JP5731865B2 - 鞍乗型車両のチェーンケース構造 - Google Patents

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本発明は,鞍乗型車両のチェーンケース構造に関するものである。
従来,鞍乗型車両のチェーンケース構造として,例えば特許文献1に見られるような鞍乗型車両のチェーンケース構造が知られている。同文献の符号を借りて説明すると,この鞍乗型車両のチェーンケース構造は,動力源であるエンジン(3)から駆動力を出力するドライブスプロケット(7)と,後輪(4)に連結されたドリブンスプロケット(8)と,ドライブスプロケット(7)とドリブンスプロケット(8)との間に巻き掛けられ,ドライブスプロケット(7)の駆動力をドリブンスプロケット(8)に伝達するドライブチェーン(9)と,このドライブチェーン(9)を覆う樹脂製のチェーンケース(10)とを備えている。
このようなチェーンケース構造によれば,軽量化を図ることができるとともに,振動による音の発生も抑制することができる。
特開平11−139376号公報
上述したようなチェーンケース構造においては,ドライブチェーンへの給油が適切な量を超えると,ドライブチェーンから垂れまたは飛散したオイルがチェーンケース内に付着する。
上述した従来の鞍乗型車両のチェーンケース構造では,チェーンケース内に付着したオイルがチェーンケースに浸透し,チェーンケース内面が外面に比べて膨潤し,結果として,チェーンケースが変形してしまうおそれがあった。
本発明が解決しようとする課題は,ドライブチェーンへの給油が適切な量を超えた場合であっても,チェーンケースが変形しにくい鞍乗型車両のチェーンケース構造を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の鞍乗型車両のチェーンケース構造は,
動力源から駆動力を出力するドライブスプロケットと,
後輪に連結されたドリブンスプロケットと,
前記ドライブスプロケットとドリブンスプロケットとの間に巻き掛けられ,ドライブスプロケットの駆動力をドリブンスプロケットに伝達するドライブチェーンと,
このドライブチェーンを覆う樹脂製のチェーンケースとを備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において,
前記チェーンケースの内面に,該チェーンケースの内面へのオイルの浸透を抑制するオイル不透部を前記チェーンケースの内面を覆うように設けたことを特徴とする。
この鞍乗型車両のチェーンケース構造によれば,チェーンケースが樹脂製であるので,軽量化を図ることができるとともに,振動による音の発生も抑制することができる。
そして,チェーンケースの内面には,該チェーンケースの内面へのオイルの浸透を抑制するオイル不透部が前記チェーンケースの内面を覆うように設けられているので,ドライブチェーンへの給油が適切な量を超えたとしても,オイル不透部によってチェーンケース内面へのオイルの浸透が抑制され,チェーンケース内面の膨潤が抑制される。
したがって,この発明によれば,チェーンケースの変形を抑制することができるとともに,樹脂製チェーンケースの利点である軽量化および振動による音の発生抑制を両立させることができる。
前記チェーンケースが前記ドライブチェーンおよびドリブンスプロケットを覆う場合には,前記オイル不透部は,前記ドライブチェーン長手方向において,前記ドリブンスプロケットを覆う範囲で前記チェーンケースに設けることができる。
このように構成すると,チェーンケース内面の膨潤を効率よく抑制することができる。
ドライブチェーンに付着したオイルは,チェーンケース内においてドライブチェーンの軌道が変化する範囲,すなわち,ドリブンスプロケットへの巻き掛け範囲,およびその近くにおいて飛散しやすい。
したがって,オイル不透部を,ドリブンスプロケットを覆う範囲でチェーンケースに設けることにより,チェーンケースの内面全面にオイル不透部を設けなくても,チェーンケース内面の膨潤を効率よく抑制して,チェーンケースの変形を効率よく抑制することができる。
望ましくは,前記チェーンケースにはドレン開口を設け,前記オイル不透部は,前記ドレン開口よりも前記ドリブンスプロケット側に設ける。
このように構成すると,ドリブンスプロケット側においてチェーンケースに付着したオイルは,オイル不透部にてチェーンケースへの浸透が抑制されると同時に,ドレン開口からチェーンケース外へと排出されやすくなるため,ドライブスプロケット側に流れにくくなる。
したがって,チェーンケースの内面全面にオイル不透部を設けなくても,チェーンケース内面の膨潤を効率よく抑制して,チェーンケースの変形を効率よく抑制することができる。
前記オイル不透部は,前記チェーンケースの内面に塗装された耐油塗料によって構成することができる。
このように構成すると,樹脂製チェーンケースの利点である軽量化・形状自由度向上による部品点数の削減・振動の低減による音発生抑制といった効果を阻害することなく,チェーンケース内面の膨潤を抑制することができる。
前記チェーンケースが,前記ドライブチェーンの上部を覆うアッパケースと,前記ドライブチェーンの下部を覆うロアケースとを有し,
前記ロアケースが,ドライブチェーンの下方を覆う底部と,前記ドライブチェーンの側方を覆う左右の側壁部とを有している場合には,
前記耐油塗料は,その塗膜厚さが,前記ロアケースの底部で最大であり,側壁部において,底部から離れるにしたがって漸減するように塗装する。
このように構成すると,オイルの付着量が多い部分であるロアケース底部の塗膜厚を十分に確保すると同時に,オイルの付着量が底部に比べて少ない左右の側壁部では塗膜厚さを漸減することにより,塗料の使用量を低減しながら,必要な箇所のオイルの浸透を回避し,ロアケース内面の膨潤を効率的に抑制することができる。
前記オイル不透部は,前記ドライブチェーンを覆うコの字状断面を有する金属製板部材で構成することができる。
このように構成すると,金属製板部材をチェーンケース内面に設けて,オイル不透部として構成するため,簡易な構造で,チェーンケースの膨潤を抑制することができる。
前記チェーンケースが,前記ドライブチェーンおよびドリブンスプロケットの上部を覆うアッパケースと,前記ドライブチェーンおよびドリブンスプロケットの下部を覆うロアケースとを有する場合には,
前記金属製板部材は,少なくともドリブンスプロケットにドライブチェーンが巻掛られた範囲で,ドライブチェーンを外側から覆うように,ドリブンスプロケットの軸方向視にて,U字状に形成するとともに,アッパケースとロアケースとで両ケース間に挟持する。
このように構成すると,オイル不透部をなす金属製板部材が,ドリブンスプロケットの周囲にてアッパケースとロアケースとの間に挟持されるため,上記両ケースの境界部分もカバーするようにして一体的にドリブンスプロケットの周囲を金属製板部材で覆うことができるため,オイルのチェーンケースへの浸透を確実に抑制できる。また,金属製板部材をチェーンケースに固定する際に新たに締結部材等を用いる必要がないことから部品点数の削減及び組付け性を向上させることができる。
望ましくは,前記アッパケースの内面とロアケースの内面からそれぞれ突出して前記金属製板状部材のU字開放側端部に当接して当該金属製板状部材を位置決め固定するリブを設ける。
このように構成すると,上記リブによって金属製板状部材をアッパケースとロアケースとに固定することができるから,固定部での密着性を確保しながら,金属製板状部材を固定することが可能になる。したがって,U字開放側端部とチェーンケースとの間の隙聞からオイルがチェーンケース側へ侵入するのを抑制しながら簡易な構造で固定をおこなうことができる。
前記チェーンケースが,前記ドライブチェーンの上部を覆うアッパケースと,前記ドライブチェーンの下部を覆うロアケースとを有し,
前記ロアケースが,ドライブチェーンの下方を覆う底部と,前記ドライブチェーンの側方を覆う左右の側壁部とを有する場合には,
前記金属製板部材は,前記ロアケースの底部を覆うとともに,前記左右の側壁部の高さ方向の一部を覆う断面コ字状に構成し,そのコ字状開放端部の一部から前記アッパケースとロアケースの合わせ面に延出するステ一部を一体に形成し,このステ一部をアッパケースとロアケースとで挟持させることにより固定することができる。
このように構成すると,金属製板部材が,樹指チェーンケースの内面全域には設けられないため,軽量化を図ることができるとともに,アッパケースとロアケースの合わせ面を利用して金属製板部材を固定できるから,締結部材等を用いることがなく部品点数を削減して,組付け性を向上させることができる。
本発明に係る鞍乗型車両のチェーンケース構造の一実施の形態を用いた鞍乗型車両の一例を示す側面図。 同上チェーンケース構造の一実施の形態の分解斜視図。 同じく概略側面図。 図2における部分省略IV−IV断面図。 図4の部分拡大図。 他の実施の形態の部分省略拡大側面図。 図6における部分省略VII−VII断面図。 チェーンケースの変形例を示す部分拡大図。 さらなる他の実施の形態の部分省略拡大側面図。 さらなる他の実施の形態の部分省略側面図。 図10における部分省略XI−XI断面図。
以下,本発明に係る鞍乗型車両のチェーンケース構造の実施の形態について図面を参照して説明する。なお,各図において,同一部分ないし相当する部分には,同一の符号を付してある。
図1に示す車両1は鞍乗型車両の一例である自動二輪車であり,車体フレーム2と,この車体フレーム2に取り付けられた動力源としてのエンジンEと,このエンジンEから駆動力を出力するドライブスプロケット3と,後輪WRに連結されたドリブンスプロケット4と,ドライブスプロケット3とドリブンスプロケット4との間に巻き掛けられ,ドライブスプロケット3の駆動力をドリブンスプロケット4に伝達するドライブチェーン5と,このドライブチェーン5を覆う樹脂製のチェーンケース10とを備えている。
車体フレーム2の前部には,ハンドル6で操作される一対のフロントフォーク6fが設けられ,このフロントフォーク6fに前輪WFが回転可能に支持されている。
車体フレーム2には,スイングアーム7がピボット軸7p(図2参照)で揺動自在に設けられ,このスイングアーム7の後端に後輪WRが回転可能に支持されている。スイングアーム7と車体フレーム2との間にはクッションユニット8が設けられている。
この実施の形態のチェーンケース構造は,チェーンケース10の内面に,該チェーンケース10へのオイルの浸透を抑制するオイル不透部20を設けたことを特徴とする。
オイル不透部20は,チェーンケース10へのオイルの浸透を抑制することができる構成であれば適宜の構成を採用することができる。例えば,後述するような種々の構成を採用することができる。図2に示すオイル不透部20は,チェーンケース10の内面に塗装された耐油塗料によって構成されている。オイル不透部20を構成する耐油塗料は,チェーンケース10の内面全面に塗布することもできるし,オイルの浸透を抑制したい箇所にのみ塗布することもできる。チェーンケース10の外面には塗布する必要はない。
このようなチェーンケース構造によれば,チェーンケース10が樹脂製(例えばポリプロピレン製)であるので,軽量化を図ることができるとともに,振動による音の発生も抑制することができる。
そして,チェーンケース10の内面には,該チェーンケース10へのオイルの浸透を抑制するオイル不透部20が設けられているので,ドライブチェーン5への給油が適切な量を超えたとしても,オイル不透部20によってチェーンケース内面へのオイルの浸透が抑制され,チェーンケース内面の膨潤が抑制される。
チェーンケース10の内面が膨潤すると,例えば図4に矢印eで示すように,ケースの開口部が広がるような変形が生じるおそれがあるが,オイル不透部20によってチェーンケース内面へのオイルの浸透を抑制することで,チェーンケース内面の膨潤を抑制し,チェーンケース10の変形を抑制することができる。
すなわち,この実施の形態によれば,チェーンケース10の変形を抑制することができるとともに,樹脂製チェーンケースの利点である軽量化および振動による音の発生抑制を両立させることができる。
また,オイル不透部20は,チェーンケース10の内面に塗装された耐油塗料で構成されているので,樹脂製チェーンケース10の利点である軽量化・形状自由度向上による部品点数の削減・振動の低減による音発生抑制といった効果を阻害することなく,チェーンケース内面の膨潤を抑制することができる。
オイル不透部20を構成する耐油塗料としては,例えばウレタン系の塗料を用いることができる。
図1に示すように,チェーンケース10はドライブチェーン5およびドリブンスプロケット4を覆っている。
このような場合には,例えば図3に示すように,オイル不透部20は,ドライブチェーン5の長手方向(図3において左右方向であり,車両の前後方向)において,ドリブンスプロケット5を覆う範囲(破線の斜線部分)でチェーンケース10に設けることができる。すなわち,オイル不透部20は,チェーンケース10における上記破線斜線部分にのみ塗布することができる。この場合の塗布範囲を図4において二点鎖線で示す。
このように構成すると,チェーンケース10の内面の膨潤を効率よく抑制することができる。
ドライブチェーン5に付着したオイルは,チェーンケース10内においてドライブチェーン5の軌道が変化する範囲,すなわち,ドリブンスプロケット4への巻き掛け範囲α(図3参照),およびその近くにおいて飛散しやすい。
したがって,オイル不透部20を,ドリブンスプロケット4を覆う範囲でチェーンケース10に設けることにより,チェーンケース10の内面全面にオイル不透部20を設けなくても,チェーンケース内面の膨潤を効率よく抑制して,チェーンケース10の変形を効率よく抑制することができる。
図3に示すように,チェーンケース10にはドレン開口11を設け,オイル不透部20は,ドレン開口11よりもドリブンスプロケット4側に設けることができる。
図示のチェーンケース10には2つのドレン開口11(1),11(2)が設けられているが,ドレン開口11は一つだけ設けることもできる。ドレン開口11を複数設けた場合には,オイル不透部20は,ドライブチェーン5の長手方向において最もドライブスプロケット3側に位置するドレン開口(図示の場合11(1))よりもドリブンスプロケット4側に設ければよい。
このように構成すると,ドリブンスプロケット4側においてチェーンケース10に付着したオイルは,オイル不透部20にてチェーンケース10への浸透が抑制されると同時に,ドレン開口11からチェーンケース10外へと排出されやすくなるため,ドライブスプロケット3側に流れにくくなる。
したがって,チェーンケース10の内面全面にオイル不透部を設けなくても,チェーンケース10の内面の膨潤を効率よく抑制して,チェーンケース10の変形を効率よく抑制することができる。
図2および図4に示すように,チェーンケース10は,ドライブチェーン5の上部を覆うアッパケース10Uと,ドライブチェーン5の下部を覆うロアケース10Lとを有している。ロアケース10Lは,ドライブチェーン5の下方を覆う底部10bと,ドライブチェーン5の側方を覆う左右の側壁部10c,10dとを有している。
このような場合には,図5に示すように,オイル不透部20を構成する耐油塗料(20)は,その塗膜厚さが,ロアケース10Lの底部10bで最大T1であり,側壁部10c,10dにおいて,底部10bから離れるにしたがって漸減するように塗装することができる。漸減する厚さをT2で示す。
このように構成すると,オイルの付着量が多い部分であるロアケース底部10bの塗膜厚を十分に確保すると同時に,オイルの付着量が底部に比べて少ない左右の側壁部10c,10dでは塗膜厚さを漸減することにより,塗料の使用量を低減しながら,必要な箇所のオイルの浸透を回避し,膨潤を効率的に抑制することができる。
図6および図7に示すように,オイル不透部20は,ドライブチェーン5を覆うコの字状断面(図7参照)を有する金属製板部材21で構成することができる。
このように構成すると,金属製板部材21をチェーンケース10の内面に設けて,オイル不透部20として構成するため,簡易な構造で,チェーンケース10の膨潤を抑制することができる。
金属製板部材21は,適宜の手段でチェーンケース10に取り付けることができる。
図6,図7に示す金属製板部材21は,図6に示すように,少なくともドリブンスプロケット4にドライブチェーン5が巻掛られた範囲αで,ドライブチェーン5を外側から覆うように,ドリブンスプロケット4の軸方向視にて,U字状に形成するとともに,アッパケース10Uとロアケース10Lとで両ケース10U,10L間に挟持することでチェーンケース10に取り付けている。
このように構成すると,オイル不透部20をなす金属製板部材21が,ドリブンスプロケット4の周囲にてアッパケース10Uとロアケース10Lとの間に挟持されるため,上記両ケース10U,10Lの境界部分12もカバーするようにして一体的にドリブンスプロケット4の周囲を金属製板部材21で覆うことができるため,境界部分12からオイルがチェーンケース10の内面へ侵入することを確実に抑制できる。また,金属製板部材21をチェーンケース10に固定する際に新たに締結部材等を用いる必要がないことから部品点数の削減及び組付け性を向上させることができる。
図6,図7に示すように,アッパケース10Uの内面とロアケース10Lの内面には,それぞれその内面から突出して金属製板状部材21のU字開放側端部21b,21cに当接して当該金属製板状部材21を位置決め固定するリブ10r,10rを設ける。
このように構成すると,上記リブ10rによって金属製板状部材21をアッパケース10Uとロアケース10Lとに固定することができるから,固定部でのリブ10rと金属製板部材21との密着性を確保しながら,金属製板状部材21を固定することが可能になる。したがって,金属製板部材21におけるU字開放側端部21b,21cとチェーンケース10との間の隙聞からオイルがチェーンケース10側へ侵入するのを抑制しながら簡易な構造で金属製板部材21の固定を行うことができる。
また,例えば図8に示すように,アッパケース10Uの内面とロアケース10Lの内面に,それぞれその内面から突出して金属製板状部材21と当接し,金属製板部材21を前記リブ10r側(矢印Fr方向)に向けて付勢する突起10p,10p(ロアケース10L側の突起10pのみ図示)を設けることができる。
このように構成すると,金属製板部材21のアッパケース10U,ロアケース10Lに対する位置決め精度を向上させることができると同時に,金属製板部材21のがたつきも防止することができる。
例えば図9に示すように,U字状の金属製板部材21は,上下非対称として下側を長く形成することにより,ロアケース10Lの内面を覆う範囲を増加させることができる。
この場合,金属製板部材21における下側のU字開放側端部21cには,オイル止め21sを設けることができる。オイル止め21sは,金属製板部材21の底板部21dと一体の舌片状に形成することができる。なお,オイル止め21sの傾斜方向は,金属製板部材21を作製する際の型の抜き方向(矢印p参照)と同方向とするのが望ましい。
オイル止め21sを設けることにより,金属製板部材21からロアケース10Lの内面へのオイルの流れを抑制することができる。
図10および図11に示すように,金属製板部材21は,ロアケース10Lの底部10bを覆うとともに,左右の側壁部10c,10dの高さ方向の一部を覆う断面コ字状に構成し,そのコ字状開放端部21gの一部21jからアッパケース10Uとロアケース10Lの合わせ面(境界部分)12に延出するステ一部21f,21fを一体に形成し,このステ一部21f,21fをアッパケース10Uとロアケース10Lとで挟持させることにより固定することができる。
このように構成すると,金属製板部材21が,樹指チェーンケース10の内面全域には設けられないため,軽量化を図ることができるとともに,アッパケース10Uとロアケース10Lの合わせ面12を利用して金属製板部材21を固定できるから,締結部材等を用いることがなく部品点数を削減して,組付け性を向上させることができる。
図10,図11において,21hは金属製板部材21の底板部21bに設けられた,ドレン穴である。ドレン穴21hはチェーンケース10のドレン開口11(1)(2)に連通している。
チェーンケース10ないしチェーンケース10をなすアッパケース10Uとロアケース10Lのスイングアーム7への取付構造,アッパケース10Uとロアケース10Lとの結合構造は,適宜の構造を採用できる。
この実施の形態では,図2に示すように,チェーンケース10をなすアッパケース10Uとロアケース10Lとを前述した合わせ面12で接合し,アッパケース10Uはボルト13,13でスイングアーム7のフランジ部7b,7bに固定し,ロアケース10Lはボルト13,13でスイングアーム7のフランジ部7c,7cに固定する。
図2において,14はドライブチェーン5にオイルを差すための穴であり,14cはそのキャップである。
以上,本発明の実施の形態について説明したが,本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく,本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
1:鞍乗型車両, E:エンジン(動力源), 3:ドライブスプロケット, 4:ドリブンスプロケット, 5:ドライブチェーン, 10:チェーンケース, 10U:アッパケース, 10L:ロアケース, 10b:底部, 10c,10d:側壁部, 10r:リブ, 11:ドレン開口, 12:合わせ面, 20:オイル不透部, 21f:ステ一部。

Claims (9)

  1. 動力源から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と,
    後輪に連結されたドリブンスプロケット(4)と,
    前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ,ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と,
    このドライブチェーン(5)を覆う樹脂製のチェーンケース(10)とを備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において,
    前記チェーンケース(10)の内面に,該チェーンケース(10)の内面へのオイルの浸透を抑制するオイル不透部(20)を前記チェーンケース(10)の内面を覆うように設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  2. 請求項1において,
    前記チェーンケース(10)は前記ドライブチェーン(5)およびドリブンスプロケット(4)を覆うチェーンケースであり,前記オイル不透部(20)は,前記ドライブチェーン長手方向において,前記ドリブンスプロケット(4)を覆う範囲で前記チェーンケース(10)に設けられることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  3. 請求項1または2において,
    前記チェーンケース(10)にはドレン開口(11)を設け,前記オイル不透部(20)は,前記ドレン開口(11)よりも前記ドリブンスプロケット(4)側に設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項において,
    前記オイル不透部(20)は,前記チェーンケース(10)の内面に塗装された耐油塗料によって構成されていることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  5. 請求項4において,
    前記チェーンケース(10)は,前記ドライブチェーン(5)の上部を覆うアッパケース(10U)と,前記ドライブチェーン(5)の下部を覆うロアケース(10L)とを有し,
    前記ロアケース(10L)は,ドライブチェーン(5)の下方を覆う底部(10b)と,前記ドライブチェーン(5)の側方を覆う左右の側壁部(10c,10d)とを有し,
    前記耐油塗料は,その塗膜厚さが,前記ロアケース(10L)の底部(10b)で最大であり,側壁部(10c,10d)において,底部(10b)から離れるにしたがって漸減するように塗装されていることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  6. 請求項1〜3のうちいずれか一項において,
    前記オイル不透部(20)は,前記ドライブチェーン(5)を覆うコの字状断面を有する金属製板部材(21)から構成されることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  7. 請求項6において,
    前記チェーンケース(10)は,前記ドライブチェーン(5)およびドリブンスプロケット(4)の上部を覆うアッパケース(10U)と,前記ドライブチェーン(5)およびドリブンスプロケット(4)の下部を覆うロアケース(10L)とを有し,
    前記金属製板部材(21)は,少なくともドリブンスプロケット(4)にドライブチェーン(5)が巻掛られた範囲(α)で,ドライブチェーン(5)を外側から覆うように,ドリブンスプロケット(4)の軸方向視にて,U字状に形成されるとともに,アッパケース(10U)とロアケース(10L)とで両ケース間に挟持されることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  8. 請求項7において,
    前記アッパケース(10U)の内面とロアケース(10L)の内面からそれぞれ突出して前記金属製板状部材(21)のU字開放側端部(21b,21c)に当接して当該金属製板状部材(21)を位置決め固定するリブ(10r)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
  9. 請求項6において,
    前記チェーンケース(10)は,前記ドライブチェーン(5)の上部を覆うアッパケース(10U)と,前記ドライブチェーン(5)の下部を覆うロアケース(10L)とを有し,
    前記ロアケース(10L)は,ドライブチェーン(5)の下方を覆う底部(10b)と,前記ドライブチェーン(5)の側方を覆う左右の側壁部(10c,10d)とを有し,
    前記金属製板部材(21)は,前記ロアケース(10L)の底部(10b)を覆うとともに,前記左右の側壁部(10c,10d)の高さ方向の一部を覆う断面コ字状に構成され,そのコ字状開放端部(21g)の一部(21j)から前記アッパケース(10U)とロアケース(10L)の合わせ面(12)に延出するステ一部(21f)を一体に形成し,このステ一部(21f)をアッパケース(10U)とロアケース(10L)とで挟持させることにより固定することを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
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