JP5730594B2 - 真空成形方法 - Google Patents

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Description

この発明は、真空成形方法に関するものである。
従来より、樹脂成形品の製造に真空成形が行われている(例えば、特許文献1参照)。
この真空成形は、加熱軟化した熱可塑性樹脂シートを、真空吸引して真空成形型に密着させることにより、熱可塑性樹脂シートを賦形して樹脂成形品を製造するようにしたものである。
そして、深絞部がある樹脂成形品を製造する場合などには、上記した真空吸引に先立って、加熱軟化した熱可塑性樹脂シートを、コア型を用いて真空成形型へ押込むことにより、熱可塑性樹脂シートを伸ばしながら変形させるようにしている。ここで、深絞部とは、要するに、通常よりも突出量が大きいため成形に困難を伴うような凹凸形状の部分のことである。
また、アンダーカット部がある樹脂成形品を製造する場合などには、上記した真空吸引の際に、コア型に設けた可動プラグを可動させることにより、熱可塑性樹脂シートを可動プラグで部分的に伸ばしながら変形させてアンダーカット部を形成させるようにしている。ここで、アンダーカット部とは、要するに、通常では型抜きが困難となるような深い入込形状の部分のことである。
図5は、深絞部を有する樹脂成形品を成形する従来の真空成形方法を示すものであり、この図では、加熱軟化した熱可塑性樹脂シート101と、真空成形型102(或いは、キャビティ型)と、コア型103とを有する装置構成が用いられる。真空成形型102とコア型103とは、熱可塑性樹脂シート101を挟んで上下に配置されると共に、相対的に近接離反動可能に構成されている。
この真空成形型102には、深絞部を形成するための凸部104が形成されており、コア型103には、深絞部を形成するための凹部105が形成されている。凸部104と凹部105とは、所要の隙間を有してほぼ嵌合合致可能な大きさおよび形状に構成されている。
そして、真空成形型102には、真空吸引可能な吸引孔102aが多数形成されている。
図5(a)は、型締め開始時の状態を示すものであり、上下に大きく離間された真空成形型102とコア型103との間に、これらから離した状態で、加熱軟化した熱可塑性樹脂シート101が配置されている。
図5(b)は、型締め途中の状態を示すものであり、真空成形型102とコア型103とが相対的に上記よりも近接されて、凸部104の頂部と凹部105の先端部とがほぼ同じ高さレベルとなってそれぞれ熱可塑性樹脂シート101に接触されている。この際、熱可塑性樹脂シート101における、凸部104の頂部と凹部105の先端部との間に位置している部分101aは、伸ばされる前の状態となっている(長さA)。熱可塑性樹脂シート101における、凸部104の頂部と接した部分101bは、熱が奪われ、他の部分よりも伸びが低下した状態となる。
図5(c)は、型締め完了時の状態を示すものであり、真空成形型102とコア型103とが相対的に最も近接されて、凸部104と凹部105とが所要の隙間を有して嵌り合った状態で熱可塑性樹脂シート101に接触されている。この際、熱可塑性樹脂シート101の上記した部分101aは、凸部104と凹部105との嵌合量に相当する分だけ伸ばされている(長さB、B>A)。上記部分101aは、真空成形型102やコア型103との接触がないことにより、(周囲の部分(101bや101c)との間で若干の熱移動はあるものの、熱がほとんど奪われていない状態となっており、真空成形型102やコア型103と接触している周囲の部分(101bや101c)よりは伸び易くなっている。なお、部分101aの両端部については、真空成形型102やコア型103との間の摩擦抵抗により、ほとんど位置ズレを起こしていない状態となっている。
図5(d)は、真空吸引により熱可塑性樹脂シート101が真空成形型102に密着された状態(吸着完了状態)を示すものであり、文字通り、熱可塑性樹脂シート101が、全体的に真空成形型102に密着されて賦形される。この際、熱可塑性樹脂シート101の上記した部分101aは、上記した、周囲の部分(101bや101c)よりも伸び易くなっているので、一気に大きく伸ばされることになる(長さC、C>B)。但し、部分101aは、有る程度以上に伸びると、硬くなるため、周囲の部分(101bや101c)の伸びも一部加わることになる。
図6は、図5の真空成形方法によって成形された深絞部106を有する樹脂成形品の一例であり、自動車の車室内に設けられるインストルメントパネルに対して取付けられる空調装置の吹出口部材107を示している。図7は、図6の断面図である。
そして、図7における深絞部106の先端部分周辺106aが、上記した部分101aに相当するものであり、図7に示すように、局部的な薄肉化のないものになることが望ましい。
特開2001−121600号
しかしながら、上記真空成形方法では、以下のような問題があった。
即ち、上記したように、部分101aは、真空成形によって局部的に大きく伸ばされることになるので、局部的に薄肉化する。
このように、熱可塑性樹脂シート101が局部的に大きく伸ばされて薄肉化すると、樹脂成形品に局部的な薄肉化によるシワや変形痕が発生し易くなる。そのため、樹脂成形品を後加工する際に支障を生じたり、樹脂成形品自体の品質低下を招いたりするおそれが生じる。
また、樹脂成形品に、局部的な薄肉化による透けや色調低下が発生し易くなる。そのため、樹脂成形品の薄肉化した部分に塗装などの余分な加工を行う必要が生じる。
また、不具合品を出さないために、熱可塑性樹脂シートを、局部的な薄肉化を見込んで厚くする必要が生じ、その分、樹脂使用量増加による熱可塑性樹脂シートの部品コストや重量の増加が生じることになる。
上記課題を解決するために、本発明は、
加熱軟化した熱可塑性樹脂シートを、コア型を用いて真空成形型へ押込むことにより伸ばしながら変形させ、
前記熱可塑性樹脂シートを、真空吸引して真空成形型に密着させることにより、熱可塑性樹脂シートを賦形して樹脂成形品を製造する真空成形方法において、
真空成形型に凸部を形成し、コア型に凹部を形成すると共に、凸部と凹部とを型締め状態で隙間を有してほぼ嵌合合致可能な大きさおよび形状に構成し、
凹部の底面の中央に真空吸引可能な吸引孔を設け、該吸引孔から凹部の底面の周縁へ向けて延びる部分と、凹部の底面の周縁に沿って延びる部分とを有する吸引溝を設けて、
前記真空成形型とコア型とを型締めする途中で、吸引孔および吸引溝を用いて凹部内の空気を吸引し、前記熱可塑性樹脂シートの凹部内に位置する部分を伸ばしながら変形させてコア型の凹部の底面に中央部から周縁部へ向けて順次密着させることにより、前記熱可塑性樹脂シートの凹部内に位置する部分を凹部の形状に予備賦形し、
その後、前記真空成形型とコア型とを型締めして、真空成形型で真空吸引することにより、熱可塑性樹脂シートを本賦形することを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、予備賦形の時に、吸引溝および吸引孔を用いて凹部内の空気を吸引することにより、熱可塑性樹脂シートの凹部内に位置する部分を先行して凹部に密着するように伸ばしておくことができるようになるので、本賦形で、上記予備賦形された部分が、一気に大きく伸ばされてしまうのを防止することができ、以て、熱可塑性樹脂シートの局部的な伸びによる局部的な薄肉化を抑えることが可能となる。
深絞部を有する樹脂成形品を成形するこの実施例にかかる真空成形方法を示すものであり、(a)は型締め開始時の状態、(b)は型締め途中の状態、(c)は型締めする途中で、空気力を利用して、熱可塑性樹脂シート101の少なくとも一部分を部分的に伸ばしながら変形させ始めた状態、(d)は予備賦形が完了した状態、(e)は型締め完了時の状態、(f)は吸着完了状態である。 図1の真空成形方法を実証するための深絞部を有する樹脂成形品のサンプルを示すものである。 図2のサンプルに対して行う予備賦形における熱可塑性樹脂シート101の延びの様子を示す側面図である。 図3の各点における上記サンプルの肉厚を計測したデータをまとめたグラフである。 深絞部を有する樹脂成形品を成形する従来の真空成形方法を示すものであり、(a)は型締め開始時の状態、(b)は型締め途中の状態、(c)は型締め完了時の状態、(d)は吸着完了状態である。 図5の真空成形方法によって成形された深絞部を有する樹脂成形品の一例である。 図6の断面図である。
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
<構成>以下、構成について説明する。
図1〜図4は、この実施例の真空成形方法を説明するものである。
この実施例の真空成形方法は、以下のようなものである。即ち、先ず、加熱軟化した熱可塑性樹脂シート201を、コア型203を用いて真空成形型202へ押込むことにより伸ばしながら変形させる。そして、熱可塑性樹脂シート201を、真空吸引して真空成形型202に密着させることにより、熱可塑性樹脂シート201を賦形して樹脂成形品を製造する。
この際、真空成形型202とコア型203とを型締めする途中で、空気力を利用して、熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分を部分的に伸ばしながら変形させてコア型203に密着させることにより、熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分を予備賦形する。
その後、真空成形型202とコア型203とを型締めして、真空成形型202で真空吸引することにより、熱可塑性樹脂シート201を本賦形する。
ここで、空気力を利用して予備賦形する熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分とは、要するに、この実施例のように予備賦形しない従来の場合に、局部的に大きく伸ばされて薄肉化してしまう部分とその周辺の部分であり、上記薄肉化する部分よりも広い範囲とされる。より具体的には、例えば、後述するような深絞部の周辺や、アンダーカット部の周辺などである。なお、これ以外の部分に対して予備賦形を行うようにしても良い。
図1は、深絞部を有する樹脂成形品を成形するこの実施例にかかる真空成形方法を示すものであり、この図では、加熱軟化した熱可塑性樹脂シート201と、真空成形型202(或いは、キャビティ型)と、コア型203とを有する装置構成が用いられる。
なお、熱可塑性樹脂シート201は、特に図示しないがロール状に巻かれたものを巻戻しながら送給し得るように構成しても良い。そして、熱可塑性樹脂シート201の搬送経路の途中に、熱可塑性樹脂シート201を加熱する図示しないヒータ装置を設け、このヒータ装置の下流側に上記した真空成形型202とコア型203とを有する真空成形装置本体を設けるようにしても良い。なお、上記したヒータ装置や真空成形装置本体の部分に、熱可塑性樹脂シート201を部分的にクランプ可能な図示しないクランプ装置を設けても良い。
真空成形型202とコア型203とは、熱可塑性樹脂シート201を挟んで上下に配置されると共に、熱可塑性樹脂シート201を、コア型203を用いて真空成形型202へ押込む(型締めを行う)ために、相対的に近接離反動可能に構成されている。
この場合、真空成形型202には、深絞部を形成するための凸部204が形成されており、コア型203には、深絞部を形成するための凹部205が形成されている。凸部204と凹部205とは、所要の隙間を有してほぼ嵌合合致可能な大きさおよび形状に構成されている。
なお、特に図示しないが、上記とは反対に、真空成形型202に対して凹部205を形成し、コア型203に対して凸部204を形成するようにしても良い。ここで、深絞部とは、要するに、通常よりも突出量が大きいため成形に困難を伴うような凹凸形状の部分のことである。
また、特に図示しないが、アンダーカット部がある樹脂成形品を製造するために、コア型203に可動プラグを設けるようにしても良い。ここで、アンダーカット部とは、要するに、通常では型抜きが困難となるような深い入込形状の部分のことである。
真空成形型202には、真空吸引可能な吸引孔202aが多数形成されている。また、コア型203には、真空吸引可能な吸引孔203aなどが形成される。これらの吸引孔202aや吸引孔203aには、図示しない真空源(例えば、真空ポンプや真空タンクなど)が接続される。
更に、これらの吸引孔202aや吸引孔203aを使って、空気力を利用して、熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分を部分的に伸ばしながら変形させてコア型203に密着させ得るようにする(予備賦形)。なお、空気力は、正圧と負圧との少なくとも一方を利用するものとする。
そのために、例えば、真空成形型202の吸引孔202aに対し、図示しない切替弁などによって、上記した真空源と切替可能な、図示しない加圧源(例えば、加圧ポンプや加圧タンクなど)を接続し得るようにする。
また、必要に応じて、コア型203の吸引孔203aは、予備賦形に適したものとする。この場合、吸引孔203aは、凹部205の底面のほぼ中央の位置に、1本または極く少数本設けるようにする、そして、この吸引孔203aの開口部の周辺に、吸引孔203aと連通して凹部205の底面全域に拡がる吸引溝203bを適宜設けるようにしている。この実施例では、吸引溝203bは、例えば、吸引孔203aの開口部から十字状などに拡がる放射状部分と、凹部205の底面の周縁部に沿って放射状部分の先端部間を繋ぐように延びる閉ループ状の周回部分とを有するものとされている。尚、上記実施例では、コア型203の吸引孔を底面のほぼ中央の位置に1本あるいは極数本設けるものとしたが、これに限るものではなく、必要なのは、シート201とコア型203の間の空気が最後に除去される周縁部が吸引可能であればよい。例えば、中央の底面であればどこでもよく、周縁上に複数設けてもよい。また吸引溝203bについては、吸引孔203aの位置に応じ設けられ、必要がない場合もある。
図1(a)は、型締め開始時の状態を示すものであり、上下に大きく離間された真空成形型202とコア型203との間に、これらから離した状態で、加熱軟化した熱可塑性樹脂シート201が配置されている。
図1(b)は、型締め途中の状態を示すものであり、真空成形型202とコア型203とが相対的に上記よりも近接されて、凸部204の頂部と凹部205の先端部とがほぼ同じ高さレベルとなって熱可塑性樹脂シート201に接触されている。この際、熱可塑性樹脂シート201における、凸部204の頂部と凹部205の先端部との間に位置している部分201aは、伸ばされる前の状態となっている。熱可塑性樹脂シート201における、凸部204の頂部と接した部分201bは、熱が奪われ、他の部分よりも伸びが低下した状態となる。また、熱可塑性樹脂シート201は、部分201aと部分201bとを合せた部分201cによって凹部205をほぼ密閉した状態となっている。
図1(c)は、真空成形型202とコア型203とを型締めする途中で、空気力を利用して、熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分(この場合には、上記した部分201c)を部分的に伸ばしながら変形させ始めた状態を示すものであり、熱可塑性樹脂シート201における、凹部205を密閉する比較的広い閉ループ状の部分201cが、全体的に凹部205の内方へ向かってほぼ凹状に変形されている。
熱可塑性樹脂シート201の少なくとも一部分(部分201c)を部分的に伸ばすための空気力には、コア型203の吸引孔203aによる凹部205内の空気の吸引と、真空成形型202の吸引孔202aに加圧源を接続することによる凸部204の頂部から熱可塑性樹脂シート201へ向けての空気の吹出しとの少なくとも一方を利用することができる。この吸引孔203aからの空気の吸引または吸引孔202aを利用した空気の吹出しは、タイムロスや、熱可塑性樹脂シート201の上記部分201bが凸部204の頂部と接して熱を奪われてしまうことを考慮して、上記図1(b)の状態になるよりも少し前から開始するのが好ましい。
この予備賦形の際には、真空成形型202とコア型203との型締めを停止しても良いし、または、型締めを停止しなくても良い。
図1(d)は、予備賦形が完了した状態を示すものであり、閉ループ状の部分201cが、コア型203の凹部205に対してほぼ完全に密着された状態となっている。
この場合、先ず、図1(c)のように閉ループの部分201cの中心が、凹部205の中央に設けた吸引孔203aの開口部に密着し、その後、吸引溝203bからの吸引によって、徐々に密着範囲が拡がり、最後に凹部205の底面の周囲に達するように熱可塑性樹脂シート201の上記部分201cが順次変形されて行く。上記部分201cの各部の伸びは、このような変形の仕方に応じたものとなる。
図1(e)は、型締め完了時の状態を示すものであり、真空成形型202とコア型203とが相対的に最も近接されて、凸部204と凹部205とが所要の隙間を有して嵌り合った状態となり、熱可塑性樹脂シート201はコア型203に接触されている。この時、上記した予備賦形のための空気の吸引または吹出しは停止される。
熱可塑性樹脂シート201の上記した部分201aは、上記した予備賦形によって、周囲の部分201bと共に先行して広く伸ばされているので、上記した予備賦形を行わない従来の場合と比べて厚肉になっており、しかも、この型締めによって上記した部分201aのみが局部的に大きく伸ばされることはない。
図1(f)は、真空吸引により熱可塑性樹脂シート201が真空成形型202に密着された状態(吸着完了状態)を示すものであり、文字通り、熱可塑性樹脂シート201が、全体的に真空成形型202に密着されて本賦形される。
この時、図示しない切替弁によって、真空成形型202の吸引孔202aに真空源を接続することによる、真空成形型202の真空吸引が行われる。この真空吸引の開始は、型締め完了、或いは、上記した予備賦形のための空気の吸引または吹出の停止とほぼ同時に行うようにする。
この際、熱可塑性樹脂シート201の上記した部分201aは、周囲の部分201bと共に予備賦形によって既に凹部205と同じ形状となっているので、この本賦形によって、上記した部分201aのみが局部的に大きく伸ばされるようなことは生じない。
更に、特に図示しないが、アンダーカット部がある場合には、この段階で、コア型203に設けた可動プラグを可動させるようにする。なお、この実施例のように予備賦形を行うことによって、本賦形の際における熱可塑性樹脂シート201の各部の伸び方が変わると共に、各部の肉厚が従来よりも厚くなるので、可動プラグによってアンダーカット部を形成しなければならないような状況を減らすことができる。
こうして真空成形された樹脂成形品は、例えば、後工程で、表皮材として発泡成形などに利用される。
図2は、図1の真空成形方法を実証するための深絞部206を有する樹脂成形品のサンプルを示すものであり、図3は、図2のサンプルに対して行う予備賦形における熱可塑性樹脂シート201の延びの様子を示す側面図、図4は、図3の各点における上記サンプルの肉厚を計測したデータをまとめたグラフである。
図3におけるサンプルの各部位の位置を示す点は、図4における各点とそれぞれ対応している。図3の点1〜点3は深絞部206の頂部の点、点4〜点8は深絞部206の内側面上の点、点9以降は深絞部206の底面上の点であり、このうち、特に、点2は深絞部206の頂部の中央部、点8は深絞部206の内側面と底面とのコーナー部、点16は深絞部206の底面の中央部である。
図4によると、予備賦形を行わない従来の場合に最も薄肉となる点2は最も厚肉となり、点2から点8へ向かって徐々に薄肉となり、点8から点16へ向かって徐々に厚肉となっていることが確認された。
そして、予備賦形を行わない従来の方法では、賦形前の熱可塑性樹脂シートの肉厚を厚くしても、最も薄肉の点(点2に相当)が最低厚みを満足しない状況であったのが、予備賦形を行うこの実施例の方法では、賦形前の熱可塑性樹脂シート201の肉厚を従来のものより薄くしても、最も薄肉の点8について最低厚みを満足できることが確認された。
<作用効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
真空成形型202とコア型203とを型締めする途中で、吸引溝203bおよび吸引孔203aを用いて凹部205内の空気を吸引し、熱可塑性樹脂シート201の凹部205内に位置する部分を伸ばしながら変形させてコア型203の凹部205の底面に中央部から周縁部へ向けて順次密着させることにより、熱可塑性樹脂シート201の凹部205内に位置する部分を凹部205の形状に予備賦形し、その後、真空成形型202とコア型203とを型締めして、真空成形型202で真空吸引することにより、熱可塑性樹脂シート201を本賦形するようにしたことで、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、予備賦形の時に、吸引溝203bおよび吸引孔203aを用いて凹部205内の空気を吸引することにより、熱可塑性樹脂シート201の凹部205内に位置する部分を先行して部分的に凹部205に密着するように伸ばしておくことができるようになるので、本賦形で、上記予備賦形された部分が、一気に大きく伸ばされてしまうのを防止することができ、以て、熱可塑性樹脂シート201の局部的な伸びによる局部的な薄肉化を抑えることが可能となる。これにより、樹脂成形品に局部的な薄肉化によるシワや変形痕が発生するのを抑えることができると共に、局部的な薄肉化による透けや色調低下が発生するのを抑えることができる。また、熱可塑性樹脂シート201の局部的な薄肉化を抑えることができるので、熱可塑性樹脂シート201を、局部的な薄肉化を見込んで厚くする必要がなくなり、その分、熱可塑性樹脂シート201自体の薄肉化が可能となる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。
201 熱可塑性樹脂シート
202 真空成形型
203 コア型

Claims (1)

  1. 加熱軟化した熱可塑性樹脂シートを、コア型を用いて真空成形型へ押込むことにより伸ばしながら変形させ、
    前記熱可塑性樹脂シートを、真空吸引して真空成形型に密着させることにより、熱可塑性樹脂シートを賦形して樹脂成形品を製造する真空成形方法において、
    真空成形型に凸部を形成し、コア型に凹部を形成すると共に、凸部と凹部とを型締め状態で隙間を有してほぼ嵌合合致可能な大きさおよび形状に構成し、
    凹部の底面の中央に真空吸引可能な吸引孔を設け、該吸引孔から凹部の底面の周縁へ向けて延びる部分と、凹部の底面の周縁に沿って延びる部分とを有する吸引溝を設けて、
    前記真空成形型とコア型とを型締めする途中で、吸引孔および吸引溝を用いて凹部内の空気を吸引し、前記熱可塑性樹脂シートの凹部内に位置する部分を伸ばしながら変形させてコア型の凹部の底面に中央部から周縁部へ向けて順次密着させることにより、前記熱可塑性樹脂シートの凹部内に位置する部分を凹部の形状に予備賦形し、
    その後、前記真空成形型とコア型とを型締めして、真空成形型で真空吸引することにより、熱可塑性樹脂シートを本賦形することを特徴とする真空成形方法。
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