JP5729630B2 - 着色インキ組成物およびそれを用いた視認性向上シート - Google Patents
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Description
透明な電離放射線硬化型樹脂組成物と、着色微粒子とを含んでなり、
前記着色微粒子が、樹脂微粒子と、その樹脂微粒子の表面を被覆する色材層とからなり、
前記樹脂微粒子の表面が凹凸形状を有しており、隣接する凸部の中心間距離が前記樹脂微粒子の直径の1〜30%であり、凹部の底から凸部の頂上までの高さが、前記樹脂微粒子の直径の1〜10%であり、
前記樹脂微粒子の凸部が覆われるまで、前記色材層で被覆されていることを特徴とするものである。
所定間隔で並列するように光透過部を形成することにより、その光透過部の間に並列して設けられた略台形ないし略矩形断面を有する溝を形成し、前記溝に、上記の着色インキ組成物を充填する、ことを含んでなるものである。
本発明に用いられる着色微粒子は、樹脂微粒子と、その樹脂微粒子の表面を被覆する色材層とからなり、その樹脂微粒子の表面が凹凸形状を有しており、隣接する凸部の中心間距離が前記樹脂微粒子の直径の1〜30%であり、凹部の底から凸部の頂上までの高さが、前記樹脂微粒子の直径の1〜10%であり、前記樹脂微粒子の凸部が覆われるまで、前記色材層で被覆されているものである。ここで、樹脂微粒子の「直径」とは、100個の樹脂微粒子のそれぞれの表面を電子顕微鏡で観察(倍率3000倍以上)し、樹脂微粒子表面の凸部を含む最外殻を仮想円として、それぞれの樹脂微粒子の直径を測定して平均した値を意味し、「隣接する凸部の中心間距離」とは、100個の樹脂微粒子のそれぞれの表面を電子顕微鏡で観察(倍率3000倍以上)し、樹脂微粒子表面の任意の凸部の頂部から隣接する凸部の頂部までの距離を測定して平均した値を意味し、また、「凹部の底から凸部の頂上までの高さ」とは、100個の樹脂微粒子のそれぞれの表面を電子顕微鏡で観察(倍率3000倍以上)し、樹脂微粒子表面の任意の凸部と、隣接する凸部の間にある最も低い部分(底)との高低差を測定して平均した値を意味するものとする。
着色微粒子を添加する電離放射線硬化型樹脂組成物は、視認性向上シートの光透過部を構成する材料よりも屈折率の小さい透明な材料である必要がある。このような材料として、従来公知の視認性向上シートや視野角向上シート等に用いられる電離放射線硬化型樹脂組成物を用いることができ、例えば、アクリレート系の官能基を有するものを好適に使用することができ、具体的には、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマーを挙げることができる。なお、視認性向上シートの光透過部を構成する材料にもよるが、これらの樹脂のなかから、光透過部を構成する材料よりも屈折率の小さい樹脂を選択すればよい。
次に、上記した着色インキ組成物を用いて製造された視認性向上シートについて、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の第一の実施形態における視認性向上シートの一方向の断面を示す図である。また、図3は、視認性向上シートの一方向の断面の拡大図である。図2に示すように、本発明による視認性向上シート1は、基材層2と光学機能シート層3を少なくとも備えている。光学機能シート層3は、図2に示すように、光透過部4と、その光透過部4の間に並列して配置された、略台形ないし略矩形断面を有する溝に上記着色インキ組成物を充填し、充填した着色インキ組成物を硬化させた光吸収部5、とを備えている。
<着色微粒子の調製>
メタクリル酸メチル84.8質量部と、油溶性重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド1.3質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.7質量部とを、水200mlに加え、これに平均粒子径が0.4μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)種粒子を13.2質量部加えて、8000rpmで撹拌しながら、50℃で40分間膨潤させた。この分散液を更に撹拌しながら、75℃で1.5時間重合した後、ファーネスブラックを15質量部加えて、樹脂微粒子を調製した。
得られた着色微粒子を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、図5に示される通りであった。
厚みが100μmのPET基材(A4300、東洋紡製)上に、硬化後の屈折率が1.55のウレタン系紫外線硬化型樹脂を用いて、所定の成形金型を用いて連続賦型加工を行い光透過部を形成した。次いで、上記で得られたインキ組成物を、光透過部の間に並列して設けられた略矩形断面を有する溝に充填し、金属製のドクターブレードで余剰のインキ組成物を掻き取った後、紫外線を照射してインキ組成物を硬化させることにより、光吸収部を形成した。
<着色微粒子の調製>
メタクリル酸メチル85.8質量部と、油溶性重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.3質量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.7質量部とを、水200mlに加え、これに平均粒子径が0.8μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)種粒子を13.2質量部加えて、8000rpmで撹拌しながら、50℃で40分間膨潤させた。この分散液を更に撹拌しながら、75℃で1.5時間重合した後、アセチレンブラックを15質量部加えて、樹脂微粒子を調製した。
得られた着色微粒子を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、図6に示される通りであった。
次に、得られた視認性向上シートについて、下記のような評価方法により、コントラストの評価を行った。先ず、視認性向上シートをディスプレイ画面に貼り付けた状態での黒画面の輝度と、視認性向上シートをディスプレイ画面に貼り付ける前の状態での黒画面の輝度とを、目視により観察した。コントラストの評価基準は以下の通りとした。
◎:明らかに黒い
○:同等以上の黒さ
△:ほぼ同等の黒さ
×:同等以下の黒さ
評価結果は、下記の表1に示される通りであった。
2 基材層
3 光学機能シート層
4 光透過部
5 光吸収部
6 電離放射線硬化型樹脂組成物
7 着色微粒子
8 樹脂微粒子
9 色材層
Claims (10)
- 所定間隔で並列した光透過部と、前記光透過部の間に並列して設けられた、略台形ないし略矩形断面を有する光吸収部と、を備えた視認性向上シートであって、
前記光吸収部が着色インキ組成物から形成され、前記着色インキ組成物が、
透明な電離放射線硬化型樹脂組成物と、着色微粒子とを含んでなり、
前記着色微粒子が、樹脂微粒子と、その樹脂微粒子の表面を被覆する色材層とからなり、
前記樹脂微粒子の表面が凹凸形状を有しており、隣接する凸部の中心間距離が前記樹脂微粒子の直径の1〜30%であり、凹部の底から凸部の頂上までの高さが、前記樹脂微粒子の直径の1〜10%であり、
前記樹脂微粒子の凸部が覆われるまで、前記色材層で被覆されており、
前記樹脂微粒子が着色された樹脂からなり、
前記樹脂微粒子が、分子中に親水性基を有しない疎水性ビニルモノマーと、重合性不飽和結合を1分子中に2個以上有する架橋性ジビニルモノマーとの混合物に、スチレン−ノルマルブチルメタクリレート共重合体を溶解させて、水性媒体中で前記モノマーを懸濁重合させることにより得られることを特徴とする、視認性向上シート。 - 前記着色微粒子の平均粒子径が、0.5〜4.5μmである、請求項1に記載の視認性向上シート。
- 前記色材層が着色されたフィラーおよびカーボンブラックを含んでなる、請求項1または2に記載の視認性向上シート。
- 前記着色微粒子中に、前記着色フィラーおよびカーボンブラックが、前記樹脂微粒子の全質量に対して、3〜50質量%含まれてなる、請求項3に記載の視認性向上シート。
- 前記着色微粒子が、インキ組成物の全質量に対して、10〜35質量%含まれてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の視認性向上シート。
- 前記電離放射線硬化型樹脂組成物が、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、及び多価アルコールから選択される多官能化合物の(メタ)アルリレートのオリゴマーまたはプレポリマーからなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の視認性向上シート。
- 前記樹脂微粒子が、アクリル架橋重合体、スチレン架橋重合体、またはアクリル−スチレン共重合体からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の視認性向上シート。
- 前記着色微粒子の吸油量が、30〜80ml/40gである、請求項7に記載の視認性向上シート。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の視認性向上シートを製造する方法であって、
所定間隔で並列するように光透過部を形成することにより、その光透過部の間に並列して設けられた略台形ないし略矩形断面を有する溝を形成し、前記溝に、着色インキ組成物を充填する、ことを含んでなり、着色インキ組成物が、
透明な電離放射線硬化型樹脂組成物と、着色微粒子とを含んでなり、
前記着色微粒子が、樹脂微粒子と、その樹脂微粒子の表面を被覆する色材層とからなり、
前記樹脂微粒子の表面が凹凸形状を有しており、隣接する凸部の中心間距離が前記樹脂微粒子の直径の1〜30%であり、凹部の底から凸部の頂上までの高さが、前記樹脂微粒子の直径の1〜10%であり、
前記樹脂微粒子の凸部が覆われるまで、前記色材層で被覆されており、
前記樹脂微粒子が着色された樹脂からなることを特徴とする、方法。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の視認性向上シートを備えた表示装置。
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