JP3148405B2 - バッグインボックス用内容器 - Google Patents

バッグインボックス用内容器

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JP3148405B2 JP28051392A JP28051392A JP3148405B2 JP 3148405 B2 JP3148405 B2 JP 3148405B2 JP 28051392 A JP28051392 A JP 28051392A JP 28051392 A JP28051392 A JP 28051392A JP 3148405 B2 JP3148405 B2 JP 3148405B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バッグインボックス用
内容器に関するもので、詳しくは、液体注入口の打ち抜
き加工性に優れ、ガスバリヤー性が長期間にわたり維持
されるバッグインボックス用内容器を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物(以下、EVOHと略記する)は、透明性、帯
電防止性、耐油性、耐溶剤性、ガスバリヤー性、保香性
などにすぐれているが、耐衝撃性、耐屈曲疲労性、延伸
性、熱成形性、吸湿又は吸水時のガスバリヤー性は低い
という欠点も有する材料である。このため、包装材料を
目的とする用途においては、EVOHのフィルムの表裏
両面に低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン、ポリエステルなどのフィルムを積層することによっ
てガスバリヤー性、香気保持性、食品の変色防止性など
のEVOHの特性を維持しながら、落下強度、熱成形
性、防湿性などのEVOHの欠点を補って各種包装用途
に利用されているのが実情である。
【0003】近年、ワインやジュース等の飲料用液体や
写真の現像液などの液体を輸送・保存するための包装用
容器としてバッグインボックスなるものが利用されるよ
うになってきた。このバッグインボックスなるものは、
ダンボール箱の内部に液体注入口を設けたフレキシブル
なプラスチックの包装容器を収納させたもので各種液体
の輸送手段として多用されており、そのバッグインボッ
クスの内容器として上記のEVOH積層体も用いられる
に至っている。
【0004】このときの該内容器の要求性能としては、
輸送時等における極めて激しい屈曲疲労に対しても優れ
たガスバリヤー性を保持することが重要であるので種々
の工夫が試みられており、直鎖状低密度ポリエチレン層
/接着剤層/EVOH層/接着剤/直鎖状低密度ポリエ
チレン(以下、LLDPEと略記する)層の積層体(特
開昭60−161146号公報)、LLDPE層/接着
剤層/EVOH層/接着剤層/エチレン−酢酸ビニル共
重合体樹脂層又は,二軸延伸ナイロン層又は,二軸延伸
ポリプロピレンの積層体(特開昭60−168649号
公報)、表面層/カルボン酸変性LLDPE/EVOH
層/カルボン酸変性LLDPE/表面層の積層体(特開
昭60−242054号公報)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
の如きEVOHを中間層とする積層フイルムは、耐屈曲
疲労性は向上しているものの、長期間の保存や輸送に耐
えるだけの高度なガスバリヤー性は、未だ不充分であ
る。この原因は、該積層フィルムより該内容器を製造す
るに当たっては、該内容器に液体注入口を作る必要があ
り、該積層フィルムに打ち抜き穴をあけるのであるが、
このときEVOH層に柔軟性が少ないのでEVOH層に
クラックが発生して、このクラックが輸送時等のストレ
スなどにより成長することにあり、最終的にガスバリヤ
ー性を損なう結果となるのである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】そこで、本発明者ら
は、上記の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結
果、EVOH及びポリオレフィン系樹脂をそれぞれあら
かじめ熔融し、EVOH/ポリオレフィン系樹脂が30
/70〜70/30(重量比)になるように混合した樹
脂組成物の層(A)を、中間層とし、該中間層の両側に
接着剤層を設け、更に該接着剤層の外側に表面層を設け
たバッグインボックス用内容器は、液体注入口の製造時
にクラックが発生することなく、長期間にわたる輸送時
等においても良好なガスバリヤー性を維持できることを
見いだし本発明を完成した。以下に、本発明を詳細に説
明する。
【0007】本発明で用いる中間層の樹脂組成物は、上
記の如くEVOH及びポリオレフィン系樹脂からなり、
該EVOHは、エチレン含有量20〜60モル%、好ま
しくは、25〜50モル%、ケン化度90モル%以上、
好ましくは99モル%以上のものが用いられる。エチレ
ン含有量が20モル%未満では、成形温度と分解温度が
近くなり成形が困難となり、一方60モル%を越えると
充分なガスバリヤー性が得られない。又、ケン化度が9
0モル%未満では、ガスバリヤー性や耐湿性が低下す
る。かかるEVOHの中でもメルトインデックス(M
I)(210℃、荷重2160g)が、1〜100g/
10分、好ましくは、3〜50g/10分のものが機械
的強度、加工性の点で好適である。
【0008】又、該EVOHは、透明性、ガスバリヤー
性などの特性を損なわない範囲で少量のプロピレン、イ
ソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデ
セン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその
塩、部分アルキルエステル、完全アルキルエステル、ニ
トリル、アミド、無水物、不飽和スルホン酸又はその塩
などのコモノマーを含んでいても差支えない。また、本
発明に用いるポリオレフィン系樹脂としては、(超)低
密度ポリエチレン、LLDPE、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレンなどのポリオレフィン、エチレン含有量
の多いエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アク
リル酸エチル共重合体などのオレフィンを主体とする共
重合体等が挙げられる。なお、本発明では、EVOHの
融点をポリオレフィン系樹脂の融点との差が10℃以上
となるように、これらの樹脂を選択して用いることが好
ましい。
【0009】更に、EVOHとポリオレフィン系樹脂の
メルトインデックスの比の値は、各樹脂が混合される前
のそれぞれの押出温度におけるメルトインデックスの比
の値が0.01〜100、好ましくは0.1〜10とな
るように選ばれるのが好ましい。前記EVOH及びポリ
オレフィン系樹脂は、それぞれあらかじめ加熱により溶
融される。かかる溶融温度については特に限定はない
が、通常EVOHが180〜240℃、ポリオレフィン
系樹脂が150〜250℃である。
【0010】加熱溶融されたEVOHとポリオレフィン
系樹脂とを混合する方法としては、例えばEVOHを二
軸押出機により溶融させた後、該二軸押出機のサイド供
給口から溶融させたポリオレフィン系樹脂を供給し、両
者を均一な組成となるように混練する方法などが挙げら
れるが、本発明は、かかる方法によって限定されるもの
ではない。前記EVOHとポリオレフィン系樹脂の混合
割合は、EVOH/ポリオレフィン系樹脂(重量比)が
30/70〜70/30、なかんづく40/60〜60
/40となるように調整される。かかる混合割合は、前
記範囲よりも小さい場合には、耐フレックスクラック
性、延伸性及びサーモフォーム性の改善効果が不充分と
なり、また前記範囲を越える場合には、EVOHの安定
したマトリックス形成が不安定となり、マトリックスの
逆転がおこりやすく、安定した物性が得られなくなる。
【0011】本発明で用いる相溶化剤の具体例として
は、例えばポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフト
させて得られる接着性ポリオレフィンに代表されるポリ
オレフィン酸変性物及びこのポリオレフィン酸変性物に
ナイロンなどを反応させたポリアミドグラフト化物など
があげられるが、本発明はかかる例示のみに限定される
ものではない。尚、前記相溶化剤の配合量は、前記ポリ
オレフィン系樹脂100重量部に対して100重量部以
下、好ましくは10〜60重量部であることが望まし
い。かかる相溶化剤の配合量は前記範囲をこえる場合に
は、熱的に不安定になり、加工時のゲル発生の原因とな
る。
【0012】かくして前記溶融したEVOH及びポリオ
レフィン系樹脂を均一な組成となるように混練した後、
本発明の中間層に用いられるのである。更に、本発明に
おいては、本発明の効果を損なわない範囲において、上
記の樹脂組成物(A)に可塑剤(多価アルコールな
ど)、安定剤、界面活性剤、架橋性物質(エポキシ化合
物、多価金属塩、無機又は有機の多塩基酸又はその塩な
ど)、充填剤、着色剤、補強材としての繊維(ガラス繊
維、炭素繊維など)、ハイドロタルサイト等を適当量配
合することができる。又、種々の他の熱可塑性樹脂を適
当量配合することもでき、かかる他の熱可塑性樹脂とし
ては上記以外のポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアセ
タール、ポリカーボネート、溶融成型可能なポリビニル
アルコール系樹脂などが挙げられる。
【0013】本発明のバッグインボックス用内容器は、
少なくとも表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤層/
表面層の5層積層体からなるもので、該表面層は、密度
0.86〜0.95g/cm3(20℃)のエチレン−
α−オレフィン共重合体が好ましい。ここで言う密度と
は、20℃においてJIS K 6760によって測定
される値であり、密度が上記範囲より小さいときは、積
層体の機械的諸物性が不足したり、ブロッキングが発生
したりする。逆に、大きいときは、耐屈曲疲労性が不十
分となり好ましくない。また、エチレン−α−オレフィ
ンとは、エチレンとブテン−1,ペンテン−1,4−メ
チルペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−1等の炭
素数18以下の共重合物である。これらの中でも炭素数
が4〜8のα−オレフィンを用いたエチレン−α−オレ
フィン共重合体が好適に用いられる。
【0014】更に、接着剤層に用いられる接着性樹脂と
しては、不飽和カルボン酸又はその無水物で変性された
密度0.86〜0.95g/cm3(測定条件は、上記の
表面層の場合と同じ)のエチレン−α−オレフィン共重
合体が好ましく、上記の表面層で述べたのと同じ樹脂を
不飽和カルボン酸又はその無水物で共重合又はグラフト
変性することにより得ることができる。勿論、変性に
は、未変性のエチレン−α−オレフィン共重合体に不飽
和カルボン酸又はその無水物のブレンドも含まれる。不
飽和カルボン酸又はその無水物としては、マレイン酸、
無水マレイン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸等が挙げられ、中でも、無水マレイン
酸が好適に用いられる。
【0015】このときの、エチレン−α−オレフィン共
重合体に含有される不飽和カルボン酸又はその無水物量
は、0.01〜10重量%が好ましく、更に好ましく
は、0.1〜3重量%である。該変性物中の含有量が少
ないと中間層及び表面層との接着力が低下し、逆に多い
と架橋反応を起こし、成形性が悪くなり好ましくない。
また、本発明の表面層/接着剤層/中間層(A)/接着
剤層/表面層の積層体の各層の厚みは、それぞれ10〜
600μ/2〜50μ/1〜100μ/2〜50μ/1
0〜600μの範囲から選択され、好ましくは、30〜
200μ/5〜10μ/5〜30μ/5〜10μ/30
〜200μである。
【0016】本発明の最大の特徴は、中間層に特定のE
VOH/ポリオレフィン系樹脂溶融混合組成物を採用し
たことにあり、中間層にかかるEVOHを用いる本発明
の積層体は、表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤層
/表面層の構成に限らず、該表面層の外側に更に層を設
けて表面層/接着剤層/中間層(A)/接着剤層/表面層
/接着剤層/表面層、表面層/接着剤層/表面層/接着
剤層/中間層(A)/接着剤層/表面層/接着剤層/表面
層等の6層以上の積層体とすることも可能である。更
に、ナイロン層を用いた、表面層/接着剤層/ナイロン
層/中間層(A)/接着剤層/表面層、表面層/接着剤層
/ナイロン層/中間層(A)/ナイロン層/接着剤層/表
面層、表面層/接着剤層/ナイロン層/接着剤層/中間
層(A)/接着剤層/表面層等の積層体とすることも可能
であり、このときに、用いられるナイロン層の樹脂とし
ては、ナイロン6、ナイロン6−66、ナイロン12、
アモルファスナイロン、又はこれらのブレンド物が挙げ
られる。
【0017】また、本発明の積層体の表面層や接着剤層
には、成形加工性の向上のために酸化防止剤、スリップ
剤、ハイドロタルサイト類、帯電防止剤、可塑剤、着色
剤等を本発明の効果を阻害しない範囲で添加することも
できる。本発明のバッグインボックス用内容器は、主
に、ヒートシール法及びブロー成形法により製造するこ
とができる。ヒートシール法では、インフレーション法
又はフラットフイルム法により製膜された中間層用及び
表面層用のフィルムを、接着剤層を介してドライラミし
た積層体又は各層を共押出法等により積層した積層体を
そのまま、あるいは必要に応じて2重又は3重に重ね合
わせて、液体注入口の密封栓取り付け用の穴を打ち抜
き、その穴に、あらかじめ射出成形で成形した液体注入
口の密封栓をヒートシール法で融着させる。そのとき
に、該積層体と打ち抜き処理のしていない別の積層体と
を合わせて四方ヒートシールしてバッグインボックス用
内容器とする。ブロー成形法では、押出機から押し出さ
れた円筒状の上記の積層体を金型で型締めして成形す
る。液体注入口の密封栓は、あらかじめ射出成形で成形
したものを金型内にセットしておき、ブロー成形時に成
形容器と融着させる。その後、液体注入口をあける。
【0018】
【作用】本発明のバッグインボックス用内容器は、中間
層に特定のEVOH/ポリオレフィン系樹脂溶融混合組
成物を用いているので、該内容器の製造時の打ち抜き工
程において、クラックが発生することなく長期間のガス
バリヤー性に優れたバッグインボックス用内容器が得ら
れる。
【0019】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは、特に
断わりのない限り、重量基準を意味する。EVOH/ポリオレフィン系樹脂溶融混合組成物の製造 まず、EVOH[エチレン含有量30モル%、ケン化度
99.2モル%、MI3g/10分(210℃,荷重2
160g)](i)を二軸押出し機に供給し、230℃
で加熱溶融させた。次に、あらかじめ無水マレイン酸3
%で変性したLLDPE[(MI0.8g/10分(1
90℃,荷重2160g)]25部と未変性の該LLD
PE75部とのブレンド物(ii)を単軸押出し機で23
0℃に加熱溶融したものを(i)/(ii)の配合比が6
0/40となるように該二軸押出し機のサイド供給口か
ら供給した後、二軸押出し機で両者が均一になるように
混練りして混合組成物(A−1)を得た。
【0020】実施例1 3種5層の共押出装置を用いて、中間層がEVOH/ポ
リオレフィン系樹脂溶融混合組成物(A−1)、両外層
がMI2.5g/10分(190℃、荷重2160
g),密度0.890g/cm,エチレン含有量90
モル%のエチレン−1−ブテンランダム共重合体LLD
PE(B−1)、中間層と両外層との間の接着剤層が
(B−1)に無水マレイン酸を0.5%グラフトしたM
Iが3.0g/10分(190℃、荷重2160g)の
変性のLLDPE(C−1)とからなる(B−1)/
(C−1)/(A−1)/(C−1)/(B−1)が3
5μ/10μ/10μ/10μ/35μの構成を有する
5層共押出積層フィルムを下記の如き共押出成形条件で
得た。
【0021】共押出成形条件 : 押出機(A):30mmф, スクリュー ; フルフライ
ト型, L/D;28 温度条件(℃): 供給部;180,圧縮部;200,
計量部;220 吐 出 量 : 1.5kg/hr 押出機(B):30mmф, スクリュー ; フルフライ
ト型, L/D;26 温度条件(℃): 供給部;160,圧縮部;200,
計量部;220 吐 出 量 : 3.0kg/hr 押出機(C):40mmф, スクリュー ; フルフライ
ト型, L/D;24 温度条件(℃): 供給部;200,圧縮部;210,
計量部;210 吐 出 量 : 10.0kg/hr フィードブロック温度:220℃ ダイ温度:220℃
【0022】得られた積層フィルム(500mm×70
0mm)を2枚重ねにして、打ち抜き機により、液体注
入用の穴(直径43mm)をあけた。次に、穴のあけて
いない積層フィルム(500mm×700mmの2枚重
ね)を上記の積層フィルムと重ね合わせて四方ヒートシ
ールしてバッグインボックス用内容器を製造した。その
際に、液体注入用の穴に高密度ポリエチレン製の密封栓
を取り付け回りを熱シールして密着固定した。次に、か
かる内容器をダンボール箱に入れ、その中に水を約18
リットル入れて約2000kmの走行輸送テストを行っ
た。上記テスト後、内容器の密封栓回りの積層フィルム
の状況をSEM(電子顕微鏡,500倍)で目視観察し
た。なお、テスト前後の該内容器の酸素透過率(cc/
air・bag・day)を20℃,65%RHの条件
下でModern Contorol社製の酸素透過率
測定器(OX−TRAN10/50)を用いて調べた。
【0023】実施例2〜4 表1に示す中間層、接着剤層、表面層を用いて、実施例
1と同様に内容器を作製して評価を行った。 比較例1 実施例1において中間層をEVOH[エチレン含有量3
0モル%、ケン化度99.2モル%、MI3g/10分
(210℃,荷重2160g)](i)と、あらかじめ
無水マレイン酸3%で変性したLLDPE(MI0.8
g/10分、190℃,荷重2160g)25部と未変
性の該LLDPE75部とのブレンド物(ii)を(i)
/(ii)の配合比が60/40となるようにドライブレ
ンドした後、2軸押出し機内に一括供給し、両者が均一
になるように混練りして調製した混合組成物(A−5)
に替えた他は、実施例1と同様にして5層の積層フィル
ムを得て、内容器を作製して評価を行った。 比較例2 表1に示す中間層、接着剤層、表面層を用いて、実施例
1と同様に内容器を作製して評価を行った。実施例及び
比較例の評価結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 積 層 構 成1) 評 価 項 目 中間層 表面層 接着剤層 SEM観察 酸素透過率2) 実施例1 A−1 B−1 C−1 異状無し 0.50/0.50 実施例2 A−2 B−2 C−2 異状無し 0.90/0.90 実施例3 A−3 B−3 C−3 異状無し 0.80/0.80実施例4 A−4 B−4 C−1 異状無し 0.19/0.22 比較例1 A−5 B−1 C−1 * >200/ *比較例2 A−6 B−1 C−1 クラック発生** 0.08/200<
【0025】1)各構成樹脂は、以下のとおり。 A−1;上記(A−1) A−2;上記(A−1)において(i)/(ii)を40
/60にしたもの。 A−3;上記(A−1)においてエチレン含有量44モ
ル%、ケン化度99.3モル%、MI12g/10分の
EVOHを用いたもの。 A−4;上記(A−2)においてエチレン含有量29モ
ル%、ケン化度99.5モル%、MI40g/10分の
EVOHを用いたもの。 A−5;上記(A−5) A−6;エチレン含有量30モル%、ケン化度99.2
モル%、MI3g/10分のEVOHのみ。
【0026】B−1;MI2.5g/10分、密度0.
890g/cm3、エチレン含有量90モル%のエチレ
ン−1−ブテンランダム共重合体 B−2;MI4.0g/10分、密度0.872g/c
3、エチレン含有量82モル%のエチレン−1−ブテ
ンランダム共重合体 B−3;MI0.8g/10分、密度0.864g/c
3、エチレン含有量80モル%のエチレン−プロピレ
ン共重合体 B−4;MI2.0g/10分、密度0.920g/c
3、エチレン含有量97モル%のエチレン−4−メチ
ルペンテン−1 C−1;上記B−1に無水マレイン酸を0.5%グラフ
トしたもの。 C−2;上記B−2に無水マレイン酸を2.5%グラフ
トしたもの10部にB−1を90部ブレンドしたもの。 C−3;上記B−3に無水マレイン酸を3%グラフトし
たもの。 2)酸素透過率は、テスト前/テスト後の値でそれぞれ
表している。 *輸送テスト前の酸素バリヤー性が、不良であったた
め、輸送テストは、実施せず。 **内容器の密封栓回りやコーナー部にデラミが発生。
【0027】
【発明の効果】本発明のバッグインボックス用内容器
は、中間層に特定のEVOH/ポリオレフィン系樹脂溶
融混合組成物を用いているので、該内容器の製造時の打
ち抜き工程において、クラックが発生することなくガス
バリヤー性に優れたバッグインボックス用内容器が得ら
れ、長時間の輸送等の衝撃にも耐え得ることができ極め
て有用性が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−226025(JP,A) 特開 平5−330560(JP,A) 特開 平4−117441(JP,A) 特開 平3−119047(JP,A) 特開 平3−76644(JP,A) 特開 昭61−106686(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 77/00 - 77/40 C08L 23/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    及びポリオレフィン系樹脂をそれぞれあらかじめ熔融
    し、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物/ポリオレ
    フィン系樹脂が30/70〜70/30(重量比)にな
    るように混合した樹脂組成物の層(A)を、中間層と
    し、該中間層の両側に接着剤層を設け、更に該接着剤層
    の外側に表面層を設けたことを特徴とするバッグインボ
    ックス用内容器。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂が、相溶化剤を配
    合したものである請求項1記載のバッグインボックス用
    内容器。
  3. 【請求項3】表面層が、密度0.86〜0.95g/c
    3(20℃)のエチレン−α−オレフィン共重合体か
    らなる請求項1記載のバッグインボックス用内容器。
  4. 【請求項4】 接着剤層が、不飽和カルボン酸又はその
    無水物で変性された密度0.86〜0.95g/cm3
    (20℃)のエチレン−α−オレフィン共重合体からな
    る請求項1記載のバッグインボックス用内容器。
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JP5715515B2 (ja) * 2011-07-12 2015-05-07 株式会社クラレ 樹脂組成物並びにこれを用いた成形体、多層構造体及びバッグインボックス用内容器

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