JP5736349B2 - リール式芝刈り機 - Google Patents
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Description
簡単に紹介する。
特許文献2に記載されている芝刈り機は、芝刈りユニットの両側部に一対の支持アーム38を設け、これらの支持アーム38の間にパイプ状の横木継手36を回転自在に取り付けている。そして、一対のリンク42を介して基体に横木継手36を連結することで、基体と芝刈りユニットとの連結を果たしている。一対のリンク42は、芝刈り機の進行方向と平行な軸を中心として回転自在に基体と横木継手36とに連結しており、これによって芝刈りユニットのローリング動作を実現している。芝刈りユニットのピッチング動作の方は、一対のリンク42に対する横木継手36の回転によって実現している。
勿論、芝刈りユニットでは、地表面からの刈刃の高さを一対のローラが規定しているので、理論的には「かじり」という現象が生じないようにも思われる。
ところが、ローリングする際の芝刈りユニットは、刈刃RCの上方に位置する回転中心RAを中心に回転するので、傾斜面の高くなった方向に向けて移動することになる。すると、芝刈りユニットが備える一対のローラにおいて、傾斜面の高くなった方に接触する部分が地表面GRに食い込み、その部分において地表面GRと刈刃RCとの間の隙間を減少させ、遂には芝土にかじりSを生じさせてしまうわけである。
とりわけゴルフ場のグリーンでは、芝の刈高を2.0〜5.0mm程度にする必要から地表面GRと刈刃RCとの間の隙間を微少に設定しなければならず、傾斜がきついところでは芝土にかじりSが生じ易い。
ローリングする際の芝刈りユニットの回転中心RAを、刈刃RCに接触する下刃の高さに位置付けた場合、確かに、図15(b)、(c)に示すような刈刃RCによる芝土のかじりSという現象を防止することができる。
しかしながら、こうした芝土のかじりSの防止効果は、芝刈りユニットの回転中心RAが下刃の高さかそれよりもやや下方に位置する初期状態においてのみ果たされるに過ぎない。この出願の発明者は、芝刈りユニットの回転中心RAを下刃の高さに位置付けた特許文献2に記載されているような芝刈り機に経年変化が生ずると、芝刈りユニットのローリングにより上昇した部分とは反対側の下降した刈刃RCの部分に、芝土のかじりSが発生してしまうことを発見した(図16(b)、(c)参照)。その原因を考察したところ、経年変化によって芝刈りユニットの回転中心RAが下刃の高さから徐々に下がり、遂には、地表面GRよりも更に下方に下がってしまうことを突き止めた(図16(a)、(b)、(c)の矢印参照)。芝刈りユニットの回転中心RAが地表面GRよりも下方に下がると、ローリングする際の芝刈りユニットは、傾斜面の低くなった方向に向けて移動することになる。すると、芝刈りユニットが備える一対のローラにおいて、傾斜面の低くなった方に接触する部分が地表面GRに食い込み、その部分において地表面GRと刈刃RCとの間の隙間を減少させ、芝土にかじりSを生じさせてしまうわけである。
では、経年変化によって芝刈りユニットの回転中心RAが下刃の高さから徐々に下がり、遂には地表面GRよりも更に下方に下がってしまう原因は何であろうか。それは、刈刃RCに施すラッピングである。刈刃RCはその使用によって刃先が鈍るため、毎日のようにラッピングをして切れ味を回復させる必要がある。その結果、刈刃RCはその直径を徐々に縮める。刈刃RCの直径が小さくなった場合、地表面GRと刈刃RCとの間の隙間を今まで通りに維持しようとすれば、芝刈りユニットが備える一対のローラのうち少なくとも一方、例えば進行方向前方の前ローラの高さを、刈刃RCの直径が縮小した分の約1/2だけ低くする作業が必要となる。このとき、芝刈りユニットの回転中心RAが下刃の高さから下がるという現象が発生するのである。このような作業の累積により、芝刈りユニットの回転中心RAは地表面GRよりも更に下方に下がってしまうわけである。
本実施の形態は、地表面GRの傾斜について言及する(図14参照)。右肩上がり(図14(b))及び左肩上がり(図14(c))という傾斜である。この場合の右肩上がり左肩上がりという傾斜の方向は、芝刈り機11の操作者から見た場合の方向を意味しているのではなく、芝刈り機11をその正面側から見た場合の方向を意味している。
図1ないし図3に示すように、本実施の形態の芝刈り機11は、基体101と芝刈りユニット201とを主要な構成要素としており、操作者が後ろから持って使用する。芝刈りユニット201は、基体101に連結され、その前方側に配置されている。
連結構造301は、また、ユニット着脱部401を一部に備えている。ユニット着脱部401は、基体101から芝刈りユニット201をワンタッチで着脱自在とするための機構である。
以下、連結構造301及びユニット着脱部401について説明する。
連結構造301について説明する。
リフトアーム311は、基体101の前部に回りこんだ水平部分に、一対のリフトプレート312を固定している。これらのリフトプレート312は、共にアーチ形状をした同一形状で同一の大きさの板状部材で、リフトアーム311を挟み込むようにして配置されている。一対のリフトプレート312は、下方に垂れ下がった左右端に一対の支持スタッド313を固定し、最上位置の真中部分に押えスタッド314を固定している。これらの支持スタッド313及び押えスタッド314は、その軸方向を芝刈り機11の前後方向に向けられた円柱形状の部材、つまりスタッドピンであり、外周面にローラ(図示せず)を回転自在に取り付け、前後端にフランジ313a、314aを備えている。
もっとも、支持スタッド313及び押えスタッド314は棒状部材であればよく、必ずしもスタッドピンである必要はない。例えばボルトを支持スタッド313及び押えスタッド314として用いることも可能である。
以上の構造が、連結構造301のうち、基体101の側に設けられた部分である。
連結アーム322と連結する基体101の側の部材は、リフトプレート312の両端に固定した一対の支持スタッド313及び中央に固定した押えスタッド314である。連結アーム322の円弧部321を一対の支持スタッド313に載せて支持させることで、連結アーム322を基体101の側に連結することができる。この際、リフトプレート312に固定した押えスタッド314は、連結アーム322を上方に抜け止めし、支持スタッド313及び押えスタッド314のフランジ313a、314aは、芝刈り機11の前後方向に連結アーム322を抜け止めする。こうして、一対の支持スタッド313及び押えスタッド314は、円弧部321をスライド移動自在に支持して連結アーム322と連結する支持部として機能する。
以上の構造が、連結構造301のうち、芝刈りユニット201の側に設けられた部分である。
本実施の形態において重要なことは、連結アーム322が備える円弧部321の形状、より詳しくは一対の支持スタッド313に支持される円弧部321の下面形状である。芝刈りユニット201は、一対の支持スタッド313に対して円弧部321がスライド移動することで、円弧部321の下面形状に沿う移動軌跡に沿って揺動する。この揺動が、芝刈りユニット201のローリング動作である。このような構造上、円弧部321の下面形状は、ローリングする際の芝刈りユニット201の回転中心RAを決することになる。
この点、本実施の形態では図4(a)に示すように、円弧部321の下面の形状を、刈刃221の軸方向中央部分でこの刈刃221の軸心と直交する仮想水平線HLを中心とする仮想円弧に沿わせて決定している。したがって芝刈りユニット201は、その仮想水平線HL周りに、つまりは仮想水平線HLを回転中心RAとしてローリングするように基体101に連結される(図4(a)〜(c)参照)。
本実施の形態の芝刈り機11は、基体101と芝刈りユニット201とを連結する構造物として、連結構造301とは別に左右一対の連結リンク351も設けている。連結リンク351は、基体101の左右前方部分と芝刈りユニット201の左右後方部分とを繋ぐ平板状のリンク部材である。連結リンク351は、基体101と刈刃ユニット201とに遊びをもって回転自在に取り付けられ、基体101に対する刈刃ユニット201のピッチング動作及びローリング動作を阻害しないようにしている。
次に、ユニット着脱部401について説明する。図1ないし図5に加えて、図6ないし図13を参照されたい。
ユニット着脱部401は、二つのデンデンボルト325の頭部にカム327を装着している。カム327は、二つのデンデンボルト325の頭部を四枚の板カム327aで挟む形状に形成された部材で、これらのデンデンボルト325の頭部に形成した孔325bに挿入されるピン328に貫かれることで、二つのデンデンボルト325の頭部に回転自在に取り付けられている。つまり、デンデンボルト325がカム327を回転自在に支持する支柱となっているわけである。ピン328は、その一端側に形成されたピンヘッド328aと別の一端側を留めるピン留め328bとによってカム327に抜け止めされている。
カム327は、ラバー329aで覆われた操作レバー329を備えており、操作レバー329が垂直向きから水平向きになるまで、90度回転させることができる(図11〜図13参照)。カム327が備える板カム327aのリフト量、つまり従動節を変位させることができる量は、操作レバー329が垂直の向きのときに最小で、水平の向きのときに最大となるように定められている。
(1)基本的な作用効果
このような構成において、エンジン手元スイッチ137をオンにしてエンジン111を始動させ、主クラッチレバー138を切り替えてエンジン111の動力を駆動ローラ121に伝達すると、芝刈り機11は自走する。このとき操作者は、ハンドル131のグリップ133を握って左右の力加減を調節することで、芝刈り機11の進行方向を制御することができる。操作者はまた、スロットルレバー135の開度によって速度調節をすることができ、ブレーキレバー136を操作することでブレーキをかけることもできる。
芝刈り機11の走行時、刈刃クラッチレバー139を切り替えてエンジン111の動力を刈刃221及び作業ローラ233に伝達するようにすれば、刈刃221及び作業ローラ233を回転させることができる。作業ローラ233は、回転することで枯芝を除去し、芝目を揃えて刈刃221に送り込む。刈刃221は、回転することで下刃222と噛み合って芝を刈る。こうして、芝刈り機11による芝刈り作業を行なうことができる。
芝刈り作業に際しては、前ローラ231の高さを調節することで、地表面GRと刈刃221との間の隙間寸法を適宜設定することができる。この隙間寸法によって、刈刃221と下刃222とによる芝の刈高が決まる。芝の刈高は、ゴルフ場のグリーンにおいては一般的に2.0〜5.0mm程度である。刈高が低ければボールが転がりやすいいわゆる速いグリーンとなり、反対に刈高が高ければボールが転がりにくいいわゆる遅いグリーンとなる。
ゴルフではグリーンの速さがパッティングの面白さや競技性に大きく影響する。グリーンの速さは、必ずしも芝の刈高のみによって決定されるわけではないが、芝の刈高はグリーンの速さを決定付ける大きな要素となる。このためゴルフ場においては、芝の刈高の設定が極めて重要である。その一方で芝は毎日伸びる。だからこそグリーンを毎日芝刈りしメンテナンスしなければならならない。高速グリーンでは日に二回芝刈りをすることも珍しくない。そのぶん刈刃221は磨耗が激しく鈍りやすいので、切れ味を確保するためのラッピング作業が不可欠である。
ところが、ラッピング作業を行なうと刈刃221はその直径を徐々に縮めてゆき、最終的には使用限度まで直径が小さくなる。このような刈刃221の直径変動は、下刃222との接触圧の変動を引き起こし、芝の切れ味を損なう。
そこで、刈刃221の直径が小さくなるのに合わせて、刈刃221に対する下刃222の接触圧を調節することが必要となる。これによって、刈刃221に対する下刃222の接触圧を理想状態にして芝の切れ味を維持することができる。
次いで、刈刃221による芝土のかじり防止について説明する。
芝刈りユニット201は、ピッチング動作及びローリング動作が可能なように、連結構造301を介して基体101に連結されている。そこで、芝刈り機11の走行時、芝刈りユニット201は、地表面GR(図14参照)の起伏に応じてピッチングしローリングする。
上述したとおり、従来の芝刈り機では、刈刃ユニット201のローリングに伴う刈刃221による芝土のかじりの問題が生じている。本実施の形態の芝刈り機11は、このような芝土のかじり現象を確実に防止することができる。以下、その理由を説明する。
図4及び図14に示すように、芝刈りユニット201は、刈刃221の軸方向中央部分でこの刈刃221の軸心と直交する仮想水平線HL周りに、つまり仮想水平線HLを回転中心RAとしてローリングする。このため、地表面GRが右肩上がりに傾斜していても(図14(b)参照)、あるいは左肩上がりに傾斜していても(図14(c)参照)、芝刈りユニット201が備える一対のローラ(前ローラ231、後ローラ232)が左右アンバランスに地表面GRに食い込んでしまうような現象が発生しない。芝刈りユニット201は、ローリングするに際して、傾斜する地表面GRの上方側又は下方側に移動しないからである。
しかも、このような芝刈りユニット201の所作は、ラッピングにより刈刃221の直径が小さくなったとしても殆ど変わることがない。芝刈り機11の初期状態において、芝刈りユニット201の回転中心RAが刈刃221の軸心と直交する仮想水平線HL上に位置することから、刈刃221の直径が小さくなった分だけ回転中心RAの位置が下方に下がったとしても、芝刈りユニット201の回転中心RAは必ず刈刃221を外れない範囲に留まるからである。
その結果、本実施の形態の芝刈り機11によれば、地表面GRの起伏に応じて芝刈りユニット201がローリングしたとしても、地表面GRと刈刃221との間の隙間を刈刃221のどの位置においても設定値に維持することができる。したがって、芝刈りユニット201のローリングに伴う芝土のかじりSの発生を確実に防止することができる。
(2)芝刈りユニットの回転中心を規定する構造
本実施の形態では、連結構造301が芝刈りユニット201の回転中心を規定している。連結構造301は、連結アーム322と支持部(支持スタッド313、押えスタッド314)とを備えている。連結アーム322は、芝刈りユニット201の側に設けられ、仮想水平線HLを中心とする仮想円弧に沿う形状の円弧部321を備えている。支持部(支持スタッド313、押えスタッド314)は、基体101の側に設けられ、円弧部321をスライド移動自在に支持して連結アーム322と連結する。このような構造を採用することで、芝刈りユニット201の回転中心を所望の位置に容易に規定することができる。
本実施の形態では、円弧部321は、その上下面が共に仮想水平線HLを中心とする仮想円弧に沿う形状を備え、円弧部321の下面を一対の支持スタッド313で支持し、円弧部321の上面を押えスタッド314で押えるようにしている。また、一対の支持スタッド313と押えスタッド314とに、円弧部321を水平方向に抜け止めするフランジ313a、314aを設けている。これにより、芝刈りユニット201の回転中心を規定する構造の簡略化を図ることができる。
次いで、芝刈りユニット201の着脱について説明する。
本実施の形態によれば、ユニット着脱部401を設けたために、芝刈り機11のメンテナンスに際して、基体101から芝刈りユニット201を取り外すことができる。メンテナンスが終われば、基体101に芝刈りユニット201を再び連結する。このような基体101と芝刈りユニット201との間の連結及び連結解除は、操作レバー329によってワンタッチで実現可能であり、その際の作業性も良好である。
つまり、ユニット着脱部401においては、操作レバー329によって手動操作可能なカム327で一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)の離間距離を変動させ、当該一対の挟持部による連結部342の挟持とその解除とを制御することができる。前述したとおり、操作レバー329を水平に倒すと連結部342を挟持した状態(図11(b)、図12(b)及び図13参照)、操作レバー329を垂直に起こすと連結部342の挟持を解除した状態になる(図8〜図10、図11(a)及び図12(a)参照)。連結部342の挟持を解除した状態にすれば、連結部342の抜き差しが可能となるため、基体101から芝刈りユニット201を取り外すことができる。このように、操作レバー329の回転操作によって、基体101と芝刈りユニット201との間の連結及び連結解除をワンタッチで行なうことができるわけである。
しかも、一対の挟持部である連結プレート323とガイドプレート330との間への連結部342の抜き差しは、その方向が水平方向(芝刈り機11の進行方向と平行な方向)となる。この方向は、基体101に対する芝刈りユニット201の移動方向と一致した方向である。このため、その作業性が良好である。
したがって、本実施の形態によれば、基体101に対して芝刈りユニット201を容易に着脱することができ、芝刈りユニット201のメンテナンスの容易化を図ることができる。
本実施の形態では、基体101の側に一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)とカム327とを設け、芝刈りユニット201の側に連結部342を設けている。つまり、芝刈りユニット201の着脱作業に際して、芝刈りユニット201と共に抜き差しする側を連結部342としているわけである。これにより、連結プレート323とガイドプレート330との間の隙間を視認しながら連結部342の抜き差し作業を遂行することができ、その作業性を良好にすることができる。
本実施の形態では、また、一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)が垂直方向から連結部342を挟むように配置されている。これにより、連結プレート323とガイドプレート330との間に連結部342を差し込むに際して、芝刈り機11の進行方向と直交する水平方向への基体101と芝刈りユニット201との間の位置ずれの許容度が大きくなり、その作業性を良好にすることができる。
以上説明した一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)と連結部342との配置は、より詳細には次の構成によって実現されている。
・一対の挟持部の一方を、基体101の側に設けられて水平に配置された連結プレート323とした点
・一対の挟持部の別の一方を、連結プレート323に垂直方向に近接離反自在に取り付けられたガイドプレート330とした点
・カム327の原動節を、芝刈り機11の進行方向と直交する水平軸周りに回転することでガイドプレートを変位させる板カム327aとした点
・連結部342を、芝刈りユニット201の側に設けた点
本実施の形態では、連結プレート323に固定されてガイドプレート330を貫通するデンデンボルト325(支柱)に板カム327aを回転自在に取り付けている。これにより、板カム327aを支持する構造の簡略化や小型化を図ることができる。
本実施の形態では、また、芝刈り機11の進行方向と直交する水平線上にデンデンボルト325(支柱)を複数個設け、これらのデンデンボルト325をガイドプレート330に貫通させ、板カム327aをデンデンボルト325毎に設けて一体化した。これにより、ガイドプレート330に対するカム327の押圧点を複数個所にすることができ、一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)による連結部342の挟持状態をより一層安定化させることができる。
本実施の形態では、デンデンボルト325(支柱)と嵌り合う装着溝343を連結部342に設けている。これにより、芝刈り機11の進行方向と直交する水平方向への基体101と芝刈りユニット201との間の位置合わせが容易になり、その作業性を良好にすることができる。
本実施の形態では、板カム327aとガイドプレート330との間に、デンデンボルト325(支柱)に貫通させて押圧体331を設けている。押圧体331は、板カム327aに接する硬質部材と、ガイドプレート330に接する柔軟部材とを接合させた構造としている。これにより、操作レバー329を水平に倒して一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)に連結部342を挟持させる際の操作力が軽くなり、その作業性を良好にすることができる。
本実施の形態では、連結プレート323とガイドプレート330との間に弾性部材であるバネピン332を介在させている。これにより、連結プレート323とガイドプレート330との間に隙間が作られ、これらの連結プレート323とガイドプレート330との間に連結部342を差し込むに際して、その作業性を良好にすることができる。
本実施の形態では、また、ガイドプレート330は、連結部342の差し込みを受け入れる側の端部を連結プレート323から離反する方向に屈曲させている。これによっても、連結プレート323とガイドプレート330との間に連結部342を差し込むに際して、その作業性を良好にすることができる。
本実施の形態では、ユニット着脱部401を芝刈りユニット201の左右に一組ずつ設けている。これにより、基体101と芝刈りユニット201との間の連結状態を安定化させることができる。
以上、実施の一形態について説明した。本実施の形態のリール式の芝刈り機11を実際に実施するに際しては、各種の変形及び変更が可能であることは云うまでもない。
本実施の形態において連結構造301は、刈刃221の軸方向中央部分でこの刈刃221の軸心と直交する仮想水平線HLを回転中心RAとして、この回転中心RA周りにローリングするように芝刈りユニット201を基体101に連結させる構造ものとして紹介した。これに対して、芝刈りユニット201の回転中心RAは、必ずしもこの位置に厳密に位置決めされている必要はない。
芝刈りユニット201は、刈刃221の軸心と直交する仮想水平線HLよりもやや上下にずれた位置を回転中心RAとして回転するよう、基体101に連結されていても良い。
あるいは、芝刈りユニット201は、仮想水平線HLに対してやや角度が傾斜する仮想線を回転中心RAとして回転するよう、基体101に連結されていても良い。
要は、ラッピングにより使用限度まで直径を縮めた刈刃221を含む垂直投影面内であって刈刃221の軸方向中央に位置する仮想中心点を回転中心としてローリングするように、芝刈りユニット201を基体101に連結させる構造であればよい。
連結構造301については、その他、各種の変形及び変更が可能である。
本実施の形態においてユニット着脱部401は、基体101の側に一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)とカム327とを設け、芝刈りユニット201の側に連結部342を設けた構造ものとして紹介した。これに対して、芝刈りユニットの側に一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)とカム327とを設け、基体101の側に連結部342を設けてもよい。
また、一対の挟持部(連結プレート323とガイドプレート330)は、垂直方向以外、例えば垂直方向に対して傾斜した方向や水平方向から連結部342を挟むように配置されていてもよい。
ユニット着脱部401については、その他、各種の変形及び変更が可能である。
本実施の形態では、連結リンク351を設けた態様を紹介したが、実施に際しては、連結リンク351を設けないようにすることも可能である。この場合には、基体101に対する芝刈りユニット201の着脱作業を、より一層簡単にすることができる。
その他、あらゆる部分において各種の変形及び変更が可能である。
101 基体
121 駆動ローラ(走行輪)
201 芝刈りユニット
221 刈刃
222 下刃
231 前ローラ(一対のローラ)
232 後ローラ(一対のローラ)
301 連結構造
313 支持スタッド(支持部、スタッドピン)
314 押えスタッド(支持部、スタッドピン)
321 円弧部
313a フランジ
314a フランジ
HL 仮想水平線
Claims (7)
- エンジンに駆動されて回転する走行輪によって進行方向が定められた基体と、
前記基体に連結されて前記進行方向前方側に位置付けられる芝刈りユニットと、
前記芝刈りユニットに前記進行方向と直交する水平軸周りに回転自在に設けられ、当該進行方向前後の位置で前記芝刈りユニットを支持する一対のローラと、
前記芝刈りユニットに前記一対のローラの間の位置で前記進行方向と直交する水平軸周りに回転自在に設けられ、前記エンジンに駆動されて回転する螺旋状の刈刃と、
前記芝刈りユニットに設けられ、回転する前記刈刃に接触して当該刈刃と共に芝を刈る下刃と、
使用限度まで直径を縮めた前記刈刃を含む垂直投影面内であって前記刈刃の軸方向中央に位置する仮想中心点を回転中心としてローリングするように前記芝刈りユニットを前記基体に連結させる連結構造と、
を備え、
前記連結構造は、
前記芝刈りユニットの側に設けられ、前記仮想中心点を通る前記進行方向と平行な仮想水平線を中心とする仮想円弧に沿う形状の円弧部を備える連結アームと、
前記基体の側に設けられ、前記円弧部をスライド移動自在に支持して前記連結アームと連結する支持部と、
を備える、
ことを特徴とするリール式芝刈り機。 - 前記円弧部は、その上下面が共に前記仮想円弧に沿う形状を備え、
前記支持部は、前記円弧部の下面を支持する一対の棒状部材と上面を押える棒状部材とを備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のリール式芝刈り機。 - 前記棒状部材は、前記円弧部を水平方向に抜け止めするフランジを備える、
ことを特徴とする請求項2に記載のリール式芝刈り機。 - 前記棒状部材はボルトである、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のリール式芝刈り機。 - 前記棒状部材はスタッドピンである、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のリール式芝刈り機。 - 前記棒状部材は、前記円弧部に接触する部分にローラを回転自在に取り付けている、
ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか一に記載のリール式芝刈り機。 - 前記仮想中心点は、前記刈刃の軸上に位置する、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一に記載のリール式芝刈り機。
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