JP5717289B2 - 回路用導電フィルム - Google Patents

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本発明は、回路用導電フィルムに関する。
従来より、液晶ディスプレイや有機EL、有機薄膜太陽電池等には透明電極として、基材フィルム上に導電層をパターン状に設けた回路用導電フィルムが用いられている。
そして、これら回路用導電フィルムは、視認性や発電効率を向上させるために光透過性を高くすることが要求されており、その手段としてパターン状に設けた導電層の線幅を細くする、具体的には10μm以下にすることが望まれている。
しかしながら、基材フィルム上に印刷機を用いて線幅の細い導電層を設ける方法には限界があった。そこで、線幅の細い導電層を基材フィルム上に設ける別の方法として、フォトエッチング法が提案されている。
例えば特許文献1では、粗面化した基材フィルム表面に無電解銅めっきおよび電解銅めっきを行い、その銅めっき層上にレジストパターンを形成し、露出した銅めっきを塩酸/塩化第二鉄系エッチャントで除去することにより、L/S=10μm/10μmの回路用導電フィルムを製造する方法が提案されている。
また、特許文献2では、金属箔の粗化面に第1の重合樹脂材を積層し、金属箔をエッチングで除去して回路パターンを形成し、金属箔を除去した基材の粗化面を覆うように第2の重合樹脂材をコーティングして回路用導電フィルムを製造する方法が提案されている。
その他にも、密着性を向上させるために基材フィルムの表面を粗化し、その粗化面上にスパッタリングで金属膜を設け、その金属膜を物理的に削って回路用導電フィルムを製造する方法も提案されている。
特開2004−276401号公報 特開2009−295874号公報
ところが、上記フォトエッチング法は、金属箔や金属膜との密着性を向上させるために基材フィルム表面を粗化させているので、その粗化面で光が乱反射して光透過性が低下してしまう。
このため、基材フィルム表面を粗化せずに金属箔や金属膜との密着性を確保するため接着剤を使用することが考えられるが、エッチング時に接着剤が除去されず、接着剤と基材フィルムとの屈折率の違いから光透過性が低下してしまう。
そこで本発明は、基材フィルム表面を粗化せず、しかも接着剤を使用しないにも拘わらず、基材フィルムと金属めっき膜との密着性を確保し、更にはフォトエッチング法により金属めっき膜を除去した部分において光透過性と表面平滑性に優れる回路用導電フィルムおよび回路用導電フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材フィルム上にめっき下地層を設け、めっき下地層上に無電解めっき法により金属めっき膜を設け、金属めっき膜をフォトエッチング処理して基材上にパターン状の金属めっき膜を設けた回路用導電フィルムであって、前記めっき下地層は、前記基材フィルムを、ピロールやピロール誘導体及び金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げる工程を含む方法により得られた層であり、前記フォトエッチング処理により金属めっき膜が除去された部分は、基材フィルムの光透過率を100%とした時の値に対して95%以上の光透過率であり、かつ表面粗さRaが50nm以下であることを特徴とする。
本発明の回路用導電フィルムは、基材フィルム表面を粗化せず、しかも接着剤を使用しないにも拘わらず、基材フィルムと金属めっき膜との密着性を確保し、更にはフォトエッチング法により金属めっき膜を除去した部分において光透過性と表面平滑性に優れる。
本発明は、基材フィルム上にめっき下地層を設け、めっき下地層上に無電解めっき法により金属めっき膜を設け、金属めっき膜をフォトエッチング処理して基材上にパターン状の金属めっき膜を設けた回路用導電フィルムであって、前記めっき下地層は、前記基材フィルムを、ピロールやピロール誘導体及び金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げる工程を含む方法により得られた層であり、前記フォトエッチング処理により金属めっき膜が除去された部分は、基材フィルムの光透過率を100%とした時の値に対して95%以上の光透過率であり、かつ表面粗さRaが50nm以下であることを特徴とする。
1)基材フィルム
本発明に使用する基材フィルムとしては、光透過性に優れるものであればよく、好ましくは光透過率が85%の樹脂フィルムが用いられ、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂からなる光透過率に優れたフィルムが用いられる。
前記基材フィルムは、めっき下地層との密着性を向上させるために、基材フィルム表面に親水化処理を行ってもよい。親水化処理としては、乾式処理でもよく、湿式処理でもよい。乾式処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理及びグロー放電処理などの放電処理;オゾン処理;UVオゾン処理;紫外線処理及び電子線処理などの電離活性線処理などが挙げられる。湿式処理としては、例えば、水、アセトンなどの溶媒を用いた超音波処理;アルカリ処理;アンカーコート処理などが挙げられる。これらの処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合せて行ってもよい。
2)めっき下地層
本発明のめっき下地層は、複素環を有する化合物、または複素環を有する化合物および金属塩を含む層である。
本発明の複素環を有する化合物としては、例えば、ピロール、N−メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3−メチルピロール、N−メチル−3−エチルピロール、N−フェニル−3−メチルピロール、N−フェニル−3−エチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トルイルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−アミノピロール、3−ジメチルアミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロール及び3−フェニルナフチルアミノピロール等のピロール誘導体;アニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、o−メトキシアニリン、m−メトキシアニリン、p−メトキシアニリン、o−エトキシアニリン、m−エトキシアニリン、p−エトキシアニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン及びp−メチルアニリン等のアニリン誘導体;チオフェン、3−メチルチオフェン、3−n−ブチルチオフェン、3−n−ペンチルチオフェン、3−n−ヘキシルチオフェン、3−n−ヘプチルチオフェン、3−n−オクチルチオフェン、3−n−ノニルチオフェン、3−n−デシルチオフェン、3−n−ウンデシルチオフェン、3−n−ドデシルチオフェン、3−メトキシチオフェン、3−ナフトキシチオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等のチオフェン誘導体等が挙げられられ、好ましくはピロール、アニリン、チオフェン及び3,4−エチレンジオキシチオフェン等が挙げられ、より好ましくはピロールが挙げられる。
本発明の金属塩としては、酸化剤として機能し且つ無電解めっきの触媒能力を有するものであればよく、例えば、硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、過塩素酸銀、フッ化銀、亜硝酸銀、塩化銀、臭化銀、プロピオン酸銀、酒石酸銀、メチルエチル酢酸銀、トリメチル酢酸銀、炭酸銀、シュウ酸銀、雷酸銀等の銀塩;硝酸銅、硫酸銅、塩化銅、塩素酸銅、過塩素酸銅、臭化銅、酢酸銅、炭酸銅、シュウ酸銅等の銅塩;硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、シュウ酸ニッケル等のニッケル塩;硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム等のパラジウム塩などが挙げられる。この中でも、ハロゲン化物が好ましく、特に塩化パラジウムが好ましい。
本発明のめっき下地層において、複素環を有する化合物および金属塩を含む層を形成する方法としては、以下の(a)乃至(c)のいずれかの方法が挙げられる。
(a)前記基材フィルムを、複素環を有する化合物及び金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げる工程を含む方法、
(b)前記基材フィルムを、複素環を有する化合物を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げた基材フィルムを、前記金属塩を含む水溶液に浸漬する工程を含む方法、
(c)前記基材フィルムを、金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げた基材フィルムを、前記複素環を有する化合物を含む蒸気に接触する工程を含む方法。
前記各方法は、当業者に既知である手段を利用して行うことができる。
前記(a)の方法において、複素環を有する化合物及び金属塩を含む水溶液を調製する場合、複素環を有する化合物と金属塩(=複素環を有する化合物/金属塩)の濃度比は0.1〜80であり、好ましくは0.1〜40である。濃度比が0.1未満であると複素環を有する化合物の酸化状態及び重合化が不十分となり、また金属塩についても還元状態が不十分となるため、無電解めっきの触媒として作用することが困難となる。一方、濃度比が80より大きいと、金属塩が基材上に均一に付着することができないため、その後のめっき処理において、金属めっき膜も均一に形成しない虞があるからである。
また、基材を、複素環を有する化合物及び金属塩を含む水溶液に浸漬させる工程の処理温度は、10℃〜70℃、好ましくは、25℃〜60℃であり、処理時間は、0.1分〜120分、好ましくは20分〜60分である。
前記(b)の方法において、複素環を有する化合物を含む水溶液の濃度は、5×10-4〜0.9Mであり、好ましくは0.01〜0.5Mである。
また、基材を、複素環を有する化合物を含む水溶液に浸漬させる工程の処理温度は、20℃〜50℃、好ましくは、25℃〜40℃であり、処理時間は、0.1分〜50分、好ましくは1分〜40分である。
前記(b)及び(c)の方法において、好ましい、金属塩を含む水溶液としては、0.02%塩化パラジウム−0.01%塩酸水溶液(pH3)である。
また、基材を、金属塩を含む水溶液に浸漬させる工程における処理温度は、20℃〜50℃、好ましくは、25℃〜40℃であり、処理時間は、0.1分〜50分、好ましくは1分〜40分である。
前記(c)の方法において、複素環を有する化合物を含む蒸気としては、複素環を有する化合物を含む水溶液を気化させたものでもよいが、好ましくは複素環を有する化合物そのものを気化させたものである。
また、複素環を有する化合物を含む蒸気に接触させる工程における処理温度は、20℃〜50℃、好ましくは、常温であり、処理時間は、0.1分〜40分、好ましくは1分〜30分であり、処理圧力は、常圧若しくは減圧状態であってもよい。
また、前記複素環を有する化合物を高分子化する際の処理温度は、複素環を有する化合物の種類によって適宜選択されるが、好ましくは10℃〜70℃である。
また、本発明のめっき下地層において、複素環を有する化合物を含む層を形成する方法としては、(d)前記基材フィルムを、複素環を有する化合物と酸化剤とドーパントを含む水溶液に浸漬し、そして引き上げた基材フィルムを、脱ドープ処理する工程を含む方法がある。
また、前記(d)の方法における酸化剤としては、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ二硫酸塩;塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄等の第二鉄塩;過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等の過マンガン酸塩;重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム等の重クロム酸塩などが使用できる。
また、前記(d)の方法におけるドーパントとしては、例えば塩化水素、硫酸、P−トルエンスルホン酸、酢酸、蟻酸等のプロトン酸;過塩素酸銀、過塩素酸ナトリウム等の過塩素酸一価金属塩;P−トルエンスルホン酸ナトリウム、P−トルエンスルホン酸アンモニウム、P−トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム等のP−トルエンスルホン酸を代表するスルホン酸塩などが使用できる。
前記(d)の方法において、複素環を有する化合物と酸化剤とドーパントを含む水溶液に基材フィルムを浸漬することにより、複素環を有する化合物(モノマー)を重合(浸漬重合法)させて、基材フィルム表面に導電性の層を形成する。
そして、本発明のめっき下地層上に無電解めっき法により金属めっき膜を設ける際、めっき下地層は、還元性の層である必要がある。したがって、導電性の層を還元性の層とするために脱ドープ処理が行われる。
脱ドープ処理としては、還元剤、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素化合物、ジメチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、トリエチルアミンボラン等のアルキルアミンボラン、及び、ヒドラジン等を含む溶液で処理して還元する方法、又は、アルカリ性溶液で処理する方法が挙げられる。
3)無電解めっき
上記(a)乃至(c)の方法でめっき下地層が設けられた基材は、金属を析出させるためのめっき液に浸され、これにより無電解めっき膜が形成される。
めっき液としては、通常、無電解めっきに使用されるめっき液であれば、特に限定されない。すなわち、無電解めっきに使用できる金属としては、例えば、銅、金、銀、ニッケル、及びクロム等、全て適用することができるが、銅が好ましい。無電解めっき浴の具体例としては、具体的には、ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)製)等が挙げられる。
無電解めっきの処理温度は、20℃〜50℃、好ましくは30℃〜40℃であり、処理時間は10分〜40分、好ましくは15分〜30分である。
また、上記(d)の方法でめっき下地層を設けられた基材は、無電解めっき法によりめっき物とするが、該無電解めっき法は、通常知られた方法に従って行うことができる。即ち、前記基材を塩化パラジウム等の触媒金属を付着させるための触媒液に浸漬した後、水洗等を行い、無電解めっき浴に浸漬することによりめっき物を得ることができる。
触媒液は、無電解めっきに対する触媒活性を有する貴金属(触媒金属)を含む溶液であり、触媒金属としては、パラジウム、金、白金、ロジウム等が挙げられ、これら金属は単体でも化合物でもよく、触媒金属を含む安定性の点からパラジウム化合物が好ましく、その中でも塩化パラジウムが特に好ましい。好ましい、具体的な触媒液としては、0.05%塩化パラジウム−0.005%塩酸水溶液(pH3)が挙げられる。
処理温度は、20ないし50℃、好ましくは30ないし40℃であり、処理時間は、0.1ないし20分、好ましくは、1ないし10分である。
上記の操作により、塗膜中の還元性の高分子微粒子は、結果的に、導電性の高分子微粒子となる。
上記で処理された基材は、金属を析出させるためのめっき液に浸され、これにより無電解めっき膜が形成される。めっき液としては、通常、無電解めっきに使用されるめっき液であれば、特に限定されない。即ち、無電解めっきに使用できる金属、銅、金、銀、ニッケル等、全て適用することができるが、銅が好ましい。無電解銅めっき浴の具体例としては、例えば、ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)社製)等が挙げられる。
処理温度は、20ないし50℃、好ましくは30ないし40℃であり、処理時間は、1ないし30分、好ましくは、5ないし15分である。
得られためっき物は、該塗膜層中の合成樹脂の融点より低い温度において、数時間以上、例えば、2時間以上養生するのが好ましい。
4)フォトエッチング
上記方法により得られた金属めっき膜上に感光性レジストをコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光、現像を行い、レジストパターンを形成する。続いて、露出した金属めっき膜を塩酸や塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液で除去し、更にレジスト層を剥離して、金属めっき膜の線幅が10μm以下の回路パターンを有する回路用導電フィルムを得ることができる。
また、金属めっき膜を除去した部分の透明性が不足している場合、具体的には基材フィルムの光透過率を100%とした時の値に対して95%未満の場合、10%硝酸セリウムアンモニウムと10%硝酸の混合物等のめっき下地層を除去できるエッチング液を使用して、めっき下地層を除去してもよい。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでない。
[実施例1]
<めっき下地層:(a)基材フィルムを、複素環を有する化合物及び金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げる工程を含む方法>
ピロールモノマー6.5mM、塩化パラジウム水溶液0.25mM、及び塩酸2mMをイオン交換水に加えて、この水溶液を混合した。そして、この混合液へPETフィルム(東洋紡(株)製のコスモシャインA−4100)からなる基材フィルムを30℃で30分間浸漬し、その後、イオン交換水で洗浄し、乾燥させてめっき下地層を形成した。
<無電解めっき>
次に、前記めっき下地層を形成した基材フィルムを、無電解めっき浴:ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)製)に35℃で20分間浸漬後、イオン交換水で洗浄した。これにより表面に0.3μmの膜厚の銅膜を形成した。
<フォトエッチング>
次に、銅膜上に感光性レジストをコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光、現像を行い、レジストパターンを形成した。続いて、露出した銅を塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液で除去し、更にレジスト層を剥離して、L/S=5μm/100μmの回路パターンを形成した回路用導電性フィルムを得た。
[比較例1]
<基材の粗面化>
銅箔の粗化面(Ra=0.59μm)に、PETフィルム(東洋紡(株)製のコスモシャインA−4100)を熱ロールでラミネートを行った。そして、ラミネートした銅箔を塩化第二鉄水溶液で除去し、粗面化したPETフィルムを得た。
<無電解めっき>
粗面化したPETフィルムを、塩化パラジウム0.3g/L、塩化第一錫10g/L、濃硫酸200ml/Lからなる水溶液中に25℃で3分間浸漬し、その後、イオン交換水で洗浄した。続いて、濃硫酸70ml/Lの水溶液中に40℃で3分間浸漬し、その後、イオン交換水で洗浄した。続いて、ATSアドカッパーIW浴(奥野製薬工業(株)製)に35℃で20分間浸漬し、その後、イオン交換水で洗浄した。これにより表面に0.3μmの膜厚の銅膜を形成した。
<フォトエッチング>
次に、銅膜上に感光性レジストをコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光、現像を行い、レジストパターンを形成した。続いて、露出した銅を塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液で除去し、更にレジスト層を剥離して、L/S=5μm/100μmの回路用導電フィルムを形成した。
[比較例2]
<銅張積層板の作製>
ケミットK−1294(東レ(株)製)100重量部、スタフィックス(富士写真フィルム(株)製)20重量部、エピコートEp871(ジャパンエポキシレジン(株)製)50重量部、Ep152(ジャパンエポキシレジン(株)製)50重量部を、モノクロルベンゼンおよびメチルイソブチルケトンの混合溶媒に混合させ、固形分25%の接着剤を作製した。
続いて、作製した接着剤をPETフィルム(東洋紡(株)製のコスモシャインA−4100)へ厚み5μmとなるようにコーティングし、銅箔B−WS(古河電工工業(株)製、Ra=1.2μm)をラミネートし、オーブンにて乾燥させて銅箔積層板を作製した。
<フォトエッチング>
次に、銅膜上に感光性レジストをコーティングし、次いで高圧水銀灯を用いてマスク露光、現像を行い、レジストパターンを形成した。続いて、露出した銅を塩化第二鉄水溶液からなるエッチング液で除去し、更にレジスト層を剥離して、L/S=5μm/100μmの回路用導電フィルムを形成した。
上記方法により得られた実施例1、及び比較例1ないし2の回路用導電フィルムについて、密着性、光透過率、表面粗さの評価試験を行い、その結果を表1に纏めた。尚、密着性、光透過率、表面粗さの評価方法・評価基準は以下の通りである。
・密着性
得られた回路用導電フィルムにセロハンテープを貼り付け、剥離することにより金属めっき膜の密着性を評価した。
金属めっき膜の剥離がない :○
金属めっき膜の剥離がある :×
・光透過率
紫外・可視分光分析装置(日本分光(株)製のV−570)を用いて、フォトエッチング処理により金属めっき膜が除去された部分の光透過率を測定した。尚、表1記載の光透過率は、基材フィルムの光透過率を100%とした時の値に対する数値である。
・表面粗さ
原子間力顕微鏡AFM(セイコーインスツル(株)製のSPA−300)を用いて、フォトエッチング処理により金属めっき膜が除去された部分の表面粗さ:Raを測定した。
Figure 0005717289

Claims (1)

  1. 基材フィルム上にめっき下地層を設け、めっき下地層上に無電解めっき法により金属めっき膜を設け、金属めっき膜をフォトエッチング処理して基材上にパターン状の金属めっき膜を設けた回路用導電フィルムであって、
    前記めっき下地層は、前記基材フィルムを、ピロールやピロール誘導体及び金属塩を含む水溶液に浸漬し、そして引き上げる工程を含む方法により得られた層であり
    前記フォトエッチング処理により金属めっき膜が除去された部分は、基材フィルムの光透過率を100%とした時の値に対して95%以上の光透過率であり、かつ表面粗さRaが50nm以下であることを特徴とする回路用導電フィルム。
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