JP5729306B2 - 溶融塩電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融塩電池の温度を制御しながら溶融塩電池を作動させる溶融塩電池装置に関する。
近年、太陽光又は風力等の自然エネルギーの利用が進められている。自然エネルギーを利用して発電を行った場合は、天候等の自然条件の変化に起因して発電量が変動し易く、また電力需要に応じて発電量を調整することが難しい。従って、自然エネルギーを利用して発電した電力を供給するには、蓄電池を用いた充電・放電により、供給電力を平準化することが必要となる。このため、自然エネルギーの利用を更に促進させるためには、高エネルギー密度・高効率の蓄電池が不可欠であり、このような蓄電池として、ナトリウム−硫黄電池等が使用されている。また、溶融塩を電解液として利用する溶融塩電池が着目されている。
溶融塩電池は、電解質に溶融塩を用いた電池であり、室温では溶融塩が導電性を有さないので作動せず、溶融塩が溶融する温度以上に加熱した状態で電池として作動する。ここで、室温とは、加熱及び冷却のいずれも行われていない状態での温度であり、例えば1℃〜30℃程度である。引用文献1及び2には、300℃前後で作動するナトリウム−硫黄電池が開示されている。溶融塩電池は単数又は複数の発電要素を含んで構成され、溶融塩電池同士を直列又は並列に接続して溶融塩電池装置が構成される。引用文献1及び2には、溶融塩電池を断熱容器内に納め、溶融塩電池内に加熱用の電熱ヒータを設けておくことにより、作動する温度にまで内部を加熱することができる溶融塩電池が記載されている。
特開平8−78051号公報 特開2005−149977号公報
内部に電熱ヒータを設けた溶融塩電池では、電熱ヒータに近い部分は高温となり、遠い部分は低温となるので、溶融塩電池内の温度が不均一となる。一般に、溶融塩は温度が高いほど導電性が向上するので、温度が高いほど例えば溶融塩電池の出力性能は向上する。内部の温度が不均一な状態で溶融塩電池を使用した場合は、内部の温度の内で低い方の温度が溶融塩電池の性能に大きく影響し、溶融塩電池の効率が悪くなるという問題がある。また電池モジュール内の高温の部分は、過充電又は過放電の状態になり易く、高温の部分の劣化が早くなり、溶融塩電池全体の寿命が短くなるという問題がある。
また断熱容器内に加熱用の電熱ヒータを設けた溶融塩電池は、内部の温度を容易に下げることができない。内部が異常発熱した場合等、内部を緊急に冷却する必要がある場合でも、従来の溶融塩電池は内部の温度を早急に下げることができず、危険であるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、溶融塩電池を外側から加熱することにより、溶融塩電池の温度を均一に制御することが可能であり、容易に冷却することもできる溶融塩電池装置を提供することにある。
本発明に係る溶融塩電池装置は、室温より高い温度で溶融する溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池を備える溶融塩電池装置において、一又は複数の溶融塩電池を、該溶融塩電池の周囲の一部又は全部に空間が存在するように内部に配置する容器と、該容器内の前記空間に充填された熱媒体と、該熱媒体を流動させる手段と、前記熱媒体の温度を制御する手段とを備え、前記容器内の形状を、前記溶融塩電池の周囲で熱媒体に乱流を発生させるための形状に形成してあることを特徴とする。
本発明に係る溶融塩電池装置は、前記溶融塩電池の温度を検出する手段と、該手段が検出した温度が所定温度値を越えた場合、又は前記温度が所定範囲以上に上昇した場合に、前記容器から熱媒体を排出する手段と、排出した熱媒体よりも低温の熱媒体を前記容器内へ注入する手段とを更に備えることを特徴とする。
本発明に係る溶融塩電池装置は、内部に熱媒体を蓄積することが可能な断熱容器を前記容器外に備え、前記容器と前記断熱容器との間で熱媒体の循環及び循環の停止を行う手段を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る溶融塩電池装置は、前記容器の内部に、前記溶融塩電池の周囲で熱媒体に乱流を発生させるための突起部を形成してあることを特徴とする。
本発明に係る溶融塩電池装置は、前記熱媒体は、水、水溶液、シリコンオイル又はパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする。
本発明においては、溶融塩電池装置は、容器内に溶融塩電池を周囲に空間が存在するように配置し、空間を熱媒体で充填し、熱媒体の温度を制御しながら流動させる。このようにして、溶融塩電池装置は、流動する熱媒体と溶融塩電池との間で熱交換を行わせ、溶融塩電池の温度を制御する。
また本発明においては、溶融塩電池装置は、溶融塩電池の温度が異常に上昇した場合に、熱媒体を容器内から排出し、より低温の熱媒体を容器内へ注入することにより、溶融塩電池を早急に冷却する。
また本発明においては、溶融塩電池装置は、容器の内部に突起部を形成する等、容器内の形状を熱媒体に乱流を発生させるための形状に形成してあり、熱媒体に乱流が発生することにより、効率的に熱交換が行われる。
また本発明においては、溶融塩電池装置は、熱媒体として、水、水溶液、シリコンオイル又はパーフルオロポリエーテルを用いている。シリコンオイル及びパーフルオロポリエーテルは、金属製の部材との親和性が良く、温度に対する安定性が高い。
また本発明においては、溶融塩電池装置は、断熱容器を容器外に設けてあり、溶融塩電池の動作中に熱媒体を容器から断熱容器へ流入させ、熱媒体を断熱容器で蓄積することにより、熱媒体を断熱容器で保温しておく。溶融塩電池装置は、容器内の温度が低く溶融塩電池が作動していない状態から起動する際に、断熱容器で保温してある熱媒体を断熱容器から容器内へ流入させることにより、容器内の温度を短期間で上昇させる。
本発明にあっては、溶融塩電池は周囲の熱媒体との間で熱交換を行うので、溶融塩電池の温度は均一に制御され、複数の溶融塩電池の中の一部又は溶融塩電池内部の一部分が過熱されることが無いので、溶融塩電池の安全性が高く、また溶融塩電池及び溶融塩電池装置の寿命が向上する。また熱媒体の温度を下げることにより、溶融塩電池を容易に冷却することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
実施の形態1に係る溶融塩電池装置の構成を示す模式図である。 容器の模式的斜視図である。 容器の模式的断面図である。 容器の模式的断面図である。 電池用空間に収納した溶融塩電池の構成例を示す模式的断面図である。 複数の発電要素を含む溶融塩電池の構成例を示す模式的斜視図である。 電池容器の構成を示す模式図である。 電池容器の構成を示す模式図である。 電池蓋体の構成を示す模式図である。 電池蓋体の構成を示す模式図である。 容器の内側壁の模式的断面図である。 実施の形態2に係る溶融塩電池装置の構成を示す模式図である。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る溶融塩電池装置の構成を示す模式図である。溶融塩電池装置は、複数の溶融塩電池1を内部に配置することが可能な大きさの容器2を備えている。容器2は、内部が空洞になった箱状の構造物であり、各溶融塩電池1の周囲に空間が存在するように複数の溶融塩電池1を内部に配置することができる構造となっている。容器2内にある溶融塩電池1の周囲の空間には、熱媒体3が充填されている。熱媒体3は、溶融塩電池1との間で熱交換を行って溶融塩電池1の温度を制御するための流体である。熱媒体3は、例えば、水、水溶液、シリコンオイル又はパーフルオロポリエーテル(perfluoropolyether)である。なお、図1には溶融塩電池1を横置きにした例を図示してあるが、溶融塩電池装置は、溶融塩電池1を縦置きにした形態であってもよい。
容器2には、容器2内へ流入する熱媒体3が通過する管42と、容器2内から流出する熱媒体3が通過する管43とが連結されている。管42及び管43は、熱媒体3が内部に滞留するタンク41に連結されている。管42の途中には、ポンプ44が設けられている。ポンプ44は、タンク41内の熱媒体3を、管42を通して容器2内へ注入する。これに伴って、容器2内の熱媒体3が管43を通って容器2から排出されてタンク41内へ戻る。このようにして、熱媒体3が循環し、容器2内の空間を熱媒体3が流動する。なお、管42及び管43には、必要時に閉鎖することが可能なバルブを設けていてもよい。またポンプ44は、他の位置に設けてあってもよい。
また溶融塩電池装置は、タンク41内に、熱媒体3を加熱するための電熱ヒータ51を備えている。電熱ヒータ51は、電熱ヒータ51へ電力を供給する電力源と、電力源が供給する電力を調整する演算を行う演算部とからなる温度制御部52に接続されている。温度制御部52は、図示しない温度センサを用いて熱媒体3の温度を測定し、測定した温度に応じて、電熱ヒータ51へ供給する電力を調整することにより、電熱ヒータ51に加熱される熱媒体3の温度を制御する。電熱ヒータ51に加熱された熱媒体3が容器1内を流動し、熱媒体3と溶融塩電池1との間で熱交換が行われることにより、溶融塩電池1が加熱される。
更に容器2には、容器2内から排出する熱媒体3が通過する管62と、容器2内へ注入される熱媒体3が通過する管63とが連結されている。管62及び管63は、熱媒体3が内部に滞留するタンク61に連結されている。管62の途中には、溶融塩電池装置が動作している通常の状態では作動しないポンプ64が設けられており、管65の途中には、通常の状態では閉鎖しているバルブ65が設けられている。バルブ65は、遠隔で閉鎖及び開放が可能な電磁弁である。バルブ65が開放した上でポンプ64が作動した場合は、ポンプ64は、容器2内の熱媒体3を容器2内から排出し、これに伴って、タンク61内の熱媒体3が管63を通って容器2内へ注入される。タンク61には、放熱板、ウオータージャケット又は冷却機等、タンク61内の熱媒体3を冷却する冷却部53が設けられている。なお、管62には、通常の状態では閉鎖しているバルブを設けていてもよい。またポンプ64は、他の位置に設けてあってもよい。
温度制御部52は、後述する温度センサを用いて溶融塩電池1の温度を測定し、測定した温度に応じて、ポンプ44、ポンプ64及びバルブ65の動作を制御することが可能となっている。温度制御部52は、溶融塩電池1が安全に作動する温度範囲の上限等の予め定めてある所定温度値を溶融塩電池1の温度が越えた場合に、ポンプ44を停止させ、バルブ65を開放し、ポンプ64を作動させる制御を行う。ポンプ44が停止することにより、加熱された熱媒体3の容器2内への流入が停止する。またバルブ65の開放及びポンプ64の作動により、加熱された熱媒体3が容器2内から排出され、冷却部53によってより低温に冷却された熱媒体3が容器2内へ注入される。これにより、容器3内の熱媒体3の温度は早急に低下し、熱媒体3と熱交換を行う溶融塩電池1は冷却される。なお、温度制御部52は、単位時間当たりの溶融塩電池1の温度上昇が予め定めてある所定の上限値を越えた場合等、溶融塩電池1の温度が所定範囲以上に上昇した場合にも、溶融塩電池1を冷却する処理を行ってもよい。なお、溶融塩電池装置は、管62で容器2内から排出する熱媒体3は容器2内へ戻さずに排出したままとし、冷却された別の熱媒体を管63で容器2内へ注入する形態であってもよい。また、溶融塩電池装置は、溶融塩電池1の周囲の熱媒体3の温度又は容器2の一部の温度等、溶融塩電池1以外の部分の温度を測定することによって間接的に溶融塩電池1の温度を検出する形態であってもよい。
図2は、容器2の模式的斜視図である。容器2は、全体として直方体状に形成されている。容器2の正面には、内部に配置することができる溶融塩電池1の数と同じ数の複数の蓋部22が設けられている。蓋部22は着脱可能であり、図2には、一つの蓋部22を外した例を示している。蓋部22の正面には、溶融塩電池1から電力を取り出すための正極端子221及び負極端子222が設けられている。蓋部22を外した容器2の内部には、溶融塩電池1を納めるための空間である電池用空間23が設けられている。図2には、一つの電池用空間23を破線で示している。電池用空間23は直方体の形状をなしている。電池用空間23に溶融塩電池1を収納し、蓋部22を装着することにより、溶融塩電池1は容器2の内部に配置される。
図3A及び図3Bは、容器2の模式的断面図である。図3Aは正面視での断面図を示し、図3Bは側面視での断面図を示す。容器2は、中空の直方体状に形成されており、容器2の外形は外側壁24によって形成されている。また容器2内には、外側壁24とは別に、前面が開口した中空直方体形状の複数の内側壁21が存在する。中空直方体形状の内側壁21の前面には蓋部22が位置する。図3Aに示すように、電池用空間23は、内側壁21で囲まれることによって形成されている。正面視では、外側壁24と内側壁21とは離隔しており、複数の内側壁21同士も互いに離隔している。外側壁24と内側壁21とが離隔した間の空間、及び複数の内側壁21同士が互いに離隔した間の空間は、熱媒体3が流動するための空間である熱媒体用空間25となっている。また図3Bに示すように、夫々の内側壁21は、前面部及び背面部で外側壁24に連結している。更に、図2、図3A及び図3Bには図示していないものの、容器2には、管42、管43、管62及び管63が夫々に連結するための複数の開口部が形成されている。
外側壁24に連結されている内側壁21は、電池用空間23に収納された溶融塩電池1を支持する。内側壁21は、溶融塩電池1と熱媒体3との熱交換を容易にするために、アルミニウム等の熱伝導率の高い材料で形成してあることが望ましい。また、内側壁21の電池用空間23側に位置する表面、及び蓋部22の内側の表面は、溶融塩電池1の短絡を防止するために、絶縁性の樹脂で被覆する等の方法により絶縁性の構造となっている。外側壁24は、熱媒体3の温度を保つことができるように、内側を断熱材で形成する等の方法により断熱性の構造にしてあることが望ましい。
図4は、電池用空間23に収納した溶融塩電池1の構成例を示す模式的断面図である。溶融塩電池1は、矩形平板状の正極11及び負極12間にガラスクロス又は樹脂等からなるセパレータ13を介装させて構成されており、正極11を下方に向けて電池用空間23内に収納されている。負極12と上側の内側壁21との間には、波板状の金属からなるバネ141が配されている。バネ141は、アルミニウム合金からなり非可撓性を有する平板状の押え板142を付勢して負極12を下方に押圧させる。正極11は、バネ141の反作用により、下側の内側壁21から上方に押圧される。バネ141は、金属製のスプリング等に限定されず、例えばゴム等の弾性体であってもよい。充放電により正極11又は負極12が膨脹又は収縮した場合は、バネ141の伸縮によって正極11又は負極12の体積変化が吸収される。
正極11は、アルミニウムからなる矩形板状の正極集電体111上に、正極活物質であるNaCrO2 及びバインダを含む正極材112を塗布して形成してある。正極活物質はNaCrO2 に限定されない。負極12は、アルミニウムからなる矩形板状の負極集電体121上に、負極活物質である錫を含む負極材122をメッキによって形成してある。負極活物質は錫に限定されず、例えば、錫を珪素又はインジウムに置き換えてもよい。負極集電体121上に負極材122をメッキする際には、ジンケート処理として下地に亜鉛をメッキした後に錫メッキを施すようにしてある。負極12は、例えば錫の粉末に結着剤を含ませて負極集電体121上に塗布するようにしてもよい。正極材112及び負極材122の材質の組み合わせは、以上の組み合わせに限定されるものではなく、溶融塩電池1を実現できる組み合わせであれば、その他の組み合わせであってもよい。正極集電体111及び負極集電体121は、アルミニウムに限定されず、例えばステンレス鋼であってもよい。セパレータ3には電解質を含浸させてある。本実施の形態では、電解質としてFSI(ビスフルオロスルフォニルイミド,Bis(fluorosulfonyl)imide))又はTFSI(ビストリフルオロメチルスルフォニルイミド,Bis(trifluoromethylsulfonyl)imide )系アニオンと、ナトリウム及び/又はカリウムのカチオンとからなる溶融塩を用いる。なお、溶融塩電池1は、その他の溶融塩を電解質として用いた形態であってもよい。
正極集電体111の一端部は、蓋部22の外側に突設された正極端子221にリード線で接続されており、負極集電体121の一端部は、蓋部22の外側に突設された負極端子222にリード線で接続されている。リード線は、蓋部22に穿設された図示しない嵌装孔に嵌装されている中空の絶縁部材に挿通させることにより、蓋部22から絶縁してある。更に、電池用空間23内には、溶融塩電池1の温度を測定するための温度センサ15が備えられている。温度センサ15は、例えば熱電対で構成されている。温度センサ15は温度制御部52に接続されている。
図4には、正極11、負極12及びセパレータ13を含む単一の発電要素で溶融塩電池1が構成された例を示したが、溶融塩電池1は、複数の発電要素を含む構成であってもよい。図5は、複数の発電要素を含む溶融塩電池1の構成例を示す模式的斜視図である。溶融塩電池1は、内部に複数の発電要素を収容することができる電池容器71に、電池蓋体72を嵌合した構成となっている。
図6A及び図6Bは、電池容器71の構成を示す模式図である。図6Aは電池容器71の模式的平面図を示し、図6Bは電池容器71の正面視での模式的断面図を示す。電池容器71は、アルミニウムで形成されており、平面視が矩形状で底板部715に側板部712を周設してなる。側板部712の上面に絶縁材製のオーリング73を介して電池蓋体72が嵌合されることにより、電池容器71と電池蓋体72とが組み合わさった溶融塩電池1となる。側板部712の上面には、オーリング73を挟装するためのリング溝711が周設されている。
電池容器71の底板部715には、前面側の側板部712から背面側の側板部712にかけて底板部715を横方向に等間隔で区切るように、リブ713,713,713が立設されている。底板部715には、また、一側方の側板部712から他側方の側板部712にかけて底板部715を前後方向に等間隔で区切るように、リブ714が立設されている。リブ713,713,713,714の上面には、リブ713,713,713,714と同一幅の絶縁部材74が配されており、リブ713,713,713,714の高さに絶縁部材74の厚さを加えた高さが、側板部712の高さと略等しくなるようにしてある。
図7A及び図7Bは、電池蓋体72の構成を示す模式図である。図7Aは電池蓋体72の模式的平面図を示し、図7Bは電池容器71の正面視での模式的断面図を示す。電池蓋体72は、アルミニウムで平面視が矩形板状に形成されている。電池蓋体72の下面には、オーリング73を挟装するためのリング溝721が周設されている。
電池容器71の側板部712の上面と電池蓋体72の下面とがオーリング73を介して密接するように電池容器71に電池蓋体72を嵌合させることにより、電池容器71内は、大きさが等しい8つの区画に区切られる。電池容器71と電池蓋体72とは、オーリング73及び絶縁部材74によって絶縁されている。夫々の区画には、図4に示したような正極11、負極12及びセパレータ13からなる発電要素と、発電要素を上方から押圧すべきバネ141及び押え板142とが、正極11を下方に向けて収容される。バネ141及び押え板142は、導電性の材料で構成されており、各区画に収容された発電要素の正極11同士が電池容器71によって相互に接続され、負極12同士が電池蓋体72によって相互に接続される。
電池容器71及び電池蓋体72の周辺部分には、複数のボルト穴が形成されている。電池容器71内の各区画に発電要素とバネ141及び押え板142とを収容し、電池容器71の上面から電池蓋体72を嵌合し、絶縁材製のボルトで電池蓋体72を電池容器71に固定することにより、溶融塩電池1が組み立てられる。組み立てられた溶融塩電池1は、容器2内の電池用空間23に収納され、電池容器71は正極端子221に接続され、電池蓋体72は負極端子222に接続される。このようにして、複数の発電要素を含む溶融塩電池1を備えた溶融塩電池装置が構成される。なお、以上に示した溶融塩電池1の構成は一例であり、溶融塩電池1の構成は図4〜図7Bに示した構成以外の構成であってもよい。
図8は、容器2の内側壁21の模式的断面図である。図8には、一つの電池用空間23を囲んでいる内側壁21の正面視での模式的断面図を示している。内側壁21の熱媒体用空間25側に位置する表面には、複数の突起部211が形成されている。複数の突起部211が形成されていることによって、内側壁21の熱媒体用空間25側に位置する表面は凹凸を繰り返した形状となっている。内側壁21に突起部211を形成してあることにより、容器2内の形状は、熱媒体3に乱流を発生させるための形状になっている。内側壁21の周辺を流動する熱媒体3は、突起部211によって流れを妨げられ、乱流を発生させる。熱媒体3内に乱流が発生した場合は、熱媒体3の一部が攪拌され、熱媒体3の中で内側壁21に接触した部分が他の部分と強制的に入れ替わる。このように、熱媒体3の中で内側壁21に接触した部分が素早く入れ替わるので、内側壁21を介して溶融塩電池1と熱媒体3との間で行われる熱交換の効率が高くなる。このため、突起部211を設けた内側壁21と外側壁24との間の距離、及び複数の内側壁21の間の距離を小さくすることにより、熱交換の効率を下げずに容器2の容積を小さくすることができる。熱交換の効率を下げずに容器2の容積を小さくした溶融塩電池装置は、熱交換の効率が下がらないので各溶融塩電池1の出力は変わらない。従って、溶融塩電池1の出力を下げることなく熱媒体3の量の削減と溶融塩電池装置の小型化とが可能となり、溶融塩電池装置のエネルギー密度が向上する。
なお、熱媒体3に乱流を発生させるための形状は、突起部211を形成する形態に限るものではなく、その他の形態であってもよい。例えば、熱媒体3に乱流を発生させるために、内側壁21の熱媒体用空間25側に位置する表面を波状に形成した形態、又は前記表面に溝を形成した形態であってもよい。また例えば、熱媒体3に乱流を発生させるために、内側壁21の間を連結するように設けた部材、又は内側壁21と外側壁24との間を連結するように設けた部材を容器2内に設けた形態であってもよい。
以上詳述した如く、本発明の溶融塩電池装置は、溶融塩電池1の周囲に熱媒体用空間25が存在するように溶融塩電池1を容器2内に配置し、熱媒体用空間25を熱媒体3で充填しておき、熱媒体3の温度を温度制御部52で制御しながら、熱媒体3を流動させる。流動する熱媒体3と溶融塩電池1との間で熱交換が行われることにより、溶融塩電池装置は、溶融塩電池1の温度を制御する。温度制御部52は、溶融塩電池1で電解質として用いている溶融塩が溶融して電解液となり、溶融塩電池1の正極活物質及び負極活物質が活性を保つ温度になるように、熱媒体3の温度を制御する。本実施の形態においては、温度制御部52は、熱媒体3の温度を、FSI又はTFSI系アニオンとナトリウム及び/又はカリウムのカチオンとからなる溶融塩が溶解する70℃以上の温度に制御する。また溶融塩の分解温度である200℃以下に制御することが望ましい。溶融塩電池装置がより高温で作動する溶融塩電池1を用いた形態では、温度制御部52は、熱媒体3の温度をより高温に制御する。熱媒体3としては、気体を用いることも可能であり、液体の水又は水溶液を用いることも可能である。熱媒体3として水溶液を用いる場合は、溶質は、エチレングリコール等、水の沸点を上昇させる物質であることが好ましく、また容器2の内側壁21の材料を浸食しない物質であることが必要である。金属製の部材との親和性が良く、温度に対する安定性が高いので、熱媒体3としてはシリコンオイル又はパーフルオロポリエーテルがより望ましい。
本発明においては、溶融塩電池1は、流動する熱媒体3で周囲を取り囲まれ、周囲の熱媒体3との間で熱交換を行うので、内部の温度は均一に制御される。また複数の溶融塩電池1は同一の熱媒体3と熱交換を行うので、複数の溶融塩電池1の間でも均一に内部の温度が制御される。溶融塩電池1内の温度が均一に制御されるので、溶融塩電池1内の一部分が異常に過熱されることが無く、溶融塩電池1の安全性が高い。また溶融塩電池1内の一部が高温になる事に起因する劣化が無く、溶融塩電池1の寿命が向上する。また、溶融塩電池1の効率が最適になるような適切な温度に、溶融塩電池1内の温度を均一に制御することができるので、溶融塩電池1の効率が向上する。更に、複数の溶融塩電池1のいずれもが適切な均一の温度で作動することができるので、特定の溶融塩電池1の劣化が進むことが無く、溶融塩電池装置全体の寿命が向上すると共に、溶融塩電池装置全体で効率が向上する。
また本発明の溶融塩電池装置は、加熱した熱媒体3を流動させることにより、複数の溶融塩電池1を短時間で均一に昇温させることができる。従って、溶融塩電池装置が作動可能になるまでの立ち上げ時間が短縮される。また必要時に短時間の立ち上げ時間で作動させることができるので、不必要なときには温度を下げて溶融塩電池装置を停止しておくことが可能となり、溶融塩電池装置の利用効率が向上する。更に、本発明の溶融塩電池装置は、熱媒体3の温度を下げることにより、溶融塩電池1を容易に冷却することができる。例えば、溶融塩電池装置は、前述したように、溶融塩電池1の温度が所定範囲以上に上昇した場合に、加熱された熱媒体3を容器2内から排出し、より低温に冷却した熱媒体3を容器2内へ注入することにより、溶融塩電池1を早急に冷却することができる。従って、溶融塩電池装置は、溶融塩電池1の温度が上昇し続けることが無く、安全性が高い。
なお、本実施の形態においては、溶融塩電池装置が複数の溶融塩電池1を備える形態を示したが、これに限るものではなく、溶融塩電池装置は、単数の溶融塩電池1を容器2内に備えた形態であってもよい。また本実施の形態に示した容器2の構成は一例であり、溶融塩電池装置は、他の形状の容器2を備えた形態であってもよい。例えば、本実施の形態における容器2は溶融塩電池1の周囲の内で上下左右の四面で熱交換を行う形状となっているが、容器2の形状は、溶融塩電池1の周囲の全てで熱交換を行う形状でもよく、溶融塩電池1の周囲の三面以下で熱交換を行う形状であってもよい。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2に係る溶融塩電池装置の構成を示す模式図である。実施の形態2に係る溶融塩電池装置では、管42の途中に三方向バルブ84が設けられており、三方向バルブ84にバイパス管82が連結されている。また管43の途中に三方向バルブ86が設けられており、三方向バルブ86にバイパス管83が連結されている。またバイパス管82の途中には、ポンプ85が設けられている。三方向バルブ86は、バイパス管83が管43から遮断された状態と、バイパス管83が管43に繋がった状態とを切り替える。また三方向バルブ84は、バイパス管82が管42から遮断された状態と、バイパス管82が管42に繋がった状態とを切り替える。バイパス管82及びバイパス管83は、真空断熱容器(断熱容器)81に連結されている。真空断熱容器81は、真空断熱層により外部と熱的に遮断された容器である。温度制御部52は、三方向バルブ84、三方向バルブ86及びポンプ85の動作を制御することが可能となっている。溶融塩電池装置のその他の構成は、実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。図9では、容器2内容の構成は省略している。
バイパス管83が管43から遮断され、またバイパス管82が管42から遮断された状態では、溶融塩電池装置は、実施の形態1と同様に動作する。三方向バルブ86によりバイパス管83が管43に繋がり、また三方向バルブ84によりバイパス管82が管42に繋がった状態では、ポンプ85の動作によって、管43から三方向バルブ86を通ってバイパス管83へ熱媒体3が流入する。バイパス管83を通った熱媒体3は、バイパス管83から真空断熱容器81内へ流入する。真空断熱容器81内では、熱媒体3が蓄積される。真空断熱容器81内に蓄積された熱媒体3は、外部から断熱されているので、温度が保たれる。また、ポンプ85の動作により、真空断熱容器81内からバイパス管82を通って熱媒体3が流出し、バイパス管82から三方向バルブ84を通って管42へ熱媒体3が流れる。
通常の動作状態では、バイパス管83が管43から遮断され、またバイパス管82が管42から遮断された状態で、熱媒体3は容器2内を流動している。温度制御部52は、特定のタイミングで、三方向バルブ86によりバイパス管83を管43に繋げ、三方向バルブ84によりバイパス管82を管42に繋げ、ポンプ85を動作させる。このとき、真空断熱容器81内の熱媒体3が容器2内へ流入し、また容器2内の熱媒体3が真空断熱容器81内へ流入する。図9中には、熱媒体3がバイパス管82及びバイパス管83を通って流動する向きを矢印で示している。真空断熱容器81内の熱媒体3が入れ替わり、溶融塩電池1が動作している温度の熱媒体3が真空断熱容器81内に蓄積される。真空断熱容器81内の熱媒体3が入れ替わったタイミングで、温度制御部52は、三方向バルブ86によりバイパス管83を管43から遮断し、三方向バルブ84によりバイパス管82を管42から遮断し、ポンプ85を停止させる。以後は、溶融塩電池装置は通常の動作を行う。以上の熱媒体3を真空断熱容器81内に蓄積するための処理は、例えば、溶融塩電池装置を停止する直前のタイミングで行う。また、一日に一回等、定期的に熱媒体3を真空断熱容器81内に蓄積するための処理を実行してもよい。
溶融塩電池装置が非動作の状態では、電熱ヒータ51は停止しており、熱媒体3は加熱されない。またポンプ44及びポンプ85も停止しており、熱媒体3は流動していない。容器2内の熱媒体3の温度は、室温等、溶融塩電池1で電解質として用いている溶融塩の融点よりも低い温度にまで低下している。溶融塩電池1内の溶融塩は固化し、導電性が無くなっており、溶融塩電池1は電池として動作できない状態となっている。この状態でも、真空断熱容器81には保温された熱媒体3が蓄積されており、真空断熱容器81内の熱媒体3の温度は、溶融塩電池1の溶融塩を溶融させるために十分高い温度に保たれている。
次に、溶融塩電池装置が非動作の状態から起動する際の処理を説明する。非動作の状態で、図示しない操作部を使用者が操作する等の方法により起動の指示を受け付けた後、溶融塩電池装置は、以下の起動処理を実行する。温度制御部52は、まず、三方向バルブ86によりバイパス管83を管43に繋げ、三方向バルブ84によりバイパス管82を管42に繋げ、ポンプ85を動作させる。真空断熱容器81で保温されていた熱媒体3は、真空断熱容器81からバイパス管83、三方向バルブ84及び管42を通って容器2内へ流入する。真空断熱容器81で保温されていた熱媒体3が容器2内へ流入することにより、容器2内の熱媒体3の温度が上昇する。保温されていた熱媒体3の流入を開始してから所定時間が経過した後、温度制御部52は、三方向バルブ86によりバイパス管83を管43から遮断し、三方向バルブ84によりバイパス管82を管42から遮断し、ポンプ85を停止させ、ポンプ44を動作させ、電熱ヒータ51により熱媒体3を加熱する。容器2内の熱媒体3の温度が十分に上昇し、溶融塩電池1内の溶融塩が溶融した段階で、溶融塩電池1は電池として動作することが可能な状態となり、溶融塩電池装置は起動を完了する。以後は、溶融塩電池装置は蓄電装置としての通常の動作を行う。なお、温度制御部52は、バイパス管83を管43から遮断してバイパス管82を管42から遮断する処理は、容器2内の熱媒体3の温度が所定の温度まで上昇した段階で行ってもよい。
以上詳述したように、本実施の形態では、溶融塩電池装置は、容器2外に真空断熱容器81を設けてある。溶融塩電池装置は、溶融塩電池1の動作中に熱媒体3を容器2から真空断熱容器81へ流入させ、熱媒体3を真空断熱容器81で蓄積することにより、熱媒体3を真空断熱容器81で保温しておく。溶融塩電池装置は、起動する際に、真空断熱容器81で保温してある熱媒体3を真空断熱容器81から容器2内へ流入させ、次に、電熱ヒータ51で熱媒体3を加熱する。保温された熱媒体3で容器2内の温度を上昇させた上で電熱ヒータ51で熱媒体3を加熱するので、電熱ヒータ51のみを用いて熱媒体3の温度を上昇させる方法に比べて、溶融塩が溶融する温度まで容器2内の温度をより短期間で上昇させることができる。従って、本実施の形態では、溶融塩電池装置の起動時間を短縮することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、管43に連結されたバイパス管83と管42に連結されたバイパス管82とを用いて容器2と真空断熱容器81との間で熱媒体3を循環させる形態を示したが、本発明は、熱媒体3を循環させるための他の構成を備えた形態であってもよい。例えば、溶融塩電池装置は、管43及び管42の何れにも連結していない独立した管で容器2と真空断熱容器81とを繋げた形態であってもよい。
1 溶融塩電池
11 正極
12 負極
13 セパレータ
15 温度センサ
2 容器
21 内側壁
211 突起部
24 外側壁
3 熱媒体
41、61 タンク
42、43、62、63 管
44、64、85 ポンプ
51 電熱ヒータ
52 温度制御部
53 冷却部
81 真空断熱容器
82、33 バイパス管
84、86 三方向バルブ

Claims (5)

  1. 室温より高い温度で溶融する溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池を備える溶融塩電池装置において、
    一又は複数の溶融塩電池を、該溶融塩電池の周囲の一部又は全部に空間が存在するように内部に配置する容器と、
    該容器内の前記空間に充填された熱媒体と、
    該熱媒体を流動させる手段と、
    前記熱媒体の温度を制御する手段とを備え
    前記容器内の形状を、前記溶融塩電池の周囲で熱媒体に乱流を発生させるための形状に形成してあること
    を特徴とする溶融塩電池装置。
  2. 前記溶融塩電池の温度を検出する手段と、
    該手段が検出した温度が所定温度値を越えた場合、又は前記温度が所定範囲以上に上昇した場合に、前記容器から熱媒体を排出する手段と、
    排出した熱媒体よりも低温の熱媒体を前記容器内へ注入する手段と
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の溶融塩電池装置。
  3. 内部に熱媒体を蓄積することが可能な断熱容器を前記容器外に備え、
    前記容器と前記断熱容器との間で熱媒体の循環及び循環の停止を行う手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の溶融塩電池装置。
  4. 前記容器の内部に、前記溶融塩電池の周囲で熱媒体に乱流を発生させるための突起部を形成してあること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の溶融塩電池装置。
  5. 前記熱媒体は、水、水溶液、シリコンオイル又はパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の溶融塩電池装置。
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