JP5743179B2 - 着色インキ組成物、それを用いた視認性向上シートの製造方法、および視認性向上シート - Google Patents
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Description
透明な電離放射線硬化性樹脂組成物と着色微粒子とを含んでなり、
表面張力が25〜40mN/mである、ことを特徴とするものである。
本発明による着色インキ組成物は、所定間隔で並列した光透過部と前記光透過部の間に並列して設けられた、略矩形断面を有する光吸収部と、を備えた視認性向上シート、の製造に用いられる着色インキ組成物であって、透明な電離放射線硬化性樹脂組成物と着色微粒子とを必須成分として含み、表面張力が25〜40mN/mの範囲である。略矩形断面を有する線幅の狭い光吸収部を形成する場合、即ち、開口幅の狭い溝にインキ組成物を充填して光吸収部を形成する場合に、インキ組成物の表面張力を上記範囲とすることにより、1回のみのインキ充填であっても、充填率の高い光吸収部を形成することができる。なお、本明細書において、表面張力とは、Wilhelmy法(プレート法)により25℃で測定された値を意味し、測定する組成物(液体)中に、釣り下げた測定子(プレート)を浸した際の、測定子が組成物中に引き込まれる力を測定し、下記式により算出される。
P=mg+Lγ・cosθ−shρg
(式中、Pは測定子が組成物中に引き込まれる力を表し、m、L、sおよびhは、それぞれ、測定子の質量、周知長、断面積、および測定子が組成物中に沈んだ深さを表し、gは重力加速度を表し、γは表面張力を表し、θは測定子と組成物との接触角を表し、ρは組成物の密度を表す。)
本発明による視認性向上シートの製造方法は、所定間隔で並列した光透過部と、前記光透過部の間に並列して設けられた、略矩形断面を有する光吸収部と、を備えた視認性向上シートを製造する方法であって、所定間隔で並列するように光透過部を形成することにより、前記光透過部の間に並列して設けられた略矩形断面を有する溝を形成し、前記溝に、上記した着色インキ組成物を充填する、ことを含むものである。以下、各工程について順に説明する。
上記のようにして得られた視認性向上シートは、シート厚み方向断面において略矩形の光透過部と、その光透過部の間に並列して配置された、略矩形断面を有する光吸収部とを備えている。光透過部は、一方のシート面側が上辺、他方のシート面側が下辺となるように配置された略矩形断面を有する要素である。また、光吸収部は、光透過部の間に形成された略矩形断面を有する要素である。矩形の上辺に相当する面が光透過部の上辺側のシート面に面するように並列に配置される。これにより光吸収部(インキ組成物を充填した溝)の上辺および光透過部の上辺により、視認性向上シートの一方の面が構成されている。光吸収部における略矩形の長辺は、視認性向上シート面の法線方向に対して、0〜3°の範囲の角度を有していることが好ましい。なお、斜辺の角度が0度に近い場合は、実質的に矩形断面となる。
<インキ組成物の調製>
平均粒子径が24nmのカーボンブラック(RCF#45、三菱化学株式会社製)をアクリル樹脂(ハイパール、根本工業株式会社製)に練り込んだ樹脂ビーズを用いた。カーボンブラックの練り込み量は、アクリル樹脂に対して質量基準で35%であった。この樹脂ビーズの平均粒子径を粒子径分布測定装置(LA−920、株式会社堀場製作所製)によって測定したところ、1.0μmであった。
厚みが100μmのPET基材(A4300、東洋紡製)上に、硬化後の屈折率が1.55のウレタン系紫外線硬化性樹脂を用いて、成形金型で連続賦型加工を行い、複数の光透過部と、その光透過部間に並列して設けられた楔形の溝を形成した。次いで、上記で得られたインキ組成物を、楔形の溝に充填し、金属製のドクターブレードで余剰のインキ組成物を掻き取った後、紫外線を照射してインキ組成物を硬化させることにより、光吸収部を形成した。得られた視認性向上シートの断面を光学顕微鏡で観察したところ、光吸収部(溝)の開口幅が12μmであり、溝の底の幅が10μmであり、深さが105μmであり、溝の底までインキ組成物が充填されていたことが確認できた。また、光吸収部中に気泡による空隙は確認できなかった。
インキ組成物中に、消泡剤として、アデカノール(アデカ株式会社製)0.5質量%を添加した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、34.4mN/mであった。
インキ組成物中に、レベリング剤として、FS700(日油株式会社製)0.5質量%を添加した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、33.8mN/mであった。
インキ組成物中に、消泡剤として、メガファック(DIC株式会社製)0.5質量%を添加した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、29.7mN/mであった。
インキ組成物中に、消泡剤として、メガファック(DIC株式会社製)1.5質量%を添加した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、25.0mN/mであった。
インキ組成物中に、撥水剤として、POLON−T(信越シリコーン株式会社製)1.0質量%を添加した以外は、実施例1と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、41.0mN/mであった。
実施例4のインキ組成物の、消泡剤の添加量を3.0質量%に変えた以外は、実施例4と同様にしてインキ組成物を調製した。得られたインキ組成物の表面張力を上記と同様にして測定したところ、20.6mN/mであった。
得られた視認性向上シートについて、光吸収部(楔形の溝)への着色インキ組成物の充填率を測定した。充填率は、以下のようにして算出した。先ず、得られた視認性向上シートの光吸収部をガラスナイフを用いて切断し、切断面を研磨した後に、走査型電子顕微鏡(SEM)により、光吸収部の切断面を観察し、楔形の溝の面積に対する光吸収部(着色インク組成物が実際に充填された部分)の面積の割合を充填率として算出した。
インキの充填度合いを下記の評価基準によって評価した。
◎:充填率が98%以上
○:充填率が98%未満〜95%以上
△:充填率が95%未満〜90%以上
×:充填率が90%未満
評価結果は、下記の表1に示される通りであった。
次に、得られた視認性向上シートについて、下記のような評価方法により、コントラストの評価を行った。先ず、視認性向上シートをディスプレイ画面に貼り付けた状態での黒画面の輝度と、視認性向上シートをディスプレイ画面に貼り付ける前の状態での黒画面の輝度とを、目視により観察した。コントラストの評価基準は以下の通りとした。
◎:明らかに黒い
○:同等以上の黒さ
△:ほぼ同等の黒さ
×:同等以下の黒さ
評価結果は、下記の表1に示される通りであった。
2 光透過部
3 溝
4 着色インキ組成物
5 光吸収部
6 成形型
7 塗布装置(ダイコーター)
8 インキ掻き取り装置
Claims (7)
- 所定間隔で並列した光透過部と、前記光透過部の間に並列して設けられた、略矩形断面を有する光吸収部と、を備えた視認性向上シートを製造する方法であって、
所定間隔で並列するように光透過部を形成することにより、その光透過部の間に並列して設けられた略矩形断面を有する溝を形成し、前記溝に、着色インキ組成物を充填する、ことを含んでなり、
前記着色インキ組成物が、透明な電離放射線硬化性樹脂組成物と着色微粒子とを含み、表面張力が25〜40mN/mであり、かつ、粘度が500〜4,000mPa・sであり、
前記着色微粒子が、樹脂中にカーボンブラックを練り込んだ樹脂ビーズからなり、
前記カーボンブラックの平均粒子径が10〜500nmであることを特徴とする、方法。 - 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジェン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、及び多価アルコールから選択される多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマーまたはプレポリマーからなる、請求項1に記載の方法。
- 前記着色インキ組成物が、消泡剤および/またはレベリング剤をさらに含んでなる、請求項1または2に記載の方法。
- 前記溝の開口幅が、8〜12μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記略矩形断面を有する光吸収部の斜辺が、視認性向上シート面の法線方向に対して0〜3°の角度を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法により製造された、視認性向上シート。
- 請求項6に記載の視認性向上シートを備えた表示装置。
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