JP5715515B2 - 樹脂組成物並びにこれを用いた成形体、多層構造体及びバッグインボックス用内容器 - Google Patents
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Description
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーを含有し、
上記(A)成分と、上記(B)成分及び上記(C)成分の合計との質量比〔(A)/((B)+(C))〕が、50/50以上90/10以下であり、
上記(B)成分と上記(C)成分との質量比〔(B)/(C)〕が、50/50以上99/1以下である樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物は、(A)EVOH、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーを特定の質量比で含有する。当該樹脂組成物は、さらにその他の成分を含有していてもよい。
(A)EVOHは、主にエチレン単位とビニルアルコール単位とを有する共重合体である。(A)EVOHは、例えば、エチレンとビニルエステルとからなる共重合体をアルカリ触媒等を用いてケン化して得られる。ビニルエステルとしては、酢酸ビニルが代表的なものとして挙げられるが、その他の脂肪酸ビニルエステル(プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)も使用できる。
(A)EVOHとして、EVOHを(E)炭素−炭素二重結合を有するエポキシ化合物(以下、「(E)エポキシ化合物」と略記することがある。)で変性して得られる(A’)変性エチレン−ビニルアルコール共重合体(以下、「(A’)変性EVOH」と略記することがある。)を用いてもよい。(A’)変性EVOHは結晶化度が低く柔軟であるために、当該樹脂組成物から得られる成形体及び多層積層体は優れた耐屈曲性を有する。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂としては、特に限定されないが、α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン;天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴムなどのゴム;スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系エラストマーなどが挙げられる。これらの中でも、当該樹脂組成物から得られる成形体及び多層構造体の耐屈曲性が向上する観点から、α−オレフィン共重合体及びスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
α−オレフィン共重合体としては、特に限定されるものではなく、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−ブテン共重合体(EB)、プロピレン−ブチレン共重合体(PB)、ブチレン−エチレン共重合体(BE)等を挙げることができる。これらの中でも、柔軟性に優れ、当該樹脂組成物から得られる成形体及び多層構造体の耐屈曲性が向上する観点から、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−ブテン共重合体(EB)が好ましい。
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。スチレン系熱可塑性エラストマーは、通常、ハードセグメントとなるスチレンモノマー重合体ブロック(b1)と、ソフトセグメントとなる共役ジエン化合物重合体ブロック又はその水添ブロック(b2)とを有する。このスチレン系熱可塑性エラストマーの構造としては、b1−b2で表されるジブロック構造、b1−b2−b1若しくはb2−b1−b2で表されるトリブロック構造、b1−b2−b1−b2で表されるテトラブロック構造、又はb1とb2とが計5個以上直鎖状に結合しているポリブロック構造であってもよい。
ポリアミド系熱可塑性エラストマー(C)としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。ポリアミド系熱可塑性エラストマー(C)は、ハードセグメントとなるポリアミドブロック(c1)と、ソフトセグメントとなるポリエーテルブロック(c2)とを有するものが好ましい。
当該樹脂組成物において、(A)EVOH、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーの合計との質量比[(A)/((B)+(C))]は、50/50以上90/10以下である。この範囲は、ガスバリア性と耐屈曲性とを両立する観点から、60/40以上80/20以下であることが好ましく、65/35以上75/35以下であることがより好ましい。(A)EVOHの含有量がこの範囲より少ないと、当該樹脂組成物のマトリックスが(A)EVOHではなくなるためガスバリア性が著しく低下する。また、(A)EVOHの含有量がこの範囲より多いと、耐屈曲性の改善効果が得られにくい。
当該樹脂組成物は、熱安定性や粘度調整の観点で種々の酸や金属塩等の化合物を含有していることが好ましい。この化合物としては、アルカリ金属塩、カルボン酸、リン酸化合物及びホウ素化合物などであり、具体的な例としては次のようなものが挙げられる。なお、これらの化合物は、あらかじめ(A)EVOHと混合した状態のものが用いられる場合がある。
アルカリ金属塩:酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩等
カルボン酸:シュウ酸、コハク酸、安息香酸、クエン酸、酢酸、乳酸等
リン酸化合物:リン酸、亜リン酸等の各種の酸やその塩等
ホウ素化合物:ホウ酸類、ホウ酸エステル、ホウ酸塩、水素化ホウ素類等
酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’, 5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)等
可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エステル等
紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等
帯電防止剤:ペンタエリスリトールモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、ポリエチレンオキシド等
滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレート
当該樹脂組成物の調製方法は、特に限定されないが、(A)EVOH(又はEVOHを主成分として含む樹脂、以下同様)、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーをドライブレンドして溶融混練する方法、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂と(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーとを溶融混練し造粒したペレットを、(A)EVOHにドライブレンドしてから溶融混練する方法、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂と(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー(C)とを(A)EVOHの一部に高濃度で配合して造粒したマスターバッチを作成し、それを残りの(A)EVOHとドライブレンドして溶融混練する方法などが挙げられる。これらの中でも、(A)EVOH、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーをドライブレンドして溶融混練する方法が、各成分を均一にブレンドすることができるため好ましい。
本発明の成形体は、当該樹脂組成物からなる。当該成形体は、ガスバリア性、透明性、溶融成形性等が高く、かつ優れた耐屈曲性を有する。
本発明の多層構造体は、当該樹脂組成物からなる層を少なくとも1層含む多層構造体である。当該多層構造体は、ガスバリア性、透明性、溶融成形性が高く、かつ優れた耐屈曲性を有する。従って、当該多層構造体は、フレキシブルな包装材として有用である。
2層 Ad/E
3層 T/Ad/E、Ad/E/Ad、E/Ad/E
4層 T/Ad/E/Ad、Ad/E/Ad/E
5層 E/Ad/T/Ad/E、T/Ad/E/Ad/T、
Ad/E/Ad/E/Ad、T/Ad/E/Ad/E
6層 T/Ad/E/Ad/E/Ad
7層 T/Ad/E/Ad/E/Ad/T
本発明のバッグインボックス用内容器は、当該多層構造体を備える。当該バッグインボックス用内容器としては、例えば、液体注入口が他の樹脂組成物から成形され、その他の容器本体が当該多層構造体で形成されたものを挙げることができる。なお、内容器全体が当該多層構造体から形成されていてもよい。
DMSO−d6を溶媒とした1H−NMR測定(日本電子製JNM−GX−500型を使用)により求めた。
メルトインデクサ(宝工業製L244)を用い、温度210℃、荷重2160gの条件下で、試料の流出速度(g/10分)を測定し求めた。
(A)EVOH、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーをドライブレンドした後に、以下の条件で溶融混練、造粒、乾燥し、当該樹脂組成物のペレットを得た。
装置:26mmφ二軸押出機(東洋精機製作所製ラボプラストミル15C300)
L/D:25
スクリュー:同方向完全噛合型
ダイスホール数:2ホール(3mmφ)
押出し温度(℃):C1=200、C2〜C5=230、Die=230
回転数:100rpm
吐出量:約5kg/hr
乾燥:熱風乾燥80℃/6hr
得られた樹脂組成物を以下の条件で製膜し、厚み20μmの単層フィルムを得た。
装置:20mmφ単軸押出機(東洋精機製作所製ラボプラストミル15C300)
L/D:20
スクリュー:フルフライト
ダイ:300mmコートハンガーダイ
押出し温度(℃):C1=200、C2〜C5=230、Die=230
スクリーン:50/100/50
冷却ロール温度:80℃
引取り速度:3.0〜3.5m/分
フィルム厚み:20μm
得られた20μmのフィルムを20℃/65%RHの条件下で調湿したのち、理学工業製のゲルボフレックステスターを使用し、屈曲性の測定を行った。具体的には、まず、12インチ×8インチのフィルムを直径3.5インチの円筒状とした。この両端を把持し、初期把持間隔7インチ、最大屈曲時の把持間隔1インチ、ストロークの最初の3.5インチで角度440度のひねりを加え、その後2.5インチは直進水平運動である動作の繰り返しからなる往復運動を40回/分の早さで行った。最初のピンホールが発生するまでの屈曲回数について測定した。
得られた厚み20μmのフィルムを用いて、ASTM D1003−61に準じて、ポイック積分球式光線透過率・全光線反射率計(村上色彩技術研究所製HR−100型)を使用し、内部ヘイズ値を測定した。
得られた厚み20μmのフィルムを20℃/65%RHの条件下で調湿したのち、酸素透過度測定装置(Modern Control製OX−Tran2/20)を使用し、20℃/65%RHの条件下で酸素透過度(OTR)を測定した。
(A)EVOHとしてEVOH(クラレ製、エチレン含有量32モル%、ケン化度99モル%以上、MFR3.7g/10分(210℃、2160g荷重))70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂としてSEBS(旭化成ケミカルズ製タフテックH1041、スチレンモノマー重合体ブロック含有率30質量%、MFR1.8g/10分(210℃、2160g荷重))25質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー(C)としてPA6−PTMGブロック共重合体(アルケマ製ぺバックスMP1878、MFR11.8g/10分(210℃、2160g荷重))5質量部をドライブレンドし、上述した方法により、二軸押出機を使用して溶融混練、造粒し、熱風乾燥機にて80℃/6hr乾燥させ、樹脂組成物(1)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(1)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(1)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(1)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を、上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
(A)EVOHとしてEVOH(クラレ製、エチレン含有量27モル%、ケン化度99モル%以上、MFR4.0g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(2)(MFR4.8g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(2)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(2)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(2)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH50質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂40質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー10質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(3)(MFR7.6g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(3)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(3)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(3)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH90質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂8質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー2質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(4)(MFR3.8g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(4)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(4)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(4)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH60質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂30質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー10質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(5)(MFR6.4g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(5)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(5)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(5)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH80質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂15質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー5質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(6)(MFR4.1g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(6)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(6)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(6)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂15質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー15質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(7)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(7)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(7)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(7)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂29質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー1質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(8)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(8)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(8)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(8)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂20質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー10質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(9)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(9)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(9)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(9)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂8質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー28質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(10)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(10)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(10)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(10)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂としてスチレン含有量の異なるSEBS(旭化成ケミカルズ製タフテックH1043、スチレンモノマー重合体ブロック含有率67質量%、MFR0.18g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(11)(MFR4.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(11)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(11)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(11)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂としてEP(三井化学製タフマーP0280、MFR3.8g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(12)(MFR3.4g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(12)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(12)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(12)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂としてEB(三井化学製タフマーA4085、MFR2.9g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(13)(MFR3.4g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(13)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(13)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(13)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーとしてPA6−PEGブロック共重合体(アルケマ製MH1657、MFR29.1g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(15)(MFR5.0g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(14)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(14)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(14)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂20質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー10質量部とした以外は実施例14と同様にして、樹脂組成物(15)(MFR5.0g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(15)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(15)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(15)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表1にまとめた。
樹脂組成物として、単独のEVOH(クラレ製、エチレン含有量32モル% 、ケン化度99モル%以上、MFR3.7g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例1と同様にして、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(16)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(16)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
配合比を(A)EVOH40質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂50質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー10質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(17)(MFR8.2g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(17)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(17)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(17)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
配合比を(A)EVOH95質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂4質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー1質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(18)(MFR3.7g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(18)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(18)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(18)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーを用いずに、配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂30質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(19)を得た。続いて、樹脂組成物(19)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルムを作成しようとしたが、厚み斑が激しく、フィルムに穴が開くなどして良好なフィルムを得ることができなかった。
(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーを用いずに、配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂30質量部とした以外は実施例12と同様にして、樹脂組成物(20)を得た。続いて、樹脂組成物(19)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルムを作成しようとしたが、厚み斑が激しく、フィルムに穴が開くなどして良好なフィルムを得ることができなかった。
配合比を(A)EVOH70質量部、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂10質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー20質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(21)(MFR4.1g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(21)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(21)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(21)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂を用いずに、配合比を(A)EVOH70質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー30質量部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂組成物(22)(MFR3.5g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(22)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(22)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(22)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂を用いずに、配合比を(A)EVOH70質量部、(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマー30質量部とした以外は実施例14と同様にして、樹脂組成物(23)(MFR6.4g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(23)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(23)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(23)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーの代わりに、無水マレイン酸変性SEBS(旭化成ケミカルズ製タフテックM1911、MFR1.9g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例9と同様にして、樹脂組成物(24)(MFR0.8g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(24)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(24)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(24)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーの代わりに、ナイロンアイオノマー(デュポン製ハイミランAM7932、MFR4.3g/10分(210℃、2160g荷重))を用いた以外は実施例12と同様にして、樹脂組成物(25)(MFR2.6g/10分(210℃、2160g荷重))を得た。続いて、樹脂組成物(25)を用い、上述した方法により、単軸押出機を使用し、20μmの単層フィルム(25)を作成した。
得られた20μmの単層フィルム(25)の耐屈曲性、内部ヘイズ、酸素透過度を上述の方法により評価し、結果を表2にまとめた。
Claims (8)
- (A)エチレン−ビニルアルコール共重合体、(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂、及び(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーを含有し、
上記(B)極性基を有さない熱可塑性樹脂が、スチレン系熱可塑性エラストマー又はα−オレフィン共重合体であり、
上記(C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーが、ハードセグメントとなるポリアミドブロックと、ソフトセグメントとなるポリエーテルブロックとを有し、
上記(A)成分と、上記(B)成分及び上記(C)成分の合計との質量比〔(A)/((B)+(C))〕が、50/50以上90/10以下であり、
上記(B)成分と上記(C)成分との質量比〔(B)/(C)〕が、50/50以上99/1以下である樹脂組成物。 - (B)極性基を有さない熱可塑性樹脂がスチレン系熱可塑性エラストマーであり、
このスチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン/イソプレン−スチレンブロック共重合体及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種のブロック共重合体の水素添加体である請求項1に記載の樹脂組成物。 - (B)極性基を有さない熱可塑性樹脂がスチレン系熱可塑性エラストマーであり、
このスチレン系熱可塑性エラストマーにおけるスチレンモノマー単位からなる重合体ブロックの含有率が10質量%以上50質量%以下である請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。 - (C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーが、ポリアミド6からなるポリアミドブロックを有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の樹脂組成物。
- (C)ポリアミド系熱可塑性エラストマーが、ポリテトラメチレングリコールからなるポリエーテルブロックを有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形体。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる層を少なくとも1層含む多層構造体。
- 請求項7に記載の多層構造体を備えるバッグインボックス用内容器。
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