JP5740633B2 - 錠剤の製造方法及び錠剤 - Google Patents

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本発明は、大麦若葉等のイネ科植物緑葉の粉末と、グルコサミン等のアミノ糖とを含有する錠剤の製造方法、及び、その方法で得られた錠剤に関する。
健康指向の高まりの中、健康の増進に有用な栄養を健康食品や栄養補助用サプリメント等として服用することが広く行われている。例えば大麦若葉等のイネ科植物緑葉の粉末は、ビタミン、ミネラル、食物繊維などに富み、有害物質の吸着、腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制などの効果を有する健康食品の素材として注目されている(特許文献1参照)。また、グルコサミン等のアミノ糖は、関節炎の改善に効果を有する健康食品の素材として注目されている(特許文献2参照)。一方、下記特許文献3には、大麦若葉とグルコサミンを含有することを特徴とする食品用組成物の発明が開示され、大麦若葉がグルコサミンの抗炎症効果を促進することが記載されている。またその食品用組成物を錠剤の形態で利用することが記載されている。
特開2002−65204号公報 特開2003−325136号公報 特開2011−55712号公報
しかしながら、大麦若葉等のイネ科植物緑葉の粉末やグルコサミン等のアミノ糖を、粉末のまま打錠して適当な硬度の錠剤を得るためには、打錠装置の打錠圧力を大きくして製造しなければならず、その場合、打錠装置の杵部分に傷がつきやすく打錠装置のメインテナンスにコストがかかるという問題があった。また、ある程度の錠剤総量を保たなければ錠剤として適当な硬度が得られず、小型で飲みやすい形状の錠剤を製造することが困難であった。
一方、すべての原料を造粒してから打錠することによって上記の問題の一部は改善できるが、本発明者らの検討により、そのように製造されたものでは、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色が、錠剤の保存中に茶色に変色してしまい、製品の品質の安定性を確保できないという問題があった。
従って本発明の目的は、大麦若葉等のイネ科植物緑葉の粉末とグルコサミン等のアミノ糖とを含有する錠剤を製造する方法であって、その打錠の際に打錠装置に負担をかけず、錠剤総量を抑えて小型の錠剤として製造しても所望の硬度を確保でき、なお且つ、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色の変色が起こりにくい錠剤が得られる、錠剤の製造方法を提供することにある。また、その方法で得られた錠剤を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、以下の構成を有する発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、イネ科植物緑葉の粉末と、アミノ糖とを含有する錠剤の製造方法において、少なくともアミノ糖を造粒し、少なくともイネ科植物緑葉の粉末は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠することを特徴とする錠剤の製造方法である。
本発明によれば、イネ科植物緑葉の粉末は造粒せず、アミノ糖を含む原料を造粒したうえで、これらを含む全ての原料を混合して打錠するので、打錠装置の打錠圧力を抑えたり、錠剤総量を抑えたりしても所望の硬度を確保でき、なお且つ、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色の変色が起こりにくい錠剤が得られる。
本発明の錠剤の製造方法においては、前記アミノ糖のみを造粒し、イネ科植物緑葉の粉末を含む他の原料は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠することが好ましい。
また、前記イネ科植物緑葉の粉末が、麦の葉の粉末であることが好ましい。
また、前記アミノ糖が、グルコサミン、その誘導体、及び/又は、それらの塩であることが好ましい。
また、1錠当たりの原料総質量を200〜350mgとし、打錠圧力を3.0〜15.0kNとすることが好ましい。
一方、本発明のもう1つは、上記構成の製造方法で得られた錠剤である。
本発明によれば、少なくともアミノ糖を造粒し、少なくともイネ科植物緑葉の粉末は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合して打錠するので、打錠装置の打錠圧力を抑えたり、錠剤総量を抑えたりしても所望の硬度を確保でき、なお且つ、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色の変色が起こりにくい錠剤が得られる。
試験例2における錠剤の色調安定性の結果を示す写真である。
本発明においてイネ科植物とは、イネ科に分類されるすべての植物が含まれ、特に制限はない。具体的には、大麦、小麦、ライ麦、えん麦等の麦類;イネ、あわ、笹、ひえ、きび、とうもろこし、ソルガム、さとうきび、イタリアンライグラス等が挙げられる。これらのうち、栄養価の観点から大麦、小麦、ライ麦、えん麦等の麦類を用いることが好ましい。
本発明においてイネ科植物緑葉とは、収穫されたイネ科植物の葉及び/又は茎をいう。その緑葉は、成熟期前に収穫された若葉であることが好ましい。成熟期前に収穫された若葉は、ビタミン、ミネラル、葉緑素などの栄養素を豊富に含んでいるからである。麦類の緑葉の場合、成熟期前、分けつ開始期から出穂開始前期(背丈が20〜40cm程度)に収穫された麦若葉であることが好ましい。これらの麦若葉の中でも、栄養価の高い大麦の若葉がより好ましく用いられる。緑葉は、収穫後、直ちに処理されることが好ましい。処理までに時間を要する場合、緑葉の変質を防ぐために低温貯蔵などの貯蔵手段により貯蔵されることが好ましい。
本発明において用いられるイネ科植物緑葉の粉末は、上記イネ科植物緑葉を粉末化することで得ることができる。一般に市販のものを用いてもよい。粉末化の方法としては特に制限されるものではないが、例えば、特許第3277181号公報に開示されるような方法で行うことができる。
即ち、緑葉を収穫後、水で洗浄し、泥などを洗い落とし、水気を切った後、適当な長さに切断する。次いで必要に応じて、熱水処理や蒸熱処理などのブランチング処理が行われる。このときの処理の温度および時間は、処理する緑葉の量および熱水のpHに応じて適宜決定すればよい。ブランチング処理された緑葉を直ちに冷却し、遠心分離などで脱水を行う。次いで、水分含量が5重量%以下になるように乾燥を行う。さらにカッター、スライサー、ダイサーなどにより長径0.1〜20mm程度の大きさに粗粉砕する粗粉砕工程、高圧殺菌、加熱殺菌、加圧蒸気殺菌などによる加熱殺菌工程、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼などにより微粉砕する微粉砕工程を経て、緑葉の粉末を製造できる。その粒度としては、90質量%が200メッシュ(JIS規格)を通過するように、微粉砕されたものであることが好ましい。
本発明において用いられるアミノ糖としては、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、ガラクトサミン、アセチルガラクトサミン、ノイラミン酸、アセチルノイラミン酸、ヘキソサミンなどが挙げられる。これらは、例えば、塩酸塩、リン酸塩など塩の形態のものを用いてもよい。また、これらを豊富に含む天然物からの抽出物又はそれを精製したものなどを用いてもよい。この場合には、アミノ糖としての純度が1〜99.9質量%、好ましくは70〜99.9質量%であるように調製されたものを用いることが好ましい。これによれば服用の安全を確保し易い。
本発明においては、グルコサミン、その誘導体であるN−アセチルグルコサミン、又は、グルコサミン塩酸塩を用いることが好ましい。これによれば、カニ、エビ等の動物由来や、トウモロコシ等の植物由来の資源が豊富で、一般にも市販され、比較的安価に調製又は調達できる。なかでも、アレルギーの問題の少ない植物由来のアミノ糖を用いることが好ましく、特にトウモロコシ等のグルコサミンを用いることが好ましい。
以下、本発明の錠剤の製造方法について説明する。
本発明の錠剤の製造方法は、イネ科植物緑葉の粉末とアミノ糖とを含有する錠剤の製造方法であり、少なくともアミノ糖を造粒し、少なくともイネ科植物緑葉の粉末は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠することを特徴としている。即ち、後述の実施例で示すように、(1)原料全体を粉末のまま打錠する方法では、打錠装置の打錠圧力を大きくせざるを得ず、打錠装置の杵部分に負担をかけるので好ましくない。また、(2)イネ科植物緑葉の粉末を含む全ての原料を混合してそれを造粒してから打錠する方法では、色調安定性が悪く、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色が、錠剤の保存中に茶色に変色してしまい、製品の品質の安定性を確保できないので好ましくない。更に、(3)イネ科植物緑葉の粉末は含むがアミノ糖は除く原料を混合してそれを造粒してからその後にアミノ糖を混合して打錠する方法でも、同様に、色調安定性が悪くなるので好ましくない。
本発明の錠剤の製造方法において、その造粒は、粉体の粒子径を大きくするという造粒の原理にかなう方法、装置で行えばよく、特に制限はない。例えば、流動層造粒機、転動造粒機、乾式造粒機、攪拌造粒機、押し出し造粒機などで行うことができる。また、造粒する際のバインダー液として、水、エタノール水等を用いることができ、必要に応じて、造粒を補助するために、α化澱粉、糖類、増粘多糖類等の水溶液をバインダー液として用いることもできる。
本発明の錠剤の製造方法において、その打錠は、例えば、ロータリー式打錠機等の装置を用いて公知の方法で行うことができる。打錠条件は所望の錠剤に適した条件を適宜決定すればよいが、錠剤に適した硬度の観点からは、得られる錠剤の硬度が3〜15kPとなるように打錠条件を設定することが好ましく、5〜12kPとなるように打錠条件を設定することがより好ましい。錠剤の硬度は、Schleuniger硬度計のような硬度測定装置によって測定することができる。
また、1錠当たりの原料総質量を200〜350mgとし、打錠装置の杵部分にかかる打錠圧力が3.0〜15.0kNとなるように打錠することが好ましい。原料総質量が少なすぎると適度な硬度が得難い傾向があり、大きすぎると飲みやすい小型の形状の錠剤を得難いので、いずれも好ましくない。また、打錠圧力が小さすぎると適度な硬度が得難い傾向があり、大きすぎると打錠装置の杵部分に負担をかけ、そのメインテナンスにコストがかかってしまうので、いずれも好ましくない。
本発明の錠剤の製造方法においては、上記アミノ糖又は上記イネ科植物緑葉の粉末(又は造粒に必要としたバインダー液)以外の他の原料を配合してもよい。
他の原料としては、錠剤添加剤として、乳糖、デキストリン、結晶セルロース、澱粉、その他の単糖類、二糖類、オリゴ糖類等の賦形剤;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル等の滑沢剤:二酸化ケイ素等の分散剤:その他、香料、色素などが挙げられる。また、生理活性機能成分として、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12等のビタミン類;ヒアルロン酸、ショウガ末、鮫軟骨抽出物、鶏軟骨抽出物等が挙げられる。また、更に、松樹皮抽出物、ジャガイモ抽出物、葛の花抽出物、甘藷若葉末、大豆抽出物、タマネギ粉末を含有してもよい。
本発明の錠剤の製造方法においては、アミノ糖のみを造粒し、他の原料は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠してもよい。この態様によれば、アミノ糖の造粒の条件は一定にして錠剤を製造することができるので、原料の配合にバリエーションがある場合にも、そのアミノ糖の造粒の好適な条件を変更することなく対応することができる。また、造粒時に配合する他の原料に起因するダマの発生も抑えることができる。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
大麦若葉末とグルコサミン塩酸塩を使用して、下記表1に示す配合の錠剤を製造した。
下記の比較例1〜3については、実験室の打錠装置(以後、「打錠試作機」と称す)を用いて錠剤を製造した(試験結果を下記図1Bに表す)。その結果、下記表3にも示されるように、比較例3は打錠製造性、色調安定性のいずれも好ましく無い結果であったためこれを除き、実施例1、比較例1、及び、比較例2について、実際の商品を製造する打錠装置(以後、「打錠実機」と称す)を用いて錠剤を製造した(試験結果を下記表2、図1Aに表す)。なお、打錠実機には圧力計が備えられているが、打錠試作機には圧力計が備えられていないため、打錠試作機での試験結果においては正確な打錠圧力を測定できなかった。
<実施例1>
上記原料のうちグルコサミン塩酸塩は流動層式造粒装置に供してα化澱粉を4質量%、イソマルトオリゴ糖を20質量%含有するバインダー水を噴きつけながら、常法に従い、20〜40℃で造粒してその造粒物を得、他の原料は粉末のままそのグルコサミン塩酸塩の造粒物と混合した。その混合物を打錠装置で打錠することで1錠当り約250〜280mgの錠剤を製造した。
<比較例1>
グルコサミン塩酸塩を含めてすべての原料を粉末のまま混合し、流動層式造粒装置に供してα化澱粉を4質量%、イソマルトオリゴ糖を20質量%含有するバインダー水を噴きつけながら造粒してその造粒物を得、その造粒物を打錠装置に供した以外は実施例1と同様にして錠剤を製造した。
<比較例2>
グルコサミン塩酸塩を含めてすべての原料を粉末のまま混合し、その混合物を打錠装置に供した以外は実施例1と同様にして錠剤を製造した。
<比較例3>
グルコサミン塩酸塩以外の原料をすべて粉末のまま混合し、流動層式造粒装置に供してα化澱粉を4質量%、イソマルトオリゴ糖を20質量%含有するバインダー水を噴きつけながら造粒してその造粒物を得、グルコサミン塩酸塩と混合した後に打錠装置に供した以外は実施例1と同様にして錠剤を製造した。
[試験例1](打錠製造性)
打錠実機を用いて、実施例1、比較例1、比較例2の各製法で得られた錠剤について、その打錠製造性を調べた。具体的には、錠剤の重量、打錠の際に装置の杵部分にかかった打錠圧力、及び錠剤の硬度を調べた。装置の杵部分にかかった打錠圧力は打錠装置に備わる圧力計で測定し、硬度は「Schleuniger硬度計」を用いて測定した。その結果を表2に示す。なお、それぞれの結果は、重量、硬度については10個の錠剤の平均、打錠圧力については65個の錠剤の平均で示す。
その結果、錠剤の硬度として最も適する9kP前後の硬度を保った状態において、実施例1<比較例1<比較例2の順で、打錠の際に装置の杵部分にかかった打錠圧力が小さかった。特に、実施例1は、比較例1と対比すると1.76kNも小さい打錠圧力で済み、比較例2との対比においては6.0kNの顕著な打錠圧力差となった。
また、一般に、錠剤総量が少なくなるほど、錠剤として適当な硬度を得ることが困難になることが知られている。実施例1は、比較例1、2と比べると錠剤総量が約20mg少ないため、実施例1の錠剤総量を比較例1、2と同程度に増やせば、更に小さい打錠圧力でも同程度の硬度が得られると推測できる。したがって、同量の錠剤総量の条件下においては、実施例1は、上記打錠圧力よりも更に小さい打錠圧力でも所望の硬度の錠剤を製造することができると考えられる。
一方、比較例3については、圧力計を備えていない打錠試作機でしか錠剤を製造していないため、正確な打錠圧力は測定できなかったが、錠剤の硬度として最も適する9kP前後の硬度を保った条件下において、比較例3よりも比較例1の方がより小さい打錠圧力で所望の錠剤を製造できた。表2の結果から、実施例1<比較例1の順で打錠圧力が小さいので、比較例1〜3と実施例1を比較した場合にも、実施例1が最も小さい打錠圧力で所望の硬度の錠剤を製造できることは明らかであった。
また、原料をすべて粉末のまま混合し造粒した後に打錠した比較例1や、グルコサミン塩酸塩以外の原料をすべて粉末のまま混合して造粒しそれにグルコサミン塩酸塩を混合して打錠した比較例3よりも、グルコサミン塩酸塩のみ造粒しそれに他の原料を混合して打錠した実施例1の方が、より小さい打錠圧力で、且つ、より少ない錠剤総量で、同程度の硬度が得られた。従って、原料をすべて粉末のまま混合し造粒した後に打錠するよりも、打錠製造性がより改善されることが明らかとなった。
[試験例2](色調安定性)
実施例1、比較例1〜3の各製法で得られた錠剤について、その色調安定性を調べた。具体的には、錠剤を温度60℃の乾燥機内で保管し、日毎の錠剤の色調の変化を目視により観察した。なお図1には、各製法で得られた錠剤の色調変化について、その代表的な結果の写真を示す。
その結果、原料をすべて粉末のまま混合し造粒した後に打錠した比較例1では、製造直後の緑色が徐々に茶色付き、60℃での保管5日後には濃いこげ茶色へと変色した(図1A,B)。これに対して、グルコサミン塩酸塩のみ造粒しそれに他の原料を混合して打錠した実施例1や、原料を造粒せずに粉末のまま混合して打錠した比較例2では、60℃での保管7日ないし8日後でも、製造直後の綺麗な緑色を保っていた(図1A,B)。一方、グルコサミン塩酸塩以外の原料を混合して造粒し、それにグルコサミン塩酸塩を混合して打錠した比較例3では、比較例1と同様に、緑色から茶色への変色が生じた(図1B)。
[評価]
実施例1、比較例1〜3の各製法で得られた錠剤について、試験例1の打錠製造性の結果と試験例2の色調安定性の結果を、良好:○、好ましくない:△、不良:×、の3段階の評価でまとめると下記の表3のとおりとなった。
表3に示すように、打錠製造性と色調安定性のいずれにも良好な錠剤が得られたのは、グルコサミン塩酸塩のみ造粒しそれに他の原料を混合して打錠した実施例1の製法であった。
従って、実施例1の製法によって、その打錠の際に打錠装置に負担をかけず、錠剤総量を抑えて小型の錠剤として製造しても所望の硬度を確保でき、なお且つ、イネ科植物緑葉の粉末の呈する緑色の変色が起こりにくい錠剤が得られた。

Claims (6)

  1. イネ科植物緑葉の粉末と、アミノ糖とを含有する錠剤の製造方法において、少なくともアミノ糖を造粒し、少なくともイネ科植物緑葉の粉末は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠することを特徴とする錠剤の製造方法。
  2. 前記アミノ糖のみを造粒し、イネ科植物緑葉の粉末を含む他の原料は造粒することなく粉末のまま、全ての原料を混合し、打錠する請求項1記載の錠剤の製造方法。
  3. 前記イネ科植物緑葉の粉末が、麦の葉の粉末である請求項1又は2記載の錠剤の製造方法。
  4. 前記アミノ糖が、グルコサミン、その誘導体、及び/又は、それらの塩である請求項1〜3のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
  5. 1錠当たりの原料総質量を200〜350mgとし、打錠圧力を3.0〜15.0kNとする請求項1〜4のいずれか1つに記載の錠剤の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載された方法で得られた錠剤。
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