JP5741214B2 - 焼結機ウインドボックスのシール装置 - Google Patents

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本発明は、例えば高炉原料となる焼結鉱を製造する焼結機のウインドボックス、高温焼結鉱を冷却する冷却機、及びこれらと同様に、軌条上を移動するパレット台車状の無端連続搬送台車の下面が大気圧と大気圧以下の場所を区切る部分を摺動しながら通過する場所で、空気又はガスの流れの遮断が必要な設備におけるシール装置に関するものである。
複数台のパレット台車が隣接しながら軌条上を無端連続的に走行し、パレット下方に配置されたウインドボックスにより、大気圧以下の負圧を形成し、パレット台車上に積載した鉄鉱石を連続的に焼成する焼結機において、負圧を形成するウインドボックス群の端部と大気圧側の領域を遮断し、焼成或いは冷却に無効な空気がウインドボックスへ流入しないようにシールすることは、焼成又は冷却に必要な空気を排気する排風機の電力を削減するために重要である。
例えば特許文献1では、焼結機の負圧のウインドボックス群へパレット台車が大気圧側から進入する給鉱側及び焼成後負圧のウインドボックス群から大気圧側に出る排鉱側のシール装置が提案されている。このシール装置は、パレット台車の下面と摺動すべくベースプレート上に配置したライナーを、重を用いた押し上げ機構でパレット台車の下面のパレット幅方向歪に追従して下方から接触させて漏風を防止する構造である。
特許文献1で提案されたシール装置は、ベースプレートのパレット台車下面の、無端連続的な進行方向に直交する台車幅方向の歪に追従すべく、重を用いた押し上げ機構で台車幅方向への撓みを発現しようとしていた。しかしながら、機械的空間の制約から押し上げられる力の作用点が部分的となる前記押し上げ機構では、均一な面圧で押し上げることが出来なかったので、パレット下面との隙間が部分的に生じたりして、十分に漏風を防止することができなかった。
また、伸縮継手を用いて圧力隔壁を形成しているものの、伸縮継手の凹凸部分とウエアーバーサポートの間に空間ができるので、この空間に断熱材を充填している。しかしながら、この断熱材の上端はウエアーバーサポートの上端と同一高さであるので、小さな空間が形成されることを避けられなかった。この小さな空間が形成される場所は、常に大気圧側から負圧のウインドボックス側へ高速で空気が流れ込んでいる場所であり、付近の焼結ダストを同伴して流入するため、前記断熱材の上端に現れている小さな面の摩耗、損耗が激しくなる。従って、前記小さな空間が次第に大きくなり、ついには断熱材が全て無くなってしまい、次に伸縮継手そのものが摩耗により破損していくという問題があった。
また、特許文献2では、パレット台車の変形に追従できるよう、デットプレート面に可撓性を持たせる構造が提案されている。この特許文献2で提案されたものは、デットプレート面の下部周囲が伸縮材で支持されており、圧力流体供給手段から圧力流体を供給して封入することで焼結パレットの下面に追従させる方式である。
しかしながら、圧力流体を封入する空間が密閉されており、接触面の周囲は伸縮ができるもののその伸縮材で拘束されているため、摺動面の中央が最も膨らみ中央のみが接触しやすくなっていて、焼結パレットの幅方向端部付近は中央部ほど密着しないので、その箇所で漏風が発生するという問題があった。さらにパレット幅方向端部のウエアーバーサポートとのシール方法が明記されておらず、伸縮材の摩耗に対する説明がなく、容易に摩耗し破れることが予測される。また、仮に高温の焼結鉱の粉が落下して伸縮材に接触したり、高速で伸縮材の表面を流れると、直ぐに伸縮材が摩耗して破れたりするという問題があった。仮に伸縮材が破れると一気に摺動面が下がって焼結パレット下面との隙間が大きくなり、焼結操業が出来なくなるほどの危険性を包含している。
また、特許文献3,4では、焼結パレット幅方向に複数枚に分割された摺動材を、板ばねを用いて支持し、パレット進行方向に複数列配置して、焼結パレット下面に押し付ける構造のシール装置が提案されている。
しかしながら、この方式は、板ばね両端部とウエアーバーサポートとの接触面に隙間があるか、摺動できる構造になっているので、漏風を防ぐことができず、流入する空気が同伴する焼結鉱ダストによって短期間に摩耗してしまうという問題がある。
また、焼結パレット下面に押し付ける摺動材を、その弾力性を確保するため薄い板ばねで支持しているため、少しの漏風で直ぐに摩耗して孔があいてしまう問題があった。さらに、板ばねを焼結パレットの進行方向に複数列配置しているので、その下方にはダスト排出用のホッパーが必要になり、ダスト排出の制御や排出装置の維持が問題になる場合がある。ホッパーを設置しない場合は、ダストが堆積して板ばねによる弾力性能が固定され、焼結パレット下面との間に固定された隙間が生じることになって、漏風が防げないという問題がある。
また、特許文献5では、焼結パレットの幅方向に複数枚に分割された摺動材を、コイルばねを用いて支持することで、焼結パレットの下面に前記摺動材を押し付けながら漏風空気を遮断するシール装置が提案されている。
しかしながら、特許文献5で提案された構造は、摺動材を焼結パレットの幅方向に複数枚に分割しているために摺動材間に隙間が存在し、漏風を完全に防止することができないという問題がある。
また、特許文献6では、焼結パレットの下面に回転接触するローラ方式のシール装置が提案されているが、回転するローラの端面と固定側のウエアーバーサポートの内面との間にはローラを回転させるために隙間が必要である。従って、この隙間から漏風が発生し、摩耗が発生するという問題があり、長期的に使用することができない。また、ローラは焼結パレットの幅方向の歪には追従できず、漏風を防ぐことが出来ない。
また、特許文献7では、デッドプレートシール装置の焼結パレット下面と摺動する面を板ばねで支持する構造が提案されている。しかしながら、幅方向の両端側のウエアーバーサポートと板ばねの間には、板ばねが摺動するための隙間が必要になるために漏風が発生し、そのため摩耗が発生するという問題がある。
また、特許文献8,9で提案されたシール構造は、いずれも焼結パレットの幅方向に複数枚に分割された摺動面でシール面を構成しているため、分割部からの漏風を防ぐことができないという問題がある。
すなわち、前記従来技術では、パレット台車の幅方向の歪に追従して上下してパレット下面と摺動する面を構成し、その上下動作の機能を維持しながら漏風を防止する機能と、長期間性能を維持する機能を両立することが困難であった。特に、パレット台車の進行方向に対して直角方向のウインドボックス鉛直端面と、進行方向と平行な方向のウエアーバーサポート内面と接するパレット幅方向両端側デッドプレートの鉛直面の3面を同時にシールし、かつ、上下動作も可能なシール装置が完成されていなかった。
特開平9‐68389号公報 実開昭59−14000号公報 実開昭59−76992号公報 実開平1−144798号公報 実公昭62−19910号公報 特開昭60−200084号公報 特開平11−281261号公報 実公昭58−18640号公報 実公昭59−30395号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来のシール装置の場合、何れのシール装置も漏風を防止する機能と、長期間性能を維持する機能を両立することが困難であるという点である。
本発明の焼結機ウインドボックスのシール装置は、
漏風を可能な限り長期間防止できるようにするために、
軌条上を移動する複数のパレット台車が隣接して構成される無端連続搬送台車の下面が、大気圧と大気圧以外の場所を区画する部分を摺動しながら通過する箇所で、空気又はガスの流れを遮断するシール装置であって、
前記無端連続搬送台車の下面に対して表面を常時押し付けるべく構成されたベースプレートを1枚の膜板状に形成して前記表面に耐摩耗性ライナーを取り付けると共に、このベースプレートの裏面の、前記台車の幅方向両側に第2の垂直板材を、進行方向先端側又は後端側第1の垂直板材を、それぞれ垂下固定し、
これら垂直板材のうちの前記台車の進行方向先端側又は後端側に垂下固定した第1の垂直板材をウインドボックス側から支持する受け部材を、ウインドボックスを支持するウインドボックス受け梁に設置する一方、
前記台車の進行方向両側下方に位置するウエアーバーサポートの、前記台車の進行方向と平行な内側面には、上端面が凹凸の固定ライナーを取り付けると共に、前記ベースプレートの裏面の、前記台車の幅方向両側に垂下固定した第2の垂直板材の外側には、前記固定ライナーの上端面の凹凸に嵌合する凹凸の下端面を有する可動ライナーを取り付け、
さらに、前記第1の垂直板材のウインドボックスと反対の側からウインドボックス受け梁の前記第1の垂直板材側に設置された固定板面に至る間、及び前記第2の垂直板材の内側から前記両ライナーを経て前記ウエアーバーサポートの側面に至る間に、表面の大気圧側に粘性のあるペースト状の物質を塗りこんだ布状部材を張り設けたことを最も主要な特徴としている。
本発明の焼結機ウインドボックスのシール装置では、ベースプレートの裏面の、台車の幅方向両側と進行方向先端側又は後端側にそれぞれ垂直板材を垂下固定し、これら垂直板材の内側からウインドボックスの受け梁に設置された固定板面に至る間、及びウエアーバーサポートの側面に至る間に、大気圧側に粘性のあるペースト状の物質を塗りこんだ布状部材を張り設けたので、シール機構の下面から構造的に漏れる漏風がない。
本発明によれば、シール機構の下面から構造的に漏れる漏風が無くなる。仮に布状部材が破れて漏風が発生した場合は、発生する騒音によって容易に発見できるため、補修も早期に簡単に、しかも運転中に対応できる。これにより、焼結に不必要な漏風が少なくなり、省電力が図れる。
本発明のシール装置の焼結機への設置位置を説明する斜視図である。 給鉱側に設置した本発明のシール装置の全体斜視図である。 (a)は本発明のシール装置の分解斜視図、(b)は動作説明図である。 (a)は第2の垂直板材を取り付けただけの場合の台車幅方向に発生する隙間を説明する図、(b)は本発明のシール装置の台車幅方向を示す斜視図である。 (a)は本発明のシール装置の台車幅方向の要部拡大図、(b)はライナーの説明図である。 本発明のシール装置の台車進行方向の要部拡大図である。
本発明では、漏風を長期間に亘って可能な限り防止するという目的を、ベースプレートの裏面の、台車の幅方向両側と進行方向先端側又は後端側にそれぞれ垂下固定した垂直板材の内側から、ウインドボックスの受け梁に設置された固定板及びウエアーバーサポートの側面に至る間に、大気圧側に粘性を有するペースト状の物質を塗りこんだ布状部材を張り設けることで実現した。
以下、本発明を焼結機のウインドボックスのシール装置に適用した場合の実施例を図1〜図6を用いて説明する。
本発明のシール装置1は、例えば図1に示すように、焼結機の給鉱端及び排鉱端に設置して、給鉱側から排鉱側に移動するパレット台車2の下面から空気が漏れないようにするものである。なお、図1中の3はウインドボックス、9は点火炉を示す。
前記空気が漏れないようにするためのポイントは、パレット台車2の下面と摺動するシール装置1の面を構成するベースプレート11の下部の構造を改善して、漏風が殆ど発生しないようにシール性を高めることである。
そのために、本発明では、パレット台車2の進行方向に対して直角方向のウインドボックス3の端面となるウインドボックス受け梁に設置された固定板8と上下動作可能なベースプレート11の裏面側に接続されている第1の垂直板材13aのシール(図6参照)、及びパレット台車2の幅方向両側のウエアーバーサポート7の内面とベースプレート11の裏面側に接続されている第2の垂直板材13bのシール(図5参照)を同時に一体的に行いながら、かつ、図3(b)に想像線で示したパレット台車2の幅方向の歪にも追従できるように、以下のような構成を採用している。
11はパレット台車2の下面に対して表面を常時押し付けるべく構成されたベースプレートである。本発明では、このベースプレート11を、パレット台車2の幅方向に撓むことができるように十分に薄い(概ね9mm程度)1枚の板で構成している(図3参照)。そして、その表面には耐摩耗性ライナー12を取り付けると共に、裏面の、パレット台車2の幅方向両側と進行方向先端側に、それぞれ垂直板材13a,13bを垂下固定している。なお、耐摩耗性ライナー12は、ベースプレート11がパレット台車2の幅方向に撓みやすくするために、パレット台車2の幅方向に複数枚に分割して取り付けることが望ましい。
前記耐摩耗性ライナー12を取り付けたベースプレート11の表面をパレット台車2の下面に対して常時押し付ける構成は特に限定されないが、図6に示したような構成が採用される。例えば図6では、ベースプレート11の裏面側におけるパレット台車2の進行方向前後2箇所にベルクランク14aを上下揺動自在に設置し、このベルクランク14aの一方端部に重14bを取り付けることで、他方端部に回転自在に取り付けたローラ14cでベースプレート11を押し上げている。なお、図6に白抜き矢印で示したパレット台車2の進行方向は、焼結機給鉱側(図1の紙面右側)のウインドボックスのシール装置におけるものを示しており、排鉱側(図1の紙面左側)では図6の白抜き矢印の反対方向がパレット台車の進行方向となる。
15はウインドボックス3を支持するウインドボックス受け梁4に設置した受け部材であり、前記垂直板材13a,13bのうちのパレット台車2の進行方向に対して直角方向のウインドボックス3の端面側に垂下固定した第1の垂直板材13aをウインドボックス3側から支持している。この受け部材15により、負圧により第1の垂直板材13a及びそれと一体となっているベースプレート11、 第2の垂直板材13bがウインドボックス3へ引き込まれることを防止できる。図面では、上下に可動する前記第1の垂直板材13aを、回転自在なローラ15aで支持するものを示している。
上記構造の押し付け機構の場合、ばね材を用いて押し付ける場合のように、排鉱部の高温によってばね材の材質が変化して弾性がなくなるという問題がない。また、ベースプレート11を、十分に薄い1枚の板で構成していてパレット台車下面の撓みに十分追従できる剛性を持ち、かつ、摺動面の周囲を伸縮材などで拘束していないことと、摺動面下部の3面に垂下したシール板(ウインドボックス側の第1の垂直板材13aとウエアーバーサポート側の第2の垂直板材13b)とその内側に具備した後述するシール用の布状部材18a,18bが強固に漏風を防止するので、ウインドボックス内の負圧が摺動面の大気圧側(下部、裏面)に均一にかかり、重14bによる押し上げ点が限定されても、ベースプレート11の面全体をパレット台車2の下面に均一に押し当てることができる。
しかしながら、パレット台車2の幅方向両側に垂下固定した第2の垂直板材13bとパレット台車2の幅方向両側面(大気圧)とウインドボックス3(負圧)の間を遮断するパレット側シールバー5及びウエアーバー6、ウエアーバーサポート7で形成される面の間は、パレット台車2の幅方向両側面に並行して存在し、かつ、ベースプレート11と垂直板材13a,13bが上下に可動するために必ず隙間d1が必要である(図4(a)参照)。
そして、この隙間d1を通過する漏風空気は付近の焼結ダストを同伴しているので、漏風空気が通過する箇所の摩耗が激しくなる。そのため、発明者らは前記隙間d1の両面に耐摩耗性のライナーを張って耐久性を確保すると共に、漏風量を極力少なく、又は完全に無くすために以下の構造を採用した。
16はパレット台車2の進行方向両側下方に位置する前記ウエアーバーサポート7の、パレット台車2の進行方向と平行な内側面に取り付けられた固定ライナーであり、上端面が凹凸に形成されている。
17は前記固定ライナー16の上端面に形成した凹凸に嵌合する凹凸を、その下端面に形成した可動ライナーであり、前記ベースプレート11の裏面の、前記第2の垂直板材13bの外側に取り付けられている。
このように、前記隙間に設置する固定ライナー16の上端面と可動ライナー17の下端面を互いに凹凸嵌合させたラビリンス構造とすることで、直線的に風が流通することに比べて流れに抵抗が発生して漏風を減少することができる。
その際、ウエアーバーサポート7の複数箇所にグリス供給口7aを設け、外面(大気圧側)から前記隙間への定期的なグリスの供給を可能とした場合、上下に可動するシール装置1と、固定されているウエアーバーサポート7の隙間d2(図5(a)参照)は、常に充填されたグリスで空気の通り道を遮断しながら、シール装置1の摩耗、損耗への耐久性を高く保ちつつ上下方向の移動が可能となる。
18aは前記第1の垂直板材13aの内側からウインドボックス受け梁の前記第1の垂直板材側に設置された固定板8に至る間に張り設けた、表面の大気圧側に粘性のあるペースト状の物質を塗りこんだ布状部材である(図6参照)。
また、18bは前記第2の垂直板材13bの内側から前記両ライナー16,17を経てウエアーバーサポート7の側面に至る間に張り設けた、前記布状部材18aと同様の布状部材である(図4(b)、図5(a)参照)。
これらの布状部材18a,18bでシール装置1を構成する可動部分と固定部分との間に存在する隙間d2,d3に流入しようとする入口を覆うことで、シール性を高めて漏風を完全に遮断することができる。
前記布状部材18a,18bとしては、可撓性を有し、耐熱性があり、擦り切れも少ない、例えばステンレス鋼繊維で織り込まれた布が採用される。取替えを頻繁に行う前提であれば、耐熱性のある断熱クロスを採用しても良い。
また、布状部材18a,18bの表面の大気圧側に塗り込む、粘性のあるペースト状の物質は、例えば耐熱性を持つシリコンシーラントなどのシール材で十分である。耐熱グリスでも良い。可撓性を持続でき、かつ耐熱性を有するペースト状であれば特に限定するものではない。
このペースト状の物質を使用する雰囲気は、大気圧側でかつ焼結鉱などの高温処理物などが搬送されるような雰囲気ではなく、焼結機の機械構造物側の架構内であるので、高温雰囲気としても200℃を超えないため、市販の材料で十分利用できる。
上記構成の場合、経年変化によりペースト状の物質が劣化してひび割れ等が発生した場合や、布状部材18a,18bが擦り切れて漏風が発生した場合は、下方の点検デッキから容易に補修することができる。
また、前記布状部材18a,18bを一体物とすれば、ウインドボックス側の端面(パレット台車2の進行方向と鉛直な面)とウエアーバーサポート7とシール装置1との隙間(パレット台車2の幅方向両側面)の3面が完全にシールされ、ベースプレート11の両端からウエアーバーサポート7側の隙間へ風が流入することを防止できる。しかも、その性能維持が容易となる。
以上の構成とした場合、漏風が生じる残る隙間はパレット台車2の下面と摺動するベースプレート11の面、及びその面の両側のシールバー5との隙間のみとなるので、ベースプレート11は大気圧側との圧力差を、その板面積全面に直接受けることになる。従って、ベースプレート11は重14bで押し上げる力の数倍の力でパレット台車2の下面に押し付けられるので、密着度が増加して漏風を減少させることができる。その際、面で押し付けられるのでパレット台車2の下面に万遍なく押付け力が働くことになる。更に、摺動面の周囲を伸縮材などで拘束していないので、パレット幅方向端部の密着も可能となる。
また、ペースト状の物質を塗布された布状部材18a,18bを張り設けた垂直面にもその圧力差が直接働くので、可動ライナー17とウエアーバーサポート7等の金属板材同士も接触するが、さらに前記金属板材の歪による微小隙間も前記布状部材18a,18bで完全にシールしてしまう。
ちなみに、パレット幅3.7m、長さ1.5mのパレット台車2を90台備えた焼結機のウインドボックス群の給鉱側と排鉱側の、大気圧と隣接しているウインドボックス端部に本発明のシール装置1をそれぞれ1基ずつ配置して操業した。操業時のウインドボックス3の圧力は−18kPa、 温度は給鉱側で100℃、 排鉱側で400℃であった。なお、ベースプレート11の裏面側は大気に解放されており通気もあるので、雰囲気温度としては150℃程度である。
本発明のシール装置1を構成する固定ライナー16と可動ライナー17は、直接、ダスト混じりの空気が通過して摩耗が著しいので、表面に硬度の高い硬化肉盛りを施した板材を使用した。
また、ベースプレート11の表面に張り付けた耐摩耗性ライナーは、図2,図3に示すように、パレット幅方向に複数枚に分割したものを千鳥状に配置して取付けた。耐摩耗性ライナーは、ダスト混じりの高速流れによる摩耗を防止するために、硬化肉盛りを施した鋼板を使用した。
ベースプレート11のパレット進行方向の長さLは、パレット台車2のフレーム構造が概ね3本〜4本の梁2aで構成されており、その内の2本がベースプレート11上に常に位置することが必要であるが、長い方が流通抵抗が増して漏風が少なくなる。従って、実施例ではベースプレート11のパレット進行方向の長さLを1.8m、パレット幅方向の幅Bはウエアーバーサポート内側面の間隔に近い3.5m、厚みtは10mmとした。ベースプレート11の厚みtはパレット台車側の撓み代によって選択でき、その撓み量と幅で決定する。
布状部材18a,18bは、ステンレス鋼繊維の布を使用し、ペースト状の物質は、市販の耐熱シリコンシーラントを用いた。また、隙間に供給するグリスは、200℃程度の耐熱性を有する耐熱グリスとした。
上記実施例の場合、ベースプレート11の押し上げ力Fは、ベースプレート11の幅3.5m×長さ1.8m×大気圧とウインドボックス3の圧力(−18kPa)の圧力差1.8ton/m2=11.3tonとなって、100kgの重を6箇所に設けて機械的に押し上げる従来の場合の押し上げ力600kgと比較して大きな押し付け力が得られる。
そして、その際のベースプレート11の押し上げ力Fは上記実施例ではベースプレート11の全面で受けるが、従来の場合は重の重量が作用する数箇所で押し上げることになる。
従って、パレット台車2の進行方向正面の第1の垂直板材13aの押し付け力は、従来の場合は風の流通抵抗程度であるのに対して、上記実施例の場合は、布状部材18aの高さを0.3m、幅(ベースプレート11のパレット幅方向の長さB)を3.7m、圧力差を18MPa、摺動面の僅かな漏風による流路抵抗による損失を0.5とした場合、1.8 MPa×0.3m×3.7m×0.5=999kgとなり、シール面の押付け力は、上方又は進行方向へも数倍以上の押し付け力を発現している。
なお、今回の圧力差による押し上げ方式に、従来技術の重による押し上げ機構を併用することも可能である。
1 シール装置
2 パレット台車
2a 梁
3 ウインドボックス
4 ウインドボックス受け梁
7 ウエアーバーサポート
7a グリス供給口
8 固定板
11 ベースプレート
12 耐摩耗性ライナー
13a 第1の垂直板材
13b 第2の垂直板材
15 受け部材
16 固定ライナー
17 可動ライナー
18a,18b 布状部材
d1 ウエアーバーサポート7と第2の垂直板材13bとの隙間
d2 固定ライナー16と可動ライナー17との隙間
d3 ウインドボックス受け梁4の垂直面と第1の垂直板材13aとの隙間
L ベースプレート11のパレット進行方向の長さ
B ベースプレート11のパレット幅方向の長さ
t ベースプレート11の厚さ
F 押し上げ力

Claims (4)

  1. 軌条上を移動する複数のパレット台車が隣接して構成される無端連続搬送台車の下面が、大気圧と大気圧以外の場所を区画する部分を摺動しながら通過する箇所で、空気又はガスの流れを遮断するシール装置であって、
    前記無端連続搬送台車の下面に対して表面を常時押し付けるべく構成されたベースプレートを1枚の膜板状に形成して前記表面に耐摩耗性ライナーを取り付けると共に、このベースプレートの裏面の、前記台車の幅方向両側に第2の垂直板材を、進行方向先端側又は後端側第1の垂直板材を、それぞれ垂下固定し、
    これら垂直板材のうちの前記第1の垂直板材は、前記台車の進行方向と直角の鉛直方向でウインドボックス端部側に垂下固定しウインドボックス側から前記第1の垂直板材を支持する受け部材を、ウインドボックスを支持するウインドボックス受け梁に設置し、
    前記第1の垂直板材のウインドボックスと反対の側からウインドボックス受け梁の前記第1の垂直板材側に設置された固定板面に至る間、及び前記台車の幅方向両側に垂下固定した第2の垂直板材の内側から前記台車の進行方向両側下方に位置するウエアーバーサポートの側面に至る間に、表面の大気圧側に粘性のあるペースト状の物質を塗りこんだ布状部材を張り設けたことを特徴とする焼結機ウインドボックスのシール装置。
  2. 記ウエアーバーサポートの、前記台車の進行方向と平行な内側面には、上端面が凹凸の固定ライナーを取り付けると共に、前記ベースプレートの裏面の、前記第2の垂直板材の外側には、前記固定ライナーの上端面の凹凸に嵌合する凹凸の下端面を有する可動ライナーを取り付けることを特徴とする、請求項1に記載の焼結機ウインドボックスのシール装置。
  3. 前記可動ライナー及び前記固定ライナーを耐摩耗性材料で形成し、これら可動ライナー及び固定ライナーの間にグリスを供給するためのグリス供給口をウエアーバーサポートに設けたことを特徴とする請求項2に記載の焼結機ウインドボックスのシール装置。
  4. 前記布状部材は、全ての垂直板材を1枚で覆う一体物であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の焼結機ウインドボックスのシール装置。
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