JP5715751B2 - 吸着ノズルの駆動制御方法 - Google Patents
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昇降可能な移動体と、前記移動体に昇降動作を付与する第一の昇降駆動源と、前記移動体に対して昇降動作可能であると共に先端部で電子部品を吸着する吸着ノズルと、前記吸着ノズルに昇降動作を付与する第二の昇降駆動源と、前記第二の昇降駆動源から前記吸着ノズルに付与される荷重を検出する荷重検出手段と、前記移動体に設けられ前記吸着ノズルの下降を所定の高さで制止する下降ストッパとを備え、前記吸着ノズルに吸着させた前記電子部品を基板に搭載させるヘッドにおける吸着ノズルの駆動制御方法において、
前記吸着ノズルを前記下降ストッパに当接させた状態から前記第二の昇降駆動源により前記吸着ノズルを上昇させ、前記荷重検出手段で検出される荷重に基づいて、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間するときの前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力の最小値を予め確認する駆動力確認工程を備え、
前記駆動力確認工程で確認された前記上昇駆動力の最小値を前記第二の昇降駆動源から付与させた状態で、前記第一の昇降駆動源により前記移動体を下降させて前記吸着ノズルの先端部を前記電子部品又は前記基板に当接させ、
前記荷重検出手段として、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間した状態で前記第二の昇降駆動源が駆動されたときに、検出される荷重の変化が所定範囲内となるものを用い、
前記駆動力確認工程では、前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力を所定ステップ量ずつ変化させ、当該上昇駆動力を変化させる毎に前記荷重検出手段で検出される荷重の変化が前記所定範囲内であるか否かを判定して、当該荷重の変化が連続で前記所定範囲内となる回数が所定回数に達した場合に、前記所定回数だけ変化させる前の前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力を、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間するときの前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力とすることを特徴とする。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、電子部品実装装置100の斜視図である。以下、図示のように、水平面において互いに直交する二方向をそれぞれX軸方向(基板搬送方向)とY軸方向(基板搬送方向との直交方向)とし、これらに直交する鉛直方向をZ軸方向というものとする。
電子部品実装装置100は、基板に各種の電子部品の搭載を行うものであって、図1に示すように、搭載される電子部品を供給する複数の電子部品フィーダー101及び電子部品フィーダー101を複数並べて保持するフィーダーバンク102からなる二組の部品供給部と、X軸方向に基板を搬送する基板搬送手段103と、当該基板搬送手段103による基板搬送経路の途中に設けられた基板に対する電子部品搭載作業を行うための基板保持部104と、複数(この例では三基)の吸着ノズル12をそれぞれ昇降可能に保持する昇降装置10と、各昇降装置10が固定されて電子部品の保持を行うヘッド106と、ヘッド106を二組の部品供給部と基板保持部104とを含んだ作業エリア内の任意の位置に駆動搬送するヘッド移動機構としてのX−Yガントリ107と、ヘッド106に搭載され、吸着ノズル12に吸着された電子部品の撮像を行う複数(この例では三基)の撮像手段としてのCCDカメラ108と、吸着ノズル12に保持された電子部品の垂直下方からの画像をCCDカメラ108により撮像可能とする撮像ミラー120と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段110とを備えている。
図2は、吸着ノズル12の昇降装置10の側断面図である。この図に示すように、吸着ノズル12の昇降装置10は、ヘッド106に固定支持された本体フレーム11と、ノズルホルダ13に保持されて電子部品Cをその先端部で吸着保持する吸着ノズル12と、上下動可能に本体フレーム11に支持された移動体としての可動ブラケット14と、可動ブラケット14を上下方向に駆動する第一の上下動手段20と、可動ブラケット14に設けられると共に当該可動ブラケット14からノズルホルダ13を介して吸着ノズル12を上下方向に沿って駆動する第二の上下動手段30と、吸着ノズル12に負圧を供給する負圧供給手段40と、吸着ノズル12に付与される荷重を検出する荷重検出手段としてのロードセル15と、上下方向に沿った軸を中心に吸着ノズル12の回転角度調節を行う回転角度調節手段50と、上記各構成の動作制御を行う動作制御手段60(図4参照)とを備えている。以下に各部を詳説する。
ボールネジナット24は、可動ブラケット14に固定されており、上下動モータ21の回転駆動により回転角度量に応じて可動ブラケット14の上下方向の位置決めを行う。また、上記エンコーダ22は、その検出信号が動作制御手段60に出力され、動作制御手段60がこれに基づいて可動ブラケット14の現在位置を認識して上下動モータ21の動作制御を行うことを可能としている。
ノズルホルダ13は、後述するノズルシャフト41の下端部に設けられ、下端部に吸着ノズル12が着脱自在に取り付けられた筒状体である。
また、ノズルシャフト41の下部は、可動ブラケット14に設けられた空気軸受け43により鉛直上下方向の軸回りに回転及び上下動可能に支持されている。空気軸受け43は、ノズルシャフト41の下部の外径よりわずかに大きな内径のスリーブであって、ノズルシャフト41との隙間に空気を供給することでノズルシャフト41をその中心位置に保持することができる。かかる空気軸受け43は非接触でノズルシャフト41を支持するので摩擦の発生がなく、ノズルシャフト41を円滑に回転及び上下動させることが可能である。
上記角度調節モータ51とスプラインナット53とは、前述したノズルシャフト41と同心となる位置に配設されており、ノズルシャフト41の上部の外周面はスプラインナット53に嵌合するスプライン軸となっている。かかるスプライン軸とスプラインナット53とによりスプライン構造が構成されている。
これにより、ノズルシャフト41は、角度調節モータ51のトルクが付与されると共に、角度調節モータ51及びスプラインナット53に対して上下動を行うことが可能となっている。
一方、エンコーダ52は角度調節モータ51の出力軸の回転角度量を動作制御手段60に出力しており、これに基づいて動作制御手段60は角度調節モータ51に所定の角度量の回転を生じるように回転駆動制御を行うことを可能としている。その結果、角度調節モータ51の出力軸からスプラインナット52,ノズルシャフト41及びノズルホルダ13を介して吸着ノズル12の回転駆動が行われ、吸着ノズル12の先端部に吸着保持された電子部品Cの向きを調節することが可能である。
なお、動作制御手段60は、電子部品実装装置100の動作制御手段110と一体的に構成してもよい。
続いて、電子部品Cが基板に搭載される際にCPU60bが実行する吸着ノズル12の駆動制御方法について、図5のフローチャート及び図6のタイミングチャートを参照して説明する。これは、CPU60bがROM60aに格納された所定のプログラムを実行することにより行われる処理である。
なお、ここでは、吸着ノズル12が電子部品Cの吸着を行い、角度調節モータ51により吸着ノズル12の先端部の電子部品Cの向きが既に調節されて、基板の搭載位置にヘッド106が搬送された状態にあることを前提とする。
以上により、電子部品Cが基板に搭載される際の吸着ノズル12の駆動制御が終了する。
続いて、上述の吸着ノズル12の駆動制御におけるステップS3でのボイスコイルモータ31の出力V1を予め確認する駆動力確認工程について、図7のフローチャート及び図8のタイミングチャートを参照して説明する。この工程は、CPU60bがROM60aに格納された所定のプログラムを実行することにより行われる処理である。
そして、CPU60bは、この出力値が前回取得した出力値に対して所定のインポジション範囲内に入っているか否かを判定する(ステップT4)。本実施形態では、±4gfを所定のインポジション範囲とする。
そして、ステップT3で取得したロードセル15の出力値が前回取得した出力値に対して所定のインポジション範囲内に入っていた場合には(ステップT4;Yes)、連続で所定のインポジション範囲内に入っていた回数が所定回数に達しているか否かを判定する(ステップT5)。本実施形態では、20回を所定回数とする。
そして、連続で所定のインポジション範囲内に入っていた回数が所定回数に達していた場合には(ステップT5;Yes)、所定回数だけ変化させる前のボイスコイルモータ31の出力値を、上記出力V1として設定する(ステップT6)。つまり、本実施形態では、20回連続で前回との差が±4gfの範囲内に入っていたときの最後のボイスコイルモータ31の出力値V3から、5gf×20回=100gfを引いた値が出力V1となる。
以上の吸着ノズル12の駆動制御方法によれば、つまり吸着ノズル12が下降ストッパから離間するときの上昇駆動力をボイスコイルモータ31に付与させた状態で、吸着ノズル12を下降させて当該吸着ノズル12の先端部を電子部品Cを介して基板に当接させるので、従来と異なり、吸着ノズル12と基板との当接時にボイスコイルモータ31による下方への押圧荷重が電子部品C又は基板に加わることがない。したがって、吸着ノズル12の下降速度を低下させる必要なく、電子部品Cや基板の損傷を防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
14 可動ブラケット(移動体)
15 ロードセル(荷重検出手段)
21 上下動モータ(第一の昇降駆動源)
31 ボイスコイルモータ(第二の昇降駆動源)
43 空気軸受け(下降ストッパ)
106 ヘッド
C 電子部品
Claims (1)
- 昇降可能な移動体と、前記移動体に昇降動作を付与する第一の昇降駆動源と、前記移動体に対して昇降動作可能であると共に先端部で電子部品を吸着する吸着ノズルと、前記吸着ノズルに昇降動作を付与する第二の昇降駆動源と、前記第二の昇降駆動源から前記吸着ノズルに付与される荷重を検出する荷重検出手段と、前記移動体に設けられ前記吸着ノズルの下降を所定の高さで制止する下降ストッパとを備え、前記吸着ノズルに吸着させた前記電子部品を基板に搭載させるヘッドにおける吸着ノズルの駆動制御方法において、
前記吸着ノズルを前記下降ストッパに当接させた状態から前記第二の昇降駆動源により前記吸着ノズルを上昇させ、前記荷重検出手段で検出される荷重に基づいて、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間するときの前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力の最小値を予め確認する駆動力確認工程を備え、
前記駆動力確認工程で確認された前記上昇駆動力の最小値を前記第二の昇降駆動源から付与させた状態で、前記第一の昇降駆動源により前記移動体を下降させて前記吸着ノズルの先端部を前記電子部品又は前記基板に当接させ、
前記荷重検出手段として、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間した状態で前記第二の昇降駆動源が駆動されたときに、検出される荷重の変化が所定範囲内となるものを用い、
前記駆動力確認工程では、前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力を所定ステップ量ずつ変化させ、当該上昇駆動力を変化させる毎に前記荷重検出手段で検出される荷重の変化が前記所定範囲内であるか否かを判定して、当該荷重の変化が連続で前記所定範囲内となる回数が所定回数に達した場合に、前記所定回数だけ変化させる前の前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力を、前記吸着ノズルが前記下降ストッパから離間するときの前記第二の昇降駆動源の上昇駆動力とすることを特徴とする吸着ノズルの駆動制御方法。
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