JP5713745B2 - 熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法、及び片面に梨地模様を有する熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルム - Google Patents
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Description
また、ポリビニルアルコール系フィルムの風合いを出したり、滑り性向上や耐ブロッキング性を向上させる目的で、フィルムに梨地模様やエンボス模様などと言った凹凸模様を設けることがある。凹凸模様を設けるに当たっては、通常、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液中にフィラーを含有させておきこれを製膜する方法や、エンボスロールを用いて直接フィルム面に凹凸模様を設ける方法などが挙げられる(例えば、特許文献1及び2参照。)。
近年では、両面に凹凸模様が形成されるよりも、片面に凹凸模様が形成されるフィルムが平滑面と凹凸形成面の両面を使い分けて使用できる点で優れているため、片面凹凸模様を有するポリビニルアルコール系フィルムに対する要求が高まっている。
本発明においては、ポリビニルアルコール樹脂(A)を用いて、以下のようにして片面に凹凸模様を有するポリビニルアルコールフィルムが製造される。
このようにしてポリビニルアルコール樹脂(A)が得られる。
なお、上記平均ケン化度は、JIS K 6726に準じて測定される。
HLB=(100×親水部の分子量/全体の分子量)÷5
まず、上記ポリビニルアルコール樹脂(A)、ノニオン系界面活性剤(B)、必要に応じて界面活性剤(B′)、可塑剤、その他の添加剤等を所定の配合量にて配合し、水に溶解して、ポリビニルアルコール樹脂水溶液[I]を調製する。
なお、ポリビニルアルコールフィルムの水分率は、例えば、カールフィッシャー水分計(京都電子工業社製、「MKS−210」)を用いて測定することができる。
かかる片面に凹凸模様を有するポリビニルアルコールフィルムの膜厚は、見かけ膜厚として風合いの点で20〜100μmであることが好ましく、特には30〜80μmであることが好ましい。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
平均ケン化度99モル%、4%水溶液の平均粘度(20℃)28mPa・sのポリビニルアルコール(A)100部、ノニオン系界面活性剤(B)としてソルビタンセスキオレート(B−1)(HLB:3.7)8部、可塑剤としてグリセリンを1部を含有する14%(固形分濃度)のポリビニルアルコール系樹脂水溶液(ドープ)をTダイより、表面温度が90℃に調整された回転するステンレス製エンドレスベルトに吐出して流延製膜し、見かけ膜厚60μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、梨地模様の形成性及び離型性を評価した。
得られたフィルムについて、KEYENCE社製「レーザー顕微鏡VK−9710」を用いて、対物レンズ10倍で梨地面側を測定し、同社の解析ソフト「VK Analyzer」にてJIS B 0601−2001に準拠した方法で表面粗さを測定し、算術平均高さ(Ra)の値を求めた。なお、測定した範囲は150μm×150μmで10回の平均値とした。
○・・・8μm以上
△・・・3μm以上8μm未満
×・・・3μm未満
得られたフィルムを100mm×100mmに切り出し、異なる面同士(平滑面と凹凸模様形成面)を二枚重ね合わせ、23℃×60%RHに24時間調湿した後、この状態で23℃×60%RH環境下で上部より500gの錘を載せた状態でさらに24時間放置した。その後フィルムを手で剥がす時の状況により、下記の基準で離型性を評価した。
○・・・密着間は殆ど無く、フィルムを剥がそうとすると全体が離れてしまうもので あった。
△・・・多少密着しているものの、一方のフィルムを持ち上げると他方のフィルムが
落下するものであった。
×・・・密着が強く二枚を剥離するときの抵抗感があった。
実施例1において、ノニオン系界面活性剤(B)としてソルビタンセスキオレート(B−1)(HLB:3.7)を2部配合した以外は同様に行い、見かけ膜厚50μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1において、ノニオン系界面活性剤(B)としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(B−2)(HLB:5)を5部配合した以外は同様に行い、見かけ膜厚45μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1において、ノニオン系界面活性剤(B)としてポリオキシエチレンオレイン酸エステル(B−3)(HLB:7.7)を5部配合した以外は同様に行い、見かけ膜厚50μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1において、ケン化度88モル%、4%水溶液の粘度(20℃)30mPa・sのポリビニルアルコールを用いた以外は同様に行い、見かけ膜厚50μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1において、ノニオン系界面活性剤(B′−1)としてポリオキシエチレンラウリルエーテル(HLB:18.2)を5部配合した以外は同様に行い、見かけ膜厚45μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1において、ノニオン系界面活性剤(B)としてソルビタンセスキオレート(B−1)(HLB:3.7)を0.2部配合した以外は同様に行い、見かけ膜厚40μmのポリビニルアルコールフィルムを得た。
得られたポリビニルアルコールフィルムについて、実施例1と同様に評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Claims (5)
- 片面に凹凸模様を有する熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムを製造するにあたり、平均ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール樹脂(A)100重量部に対して、HLBが12以下のノニオン系界面活性剤(B)を2〜10重量部含有してなるポリビニルアルコール樹脂水溶液[I]を流延し製膜することを特徴とする熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法。
- HLBが12以下のノニオン系界面活性剤(B)が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルアミン類、ポリオキシアルキレンアルキルアミド類、ポリプロピレングリコールエーテル類、アセチレングリコール類、アリルフェニルエーテル類から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコール樹脂(A)の20℃における4重量%水溶液粘度が5〜70mPa・sであることを特徴とする請求項1または2記載の熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法。
- ポリビニルアルコール樹脂水溶液[I]の濃度が10〜30重量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルムの製造方法。
- 平均ケン化度が90モル%以上であるポリビニルアルコール樹脂(A)100重量部に対して、HLBが12以下のノニオン系界面活性剤(B)を2〜10重量部含有してなることを特徴とする片面に梨地模様を有する熱転写印刷用ポリビニルアルコールフィルム。
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