JP2795236B2 - 印刷配線板の製造方法 - Google Patents
印刷配線板の製造方法Info
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Description
法に関し、特に、絶縁基板を出発材料とし、めっきのみ
で導体回路を形成するアディティブ法による印刷配線板
の製造方法の改良に関する。
けることができる。一つはサブトラクティブ法であり、
銅箔の不要部分を化学処理で選択的に取り除くことによ
り導体パターンと絶縁部を作る方法である。
板上に無電解めっき等によって導電性材料を選択的に析
出させて導体パターンを形成する方法である。
配線板に対する微細パターン化の要求が一段と高まって
いるが、この微細パターン形成において従来から広く適
用されているサブトラクティブ法ではその対応が難し
く、アディティブ法が注目されている。その中で特にフ
ルアディテブ法は、微細パターン形成と低コスト化が両
立できるプロセスとして注目されている。
プロセスの基本としては、CC−4法とAP−II法が
ある。このうちCC−4法は、絶縁基材に無電解めっき
の触媒核が予め含有されているので、触媒付与工程を必
要とせずプロセス的に簡単である。しかしながら、必要
以上の触媒が含有されているためにコスト高となる。
基材を用いるので、材料の選択の自由度は増えるが、触
媒付与工程において、触媒がCC−4法のようによく分
散されないこと、めっきレジストの下に触媒が残存する
ことのため表面抵抗が低下する。
形成した後基板に触媒を付与し、レジスト表面の余分な
触媒を除去する方法(例えば特開平4−118992号
公報参照)、あるいはレジストに撥水性樹脂を使用また
は撥水処理をすることによりレジスト表面に触媒が吸着
しないようにする方法(例えば特開平1−87781号
公報参照)が提案されている。
ため、いずれも十分なものではない。
なされたものであって、めっきレジスト表面への触媒吸
着に基づくめっき析出や表面抵抗の低下を起こすことな
く、しかも低コストでめっきにより微細な配線パターン
を形成することができる印刷配線板の製造方法を提供す
ることを目的としている。
め、本願第1発明は、(a)絶縁基板表面にドーピングに
より導電性となる高分子層を形成する工程と、(b)該高
分子層に所定の物質をドーピングして導電性とする工程
と、(c)該高分子層上において導体回路を形成すべき部
分以外にめっきレジスト膜を形成する工程と、(d)該高
分子層上において前記導体回路を形成すべき部分に電解
めっきにより金属導体を形成する工程と、(e)導電性と
された前記高分子層を脱ドープする工程と、を含むこと
を特徴とする印刷配線板の製造方法を提供する。
にドーピングにより導電性となる高分子層を形成する工
程と、(b)該高分子層に所定の物質をドーピングするこ
とにより導電性にする工程と、(c)該高分子層上におい
て導体回路を形成すべき部分以外にめっきレジスト膜を
形成する工程と、(d)該高分子層上において前記導体回
路を形成すべき部分に電解金属めっきにより下地金属導
体を形成する工程と、(e)導電性とされた前記高分子層
を脱ドープする工程と、(f)前記工程(d)で形成した下地
貴金属導体上に無電解めっき層を形成する工程と、を含
むことを特徴とする印刷配線板の製造方法を提供する。
面にドーピングにより導電性となる高分子層を形成する
工程と、(b)該高分子層に所定の物質をドーピングする
ことにより導電性にする工程と、(c)該高分子層上にお
いて導体回路を形成すべき部分以外にめっきレジスト膜
を形成する工程と、(d)該高分子層上において前記導体
回路を形成すべき部分に電解金属めっきにより下地金属
導体を形成する工程と、(e)導電性とされた前記高分子
層を脱ドープする工程と、(f)前記工程(d)で形成した下
地金属導体上に貴金属置換めっき層を形成する工程と、
(g)前記貴金属置換めっき層上に無電解めっき層を形成
する工程と、を含むことを特徴とする印刷配線板の製造
方法を提供する。
ピングにより導電性となる高分子層を形成する工程と
(b)該高分子層に所定の物質をドーピングすることによ
り導電性にする工程と、(c)該高分子層上の全面に電解
めっき層を形成する工程と、(d)前記電解めっき層をエ
ッチングして導体回路を形成する工程と、(e)導電性と
された前記高分子層を脱ドープする工程と、を含むよう
にしてもよい。
において、前記工程(d)において形成した前記電解めっ
き層上に、無電解めっき層を直接形成するか、又は貴金
属置換めっきした後に無電解めっき層を形成し、その後
工程(e)を行なうようにしてもよい。
法において、前記下地電解貴金属めっきがパラジウムよ
りなる。本願第3、4発明の印刷配線板の製造方法にお
いて前記貴金属置換めっきがパラジウムよりなる。
て以下に説明する。まず本発明の原理・作用を説明す
る。
性となる高分子は、主鎖に発達した共役系を有する一般
に導電性高分子と称されるものである。具体的には、ポ
リアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフ
ラン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン等が挙げられ
る。
溶媒に不溶、かつ不融であるが、フィルム状に得る有効
な手法の一つとして電解重合法がある。これは、基本的
には適当な溶媒に、適当な電解質とモノマーを溶かし、
1対の電極を挿入し、電極間に電圧を印加させて極板上
(多くの場合は陽極板上)にポリマーとして成長させる
方法である。
あるため、絶縁基板上に直接成長させることができな
い。
形成する方法としては二つある。その一つは、導電性高
分子を適当な溶媒に溶解し、これをキャスティングする
方法であり、多くの場合導電性を若干犠牲にして、側鎖
に溶媒に可溶となる置換基が導入される。一例として、
ポリチオフェンを長鎖炭化水素で置換したポリ3ヘキシ
ルチオフェンは、種々の溶媒に可溶であることが知られ
ており、この化合物は上述の電解重合法により得ること
ができる。また、チーグラー系の触媒を用いたポリアセ
チレン誘導体であるポリフェニルアセチレンも種々の溶
媒に可溶である。ポリアニリンは、脱ドープ状態では可
溶性であるという報告があり、酸化条件下でアニリンの
化学酸化重合を行い、重合物をアンモニア水で脱ドーピ
ングすることによりN−メチルピロリドン(NMP)に
可溶化できる。
得る有効な方法がある。ポリピロール、ポリチオフェ
ン、ポリフラン、ポリセレノファン等は、FeCl3、
RuCl3、MoCl5を始めとする遷移金属ハライドを
用いて重合できることが知られており、絶縁基板の表面
に前記触媒の溶液を塗布し、溶媒を蒸発、乾燥後、モノ
マー蒸気に曝すと、高分子がフィルム状に形成できるこ
とが報告されている。特に高導電率が得られるポリピロ
ール、ポリチオフェンが好適である。
状態では半導体あるいは絶縁体的性質を示す。これに微
量のドーパントと称する物質とドーピングすると導電率
は著しく上昇する。ドーパント物質にはp型ドーパント
と呼ばれるI2、Br2、BF3、AsF5、BF4 -、AS
F6 -、ClO4 -等を始めとするアクセプターと、n型ド
ーパントと呼ばれるLi、Na、K、Cs、アルキルア
ンモニウム等を始めとするドナーとがある。
は特に限定されないが、公知のドーパント蒸気に曝す気
相ドーピング、ドーパントイオンを含有する溶液中に浸
潰する液相ドーピング、電気化学的ドーピング、及びイ
オンプランテーション等により行うことができる。
を形成すべき部分以外にめっきレジスト膜を形成する。
これは後述のめっき工程でめっきが析出するのを防止す
るための処理を施す工程である。
のはスクリーン印刷、オフセット印刷等の印刷法により
形成され、より高密度のものはドライフィルム、液状感
光性レジスト等を用いた写真法により形成される。前者
の例としては、太陽インキ製S−22、東京応化工業製
OBZ−4000等があり、後者の例としては、日立化
成工業製ドライフィルムフォテックSR−3000等が
ある。
体回路を形成すべき部分にめっきにより金属導体を形成
する。
所望の厚みまで厚付けすることができる(請求項1参
照)。
き層を形成し、該下地の貴金属めっき層を触媒核として
無電解めっきにより所望の厚みまで厚付けすることもで
きる(請求項2参照)。
属であるCuやNi等を下地金属層として設け、この表
面に貴金属置換めっきを施し、該層を触媒核として無電
解めっきにより所望の厚みまで厚付けすることもできる
(請求項3参照)。
により薄い金属層を形成し、これをエッチングすること
により、導体回路を形成し、これを無電解めっきにより
厚付けすることもできる(請求項4参照)。
独の場合には、好ましくは、通常の配線の導体用として
コストの点で有利なCuやNiが用いられる。また、無
電解めっきを併用する場合には、触媒核として作用する
下地の貴金属めっきおよび置換めっき用として信頼性に
優れるパラジウムが用いられ、この上にCuやNiを所
望の厚みまで無電解めっきすることが好ましい。
れないが、塩化パラジウム0.0005〜0.005M
/l程度の塩酸酸性水溶液(pH:1〜3程度)中に数
分間浸潰すればよい。
きする場合に一般的に用いられている方法を使用するこ
とができる。例えば、Cuをめっきする場合には、硫酸
銅めっき浴、ピロリン酸銅めっき浴、シアン化銅めっき
浴を、またNiをめっきする場合には、次亜リン酸ナト
リウムや水素化ホウ素ナトリウムを還元剤とした硫酸ニ
ッケルめっき浴あるいは塩化ニッケルめっき浴を使用す
ることができる。
っきの工程中あるいは工程後、好ましくは下地のめっき
層を形成した後に導電性高分子の脱ドープを行う。脱ド
ープの方法は特に限定されないが、適当な温度に加熱し
ながら減圧処理、ドーパントと逆極性の電圧を印加する
電気化学的処理あるいはアンモニアガス等の適当な試薬
による科学的処理、場合によっては電子線照射処理等に
より行うことができる。
ホールを形成することもできる。この場合、前述した後
者の化学的な方法が特に有効である。
すように、絶縁基板101表面にドーピングにより導電性
となる高分子層102を設け(図1(B)参照)、高分子
層102をドーピングした後、レジストパターン103を選択
的に形成し(図1(C)参照)、高分子層102上に電解
めっきにより導体配線パターン104を形成することがで
きる。
っき層104を触媒核として無電解めっきの併用により厚
付けすることも可能である(図1(D)参照)。そし
て、電解めっき終了後、該高分子層102を脱ドープする
ことにより、導電性高分子層は不導体化する。
問題となる、従来のアディティブ法の有するめっきレジ
スト表面への触媒吸着に基づくめっき析出や回路間絶縁
抵抗の低下を起こすことなく、しかも低コストでめっき
により微細な配線パターンを形成することができる。
する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
を形成したFR−4相当の絶縁基板を、グリコールエー
テル系の水溶性溶剤と界面活性剤を含むアルカリ性溶液
中に60℃で5分間処理した後、過マンガン酸カリウム
50g/lと水酸化ナトリウム20g/lを含有する水
溶液中に80℃で10分間浸潰して表面を粗化後、水洗
して100℃で乾燥した。
を基板表面に塗布した後チオフェン蒸気に曝し、ポリチ
オフェン膜を析出させた。これをエタノールで十分洗浄
後24時間真空乾燥した。さらに、これをLiBF4の
ベンゾニトリル溶液が入った電解セル中で、対向電極と
してLi板を挿入して20Vの電圧を印加してアクセプ
ターをドープし、80S/cmの導電性を得た。
トジャパン社製液状レジストLP−15を用いて配線パ
ターンを形成し、該基板の配線パターンに導電性ポリチ
オフェンを電極として、電解銅めっき下地層を約0.5
μm形成した。
Mの塩酸酸性溶液(pH:2)中に基板を1分間浸潰
し、銅にパラジウム置換めっきを行った。その後、液状
レジストを剥離し、基板をアンモニア水中に浸潰してポ
リチオフェンを脱ドーピングし、再び日立化成工業社製
ドライフィルムSR−3000を用いて同一配線パター
ンを形成した。
っき浴KC−500にて無電解銅めっきを72℃で約6
時間行い、35μm厚の銅メッキを析出させた。
1013Ωと良好であった。
Cl3の水溶液を塗布し、これをピロール蒸気に曝し、
ポリピロールを析出させた後、触媒を除去し、LiCl
04のアセトニトリル溶液中で3Vの電圧を印加するこ
とにより、30S/cmの導電率を有するポリピロール
膜を得た。
ルダーレジストS−22を用いてパターニング後、電解
パラジウムめっきにより下地パラジウム層を概ね0.5
μm形成した後、ジャパンエナジー社製無電解銅めっき
浴KC−500にて無電解銅めっきを72℃で約6時間
行い、35μm厚の銅めっきを析出させた。
気化学的に脱ドーピングすることにより、絶縁性とし
た。
めっき析出は認められず、スルーホールを含めて所定の
導体パターンが形成され、また表面抵抗値も5×1013
Ωと良好であった。
絶縁基板表面にドーピングにより導電性となる高分子層
を設け、ドーピングし、該高分子層上に電解めっき単独
あるいは無電解めっきを併用することにより導体配線パ
ターンを形成後、該高分子層を脱ドープすることによ
り、高密度配線板を製造する際に問題となる従来のアデ
ィティブ法の有するめっきレジスト表面への触媒吸着に
基づくめっき析出や回路間絶縁抵抗の低下を起こすこと
なく、しかも低コストで微細な配線パターンを形成する
ことができる。
Claims (8)
- 【請求項1】(a) 絶縁基板表面にドーピングにより導電性となる高分
子層を形成する工程と、(b) 該高分子層に所定の物質をドーピングして導電性と
する工程と、(c)該高分子層上において導体回路を形成すべき部分以
外にめっきレジスト膜を形成する工程と、 (d)該高分子層上において前記導体回路を形成すべき部
分に電解めっきにより金属導体を形成する工程と、 (e)導電性とされた前記高分子層を脱ドープする工程
と、 を含む ことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 【請求項2】(a) 絶縁基板表面にドーピングにより導電性となる高分
子層を形成する工程と、(b)該高分子層に所定の物質をドーピングすることによ
り導電性にする工程と、 (c)該高分子層上において導体回路を形成すべき部分以
外にめっきレジスト膜を形成する工程と、 (d)該高分子層上において前記導体回路を形成すべき部
分に 電解金属めっきにより下地金属導体を形成する工程
と、 (e)導電性とされた前記高分子層を脱ドープする工程
と、 (f)前記工程(d)で形成した 下地貴金属導体上に無電解め
っき層を形成する工程と、 を含む ことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 【請求項3】(a) 絶縁基板表面にドーピングにより導電性となる高分
子層を形成する工程と、(b)該高分子層に所定の物質をドーピングすることによ
り導電性にする工程と、 (c)該高分子層上において導体回路を形成すべき部分以
外にめっきレジスト膜を形成する工程と、 (d)該高分子層上において前記導体回路を形成すべき部
分に 電解金属めっきにより下地金属導体を形成する工程
と、 (e)導電性とされた前記高分子層を脱ドープする工程
と、 (f)前記工程(d)で形成した 下地金属導体上に貴金属置換
めっき層を形成する工程と、 (g)前記貴金属置換めっき層上に 無電解めっき層を形成
する工程と、 を含む ことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 【請求項4】 (a)絶縁基板表面にドーピングにより導電性となる高分
子層を形成する工程と (b)該高分子層に所定の物質をドーピングすることによ
り導電性にする工程と、 (c)該高分子層上の全面に電解めっき層を形成する工程
と、 (d)前記電解めっき層をエッチングして導体回路を形成
する工程と、 (e)導電性とされた前記高分子層を脱ドープする工程
と、 を含むことを特徴とする印刷配線板の製造方法。 - 【請求項5】前記工程(d)において形成した前記電解め
っき層上に、無電解めっき層を直接形成するか、又は貴
金属置換めっきした後に無電解めっき層を形成し、その
後工程(e)を行なうことを特徴とする請求項4記載の印
刷配線板の製造方法。 - 【請求項6】前記下地電解貴金属めっきがパラジウムで
あることを特徴とする請求項2記載の印刷配線板の製造
方法。 - 【請求項7】前記貴金属置換めっきがパラジウムである
ことを特徴とする請求項3又は4記載の印刷配線板の製
造方法。 - 【請求項8】絶縁基板に1つ以上のスルーホールが設け
られており、該スルーホール孔内を も含む表面上に前記
所定の物質をドーピングすることにより導電性となる高
分子層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
か一に記載の印刷配線板の製造方法。
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JP7297882A Expired - Fee Related JP2795236B2 (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 印刷配線板の製造方法 |
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1995
- 1995-10-20 JP JP7297882A patent/JP2795236B2/ja not_active Expired - Fee Related
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