JP5734493B2 - 電力用半導体装置 - Google Patents

電力用半導体装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5734493B2
JP5734493B2 JP2014103984A JP2014103984A JP5734493B2 JP 5734493 B2 JP5734493 B2 JP 5734493B2 JP 2014103984 A JP2014103984 A JP 2014103984A JP 2014103984 A JP2014103984 A JP 2014103984A JP 5734493 B2 JP5734493 B2 JP 5734493B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
external terminal
conductor
connection member
semiconductor device
connecting member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014103984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014146845A (ja
Inventor
稔 江草
稔 江草
岡 誠次
誠次 岡
藤野 純司
純司 藤野
和良 重
和良 重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2014103984A priority Critical patent/JP5734493B2/ja
Publication of JP2014146845A publication Critical patent/JP2014146845A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5734493B2 publication Critical patent/JP5734493B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48135Connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip
    • H01L2224/48137Connecting between different semiconductor or solid-state bodies, i.e. chip-to-chip the bodies being arranged next to each other, e.g. on a common substrate
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/10Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/11Device type
    • H01L2924/13Discrete devices, e.g. 3 terminal devices
    • H01L2924/1304Transistor
    • H01L2924/1305Bipolar Junction Transistor [BJT]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/10Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/11Device type
    • H01L2924/13Discrete devices, e.g. 3 terminal devices
    • H01L2924/1304Transistor
    • H01L2924/1305Bipolar Junction Transistor [BJT]
    • H01L2924/13055Insulated gate bipolar transistor [IGBT]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/10Details of semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/11Device type
    • H01L2924/13Discrete devices, e.g. 3 terminal devices
    • H01L2924/1304Transistor
    • H01L2924/1306Field-effect transistor [FET]
    • H01L2924/13091Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor [MOSFET]
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

Description

本発明は、電力用半導体装置に関するものである。
半導体装置の中には、比較的大きな電力を扱う電力用の半導体装置がある。このような電力用に用いられる半導体装置では、鉄道車両、ハイブリッドカー、電気自動車等の車両、家電機器、産業用機械等において、比較的大きな電力を制御、整流するために利用されている。したがって電力用の半導体装置で使用される半導体素子は100A/cmを超える高い電流密度で通電することが求められる。そのため、近年はシリコン(Si)に代わる半導体材料としてワイドバンドギャップ半導体材料である炭化珪素(SiC)が注目されており、SiCからなる半導体素子は500A/cmを超える電流密度での動作が可能である。また、SiCは150℃〜300℃の高温状態でも安定動作が可能であり、高電流密度動作と高温動作の両立が可能な半導体材料として期待されている。
このように大電流を扱う電力用の半導体装置においては、電気的な絶縁を確保しながら、半導体素子等から発生する熱をいかに放熱するかが重要であり、小電流の半導体装置に比べて大型化している。大電流を扱う電力用の半導体装置を小型化したしたいという要求がある。
特許文献1には、複数のパワー半導体チップを回路キャリアに搭載したパワー半導体モジュールが記載されている。パワー半導体チップは回路キャリアに形成された金属層に搭載され、パワー半導体チップと外部の回路基板との接続には、接触要素及び接触ピンを用いている。接触要素は金属層に半田付けされ、接触ピンは一端が接触要素の管に差し込まれ、接触ピンの他端は回路基板のスルーホールに挿入される。接触要素は管の上端部及び下端部にへりを有し、へりには互いに隙間のある2個以上の梁を設ける。接触要素のへりと金属層との間には、2個以上の梁により自由空間が形成され、この自由空間に半田を流し込むことで、接触要素と金属層との接続を高信頼で強固にしようとしていた。
US 2009/0194884A1号公報(0024段、0025段、0035段、0041段、図1、図6、図13)
しかしながら、特許文献1に示された接触要素は、複雑な形状のへりを設けることで、接触要素と金属層との接続を高信頼で強固にすることはできるものの、接触要素の加工が複雑で、高コストになっていた。また、接触要素と金属層との半田付けの際に、溶融した半田が接触要素を引っ張ることで、接触要素を精度よく所定の位置に固定するこができない場合がある。
本発明は、複雑な形状のへりを設けることなく外部端子接続部材を半導体素子に接続された導電体に高い位置精度で接続でき、電力用半導体装置の上面から外部端子接続部材に外部端子を接続できる小型の電力用半導体装置を得ることを目的とする。
本発明の電力用半導体装置は、半導体素子と、半導体素子が接続された導電体と、導電体に絶縁層を介して配置されたベース板と、導電体に接続された柱状の外部端子接続部材と、を備える。導電体は、絶縁層と逆側の面に外部端子接続部材を所定の許容範囲内に位置決めする配置部を有し、導電体の配置部は絶縁層と逆側の面から絶縁層方向の一部に窪みを有し、窪みの上部は窪みの底部よりも狭く形成され、導電体は、窪みから延伸したスリットを有し、外部端子接続部材は、配置部の窪みに搭載されたことを特徴とする。
本発明の電力用半導体装置によれば、導電体は、絶縁層と逆側の面に外部端子接続部材を所定の許容範囲内に位置決めする配置部を有し、外部端子接続部材は、配置部の窪みに搭載されたので、複雑な形状のへりを設けることなく外部端子接続部材を半導体素子に接続された導電体に高い位置精度で接続でき、外部端子を電力用半導体装置の上面から接続でき、電力用半導体装置を小型にすることができる。
本発明の実施の形態1による電力用半導体装置の断面図である。 実施の形態1による電力用半導体装置の斜視図である。 実施の形態1による外部端子接続部材の斜視図である。 図1の導電体における外部端子接続部材の配置部の上面図である。 図1の導電体における外部端子接続部材の配置部の断面図である。 実施の形態1による外部端子の斜視図である。 実施の形態1による外部端子接続部材の配置部の加工例を説明する図である。 実施の形態1による他の外部端子接続部材の配置部の上面図である。 本発明の実施の形態2による電力用半導体装置の断面図である。 実施の形態2による外部端子接続部材の斜視図である。 図10の外部端子接続部材の断面図である。 実施の形態2による外部端子の正面図及び側面図である。 実施の形態2による他の外部端子の正面図及び側面図である。 実施の形態2による更に他の外部端子の斜視図である。 本発明の実施の形態3による電力用半導体装置の断面図である。 図15の導電体における外部端子接続部材の配置部の断面図である。 図15の導電体における他の外部端子接続部材の配置部の断面図である。 本発明の実施の形態4による絶縁基板の断面図である。 図18の外部端子接続部材の配置部の断面拡大図である。 実施の形態4による外部端子接続部材の半田付け前の図である。 実施の形態4による外部端子接続部材の半田付け後の図である。 実施の形態4による他の外部端子接続部材の配置部の断面拡大図である。 図22の配置部における外部端子接続部材の半田付け前の図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による電力用半導体装置の断面図であり、図2は実施の形態1による電力用半導体装置の斜視図である。図3は実施の形態1による外部端子接続部材の斜視図であり、図4は図1の導電体における外部端子接続部材の配置部の上面図である。図5は図1の導電体における外部端子接続部材の配置部の断面図であり、図6は実施の形態1による外部端子の斜視図である。電力用半導体装置1は、トランスファーモールドと呼ばれるモールド樹脂11により封止されたトランスファーモールド型電力用半導体装置である。電力用半導体装置1は、ベース板25上に絶縁層24を設け、その上に導電性の導電体13が形成されている放熱性の高い絶縁基板23を備える。導電体13上には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である半導体素子14とFwDi(Free
Wheeling Diode)である半導体素子15がはんだ付けされている。そして、半導体素子14と半導体素子15との間、あるいは半導体素子14、15と導電体13との間は、直径100〜500μm程度のアルミニュウム(Al)あるいは銅(Cu)のワイヤ20にてワイヤボンドされている。
絶縁基板23の導電体13上に外部端子接続部材16を配置する。この外部端子接続部材16は、外部からの制御信号を受け取ったり、大電流を流したりするため、すなわち、外部と接続するために用いられる。モールド封止後の電力用半導体装置1から露出した外部端子接続部材16の端部には、図6に示すような銅あるいは銅系の合金からなるL字型の外部端子21が接続される。外部端子21の一端は、プリント基板等のスルーホールへ挿入され、半田にて接続される。スルーホールの寸法は、外部端子21の一端よりも大きく設計され、半田にて接続されるため、外部端子21と外部端子接続部材16との間に位置ずれがあったとしても、その位置ずれはスルーホールにより容易に吸収できる。
外部端子接続部材16の詳細については、図3を用いて説明する。外部端子接続部材16は、例えば直径2〜3mm、高さ5mmの円柱からなり、材料は純銅あるいは銅系の合金からなる。また外部端子接続部材16は半田を用いて導電体13に接続される。円柱形状である理由は、左右対称であり方向を問わないため、製造が容易であることである。また、モールド後の温度サイクルなどにより応力が生じるが、円柱形状によりモールド樹脂11と外部端子接続部材16との界面の応力集中箇所を低減することが可能である。外部端子接続部材16を純銅あるいは銅系の合金で構成することにより、外部端子接続部材16を安価で高熱伝導率にすることができる。高熱伝導率な外部端子接続部材16を用いることで、電力用半導体装置1の放熱性を高めることができる。
絶縁基板23の導電体13について、図1、図4及び図5を用いて説明する。導電体13は銅あるいは銅系の合金からなり、厚さは0.5mmである。それぞれの導電体13の形状は、エッチング加工により形成される。そして、導電体13における外部端子接続部材16の搭載する配置部には、外部端子接続部材16の外径よりも0.05mm大きい外径の窪み17が形成されている。配置部は外部端子接続部材16を所定の許容範囲内に位置決めするものである。窪み17の深さは0.2mmである。そして、窪み17内に、ディスペンサを用いて、ペースト半田が塗布される。その後、外部端子接続部材16が窪み17に搭載される。その後、リフロー炉などの加熱設備を用いて、絶縁基板を加熱し外部端子接続部材16と基板上のパターンとが半田付けされる。
上記のように、導電体13の窪み17に円柱状の外部端子接続部材16を配置する構成とした理由を示す。外部端子接続部材16に接続される外部端子21とプリント基板側との接続において、高精度な位置合わせが要求される場合がある。半田溶融時に、半田は外部端子接続部材16に対して濡れ力を作用させる。ここで、濡れ力は、半田が外部端子接続部材16へと濡れた際に、半田が外部端子接続部材16を引っ張る力である。そのため、特別な工夫がない場合には、半田付け前の外部端子接続部材16の搭載位置と半田付け後の外部端子接続部材16の搭載位置は、百〜数百μm程度のずれを生じる場合がある。しかしながら、実施の形態1の構造では、導電体13上に外部端子接続部材16を許容範囲内に位置決めするための窪み17が形成されている。この外部端子接続部材16を許容範囲内に位置決めするための窪み17は、エッチングにより形成するので、高精度な加工が可能である。そのため、半田溶融時や半田凝固時などにおいて、外部端子接続部材16に対して濡れ力が作用しても外部端子接続部材16が動く範囲は窪み17内であるため、外部端子接続部材16が動くのは±50μm範囲内となり、外部端子接続部材16の搭載位置を高精度化することができる。つまり、半田溶融時や半田凝固時の濡れ力により外部端子接続部材16が窪み17の内壁に接触することにより、窪み17の内壁が外部端子接続部材16の変位範囲を制限することができる。
さらに、外部端子接続部材16の周囲に段差、すなわち窪み17を設ける事によって、搬送時などに慣性力により外部端子接続部材16が窪み17の範囲外へ動いてしまうことを防止することができる。したがって、外部端子接続部材16の搭載後から半田付けまでに生じる振動や半田付けのためのリフロー装置内での搬送時の基板主面方向の慣性力による外部端子接続部材16の移動を拘束し、位置ずれを防止することが可能となり、容易に外部端子接続部材16の搭載位置を高精度化することができる。また搭載後からリフロー装置までの人手によるハンドリングにおいても、外部端子接続部材16の位置ずれの心配が無く、作業性が大幅に上がる。
特許文献1の構造では、外部端子接続部材に相当する接触要素の形状が煩雑であり、外接触要素の加工が非常に困難であり、高コストとなる。これに対して、実施の形態1の構造では、絶縁基板23の導電体13をエッチングすることにより作製が可能であるので、エッチング加工は、マスクや加工費が非常に安価であり低コストである。また、数Aから数百Aという定格容量の広範な範囲において生産される電力用半導体装置1では、電力用半導体装置1自体のサイズも多種多様であり、特許文献1の構造では、接触要素の内径及び外形も多様となる。これに対して、実施の形態1の構造だと、導電体13をエッチングするマスクを変更するだけで対応可能で有り、非常に安価である。さらに、導電体13はエッチングにより加工されるため、1回のエッチング工程において、導電体13のエッチングと同時に窪み17の加工が可能となり、コストアップは全く無い。加工方法の例として、まず、窪み17をハーフエッチし、その後、導電体13をエッチングする。特許文献1の構造は、異なる外部端子接続部材16の形状に対して、その都度数百万円という高価な金型を使用して接触要素のつばの部分を加工しなければならない特許文献1とは大きく異なる。
また、外部端子接続部材16の搭載精度向上のためには、窪み17を設けるという方法の他に、治具などによる方法がある。しかしながら、治具により±50μmの精度で外部端子接続部材16を搭載するには次の課題がある。外部端子接続部材16の高さは、電力用半導体装置1の外部との絶縁を確保するためには、低くすることはできない。外径が2mmに対して、高さ5mmという外部端子接続部材16はアスペクト比が大きく、傾きやすい。わずかな傾きの影響で、外部端子接続部材16の外壁と外部端子接続部材16を外側から保持する治具の内壁とが接触した状態となり、この状態で半田付けされると、治具が外しにくくなるという問題がある。
さらに、大きな力で治具を外そうとした場合、絶縁基板23や外部端子接続部材16の半田付け部などにダメージを与える場合がある。治具による半田付けにより高精度を目指す場合、治具の加工が煩雑となり、コストが非常に高くなるという問題がある。また、治具を使用する場合、重い治具の取り外しにおいて、装置コストが高くなるという問題もある。したがって、高精度でかつ低コストに外部端子接続部材16を半田付けする場合には、実施の形態1の構造が最も優れている。
窪み17の形状は、図5に示した断面形状以外であってもよい。図7は、実施の形態1による外部端子接続部材の配置部の加工例を説明する図である。図7のように、エッチングファクターの影響で窪み17の底面に丸み(R部)が形成される場合がある。この場合には、窪み17の周辺部分において、図7の矢印35の方向に窪み17の周辺部分の導電体13をプレスにより加圧することで、窪み17の上部を図7のように底部よりも更に内側に変形させる。窪み17の上部の内側に変形させた変形部17aが外部端子接続部材16を押圧するので、外部端子接続部材16を許容範囲内に位置決めすることが可能である。
さらに、図8に示す外部端子接続部材の配置部の上面図のように、窪み17と深さが同じスリット27を少なくとも1つ設けることで、次のような効果を発揮する。図8は、実施の形態1による他の外部端子接続部材の配置部の上面図である。溶融した半田がスリット27を介して窪み17の外側に逃げることで、外部端子接続部材16下の半田量の適正化が可能である。ディスペンサによる半田供給では、半田量に微小なばらつきが発生するため、目標値は、必要量よりもやや多めに設定せざるを得ない。その場合、供給過剰となった半田をスリット27から窪み17の外部に逃がすことで、外部端子接続部材16及び窪み17と半田との接合面積が一定となり、製造中の外部端子接続部材16の接合強度が一定となり、設計が容易となる。また、樹脂封止時にスリット27内に、モールド樹脂11が流れ込むことで、電力用半導体装置1はアンカー効果による温度サイクルなどの信頼性が向上する。スリット27の形状として、窪み17から外方向に延びる幅が端部以外は同一である場合も考えられる。この場合は、半田を逃がすための効果は多少劣るものの、半田のボイド抜きの効果は発揮する。図8のようにスリット27の外側を大きくする程、半田をスリット27に逃がす力を大きくすることができ、製造中の外部端子接続部材16と導電体13との接合強度を一定にすることができる。
外部端子接続部材16の材料は銅あるいは銅系の合金以外でも、ベア材あるいはめっきを施した後の表面に半田が濡れることが可能であれば、外部端子接続部材16として用いることができる。外部端子接続部材内壁へ半田が濡れあがることで、外部端子接続部材とパターンとの接合面積が上がり、接続強度がアップするため、高信頼となる。また、外部端子接続部材16の表面に半田が濡れる効果がない導電材料であっても、銀ペーストなどの導電性ペーストにおいて接着が可能なものであれば、外部端子接続部材16として用いることができる。
前述した外部端子21と外部端子接続部材16との接続は、超音波による接続が可能である。実施の形態1の外部端子21はL字型形状となっており、超音波ホーンを端子にしっかりと押し付けて超音波を発振することができるので、強固な接合が可能である。SiCなどの高温動作可能な素子を搭載した電力用半導体装置1においては、電力用半導体装置1全体が高温で動作するため、外部端子21と外部端子接続部材16との接続は、強い接合強度が必要である。実施の形態1の構造では、外部端子21と外部端子接続部材16との接続は超音波などの直接接合を用いることで、接合強度が強く、高信頼の接合を得ることができる。
半導体素子14、15は、シリコンウエハを基材とした一般的な素子でもよいが、本発明においては炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)系材料、またはダイヤモンドといったシリコンと較べてバンドギャップが広い、いわゆるワイドバンドギャップ半導体材料を適用できる。デバイス種類としては、特に限定する必要はないが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)以外にもMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect-Transistor)のようなスイッチング素子、やダイオードのような整流素子を搭載することができる。例えば、スイッチング素子や整流素子として機能する半導体素子14、15に、炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)系材料又はダイヤモンドを用いた場合、従来から用いられてきたシリコン(Si)で形成された素子よりも電力損失が低いため、電力用半導体装置の高効率化が可能となる。また、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、電力用半導体装置1の小型化が可能となる。さらにワイドバンドギャップ半導体素子は、耐熱性が高いので、高温動作が可能であり、放熱フィンの小型化や、水冷部の空冷化も可能となるので、放熱フィンを備えた半導体装置モジュールの一層の小型化が可能になる。
以上のように実施の形態1の電力用半導体装置1によれば、半導体素子14、15と、半導体素子14、15が接続された導電体13と、導電体13に絶縁層24を介して配置されたベース板25と、導電体13に接続された柱状の外部端子接続部材16と、を備え、導電体13は、絶縁層24と逆側の面に窪み17が形成され、外部端子接続部材16を所定の許容範囲内に位置決めする配置部を有し、外部端子接続部材16は、窪み17が形成された配置部に搭載されたので、複雑な形状のへりを設けることなく外部端子接続部材16を半導体素子14、15に接続された導電体に高い位置精度で接続でき、外部端子を電力用半導体装置の上面から接続でき、電力用半導体装置を小型にすることができる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2による電力用半導体装置の断面図である。図10は実施の形態2による外部端子接続部材の斜視図であり、図11は外部端子接続部材の断面図である。実施の形態2の電力用半導体装置1は、実施の形態1の電力用半導体装置1とは、外部端子接続部材が長軸方向に貫通した貫通孔41を有する外部端子接続部材18である点で異なる。
外部端子接続部材18は、外壁と貫通孔41の内面により形成された外周壁部を有する。外部端子接続部材18の外周壁部の上下にはテーパー部29が設けられている。テーパー部29は、後述する外部端子の挿入時のガイドの役割を果たす他、外部端子の表面のめっきが過度に削れることを抑制する役割がある。また、外周壁部の上側と下側にテーパー部29を付けることで、外部端子接続部材18を絶縁基板23上に供給する際に、外部端子接続部材18の上下方向を識別することがないので、外部端子接続部材18の供給を容易にでき、外部端子接続部材18の上下方向を識別する場合にくらべて、タクトタイムが短くでき、製造コストを低くすることがきる。
外部端子接続部材18は貫通孔41を有するので、半田を用いずに接続するスナップフィット型の外部端子を貫通孔41に挿入することにより、外部端子接続部材18は外部端子19と接続することができる。
円筒形状の外部端子接続部材18と外部端子19について詳しく説明する。電力用半導体装置1を作製した後に、外部端子接続部材18の貫通孔41内には、外部端子19として、図12に示すようなプレスフィット型の外部端子19が挿入される。プレスフィット型の外部端子は、プレスフィット端子とも呼ばれる。図12は、実施の形態2による外部端子の正面図及び側面図である。図12(a)は正面図であり、図12(b)は側面図である。
プレスフィット型の外部端子19は、内部接続部19aと外部接続部19bを有する。内部接続部19aは、外部端子接続部材18の貫通孔41内に挿入される。外部接続部19bは、プリント基板等のスルーホールへ挿入され、半田にて接続される。挿入後にニードルアイ形状の箇所である内部接続部19aが外部端子接続部材18の内壁に対して反発力を働かせるような構造となっている。プレスフィット型の外部端子19は、半田付けすることなく、ハンドプレスなどで簡単に挿入しプレスフィット型の外部端子19と外部端子接続部材18とを接続することができる。
このような構成とした理由を示す。外部端子接続部材を、貫通孔41の形成された外部端子接続部材18にすることで、プレスフィット端子などの外部端子19の挿入が可能となる。プレスフィット端子などのソルダレス(半田を使わない)端子は、この端子と外部端子接続部材18の位置精度が非常に重要である。なぜなら、外部端子接続部材18の内壁に対して反発力を生じることで接触を維持する構造であるため、プレスフィット部である内部接続部19aの左右の圧接部は、それぞれが同等の荷重を外部端子接続部材18の内壁に生じる必要がある。そのため、外部端子接続部材18のほぼ中央に端子の中心軸がくるように、プレスフィット型の外部端子19を外部端子接続部材18の貫通孔41に挿
入する必要があり、そのために、外部端子接続部材18の搭載では非常に厳しい精度が要求される。実施の形態2の構造では、窪み17の内部に外部端子接続部材18を固定することができるため、半田付け前後における外部端子接続部材18の位置ずれは非常に小さく、プレスフィット端子挿入後に、適正な反発力を生じることができる。実施の形態2の構造では、導電体13の窪み17に外部端子接続部材18を固定することができるため、半田付け前後における外部端子接続部材18の位置ずれは非常に小さく、プレスフィット型の外部端子19の挿入後に、適正な反発力を生じることができる。
また、少なくとも外部端子接続部材18の内壁にプリフラックスを塗布することで、次のような効果を発揮する。プリフラックスは、表面処理コーティングで、露出した銅表面やその他の基板表面が、部品搭載前に酸化してしまうことを防ぐものである。外部端子接続部材18の内壁の酸化を抑えるため、プレスフィット型の外部端子19の外部端子接続部材18の内壁への反発力が少なくても、プレスフィット型の外部端子19と外部端子接続部材18の接触抵抗を低く保つことが可能である。
また、少なくとも外部端子接続部材18の内壁に錫、金、ニッケルなどのめっきを施すことで次のような効果を発揮する。錫やニッケルの場合は、プレスフィット型の外部端子19の挿入時に錫が削れて、外部端子接続部材18の新生面とプレスフィット型の外部端子19とが接触し、接触抵抗を低く抑えることができる。また、金めっきの場合は酸化しないため、金めっき自体は削れても削れなくても外部端子接続部材18とプレスフィット型の外部端子19の接触抵抗を低く抑えることができる。また、プレスフィット型の外部端子19の圧接部と外部端子接続部材18の内壁とが固相拡散接合されるため、低接触抵抗で高信頼な接続部を得ることができる。
また、外部端子接続部材18の内壁のみに前記めっきを施し、外部端子接続部材18の外壁はめっきを施さない構成において、次の効果を発揮する。外部端子接続部材18の内壁にはプレスフィット型の外部端子19を挿入して接続する際に、上述しためっきを施す効果により、銅あるいはめっきの新生面とプレスフィット型の外部端子19が接触し、接触抵抗が低くなる。さらに、外部端子接続部材18の外壁は、めっきが施さない銅ベアであるため、トランスファーモールド形成する際に、モールド樹脂との密着性が高くなるという効果がある。そのため、プレスフィット接続およびモールド樹脂界面が高信頼となり、結果として電力用半導体装置1全体が高信頼となる。
なお、プレスフィット型の外部端子19として、内部接続部19aのみニードルアイ形状等のプレスフィット形状である例で説明したが、外部端子接続部材18の外部接続部19bもプレスフィット形状であっても構わない。図13は、実施の形態2による他の外部端子の正面図及び側面図である。図13(a)は正面図であり、図13(b)は側面図である。プレスフィット形状の外部接続部19bは、ユーザーがプリント基板に挿入した際に、プリント基板のスルーホール内壁と接続するために形成される。これは、外部接続部19bも半田を使用せずに接続したいという要求が高まっていることに対応するためである。一般に、電力用半導体装置1は熱容量が大きく、プリント基板に半田付けする際に大きな熱量が必要である。このため、半田付け時間が長くなったり、半田付け温度を高くしたりしなければならないので、プリント基板上のほかの部品などに影響を与える可能性がある。しかし、接続箇所に外部端子を挿入し接続するプレスフィットは、ハンドプレスなどで簡単に接続箇所に挿入が可能であり、半田付けによる上記影響を排除することができる。
また、外部端子19としては、プレスフィット型の外部端子19だけではなく、図14に示すような角型の角ピンなど、挿入可能な端子であればよい。図14は、実施の形態2による更に他の外部端子の斜視図である。この外部端子22の場合でも、半田付けすることなく、外部端子22を外部端子接続部材18の貫通孔41に挿入することにより、外部端子22と外部端子接続部材18とを接続することができる。
今まで、外部端子接続部材18が長軸方向に貫通した貫通孔41を有する例で説明したが、プレスフィット型の外部端子19や挿入可能な外部端子22を挿入する孔は貫通孔でなくてもよく、外部端子接続部材18は、長軸方向の導電体13に接続されない側に孔を有するものや、長軸方向の両側に孔を有するものでも構わない。
実施の形態2の電力用半導体装置1は、実施の形態1と同様に、特許文献1の接触要素のような複雑な形状のへりを設けることなく、外部端子接続部材18を半導体素子14、15に接続された導電体13に高い位置精度で接続でき、外部端子19、22を電力用半導体装置1の上面から接続でき、電力用半導体装置1を小型にすることができる。
実施の形態3.
図15は、本発明の実施の形態3による電力用半導体装置の断面図である。図16は、導電体における外部端子接続部材の配置部の断面図である。実施の形態3の電力用半導体装置1は、実施の形態2の電力用半導体装置1とは、導電体13の配置部が突起部30を有する形状である点で異なる。
貫通孔41を有する外部端子接続部材18の場合は、実施の形態1に示した導電体13の配置部に窪み17がなくても、突起部30を有することで外部端子接続部材18の内壁の変位を抑えることができる。突起部30は、外部端子接続部材18の内壁の内径と同じか0.1mm程度小さい外形の突起を有する。外部端子接続部材18は、貫通孔41が突起部30に挿入されるように導電体13に搭載される。突起部30が外部端子接続部材18の内壁に接触することにより、外部端子接続部材18の内壁の移動を抑えるので、導電体13上に外部端子接続部材18を許容範囲内に位置決めすることができる。このような突起部30を有する導電体13は、導電体13がリードフレームである場合に、プレス加工により簡単に作製が可能である。また、リードフレームに限らず絶縁層24上に広範囲に形成した導電体層をエッチングする場合は、導電体13における突起以外の箇所をハーフエッチすること(底面が残るようにエッチングを行うこと)により、突起部30を有する導電体13を形成することができる。
また、加工の影響により突起部30の底面に若干の丸みが生じても、外部端子接続部材18の内部にテーパー部29がついていることで、外部端子接続部材18は丸み(R部)を逃げるため、外部端子接続部材18に傾きが生じることなく半田付けが可能である。
また、突起部30の突起形状は、図17に示すように、突起上部に突出部28を有するものでもよい。図17は導電体における他の外部端子接続部材の配置部の断面図である。突起部30の上部に突出部28を設けることで、外部端子接続部材18を絶縁基板23に搭載する際に、外部端子接続部材18が水平方向に動こうとしたときに、突出部28がそれを抑えることができる。このため、粘性を持つペースト半田だけでなく、ボール半田などが使用可能となり、様々な半田形態に対応が可能となる。
今まで、外部端子接続部材18が長軸方向に貫通した貫通孔41を有する例で説明したが、プレスフィット型の外部端子19や挿入可能な外部端子22を挿入する孔及び突起部30に挿入する孔は貫通孔でなくてもよく、長軸方向の両側に孔を有するものでも構わない。
実施の形態3の電力用半導体装置1は、実施の形態1及び2と同様に、特許文献1の接触要素のような複雑な形状のへりを設けることなく、外部端子接続部材18を半導体素子
14、15に接続された導電体13に高い位置精度で接続でき、外部端子19、22を電力用半導体装置1の上面から接続でき、電力用半導体装置1を小型にすることができる。
実施の形態4.
図18は本発明の実施の形態4による絶縁基板の断面図であり、図19は外部端子接続部材の配置部の断面拡大図である。絶縁基板23の導電体13には、外部端子接続部材18の断面と同形状の溝、すなわち環状溝31が形成されている。この環状溝31は、導電体13における外部端子接続部材18の配置部である。環状溝31の外径は、外部端子接続部材18の外径よりもやや大きく形成されており、環状溝31の内径は外部端子接続部材18の内径よりもやや小さく形成されている。
環状溝31を挟んで外側の導電体13の高さと、内側の導電体13の高さが同一になっている場合を考える。このような導電体13の構造は、エッチングでもリードフレームのプレスでも可能である。
半田は、環状溝31の内側に供給する構成である。このようにすることで、半田供給時に、メタルマスクを使用した半田印刷を容易に行うことができる。半田印刷とは、100〜300μm程度の金属板に半田塗布部に穴を開けたメタルマスクを用い、印刷機のスキージを使って半田を印刷することである。シリンジを用いたディスペンス方式などと比較して、半田印刷方式はタクトタイムが大幅に減少することが特徴である。ディスペンス方式では半田付け箇所ごとに半田を塗布するのに対して、半田印刷方式では、半田付け形状に穴の開いたマスクを用いて基板パターン上の全ての半田付け箇所に一括で半田を供給することが可能である。メタルマスクを用いるため、導電体13の高さが同じである場合に最も容易に実施することができる。なお、環状溝31を挟んで外側の導電体13の高さと、内側の導電体13の高さが同一になっていない場合にも、半田印刷方式は適用できる。
外部端子接続部材18は、環状溝31に配置され、半田付けが行われる。図20は実施の形態4による外部端子接続部材の半田付け前の図であり、図21は実施の形態4による外部端子接続部材の半田付け後の図である。図20に示すように、導電体13における環状溝31に囲まれた内側部に半田26を印刷する。このため、半田付け後に半田付けされるのは外部端子接続部材18の内壁である。したがって、半田付け後は図21に示すように、外部端子接続部材18の底面には半田付けされない構造となる。本構造では、外部端子接続部材18の底面に半田粒子が入り込まないため、半田粒子入り込みによる外部端子接続部材18の傾きを抑制することができる。外部端子接続部材18の内壁と環状溝31の溝内壁に多少の隙間があっても、溶融した半田の表面張力により外部端子接続部材18の底面に半田粒子が入り込むことはない。
また、環状溝31を断面形状が図22のようにテーパーがついているテーパー溝32とすることで以下のような効果を発揮する。なお、テーパーについてはプレスにより加工することが望ましい。図22は、実施の形態4による他の外部端子接続部材の配置部の断面拡大図である。
テーパーがガイドとなり、外部端子接続部材18をずらして搭載した場合でも、下方向に微小な力をかければ、外部端子接続部材18は適正位置へと移動するので、外部端子接続部材18の搭載装置を高精度にしなくてもよい。外部端子接続部材18をずらして搭載した場合でも、下方向に微小な力をかければ、外部端子接続部材18は適正位置へと移動するので、半田付け後の位置は許容範囲内となり、外部端子接続部材16を許容範囲内に位置決めすることが可能である。
例えば、外部端子接続部材18を搭載装置等により搭載した後に、外部端子接続部材18の上から加圧力、例えば、外部端子接続部材18に対してした方向に均一に数十グラムくらいの力をかけたり、外部端子接続部材18の内部に濡れあがる半田の濡れ力がかかったりすることで、外部端子接続部材18が適正位置へと移動する。この効果を最も発揮するのは、外部端子接続部材18の下部テーパー角度とテーパー溝32のテーパー角度が同じで、かつ、溝の最も深いところの直径よりも外部端子接続部材18の外周の直径が小さい場合である。この場合に、下方向に微小な力を均一に加えることで、外部端子接続部材18の下部のテーパー部29とテーパー溝32の内周側テーパー(傾斜面)が広い面積で当接するように移動することができ、適正位置に移動する効果が高くなる。
また、外部端子接続部材18の内部に濡れあがる半田の濡れ力がかかることで、外部端子接続部材18が適正位置へと移動する。通常、半田の濡れ力により100μm程度は外部端子接続部材18が動く。その濡れ力の作用とテーパー溝32のテーパーの作用がともに作用して、外部端子接続部材18が適正位置へと移動する。特に外部端子接続部材18の下部テーパー角度とテーパー溝32のテーパー角度が同じときに大きく効果が得られる。
また、外部端子接続部材18をラフに搭載し、下方向に力を与えないた場合でも、半田付け前に超音波振動を与えることで、外部端子接続部材18はテーパー溝32のガイドに沿って、適正位置へと移動する。特に、テーパー溝32のテーパー角度と外部端子接続部材18の下部テーパー角度が同じときに、超音波振動を加えた場合に適正位置に移動できる。なお、初期の搭載位置が、テーパー溝32から外側に外れている場合は適正位置に移動できないので、少なくとも外部端子接続部材18の下部がテーパー内に入り込むように外部端子接続部材18を搭載する。
半田溶融中に超音波振動を与えることで、上記効果に加え、半田26が外部端子接続部材18の内壁へ均一に拡がることを補助する効果を発揮する。
さらに、テーパーを設けることで、図23に示すように、外部端子接続部材18の下に余裕空間45が出きるため、半田26が外部端子接続部材18の下に入り込んだとしても、この入り込んだ半田26は余裕空間45に入り、外部端子接続部材18に許容範囲を超えた傾きが生じること無く外部端子接続部材18の半田付けが可能となる。図23は、図22の配置部における外部端子接続部材の半田付け前の図である。詳しく説明する。導電体13に環状溝31やテーパー溝32が無い場合、外部端子接続部材18と導電体13の表面との隙間に半田が入り込むことがあり、その影響で外部端子接続部材が傾くことがある。例えば外部端子接続部材18の左側のみに半田26が入り込むことがあり、このような場合に外部端子接続部材18は右側に傾く。しかしながら、テーパー溝32を有する構成は、外部端子接続部材18の下に余裕空間45があるので、その余裕空間45に半田が入り込こむことで、大量でない適正量の半田を使わないように制御されている場合に、外部端子接続部材18が許容範囲を超えて傾かないようにすることができる。したがって、テーパー溝32を有する構成は、プレスフィット型の外部端子19を外部端子接続部材18の貫通孔41に所定の姿勢となるように挿入することが容易にできる。
さらに、外部端子接続部材18の外側に位置するテーパー溝32のテーパー部に、モールド樹脂11が入り込むことで、導電体13とモールド樹脂の密着性が上がる。外部端子接続部材18と半田26との接合部や、導電体13と半田26との接合部は、温度サイクルなどにおいて、線膨張係数のミスマッチにより応力集中する箇所であるが、モールド樹脂11が、テーパー溝32に入り込むことで、密着力が上がり、電力用半導体装置1は高信頼となる。
今まで、外部端子接続部材18が長軸方向に貫通した貫通孔41を有する例で説明したが、プレスフィット型の外部端子19や挿入可能な外部端子22を挿入する孔及び突起部30に挿入する孔は貫通孔でなくてもよく、長軸方向の両側に孔を有するものでも構わない。
実施の形態4の電力用半導体装置1は、実施の形態1乃至3と同様に、特許文献1の接触要素のような複雑な形状のへりを設けることなく、外部端子接続部材18を半導体素子14、15に接続された導電体13に高い位置精度で接続でき、外部端子19、22を電力用半導体装置1の上面から接続でき、電力用半導体装置1を小型にすることができる。
なお、本発明は、矛盾のない範囲内において、各実施の形態の内容を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1…電力用半導体装置、11…モールド樹脂、13…導電体、14…半導体素子、15…半導体素子、16…外部端子接続部材、17…窪み、18…外部端子接続部材、24…絶縁層、25…ベース板、27…スリット、28…突出部、29…テーパー部、30…突起部、31…環状溝、32…テーパー溝、41…貫通孔。

Claims (11)

  1. 半導体素子と、前記半導体素子が接続された導電体と、前記導電体に絶縁層を介して配置されたベース板と、前記導電体に接続された柱状の外部端子接続部材と、を備えた電力用半導体装置であって、
    前記導電体は、前記絶縁層と逆側の面に前記外部端子接続部材を所定の許容範囲内に位置決めする配置部を有し、
    前記導電体の配置部は前記絶縁層と逆側の面から前記絶縁層方向の一部に窪みを有し、
    前記窪みの上部は前記窪みの底部よりも狭く形成され、
    前記導電体は、前記窪みから延伸したスリットを有し、
    前記外部端子接続部材は、前記配置部の前記窪みに搭載されたことを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 半導体素子と、前記半導体素子が接続された導電体と、前記導電体に絶縁層を介して配置されたベース板と、前記導電体に接続された柱状の外部端子接続部材と、を備えた電力用半導体装置であって、
    前記導電体は、前記絶縁層と逆側の面に前記外部端子接続部材を所定の許容範囲内に位置決めする配置部を有し、
    前記導電体の配置部は前記絶縁層と逆側の面から前記絶縁層方向の一部に窪みを有し、
    前記窪みの上部は前記窪みの底部よりも狭く形成された変形部を有し、
    前記外部端子接続部材は、前記変形部に押圧されると共に、前記窪みの底部壁面と接触しないように、前記配置部の前記窪みに搭載されたことを特徴とする電力用半導体装置。
  3. 前記導電体は、前記窪みから延伸したスリットを有することを特徴とする請求項記載の電力用半導体装置。
  4. 前記外部端子接続部材は、長軸方向の前記導電体に接続されない側に孔を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  5. 前記外部端子接続部材は、長軸方向の両側に孔を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  6. 前記外部端子接続部材は、長軸方向に貫通した孔を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  7. 前記外部端子接続部材は、前記孔のうち外部端子が挿入される孔の内面に、錫、金、あるいはニッケルの層が形成されたことを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  8. 前記外部端子接続部材は、銅あるいは銅を含む材料にて構成されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  9. 前記外部端子接続部材は、外形が円柱形状であり、
    前記半導体素子と、前記導電体と、前記ベース板と、前記外部端子接続部材は、モールド樹脂で封止されたことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
  10. 前記半導体素子は、ワイドバンドギャップ半導体材料により形成されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体装置。
  11. 前記ワイドバンドギャップ半導体材料は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、またはダイヤモンドのうちのいずれかであることを特徴とする請求項10記載の半導体装置。
JP2014103984A 2014-05-20 2014-05-20 電力用半導体装置 Expired - Fee Related JP5734493B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103984A JP5734493B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 電力用半導体装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103984A JP5734493B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 電力用半導体装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011223619A Division JP5579148B2 (ja) 2011-10-11 2011-10-11 電力用半導体装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014146845A JP2014146845A (ja) 2014-08-14
JP5734493B2 true JP5734493B2 (ja) 2015-06-17

Family

ID=51426794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014103984A Expired - Fee Related JP5734493B2 (ja) 2014-05-20 2014-05-20 電力用半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5734493B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110753997A (zh) 2017-06-21 2020-02-04 三菱电机株式会社 半导体装置、电力转换装置及半导体装置的制造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4570092B2 (ja) * 2005-07-19 2010-10-27 ニチコン株式会社 半導体モジュール
JP4567773B2 (ja) * 2008-07-18 2010-10-20 三菱電機株式会社 電力用半導体装置
JP4658268B2 (ja) * 2008-11-26 2011-03-23 三菱電機株式会社 電力用半導体モジュール
JP5268786B2 (ja) * 2009-06-04 2013-08-21 三菱電機株式会社 半導体モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014146845A (ja) 2014-08-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5245485B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6206494B2 (ja) 半導体装置
JP6163838B2 (ja) 加圧加熱接合構造及び加圧加熱接合方法
JP5579148B2 (ja) 電力用半導体装置
US11171078B2 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
US11164846B2 (en) Semiconductor device manufacturing method and soldering support jig
US11071212B2 (en) Semiconductor device manufacturing method
JP2010097963A (ja) 回路基板及びその製造方法、電子部品モジュール
JP5734493B2 (ja) 電力用半導体装置
CN112786469A (zh) 批量扩散焊接和通过批量扩散焊接生产的电子器件
JP7107199B2 (ja) 半導体装置
US20170062381A1 (en) Method for manufacturing wire bonding structure, wire bonding structure, and electronic device
US11270982B2 (en) Method of manufacturing power semiconductor device and power semiconductor device
JP6366806B1 (ja) 電力用半導体装置
JP2017188528A (ja) 半導体装置
JP6119553B2 (ja) 電力用半導体装置およびその製造方法
JP6274986B2 (ja) パワー半導体モジュールおよびその製造方法
JP7322369B2 (ja) 半導体装置の製造方法
CN111682005B (zh) 半导体装置及其制造方法
EP4145495A1 (en) Method of manufacturing an electrical interconnect for a semiconductor device as well as the corresponding device having the same
JP5151837B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP6462609B2 (ja) 半導体装置
CN116913790A (zh) 制造封装体的方法和封装体
JP2022143657A (ja) 半導体装置及びその製造方法
CN115579345A (zh) 用于pcb嵌入的功率半导体模块、及相关的功率电子组件和制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150414

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5734493

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees