JP5717044B2 - セラミック電子部品 - Google Patents

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Description

本発明はセラミック電子部品に関し、より詳しくは、Ni−Cu−Zn系フェライト材料を使用した積層インダクタや複合積層部品等のセラミック電子部品に関する。
従来より、Ni−Cu−Zn系フェライト磁器を使用したセラミック電子部品は広く知られており、この種のフェライト材料の開発も盛んに行なわれている。
これらのセラミック電子部品うち、積層型セラミック電子部品は、磁性体部と導電部とが交互に積層された構造となっている。
そして、導電部を形成する導電性材料としては、良好な導電性を有し比較的安価なAgを主成分とした材料(以下、「Ag系材料」という。)を使用するのが望ましく、また、生産性を考慮すると磁性体部と導体部とが同時焼成できるのが望ましい。
しかしながら、Agは融点が962℃と低く、導電部と磁性体部とを同時焼成するためには、900℃以下の低温で焼成できるフェライト材料が望まれる。
一方、フェライト材料を低温焼成させるためには、CuOの含有量を増量させることにより可能となるが、CuOの含有量が多くなると磁気特性の低下を招くおそれがある。
そこで、例えば特許文献1では、モル%で、Feが40.0〜51.0%、CuOが1.0〜10.0%、NiOが38.0〜48.0%、およびZnOが1.0〜10.0%からなる磁性粉末にB−Bi−ZnO系ガラスを1〜25wt%含有させた低温焼成用高周波軟磁性材料が提案されている。
この特許文献1では、所定量のB−Bi−ZnO系ガラスを磁性粉末に含有させることにより、860〜900℃の低温での焼成が可能となり、これによりAgとの同時焼成を可能としている。
特許2923268号公報
しかしながら、特許文献1では、上述したようにB−Bi−ZnO系ガラスを磁性粉末中に含有させているため、焼成処理中にこれらのガラス成分が異常粒成長を引き起こして透磁率の低下等を招き、このため所望の磁気特性を得ることができなくなるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、Ag系材料との同時焼成が可能な900℃以下の低温で焼成してもフェライト磁器は異常粒成長が生じることなく、これにより焼結性や絶縁性が良好なセラミック電子部品を提供することを目的とする。
上述したようにNi−Zn−Cu系フェライト材料を低温焼成させるためにはCuOを増量させることにより可能となるが、CuOを増量させると磁気特性の低下を招くおそれがあることから、CuOの含有量は極力抑制するのが好ましい。
そこで、本発明者らは、Ni−Zn−Cu系フェライト材料を使用して鋭意研究を行ったところ、フェライト材料の主成分であるFeの一部を1.5〜7.5mol%の範囲でMnと置換し、かつ酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気で焼成することにより、CuOの含有量を1.75〜7.0mol%に低減させても、Agとの同時焼成が可能な900℃以下の低温で焼成させることができ、これにより焼結性及び絶縁性の良好なフェライト磁器を得ることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係るセラミック電子部品は、フェライト磁器で形成された磁性体部と、Agを主成分とする導電部とを有し、前記フェライト磁器は、Fe、Mn、ZnO、CuO、及びNiOが、Fe:40〜50mol%、Mn:1.5〜7.5mol%、ZnO:0〜35mol%、CuO:1.75〜7.0mol%、NiO:残部の範囲でそれぞれ含有されると共に、前記Mnは、前記Feの一部を置換する形態で含有され、前記磁性体部と前記導電部とは、酸素濃度が0.1体積%以下の焼成雰囲気で同時焼成されてなり、焼結密度が5.0g/cm 以上であり、かつ比抵抗が1.0×10 Ω・cm以上であることを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品は、前記Mnは、2〜5mol%の範囲で前記Feの一部と置換されていることを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品は、複数の前記磁性体部と複数の前記導電部とが交互に積層されていることを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品は、コイル部品であることを特徴としている。
本発明のセラミック電子部品によれば、フェライト磁器で形成された磁性体部と、Agを主成分とする導電部とを有し、前記フェライト磁器は、Fe、Mn、ZnO、CuO、及びNiOが、Fe:40〜50mol%、Mn:1.5〜7.5mol%(好ましくは、2〜5mol%)、ZnO:0〜35mol%、CuO:1.75〜7.0mol%、NiO:残部の範囲でそれぞれ含有されると共に、前記Mnは、前記Feの一部を置換する形態で含有され、前記磁性体部と前記導電部とは、酸素濃度が0.1体積%以下の焼成雰囲気で同時焼成されてなり、焼結密度が5.0g/cm 以上であり、かつ比抵抗が1.0×10 Ω・cm以上であるので、フェライト材料中にガラス成分を含んでいなくても良好な焼結性を得ることができ、900℃以下の低温で焼成しても良好な絶縁性を確保することができる。しかも、フェライト材料中にガラス成分を含んでいないので、焼成処理中に異常粒成長が生じることもない。
したがって、Ag系材料とフェライト材料とを同時焼成しても、所望の焼結性を有し、かつ比抵抗ρを向上させることができる。具体的には、焼結密度が5.0g/cm以上の良好な焼結性を確保でき、かつ比抵抗ρがlogρで7.0以上(好ましくは、8.0以上)の良好な絶縁性を得ることができる。
また、複数の前記磁性体部と複数の前記導電部とが交互に積層されているので、絶縁性が良好でインピーダンス特性等の電気特性が良好なコイル部品等の積層型の各種セラミック電子部品を得ることができる。
本発明に係るセラミック電子部品としての積層コイル部品の一実施の形態を示す断面図である。 上記積層コイル部品の製造方法を説明するための分解斜視図である。 大気雰囲気中で焼成した場合のCu含有量と焼結密度との関係を示す図である。 酸素濃度0.1体積%の雰囲気中で焼成した場合のCu含有量と焼結密度との関係を示す図である。 Mn置換量と焼結密度との関係を示す図である。 Mn置換量と比抵抗logρとの関係を示す図である。 Mn置換量を1.5mol%とした場合のCu含有量と焼結密度との関係を示す図である。 Mnが無添加の場合のインピーダンス特性の一例を示す図である。 Mn置換量が3.0mol%の場合のインピーダンス特性の一例を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の一実施の形態としてのフェライト磁器は、Fe、ZnO、CuO、及びNiOを含有したNi−Zn−Cu系フェライト材料で形成され、かつFeの一部が1.5〜7.5mol%の範囲でMnと置換され、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気で焼成されている。
また、本実施の形態では、フェライト磁器中のCuO含有量が、1.75〜7mol%となるように配合されている。すなわち、CuO含有量が1.75mol%未満になると、Feの一部をMnで置換しても、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気では焼成させることができない。一方、CuOを7.0mol%を超えて含有させても、焼結密度が飽和して略一定値となる。
そこで、本実施の形態では、CuO含有量を1.75〜7mol%としている。
また、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気で焼成するようにしたのは以下の理由による。
焼成時の酸素濃度を低くすることで、結晶構造中に酸素欠陥が形成され、結晶中に存在するFe、Ni、Cu、Znの相互拡散が促進され、低温焼結性を高めることができる。
しかしながら、焼成雰囲気の酸素濃度が0.1体積%を超えると、結晶構造中の酸素欠陥の形成が不十分となり、低温での焼成が困難になる。
そこで、本実施の形態では、酸素濃度を0.1体積%以下に雰囲気調整して焼成している。
ただし、酸素濃度が0.001体積%未満になると、酸素欠陥が必要以上に形成され、その結果フェライト磁器が半導体化し、比抵抗ρの低下を招くおそれがある。したがって酸素濃度は0.001体積%以上が好ましい。
また、Feの一部を1.5〜7.5mol%の範囲でMnと置換したのは以下の理由による。
酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気で焼成することにより、上述のように焼結性を向上させることができる。しかしながら、フェライト材料の主成分であるFeを酸素濃度の低い還元性雰囲気で焼成すると、FeがFeに還元され、その結果、比抵抗ρの低下を招き、インピーダンス等の電気特性に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、本実施の形態では、Feの一部をMnで置換している。すなわち、Mn−Mnの平衡酸素分圧とFe−Feの平衡酸素分圧との関係から、800℃以上の温度領域では、MnはFeに比べ、より高い酸素分圧で還元性雰囲気となる。したがって、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気では、MnはFeに比べ強還元性雰囲気となり、このためMnが優先的に還元されて焼結を完了させることが可能となる。つまり、MnがFeに比べて優先的に還元されることから、FeがFeに還元される前に焼成処理を完了させることが可能となる。
そして、このようにFeの一部をMnで置換させることにより、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気で焼成しても、Mnが優先的に還元されることから、Feが還元される前に焼結を完了させることが可能となり、これにより比抵抗ρが低下するのを回避でき、絶縁性を向上させることが可能となる。
しかも、Mnはスピネル合成を促進するため焼結性の向上にも寄与し、これによりCuO含有量が少なくとも1.75mol%以上であれば、900℃以下の低温で焼成しても緻密なフェライト磁器を得ることができる。すなわち、フェライト材料中にMnを含有させた場合、Mnは焼成過程で低温でスピネルを合成するためフェライト磁器は緻密化する。そして、これによりCuOは少なくとも1.75mol%以上含有していれば、900℃以下の低温で焼成しても所望の焼結密度を得ることができ、緻密なフェライト磁器を得ることが可能となる。
ただし、Mn置換量が、1.5mol%未満になると、Mnの含有量が過少となるため、所望の比抵抗ρを得ることができず、絶縁性を十分に向上させることができない。
一方、Mn置換量が、7.5mol%を超えると、フェライト磁器中のFeの含有量が過少となるため、却って比抵抗ρが小さくなり、絶縁性低下を招くおそれがある。
そこで、本実施の形態では、Feの一部を1.5〜7.5mol%、好ましくは2〜3mol%の範囲でMnと置換している。
尚、フェライト磁器中のFe、ZnO、及びNiOの各含有量は、特に限定されるものではないが、所望特性を得る観点から、通常は、Fe:40〜50mol%、ZnO:0〜35mol%、NiO:CuO及びMnを除いた残部となるように配合される。
このように本実施の形態では、CuOが1.75〜7.0mol%の範囲で含有されると共に、Feの一部が、1.5〜7.5mol%の範囲でMnと置換され、かつ、酸素濃度が0.1体積%以下の雰囲気で焼結されてなるので、900℃以下の低温での焼成が可能となって焼結性が向上し、比抵抗ρもlogρで7.0以上(好ましくは、8.0以上)の良好な絶縁性を有するフェライト磁器を得ることができる。しかも、フェライト磁器中にガラス成分が含まれていないので、特許文献1のように焼成処理中に異常粒成長が生じることもない。
次に、上記フェライト磁器を使用したセラミック電子部品について詳述する。
図1は、本発明に係るセラミック電子部品としての積層コイル部品の一実施の形態を示す断面図である。
この積層コイル部品は、フェライト素体1が、磁性体部2と、該磁性体部2に埋設されたAg系材料からなるコイル導体(導電部)3とを有している。また、コイル導体3の両端には引出電極4a、4bが形成されると共に、フェライト素体1の両端にはAg等からなる外部電極5a、5bが形成され、該外部電極5a、5bと引出電極4a、4bとが電気的に接続されている。
この積層コイル部品は以下のようにして製造することができる。
まず、セラミック素原料として、Fe、Mn、ZnO、NiO、及びCuOを用意し、これらセラミック素原料を所定量秤量する。
次いで、これらの秤量物を純水及びPSZ(部分安定化ジルコニア)ボール等の玉石と共にポットミルに入れ、湿式で十分に混合粉砕し、蒸発乾燥させた後、800〜900℃の温度で所定時間仮焼する。
次いで、これらの仮焼物に、ポリビニルブチラール系等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤、及びPSZボールと共に、再びポットミルに投入し、十分に混合粉砕し、セラミックスラリーを作製する。
次に、ドクターブレード法等を使用して前記セラミックスラリーをシート状に成形加工し、図2に示すように、所定膜厚の磁性体セラミックグリーンシート(以下、単に「磁性体シート」という。)6a〜6hを作製する。
次いで、これらの磁性体シート6b〜6gが互いに電気的に接続可能となるようにレーザ加工機を使用して磁性体シート6b〜6gの所定箇所にビアホールを形成する。
次に、Ag系材料を主成分としたコイル導体用導電性ペーストを用意する。そして、該導電性ペーストを使用してスクリーン印刷し、磁性体シート6b〜6g上にコイルパターン8a〜8fを形成し、かつ、ビアホールを前記導電性ペーストで充填しビアホール導体7a〜7eを作製する。尚、磁性体シート6b及び磁性体シート6gに形成された各コイルパターン8a、8fには、外部電極と電気的接続が可能となるように引出部8a′、8f′が形成されている。
次いで、コイルパターン8a〜8fの形成された磁性体シート6b〜6gを積層し、これらをコイルパターンの形成されていない磁性体シート6a及び磁性体シート6hで挟持して圧着し、これによりコイルパターン8a〜8fがビアホール導体7a〜7eを介して接続された圧着ブロックを作製する。その後、この圧着ブロックを所定寸法に切断してセラミック積層体を作製する。
次に、このセラミック積層体を所定温度で十分に脱脂した後、酸素濃度が0.1体積%以下となるようにN−Oの混合ガスで雰囲気調整された焼成炉に供給し、850〜900℃で所定時間焼成し、これにより磁性体部2にコイル導体3が埋設されたフェライト素体1を得る。
次に、フェライト素体1の両端部に、Ag等を主成分とした外部電極用導電ペーストを塗布し、乾燥させた後、750℃で焼き付けて外部電極5a、5bを形成し、これにより積層コイル部品が作製される。
このように本実施の形態では、磁性体部2中にCuOを1.75〜7mol%含有させると共に、Feの一部を所定量のMnで置換させることにより、酸素濃度が0.1体積%以下の低酸素雰囲気下、900℃以下の低温でAg系材料とフェライト材料とを同時焼成しても、Mnが優先的に還元されることから、Feが還元される前に焼結を完了させることが可能となる。そしてこれにより比抵抗ρが高く絶縁性の良好なコイル部品を得ることができ、その結果、特定周波数域でピークを有する山形形状のインピーダンス特性を得ることができ、電気特性を向上させることが可能となる。
しかも、上述したように比抵抗ρが高く絶縁性が良好であるので、後工程で電解めっきを行なって外部電極5a、5bの表面にめっき皮膜を形成しても、該めっき皮膜が外部電極5a、5bからはみ出して形成されるのを抑制でき、めっき皮膜の異常成長を回避することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態では、本発明のフェライト磁器を積層コイル部品に使用した場合について説明したが、単板コイル部品や積層LC部品のような積層複合部品に適用できるのはいうまでもない。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
〔試料の作製〕
セラミック素原料として、Fe、ZnO、CuO、及びNiOを用意し、表1のような組成となるように、これらセラミック素原料を秤量した。次いで、これら秤量物を純水及びPSZボールと共にボールミルに入れ、湿式で16時間混合粉砕し、蒸発乾燥させた後、750℃の温度で2時間仮焼した。
これら仮焼物を再びボールミル内で10時間湿式粉砕し、適量のポリビニルアルコール(有機バインダ)を添加した後、加圧プレスを使用し、外径が20mm、内径が12mm、厚みが1mmのリング状試料を作製した。
そして、得られた各試料を大気雰囲気中、又は酸素濃度が0.1体積%に調整されたN−Oの混合ガス雰囲気中、900〜1000℃の温度で2時間焼成させ、試料番号A〜Gのリング状試料を作製した。
〔試料の評価〕
試料番号A〜Gの各リング状試料について、アルキメデス法を使用し、焼結密度(g/cm)を求め、焼結性を評価した。
表1は、試料番号A〜Gの各試料のフェライト組成、焼成温度、各焼成雰囲気(大気及び酸素濃度0.1体積%)における焼結密度を示している。焼結密度が5.0g/cm以上の試料を焼結性が良好と判断した。
Figure 0005717044
表1から明らかなように、フェライト材料を大気雰囲気で焼成した場合は、Agとの同時焼成が可能な900℃で5.0g/cm以上の焼結密度を得るためには、7.0mol%を超えるCuOをフェライト組成中に含有させる必要がある。また、CuOの含有量が低下するに伴い、焼結密度が低下している。
これに対し酸素濃度が0.1体積%の低酸素雰囲気で焼成した場合は、大気雰囲気で焼成した場合に比べ、大きな焼結密度を得ることができ、焼結性が向上することが分かった。
図3及び図4は、CuO含有量と焼結密度の関係を示した図であり、図3が大気雰囲気で焼成した場合、図4が酸素濃度0.1体積%で焼成した場合を示している。横軸はCuOの含有量(mol%)、縦軸が焼結密度(g/cm)である。図中、◇印は焼成温度900℃、□印は焼成温度950℃、△印は焼成温度1000℃をそれぞれ示している。
図3から明らかなように、大気雰囲気で焼成した場合は、CuO含有量を減量することにより、焼結密度が低下し、焼結性が劣化することが分かる。そして、CuO含有量が7.0mol%を超えないと、5.0g/cm以上の焼結密度を確保できないことが分かった。
これに対し図4から明らかなように、酸素濃度0.1体積%で焼成した場合は、大気雰囲気で焼成した場合に比べ、CuO含有量が少なくても焼結密度を大きくできることが分かった。
尚、酸素濃度0.1体積%の低酸素雰囲気下、900℃で焼成した場合でも1.75mol%のCuOを含有させることにより、焼結密度は4.82g/cmとなったが、後述するようにMnを含有させることにより、このMnが焼結性を向上させ、これにより焼結密度を5.0g/cm以上とすることが可能となる。
また、CuOは7.0mol%を超えて含有させても、焼結密度は飽和し略一定になることが分かった。
以上より酸素濃度が0.1体積%の低酸素雰囲気で焼成した場合は、大気雰囲気で焼成した場合に比べ、大きな焼結密度を得ることができることが分かった。
セラミック素原料としてFe、Mn、ZnO、CuO、及びNiOを用意した。そして、表2に示すように各セラミック素原料を秤量し、〔実施例1〕と同様の方法・手順で外径が20mm、内径が12mm、厚みが1mmのリング状試料を作製した。また、同様に加圧プレスを使用し、直径10mm、厚み1mmの円板状試料を作製した。
そして、得られた各試料を酸素濃度が0.1体積%に調整されたN−Oの混合ガス雰囲気中、900℃の温度で2時間焼成させ、試料番号1〜28の各試料を作製した。
試料番号1〜28の各リング状試料について、アルキメデス法を使用し、焼結密度(g/cm)を求め、焼結密度が5.0g/cm以上を焼結性が「良好」と判断した。
また、試料番号1〜10の各円板状試料について、両面に銀を塗布し、焼き付けて電極を形成し、直流電圧50Vを印加して絶縁抵抗(IR)を測定し、この測定値と試料寸法とから比抵抗logρ(Ω・cm)を求めた。そして、比抵抗logρが7.0以上を絶縁性が「良好」と判断した。
表2は、試料番号1〜28の各試料のフェライト組成、焼結密度、及び比抵抗logρを示している。
Figure 0005717044
試料番号1〜14は、試料中のCuO含有量を1.75mol%とした試料である。
試料番号1は、焼結密度が4.82g/cmと低く、比抵抗logρも5.2と低かった。これはMnが無添加であるため、CuO含有量を1.75mol%に抑制した場合は、900℃の焼成温度では所望の焼結性を得ることができず、このため比抵抗logρも低下したものと思われる。
試料番号2は、試料番号1に比べると焼結密度は向上したが、Mn置換量が4.94g/cmと未だ低く、焼結性に劣るため、比抵抗logρも6.2と低かった。
試料番号3は、焼結密度は5.05g/cmとなって焼結性は良好であったが、比抵抗logρは6.9と未だ低かった。これはMn置換量を1mol%に増量したため焼結性は向上したが、未だMn置換量が少ないため、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成してもFeがFeに還元され、このため比抵抗logρが低下したものと思われる。
一方、試料番号9〜14は、焼結密度は5.19〜5.21g/cmと良好であったが、比抵抗logρは4.2〜6.5と低く、しかもこの比抵抗logρはMn置換量が増量するに伴い低下することが分かった。これはMn置換量が増量するに伴い、Feの含有量が低下するため、比抵抗logρの低下を招いたものと思われる。
これに対し試料番号4〜8は、Mn置換量は1.5〜7.5mol%と本発明範囲内であり、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成しても焼結密度は5.09〜5.18g/cmとなって焼結性は良好であり、かつ比抵抗logρは7.1〜9.0となって良好な絶縁性を得ることができた。特に、Mn置換量が2〜5mol%の試料番号5〜7は、比抵抗logρが8.0〜9.0であり高い絶縁性の得られることが分かった。
試料番号15〜28は、試料中のCuO含有量を7.0mol%とした試料である。
試料番号15〜28では、CuO含有量が7.0mol%と多いため、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成しても焼結密度は5.0g/cm以上となり、良好な絶縁性の得られることが分かった。
しかしながら、試料番号15では、比抵抗logρが4.5と低くなった。これはMnが無添加であるため、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成した場合、FeがFeに還元されるため、比抵抗logρが低下したものと思われる。
また、試料番号16、17は、試料番号1に比べると比抵抗logρは高くなったが、それぞれ5.6、6.6と未だ低かった。これはMn置換量が1.0%以下と未だ少なく、このため比抵抗logρを十分に向上させることができなかったものと思われる。
一方、試料番号23〜28は、比抵抗logρは4.1〜6.6と低く、また、試料番号9〜14と同様の理由から、Mn置換量が増量するに伴い、比抵抗logρは低下することが分かった。
これに対し試料番号18〜22は、Mn置換量は1.5〜7.5mol%と本発明範囲内であり、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成しても絶縁性が良好な上に、比抵抗logρも7.2〜8.8となって良好な絶縁性を得ることができた。特に、Mn置換量が2〜5mol%の試料番号19〜21は、比抵抗logρが8.1〜8.8であり高い絶縁性の得られることが分かった。
図5は試料中のMn置換量と焼結密度との関係を示す図であり、△印はCuO含有量が1.75mol%であり、○印はCuO含有量が7.0mol%である。尚、横軸はMn置換量(mol%)、縦軸が焼結密度(g/cm)を示している。
この図5から明らかなように、CuO含有量が1.75mol%の場合はMn置換量が1mol%以上の領域で焼結密度は5.0g/cm以上となり、一方、CuO含有量が7.0mol%の場合はMn置換量に依存することなく5.0g/cm以上の焼結密度を確保できることが分かった。
図6は試料中のMn置換量と比抵抗logρとの関係を示す図であり、△印はCuO含有量が1.75mol%であり、○印はCuO含有量が7.0mol%である。尚、横軸はMn置換量(mol%)、縦軸が比抵抗logρ(Ω・cm)を示している。
この図6から明らかなように比抵抗logρはMn置換量に対し山形形状を有する。すなわちMnが無添加の場合、比抵抗logρは低いがが、Feの一部をMnで置換させ、Mn置換量を増加させると比抵抗logρは上昇する。そして、Mn置換量が3mol%になると、Mnが無添加の場合に比べ3桁以上大きくなった。また、Mn置換量を更に増量させると、比抵抗logρは徐々に低下し、Mn置換量が7.5mol%を超えると7.0未満となることが分かった。
セラミック素原料としてFe、Mn、ZnO、CuO、及びNiOを用意した。そして、フェライト組成の組成比が表3となるように各セラミック素原料を秤量した以外は、〔実施例1〕と同様の方法・手順で試料番号31〜37の試料を作製し、焼結密度を測定した。尚、焼成雰囲気は酸素濃度0.1体積%に調整して行った。
表3は各試料の組成、及び焼結密度を示している。
Figure 0005717044
この表3から明らかなように、試料番号31は、試料中にCuOが含有されていないため、焼結密度が4.65g/cmと低かた。
試料番号32は、試料番号31に比べると焼結密度は大きくなったが、CuO含有量が1.0mol%と少ないため、未だ4.95g/cmと低かった。
試料番号33は、CuO含有量が1.75mol%であり、かつMn置換量が1.5mol%であるので、焼結密度は5.09g/cmと大きくなった。すなわち、酸素濃度0.1体積%の雰囲気下、900℃で焼成した場合、Mnが無添加のときは焼結密度が4.82g/cmとなって5.0g/cm以下であるが(表1、試料番号C参照)、Mn置換量を1.5mol%とすることにより、焼結密度は5.09g/cmに上昇し、5.0g/cm以上となった。これは1.5mol%のMnを含有させることにより、Mnが焼結性を向上させ、これにより焼結体の緻密化が促進され、焼結密度が上昇したものと思われる。
試料番号34は、CuO含有量が2.5mol%であり、かつMn置換量が1.5mol%であるので、試料番号33と同様の理由から、焼結密度は5.12g/cmと大きくなった。
試料番号35、36は、CuO含有量がそれぞれ5.0mol%、7.0mol%であり、かつMn置換量が1.5mol%であるので、焼結密度はCuO含有量に略比例し、5.21g/cm、5.23g/cmと大きくなった。
一方、試料番号37は、試料中のCuO含有量を9.0mol%に増量したが、焼結密度は5.23g/cmとなって試料番号36と同一値となり、緻密性が略飽和状態となることが分かった。
図7は試料中のCuO含有量と焼結密度との関係を示す図であり、横軸はCuO含有量(mol%)、縦軸が焼結密度(g/cm)を示している。
この図7から明らかなようにCuO含有量を増加させるに伴い、焼結密度は大きくなり、CuO含有量が1.75mol%を超えると焼結密度は5.0g/cmを超えるが、CuO含有量が7.0mol%を超えると焼結密度は飽和して略一定値になることが分かる。
〔実施例2〕で使用した試料番号15(Fe:49.0mol%、Mn:0mol%、ZnO:25.0mol%、CuO:7.0mol%、NiO:19.0mol%)及び試料番号20(Fe:46.0mol%、Mn:3.0mol%、ZnO:25.0mol%、CuO:7.0mol%、NiO:19.0mol%)の磁性体シートを用意した。
そして、レーザ加工機を使用し、磁性体シートの所定位置にビアホールを形成した後、Ag粉末、ワニス、及び有機溶剤を含有したAgペーストを磁性体シートの表面にスクリーン印刷し、かつ前記Agペーストをビアホールに充填し、これにより所定形状のコイルパターン及びビアホール導体を形成した。
次いで、コイルパターンの形成された磁性体シートを積層した後、これらをコイルパターンの形成されていない磁性体シートで挟持し、60℃の温度で100MPaの圧力で圧着し、圧着ブロックを作製した。そして、この圧着ブロックを所定のサイズに切断し、セラミック積層体を作製した。
次に、このセラミック積層体を加熱して十分に脱脂した。そしてその後、N−Oの混合ガスにより酸素濃度を0.1体積%に制御した焼成炉にセラミック積層体を投入し、3℃/分の昇温速度で900℃に昇温し、2時間保持して焼成し、これにより磁性体部にコイル導体が埋設されたフェライト素体を作製した。
次に、Ag粉、ガラスフリット、ワニス、及び有機溶剤を含有した外部電極用導電ペーストを用意し、この外部電極用導電ペーストをフェライト素体の両端に塗布して乾燥した後、750℃で焼き付けて外部電極を形成し、これにより試料番号15′、20′の試料を作製した。尚、試料番号15′、20′の各試料の外径寸法は長さ:1.6mm、幅:0.8mm、厚み:0.8mmであり、コイルのターン数は9.5ターンであった。
次に、試料番号15′、20′の各試料について、インピーダンスアナライザ(アジレント・テクノロジー社製、HP4291A)を使用し、インピーダンス特性を測定した。
図8は試料番号15′のインピーダンス特性を示し、図9は試料番号20′のインピーダンス特性を示している。横軸は周波数(Hz)、縦軸はインピーダンス(Ω)である。
試料番号15′は、Mnを含有しておらず、比抵抗ρが低いため、図8から明らかなように、インピーダンスは最大でも300Ω程度であり、所望の高インピーダンスを得ることはできなかった。
これに対し試料番号20′は、Mnの含有量は3mol%であり、Mnを本発明範囲内で含んでいるため、比抵抗ρが大きくなり、その結果、インピーダンス特性も顕著な山形形状を有している。そして、最大で約700Ωの高インピーダンスが得られ、特定周波数域で高いインピーダンスが得られることが分かった。
また、試料番号15′は、比抵抗logρが4.5と低かったため、電解めっき後の外部電極表面にめっき皮膜の異常成長が認められた。
これに対し試料番号20′は、比抵抗logρが8.8と高く良好な絶縁性を有しているので、電解めっき後の外部電極表面にめっき皮膜が異常成長することはなかった。
900℃以下の低温で焼成しても、焼成過程で異常粒成長が生じることもなく焼結性及び絶縁性が良好なフェライト磁器を実現でき、Ag系材料と同時焼成が可能なセラミック電子部品を実現する。
2 磁性体部
3 コイル導体(導電部)

Claims (4)

  1. フェライト磁器で形成された磁性体部と、Agを主成分とする導電部とを有し、
    前記フェライト磁器は、Fe、Mn、ZnO、CuO、及びNiOが、Fe:40〜50mol%、Mn:1.5〜7.5mol%、ZnO:0〜35mol%、CuO:1.75〜7.0mol%、NiO:残部の範囲でそれぞれ含有されると共に、前記Mnは、前記Feの一部を置換する形態で含有され、
    前記磁性体部と前記導電部とは、酸素素濃度が0.1体積%以下の焼成雰囲気で同時焼成されてなり、
    焼結密度が5.0g/cm 以上であり、かつ比抵抗が1.0×10 Ω・cm以上であることを特徴とするセラミック電子部品。
  2. 前記Mnは、2〜5mol%の範囲で前記Feの一部と置換されていることを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品。
  3. 複数の前記磁性体部と複数の前記導電部とが交互に積層されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のセラミック電子部品。
  4. コイル部品であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセラミック電子部品。
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