JP5087517B2 - 防振装置の製造方法 - Google Patents
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また、本発明に係る防振装置の製造方法は、前記第一液体はエチレングリコール単体若しくはエチレングリコールとプロピレングリコールとを含有し、前記第二液体はシリコーンオイル若しくはフッ素オイルを含有することが好ましい。
これにより、防振装置の減衰効果が低減されることがない。
本実施の形態における防振装置10は、振動発生部および振動受部のいずれか一方に連結される外筒11と、振動発生部および振動受部のいずれか他方に連結される内筒12と、これらの外筒11と内筒12とを弾性的に連結する弾性体13と、外筒11の内部に形成された液室17を後述する主液室14と副液室15とに区画する仕切り部材16と、を備えている。
そして、この防振装置10が例えば自動車に装着された場合、内筒12が振動発生部としてのエンジンに連結される一方、外筒11が図示されないブラケット等を介して振動受部としての車体に連結されることにより、エンジンの振動を車体に伝達するのを抑えられるようになっている。
そして、本実施形態では、前記封入液Lは、非相溶性を有する、つまり互いに不溶な第一液体L1および第二液体L2を含有している。第二液体L2は、第一液体L2よりも凍結点が高く、且つ封入液L中に含まれる重量比率が小さくなっている。また、第二液体L2は、少なくとも−30℃以上100℃以下の温度範囲で、第一液体L1よりも蒸気圧が高く、且つ蒸発潜熱が小さくなっている。例えば、第二液体L2の蒸気圧は第一液体L1の蒸気圧の2倍以上とされ、また第一液体L1の1kg当たりの蒸発潜熱は、第二液体L2の1kg当たりの蒸発潜熱の2倍以上となっている。なお、第二液体L2は、第一液体L1よりも粘度が低くなっている。
なお、前記封入液Lは、少なくともこの防振装置10に路面の凹凸等により大きな振動(荷重)が入力されたときに、第一液体L1中において第二液体L2が多数箇所に分散された態様になる。
具体的に説明すると、まず、弾性体13及びゴム膜18を形成するための図示せぬ金型(本体ゴム金型)の中に外筒11及び内筒12をそれぞれ所定位置に配置するとともに、外筒11の内周面及び内筒12の外周面にそれぞれ接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、上記した本体ゴム金型の中に未加硫ゴムを射出して弾性体13を成形するとともに、この弾性体13と一体にゴム膜18を成形する。続いて、これらの弾性体13等に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えて弾性体13等を加硫する。この際、弾性体13が、外筒11の内周面及び内筒12の外周面にそれぞれ接着され、ゴム膜18が外筒11の内周面に接着される。そして、上記した本体ゴム金型の脱型を行うことにより、本体ゴム30が形成される。
具体的に説明すると、メンブラン23を形成するための図示せぬ金型(メンブラン金型)の中に仕切り部材本体22を所定位置に配置するとともに、仕切り部材本体22のフランジ部22cに接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、上記したメンブラン金型の中に未加硫ゴムを射出してメンブラン23を成形した後、そのメンブラン23に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えてメンブラン23を加硫する。この際、メンブラン23の外周縁部が仕切り部材本体22のフランジ部22cに接着される。そして、上記したメンブラン金型の脱型を行うことにより、仕切り部材本体22の内側にメンブラン23が張設された仕切り部材16が形成される。
具体的に説明すると、ダイヤフラムゴム21を形成するための図示せぬ金型(ダイヤフラム金型)の中にダイヤフラムリング20を所定位置に配置するとともに、ダイヤフラムリング20の内周面に接着下地処理を施した後に接着剤を塗布する。その後、上記したダイヤフラム金型の中に未加硫ゴムを射出してダイヤフラムゴム21を成形した後、そのダイヤフラムゴム21に硫黄ガス、圧力及び熱をそれぞれ加えてダイヤフラムゴム21を加硫する。この際、ダイヤフラムゴム21の外周縁部がダイヤフラムリング20の内周面に接着される。そして、上記したダイヤフラム金型の脱型を行うことにより、ダイヤフラムリング20の内側にダイヤフラムゴム21が張設されたダイヤフラム19が形成される。
具体的に説明すると、図3に示すように、第一液体L1が貯留されたプールPの中に本体ゴム30を沈める。このとき、本体ゴム30は、内筒12側(外筒11の一端開口部側)を下向きにして配置する。また、外筒11内に空気が残留しないように本体ゴム30をプールP内で適宜揺動させる。
具体的に説明すると、外筒11の外部に配置されたノズル40の基端部に図示せぬ注入機を連結し、この注入機によって第二液体L2を供給してノズル40から副液室15に第二液体L2を注入する。このとき、注入機による第二液体L2の注入量を調整し、液室17に封入する封入液Lに含有させる所望量(液室17に封入する封入液Lの総重量に対して1重量%以上40重量%以下、好ましくは1重量%以上20重量%以下)の第二液体L2を副液室15に注入する。
具体的に説明すると、ノズル40をその軸方向に沿って外筒11の径方向外側に向けて引き抜く。これにより、ノズル40によって圧縮変形していたシール部21aの凹状の圧潰部が、ゴム弾性によって元の形状に戻って仕切り部材本体22の嵌合溝22aの内側に嵌合されて液密に密接し、ノズル40を通していた凹状の変形部分が閉塞される。
次に、組み立てられた防振装置10をプール50内から取り出し、防振装置10の表面を洗浄して防振装置10の表面に付着した第一液体L1を洗い流す。
以上により、第一液体L1と第二液体L2とを含有する封入液Lが液室17内に封入された防振装置10が完成する。
例えば、第一液体L1および第二液体L2は、前述したものに限らず、非相溶性を有する液体であれば適宜変更可能である。例えば、第二液体L2が、第一液体L2と比較して凍結点や蒸気圧、蒸発潜熱が同等若しくは低くなっていてもよく、また、第一液体L2と比較して粘度が同等若しくは高くなっていてもよい。また、上記した実施の形態では、封入液L中に含まれる第二液体L2の重量比率が第一液体L1の重量比率よりも小さくなっているが、第二液体L2の重量比率を第一液体L1の重量比率と同等若しくは大きくすることも可能である。
さらに、封入液Lに含有される液体は、二種類の液体(第一液体L1、第二液体L2)に限らず、三種類以上の液体を含有する封入液Lであってもよい。
また、上記した実施の形態では、仕切り部材16に制限通路24が形成されているが、本発明は、仕切り部材16以外に制限通路24が形成されていてもよい。例えば、外筒11の一部に溝加工して制限通路を形成してもよく、或いは、ダイヤフラムリング20等のカシメ部分の一部に溝加工して制限通路を形成してもよい。
11 外筒
12 内筒
13 弾性体
14 主液室
15 副液室
16 仕切り部材
17 液室
19 ダイヤフラム
21a シール部
24 制限通路
30 本体ゴム
40 ノズル
L 封入液
L1 第一液体
L2 第二液体
Claims (4)
- 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される外筒、および他方に連結される内筒と、
前記外筒と前記内筒とを弾性的に連結する弾性体と、
前記外筒内の液室を、前記弾性体を壁面の一部とする一方側の主液室とダイヤフラムを壁面の一部とする他方側の副液室とに区画する仕切り部材と、を備えるとともに、
前記主液室と前記副液室とを連通する制限通路が形成され、
前記液室に、互いに非相溶性を有する第一液体及び第二液体を少なくとも含有する封入液が封入された液体封入型の防振装置の製造方法であって、
前記外筒、前記内筒及び前記弾性体を一体化させて本体ゴムを作成する本体ゴム作成工程と、
前記第一液体中において、前記仕切り部材を前記本体ゴムに組み付けた後、前記仕切り部材との間にノズルを介在させて前記ダイヤフラムを前記本体ゴムに組み付け、前記液室に前記第一液体を封入する液中組立工程と、
前記ノズルから前記液室に前記第二液体を注入する液体注入工程と、
を備えていることを特徴とする防振装置の製造方法。 - 請求項1に記載の防振装置の製造方法において、
前記ダイヤフラムには、前記仕切り部材に対して密接する弾性変形可能なシール部が備えられており、
前記液中組立工程の際に、前記シール部と前記仕切り部材との間に前記ノズルを介在させ、該ノズルによって前記シール部を圧縮変形させ、
前記液体注入工程の後、前記ノズルを引き抜くノズル引抜工程を行うことを特徴とする防振装置の製造方法。 - 請求項1または2に記載の防振装置の製造方法において、
前記封入液は、前記第一液体を60重量%以上99.9重量%以下含有し、第二液体を0.1重量%以上40重量%以下含有していることを特徴とする防振装置の製造方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の防振装置の製造方法において、
前記第一液体はエチレングリコール単体若しくはエチレングリコールとプロピレングリコールとを含有し、前記第二液体はシリコーンオイル若しくはフッ素オイルを含有することを特徴とする防振装置の製造方法。
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