第1の積層電池モジュール2に接続される検出線であり、セル厚さ方向Tに延びる束線にまとめられて、総端子部としての正極側端子とは反対側に引き出される。複数本の温度検出線60がまとめられた束線は、平面視で、第1の積層電池モジュール2を構成する電池セルの電極端子間をセル厚さ方向Tに沿うように配線される。温度検出線は、電圧検出線のノイズの影響を抑制するために、電圧検出線とは別の通路に配置されている。
複数本の温度検出線61は、第2の積層電池モジュール3に接続される検出線であり、セル厚さ方向Tに延びる束線にまとめられて、総端子部としての負極側端子とは反対側に引き出される。複数本の温度検出線61がまとめられた束線は、平面視で、第2の積層電池モジュール3を構成する電池セルの電極端子間をセル厚さ方向Tに沿うように配線される。
温度検出線60及び温度検出線61は、電圧検出線50a〜53aが引き出される側とは、両方の積層電池モジュール2,3に関して反対側に引き出されている。複数本の温度検出線60,61は、組電池1の外郭を出た所で1本のケーブルハーネスにまとめられてコネクタ6に接続されている。コネクタ6は電池監視装置の制御回路に接続される。
組電池1は、図示しない、リレー類等の電流制御機器、電池監視装置、電池制御装置等とともに電池パックを構成するようにしてもよい。電池監視装置は、組電池1の状態を監視する電池ECUである。電池監視装置は、組電池1の状態に関する情報を検出するために、組電池1の所定の位置に設置された検出端子から延びる複数の検出線を介して、組電池1に接続されている。検出線は、組電池1の電圧を検出する検出端子に接続された電圧検出線、電池温度を検出する検出端子に接続された温度検出線等であり、これらの情報は電池監視装置に送信される。電池パックは、複数個の電池セルの充電、放電、電池温度監視、送風機100による電池冷却等を行う電子部品を有する。
組電池1は、電池状態の監視により、電池温度を下げる必要があるときには、送風機100を駆動して各電池セル23に対して冷却空気を供給する。送風機100により送風される空気は、図示しないダクトを通って、底板10dに開口する複数の空気流入口8から各セル間通路7に流入する。当該空気は、各セル間通路7を上昇する間に各電池セル23の外装ケースの側面に沿って流れて、各電池セル23を冷却する。
図7における矢印は、冷却空気の流れを示している。図7に示すように、セル間通路7から流出した空気は、セル間通路7に対してセル厚さ方向Tにシフトする位置でかつ上方に位置する空気流出口9に向かって斜め上方に流れ、空気流出口9から収容ケースの外部に排出される。このとき、電極端子間がバスバー45によって接続された電池セル23間のセル間通路7から流出する空気の大部分は、バスバー45の連結部452における起立する部分に衝突し、この部分に沿って、この周囲を流れ、空気流出口9に向かって斜め上方に上昇する。ここで、空気と接触しうるバスバー45の面積が大きくなるので、空気はバスバー45からの吸熱量を増加することができる。したがって、電極端子の発熱及び電極端子とバスバーとの接続抵抗による発熱のうち、熱伝導によりバスバーに伝えられた発熱、バスバー45の抵抗による発熱を効果的に吸熱できる空気流れを形成することができるのである。さらに、空気は、空気流出口9に向かって斜め上方に上昇するときに、電極端子及び電極端子とバスバー45との接合部にも接触する流れが形成されるため、電極端子及び電極端子とバスバー45との接合部からの発熱も効果的に吸熱することができる。
また、本発明は、図示した実施形態の他に、収容ケースの底部側に配されている流体流入口を流体流出口とし、天部側に配されている流体流出口を流体流入口とする実施形態も含むものである。すなわち、本実施形態における空気流出口9から空気を取り入れ、収容ケース内を流した後、空気流入口8から空気を排出するようにしてもよい。
次に、本実施形態の組電池1がもたらす作用効果について説明する。組電池1のケース10には、空気が流入する複数の空気流入口8と、空気が流出する複数の空気流出口9と、が形成される。空気流入口8及び空気流出口9の一方は、電極端子及びバスバー45に面する絶縁カバー10a及び絶縁カバーの側壁部10a1の少なくとも一方の壁部において、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流入口8及び空気流出口9の他方は、絶縁カバー10aの対面位置にある底板10dにおいてセル間通路7に直面する位置に開口する。空気流入口8と空気流出口9は、セル厚さ方向Tにずれた位置関係で開口する。
この構成によれば、冷却空気は、電極端子の周囲を確実に通過する経路を流れるようになる。このような経路によれば、最も発熱しやすい部位である電極端子や電極端子とバスバー45の接合部からの発熱を効果的に吸熱することができるため、発熱源からの放熱を促進することができる。さらに空気流入口8及び空気流出口9の他方をセル間通路7に直面する位置に対応させて開口することにより、収容ケース外部とセル間通路7との間における冷却空気の流れをスムーズにできる。このため、冷却空気は収容ケース内部の各電池セル23に対して十分に冷却性能を発揮することができる。
また、空気流出口9は、正極端子23aや負極端子23bが直面する位置に設けられることにより、冷却空気を電極端子に集めて流すことができる。したがって、電極端子及び電極端子とバスバー45の接合部等の発熱部位について、冷却を促進することができるため、電池セル23の冷却性能の大幅な向上を図ることができる。
また、複数の空気流出口9の合計開口面積を、複数の空気流入口8の合計開口面積よりも大きく設定した場合には、収容ケース内部における圧力損失の低減ができるので、組電池1を構成する電池セル23の冷却性能の向上が図れる。
また、空気流出口9は、絶縁カバー10aに、電極端子のそれぞれについて対応するように設けられる。この構成によれば、空気流出口9が電極端子毎に対応して設けられるため、各電極端子に対して確実に冷却空気を供給できる。したがって、組電池1に含まれる電極端子に対して、著しく不均一な冷却分布となる状態を回避でき、組電池1において、ばらつきが少なく、安定した冷却性能が得られる。
また、空気流入口8は、底板10dにおいてセル間通路7に直面する位置に開口し、空気流出口9は、絶縁カバー10a及び絶縁カバーの側壁部10a1の少なくとも一方の壁部に開口する。この構成によれば、冷却空気はまず、電池セル23の外装ケースの周囲を流れてから上部に位置する電極端子、バスバーの周囲を流れる。これにより、電極端子等に比べて耐熱温度の低い電池セル23のケース表面を温度の低い流体で先に冷やし、耐熱温度の高い電極端子等を電池セルから吸熱した後の温められた空気で冷やすことになる。したがって、電池セル全体の冷却を鑑みて冷却効率の向上を図る空気経路を実現することができる。
また、組電池1では、第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3は、各電池セルを収容するケース10等の他の部材を介在して間接的に接触して、一体に形成される。また、第1の積層電池モジュール2と第2の積層電池モジュール3を直接接触させて一体に形成してもよい。
また、複数本の電圧検出線50a,51a,52a,53aを含む各ケーブルハーネス50,51,52,53は、直列結線の両端をなす正極端子20a及び負極端子32bが積層電池モジュール2,3において配置される側に引き出されている。
この構成によれば、電圧検出線の引き出し側と、組電池1において両端をなす電極端子とが同じ側に集約されている。これにより、電圧検出する電池監視装置、充放電制御する制御装置等を含む電池パックにおいて、各種の結線に関わる部品点数を低減したり、配線を短くしたりすることができる。したがって、電池パックの部品管理の簡素化、コスト低減が図れる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態に対する他の形態である組電池1Aについて図8〜図12を参照して説明する。第2実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。図11及び図12における矢印は、冷却空気の流れを示している。
図8〜図12に示すように、組電池1Aは、組電池1に対して、空気流出口9Aの構成が相違する。空気流出口9Aは、絶縁カバー10aAの電極端子に直面する位置にのみに局所的に設けられており、第1実施形態の空気流出口9のようにセル幅方向Wに長い細長状の開口部ではない。空気流出口9Aは、組電池1を構成する電池セル23の各電極端子の直上に対応する絶縁カバー10aA部位にそれぞれ設けられている。したがって、絶縁カバー10aAを平面視すると、図9に示すように、各空気流出口9Aの向こうに1個の電極端子を臨むことができる。
送風機100により供給された空気は、空気流入口8からセル間通路7に流入して、各電池セル23を冷却する。図11に示すように、セル間通路7から流出した空気は、セル間通路7に対してセル厚さ方向Tにシフトする位置で、かつ電極端子の上方に位置する空気流出口9Aに向かって斜め上方に流れ、方形状の空気流出口9Aから収容ケースの外部に排出される。このとき、電極端子間がバスバー45によって接続された電池セル23間のセル間通路7から流出する空気の大部分は、バスバー45の連結部452における起立する部分に衝突し、この部分に沿って、この周囲を流れ、空気流出口9Aに向かって斜め上方に上昇する。
また、図12に示すように、セル幅方向Wについては、セル間通路7から流出した空気は、電極端子の上方に位置する空気流出口9Aに向かって集合する流れを形成する。このとき、電極端子間がバスバー45によって接続された電池セル23間のセル間通路7から流出する空気は、バスバー45のセル幅方向Wの両側から、連結部452のセル幅方向Wの中央に向かう流れを形成する。ここで空気は、連結部452の両側から中央に向かって周囲を流れ、空気流出口9Aへ上昇する。
以上のように、空気は、電極端子の直上に配置される空気流出口9Aに向かって集合するため、発熱が大きい電極端子部及び電極端子とバスバー45との接合部に集中して冷却空気を流すことができ、さらに空気流れの速度が増加する。したがって、第2実施形態によれば、電極端子及びバスバー45に接触する空気の流れが速くなるため、電極端子、電極端子とバスバーとの接合部、及びバスバー45からの発熱を効果的に吸熱する空気流れを形成できる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、第1実施形態に対する他の形態である組電池1Bについて図13〜図15を参照して説明する。第3実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
図13〜図15に示すように、組電池1Bは、組電池1に対して、絶縁カバー10aBの天壁部における空気流出口9の位置と、絶縁カバーの側壁部10a1Bに空気流出口9Bを有する点と、バスバー45Aの構成と、が相違する。図15における矢印は、冷却空気の流れを示している。
空気流出口9は、絶縁カバー10aBの天壁部のセル幅方向Wの中央部において、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流出口9Bは、絶縁カバーの側壁部10a1Bにおいて、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。したがって、各空気流出口9に対応する電極端子は、各電池セル23の2個の電極端子のうち、セル幅方向Wに隣接する電池セル23に対して近い側に位置する端子である。当該電極端子の直上に矩形状の空気流出口9が開口している。
一方、各空気流出口9Bに対応する電極端子は、各電池セル23の2個の電極端子のうち、セル幅方向Wに隣接する電池セル23に対して遠い側に位置する端子である。当該電極端子の直上には、空気流出口9が形成されていない。当該電極端子は、空気流出口9Bに向かって流れる空気によって冷却される。また、空気流入口8は、絶縁カバー10aBの対面位置にある底板10dにおいてセル間通路7に直面する位置に開口する。
バスバー45Aは、電極端子が接続される一対の接続部451と、一対の接続部451の間に介在して一対の接続部451を連結する断面U字状の連結部452Aとを備えて構成される。断面U字状の連結部452Aには、電極端子の突出方向(セル高さ方向H)に起立する壁部において、バスバー45Aによって接続される電極端子間を結ぶ仮想線の上方に貫通孔453が形成されている。貫通孔453は、断面U字状に起立する両方の壁部にそれぞれセル厚さ方向Tに貫通するように形成されている。
送風機100により供給された空気は、空気流入口8からセル間通路7に流入して、各電池セル23を冷却する。図15に示すように、電極端子間がバスバー45Aによって接続された電池セル23間のセル間通路7から流出する空気は、バスバー45Aの連結部452Aにおける起立する部分に衝突し、この部分に沿って、この周囲を流れ、空気流出口9Aに向かってセル幅方向Wに移動して絶縁カバー10aBの側方へ排出される。
また、セル間通路7から流出する空気の一部は、図15に示すように、バスバー45Aに衝突し、電池セル23のセル幅方向Wの端部に向かってバスバー45Aの表面全体に沿うように流れ、絶縁カバーの側壁部10a1Bから外部に排出される。このとき、バスバー45Aの連結部452Aの内側に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、連結部452Aの内面に衝突してから、連結部452Aの側方に向かう流れと、貫通孔453を通過して電池セル23のセル幅方向Wの端部に向かう流れとを形成する。なお、空気流出口9の直下に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、真上に上昇して、空気流出口9から外部へ排出される。
以上のように、空気流出口9の直下に位置する部位を除くセル間通路7から流出する空気のほとんどは、絶縁カバーの側壁部10a1Bで開口する空気流出口9Bに向かって集合するため、バスバー45A及び電極端子の周囲を確実に流れる。したがって、電極端子やバスバー45Aからの発熱を効果的に吸熱する空気流れを形成できる。
次に、本実施形態の組電池1Bがもたらす作用効果について説明する。空気流出口9,9Bは、電極端子及びバスバー45Aに面する絶縁カバー10aBの天壁部及び絶縁カバーの側壁部10a1Bにおいて、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流入口8は、絶縁カバー10aBの対面位置にある底板10dにおいてセル間通路7に直面する位置に開口する。
この構成によれば、冷却空気を、電極端子を通過するように集中させて流すことができる。したがって、電極端子及び電極端子とバスバー45Aの接合部等の発熱部位について冷却を促進することができるため、電池セル23の冷却性能の大幅な向上を図ることができる。
また、バスバー45Aの連結部452Aには、接続される電極端子間を結ぶ仮想線の上方に貫通孔453が形成されていることにより、冷却空気が貫通孔453を通過する流れが形成される。これにより、冷却空気が電池セル23の電極端子とバスバー45との接合部に確実に接触するようになり、発熱量の大きい当該接合部の冷却を促進することができる。したがって、電池セル23の冷却性能の向上が図れる。
また、空気流出口9,9Bは、絶縁カバー10aBの天壁部及び絶縁カバーの側壁部10a1Bにおいて、電極端子のそれぞれについて対応するように設けられる。この構成によれば、空気流出口9,9Bが電極端子毎に対応して設けられるため、各電極端子に対して確実に冷却空気を供給できる。したがって、組電池1Bに含まれる電極端子に対して、著しく不均一な冷却分布となる状態を回避でき、組電池1Bにおいて、ばらつきが少なく、安定した冷却性能が得られる。
また、空気流入口8及び空気流出口9Bの一方は、絶縁カバーの側壁部10a1Bのみにおいて、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口するようにしてもよい。
(第4実施形態)
第4実施形態では、第3実施形態の空気流出口9Bの代わりに空気流出口9Cを備える形態について図16を参照して説明する。第4実施形態において、第3実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第3実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。図16における矢印は、冷却空気の流れを示している。
図16に示すように、空気流出口9Cは、絶縁カバー10aCの天壁部において、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流出口9Cは、セル幅方向Wに関して、電極端子よりも電池セル23の端部寄りで開口する。つまり、空気流出口9Cは、電極端子の直上には開口せず、バスバー45Aにおける絶縁カバー10aCの側壁部寄り端部の直上、または、バスバー45Aの当該端部よりも電池セル23の端部寄りで開口する。
セル間通路7から流出する空気の一部は、図16に示すように、バスバー45Aに衝突し、電極端子の斜め上方に向かってバスバー45Aの表面全体及び電極端子を沿うように流れ、空気流出口9Cから外部に排出される。このとき、バスバー45Aの連結部452Aの内側に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、連結部452Aの内面に衝突してから、連結部452Aの側方に向かう流れと、貫通孔453を通過して絶縁カバー10aCの側壁部に向かう流れとを形成する。なお、空気流出口9Cの直下に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、真上に上昇して、バスバー45Aの端部を冷却し、空気流出口9Cから外部へ排出される。
以上のように、冷却空気は、電極端子の斜め上方に配置される空気流出口9Cに向かって集合するため、電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aを確実に冷却する空気流れが形成される。したがって、第4実施形態によれば、比較的少ない空気流量でも電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aからの発熱を効果的に吸熱する空気流れを形成できる。
(第5実施形態)
第5実施形態では、第3実施形態の空気流出口9Bの代わりに空気流出口9Dを備える形態について図17を参照して説明する。第5実施形態において、第3実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第3実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。図17における矢印は、冷却空気の流れを示している。
図17に示すように、空気流出口9Dは、絶縁カバー10aCの天壁部において、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流出口9Dは、セル幅方向Wに関して、電極端子よりも電池セル23の中央部寄りで開口する。つまり、空気流出口9Dは、電極端子の直上には開口せず、バスバー45Aのセル幅方向Wの端部の直上、または、バスバー45Aの当該端部よりも電池セル23の中央部寄りで開口する。つまり、空気流出口9Dは、第4実施形態の空気流出口9Cとは反対側の位置で開口する。
セル間通路7から流出する空気の一部は、図17に示すように、バスバー45Aに衝突し、電極端子の斜め上方に向かってバスバー45Aの表面全体及び電極端子を沿うように流れ、空気流出口9Dから外部に排出される。このとき、バスバー45Aの連結部452Aの内側に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、連結部452Aの内面に衝突してから、連結部452Aの側方に向かう流れと、貫通孔453を通過して電池セル23のセル幅方向Wの端部に向かう流れとを形成する。なお、空気流出口9Dの直下に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、真上に上昇して、バスバー45Aの端部を冷却し、空気流出口9Dから外部へ排出される。
以上のように、冷却空気は、電極端子の斜め上方に配置される空気流出口9Dに向かって集合するため、電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aを確実に冷却する空気流れが形成される。したがって、第5実施形態によれば、比較的少ない空気流量でも電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aからの発熱を効果的に吸熱する空気流れを形成できる。
(第6実施形態)
第6実施形態では、第3実施形態の空気流出口9Bの代わりに空気流出口9Eを備える形態について図18を参照して説明する。第6実施形態において、第3実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第3実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。図18における矢印は、冷却空気の流れを示している。
図18に示すように、空気流出口9Eは、絶縁カバー10aCの天壁部において、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口する。空気流出口9Eは、セル幅方向Wに関して、電極端子よりも電池セル23の中央部寄りと電池セル23の端部寄りとで開口する。つまり、空気流出口9Eは、電極端子の直上には開口せず、セル幅方向Wについて、バスバー45A直上の両側で開口する。したがって、空気流出口9Eは、第4実施形態の空気流出口9Cと第5実施形態の空気流出口9Dとを合わせた開口である。
セル間通路7から流出する空気の一部は、図18に示すように、バスバー45Aに衝突し、電極端子の斜め上方に向かってバスバー45Aの表面全体及び電極端子を沿うように流れ、バスバー45Aのセル幅方向Wの両側に位置する空気流出口9Eから外部に排出される。このとき、バスバー45Aの連結部452Aの内側に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、連結部452Aの内面に衝突してから、連結部452Aの側方に向かう流れと、貫通孔453を通過してバスバー45Aのセル幅方向Wの両側に向かう流れとを形成する。なお、空気流出口9Eの直下に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、真上に上昇して、バスバー45Aの端部を冷却し、空気流出口9Eから外部へ排出される。
以上のように、冷却空気は、電極端子の斜め上方の両側に配置される空気流出口9Eに向かって分流して流れるため、電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aを確実に冷却する空気流れが形成される。したがって、第6実施形態によれば、空気排出用の開口面積を確保することができるので、セル間通路7を流出した空気が受ける抵抗を小さくして空気速度の低下を抑制した空気流れを形成できる。
(第7実施形態)
第7実施形態では、第3実施形態に対する他の形態である組電池1Fについて図19〜図21を参照して説明する。第7実施形態において、第3実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第3実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。
図19〜図21に示すように、組電池1Fは、組電池1Bに対して、絶縁カバーの側壁部10a1Fで開口する空気流出口9Fが絶縁カバー10aFの天壁部にも延長して開口する点が相違する。図21における矢印は、冷却空気の流れを示している。
空気流出口9Fは、絶縁カバーの側壁部10a1Fと、絶縁カバー10aFの天壁部との両方で開口し、電極端子を通りセル厚さ方向Tに直交する仮想平面と交わる部位に開口するこれらの開口部はつながっている。したがって、空気流出口9Fに対応する電極端子は、各電池セル23の2個の電極端子のうち、セル幅方向Wに隣接する電池セル23に対して遠い側に位置する端子である。空気流出口9Fの一部は、当該電極端子の直上で開口している。当該電極端子は、空気流出口9Fに向かって流れる空気によって冷却される。また、空気流入口8は、絶縁カバー10aFの対面位置にある底板10dにおいてセル間通路7に直面する位置に開口する。
送風機100により供給された空気は、空気流入口8からセル間通路7に流入して、各電池セル23を冷却する。図21に示すように、電極端子間がバスバー45Aによって接続された電池セル23間のセル間通路7から流出する空気の一部は、バスバー45Aの連結部452Aにおける起立する部分に衝突し、この部分に沿って、この周囲を流れ、空気流出口9Fに向かって、そのまま上方へ排出されたり、バスバー45Aの側方へ排出されたりする。また、バスバー45Aの連結部452Aの内側に位置する部位のセル間通路7から流出する空気は、連結部452Aの内面に衝突してから、連結部452Aの側方へ抜けて上方に向かう流れと、貫通孔453を通過してそのまま上方へ向かう流れとを形成する。
以上のように、各電池セル23の2個の電極端子のうち、セル幅方向Wに隣接する電池セル23に対して遠い側に位置する端子の近傍において、セル間通路7を上昇してきた空気は、当該電極端子の直上において開口する空気流出口9Fから外部に流出する。このため、電極端子、電極端子とバスバー45Aの接合部、及びバスバー45Aを確実に冷却する空気流れが形成されるとともに、空気排出用の開口面積が確保できるので、セル間通路7を流出した空気が受ける抵抗を小さくでき、空気速度の低下を抑制することができる。
また、複数の空気流出口9及び空気流出口9Fの合計開口面積を、複数の空気流入口8の合計開口面積よりも大きく設定した場合には、収容ケース内部における圧力損失の低減ができるので、組電池1Fを構成する電池セル23の冷却性能の向上が図れる。
(第8実施形態)
第8実施形態では、第1実施形態に対する他の形態である組電池1Gについて図22〜図28を参照して説明する。第8実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。図22〜図26に示すように、組電池1Gは、組電池1に対して、蓋部10agに設けられる排煙用のダクト部4Aに、収容ケースの外部と通じる複数個の開口部4bが形成されている点が相違する。
各開口部4bは、セル厚さ方向Tに隣接する安全弁23cの間に配置されるとともに、セル間通路7の直上で開口する。さらに、絶縁カバー10aGには、各開口部4bに対応する位置に第2の空気流出口10aG1が形成されている。空気流出口9は第1の空気流出口である。したがって、セル間通路7は、開口部4b及び第2の空気流出口10aG1を介して、収容ケースの外部と連通する。
図24及び図25に示すように、ダクト部4は、開口部4bの内周縁から電池セル23の外装ケースに向かって延びるガイド壁4b1を備える。ガイド壁4b1は、開口部4bを内筒面とする円筒状部である。ガイド壁4b1の円筒軸方向は、セル高さ方向Hと平行な方向である。ガイド壁4b1の円筒軸方向の端部は、円筒状部の下端部であり、当該下端部は、電池セル23の外装ケース表面と所定の間隔を有する位置まで延びている。ガイド壁4b1の表面は、円筒面であるため、セル厚さ方向T、すなわち、安全弁23cから噴出したガスが内部通路4aを流通する流れ方向、に対して直交しない面を構成する。
送風機100により供給された空気は、空気流入口8からセル間通路7に流入して、各電池セル23を冷却する。各セル間通路7から流出した空気は、バスバー45及び電極端子に接触してこれらを冷却し、空気流出口9から外部に流出するとともに、そのうちの一部は、ダクト部4の開口部4b及び第2の空気流出口10aG1から外部に流出する。
また、開口部4bBは、図27に示すような、矩形状の開口を形成するものでもよい。図27に示すように、ダクト部4Bは、開口部4bBの内周縁から電池セル23の外装ケースに向かって延びるガイド壁4b1Bを備える。ガイド壁4b1Bは、開口部4bBを内筒面とする四角筒状部である。ガイド壁4b1Bの筒軸方向は、セル高さ方向Hと平行な方向である。ガイド壁4b1Bの筒軸方向の端部は、四角筒状部の下端部であり、当該下端部は、電池セル23の外装ケース表面と所定の間隔を有する位置まで延びている。ガイド壁4b1Bの表面は、四角筒面であるため、セル厚さ方向T、すなわち、安全弁23cから噴出したガスが内部通路4aを流通する流れ方向、に対して傾斜するように交差して、直交しない面を構成する。
また、開口部4bCは、図28に示すような、三角形状の開口を形成するものでもよい。図28に示すように、ダクト部4Cは、開口部4bCの内周縁から電池セル23の外装ケースに向かって延びるガイド壁4b1Cを備える。ガイド壁4b1Cは、開口部4bCを内筒面とする三角筒状部である。ガイド壁4b1Cの筒軸方向は、セル高さ方向Hと平行な方向である。ガイド壁4b1Cの筒軸方向の端部は、三角筒状部の下端部であり、当該下端部は、電池セル23の外装ケース表面と所定の間隔を有する位置まで延びている。ガイド壁4b1Cの表面は、三角筒面であるため、セル厚さ方向T、すなわち、安全弁23cから噴出したガスが内部通路4aを流通する流れ方向、に対して傾斜するように交差して、直交しない面を構成する。
次に、本実施形態の組電池1Gがもたらす作用効果について説明する。組電池1Gは、電極端子間に対応する排煙用のダクト部4Aの部位にも外部と連通する開口部4bを備えることにより、空気流出口9の他にも冷却空気が流れる通路を形成することができる。したがって、冷却空気が流れる経路を拡大することができるため、電池セル23の冷却性能の向上が図れる。
また、ダクト部4の開口部4bは、セル厚さ方向Tに隣接する安全弁23cの間に配置されることにより、電池セル23の内圧異常等によって安全弁23cから噴出したガスは、一旦ダクト部4Aの内面に衝突してから、内部通路4aをセル厚さ方向Tに流れるので、直接的に開口部4bから外部に噴き出されることを抑制することができる。したがって、開口部4bからは、電池セル23内からの噴出ガスでなく、主に冷却空気を外部へ排出させることができる。
また、電池セル23の内圧異常等によって安全弁23cから噴出したガスは、内部通路4aをセル厚さ方向Tに流れるが、このときに内部通路4aに存在するガイド壁4b1,4b1Bに衝突する。そこで、ガイド壁4b1,4b1B,4b1Cの表面は、セル厚さ方向Tに対して直交しない面を構成するため、内部通路4aでのガス流れはガイド壁4b1,4b1B,4b1Cの表面に一旦ぶつかるが、当該表面に沿って流れるようになる。したがって、大きな通風抵抗なくガスを排出することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
本発明に係る流体流入口及び流体流出口は、上記の各実施形態に示すように、冷却流体が上方に向けて流れるように、組電池の下部に流入口を備え、上部に流出口を備える形態であるが、これに限定するものではない。例えば、各実施形態において、冷却流体が下方に向けて流れる形態、横方向に流れる形態であってもよく、それぞれの形態に適合した位置に流体流入口と流体流出口は、配置される。
本発明に係る流体流入口及び流体流出出口の一方は、セル間通路に直面する位置に配置されているが、セル厚さ方向にずれた位置、例えばセル缶底部に直面するケース壁部に開口する形態でもよい。
本発明に係る冷却流体は、送風機によって送風される空気であるが、この実施形態に限定するものではない。例えば、冷却流体は、絶縁処理の構造、流体漏れ防止構造等を備えた上で、水、エチレングリコール等を使用することができる。
上記実施形態において、組電池を構成する電池セルの個数は一例にすぎない。空気流入口及び空気流出口の形状、開口場所についても、上記実施形態は一例にすぎない。特許請求の範囲の記載に基づいて、その権利範囲に含まれる範囲であれば、設置場所は限定しない。
1…組電池
7…セル間通路
8…空気流入口(流体流入口)
9,9B…空気流出口(流体流出口)
10…ケース(収容ケース)
10a…絶縁カバー(第1の壁部)
10a1…絶縁カバーの側壁部(側壁部)
10d…底板(第2の壁部)
23…電池セル
23a…正極端子(電極端子)
23b…負極端子(電極端子)
45…バスバー
100…送風機(流体供給装置)

Claims (8)

  1. 外装ケースから突出する電極端子(23a,23b)をそれぞれ有する複数個の電池セル(23)と、
    当該複数個の電池セルを直列に結線するように前記電極端子間を接続する複数個のバスバー(45)と、
    セル厚さ方向(T)に所定の隙間を形成して積層された前記複数個の電池セルを収容する箱体状の収容ケース(10)と、
    前記収容ケース内に流入して、前記電池セル間に形成されるセル間通路(7)を流れた後、前記収容ケース外へ流出する冷却流体を提供する流体供給装置(100)と、
    を備え、
    前記収容ケースには、前記冷却流体が流入する複数の流体流入口(8)と、前記冷却流体が流出する複数の流体流出口(9,9A,9B,9C,9D,9E,9F)と、が形成され、
    前記流体流入口及び前記流体流出口のいずれか一方は、前記収容ケースを構成する壁部であって、前記電極端子及び前記バスバーに面する第1の壁部(10a)及び前記第1の壁部の端部から延びる側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部において、前記セル厚さ方向に直交して前記電極端子を通る仮想平面と交わる部位に開口し、
    前記流体流入口及び前記流体流出口の他方は、前記第1の壁部の対面位置にある第2の壁部(10d)において前記セル間通路に直面する位置に開口し、
    前記セル間通路に対し、前記流体流入口と前記流体流出口のいずれか一方は、前記セル厚さ方向にずれた位置関係で開口し、
    前記バスバーは、前記電極端子が接続される一対の接続部(451)と、前記一対の接続部の間に介在して前記一対の接続部を連結する連結部(452A)と、を備えて構成され、
    前記連結部は、前記一対の接続部のそれぞれからセル高さ方向に起立する起立壁部同士がさらに連結される形状に形成され、
    前記起立壁部には、前記電池セルの積層方向に沿う仮想線であって前記接続される電極端子間を結ぶ仮想線の上方に貫通孔(453)が形成され、
    前記貫通孔は、前記電池セルの積層方向に開口して前記起立壁部を貫通することを特徴とする組電池。
  2. 前記流体流入口(8)または前記流体流出口(9,9A)は、前記電極端子が直面する位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の組電池。
  3. 前記流体流入口(8)または前記流体流出口(9,9A,9B)は、前記第1の壁部(10a)及び前記側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部に、前記電極端子のそれぞれについて対応するように設けられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の組電池。
  4. 前記複数の流体流出口(9,9F)の合計開口面積は、前記複数の流体流入口(8)の合計開口面積よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の組電池。
  5. 前記流体流入口(8)は、前記第2の壁部(10d)において前記セル間通路(7)に直面する位置に開口し、
    前記流体流出口(9,9A,9B)は、前記第1の壁部(10a)及び前記側壁部(10a1,10a1B)の少なくとも一方の壁部に開口することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の組電池。
  6. 前記各電池セルの前記電極端子間に位置する前記外装ケースの端面に設けられ、前記電池セル内部の圧力が異常な圧力になるときに破断する安全弁(23c)と、
    前記安全弁に対向する内壁面を有し、内部通路(4a)に前記安全弁が露出するように前記セル厚さ方向に延設されるダクト部(4A,4B,4C)と、を備え、
    前記ダクト部には、前記収容ケースの外部に通じる開口部(4b)が形成されることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の組電池。
  7. 前記ダクト部の前記開口部(4b)は、前記セル厚さ方向に隣接する前記安全弁(23c)の間に配置されることを特徴とする請求項に記載の組電池。
  8. 前記ダクト部(4A,4B,4C)は、前記開口部(4b)の内周縁から前記電池セルの外装ケースに向かって延びるガイド壁(4b1,4b1B,4b1C)を備え、
    当該ガイド壁の表面は、前記セル厚さ方向に対して直交しない面を構成することを特徴とする請求項に記載の組電池。
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