JP5740292B2 - 防振装置の製造方法、及び防振装置 - Google Patents

防振装置の製造方法、及び防振装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車や産業機械等に適用され、エンジン等の振動発生部の振動を吸収及び減衰する防振装置の製造方法、及び防振装置に関する。
この種の防振装置として、従来から、例えば下記特許文献1に示されるように、振動発生部及び振動受部のうちの何れか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、第1取付部材と第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、第1取付部材内の液室を、弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と他方側の副液室とに区画し、かつ主液室と副液室とを連通する連通路が形成された仕切り部材と、副液室の壁面の一部を形成するダイヤフラムと、を備える構成が知られている。また、液室には、互いに非相溶性を有する第1液体及び第2液体を少なくとも含有する封入液が封入されている。
ところで、このような防振装置の製造方法として、防振装置を液中で組み立てる方法が知られている。この方法は、まず、第1取付部材と第2取付部材とが弾性体を介して連結された防振装置本体を作製する工程を行う。次に、防振装置本体を、封入液を貯留したプールの中に入れ、このプール内(封入液中)で防振装置本体に仕切り部材及びダイヤフラムを組み付ける工程を行う。これにより、液室内に封入液を封止することができる。
特許第2860701号公報
しかしながら、上述した従来の防振装置の製造方法では、非相溶性の二種以上の封入液を所定の比率で液室内に封入させるのが困難であるという問題があった。具体的には、プール内において、液室の形成領域に所定の比率で封入液を注入した後、防振装置本体に仕切り部材及びダイヤフラムを組み付ける際、例えば液室内の液圧が高まる等して、液室内で封入液が舞い上がり、防振装置本体と仕切り部材及びダイヤフラムとの間から零れる虞がある。その結果、封入液が所定の比率で液室内に封入されず、防振装置の所望の防振性能が発揮できないという問題がある。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、複数種類の液体を液室内に所定の比率で封入でき、所望の防振性能を発揮させることができる防振装置の製造方法、及び防振装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明の防振装置の製造方法は、振動発生部及び振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と他方側の副液室とに区画し、かつ前記主液室と前記副液室とを連通する連通路が形成された仕切り部材と、前記副液室の壁面の一部を形成するダイヤフラムと、を備え、前記液室に、互いに非相溶性を有する第1液体及び第2液体を少なくとも含有する封入液が封入された液体封入型の防振装置の製造方法であって、前記第1取付部材と前記第2取付部材とが前記弾性体で連結されてなる防振装置本体、及び前記ダイヤフラムのうちの何れか一方に前記仕切り部材を組み付けて、内部に前記主液室及び前記副液室のうちの何れか一方が画成された中間部材を形成する中間部材形成工程と、前記中間部材の内部に前記第2液体を注入する第2液体注入工程と、前記第1液体中で、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方を前記中間部材に組み付けて、前記主液室及び前記副液室のうちの何れか他方を画成し、前記液室内に前記第1液体及び前記第2液体を封止する液中組立工程と、を有し、前記第2液体注入工程では、前記仕切り部材に形成され前記連通路とは独立に前記中間部材の内部に開口する注入孔を通して前記第2液体を注入し、前記液中組立工程では、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方に形成されたシール部により、前記注入孔を通した前記中間部材の内部と外部との連通を遮断するように、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方を前記中間部材に組み付けることを特徴とする。
本発明の構成によれば、注入孔を通して中間部材の内部に第2液体を注入し、その後シール部により、注入孔を通した中間部材の内部と外部との連通を遮断するので、液中組立工程時に防振装置本体及びダイヤフラムのうちの何れか他方を中間部材に組み付ける際に、例えば両者間の液圧が上昇した等の場合であっても、中間部材の内部から第2液体が外部に零れるのを防止できる。
その結果、所望の量の第2液体を液室内に封入できるので、複数種類の液体を液室内に所定の比率で封入でき、所望の防振性能を発揮させることができる。
さらに、中間部材の内部と外部との連通を遮断するように、防振装置本体及びダイヤフラムのうちの何れか他方を中間部材に組み付けることで、注入孔を通した主液室と副液室との間の連通がシール部により遮断されることになる。したがって、防振装置本体及びダイヤフラムのうちの何れか他方と中間部材とを組み付けた後に、封入液が注入孔を通して主液室と副液室との間を往来することがないので、所望の防振性能を容易、かつ確実に発揮させることができる。
また、本発明に係る防振装置の製造方法は、前記中間部材は、前記ダイヤフラムに前記仕切り部材が組み付けられてなり、前記シール部は、前記防振装置本体の前記弾性体と一体的に形成されるとともに、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記中間部材に密接することを特徴とする。
本発明の構成によれば、弾性体とシール部とを一体的に形成することで、製造工数を削減できるとともに、このシール部を中間部材に密接させることで、中間部材と防振装置本体との間のシール性を向上させ、注入孔から第2液体が零れるのを確実に防止できる。
また、本発明に係る防振装置の製造方法は、前記シール部は、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記注入孔の周囲を取り囲むように形成されていることを特徴とする。
本発明の構成によれば、容易な構成で注入孔を通した中間部材の内部と外部との連通を遮断することができる。
また、本発明に係る防振装置の製造方法は、前記シール部は、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記注入孔を前記防振装置本体側から閉塞するように形成されていてもよい。
本発明の構成によれば、中間部材と防振装置本体とを組み付ける際に、注入孔を防振装置本体側から閉塞できるので、注入孔を通して中間部材における副液室内に注入した第2液体が副液室から零れるのを確実に防止できる。
また、本発明に係る防振装置の製造方法は、前記中間部材は、前記ダイヤフラムに前記仕切り部材が組み付けられてなり、前記仕切り部材は、弾性変形可能なメンブランを備え、前記シール部は、前記メンブランに一体的に形成されるとともに、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記中間部材と前記防振装置本体との間に挟まれて前記注入孔を閉塞するように形成されていてもよい。
本発明の構成によれば、メンブランとシール部とを一体的に形成することで、製造工数を削減できるとともに、このシール部を中間部材と防振装置本体との間に挟むことで、中間部材と防振装置本体との間のシール性を向上させ、注入孔を通して中間部材における副液室内に注入した第2液体が注入孔から零れるのを確実に防止できる。
また、防振装置本体と中間部材とを組み付けた際に、注入孔を通した主液室と副液室との間の連通がシール部により遮断されることになる。したがって、防振装置本体と中間部材とを組み付けた後に、封入液が注入孔を通して主液室と副液室との間を往来することがないので、所望の防振性能を容易、かつ確実に発揮させることができる。
また、本発明に係る防振装置は、振動発生部及び振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と他方側の副液室とに区画し、かつ主液室と副液室とを連通する連通路が形成された仕切り部材と、前記副液室の壁面の一部を形成するダイヤフラムと、を備え、前記液室に、互いに非相溶性を有する第1液体及び第2液体を少なくとも含有する封入液が封入された液体封入型の防振装置であって、上記本発明の防振装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする。
本発明の構成によれば、上記本発明の防振装置の製造方法を用いて製造されているため、複数種類の液体が所定の比率で液室内に封入された所望の防振性能を有する防振装置を提供できる。
本発明に係る防振装置の製造方法、及び防振装置によれば、複数種類の液体を液室内に所定の比率で封入でき、所望の性能を発揮させることができる。
本発明の実施形態における防振装置の全体構成を示す断面図である。 防振装置本体の底面図である。 図1のA部拡大断面図である。 仕切り部材の斜視図である。 防振装置の製造方法のうち、液中配置工程を説明するための説明図である。 防振装置の製造方法のうち、液中組立工程を説明するための説明図である。 シール部の他の構成を示す図であって、(a)は防振装置本体の底面図であり、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 シール部の他の構成を示す仕切り部材の断面図である。
次に、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
なお、本実施形態では、図1に示す符号Oは後述する第2取付部材3の中心軸線を示しており、以下、単に軸線Oと記す。そして、この軸線Oに沿う方向を単に軸方向、軸線Oに垂直な方向を径方向、軸線O回りの方向を周方向とする。また、図1における軸方向の下側は、バウンド側、つまり防振装置1を設置した際に静荷重(初期荷重)が入力される方向である。一方、図1における軸方向の上側は、リバウンド側、つまり静荷重の入力方向の反対側である。以下の説明においては、上述したバウンド側を下側、リバウンド側を上側とする。
図1に示すように、防振装置1は、振動発生部の一例であるエンジン(不図示)を振動受部の一例である車体(不図示)にマウントさせる際に用いられるものであり、エンジンの振動を減衰させるための装置である。具体的に、防振装置1は、図示しない車体側に連結される筒状の第1取付部材2、及び図示しないエンジン側に連結される第2取付部材3と、これらの第1取付部材2と第2取付部材3とを弾性的に連結する弾性体4と、第1取付部材2の内側に形成された液室5を主液室6と副液室7とに区画する仕切り部材8と、副液室7の壁面の一部を形成するダイヤフラム9と、を備えている。
なお、本実施形態における防振装置1は、主液室6が仕切り部材8を挟んで副液室7の上方に形成されるとともに、ダイヤフラム9が仕切り部材8の下方に配設され、第2取付部材3が仕切り部材8の上方に配設され、初期荷重が入力されることで弾性体4に圧縮力が作用する圧縮式の防振装置である。
図1,2に示すように、第1取付部材2は、天壁部2aと周壁部2bとを有する有頂筒状に形成されている。
天壁部2aは、径方向のうち、一方向を長軸方向とする金属材料等からなる長円形状の板材であり、上述した一方向に沿う一端側寄りの本体部分11には軸線Oと同軸に形成された円形の貫通孔12を有している。一方、天壁部2aのうち、一方向に沿う他端側寄りの部分は、本体部分11に対して径方向の外側に向けて突設された突設部13を構成している。なお、天壁部2aにおける貫通孔12の開口縁は、径方向の外側から内側に向かうに従い、肉厚が漸次薄くなっている。また、以下の説明では、径方向のうち、一方向に沿う一端側を単に本体部分11側、他端側を単に突設部13側とする。
周壁部2bは、上面視で天壁部2aと同等の外形を有する長円形状に形成されたリング金具であり、上方から下方に向かうに従い多段状に縮径されており、その上端縁が天壁部2aの外周縁にカシメ固定されている。
第2取付部材3は、上下方向に沿って延在する柱状部材であり、その下部は下方に向かうに従い漸次縮径された先細り形状をなしている。また、第2取付部材3の下端面には、上方に沿って窪んだ凹部15が形成される一方、上端面には下方に沿って延びるねじ孔16が穿設されている。そして、このねじ孔16内には図示しないスタッドボルトが螺着され、このスタッドボルトにより防振装置1とエンジンとが連結される。
また、第2取付部材3の上下方向の中間部分には、径方向の外側に向けて突設されたアンカ部17が形成されている。
弾性体4は、第1取付部材2の貫通孔12を上方から閉塞するゴム体であり、第1取付部材2の天壁部2aと第2取付部材3とを弾性的に連結する本体ゴム20を備えている。
本体ゴム20は、下方から上方に向かうに従い漸次縮径された略円錐台形状に形成されている。そして、本体ゴム20は、下端部が天壁部2aの上面のうち、貫通孔12の周縁部分に加硫接着されるとともに、上端部が第2取付部材3における下部の外周面、及び凹部15の内周面を被覆するように加硫接着されている。
本体ゴム20の上端縁には、第2取付部材3のアンカ部17を被覆する緩衝体21が本体ゴム20に一体形成されている。そして、この緩衝体21及びアンカ部17によって、第2取付部材3が第1取付部材2に対して相対的に上昇するリバウンドを規制するリバウンドストッパを構成している。
また、図1〜3に示すように、本体ゴム20の下端縁には、天壁部2aの下面を被覆するシール部22が本体ゴム20に一体形成されている。シール部22は、本体ゴム20の下端縁から天壁部2aの貫通孔12を通って下面まで回り込み、天壁部2aと仕切り部材8との間で仕切り部材8の上面に密接している。具体的に、シール部22は、天壁部2aの下面において、貫通孔12の開口縁を取り囲む環状の内側シール部23と、内側シール部23に対して径方向に沿う突設部13側に間隔をあけて配設され、内側シール部23を径方向の外側から囲むように形成された外側シール部24と、を備えている。
内側シール部23は、内周縁が貫通孔12の内周面を通って本体ゴム20の下端縁に連設される一方、外周縁が外側シール部24に対して径方向の内側に間隔をあけて配設され、天壁部2aの下面を突設部13側と本体部分11側とに区画している。また、内側シール部23のうち、周方向に沿う突設部13側に位置する部分が本体部分11側に位置する部分よりも径方向に沿う幅が広く形成されている。さらに、内側シール部23は、外側シール部24に比べて上下方向に沿う高さが高く形成されている。
外側シール部24は、天壁部2aにおける突設部13側の外周部分に沿って円弧状に形成されている。そして、外側シール部24における周方向の両端部は、内側シール部23における本体部分11側と突設部13側との境界部分に連設されている。
図1,3に示すように、ダイヤフラム9は、第1取付部材2を下方から閉塞するように配設されたものであり、筒状部35と、筒状部35の下端開口部を閉塞するダイヤフラム本体36と、が一体的に形成されている。筒状部35は、上面視で長円形状に形成され、上述した第1取付部材2における周壁部2bの内周面に加硫接着されている。また、筒状部35の上端縁は、周壁部2bの上端部と天壁部2aの下面との間に挟持されている。
ダイヤフラム本体36は、副液室7の液圧変動に伴い変形可能な膜体であり、上方に向けて膨出した逆椀状に形成されている。
そして、上述した弾性体4(本体ゴム20)とダイヤフラム9とに囲まれた領域は、封入液Lが封入された液室5を構成している。そして、液室5は、その内部に配設された仕切り部材8によって、上側の主液室6と下側の副液室7とに区画されている。主液室6は、隔壁の一部(上壁)が本体ゴム20の内周面、及び第2取付部材3の凹部15で形成されており、主液室6の内容積は、弾性体4の変形により変化する。副液室7は、隔壁の一部(下壁)がダイヤフラム9で形成されており、副液室7の内容積は、副液室7内の液圧(内圧)の変化に応じてダイヤフラム9が変形することで変化する。
なお液室5に封入された封入液Lは、非相溶性を有する、つまり互いに不溶な第1液体L1(図5参照)と、第1液体よりも比重が高い第2液体L2(図5参照)を含有している。第2液体L2は、第1液体L1よりも封入液L中に含まれる重量比率が小さくなっている。また、第2液体L2は、−30℃以上100℃以下の温度範囲のうちの少なくとも一点で、第1液体L1の主たる成分よりも蒸気圧が高く、かつ表面張力が小さくなっている。例えば、第2液体L2の蒸気圧は同一温度における第1液体L1の主たる成分の蒸気圧の2倍以上となっている。なお、第2液体L2は、第1液体L1よりも粘度が低くなっている。また、第2液体L2は、第1液体L1よりも極性が低くなっている。
上述のような条件を満たす第1液体L1として、例えばエチレングリコール及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含有するもの等が挙げられ、また第2液体L2として、例えばシリコーンオイル及びフッ素オイルのうち少なくとも1つを含有するもの等が挙げられる。また、第1液体L1は、例えば水、エチレングリコール及びプロピレングリコールのうち少なくとも1つを含有していても良い。また、封入液Lは、第1液体L1を60重量%以上99.9重量%以下含有し、第2液体L2を0.1重量%以上40重量%以下含有している。好ましくは、封入液Lは、第1液体L1を80重量%以上99重量%以下含有し、第2液体L2を1重量%以上20重量%以下含有している。本実施形態においては、封入液L中に、第1液体L1としてエチレングリコールが80cc〜200cc含まれ、第2液体L2としてフッ素オイルが0.5cc〜5cc程度含まれている。
なお本実施形態の封入液Lは、少なくとも防振装置1に路面の凹凸等により大きな振動(荷重)が入力されたときに、粒状になった無数の第2液体L2が第1液体L1中で互いに独立した状態で分散された態様になる。
図1〜4に示すように、仕切り部材8は、ダイヤフラム9の上下方向に沿う中間部分の内側に嵌合されるとともに、天壁部2aの下面と周壁部2bの下端部との間で上下方向に挟持されている。仕切り部材8は、ダイヤフラム9における筒状部35の内周面に沿って配設された環状部41と、上下方向に沿って互いに間隔をあけて配設された第1仕切板42、及び第2仕切板43と、これら第1仕切板42、及び第2仕切板43の間に配設されたメンブラン44と、を備えている。
環状部41は、上面視で長円形状に形成されるとともに、上下方向に沿う縦断面視で上方に向けて開口するU字状のオリフィス溝45が周方向のほぼ全周に亘って形成されている。また、環状部41において、オリフィス溝45を画成する内壁部41aのうち、周方向に沿う一部には、副液室7側に向けて開口する下側連通孔46が形成され、この下側連通孔46の側縁にはオリフィス溝45を周方向に遮断する仕切り壁47が形成されている。
第1仕切板42は、環状部41の内壁部41aにおける上下方向に沿う中間部分から径方向の内側に向けて環状部41と一体的に形成された長円形状の板材であり、液室5を主液室6と副液室7とに区画するように配設されている。第1仕切板42には、径方向に沿う本体部分11側と突設部13側とで第1仕切板42を区画する区画壁50が、上方に向けて立設されている。区画壁50は、周方向に沿う円弧状に形成され、その周方向の両端部が環状部41の内周面に連設されている。
したがって、仕切り部材8における径方向に沿う本体部分11側は、環状部41の内壁部41a、第1仕切板42、及び区画壁50により囲まれた有底筒状のメンブラン収容部48を構成している。このメンブラン収容部48は、上面視で円形状に形成されるとともに、軸線Oと同軸に配設されている。また、メンブラン収容部48のうち、第1仕切板42に位置する部分には、第1仕切板42を貫通する貫通孔49が周方向に沿って複数形成されている。そして、メンブラン収容部48内には、弾性体からなる円板状のメンブラン44が収容されている。
第2仕切板43は、環状部41及び第1仕切板42を上方から覆う上面視で長円形状の板材であり、その上面には上述した弾性体4のシール部22が密接している。また、第2仕切板43のうち、周方向に沿う上述した仕切り壁47を間に挟んで下側連通孔46の反対側にはオリフィス溝45内に向けて開口する上側連通孔51が形成されている。これにより、環状部41と第2仕切板43とで囲まれた空間は、上側連通孔51を通して主液室6内に連通するとともに、下側連通孔46を通して副液室7内に連通する連通路54を構成している。
また、第2仕切板43のうち、上述したメンブラン収容部48と対向する部分には、上述した貫通孔49と上面視で重なる位置に複数の貫通孔52が形成されている。そして、上述したメンブラン44は、第2仕切板43とメンブラン収容部48とで囲まれた空間内に保持されている。
ここで、第1仕切板42、及び第2仕切板43のうち、径方向に沿う突設部13側に位置する部分には、後述する製造方法において、副液室7内に第2液体L2を注入するための注入孔55,56が形成されている。具体的に、注入孔55,56は、天壁部2aの突設部13と上下方向で重なり、かつ上下方向で連通路54を回避した部分に連通路54とは独立して配設されている。また、各注入孔55,56のうち、少なくとも第2仕切板43側の注入孔56は、径方向に沿う内側シール部23と外側シール部24とに取り囲まれるように配設されており、注入孔56を通した副液室7の内外の連通が遮断されている。なお、注入孔55,56のうち、第1仕切板42側の注入孔55は、第2仕切板側43側の注入孔56よりも大きく形成されている。
次に、上述した構成かなる防振装置1の作用について説明する。
図1に示すように、振動の入力に伴って弾性体4の本体ゴム20が変形して主液室6の内容積が変化することで、封入液Lが主液室6と副液室7との間で連通路54を通って流通するので、この流通時に生じる液柱共振により振動が吸収及び減衰される。この際、本実施形態では、仕切り部材8を長円形状に形成したため、軸線Oと同軸の円形に形成する場合に比べて連通路54の流路長を確保できる。このため、より効率的に振動を吸収及び減衰できる。
さらに、液室5に封入された封入液Lが、互いに不溶でかつ蒸気圧が異なる第1液体L1及び第2液体L2を含有しているので、この封入液L全体の蒸気圧が、第1液体L1単体の蒸気圧及び第2液体L2単体の蒸気圧よりも高くなる。
したがって、例えば大きな振動(荷重)の入力に起因して主液室6の液圧が大きく低下する過程で、封入液L中における第1液体L1と第2液体L2との界面領域でキャビテーション(多数の気泡の生成)が発生し始める液圧が、主液室6に第1液体L1単体もしくは第2液体L2単体を封入した場合と比べて高くなる。
ここで、第2液体L2が第1液体L1よりも蒸気圧が高くなっているので、その後さらに継続して主液室6の液圧が低下する過程で、上述した界面領域の中でも第1液体L1及び第2液体L2のうち蒸気圧が高い第2液体L2側で優先的にキャビテーションを発生させつつ、このキャビテーションにより生成された気泡を成長させることにより、主液室6の液圧の低下を抑制できる。
したがって、第1液体L1中にキャビテーションが発生するのを抑制でき、第2液体L2の含有重量が第1液体L1の含有重量よりも少なくなっていることと相俟って、封入液L全体で気泡が生成されるのを抑制できる。
これにより、主液室6の液圧が低下する過程で、上述した気泡が潰されて衝撃波が発生するのを抑制することが可能になり、この衝撃波が例えば第1取付け部材2等の金属材料に伝播することを起因として異音が発生するのを抑制することができる。
また、第1液体L1よりも蒸気圧が高くキャビテーションが発生し易い第2液体L2の封入液L中に含まれる重量が、第1液体L1よりも少なくなっていることから、上述した作用効果を確保した上で、想定される通常の大きさの振動が入力されたときにもキャビテーションが発生し易くなるのを防ぐことが可能になり、封入液Lが連通路54を流通して生じる液柱共振により発揮される防振装置1の減衰性能を確実に確保することができる。
次に、上述した防振装置1の製造方法について説明する。
まず、第1取付部材2と第2取付部材3とが弾性体4で連結されてなる防振装置本体60(図6参照)を作製する防振装置本体作製工程を行う。
具体的には、まず、弾性体4を形成するための図示しない防振装置本体金型の中に第1取付部材2の天壁部2a及び第2取付部材3をそれぞれ所定位置に配置するとともに、天壁部2a及び第2取付部材3にそれぞれ接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、防振装置本体金型の中に未加硫ゴムを射出して弾性体4を成形する。続いて、これらの弾性体4に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えて加硫する。そして、防振装置本体金型の脱型を行うことにより、防振装置本体60を作製できる。
次に、仕切り部材8を作製する仕切り部材作製工程を行う。
具体的には、まず、メンブラン収容部48内にメンブラン44を配置した状態で、環状部41及び第1仕切板42と第2仕切板43とを互いに接合して仕切り部材8を作製する。
また、ダイヤフラム9を作製するダイヤフラム作製工程を行う。
具体的には、ダイヤフラム9を形成するための図示しないダイヤフラム金型の中に周壁部2bを所定位置に配置するとともに、周壁部2bの内周面に接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、ダイヤフラム金型の中に未加硫ゴムを射出してダイヤフラム9を成形した後、そのダイヤフラム9に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えて加硫する。そして、ダイヤフラム金型の脱型を行うことにより、ダイヤフラム9が周壁部2bに加硫接着される。
次に、図5に示すように、ダイヤフラム9、及び仕切り部材8を第1液体L1中に配置する液中配置工程を行う。
具体的には、プールP内に貯留された第1液体L1にダイヤフラム9及び仕切り部材8を浸漬するとともに、それぞれの内部や表面などに空気が残留しないようにダイヤフラム9及び仕切り部材8を第1液体L1中で適宜揺動させる。またこの際、防振装置本体60も併せて第1液体L1中に配置しても構わない。なお図5では、図面の見易さのため、防振装置本体60の図示を省略している。
以上により、第1液体L1中に防振装置本体60、仕切り部材8及びダイヤフラム9が配置される。
次に、第1液体L1中で、ダイヤフラム9に仕切り部材8を組み付けて、副液室7を備えた中間部材61を作製する中間部材作製工程を行う。
続いて、中間部材61の内側に第2液体L2を注入する第2液体注入工程を行う。具体的には、まず、プールP内に貯留された第1液体L1中で、ダイヤフラム9が仕切り部材8に対して下方に配置されるように中間部材61の向きを調整する。次いで、仕切り部材8の注入孔55,56に注出管Nを差し込み、先端部を副液室7内に至らせる。また、注出管Nの基端側に、注出管Nの先端部から第2液体L2を注出させる図示しない注出器を接続する。そして、この状態で、注出管Nの先端部から第2液体L2を注出して副液室7内に注入する。なお、本実施形態の第2液体L2は、第1液体L1よりも比重が重いため、副液室7内に注入された第2液体L2は、ダイヤフラム9の下端部に主に滞留する。
次に、図6に示すように、第1液体L1中で、中間部材61と防振装置本体60とを組み付け、液室5内に第1液体L1及び第2液体L2を封止する液中組立工程を行う。
具体的には、まず、プールP内に貯留された第1液体L1中で、周壁部2bの内側に防振装置本体60を進入させる。このとき、天壁部2aの突設部13により仕切り部材8の注入孔55,56を上方から閉塞するように、第1取付部材2における天壁部2aの下面を仕切り部材8の上面に当接させる。これにより、弾性体4の内側シール部23及び外側シール部24が仕切り部材8の上面に密接して、内側シール部23及び外側シール部24の間に注入孔55,56が配置される。よって、注入孔55,56を通した副液室7の内外の連通が遮断される。その後、周壁部2bの上端部を径方向の内側に屈曲させ、周壁部2bを天壁部2aにカシメ固定する。これにより、主液室6が画成されて液室5が密閉され、液室5内に第1液体L1及び第2液体L2が封止される。
以上により、プールP内に貯留された第1液体L1中で防振装置1が形成される。
最後に、形成された防振装置1を第1液体L1中から取り出した後、防振装置1の表面の第1液体L1を洗い流す。これにより、防振装置1が完成する。
このように、本実施形態では、注入孔55,56を通して副液室7内に第2液体L2を注入し、その後弾性体4のシール部22により、注入孔55,56を通した副液室7の内部と外部との間の連通を遮断するように、防振装置本体60及び中間部材61を組み付ける構成とした。
この構成によれば、第2液体注入工程の後、液中組立工程時に防振装置本体60と中間部材61との間の液圧が上昇した等の場合であっても、副液室7に注入された第2液体L2が注入孔55,56から外部に零れるのを防止できる。
その結果、所望の量の第2液体L2を液室5内に封入できるので、2種類の液体L1,L2を液室5内に所定の比率で封入でき、所望の防振性能を発揮させることができる。
また、連通路54とは独立に注入孔55,56を形成することで、注入孔55,56を通して副液室7内に直接第2液体L2を供給でき、製造効率の向上を図ることができる。
しかも、注入孔55,56を通した中間部材61の内部と外部との連通を遮断するように、防振装置本体60を組み付けることで、注入孔55,56を通した主液室6と副液室7との間の連通がシール部22により遮断されることになる。したがって、防振装置本体60と中間部材61とを組み付けた後に、封入液Lが注入孔55,56を通して主液室6と副液室7との間を往来することがないので、所望の防振性能を容易、かつ確実に発揮させることができる。
さらに、本実施形態では、外側シール部24に比べて内側シール部23を高く形成することで、注入孔55,56と主液室6との間のシール性を向上させることができる。
一方、内側シール部23に比べて外側シール部24を低く形成することで、液中組立工程において、防振装置本体60と周壁部2bとをカシメ易くなるため、製造効率の向上を図ることができる。
また、本体ゴム20とシール部22とを一体的に形成することで、製造工数を削減できるとともに、シール性を向上させて注入孔55,56から第2液体L2が零れるのを確実に防止できる。
また、シール部22が、注入孔56の周囲を取り囲むように形成されているため、容易な構成で注入孔56を通した副液室7の内部と外部との連通を遮断することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、内側シール部23と外側シール部24とで注入孔55,56と主液室6との連通を遮断する構成について説明したが、これに限られない。具体的に、図7に示すシール部22は、内側シール部23から突設部13に向けて一体的に延在する蓋部25を備えている。蓋部25は、中間部材61と防振装置本体60とを組み付けた際に、注入孔56と上下方向で重なる位置まで延在している。そして、蓋部25には、注入孔56の周囲を取り囲むリング部26が下方に向けて立設されている。
この構成によれば、中間部材61と防振装置本体60とを組み付ける際に、注入孔56を上方から閉塞できるので、注入孔55,56を通した副液室7の内外の連通を遮断して、注入孔55,56を通して中間部材61における副液室7内に注入した第2液体L2が副液室7から零れるのを確実に防止できる。さらに、主液室6と注入孔55,56との連通も確実遮断できるので、注入孔55,56を通して主液室6と副液室7とが連通することがない。
また、上述した実施形態では、弾性体4とシール部22を一体的に形成した場合について説明したが、これに限らず、図8に示すように、仕切り部材8のメンブラン44とシール部100とを一体的に形成しても構わない。具体的に、シール部100は、メンブラン44の外周縁から連設された薄膜状のものであり、第2仕切板43の貫通孔52を通して仕切り部材8の上面に引き出され、注入孔56を上方から閉塞している。また、シール部100のうち、注入孔56と上下方向で重なる部分には、例えば十字状のスリット101が形成され、このスリット101を通して注入孔55,56内に注出管Nを挿入できるようになっている。
また、シール部を弾性体4やメンブラン44と別体で形成しても構わない。
さらに、シール部は、少なくとも注入孔55,56よりも外側の領域で注入孔55,56を通した副液室7の内外の連通を遮断できれば構わない。すなわち、内側シール部23を設けず、外側シール部24のみを設ける構成であっても構わない。
また、封入液Lに含有される液体は、二種類の液体(第1液体L1、第2液体L2)に限らず、三種類以上の液体を含有する封入液であってもよい。
また、第1液体L1及び第2液体L2は、上述したものに限らず、非相溶性を有する液体であれば適宜変更可能である。例えば、第2液体L2が、第1液体L1と比較して蒸気圧が同等もしくは低くなっていてもよく、第1液体L1と比較して蒸発潜熱が同等もしくは大きくなっていてもよく、第1液体L1と比較して粘度が同等もしくは高くなっていてもよい。また、上述した実施形態では、封入液L中に含まれる第2液体L2の重量比率が第1液体L1の重量比率よりも小さくなっているが、第2液体L2の重量比率を第1液体L1の重量比率と同等もしくは大きくすることも可能である。
また、上述した実施形態では、封入液Lが、互いに非相溶性を有する第1液体L1及び第2液体L2を含有することで、防振装置1が、液柱共振により発揮される減衰性能を確実に確保しつつ、キャビテーションを起因として異音が発生するのを抑制できるものとしたが、異音発生の抑制以外の効果を得るために封入液Lが第1液体L1及び第2液体L2を含有する場合にも、本発明を適用することが可能である。
また、上述した実施形態では、第2液体L2の比重は、第1液体L1の比重よりも高くなっているものとしたが、これに限られず、第2液体L2の比重は、第1液体L1の比重より低くなっていてもよく、第1液体L1の比重と等しくても良い。
また、上述した実施形態では、液中配置工程において、ダイヤフラム9、仕切り部材8、及び防振装置本体60をプールP内に浸漬させたが、これに限らず、ダイヤフラム9と仕切り部材8のみをまずは浸漬させて中間部材61とした後、第2液体L2の注入後に防振装置本体60を配置しても構わない。また、ダイヤフラム9と仕切り部材8とを空中で組み付けた後、プールPに浸漬させて第2液体注入工程を行っても構わない。
また、上述した実施形態では、第2液体注入工程において、注出管Nを用いるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、プールPの液面から第2液体L2を滴下することによって注入しても良い。
また、防振装置1として圧縮式を示したが、主液室6が下側に位置し、かつ副液室7が上側に位置するように取り付けられて用いられる、いわゆる吊下式の防振装置にも本発明が適用可能である。
また、本発明に係る防振装置は、車両のエンジンマウントとしての防振装置1に限定されるものではなく、エンジンマウント以外の防振装置に適用することも可能である。例えば、建設機械に搭載された発電機のマウントとしての防振装置にも適用することも可能であり、或いは、工場等に設置される機械のマウントとしての防振装置にも適用することも可能である。
また、上述した実施形態では、ダイヤフラム9に仕切り部材8を組み付けて中間部材61とし、仕切り部材8の注入孔56を防振装置本体60により遮断する場合について説明したが、これに限られない。例えば、防振装置本体60に仕切り部材8を組み付けて中間部材61とするとともに、ダイヤフラム9にシール部を形成し、ダイヤフラム9によって注入孔56を遮断する構成にしても構わない。
さらに、上述した実施形態では、連通路54の流路長を確保するために、仕切り部材8を長円形状に形成したが、これに限らず、真円形状等、適宜設計変更が可能である。
さらに、上述した実施形態では、第1取付部材2を板状に形成したが、これに限らず、筒状に形成することも可能である。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…防振装置
2…第1取付部材
3…第2取付部材
4…弾性体
5…液室
6…主液室
7…副液室
8…仕切り部材
9…ダイヤフラム
22…シール部
54…連通路
55,56…注入孔
60…防振装置本体
61…中間部材
L…封入液
L1…第1液体
L2…第2液体

Claims (4)

  1. 振動発生部及び振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、
    前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と他方側の副液室とに区画し、かつ前記主液室と前記副液室とを連通する連通路が形成された仕切り部材と、
    前記副液室の壁面の一部を形成するダイヤフラムと、を備え、
    前記液室に、互いに非相溶性を有する第1液体及び第2液体を少なくとも含有する封入液が封入された液体封入型の防振装置の製造方法であって、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材とが前記弾性体で連結されてなる防振装置本体、及び前記ダイヤフラムのうちの何れか一方に前記仕切り部材を組み付けて、内部に前記主液室及び前記副液室のうちの何れか一方が画成された中間部材を形成する中間部材形成工程と、
    前記中間部材の内部に前記第2液体を注入する第2液体注入工程と、
    前記第1液体中で、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方を前記中間部材に組み付けて、前記主液室及び前記副液室のうちの何れか他方を画成し、前記液室内に前記第1液体及び前記第2液体を封止する液中組立工程と、を有し、
    前記第2液体注入工程では、前記仕切り部材に形成され前記連通路とは独立に前記中間部材の内部に開口する注入孔を通して前記第2液体を注入し、
    前記液中組立工程では、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方に形成されたシール部により、前記注入孔を通した前記中間部材の内部と外部との連通を遮断するように、前記防振装置本体及び前記ダイヤフラムのうちの何れか他方を前記中間部材に組み付けることを特徴とする防振装置の製造方法。
  2. 前記中間部材は、前記ダイヤフラムに前記仕切り部材が組み付けられてなり、
    前記シール部は、前記防振装置本体の前記弾性体と一体的に形成されるとともに、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記中間部材に密接することを特徴とする請求項1記載の防振装置の製造方法。
  3. 前記シール部は、前記中間部材と前記防振装置本体とを組み付けた際に、前記注入孔の周囲を取り囲むように形成されていることを特徴とする請求項2記載の防振装置の製造方法。
  4. 振動発生部及び振動受部のうちのいずれか一方に連結される筒状の第1取付部材、及び他方に連結される第2取付部材と、
    前記第1取付部材と前記第2取付部材とを弾性的に連結する弾性体と、
    前記第1取付部材内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室と他方側の副液室とに区画し、かつ主液室と副液室とを連通する連通路が形成された仕切り部材と、
    前記副液室の壁面の一部を形成するダイヤフラムと、を備え、
    前記液室に、互いに非相溶性を有する第1液体及び第2液体を少なくとも含有する封入液が封入された液体封入型の防振装置であって、
    請求項1記載の防振装置の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする防振装置。
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