JPWO2013141242A1 - イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びにこれらの保温装置 - Google Patents
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Abstract
高い出力を得ることができるイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュールを提供する。円筒形リチウムイオン二次電池本体1の主要部を、ステンレス製の断熱材からなる円筒形真空断熱容器3に収容して、断熱性を高めた円筒形リチウムイオン二次電池とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びにこれらの保温装置に関するものである。
リチウムイオン電池等の非水電解液二次電池は、エネルギー密度が高く、かつ自己放電が少なくてサイクル性能が良いという利点がある。そのため近年では、非水電解液二次電池を大型または大容量化することにより、各種の産業用機械器具の電源として使用することが期待されている。
このようなリチウムイオン二次電池の非水電解液に使用される非水溶媒としては、リチウム塩を溶解しやすく、かつ電気分解しにくいエチレンカーボネートやジエチルカーボネート等の極性非プロトン性の有機溶媒が使用されている。しかしながら従来使用されている有機溶媒は、引火点が非常に低く、引火性及び可燃性を有しているため、過充電時や短絡時の発熱により引火や爆発等が生じることがある。そのため、従来のリチウムイオン二次電池では、安全性を確保することが重要な課題となっている。
この課題を解決するために最近では、リチウムイオン二次電池の非水電解液として、イオン液体を使用することが種々検討されている。イオン液体は、常温でも液体状を示すイオン性物質であり、高導電性というリチウムイオン二次電池の出力に優れた特徴だけでなく、蒸気圧が低く、不揮発性及び難燃性というリチウムイオン二次電池の安全性にとって優れた特徴も有している。特開2010−287380号公報(特許文献1)には、非水電解液としてイオン液体を使用したリチウムイオン二次電池が開示されている。
しかしながら、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池は、有機溶媒を使用したリチウムイオン二次電池及び鉛電池に比べて出力が低く、実用化が難しいという問題がある。出力が低い原因は種々考えられるが、主たる原因は、イオン液体の粘度であると考えられる。
リチウムイオン二次電池は正極・負極間をリチウムイオンが移動することで充放電が行われるため、イオン伝導度は電池性能に大きく影響する。一般にイオン伝導度は、液体の粘度の逆数に比例する。イオン液体の粘度は、一般に用いられている電解液の溶媒であるカーボネートと比較して、10倍の値である。そのため、イオン液体を非水電解液として使用すると、イオン液体内でのリチウムイオンの移動が制限されて伝導度が低下してしまい、リチウムイオン二次電池の出力が低下してしまう問題がある。また、粘度が高いと表面張力も高くなるため、従来のリチウムイオン二次電池で使用されている多孔体であるセパレータや、正極材料及び負極材料に対する濡れ性が悪くなり、リチウムイオン二次電池の出力がさらに低下してしまう場合がある。そのため、従来のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池では、有機溶媒を使用したリチウムイオン二次電池に比べて出力が10分の1程度になってしまい、所望の出力を得られないという問題が生じている。
本発明の目的は、従来よりも高い出力を得ることができるイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びにこれらの保温装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、イオン液体の粘度を低く維持できるリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びにこれらの保温装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、高出力を得ることができる温度にイオン液体を保温することができるイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びにこれらの保温装置を提供することにある。
イオン液体の温度が常温よりも高い状態では、リチウムイオン二次電池の出力は良好である。リチウムイオン二次電池の出力が良好になる理由は、イオン液体の粘度が温度の上昇とともに低下することにあることを発明者は見いだした。本発明はこのような知見に基づくものである。
本発明のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池は、リチウムイオン電池本体と、保温手段とを有している。本発明のリチウムイオン電池本体は、電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入されている。保温手段は、電解液を所定の温度に保温する。このように構成すると、リチウムイオン二次電池を常温よりも高い所定の温度以上に保温することができるので、リチウムイオン二次電池の内部のイオン液体の温度も常温より高くなり、イオン液体の粘度が低下する。そのため、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池の出力を常温時の出力より高くすることができる。
保温手段は、例えば電池本体の電池ケースの全部または主要部を覆う断熱材により構成することができる。断熱材は、電池ケースに貼り付けることができる。また、断熱材は、電池本体の電池ケースの全部または主要部を収容する収容部を有する断熱容器の形状とすることができる。このように構成すると、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池を充放電したときに、電池本体内部で発生した熱が外部に放熱されることを抑制できる。そのため簡単な構成で、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池を常温よりも高い温度に保温することができる。
電池の環境温度によっては、電池本体から発生した熱だけでは、十分な出力を得ることができる温度でイオン液体を保温することができない場合がある。このような場合には、保温手段は、電解液を直接または間接的に加熱する加熱手段をさらに備えることができる。このように構成すると、電池本体内のイオン液体が積極的に加熱されるので、十分に高い出力が得られる温度にイオン液体を保温することができる。
加熱手段は、各種の熱媒体を利用したものとすることも可能である。リチウムイオン二次電池は、工場内または家庭内で用いられる。工場内では、ボイラーやその他の発熱体である装置の100℃以下の排熱(低温排熱と呼ばれている)が排出される。この廃熱を熱媒体の熱源とすることができる。また家庭内では、家庭用燃料電池に備えられた発電時の熱を利用する給湯器により加熱された60℃のお湯を熱媒体とすることができる。そこで保温手段を、電池本体の全部または主要部を収容する収容部と、収容部の内部または収容部を囲む壁部の内部に配置されて、収容部に収容された電池ケースを加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器とすることができる。このように構成すると、工場内または家庭内の既存設備から排出される廃熱や温水を熱媒体として利用することができる。そのため、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池の温度を保つために電池本体を加熱する必要がある場合でも、コストを抑えることができる。
本発明はまた、電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入された複数のリチウムイオン二次電池からなる組電池を有するリチウムイオン二次電池モジュールにも適用することができる。この種のリチウムイオン二次電池モジュールでは、組み合わされる複数のリチウムイオン二次電池の電解液の温度が異なると、電解液中のリチウムイオンの伝導特性にムラが出てしまう。特に電解液がイオン液体である場合には、組み合わされる複数のリチウムイオン二次電池に数10℃もの温度差があると、リチウムイオン二次電池内部のイオン液体のイオン伝導度に数十倍の差が出る。そのため、リチウムイオン二次電池モジュールでは、複数のリチウムイオン二次電池の温度差が10℃以内となるように保温できることが望まれる。そこで、本発明をイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュールに適用する場合には、保温手段により、複数のリチウムイオン二次電池内の電解液を所定の温度範囲に保温する。このように構成すると、複数のリチウムイオン二次電池の出力が大きく異なることがないので、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュールの出力をより高くすることができるだけでなく、安定した出力を得ることができる。
リチウムイオン二次電池モジュールに用いる保温手段は、組電池の少なくとも一部を覆う断熱材により構成することができる。リチウムイオン二次電池モジュールの場合でも、断熱材を、モジュールを構成する電池の電池ケースに貼り付けてもよい。また、断熱材により、組電池の全部または主要部を収容する収容部を有する断熱容器を構成してもよい。このように構成すると、リチウムイオン二次電池モジュールを充放電させたときに、組電池から発生した熱が断熱容器の外部に放出されることがない。そのため簡単な構成で、リチウムイオン二次電池モジュールを常温よりも高い温度に保温することができる。
また保温手段は、組電池を構成する複数のリチウムイオン二次電池の電池ケースをそれぞれ加熱する複数の加熱手段をさらに備えていてもよい。
二次電池モジュールにおいても、加熱手段として、熱媒体を利用した構造のものを使用することも可能である。具体的には、保温手段を組電池の全部または主要部を収容する収容部と、収容部の内部または収容部を囲む壁部の内部に配置されて、収容部に収容された組電池を加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器とする。
本発明は、イオン液体を電解液として用いたリチウムイオン二次電池の保温装置またはイオン液体を電解液として用いたリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置として特定することも可能である。
以下、図面を参照して本発明のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池及びリチウムイオン二次電池モジュール並びに保温装置の実施の形態の構成を詳細に説明する。
本発明の実施の形態のリチウムイオン電池は、電池本体と、保温装置とから構成される。電池本体は、正極板、負極板及びセパレータからなる極板群と、電解液としてのイオン液体と、極板群及びイオン液体を内部に収容する電池ケースとしての電池缶とを有している。
<正極板>
正極板は、正極活物質、導電剤および結着剤から構成された正極合剤を、アルミニウム箔の両面に塗布した後、乾燥、プレスして形成される。
正極板は、正極活物質、導電剤および結着剤から構成された正極合剤を、アルミニウム箔の両面に塗布した後、乾燥、プレスして形成される。
正極活物質には、1)化学式LiMO2(Mは少なくとも1種の遷移金属)で表されるもの、あるいは2)スピネルマンガンなどを用いることができる。また、3)マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウムなどの正極活物質中のMn、Ni、Coなどの一部を1種あるいは2種以上の遷移金属で置換したものとすることができる。さらに、3)の遷移金属の一部をMg、Alなどの金属元素で置換したものを用いることもできる。この他にもリン酸塩化合物、LiFePO4、LiMnPO4、LiMnXM1−XPO4(0.3≦x≦1、MはLi,Fe,Ni,Co,Ti,Cu,Zn,Mg,及びZrから選ばれる一種以上の元素)が使用可能である。
導電剤には、公知の導電剤を用いることができ、例えば黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、炭素繊維などの炭素系導電剤を用いることができる。ただし、これらの材料に限定されない。
結着剤には、公知の結着剤を用いることができ、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴムなどを用いることができる。ただし、これらの材料に限定されない。本発明では、ポリフッ化ビニリデンが好ましい。
溶剤には、公知の溶剤を適宜選択して使用することができる。本発明では、例えばN−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることが好ましい。
正極合剤における正極活物質、導電剤および結着剤の混合比は、例えば正極活物質を1とした場合、重量比で1:0.05〜0.20:0.02〜0.10とすることができる。ただし、この範囲に限定されない。
<負極板>
負極板は、負極活物質および結着剤からなる負極合剤を、銅箔の両面に塗布した後、乾燥、プレスされて形成される。
負極板は、負極活物質および結着剤からなる負極合剤を、銅箔の両面に塗布した後、乾燥、プレスされて形成される。
負極活物質は、1)黒鉛あるいは非晶質炭素などの炭素系の材料、2)チタン酸リチウムのような酸化物系の材料、3)スズ、シリコンのような金属・合金系材料を用いることができる。
結着剤は、例えば上記正極板と同様に、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴムなどを用いることができる。ただし、これらの材料に限定されない。本発明では、正極板と同様にポリフッ化ビニリデンであることが好ましい。
溶剤は、例えば上記正極板と同様に、公知の溶剤を適宜選択して使用することができる。本発明では負極板と同様に、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤を用いることが好ましい。
負極合剤における負極活物質および結着剤の混合比は、例えば負極活物質を1とした場合、重量比で1:0.05〜0.20とすることができる。ただし、この範囲に限定されない。
<セパレータ>
セパレータは、一般的にポリオレフィン系多孔質膜を使用することができ、例えばポリエチレンとポリプロピレンとの複合膜とすることができる。またセパレータには耐熱性が要求されるため、アルミナ等のセラミックスを表面に塗布したセラミックス複合セパレータ、及びそれらを多孔質膜の構成材の一部としたセラミックス複合セパレータを用いてもよい。ただし、セパレータの材料はこれらに限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。
セパレータは、一般的にポリオレフィン系多孔質膜を使用することができ、例えばポリエチレンとポリプロピレンとの複合膜とすることができる。またセパレータには耐熱性が要求されるため、アルミナ等のセラミックスを表面に塗布したセラミックス複合セパレータ、及びそれらを多孔質膜の構成材の一部としたセラミックス複合セパレータを用いてもよい。ただし、セパレータの材料はこれらに限定されるものではなく、公知のものを使用することができる。
<電解液>
非水電解液としては、常温で液体の性質を示すイオン液体にリチウム塩を溶解したものを用いる。イオン液体としては、[NR1R2R3R4]+(R1、R2、R3、R4は炭素数1〜4個のアルキル基、または一部をメトキシ基に置換したメトシキ基アルキル基(−(CH2)nOCH3、n=2〜4))で表される鎖状の四級アンモニウム系のカチオンまたは窒素を含有する環状化合物である六員環であるピペリジウムあるいは五員環であるピロリジウムの四級アンモニウム系のカチオンと、無機系アニオンのBF4 −または有機系アニオンのB(C6H5)4 −、CH3SO3 −、CF3SO3 −、N(SO2F)2 −(FSI−)、N(SO2CF3)2 −(TFSI−)、N(SO2CF2CF3)2 −(BETI−)から成るイオン液体であればよい。これらの溶媒であるイオン液体の1種以上に、例えばLiBF4、LiClO4、LiB(C6H5)4、LiCH3SO3、LiCF3SO3、LiN(SO2F)2、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2等から選ばれた1種以上のリチウム塩を溶解させて非水電解液を調整することができる。
非水電解液としては、常温で液体の性質を示すイオン液体にリチウム塩を溶解したものを用いる。イオン液体としては、[NR1R2R3R4]+(R1、R2、R3、R4は炭素数1〜4個のアルキル基、または一部をメトキシ基に置換したメトシキ基アルキル基(−(CH2)nOCH3、n=2〜4))で表される鎖状の四級アンモニウム系のカチオンまたは窒素を含有する環状化合物である六員環であるピペリジウムあるいは五員環であるピロリジウムの四級アンモニウム系のカチオンと、無機系アニオンのBF4 −または有機系アニオンのB(C6H5)4 −、CH3SO3 −、CF3SO3 −、N(SO2F)2 −(FSI−)、N(SO2CF3)2 −(TFSI−)、N(SO2CF2CF3)2 −(BETI−)から成るイオン液体であればよい。これらの溶媒であるイオン液体の1種以上に、例えばLiBF4、LiClO4、LiB(C6H5)4、LiCH3SO3、LiCF3SO3、LiN(SO2F)2、LiN(SO2CF3)2、LiN(SO2CF2CF3)2等から選ばれた1種以上のリチウム塩を溶解させて非水電解液を調整することができる。
<電池缶>
電池缶には、公知の材料を用いることができ、例えば、金属性容器またはアルミ箔にフィルムを貼ったアルミラミネートを外装材としたラミネート型容器とすることができる。電池缶の形状は、円筒形または角型とすることができる。
電池缶には、公知の材料を用いることができ、例えば、金属性容器またはアルミ箔にフィルムを貼ったアルミラミネートを外装材としたラミネート型容器とすることができる。電池缶の形状は、円筒形または角型とすることができる。
<保温装置>
本発明の保温装置の実施の形態は、断熱材からなる断熱容器、電池ケースの外壁面に貼付可能なヒーターまたは熱媒体が循環する循環路を有する熱媒体循環容器とすることができる。
本発明の保温装置の実施の形態は、断熱材からなる断熱容器、電池ケースの外壁面に貼付可能なヒーターまたは熱媒体が循環する循環路を有する熱媒体循環容器とすることができる。
<断熱材>
断熱材の素材としては、1)発泡ウレタン、発泡スチロールのような断熱性を有する発泡体の樹脂、2)ガラスウールなどの芯材と芯材を収納して内部を真空排気してなる樹脂を用いた外装材からなり冷蔵庫に使用される真空断熱材、または3)住宅に用いるガラスウールといった断熱材を用いることが望ましい。断熱材として、特に断熱性能が高いもの、すなわち熱伝導性の低いものが好ましく、例えば冷蔵庫の真空断熱材のように熱伝導率が0.02W/(m・K)以下のものが好ましい。
断熱材の素材としては、1)発泡ウレタン、発泡スチロールのような断熱性を有する発泡体の樹脂、2)ガラスウールなどの芯材と芯材を収納して内部を真空排気してなる樹脂を用いた外装材からなり冷蔵庫に使用される真空断熱材、または3)住宅に用いるガラスウールといった断熱材を用いることが望ましい。断熱材として、特に断熱性能が高いもの、すなわち熱伝導性の低いものが好ましく、例えば冷蔵庫の真空断熱材のように熱伝導率が0.02W/(m・K)以下のものが好ましい。
次に本発明の実施例及び比較例について説明する。なお本発明は、下記の実施例に制限されるものではない。
まず、円筒型リチウムイオン二次電池について比較実験を行った。
<実施例1>
正極活物質としてLiMn2O4を用い、正極活物質,導電剤の黒鉛,結着剤のポリフッ化ビニリデンを85:10:5の重量比で混練機を用いて30分間混練し、正極合剤を作成した。得られた正極合剤を、厚さ30μmのアルミニウム箔の集電体の両面に塗布した。正極合剤が塗布された集電体を、プレス機で圧延成型した後、150℃で5時間真空乾燥して正極板とした。
正極活物質としてLiMn2O4を用い、正極活物質,導電剤の黒鉛,結着剤のポリフッ化ビニリデンを85:10:5の重量比で混練機を用いて30分間混練し、正極合剤を作成した。得られた正極合剤を、厚さ30μmのアルミニウム箔の集電体の両面に塗布した。正極合剤が塗布された集電体を、プレス機で圧延成型した後、150℃で5時間真空乾燥して正極板とした。
負極活物質として黒鉛材を用い、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを用いた。負極活物質:結着剤=90:10の重量比で混練機を用いて30分間混練し、負極合剤を作成した。得られた負極合剤を厚さ20μmの銅箔の集電体の両面に塗布した。負極合剤が塗布された集電体を、プレス機で圧延成型した後、150℃で5時間真空乾燥して負極板とした。
正極板及び負極板を、ポリエチレン(PE)からなる厚さ20μmの多孔性高分子樹脂膜からなるセパレータを介して絶縁するように重ねて捲回し、捲回型極板群とした。捲回型極板群をステンレスからなる円筒状の電池缶に挿入した。
正極板をアルミニウムの正極集電体に溶接し、この正極集電体を正極極柱に超音波溶接した。正極極柱を正極側電池蓋の開口部に通した後、正極板が位置しない側の正極極柱の端部を正極端子となる正極六角ナットで固定した。
負極板をアルミニウムの負極集電体に溶接し、この負極集電体を負極極柱に超音波溶接した。負極極柱を負極側電池蓋の開口部に通した後、負極板が位置しない側の負極極柱の端部を負極端子となる負極六角ナットで固定した。
正極電池蓋及び負極電池蓋を電池缶に超音波溶接した後、負極側電池蓋に設けられた注液口から、LiN(SO2CF3)2/Py13TFSI(リチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド/N−メチルN−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)からなるリチウム塩溶液をイオン液体として注入し、注液口をネジ留めして、図1(a)に示す電池容量70Ahの円筒形リチウムイオン二次電池本体1を得た。
この円筒形リチウムイオン二次電池本体1の主要部を、図1(a)に示すように筒状の周壁部3Aと周壁部3Aの一端を塞ぐ底壁部3Bとを有する円筒形真空断熱容器3に収容して、図1(b)に示す断熱性を高めた円筒形リチウムイオン二次電池とした。周壁部3A及び3Bは、それぞれ真空空間を間に介して対向する二重壁構造を有しており、この二重壁部は、ステンレス製である。本実施例では、円筒形真空断熱容器3の開口部から円筒形リチウムイオン二次電池本体1の一方の端子部2を露出させている。円筒形リチウムイオン二次電池本体1の他方の端子部4は、円筒形真空断熱容器3の底壁部3Bに電気的に接続されている。本実施例では、円筒形真空断熱容器3が導電性を有するため、電気的には電池の他方の端子電極を構成している。
この円筒形リチウムイオン二次電池を用いて、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例2>
実施例1と同様に円筒型リチウムイオン二次電池本体1を作製した(図2(a))。リチウムイオン二次電池本体1の主要部を、図2(a)に示す円筒形熱媒体循環容器5に収容した(図2(b))。
実施例1と同様に円筒型リチウムイオン二次電池本体1を作製した(図2(a))。リチウムイオン二次電池本体1の主要部を、図2(a)に示す円筒形熱媒体循環容器5に収容した(図2(b))。
円筒形熱媒体循環容器5は、筒状の周壁部5Aと周壁部5Aの一端を塞ぐ底壁部5Bとを有している。周壁部5A及び5Bは、ステンレス製の二重壁構造からなり、二重壁の間にそれぞれ熱媒体循環空間5Cを形成している。周壁部5Aの開口部側の端部には、熱媒体の入口ポートが設けられており、入口ポートには熱媒体導入ホース7が接続されている。また周壁部5Aの底壁部5B側の端部には、熱媒体の出口ポートが設けられており、出口ポートには熱媒体排出ホース9が接続されている。本実施例では、熱媒体循環空間5Cが、熱媒体が循環可能な循環路を構成している。図示していないが、熱媒体循環容器5の内部には、リチウムイオン二次電池本体1の電池缶1Aと接触して、電池缶1Aの温度を測定することにより、間接的に電解液の温度を測定する温度センサが配置されている。
熱媒体は、水またはシリコーンオイルにより構成されており、図示しない外部熱源により50〜70℃に加熱されて、熱媒体導入ホース7から熱媒体循環容器5の内部に導入されて、熱媒体循環容器5内を循環し、熱媒体排出ホース9から排出される。
円筒形熱媒体循環容器5により、収容した円筒形リチウムイオン二次電池本体1の温度が50℃以上になるように熱媒体を循環させて、実施例1と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例3>
実施例1と同様に円筒型リチウムイオン二次電池本体1を作製した(図3(a))。リチウムイオン二次電池本体1の電池缶1Aの外壁面に、加熱手段としてシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けたリチウムイオン二次電池本体1を、実施例1と同様にステンレス製の円筒形真空断熱容器3に収容して、断熱性を高めた円筒形リチウムイオン二次電池とした。なおヒータ−5の電源は、リチウムイオン二次電池本体1そのものを利用することができる。なお図3には、ヒーター11と電池本体1との電気的接続は図示を省略してある。
実施例1と同様に円筒型リチウムイオン二次電池本体1を作製した(図3(a))。リチウムイオン二次電池本体1の電池缶1Aの外壁面に、加熱手段としてシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けたリチウムイオン二次電池本体1を、実施例1と同様にステンレス製の円筒形真空断熱容器3に収容して、断熱性を高めた円筒形リチウムイオン二次電池とした。なおヒータ−5の電源は、リチウムイオン二次電池本体1そのものを利用することができる。なお図3には、ヒーター11と電池本体1との電気的接続は図示を省略してある。
この円筒形リチウムイオン二次電池を用いて、実施例1と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例1>
実施例1と同様に作成した円筒型リチウムイオン二次電池本体1を、保温性を持たせることなく、実施例1と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例1と同様に作成した円筒型リチウムイオン二次電池本体1を、保温性を持たせることなく、実施例1と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
次に角型リチウムイオン二次電池について比較実験を行った。
<実施例4>
実施例1と同様の材料で作製した複数枚の正極板、複数枚の負極板を、実施例1で用いたセパレータと同じ材質のセパレータを介して交互に積層して積層型の極板群とした。この極板群を、ステンレスからなる図示しない角型の電池缶本体に収納した。
実施例1と同様の材料で作製した複数枚の正極板、複数枚の負極板を、実施例1で用いたセパレータと同じ材質のセパレータを介して交互に積層して積層型の極板群とした。この極板群を、ステンレスからなる図示しない角型の電池缶本体に収納した。
正極板をアルミニウムの図示しない正極集電体に溶接し、この正極集電体を正極極柱に超音波溶接した。また負極板をアルミニウムの図示しない負極集電体に溶接し、この負極集電体を負極極柱に超音波溶接した。正極極柱及び負極極注を電池蓋13Aに設けられた2つの開口部にそれぞれ通した後、正極極柱の端部を正極端子となる正極六角ナット14Aで固定した。また負極極柱の端部を負極端子となる負極六角ナット14Bで固定した。
電池蓋13Aを電池缶の開口部に超音波溶接した後、電池蓋13Aに設けられた図示しない注液口から、実施例1で使用したイオン液体のリチウム塩溶液を注液し、注液口をネジ留めして、電池容量40Ahの角型リチウムイオン二次電池本体13を得た。
この角型リチウムイオン二次電池本体13の底面及び側面に断熱材15をそれぞれ貼り合わせて、図4に示す断熱性を高めた角型リチウムイオン二次電池とした。本実施例では、断熱材15は、グラスウールの積層体からなる芯材と、この芯材を収納して内部を真空排気してなる熱融着層と、ガスバリア膜を成膜したフィルムを2層以上組み合わせてなるガスバリヤ層を有するラミネートフィルムからなる二重壁構造の外装材とから構成される真空断熱材である。
この角型リチウムイオン二次電池を用いて、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例5>
実施例4と同様に角型リチウムイオン二次電池本体13を作製した(図5)。角型リチウムイオン二次電池本体13の主要部を、図5に示す角型熱媒体循環容器17に収容した。
実施例4と同様に角型リチウムイオン二次電池本体13を作製した(図5)。角型リチウムイオン二次電池本体13の主要部を、図5に示す角型熱媒体循環容器17に収容した。
角型熱媒体循環容器17は、角型リチウムイオン二次電池本体13の側壁部と対向する筒状の周壁部17Aと、角型リチウムイオン二次電池本体13の底壁部と対向する底壁部17Bとを有している。周壁部17A及び底壁部17Bは、それぞれ間に熱媒体循環路17を形成するように間隔を空けて対向するステンレス製の二重壁構造を有している。周壁部17A内の熱媒体循環路と底壁部17Bの熱媒体循環路とは連通している。そして周壁部17Aには、熱媒体の入口ポートと出口ポートとが設けられており、入口ポートには熱媒体導入ホース7が接続され、出口ポートには熱媒体排出ホース9が接続されている。
熱媒体は、水またはシリコーンオイルにより構成されており、外部熱源により50〜70℃に加熱されて、熱媒体導入ホース7から角型熱媒体循環容器17の内部の熱媒体循環路に導入されて、角型熱媒体循環容器17内を循環し、熱媒体排出ホース9から排出される。また本実施の形態でも、電池缶の温度を測定するための温度センサを角型熱媒体循環容器17内に配置してある。
角型熱媒体循環容器17により、収容した角型リチウムイオン二次電池本体13の温度が50℃以上になるように熱媒体を循環させて、実施例4と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例6>
実施例4と同様に角型リチウムイオン二次電池本体13を作製した(図6)。本実施例では、角型リチウムイオン二次電池本体13の外壁面に加熱手段としてシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けた角型リチウムイオン二次電池本体13の底面及び側面に、実施例4で使用した断熱材15と同じ構造の断熱材15′を貼り合わせて、図6に示す断熱性を高めた角型リチウムイオン二次電池とした。この角型リチウムイオン二次電池を用いて、実施例4と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例4と同様に角型リチウムイオン二次電池本体13を作製した(図6)。本実施例では、角型リチウムイオン二次電池本体13の外壁面に加熱手段としてシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けた角型リチウムイオン二次電池本体13の底面及び側面に、実施例4で使用した断熱材15と同じ構造の断熱材15′を貼り合わせて、図6に示す断熱性を高めた角型リチウムイオン二次電池とした。この角型リチウムイオン二次電池を用いて、実施例4と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例2>
実施例4と同様に作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を、保温性を持たせることなく、実施例1と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例4と同様に作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を、保温性を持たせることなく、実施例1と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
次にラミネート型リチウムイオン二次電池について比較実験を行った。
<実施例7>
実施例1と同様の材料で作製した複数枚の正極板、複数枚の負極板を、実施例1で用いたセパレータと同じ材料のセパレータを介して交互に積層して、正極板の集電部に正極端子となるアルミまたはアルミ合金からなる金属板を、負極板の集電部に負極端子となる銅または銅合金からなる金属板を超音波溶接することで、極板群とした。この極板群を、アルミと接着部分である樹脂シートからなるアルミラミネートフィルムからなる包装材19で覆い、包装材19の内部に実施例1で使用したイオン液体のリチウム塩溶液を注液した。包装材19で極板群を包装する際には、正極板の耳部20A及び負極板の耳部20Bを包装材19の外に露出させる。その後、包装材19内を真空減圧して高温でシールし、40Ahのラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を得た。
実施例1と同様の材料で作製した複数枚の正極板、複数枚の負極板を、実施例1で用いたセパレータと同じ材料のセパレータを介して交互に積層して、正極板の集電部に正極端子となるアルミまたはアルミ合金からなる金属板を、負極板の集電部に負極端子となる銅または銅合金からなる金属板を超音波溶接することで、極板群とした。この極板群を、アルミと接着部分である樹脂シートからなるアルミラミネートフィルムからなる包装材19で覆い、包装材19の内部に実施例1で使用したイオン液体のリチウム塩溶液を注液した。包装材19で極板群を包装する際には、正極板の耳部20A及び負極板の耳部20Bを包装材19の外に露出させる。その後、包装材19内を真空減圧して高温でシールし、40Ahのラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を得た。
このラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の底面及び側面に、実施例4と同様に、断熱材15を貼り合わせて、図7に示す断熱性を高めたラミネート型リチウムイオン二次電池とした。このラミネート型リチウムイオン二次電池を用いて、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例8>
実施例7と同様にラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を作製した(図8)。ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の主要部を、実施例5に示した角型の熱媒体循環容器17に収容し、断熱性を高めたラミネート型リチウムイオン二次電池とした。このラミネート型リチウムイオン二次電池を使用して、実施例7と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例7と同様にラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を作製した(図8)。ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の主要部を、実施例5に示した角型の熱媒体循環容器17に収容し、断熱性を高めたラミネート型リチウムイオン二次電池とした。このラミネート型リチウムイオン二次電池を使用して、実施例7と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例9>
実施例7と同様にラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を作製した(図9)。ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けたラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の底面及び側面に、実施例7と同様に断熱材15を貼り合わせて、断熱性を高めた角型リチウムイオン二次電池とした。この角型リチウムイオン二次電池を用いて、実施例7と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例7と同様にラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を作製した(図9)。ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けた。ヒーター11を巻き付けたラミネート型リチウムイオン二次電池本体21の底面及び側面に、実施例7と同様に断熱材15を貼り合わせて、断熱性を高めた角型リチウムイオン二次電池とした。この角型リチウムイオン二次電池を用いて、実施例7と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例3>
実施例7と同様に作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を、保温性を持たせることなく、実施例7と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例7と同様に作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を、保温性を持たせることなく、実施例7と同様に終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
表1に示すように、円筒形、角型、ラミネート型の全てのリチウムイオン二次電池において、断熱効果を持たせない場合に比べて、放電容量が7倍以上となった。また、積極的に加熱をした場合には、放電容量が8倍以上となった。また、加熱及び断熱を併用した場合には、加熱のみの場合または断熱のみの場合よりも放電容量比が大きくなった。また、表1からわかるようにラミネート型リチウムイオン二次電池で、特に放電容量比を改善することができた。
次に円筒型リチウムイオン二次電池を組電池としたリチウムイオン二次電池モジュールについて比較実験を行った。
<実施例10>
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1と、円筒形真空断熱容器3とからなる断熱性を高めた円筒型リチウムイオン二次電池を、3列4行に並べて12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図10)。12本の円筒型リチウムイオン二次電池は、図示しない締め付けバンドで外側から締結する。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1と、円筒形真空断熱容器3とからなる断熱性を高めた円筒型リチウムイオン二次電池を、3列4行に並べて12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図10)。12本の円筒型リチウムイオン二次電池は、図示しない締め付けバンドで外側から締結する。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例11>
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1を、モジュール用熱媒体循環容器23(図11)に12本収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした。モジュール用熱媒体循環容器23は、3列4行の12個の円筒形の収容部24を有しており、この収容部に円筒形リチウムイオン二次電池本体1の主要部がそれぞれ収容される。モジュール用熱媒体循環容器23は、実施例2の円筒形熱媒体循環容器5と同様にステンレスにより構成してもよいが、樹脂成形品により形成してもよい。いずれにしてもモジュール用熱媒体循環容器23の内部には、熱媒体が循環可能な循環路が形成されている。モジュール用熱媒体循環容器23の周壁部には、入口ポート及び出口ポートが形成されており、入口ポートには熱媒体導入ホース7が接続され、出口ポートには熱媒体排出ホース9が接続されている。また図示していないが、収容部24に収容された円筒形リチウムイオン二次電池本体1の電池缶の温度を測定する温度センサが収容部24内に配置されている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1を、モジュール用熱媒体循環容器23(図11)に12本収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした。モジュール用熱媒体循環容器23は、3列4行の12個の円筒形の収容部24を有しており、この収容部に円筒形リチウムイオン二次電池本体1の主要部がそれぞれ収容される。モジュール用熱媒体循環容器23は、実施例2の円筒形熱媒体循環容器5と同様にステンレスにより構成してもよいが、樹脂成形品により形成してもよい。いずれにしてもモジュール用熱媒体循環容器23の内部には、熱媒体が循環可能な循環路が形成されている。モジュール用熱媒体循環容器23の周壁部には、入口ポート及び出口ポートが形成されており、入口ポートには熱媒体導入ホース7が接続され、出口ポートには熱媒体排出ホース9が接続されている。また図示していないが、収容部24に収容された円筒形リチウムイオン二次電池本体1の電池缶の温度を測定する温度センサが収容部24内に配置されている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
また、実施例2と同じように、熱媒体は、水またはシリコーンオイルにより構成されており、外部熱源により50〜70℃に加熱されて、熱媒体導入ホース7からモジュール用熱媒体循環容器23の内部に導入されて、モジュール用熱媒体循環容器23内を循環し、熱媒体排出ホース9から排出される。
モジュール用熱媒体循環容器23により、収容した12本の円筒形リチウムイオン二次電池本体1の温度が50℃以上になるように熱媒体を循環させて、実施例10と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例12>
実施例3と同様に、実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1の外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けてステンレス製の円筒形真空断熱容器3に収容した円筒形リチウムイオン二次電池を、3列4行に並べて、収納ケース14内に収納して12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図12)。なお収納ケース14は、ステンレス製である。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて実施例10と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例3と同様に、実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1の外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けてステンレス製の円筒形真空断熱容器3に収容した円筒形リチウムイオン二次電池を、3列4行に並べて、収納ケース14内に収納して12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図12)。なお収納ケース14は、ステンレス製である。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて実施例10と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例4>
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1を3列4行に並べて、12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなる保温性をも持たないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて実施例10と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例1で作成した円筒形リチウムイオン二次電池本体1を3列4行に並べて、12本の円筒型リチウムイオン二次電池からなる保温性をも持たないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて実施例10と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
次に角型リチウムイオン二次電池を組電池としたリチウムイオン二次電池モジュールについて比較実験を行った。
<実施例13>
実施例4で作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を6個横に並べて、組電池を作り、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。この組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、実施例4と同様に、断熱材15を貼り合わせて、角型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図13)。このモジュールでも、正極六角ナット14A及び負極六角ナット14Bを露出させている。
実施例4で作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を6個横に並べて、組電池を作り、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。この組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、実施例4と同様に、断熱材15を貼り合わせて、角型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図13)。このモジュールでも、正極六角ナット14A及び負極六角ナット14Bを露出させている。
このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例14>
実施例13で作成した組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体を、モジュール用熱媒体循環容器25に収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした(図14)。モジュール用熱媒体循環容器25は、リチウムイオン二次電池モジュール本体の側壁部と対向する筒状の周壁部25Aと、リチウムイオン二次電池モジュール本体の底壁部と対向する底壁部25Bとを有している。周壁部25A及び底壁部25Bは、それぞれ内部に熱媒体循環路を形成するように対向する二重壁によって構成されており、周壁部25A内の熱媒体循環路及び底壁部25B内の熱媒体循環路は連通している。その結果、モジュール用熱媒体循環容器25の内部には、熱媒体が循環可能な循環路が形成されている。またモジュール用熱媒体循環容器25の内部には、図示しない温度センサが収納されている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。なおモジュール用熱媒体循環容器25は、ステンレスにより形成してもよいし、樹脂材料により成形してもよい。また、実施例5と同じように、熱媒体は、水またはシリコーンオイルにより構成されており、外部熱源により50〜70℃に加熱されて、熱媒体導入ホース7からモジュール用熱媒体循環容器25の内部に導入されて、モジュール用熱媒体循環容器25内を循環し、熱媒体排出ホース9から排出される。
実施例13で作成した組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体を、モジュール用熱媒体循環容器25に収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした(図14)。モジュール用熱媒体循環容器25は、リチウムイオン二次電池モジュール本体の側壁部と対向する筒状の周壁部25Aと、リチウムイオン二次電池モジュール本体の底壁部と対向する底壁部25Bとを有している。周壁部25A及び底壁部25Bは、それぞれ内部に熱媒体循環路を形成するように対向する二重壁によって構成されており、周壁部25A内の熱媒体循環路及び底壁部25B内の熱媒体循環路は連通している。その結果、モジュール用熱媒体循環容器25の内部には、熱媒体が循環可能な循環路が形成されている。またモジュール用熱媒体循環容器25の内部には、図示しない温度センサが収納されている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。なおモジュール用熱媒体循環容器25は、ステンレスにより形成してもよいし、樹脂材料により成形してもよい。また、実施例5と同じように、熱媒体は、水またはシリコーンオイルにより構成されており、外部熱源により50〜70℃に加熱されて、熱媒体導入ホース7からモジュール用熱媒体循環容器25の内部に導入されて、モジュール用熱媒体循環容器25内を循環し、熱媒体排出ホース9から排出される。
モジュール用熱媒体循環容器25により、収容したリチウムイオン二次電池モジュール本体の温度が50℃以上になるように熱媒体を循環させて、実施例13と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例15>
実施例6と同様に、外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けた角型リチウムイオン二次電池本体13を6個横に並べて組電池を構成して、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。このリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、断熱材15を貼り合わせて、角型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図15)。この例でも各角型リチウムイオン二次電池本体13の正極六角ナット14A及び負極六角ナット14Bを露出させている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
実施例6と同様に、外壁面にシート状のヒーター11を巻き付けた角型リチウムイオン二次電池本体13を6個横に並べて組電池を構成して、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。このリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、断熱材15を貼り合わせて、角型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図15)。この例でも各角型リチウムイオン二次電池本体13の正極六角ナット14A及び負極六角ナット14Bを露出させている。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例5>
実施例4で作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を複数個並べて、保温性を持たせないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例4で作成した角型リチウムイオン二次電池本体13を複数個並べて、保温性を持たせないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
次にラミネート型リチウムイオン二次電池を組電池としたリチウムイオン二次電池モジュールについて比較実験を行った。
<実施例16>
実施例7で作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を5個並べて組電池を作り、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。この組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、実施例13と同様に、断熱材15を貼り合わせて、ラミネート型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図16)。このモジュールでも、ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21端子を構成する耳部20A及び20Bは、断熱材15に覆われることなく露出している。
実施例7で作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を5個並べて組電池を作り、この組電池をリチウムイオン二次電池モジュール本体とした。この組電池からなるリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、実施例13と同様に、断熱材15を貼り合わせて、ラミネート型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図16)。このモジュールでも、ラミネート型リチウムイオン二次電池本体21端子を構成する耳部20A及び20Bは、断熱材15に覆われることなく露出している。
このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例17>
実施例16で作成した組電池からなるラミネート型のリチウムイオン二次電池モジュール本体を、実施例14のモジュール用熱媒体循環容器25に収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした(図17)。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
実施例16で作成した組電池からなるラミネート型のリチウムイオン二次電池モジュール本体を、実施例14のモジュール用熱媒体循環容器25に収容してリチウムイオン二次電池モジュールとした(図17)。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。
モジュール用熱媒体循環容器25により、収容したリチウムイオン二次電池モジュール本体の温度が50℃以上になるように熱媒体を循環させて、実施例16と同様に、終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<実施例18>
実施例9と同様に、包装材19の外周面にシート状のヒーター11を巻き付けたラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を5個横に並べて、リチウムイオン二次電池モジュール本体とした。このリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、断熱材15を貼り合わせて、ラミネート型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図18)。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例9と同様に、包装材19の外周面にシート状のヒーター11を巻き付けたラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を5個横に並べて、リチウムイオン二次電池モジュール本体とした。このリチウムイオン二次電池モジュール本体の底面及び側面に、断熱材15を貼り合わせて、ラミネート型リチウムイオン二次電池からなるリチウムイオン二次電池モジュールとした(図18)。モジュール上部には、放熱を防止するため難燃性樹脂からなる図示しない保護カバーを備える。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
<比較例6>
実施例7で作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を複数個並べて、保温性を持たせないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
実施例7で作成したラミネート型リチウムイオン二次電池本体21を複数個並べて、保温性を持たせないリチウムイオン二次電池モジュールとした。このリチウムイオン二次電池モジュールを用いて終止条件4.2V、5時間の定電流定電圧充電および終止条件3.0Vの定電流放電による充放電試験を行った。
表2に示すように、円筒形、角型、ラミネート型の全てのリチウムイオン二次電池モジュールにおいて、断熱効果を持たせない場合に比べて、放電容量が4倍以上となった。また、積極的に加熱をした場合には、放電容量が5倍以上となった。また、加熱及び断熱を併用した場合には、加熱のみの場合または断熱のみの場合よりも放電容量比が大きくなった。特に、円筒型及び角型では、ほぼ設計容量通りの出力を得ることができた。また、表2からわかるようにラミネート型リチウムイオン二次電池で、特に放電容量比を改善することができた。
本発明によれば、電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入されたリチウムイオン電池本体と、保温手段とからリチウムイオン二次電池を構成している。そのため、保温手段がイオン液体である電解液を所定の温度に保温することができるので、イオン液体の粘度が低下し、イオン液体を用いたリチウムイオン二次電池の出力をより高くすることができる。
1 円筒形リチウムイオン二次電池本体
2 一方の端子部
3 円筒形真空断熱容器
3A 周壁部
3B 底壁部
4 他方の端子部
5 円筒形熱媒体循環容器
5A 周壁部
5B 底壁部
5C 熱媒体循環空間
7 熱媒体導入ホース
9 熱媒体排出ホース
11 ヒーター
13 角型リチウムイオン二次電池本体
13A 電池蓋
14A 正極六角ナット
14B 負極六角ナット
15 断熱材
17 角型熱媒体循環容器
19 ラミネート
20A 正極端子
20B 負極端子
21 ラミネート型リチウムイオン二次電池本体
23 モジュール用熱媒体循環容器
2 一方の端子部
3 円筒形真空断熱容器
3A 周壁部
3B 底壁部
4 他方の端子部
5 円筒形熱媒体循環容器
5A 周壁部
5B 底壁部
5C 熱媒体循環空間
7 熱媒体導入ホース
9 熱媒体排出ホース
11 ヒーター
13 角型リチウムイオン二次電池本体
13A 電池蓋
14A 正極六角ナット
14B 負極六角ナット
15 断熱材
17 角型熱媒体循環容器
19 ラミネート
20A 正極端子
20B 負極端子
21 ラミネート型リチウムイオン二次電池本体
23 モジュール用熱媒体循環容器
Claims (14)
- 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入されたリチウムイオン電池本体と、
前記電解液を所定の温度に保温する保温手段とを有することを特徴とするイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池。 - 前記保温手段は、前記電池本体の前記電池ケースの全部または主要部を覆う断熱材により構成されているである請求項1に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池。
- 前記保温手段は、前記電解液を直接または間接に加熱する加熱手段をさらに備える請求項2に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池。
- 前記保温手段は、前記電池本体の全部または主要部を収容する収容部と、前記収容部の内部または前記収容部を囲む壁部の内部に配置されて、前記収容部に収容された前記電池ケースを加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器である請求項1に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池。
- 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入された複数のリチウムイオン二次電池からなる組電池と、
前記複数のリチウムイオン二次電池内の前記電解液をそれぞれ所定の温度に保温する保温手段とを有することを特徴とするイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュール。 - 前記保温手段は、前記組電池の少なくとも一部を覆う断熱材により構成されている請求項5に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュール。
- 前記保温手段は、前記複数のリチウムイオン二次電池の前記電池ケースをそれぞれ加熱する複数の加熱手段をさらに備える請求項6に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュール。
- 前記保温手段は、
前記組電池の全部または主要部を収容する収容部と、前記収容部の内部または前記収容部を囲む壁部の内部に配置されて、前記収容部に収容された前記組電池を加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器である請求項6に記載のイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池モジュール。 - 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入されたリチウムイオン二次電池の保温装置であって、
前記保温装置は、前記電池ケースの全部または主要部を覆う断熱材により構成されていることを特徴とするイオン液体を用いたリチウムイオン二次電池の保温装置。 - 前記保温装置は、前記リチウムイオン二次電池の電池ケースの外壁面に貼り付けられて前記電池ケースを加熱するヒーターをさらに備える請求項10に記載のリチウムイオン二次電池の保温装置。
- 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入されたリチウムイオン二次電池の保温装置であって、
前記保温装置は、前記電池本体の全部または主要部を収容する収容部と、前記収容部の内部または前記収容部を囲む壁部の内部に配置されて、前記収容部に収容された前記電池ケースを加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器であることを特徴とするリチウムイオン二次電池の保温装置。 - 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入された複数のリチウムイオン二次電池からなる組電池をするリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置であって、
前記保温装置は、前記組電池の少なくとも一部を覆う断熱材により構成されているであることを特徴とするリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置。 - 前記保温装置は、前記リチウムイオン二次電池の外壁面にそれぞれ貼り付けられて前記リチウムイオン二次電池を加熱することができる複数のヒーターをさらに備える請求項12に記載のリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置。
- 電解液としてイオン液体が電池ケースの内部に注入された複数のリチウムイオン二次電池からなる組電池をするリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置であって、
前記組電池の全部または主要部を収容する収容部と、前記収容部の内部または前記収容部を囲む壁部の内部に配置されて、前記収容部に収容された前記組電池を加熱するように、外部熱源で加熱された熱媒体が循環する循環路とを備えてなる熱媒体循環容器であることを特徴とするリチウムイオン二次電池モジュールの保温装置。
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DE102018206383A1 (de) * | 2018-04-25 | 2019-10-31 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Verfahren zum Betreiben einer Lithiumionenbatterie, Lithiumionenbatterie und Kraftfahrzeug |
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- 2013-03-19 JP JP2014506243A patent/JPWO2013141242A1/ja active Pending
- 2013-03-19 WO PCT/JP2013/057826 patent/WO2013141242A1/ja active Application Filing
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018152157A (ja) * | 2017-03-09 | 2018-09-27 | トヨタ自動車株式会社 | リチウムイオン二次電池の制御システム |
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Publication number | Publication date |
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WO2013141242A1 (ja) | 2013-09-26 |
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