JP5741059B2 - シート折り装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
シート搬送路Raにおけるシート搬送ローラ対1とストッパ2との間には、シート搬送路Raから分岐する折り曲げ搬送路Rbが設けられており、図示しない分岐爪によってストッパ2により先端を衝止されたシートSを導入できるようになっている。
空間5内で弛みを生じたシートは、分岐爪による搬送方向を折り曲げ搬送路Rb側に設定されることで弛み部分が折りローラ対3で形成される折りニップ部に導入されており加工を施される。
座屈や弛みが生じると、折り曲げ位置にバラツキが生じてしまい、折り曲げ加工の精度低下、つまり、所定の折り曲げ位置が得られない虞がある。
また、所定の折り曲げ位置が得られない場合として、シート先端を衝止するストッパの位置決め精度がある。
そこで、座屈や弛みによる折り曲げ位置の位置決め精度を向上させるための対策として、搬送されるシートの一部を押さえる押さえローラによって座屈などが発生するのを防止する構成が提案されている(例えば、特許文献2,3)。
この構成では、シートサイズに応じて位置決めされたストッパ2により搬送方向先端を衝止された状態でシートの搬送が継続される過程で押さえローラ7のローラ7bを非回転状態でシートに当接させてシートを押さえることにより弛みや座屈の発生を防止した状態でシートの一部を空間5において折りローラ対3に向けて弛ませるようになっている。なお、図中、符号7aは押さえローラ7の揺動支軸を示している。
つまり、シートのスキューは、シートの移動方向前端縁と平行に折り目がつけられない原因となり、折り加工不良を招く。
つまり、シートの搬送路中で押さえローラに対する搬送方向下流側に搬送路を挟んで対向する一対のローラが用いられるレジストローラを排紙し、さらに、シート搬送方向においてレジストローラの上流側でかつ押さえローラよりも下流側には、搬送路の一部を膨出させた撓み形成空間を設けた構成が開示されている。
しかも、既設搬送路に撓み形成空間などの特別な構造を必要とすることから、装置空間内で搬送路が占めるスペースを考慮しなければならず、装置空間の大型化や複雑化を招く虞がある。
また、搬送されてくるシートにスキューが生じている場合、シート先端がストッパに突き当たると、シート幅方向で先に突き当たった側がよじれることがあり(シートの幅方向で先にストッパで衝止された側に弛みが生じる)、このまま折りローラORに折り位置を導入すると、シートの搬送方向先端縁と折り位置の折れ線とが平行しなくなる虞がある。
図29は、この状態を説明するための図であり、スキューを生じているシートSがストッパSTに衝止されると、図29(A)に示すように、シート幅方向で先にストッパSTに突き当たった側で弛み(PL)が生じる。
シート幅方向でストッパに突き当たる順序が異なると、先に突き当たった部分の弛み部分から順に折り位置での折加工が行われることになり、図29(B)に示すように、折り線(図29では折り位置と表示してある)がシート先端と平行しない状態となる。
(1)画像形成装置から排出されるシートを折りローラ対に挟持して折り加工するシート折り装置において、前記シートの搬送方向に平行して移動可能に設けられ、長さや折り返し位置に関する情報に応じて前記搬送方向でのシート先端を衝止する位置を変更可能であり、該先端を衝止して撓ませることによりその撓み部をローラ対で構成されるニップ部に向けて繰り出すことで折り位置を決定するストッパを備え、前記ストッパは、前記シートの搬送方向と直角な方向に相当するシートの幅方向において前記シートのスキュー角に応じて前記シートの突き当て面を該シートの搬送方向先端と平行する向きに傾け可能であることを特徴とするシート折り装置。
tan −1 (α/L)=tan −1 (β/t)・・・・(1)
かつ、スキューセンサによる検知順序に基づき、スキューの発生方向が割り出されることを特徴とする(1)または(2)に記載のシート折り装置。
図1は、本発明によるシート折り装置を備えた画像形成装置1000を示しており、画像形成装置1000には、ソーターや綴じ装置が装備されている後処理装置1001に連続させるようにシート折り装置1002が仲介させてある。
要部構成を説明するための模式図である。
図2においてシート折り装置1002は、図1においてシート受け入れ部IPから導入された記録紙などのシートをそのまま排出する排出路EPの途中に第1切り換え爪121を配置した分岐部が設けられており、分岐部を介して排紙路EPから分岐する位置には第1の搬送路101が連続している。
第4の搬送路104と第5の搬送路105との合流位置にはシートの移動方向を切り替える第4の切り換え爪122が配置されている。
各ストッパ141〜143は、図示しない制御部においてシートの長さや折り返し位置の情報に応じて各搬送路でのシート先端位置および折り返し位置の衝止ができる位置に移動することができる。
なお、図2において符号500は、叩きコロを示している。
つまり、第1および第2切り換え爪121,126が、シート受け入れ部IPから導入されたシートを第1搬送路101に向けてガイドする向きに設定され、第3切り換え爪125は、第1,第2の折ローラ111,112の挟持ニップP1から移動するシートを第3の搬送路103に向けガイドする向きに設定され、第4の切り換え爪122は、第4の搬送路104に向けシートをガイドする向きに、そして、第5の切り換え爪123は、第7の搬送路に向けシートをガイドする向きに設定されている。
これら各切り換え爪の向きは、後述するシートの折モードに応じて切り替えられる。
この折り加工は、図4〜図8に示す手順が用いられる。
(A−1)
図4において、第1の切り換え爪121がシートを第1の搬送路101に向けガイドする向きに設定され、そして、第2の切り換え爪126がシートを第2の搬送路102に導入する向きに設定されてシート受け入れ部IPから導入されたシートが第1の搬送路101を経由して第2の搬送路102に搬送される。このとき第2の搬送路102では、図5に示すように、シート先端を折り位置に対応させるように第1のストッパ141が位置決めされる。
(A−2)
図5に示すように、第2の搬送路102に向けて搬送されたシートは、第1折りローラ111を通過して第2の搬送路102内に導入される。第2の搬送路102では、導入されたシート折り長さに応じた位置にシート先端を規定するため、第1のストッパ141の位置が設定され、この第1のストッパ141によりシート先端が衝止される。
シートの搬送が継続されると、先端が衝止されているシートは、図6に示すように、第1のニップ部P1の近傍でシートに撓み変形が生じて膨らみが形成される。
(A−3)
図7に示すように、第1のニップ部P1の近傍でシートに膨らみが生じた状態が得られると、第2の折りローラ112が第1の折りローラ111と連れ回ることでシートの膨らみ部を第5のニップ部105に導入するように挟持搬送される。
なお、シート先端の衝止位置までの搬送量および膨らみを生じさせるための搬送量は、制御部において各搬送ローラおよび折りローラの回転量を制御することで設定されるようになっている。
(A−4)
図8に示すように、第1の折りローラ111と第2の折りローラ112とで折り目を付けられた状態で挟持搬送されるシートは、第6の搬送路106に導入され、第5の切り換え爪123のガイドを介して排出部EPに向けて搬送される。
この折り加工は、図9〜図12に示す手順が用いられる。
(B−1)
この場合には、第1の切り換え爪121は、図1に示す状態と同様とされる一方、第2の切り換え爪126は、図9に示すように、シートを第1のニップ部P1に向け導入する態位に設定され、そして第3の切り換え爪125がシートを第3の搬送路103に導入する向きに設定され、さらに、第4の切り換え爪122はシートを第4の搬送路104に向け導入する向きに設定される。
シートは、図10に示すように、第1の切り換え爪121および第2の切り換え爪126の態位設定により第1の搬送路101に導入され、その先端が、第2の切り換え爪126にガイドされて、第1の折りローラ111と第2の折りローラ112とで構成される第1のニップ部P1を通過する状態となる。
(B−2)
第1のニップ部P1を通過したシートは、シートの折り目位置を設定できる位置に移動している第2のストッパ142により先端が衝止された状態で搬送を継続されると、図11に示すように、第1のニップ部P1を通過した位置近傍で膨らみが形成される。
(B−3)
シートの膨らみは、シートの搬送が継続されることにより、第2の折りローラ112と第3の折りローラ113とで構成される第2ニップ部P2内に入り込み、その折り目部分が、図12に示すように、第3のニップ部P3を通過して第4の搬送路104に位置する第4のストッパ143により衝止される。
(B−4)
図12に示した状態のシートは、さらに搬送が継続されると、図12に示すように、第4の搬送路104に位置する第4の折りローラ114とこれの対向ローラとで構成される第4のニップ部P4に入り込むことで、第4のストッパ143によって衝止されている折り目とは別の新たな折り目が形成されながら第6の搬送路106に向け搬送される。これにより、シートは、最初に形成された折り目と相対する位置に折り目が付けられてZ折りされた状態で搬送されることになる。
この折り加工の手順のうちで、1回目の折り目加工までの手順に関しては、二つ折りの場合と同じ手順が用いられ、この後の手順として2回目の折り目加工が行われる。
(C−1)
2回目の折り目加工に際しては、予め、第3の切り換え爪125がシートを第3の搬送路103に導入する向きに設定されている。
図13および図14は、内三つ折りを実行する場合における1回目の折り目加工の途中を示しており、図13においては、第2の搬送路102において第1の切り換え爪141により先端を衝止されたシートが搬送を継続されることで、図14に示すように、第1のニップ部P1近傍にシートの膨らみが生じている。
(C−2)
シートの膨らみは、図15に示すように、搬送の継続により第1のニップ部P1を通過し、その折り目位置が第3の搬送路103内に導入されて第2のストッパ142により衝止される。
(C−2)
1回目の折り目位置が第2のストッパ142により衝止された状態で搬送が継続されると、図16に示すように、第1のニップ部P1を通過した位置でシートに膨らみが生じる。
(C−3)
膨らみが生じているシートの搬送が継続されると、第2の折りローラ112と第3の折りローラ113とで構成される第2のニップ部P2を通過する際に2回目の折り目加工が施されながら移動し、図17に示すように、予め、第5の搬送路105へのシートの導入方向に切り替えられている第5の切り換え爪122を介して第5の搬送路105に向け搬送される。
(C−4)
第5の搬送路105に導入されたシートは、予め第7の搬送路107に向けシートを導入する向きを設定されている第5の切り換え爪123によって第7の搬送路107に移動し、図18に示すように、収容部131に排出される。なお、後処理加工が必要とされる場合には、第5の切り換え爪123の向きが排出路EPに向けられるので、排出路EPに向け移動することになる。
なお、内三つ折りを説明するために用いたシートの折り状態は、図面の煩雑性を回避するために図3に示す折り加工状態での折り曲げ方向を同じ状態として、片の長さに関しては無視している。
この折り加工は、図3に示すように3回の折り目加工が施される。このため、(B)に挙げたZ折りや、(C)に挙げた外三つ折り、内三つ折り、単純四つ折りの場合と同じ手順により2回目までの折り目加工が施される。
(D−1)
この場合には、図19に示すように、第4の切り換え爪122によって第2折りローラ112と第3の折りローラ113とで構成される第2のニップ部P2を通過した後、第4の搬送路104にシートが導入される。
第4の搬送路104では、予め3回目の折り位置が得られるように第3のストッパ104が位置決めされている。
(D−2)
第2のニップ部P2を通過して第3のストッパ104により折り位置が衝止されているシートは、図20に示すように、搬送が継続されると第4の折りローラ114と第5の折りローラ115とで構成される第4のニップ部P4に向けて膨らむ。
(D−3)
シートの膨らんだ部分は、シートの搬送が継続されることにより第4のニップ部P4を通過する際に、3回目の折り目加工が施される。
(D−4)
3回目の折り目加工が施されたシートは、図21に示すように、第4の搬送路104に連続する副搬送路104Aに向けて第4のニップ部P4から移動し、第6の搬送路016に向け搬送されると、その後の処理内容に応じて、第5の切り換え爪123を介して、後処理装置への排出路EPあるいは第7の搬送路107を経由して収容部131に向けて搬送される。
第4のニップ部P4には、観音四つ折りの際に用いられる観音四つ折りガイド部材151が揺動可能に設けられており、第4のニップ部P4内に向けて揺動した場合にシートSの観音折り基部を第4のニップ部P4に向け誘導できる態位を設定する(図22(B),(C)参照)。
本実施例の特徴は、折り込み作業の後に実行されるソーティングあるいは綴じ作業に際して、シートを重ねて集積するプレスタックに用いられる搬送部材によるシートの折り位置搬送制御にある。
シートは、第2の搬送路102に設けてある第1のストッパ141に衝止される。
同図において、第1のストッパ141近傍には、シートSの搬送方向と直角な方向に相当するシート幅方向に沿って2箇所に配置されてシートSの斜行を検知するスキューセンサ144,145が設けられている。
スキューセンサ144,145は、シートSの搬送方向と直角な方向(図23では、水平方向と表示されている)に相当するシートSの幅方向において、搬送されるシートの最小幅領域内に一対で設けられている。
このための構成として、図23および図24に示すように、タイミングベルト155,156に軸受け153,154を一体化すると共に、軸受け153,154に対して第1のストッパ141に挿通された回転軸157,158を回転自在に支持する構成が用いられている。
搬送されるシートSがスキューセンサ144,145により検知されることにより得られるスキュー量をαとし、シートSにスキューが生じていない場合でのスキューセンサ間の距離をLとし、シートSにスキューが生じていない場合での軸受け153,154に支持されている回転軸157,158間の距離をtとした場合、第1のストッパ141の傾斜量(β)は次の(1)式で表される関係とされる。
tan −1 (α/L)=tan −1 (β/t)・・・・(1)
また、シートS先端の通過順序、つまり、シートSの幅方向でどちらの側が先にスキューセンサ144,145により検知されたかを判別することによりスキューの向きを判断するようにもなっている。
なお、シート突き当て面141Aの傾斜方法は、上述した幅方向一方側を基準とすることに限らず、シート突き当て面141Aの幅方向中央を基準としてシートSの斜行による先端の傾きと平行する傾きが得られる向きに傾斜させてもよい。このような傾斜方法は、傾斜量に対応するシート幅方向での軸受けの移動量を半分ずつとすることで迅速な傾き設定が行える。
従って、シートに生じる弛み部分は、幅方向で均一に生じることになり、この弛み全域が幅方向でほぼ同時に第1のニップ部P1に導入されることになる。
つまり、シートSSの搬送方向に沿ったスキューセンサ144,145の配置位置としては、各折りモード及び用紙サイズを考慮して、第1のストッパ141が最も高い位置に移動したときでも装置前後に位置するスキューセンサ144、145によってシートSSの先端を検知できること、そして、第1のストッパ141がスキュー補正に必要な傾斜量(β)を形成する時間を得られる位置に配置することが必要であることから、式(2)の関係を持たせる。
T1>T2・・・(2)
ただし、
T1:シートSSの先端がシートS突き当て面141Aに到達するまでの時間
T2:第1のストッパ141がスキュー矯正に必要な傾斜量(β)を設定され終わるまでの時間とする。
102 第2の搬送路
111 第1の折りローラ
112 第2の折りローラ
113 第3の折りローラ
141 第4のストッパ
141A シートS突き当て面
141A1 搬送方向前方側のシートS先端
141A2 搬送方向後方側のシートS先端
144,145 スキューセンサ
147,148 ストッパ駆動モータ
151,152 支持軸
153,154 軸受け
155,156 タイミングベルト
157,158 支軸
α スキュー量
β 傾斜量
Claims (5)
- 画像形成装置から排出されるシートを折りローラ対に挟持して折り加工するシート折り装置において、
前記シートの搬送方向に平行して移動可能に設けられ、長さや折り返し位置に関する情報に応じて前記搬送方向でのシート先端を衝止する位置を変更可能であり、該先端を衝止して撓ませることによりその撓み部をローラ対で構成されるニップ部に向けて繰り出すことで折り位置を決定するストッパを備え、
前記ストッパは、前記シートの搬送方向と直角な方向に相当するシートの幅方向において前記シートのスキュー角に応じて前記シートの突き当て面を該シートの搬送方向先端と平行する向きに傾け可能であることを特徴とするシート折り装置。 - 前記ストッパは、前記シートの幅方向両側で前記シートの搬送方向に平行して移動可能に設けられている支持軸に設けられた軸受けに挿通されて前記シートの搬送方向に沿って移動可能に設けられ、
前記軸受けは、前記シートの搬送方向に沿った位置を変化されることにより、前記シートの突き当て面を前記シートの幅方向で傾け、スキューが生じた場合の前記シートの搬送方向前端を前記シートの幅方向で同時に前記突き当て面に突き当てさせることを特徴とする請求項1記載のシート折り装置。 - 前記シートの搬送方向において前記ストッパの上流側には前記シートの幅方向に一対で配置されて前記シートのスキュー量を検知可能なスキューセンサが設けられ、
搬送されるシートがスキューセンサにより検知されることにより得られるスキュー量をαとし、スキューセンサ間の距離をLとし、前記軸受けに支持されている回転軸間の距離をtとした場合、前記ストッパの傾斜量に相当する傾動量(β)が次の(1)式で表される関係とされ、
tan −1 (α/L)=tan −1 (β/t)・・・・(1)
かつ、スキューセンサによる検知順序に基づき、スキューの発生方向が割り出されることを特徴とする請求項1または2に記載のシート折り装置。 - 前記ストッパおよびこれを搬送方向に沿って移動させるために用いられる前記軸受けおよび回転軸そして前記スキューセンサを纏めて配置するユニット構成としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちの一つに記載のシート折り装置。
- 請求項1乃至4のうちの一つに記載のシート折り装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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