JPH06220685A - 絶縁体のめっき方法およびそれによってめっきされたプリント配線板 - Google Patents
絶縁体のめっき方法およびそれによってめっきされたプリント配線板Info
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- JPH06220685A JPH06220685A JP2714493A JP2714493A JPH06220685A JP H06220685 A JPH06220685 A JP H06220685A JP 2714493 A JP2714493 A JP 2714493A JP 2714493 A JP2714493 A JP 2714493A JP H06220685 A JPH06220685 A JP H06220685A
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- polymer compound
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- conductive polymer
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 1分子当たり2個以上のアニオン基を有する
化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高分子
化合物を、めっき前処理された絶縁体上に被覆した後、
電気めっきを行う。 【効果】 本発明によれば、高い精度と信頼性が要求さ
れるスルーホールめっきなどに対しても、信頼性が大幅
に向上した電気めっきを速いめっき速度で実現すること
ができる。
化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高分子
化合物を、めっき前処理された絶縁体上に被覆した後、
電気めっきを行う。 【効果】 本発明によれば、高い精度と信頼性が要求さ
れるスルーホールめっきなどに対しても、信頼性が大幅
に向上した電気めっきを速いめっき速度で実現すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアニリンやポリピ
ロールなどの導電性高分子化合物をめっき下地材として
用いる絶縁体の直接電気めっき方法及びこのめっき方法
によって得られるプリント配線板に関する。
ロールなどの導電性高分子化合物をめっき下地材として
用いる絶縁体の直接電気めっき方法及びこのめっき方法
によって得られるプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
電子機器の発達に伴ってプリント配線板の需要は高まる
一方であり、特に最近では電子部品の集積度はますます
高まる傾向にあり、多重積層板が使用されるケースも増
加している。これに伴ってプリント配線板に対する高い
信頼性及びプリント配線板を製造する際の環境に対する
安全性についての要求も急速に高まっている。
電子機器の発達に伴ってプリント配線板の需要は高まる
一方であり、特に最近では電子部品の集積度はますます
高まる傾向にあり、多重積層板が使用されるケースも増
加している。これに伴ってプリント配線板に対する高い
信頼性及びプリント配線板を製造する際の環境に対する
安全性についての要求も急速に高まっている。
【0003】ところで、プリント配線板を製造する場
合、内外層回路相互間の導通を可能とするために、絶縁
性基板にスルーホールを穿ち、このスルーホール内壁を
金属めっきすることが必要である。この場合、従来はホ
ルムアルデヒドなどを還元剤として用いた無電解銅めっ
き法が採用されていたが、ホルムアルデヒドは発ガン性
が懸念される化合物であり、このためこの無電解銅めっ
き法に替って、安全性の高いダイレクトプレーティング
(直接電気めっき)法が種々提案されている。例えば、
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
をめっきの下地材として用いた方法(欧州特許4131
09、欧州特許417750、WO89/08375、
英国特許2243838各号明細書参照)などが提案さ
れている。
合、内外層回路相互間の導通を可能とするために、絶縁
性基板にスルーホールを穿ち、このスルーホール内壁を
金属めっきすることが必要である。この場合、従来はホ
ルムアルデヒドなどを還元剤として用いた無電解銅めっ
き法が採用されていたが、ホルムアルデヒドは発ガン性
が懸念される化合物であり、このためこの無電解銅めっ
き法に替って、安全性の高いダイレクトプレーティング
(直接電気めっき)法が種々提案されている。例えば、
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
をめっきの下地材として用いた方法(欧州特許4131
09、欧州特許417750、WO89/08375、
英国特許2243838各号明細書参照)などが提案さ
れている。
【0004】しかし、ポリアニリンやポリピロールなど
の導電性高分子化合物をめっきの下地材として用いる
と、比較的安価にスルーホールめっきを施すことができ
ることからコスト的には好ましいが、めっきの信頼性に
問題を残しており、いまだ実用レベルに達していない。
の導電性高分子化合物をめっきの下地材として用いる
と、比較的安価にスルーホールめっきを施すことができ
ることからコスト的には好ましいが、めっきの信頼性に
問題を残しており、いまだ実用レベルに達していない。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
をめっき下地材として用いる絶縁体に対するめっき法で
あって、高い精度と信頼性が要求されるスルーホールめ
っきなどにも適用しうるめっき方法及びこのめっき方法
によって得られるプリント配線板を提供することを目的
とする。
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
をめっき下地材として用いる絶縁体に対するめっき法で
あって、高い精度と信頼性が要求されるスルーホールめ
っきなどにも適用しうるめっき方法及びこのめっき方法
によって得られるプリント配線板を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
はp型半導体であり、ドープ状態で通常プラスに帯電し
ているため、これらをめっき下地材として用いて電気め
っきを行う場合、めっき浴中において金属イオンと上記
導電性高分子化合物との間に静電的な斥力が働き、この
ためめっきの進行が阻害され、ひいてはめっきの信頼性
の低下を招いているのではないかと推察した。
ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子化合物
はp型半導体であり、ドープ状態で通常プラスに帯電し
ているため、これらをめっき下地材として用いて電気め
っきを行う場合、めっき浴中において金属イオンと上記
導電性高分子化合物との間に静電的な斥力が働き、この
ためめっきの進行が阻害され、ひいてはめっきの信頼性
の低下を招いているのではないかと推察した。
【0007】そこで、本発明者らは、本来プラスに帯電
している導電性高分子化合物にアニオン性を付与すべ
く、ドーパントとして1分子当たり2個以上のアニオン
基を有するドーパントを用いることを試み、このような
ドーパントを含有させた導電性高分子化合物を絶縁体被
めっき物のめっき部に被覆して電気めっきを施した場
合、スルーホールめっきなどの高い精度と信頼性が要求
されるめっきに対してもめっき信頼性が大幅に向上する
ことを見出した(特願平4−258984号)。
している導電性高分子化合物にアニオン性を付与すべ
く、ドーパントとして1分子当たり2個以上のアニオン
基を有するドーパントを用いることを試み、このような
ドーパントを含有させた導電性高分子化合物を絶縁体被
めっき物のめっき部に被覆して電気めっきを施した場
合、スルーホールめっきなどの高い精度と信頼性が要求
されるめっきに対してもめっき信頼性が大幅に向上する
ことを見出した(特願平4−258984号)。
【0008】さらに、本発明者らはめっき析出速度の向
上を目指して種々の検討を重ねた。そして、導電性高分
子化合物の被膜組成に着目し、めっきの前後の導電性高
分子化合物の被膜をそれぞれX線マイクロアナライザー
によって分析したところ、めっき後の被膜には めっき
処理によって塩素イオンがドープされていることが分か
った。そこでこの知見をもとに、めっきする前にあらか
じめ導電性高分子化合物に塩素イオンなどのハロゲンイ
オンをドープさせておけば、めっき析出速度が著しく速
くなることを見出し、本発明に到達した。
上を目指して種々の検討を重ねた。そして、導電性高分
子化合物の被膜組成に着目し、めっきの前後の導電性高
分子化合物の被膜をそれぞれX線マイクロアナライザー
によって分析したところ、めっき後の被膜には めっき
処理によって塩素イオンがドープされていることが分か
った。そこでこの知見をもとに、めっきする前にあらか
じめ導電性高分子化合物に塩素イオンなどのハロゲンイ
オンをドープさせておけば、めっき析出速度が著しく速
くなることを見出し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、絶縁体の被めっき部
に導電性高分子化合物の被膜を形成し、該被膜上に電気
めっきを施す絶縁体のめっき方法において、前記絶縁体
の被めっき部を1分子当たり2個以上のアニオン基を有
する化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高
分子化合物で被覆して電気めっきを施すことを特徴とす
る絶縁体のめっき方法、ならびに被めっき部に導電性高
分子化合物の被膜が形成され、該被膜上に電気めっきが
施されたスルーホールを有するプリント配線板におい
て、前記被膜が1分子当たり2個以上のアニオン基を有
する化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高
分子化合物からなることを特徴とするプリント配線板に
関する。
に導電性高分子化合物の被膜を形成し、該被膜上に電気
めっきを施す絶縁体のめっき方法において、前記絶縁体
の被めっき部を1分子当たり2個以上のアニオン基を有
する化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高
分子化合物で被覆して電気めっきを施すことを特徴とす
る絶縁体のめっき方法、ならびに被めっき部に導電性高
分子化合物の被膜が形成され、該被膜上に電気めっきが
施されたスルーホールを有するプリント配線板におい
て、前記被膜が1分子当たり2個以上のアニオン基を有
する化合物とハロゲンイオンとがドープされた導電性高
分子化合物からなることを特徴とするプリント配線板に
関する。
【0010】以下、本発明のめっき方法をさらに詳しく
説明する。
説明する。
【0011】本発明のめっき方法を適用しうる絶縁体の
材質、形状については特に制限されないが、ガラス繊維
とエポキシ樹脂とからなる通常のプリント配線板、多重
積層板をはじめとして、フェノール樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリウレタン樹脂、ガラス、セラミックなどの絶
縁性材料などが挙げられる。
材質、形状については特に制限されないが、ガラス繊維
とエポキシ樹脂とからなる通常のプリント配線板、多重
積層板をはじめとして、フェノール樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリウレタン樹脂、ガラス、セラミックなどの絶
縁性材料などが挙げられる。
【0012】また、導電性高分子化合物の種類も特に制
限されないが、アニリン又はその誘導体のポリマー、ピ
ロール又はその誘導体のポリマー、チオフェン又はその
誘導体のポリマー、アセチレン又はその誘導体のポリマ
ー、ピリジン又はその誘導体のポリマー、ベンゼン又は
その誘導体のポリマー、フラン又はその誘導体のポリマ
ーなどが挙げられる。具体的には、例えばポリアニリ
ン、ポリ(N−アルキルアニリン)、ポリ(o−フェニ
レンジアミン)、ポリピロール、ポリ(N−アルキルピ
ロール)、ポリ(3−アルキルピロール)、ポリチオフ
ェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリフラン、
これらのポリマーの2種類以上のモノマーからなる共重
合体などが挙げられる。これらの中では特にポリアニリ
ンとポリピロールが好ましい。
限されないが、アニリン又はその誘導体のポリマー、ピ
ロール又はその誘導体のポリマー、チオフェン又はその
誘導体のポリマー、アセチレン又はその誘導体のポリマ
ー、ピリジン又はその誘導体のポリマー、ベンゼン又は
その誘導体のポリマー、フラン又はその誘導体のポリマ
ーなどが挙げられる。具体的には、例えばポリアニリ
ン、ポリ(N−アルキルアニリン)、ポリ(o−フェニ
レンジアミン)、ポリピロール、ポリ(N−アルキルピ
ロール)、ポリ(3−アルキルピロール)、ポリチオフ
ェン、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリフラン、
これらのポリマーの2種類以上のモノマーからなる共重
合体などが挙げられる。これらの中では特にポリアニリ
ンとポリピロールが好ましい。
【0013】上記導電性高分子化合物にドープされる1
分子当り2個以上のアニオン基を有する化合物は特に限
定はないが、ポリビニルスルフォン酸及びその塩、ポリ
スチレンスルフォン酸及びその塩、ポリ(2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルフォン酸)及び
その塩、ナフィオン(デュポン社登録商標)などのスル
フォン酸基やカルボン酸基などのアニオン基を有するポ
リマー、ベンゼンやナフタレンなどの芳香族系化合物に
スルフォン基、ヒドロキシ基、カルボン酸基などのアニ
オン基を2個以上導入した誘導体などが挙げられる。こ
れらの誘導体の具体例としては、m−ベンゼンジスルフ
ォン酸、o−ベンゼンジスルフォン酸、p−ベンゼンジ
スルフォン酸、1,2−ジヒドロキシ−3,5−ベンゼ
ンジスルフォン酸、2,7−ナフタレンジスルフォン
酸、1,6−ナフタレンジスルフォン酸、1,5−ナフ
タレンジスルフォン酸、2−ナフトール−3,6−ジス
ルフォン酸、ナフタレン−1,3,6−トリスルフォン
酸及びこれらの塩などが挙げられる。
分子当り2個以上のアニオン基を有する化合物は特に限
定はないが、ポリビニルスルフォン酸及びその塩、ポリ
スチレンスルフォン酸及びその塩、ポリ(2−アクリル
アミド−2−メチル−1−プロパンスルフォン酸)及び
その塩、ナフィオン(デュポン社登録商標)などのスル
フォン酸基やカルボン酸基などのアニオン基を有するポ
リマー、ベンゼンやナフタレンなどの芳香族系化合物に
スルフォン基、ヒドロキシ基、カルボン酸基などのアニ
オン基を2個以上導入した誘導体などが挙げられる。こ
れらの誘導体の具体例としては、m−ベンゼンジスルフ
ォン酸、o−ベンゼンジスルフォン酸、p−ベンゼンジ
スルフォン酸、1,2−ジヒドロキシ−3,5−ベンゼ
ンジスルフォン酸、2,7−ナフタレンジスルフォン
酸、1,6−ナフタレンジスルフォン酸、1,5−ナフ
タレンジスルフォン酸、2−ナフトール−3,6−ジス
ルフォン酸、ナフタレン−1,3,6−トリスルフォン
酸及びこれらの塩などが挙げられる。
【0014】上記ドーパントの中では、ポリビニルスル
フォン酸及びその塩、ポリスチレンスルフォン酸及びそ
の塩、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プ
ロパンスルフォン酸)及びその塩、ナフィオン、m−ベ
ンゼンジスルフォン酸及びその塩、1,5−ナフタレン
ジスルフォン酸及びその塩、ナフタレン−1,3,6−
トリスルフォン酸及びその塩、1,2−ジヒドロキシ−
3,5−ベンゼンジスルフォン酸及びその塩などが特に
好ましい。更に好ましくは、ポリビニルスルフォン酸及
びその塩、ポリスチレンスルフォン酸及びその塩、ポリ
(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスル
フォン酸)及びその塩である。なお、ポリマードーパン
トの好ましい分子量の範囲は1000〜1000000
である。
フォン酸及びその塩、ポリスチレンスルフォン酸及びそ
の塩、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プ
ロパンスルフォン酸)及びその塩、ナフィオン、m−ベ
ンゼンジスルフォン酸及びその塩、1,5−ナフタレン
ジスルフォン酸及びその塩、ナフタレン−1,3,6−
トリスルフォン酸及びその塩、1,2−ジヒドロキシ−
3,5−ベンゼンジスルフォン酸及びその塩などが特に
好ましい。更に好ましくは、ポリビニルスルフォン酸及
びその塩、ポリスチレンスルフォン酸及びその塩、ポリ
(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスル
フォン酸)及びその塩である。なお、ポリマードーパン
トの好ましい分子量の範囲は1000〜1000000
である。
【0015】上記導電性高分子化合物にドープされるハ
ロゲンイオンの例としては、F- 、Cl- 、Br- 、I
- が挙げられるが、これらの中ではCl- が特に好まし
い。これらのハロゲンイオンを含む化合物としては、H
F、HCl、HBr、HI及びこれらの塩などが例示さ
れる。
ロゲンイオンの例としては、F- 、Cl- 、Br- 、I
- が挙げられるが、これらの中ではCl- が特に好まし
い。これらのハロゲンイオンを含む化合物としては、H
F、HCl、HBr、HI及びこれらの塩などが例示さ
れる。
【0016】これらの1分子当たり2個以上のアニオン
基を有する化合物とハロゲンイオン(以下、単にドーパ
ントともいう)を上記導電性高分子化合物にドープし、
かつ導電性高分子化合物の被膜を基板等の絶縁体の被め
っき部に形成する方法としては、例えば以下の3つの方
法が挙げられる。
基を有する化合物とハロゲンイオン(以下、単にドーパ
ントともいう)を上記導電性高分子化合物にドープし、
かつ導電性高分子化合物の被膜を基板等の絶縁体の被め
っき部に形成する方法としては、例えば以下の3つの方
法が挙げられる。
【0017】第1の方法は、重合したときに導電性高分
子化合物となるモノマーとドーパントとを含む溶液を導
電性高分子化合物の被膜を形成する材料として用いるも
のであり、前記溶液で絶縁体の被めっき部を被覆すると
同時に被めっき部に吸着された酸化剤によってモノマー
を重合させることにより、上記ドーパントを含む導電性
高分子化合物の被膜が形成される。この場合、絶縁体を
モノマーを含む溶液に浸漬してモノマーを含む溶液で被
めっき部を被覆すると同時にモノマーを重合させた後、
ドーパントを含む溶液に浸漬する方法を採用することも
できる。
子化合物となるモノマーとドーパントとを含む溶液を導
電性高分子化合物の被膜を形成する材料として用いるも
のであり、前記溶液で絶縁体の被めっき部を被覆すると
同時に被めっき部に吸着された酸化剤によってモノマー
を重合させることにより、上記ドーパントを含む導電性
高分子化合物の被膜が形成される。この場合、絶縁体を
モノマーを含む溶液に浸漬してモノマーを含む溶液で被
めっき部を被覆すると同時にモノマーを重合させた後、
ドーパントを含む溶液に浸漬する方法を採用することも
できる。
【0018】上記モノマー及びドーパントを溶解する溶
媒としては、水、アセトニトリル、エタノール、メタノ
ール、プロパノールなどの1種又は2種以上の混合物が
挙げられる。この場合、モノマーの濃度は0.1〜5m
ol/l、1分子あたり2個以上のアニオン基を有する
化合物の濃度は0.01〜5mol/l、ハロゲンイオ
ンの濃度は0.01〜5mol/lとすることが好まし
い。
媒としては、水、アセトニトリル、エタノール、メタノ
ール、プロパノールなどの1種又は2種以上の混合物が
挙げられる。この場合、モノマーの濃度は0.1〜5m
ol/l、1分子あたり2個以上のアニオン基を有する
化合物の濃度は0.01〜5mol/l、ハロゲンイオ
ンの濃度は0.01〜5mol/lとすることが好まし
い。
【0019】第2の方法は、ドーパントを含有する導電
性高分子化合物を溶解した溶液又はその微粒子を分散し
た懸濁液やエマルジョン液を用いてめっきを施す部分に
導電性高分子化合物の被膜を形成する方法である。この
場合、溶媒としては水、アセトニトリル、エタノール、
メタノール、プロパノール、N−メチルピロリドン、ジ
メチルフォルムアミド、ジメチルスルフォキサイド、ク
ロロホルム、ベンゼン、キシレン、トルエン、アセトン
などを使用することができる。またドーパントを含有す
る導電性高分子化合物の濃度は1〜50重量%とするこ
とが好ましい。
性高分子化合物を溶解した溶液又はその微粒子を分散し
た懸濁液やエマルジョン液を用いてめっきを施す部分に
導電性高分子化合物の被膜を形成する方法である。この
場合、溶媒としては水、アセトニトリル、エタノール、
メタノール、プロパノール、N−メチルピロリドン、ジ
メチルフォルムアミド、ジメチルスルフォキサイド、ク
ロロホルム、ベンゼン、キシレン、トルエン、アセトン
などを使用することができる。またドーパントを含有す
る導電性高分子化合物の濃度は1〜50重量%とするこ
とが好ましい。
【0020】第3の方法は導電性高分子化合物へのドー
パントのドーピングを後工程で行うものであり、導電性
高分子化合物溶液で被めっき部を被覆し、これを乾燥さ
せて導電性高分子被膜を形成し、ついでドーパントを含
む溶液に浸漬してドーピングを行う方法である。この方
法は、ドープされていない状態が可溶性でかつドーピン
グが容易なポリアニリンなどの導電性高分子化合物、例
えばアルカリ処理により脱ドープ処理され、N−メチル
ピロリドン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォキサイドなどに可溶なポリアニリン(エメラルディン
ベース)等に適用することができる。
パントのドーピングを後工程で行うものであり、導電性
高分子化合物溶液で被めっき部を被覆し、これを乾燥さ
せて導電性高分子被膜を形成し、ついでドーパントを含
む溶液に浸漬してドーピングを行う方法である。この方
法は、ドープされていない状態が可溶性でかつドーピン
グが容易なポリアニリンなどの導電性高分子化合物、例
えばアルカリ処理により脱ドープ処理され、N−メチル
ピロリドン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォキサイドなどに可溶なポリアニリン(エメラルディン
ベース)等に適用することができる。
【0021】本発明のめっき法を適用しうるめっきプロ
セスは、上記ドーパントを含有する導電性高分子化合物
の被膜を絶縁体の被めっき部に形成し、次いで導電性高
分子被膜上に電気めっき法により金属をめっきするプロ
セスであれば特に限定されないが、スルーホールを有す
るプリント配線板のスルーホールめっきをする場合に特
に好ましいめっきプロセスとしては、以下の3つが挙げ
られる。
セスは、上記ドーパントを含有する導電性高分子化合物
の被膜を絶縁体の被めっき部に形成し、次いで導電性高
分子被膜上に電気めっき法により金属をめっきするプロ
セスであれば特に限定されないが、スルーホールを有す
るプリント配線板のスルーホールめっきをする場合に特
に好ましいめっきプロセスとしては、以下の3つが挙げ
られる。
【0022】第1のめっきプロセスは、下記工程(4)
において上記第1の方法を適用するものである。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)モノマーとドーパントとを含む溶液への浸漬処理 (5)脱脂処理 (6)エッチング (7)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (8)電気めっき (9)乾燥 なお、上記(1)〜(7)の工程において、各工程間に
おいては通常水洗が行われる。ただし、工程(3)、
(4)間においては基板表面に酸化剤が残存する程度に
水洗を行うことが好ましい。
において上記第1の方法を適用するものである。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)モノマーとドーパントとを含む溶液への浸漬処理 (5)脱脂処理 (6)エッチング (7)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (8)電気めっき (9)乾燥 なお、上記(1)〜(7)の工程において、各工程間に
おいては通常水洗が行われる。ただし、工程(3)、
(4)間においては基板表面に酸化剤が残存する程度に
水洗を行うことが好ましい。
【0023】ここで、工程(4)において、モノマーが
重合され、重合と同時に基板表面の被めっき部がドーパ
ントを含む導電性高分子化合物で被覆される。
重合され、重合と同時に基板表面の被めっき部がドーパ
ントを含む導電性高分子化合物で被覆される。
【0024】なお、工程(2)は、工程(3)を円滑に
行うために基板の前処理を行うもので、通常のめっきプ
ロセスで用いられている方法を適用することができる。
行うために基板の前処理を行うもので、通常のめっきプ
ロセスで用いられている方法を適用することができる。
【0025】工程(3)は、通常のめっきプロセスにお
いてはデスミア処理等と呼ばれている工程であり、基板
表面のクリーニングを目的として行われるが、本プロセ
スではその目的に加えて、次の工程(4)で必要とされ
る酸化力を基板表面に与える目的も兼ねている。この工
程(3)で用いる酸化剤としては、過マンガン酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、塩化第2鉄など
の通常の酸化剤を用いることができるが、過マンガン酸
カリウムが特に好適に用いられる。この場合、酸化剤は
0.5〜60重量%の水溶液として用いることが好まし
い。
いてはデスミア処理等と呼ばれている工程であり、基板
表面のクリーニングを目的として行われるが、本プロセ
スではその目的に加えて、次の工程(4)で必要とされ
る酸化力を基板表面に与える目的も兼ねている。この工
程(3)で用いる酸化剤としては、過マンガン酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、塩化第2鉄など
の通常の酸化剤を用いることができるが、過マンガン酸
カリウムが特に好適に用いられる。この場合、酸化剤は
0.5〜60重量%の水溶液として用いることが好まし
い。
【0026】工程(8)の電気めっきに用いる金属とし
ては特に制限はないが、スルーホールめっきの場合、銅
または銅合金を用いることが好ましく、この場合めっき
浴としては硫酸銅めっき浴やピロリン酸めっき浴を用い
ることが好ましい。
ては特に制限はないが、スルーホールめっきの場合、銅
または銅合金を用いることが好ましく、この場合めっき
浴としては硫酸銅めっき浴やピロリン酸めっき浴を用い
ることが好ましい。
【0027】その他工程(1)、(5)、(6)、
(7)、(9)も通常のめっきプロセスに準拠して行う
ことができる。
(7)、(9)も通常のめっきプロセスに準拠して行う
ことができる。
【0028】第2のめっきプロセスは、下記工程(4)
において上記第2の方法を適用するものである。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)被めっき部にドーパントを含有する導電性高分子
化合物を被覆 (5)脱脂処理 (6)エッチング (7)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (8)電気めっき (9)乾燥 ここで、工程(3)で水洗後に基板を乾燥させること
と、工程(4)以外に関しては上記第1のめっきプロセ
スと同様である。
において上記第2の方法を適用するものである。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)被めっき部にドーパントを含有する導電性高分子
化合物を被覆 (5)脱脂処理 (6)エッチング (7)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (8)電気めっき (9)乾燥 ここで、工程(3)で水洗後に基板を乾燥させること
と、工程(4)以外に関しては上記第1のめっきプロセ
スと同様である。
【0029】第3のめっきプロセスは、下記工程
(4)、(5)において上記第3の方法を適用するもの
である。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)被めっき部に導電性高分子化合物を被覆 (5)ドーパントのドーピング (6)脱脂処理 (7)エッチング (8)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (9)電気めっき (10)乾燥 ここで、工程(3)で水洗後に基板を乾燥させること
と、工程(4)、(5)以外に関しては上記第1のめっ
きプロセスと同様である。
(4)、(5)において上記第3の方法を適用するもの
である。 (1)基板のエッチング (2)基板のコンディショニング (3)被めっき部の酸化処理 (4)被めっき部に導電性高分子化合物を被覆 (5)ドーパントのドーピング (6)脱脂処理 (7)エッチング (8)めっき浴組成維持のための前処理液浸漬 (9)電気めっき (10)乾燥 ここで、工程(3)で水洗後に基板を乾燥させること
と、工程(4)、(5)以外に関しては上記第1のめっ
きプロセスと同様である。
【0030】上記3つのめっきプロセスは、上述した絶
縁性材料などからなる基材のすべてに対して適用するこ
とができるが、ガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるプ
リント配線板のめっき、特にスルーホール内壁の銅めっ
きに好適に用いることができる。
縁性材料などからなる基材のすべてに対して適用するこ
とができるが、ガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるプ
リント配線板のめっき、特にスルーホール内壁の銅めっ
きに好適に用いることができる。
【0031】本発明のプリント配線板は、以上のごとき
方法によって電気めっきが施されたものである。なお、
本発明のプリント配線板に形成されている導電性高分子
化合物の被膜の厚さは、0.05〜5μmであるのが好
ましい。
方法によって電気めっきが施されたものである。なお、
本発明のプリント配線板に形成されている導電性高分子
化合物の被膜の厚さは、0.05〜5μmであるのが好
ましい。
【0032】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0033】[実施例1]上述した第1のめっきプロセ
スに従い、アニリンモノマーを用いてめっき試験を行っ
た。
スに従い、アニリンモノマーを用いてめっき試験を行っ
た。
【0034】まず、ガラス繊維強化エポキシ樹脂からな
り、両面を銅で被覆した基板に従来の方法で貫通孔を開
けたものを80℃で5分間、過マンガン酸カリウムを約
60重量%含む水溶液でデスミア処理(酸化処理)し、
水洗した後、アニリン0.4mol/l、硫酸1.0m
ol/l及び数平均分子量70000のポリビニルスル
フォン酸1.0mol/l、塩酸0.1mol/lを含
むアニリンモノマー処理液に10分間浸漬し、めっきを
行う基板表面にポリアニリンの被膜を形成した。
り、両面を銅で被覆した基板に従来の方法で貫通孔を開
けたものを80℃で5分間、過マンガン酸カリウムを約
60重量%含む水溶液でデスミア処理(酸化処理)し、
水洗した後、アニリン0.4mol/l、硫酸1.0m
ol/l及び数平均分子量70000のポリビニルスル
フォン酸1.0mol/l、塩酸0.1mol/lを含
むアニリンモノマー処理液に10分間浸漬し、めっきを
行う基板表面にポリアニリンの被膜を形成した。
【0035】次に、これにめっき浴として硫酸銅めっき
浴を用い、2A/dm2 の電流密度でめっき処理を行っ
たところ、1分で基板表面及びスルーホール内壁に銅が
析出しているのが確認された。
浴を用い、2A/dm2 の電流密度でめっき処理を行っ
たところ、1分で基板表面及びスルーホール内壁に銅が
析出しているのが確認された。
【0036】[実施例2]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにポリスチレ
ンスルフォン酸0.1mol/lを用いたほかは実施例
1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、実施例
1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に短時間で銅
が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにポリスチレ
ンスルフォン酸0.1mol/lを用いたほかは実施例
1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、実施例
1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に短時間で銅
が析出した。
【0037】[実施例3]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにポリ−2−
アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルフォン
酸0.5mol/lを用いたほかは実施例1と全く同様
にしてめっき試験を行ったところ、実施例1と同様に基
板表面及びスルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにポリ−2−
アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルフォン
酸0.5mol/lを用いたほかは実施例1と全く同様
にしてめっき試験を行ったところ、実施例1と同様に基
板表面及びスルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
【0038】[実施例4]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにm−ベンゼ
ンジスルフォン酸0.5mol/lを用いたほかは実施
例1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、実施
例1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に短時間で
銅が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにm−ベンゼ
ンジスルフォン酸0.5mol/lを用いたほかは実施
例1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、実施
例1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に短時間で
銅が析出した。
【0039】[実施例5]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりに1,5−ナ
フタレンジスルフォン酸0.5mol/lを用いたほか
は実施例1と全く同様にしてめっき試験を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に
短時間で銅が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりに1,5−ナ
フタレンジスルフォン酸0.5mol/lを用いたほか
は実施例1と全く同様にしてめっき試験を行ったとこ
ろ、実施例1と同様に基板表面及びスルーホール内壁に
短時間で銅が析出した。
【0040】[実施例6]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにナフタレン
−1,3,6−トリスルフォン酸0.5mol/lを用
いたほかは実施例1と全く同様にしてめっき試験を行っ
たところ、実施例1と同様に基板表面及びスルーホール
内壁に短時間で銅が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりにナフタレン
−1,3,6−トリスルフォン酸0.5mol/lを用
いたほかは実施例1と全く同様にしてめっき試験を行っ
たところ、実施例1と同様に基板表面及びスルーホール
内壁に短時間で銅が析出した。
【0041】[実施例7]ドーパントとして、ポリビニ
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりに1,2−ジ
ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルフォン酸0.5m
ol/lを用いたほかは実施例1と全く同様にしてめっ
き試験を行ったところ、実施例1と同様に基板表面及び
スルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
ルスルフォン酸1.0mol/lの代わりに1,2−ジ
ヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルフォン酸0.5m
ol/lを用いたほかは実施例1と全く同様にしてめっ
き試験を行ったところ、実施例1と同様に基板表面及び
スルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
【0042】[実施例8]アニリンモノマーの代わりに
ピロールモノマーを用いたほかは実施例1と全く同様に
してめっき試験を行ったところ、実施例1と同様に基板
表面及びスルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
ピロールモノマーを用いたほかは実施例1と全く同様に
してめっき試験を行ったところ、実施例1と同様に基板
表面及びスルーホール内壁に短時間で銅が析出した。
【0043】[比較例1]塩酸を加えないほかは実施例
1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、基板表
面及びスルーホール内壁に銅が析出するのに20分以上
を要した。
1と全く同様にしてめっき試験を行ったところ、基板表
面及びスルーホール内壁に銅が析出するのに20分以上
を要した。
【0044】[実施例9]上述した第3のめっきプロセ
スに従い、めっき試験を行った。アニリン0.4mol
/l、硫酸1.0mol/lを含む水溶液に、過硫酸ア
ンモニウムを0.5mol/lとなるように添加し、ポ
リアニリンを製造した。得られたポリアニリン粉末を
1.0mol/lのアンモニア水溶液で処理し、脱ドー
プしたポリアニリン(エメラルディンベース)を製造し
た。このポリアニリン粉末をN−メチルピロリドンに溶
解し、5重量%溶液を調製した。この溶液をガラス繊維
強化エポキシ樹脂からなる基板に塗布し、乾燥させ、基
板表面にポリアニリンの被膜を形成した。次いでこの基
板を硫酸1.0mol/l、ポリビニルスルフォン酸
1.0mol/l及び塩酸0.1mol/lを含む溶液
に10分間浸漬し、ポリアニリン被膜にポリビニルスル
ホン酸と塩酸をドープした。
スに従い、めっき試験を行った。アニリン0.4mol
/l、硫酸1.0mol/lを含む水溶液に、過硫酸ア
ンモニウムを0.5mol/lとなるように添加し、ポ
リアニリンを製造した。得られたポリアニリン粉末を
1.0mol/lのアンモニア水溶液で処理し、脱ドー
プしたポリアニリン(エメラルディンベース)を製造し
た。このポリアニリン粉末をN−メチルピロリドンに溶
解し、5重量%溶液を調製した。この溶液をガラス繊維
強化エポキシ樹脂からなる基板に塗布し、乾燥させ、基
板表面にポリアニリンの被膜を形成した。次いでこの基
板を硫酸1.0mol/l、ポリビニルスルフォン酸
1.0mol/l及び塩酸0.1mol/lを含む溶液
に10分間浸漬し、ポリアニリン被膜にポリビニルスル
ホン酸と塩酸をドープした。
【0045】次に、これにめっき浴として硫酸銅めっき
浴を用い、2A/dm2 の電流値でめっき処理を行った
ところ、1分で基板表面及びスルーホール内壁に銅が析
出しているのが確認された。
浴を用い、2A/dm2 の電流値でめっき処理を行った
ところ、1分で基板表面及びスルーホール内壁に銅が析
出しているのが確認された。
【0046】[比較例2]ポリアニリン被膜のドープ時
に塩酸を添加しなかったほかは実施例9と全く同様にし
てめっき試験を行ったところ、基板表面及びスルーホー
ル内壁に銅が析出するのに、20分以上を要した。
に塩酸を添加しなかったほかは実施例9と全く同様にし
てめっき試験を行ったところ、基板表面及びスルーホー
ル内壁に銅が析出するのに、20分以上を要した。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁体に信頼性とめっ
き速度が大幅に向上した電気めっきを安全に行うことが
できる。また、本発明のめっき方法は高い精度と信頼性
が要求されるプリント基板のスルーホールめっきなどに
も適用しうるものである。
き速度が大幅に向上した電気めっきを安全に行うことが
できる。また、本発明のめっき方法は高い精度と信頼性
が要求されるプリント基板のスルーホールめっきなどに
も適用しうるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大福 英治 東京都昭島市松原町3−10−26−1105 (72)発明者 前田 裕子 東京都昭島市松原町3−10−26−1304 (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57
Claims (2)
- 【請求項1】 絶縁体の被めっき部に導電性高分子化合
物の被膜を形成し、該被膜上に電気めっきを施す絶縁体
のめっき方法において、前記絶縁体被めっき部を1分子
当たり2個以上のアニオン基を有する化合物とハロゲン
イオンとがドープされた導電性高分子化合物で被覆して
電気めっきを施すことを特徴とする絶縁体のめっき方
法。 - 【請求項2】 被めっき部に導電性高分子化合物の被膜
が形成され、該被膜上に電気めっきが施されたスルーホ
ールを有するプリント配線板において、前記被膜が1分
子当たり2個以上のアニオン基を有する化合物とハロゲ
ンイオンとがドープされた導電性高分子化合物からなる
ことを特徴とするプリント配線板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2714493A JPH06220685A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 絶縁体のめっき方法およびそれによってめっきされたプリント配線板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2714493A JPH06220685A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 絶縁体のめっき方法およびそれによってめっきされたプリント配線板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06220685A true JPH06220685A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=12212867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2714493A Pending JPH06220685A (ja) | 1993-01-25 | 1993-01-25 | 絶縁体のめっき方法およびそれによってめっきされたプリント配線板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06220685A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09116256A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-05-02 | Nec Corp | 印刷配線板及びその製造方法 |
JP2019535909A (ja) * | 2016-11-04 | 2019-12-12 | アジュ ユニバーシティー インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーションAjou University Industry−Academic Cooperation Foundation | 伝導性高分子構造体の外部にコーティングされた金属薄膜層を含む耐酸化性ハイブリッド構造体及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-01-25 JP JP2714493A patent/JPH06220685A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09116256A (ja) * | 1995-10-20 | 1997-05-02 | Nec Corp | 印刷配線板及びその製造方法 |
JP2019535909A (ja) * | 2016-11-04 | 2019-12-12 | アジュ ユニバーシティー インダストリー−アカデミック コーオペレイション ファウンデーションAjou University Industry−Academic Cooperation Foundation | 伝導性高分子構造体の外部にコーティングされた金属薄膜層を含む耐酸化性ハイブリッド構造体及びその製造方法 |
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